WO1988009356A1

WO1988009356A1 - Resin composition for scroll type compressor members and process for manufacturing scroll type compressor parts

Info

Publication number: WO1988009356A1
Application number: PCT/JP1988/000477
Authority: WO
Inventors: Takio Tasaka
Original assignee: Otsuka Kagaku Kabushiki Kaisha
Priority date: 1987-05-29
Filing date: 1988-05-20
Publication date: 1988-12-01
Also published as: US5131827A; GB2214512A; GB8901746D0; GB2214512B; JPS63301258A

Description

明細書

スクロール型圧縮機部材用樹脂組成物及びスクロール型圧縮機部品の製造方法

技術分野

本発明は、スクロール型圧縮機部材用樹脂組成物及びスクロール型圧縮機部品の製造方法に関する。更に詳しくは、本発明は、空調用圧縮機、空気及びガス圧縮機等に用いられるスクロール型圧縮機のスク口一ルコンプレッサーを構成する精密部品を製造するための樹脂組成物- 及び該部品の製造方法に関する。

背景技術

スクロール型圧縮機は、鏡板部と鏡板部に直立したィンボリユート形の渦巻状部材（「スクロールラップ」という）を夫々備えた固定スクロール及び旋回スクロールを、互いにラップを嚙合わせて、一方を固定し、他方を自転を阻止しながら旋回運動させることにより、スクロ一ルラップ間に形成された密閉空間を外周側から内周側へ変移縮小せしめて気体例えばフレオンガスを圧縮するものである。

従来、スクロール型圧縮機の固定スクロールや旋回スクロール及び旋回スクロールを駆動する駆動用軸 ( 「口 —ターシャフト」という）は、全て铸鉄により製造されていたが、ミクロン単位の精度が要求されるスクロールラップ、鏡板部の鏡面及びロータ一シャフト面は、いずれも粗削り及び仕上げ加工が不可欠であり、加工に長時間を要し生産能率が極めて悪いばかりでなく、切削加工に伴い工具が摩耗するので、所定の加工精度を維持するための工具管理が非常に煩雑であつた。そこで、铸鉄の代りに加工の容易なアルミ铸物を使用することも試みられているが、この場合には高速回転に伴う大きな遠心力により変形が大きくなり、また部分的接触から衝撃によ— り全体的破壌に至る危険性を孕んでおり、従って耐摩耗性の面からのみでなく、該危険性を回避するためにも充分な油潤滑が必要とされている。油潤滑が必要であるため、潤滑油汲み上げ機構等を要し、構造が複雑となるため、部品コストの低下及び小型化、軽量化の制約になつていた。また、上記铸鉄ゃアルミ铸物等の金属製の口一ターシャフトは、モータ一ロータ一からの伝達磁気音 (つまり騷音）が大であるという問題もあるとと同時に, その重量が大であるという問題も有している。

発明の開示

本発明の一つの目的は、射出成形という量産性に優れた方法で製造可能であり、軽量且つ高剛性で、寸法精度よく、また耐熱性にも優れ、しかも潤滑油の少ない状態で稼働可能なスクロール型圧縮機を構成する精密部品を製造するための樹脂組成物を提供することにある。

本発明の他の一つの目的は、該樹脂組成物からスクロール型圧縮機を構成する精密部品を製造する方法を提供するとある。

更に本発明の目的は、上記製造法により製造されたスクロール型圧縮機部品を提供することにある。

即ち、本発明は、組成物 1 0 0重量部当り、

(A) ポリフエ二レンサルフアイド、ポリェ一テルエ一テルケトン、ポリエーテルケトン、全芳香族ポリエステル、ナイロン一 4 , 6、ナイロン一 M X D 6、ポリサルホン、ポリアリルサルホン、ポリエーテルサルホンポリェ一テルイミド、ポリアミドィミド及びポリイミドからなる群から選ばれた少なくとも 1種の熱可塑性樹脂 4 0〜 7 0重量部程度、

(B) 平均繊維径約 3 m以下、引張弾性率約 1 0 0 0 0 kg f /Di ni ² 以上のウイスカ一 1 5〜4 5重量部程度、

(C) 平均繊維径約 3 0 ^ m以下、引張弾性率約 6 5 0 0 kgf /πιιη ² 以上の耐熱性繊維 1 ◦〜 2 5重量部程度及び (D) 粉末状固体潤滑剤 5〜 2 0重量部程度

