糖質の膜輸送は能動輸送と促痛拡散を示す特異的な糖輸送坦体(グルコーストランスポーター)によって行われる.
グルコースおよびガラクトースの刷子縁膜での吸収はNa/グルコース共輸送坦体(SGLT1)により,またフルクトースは小腸型グルコース輸送坦体(GLUT5)により行われる.更に,経細胞内輸送を経て基底膜に運ばれた単糖は広い基質特異性をもつ肝型グルコース輸送坦体(GLUT2)により毛細管へ輸送される.
SGLT1は能動輸送系の糖輸送坦体でNa と共に濃度勾配に逆って糖を取り込み個体への糖の吸収,保持に関与する.また,刷子縁膜におけるSGLT1のグルコース輸送には,RS-1と呼ばれる調節タンパクが関与し,グルコースに対する基質親和性や最大輸送速度を規定している.
SGLT1の変異が常染色体劣性遺伝を示すグルコース,ガラクトース吸収障害であり,生後直ぐに,グルコースガラクトースの選択的な吸収障害を発症する.その結果下痢,脱水,栄養不良が生じる.
GLUT2およびGLUT5は促通拡散型糖輸送坦体であり細胞内外の糖の濃度差によってエネルギー非依存的に糖を
取り込む坦体である.GLUT ファミリーは生体の全ての細胞に依存しており,ヒトでは構造の類似した6種類が知られている.これらの糖輸送坦体はある程度組織特異的に発現しているが,同一組織が複数の糖輸送坦体を発現する場合もある.
GLUT のタンパクの一次構造は,細胞膜を12回貫通し,N 末端およびC 末端はともに細胞質内に位置している.
一方,SGLT ファミリーは6種報告されているが,いずれもNa イオンに依存性の共輸送坦体である.
小腸粘膜の刷毛縁(Brush border)には、ラクターゼ、イソマルターゼ、マルターゼ、スクラーゼがある。
αーアミラーゼで2、3炭糖にまで分解された糖は、これらの酵素により、グルコース、ガラクトース、フルクトース、に分解される。その近傍にNaとの共輸送体が有り、これによってグルコース、ガラクトースは吸収される。フルクトーズは直接拡散で吸収される。
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