を含有するスクロール型圧縮機部材用榭脂組成物を提供するものである。また、本発明は、上記（A) 〜（D) の成分を含有する樹脂組成物を射出成形することを特徵とするスクロール型圧縮機部品の製造方法を提供するものである。

更に本発明は、上記製造法により得られたスクロール型圧縮機部品を提供するものでもある。

本発明の上記樹脂組成物は、射出成形すると、軽量且つ高剛性で、寸法精度よく、また耐クリープ性、耐熱性にも優れ、しかも潤滑油の少ない状態で稼動可能なスクロール型圧縮機部品を与え得るものである。じかも、本— 発明の樹脂組成物を使用すれば、射出成形という量産性に優れた方法で、後加工の必要もなく、所望の性能を有するスクロール型圧縮機部品を製造し得る。このようにして得られたスクロール型圧縮機部品は、寸法精度、表面平滑性等に優れているため切削加工なしでそのまま旋回スクロール、固定スクロールとして使用し得る。殊に、スクロールラップが接触する鏡板の鏡面は、ゥイスカーの配合により金型の転写性がよぐ極めて平滑に仕上ると共に、粉末状固体潤滑剤の配合により耐摩耗性が良好となる。

特に、本発明によれば、前記樹脂組成物を射出成形することにより、 A S T M D 7 9 2による比重が 1 . 3 〜 2。 5程度、 A S T M D 6 4 8による熱変形温度 ( 1 8 . 6 kgf /cin ² 荷重下）が 1 8 0。(：以上、 A S T M D 7 9 0による曲げ弾性率が 8 0 ◦ kgf /fflin² 以上、表面粗度が 5 s以下、動摩耗係数が 0 , 2 5以下という優れた性質を有するスクロール型圧縮機部品を得ることができるのである。

また、上 fSのように本発明においては、得られるスクロールラップ及びこれが接触する鏡板の表面が極めて平滑であり、且つ潤滑性乃至耐摩耗性がよいので、従来必要であったチップールの埋め込みも不要であり、このた- めスクロール型圧縮機の組立ても容易になる。更に、本発明の圧縮機部品を駆動軸に応用した場合、回転音（騒音）が小さいという利点も有している。また、本発明で得られるスクロール型圧縮機部品は、樹脂製であるので鲭びることもなく、また材料自体が摺動性に富み且つ耐摩耗性にも優れているために耐久性が良好であり、従つて金属製部品に代替可能なものである。

本発明で成分（A) として用いられる熱可塑性樹脂は、後記成分（B) のゥイスカー及び成分（C) の耐熱性繊維及び成分（D) の粉末状固体潤滑剤を所定量添加して複合強化した場合に、得られる樹脂成形物の熱変形温度

( 1 8 . 6 kgf /cin ² 荷重下）が 1 8◦ °C以上になるような樹脂であれば、各種のものが使用できる。本発明ではこのような熱可塑性樹脂としてポ⁵リフエ二レンサルファィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエ一テルケトン、全芳香族ポリエステル、ナイロン一 4 , 6、ナイ口ンー M X D 6、ポリサルホン、ポリアリルサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルィミド、ポリァミドイミド及びポリイミド等が使用でき、これら樹脂は単独で使用してもよいし、二種以上を組合わせて使用してもい。

上記ポリフエ二レンサルフアイドは、一般式 · ·

で表わされる繰返し単位を有する樹脂であり、また、ポリエ一テルエーテルケトンは、一般式

で表わされる繰返し単位を有する樹脂であり、またポリエ一テルケトンは、一般式

0 'ヽ

!1

ク c-// 0 ( 3 )

ノで表わされる繰返し単位を有する樹脂である。全芳香族ポリエステルとしては、例えば、テレフタル酸クロライドとイソフタル酸クロライドとの混合酸とビスフヱノール Aとの縮重合物であって、例えば「Uポリマー」（ュ二チカ（株）製）等の商品名で入手可能なもの及び P— ヒドロキシ安息香酸を含有する熱溶融型液晶ポリエステルが使用できる。後者の例としては、例えば p— ヒドロキシ安息香酸と 6—ヒドロキシ— 2—ナフタリンカルボン酸とテレフタル酸との縮重合物であって、例えば「ベ- クトラ」（へキストセラニーズ社製）なる商品名で入手可能なもの、 P— ヒドロキシ安息香酸と 4 , 4 ' — ビフエノール及びテレフタル酸との縮重合物であって、例えば「ェコノール」（住友化学工業（株）製）又は「ザィダー」（ダートコマ二ュファクチユアリング社製）なる商品名で入手可能なものを例示できる。ナイロン一 4 , 6は、例えば、一般式

NH- (CH₂ ) -NH-CO- (CH₂ ) A -CO -一、4 ) で表わされる繰返し単位を有する樹脂であり、例えば「S tanyl 」（D S M社製）なる商品名で入手可能である。ナイロン一 MX Dは、例えば一般式、

CH₂ NH-CO- (CH₂ ) -COノ

(5) で表わされる繰返し単位を有するものであり、例えば「R E NY」（三孽瓦斯化学（株）製）なる商品名で入手可能である。ボリサルホンとしては、例えば、一般式

で表わされる繰返し単位を有するものが例示でき、例えば、「UD E L」（U C C社製）なる商品名で入手可能である。ポリアリルサルホンとしては、例えば、一般式

で表わされる籙返し単位を有するものが挙げられ、例えば「R A D E L丄（カーボランダム社製）なる商品名で市販されている。ポリエーテルサルホンとしては、例えば、一般式

で表わされる繰返し単位を有するものが挙げられ、例えば「 V I C T R E X P E S」（ I C I社製）なる商名で入手可能である。ポリエーテルイミドは、例えば、一般式

( 9 ) で表わされる鎳返し単位を有するものであり、例えば「U L T E M」（G E社製）なる商品名で市販されている。ポリアミドイミドは、例えば、一般式

で表わされる繰返し単位を有する樹脂であり、例えば Γ ΤΟΓΙΟΙΊ 」（Amoco社製）なる商品名で入手可能である。ポリイミドとしては、例えば、一般式

0 00 0

( 11)

で表わされる籙返し単位と、一般式

で表わされる籙返し単位とを含有するものが挙げられ、例えば「ポリイミド 2 0 S 0 J ( U pj ohn 社製）なる商品名で市販されている。

成分（B) のゥ.イスカー、成分（C) の耐熱性繊維及び成分 (D) の粉末状固体潤滑剤を所定量添加して複合強化した場合に、得られる樹脂成形物の熱変形温度が 1 8 0。C に満たないような熱可塑性樹脂であれば、得られる樹脂組成物の耐熱性が乏しくなり、例えばフレオンガスにより加圧された状態下でのスクロールラップ同志の摩擦、旋回スクロールと駆動軸との摩擦、駆動軸とベアリングの摩擦等により発生する熱に耐えなくなる傾向が生ずるので、好ましぐない。本発明においては、上記成分（A) の熱可塑性樹脂として、（ i ) 熱変形温度（A S T M D 6 4 8、 1 . 8 6 M P a ) が 1 5 0 °C以上で、且つ（ ii ) U L温度指数

( U L 7 4 6 ) が 1 2 0。C以上の耐熱性ェンジニアリングプラスチックスに属するものを使用するのが好ましい。本発明では、このような性質を有するポリフヱニレンサルフアイド、ポリエーテルエーテルケトン、全芳香族

(熱溶融型液晶）ポリエステル、ポリエーテルサルホン及びポリエーテルィミドが、特に成形加工性、寸法安定- 性及び機械物性ゃ耐フレオン性の点から、特に好ましく使用できる。

本発明の成分（B) であるゥイスカーとしては、平均繊維径約 3 β m以下、特に 0 . 1〜 3 m程度、好ましくは〇 . 1〜 2 m程度、引張弾性率約 1 0 0 0 0 kgf / rain ² 以上のウイスカ一であれば、各種のものが使用できる。本発明では、このようなウイスカ一として上記平均繊維径及び引張弾性率を有するチタン酸カリウムゥイス力一、シリコン力一バイドウイス力一、カーボングラフアイトウィス力一、シリコンナイトライドウイスカー、 α -アルミナウイスカー等が、単独で又は 2種以上を組合せて使用できる。上記ウイスカーを配合すれば、スクロール型圧縮機部品の寸法精度及び表面平滑性を向上させることができると共に、成分（C) として用いられる耐熱性繊維間の間隙を強化し、また得られる樹脂組成物中に耐熱性織維を均質に充填させることができる。用いられるゥイス力一が平鏃維径 3 μ mを越えるものである場合には、スクロール型圧縮機部品の表面平滑性等が低下するので、好ましぐない。また用いられるウイスカ一が引張弾性率 1 0 0 0 0 kgf /niffl² 未満である場合には、ゥイスカー添加による樹成形物の金属に近い剛性の実現が困難になる傾向となるので、好ましくない。成分 ― (B) たるウイスカ一の長さは、.通常 1〜： L 0 0 0 ^ m、典型的には 1 0〜 2 0 0 mの範囲から適宜選択すればい ₀

本発明の成分 (C) たる耐熱性繊維は、平均織維径が約 3 0 ^ 111以下、特に 0 . 5〜 3 0 ;z m程度、好ましくは 0 . 5〜 2◦ m程度、引張弾性率が約 6 5 0 O kgf / mi² 程度以上のものであれば、各種の耐熱性繊維が使用できる。本発明では、このような耐熱性繊維の代表例として、上記平均繊維径及び引張弾性率を有する炭素繊維、アルミナ繊維、ジルコニァ繊維、シリコン力一ノくィド繊維、シリカ繊維、ガラス繊維、ァラミド繊維等を挙げることができ、これらは単独で又は 2種以上組合せて使用することができる。このような耐熱性鏃維を使用することにより、本発明の組成物から製造されるスクロール型圧縮機部品の強度、剛性、耐衝撃性、耐変形性（熱時変形、クリープ特性）等を向上させることができる。耐熱性繊維の平均繊維径が 30 mを越えると、前記ウイスカーを併用してもスクロール型圧縮機部品として必要な表面粗度を 5 s以下に抑えることが困難になる傾向を生じ、また引張弾性率が 6 5 0 0 kgf/inin² を下回ると、本発明のスクロール型圧縮機部品用樹脂組成物を用いて得られる射出成形品の曲げ弾性率が金属の代替とて必要- とされる最低 80 0 kgf/inin² 以上を確保することが困難となる傾向が生じる。殊に引張弾性率が約 1 5 0 0 0 kgf/mni² 以上、好ましくは約 2 0 0 0 0 kgf/υιιπ² 以上のアルミナ繊維、シリコンカ一バイド繊維及び炭素繊維が良好であり、中でも P A N系の高強度もしくは高弾性率炭素繊維が好適である。また、これら耐熱性繊維は、繊維長約 0 , 5〜 6 m mのカットファイバ一として使用するのが、後述する本発明組成物のペレツトの製造及び射出成形性の点において望ましい。

本発明の成分（D) たる粉末状固体潤滑剤としては、各種のものが使用でき、例えばポリテトラフルォロェチレン（特に平均分子量数千〜 3 0万程度のもの）、高密度ポリエチレン（特に密度 0. 9 4 5〜 0. 9 7 0程度、粘度平均分子量 1万〜 4 0万程度のもの）、超高分子量ポリエチレン（特に粘度平均分子量 5 0万〜 5 0 0万程度のもの）、ボリフヱ二レンイソフタルァミド等の全芳香族ポリアミド粉末、微粒子状フニノール樹脂（特に嵩密度 0 . 3〜 0 . 8 g/ccのもの、商品名「ベルパール」、鐘钫（株）製) 及びその黒鉛化物（例えば「ベルパール C— 6 0 0」、鐘紡（株）製) 、黒鉛、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、 · W S e ₂ 、 M o S e 2 及び窒化硼素かなる群から選ばれた少なくとも 1種-が挙げら- れる。その平均粒子径は 1 0 0 m以下、特に 0 . .5〜 1 0 0 μ m程度、好ましくは 1〜 3 0 m程度であることが必要である。斯かる粉末状固体潤滑剤を配合することにより、スクロール型圧縮機部品の耐摩擦摩耗性を大幅に向上させることができる。平均粒子径が 1 0 0 m を越える粉末状固体潤滑剤を使用すれば、スクロール型圧縮機部品の表面平滑性が乏しくなる傾向となるので、好ましくない。

本発明では、上記各種成分を以下に示す割合で配合することが重要である。

即ち、上記成分（A) の熱可塑性樹脂は、本発明の組成物 1 0 0重量部（以下単に「部」という）中に 4 0〜 7 0部程度、好ましくは 4 5〜 6 3部程度配合されるのがよい。熱可塑性樹脂の配合量が 4 0部より少なくなると、得られる樹脂組成物の射出成形性に問題が生ずると共に、射出成形されたスクロール型圧縮機部品の材質が脆くなる傾向となるので、好ましくない。また一方、熱可塑性樹脂の配合量が 7 0部を越えると、得られる樹脂組成物を用いて得られる部品は、曲げ弾性率が 8 0 0 kgf /inin² に満たず、例えばフレオンガスの高圧下で変形する可能性があるため、冷媒充填 fiの少ない圧縮機部品にしか適用できず、好ましくない。 ― 上記成分（B) のゥイスカーは、本発明の組成物 1 0 0 部中に 1 5〜 4 5部程度、好ましくは 2 0〜 3 5部程度配合されるのがよい。ウイスカ一の配合量が 1 5部より少なくなると、ゥイスカー添加に基づく効果（殊に表面平滑性や寸法精度の向上）が発現され難くなるので、好ましくない。また、ウイスカ一の配合量が 4 5部を越えると、その一方において熱可塑性樹脂、耐熱性繊維及び粉末状固体潤滑剤の配合量が相対的に少なくなり、その結果本発明の所期の効果が発揮され難くなり好ましくない。

上記成分（C) の耐熱性繊維は、本発明の組成物 1 0 0 部 Φに 1 0〜 2 5部程度、好ましくは 1 0〜 2 ◦部程度配合されるのがよい。耐熱性繊維の配合量が 1 ◦部より少ななると、耐熱性繊維添加に基づく効果（殊に耐衝撃性の向上）が発現され難くなるので、好ましくない。また、耐熱性繊維の配合量が 2 5部を越えると、スクロール型圧縮機部品の搢動面の精度として必要な表面粗度を 5 s以下に抑えることが困難になるので、好ましくない。

また成分（D) の粉末状固体潤滑剤は、本発明の組成物 1 0 0部中に 5〜2 0部禾呈度、好ましくは 7〜 1 5部程度配合されるのがよい。粉末状固体潤滑剤の配合量が 5— 部より少なぐなると、粉末状固体潤滑剤添加に基づく効果が発現され難くなるので、好ましくない。また逆に、固体潤滑剤の配合量が 2 0部を越えると、スクロール型圧縮機部品の強度が大幅に低下する傾向となるので、好ましく 7よい。

本発明の樹脂組成物には、その基本物性、成形加工性等を阻害しない範囲内で、上記ウイスカ一もしくは耐熱性繊維の一部を、タルク、マイ力、シリカ等の無機質充填剤で、又は表面硬度を上げるためにクロム、ニッケル等の金属ゥイスカーや黄銅、亜鉛等の金属粉末で置換えることも可能であり、場合によってはカーボンブラック、無機乃至有機顔料等の着色剤や熱安定剤等を配合することも勿論可能である。本発明の樹脂組成物を製造するに際しては、例えば上記熱可塑性樹脂、ゥイスカー、耐熱性繊維及び粉末状固体潤滑剤を所定量ずつ計量し、タンブラ一ミキサー等のレンダ一で均一に混合後、押出機等の溶融混練機で混練後、ペレツト化して、ペレツト状物を得る方法を採用することができる。

本発明の樹脂組成物の比重は、通常 1 . 3〜 2 . 0の範囲内にあるが、高比重のアルミナウイス力一、ジルコニァ繊維、金属ウイスカー又は金属粉末を併用した場合— には、最高 2 . 5まで可能である。

スクロール型圧縮機部品は、上記樹脂組成物を射出成形することにより造される。例えば、スクロール型圧縮機部品用金型（旋回スクロール、固定スクロール、駆動用軸用のそれぞれ 1 ケ取り金型）を精密射出成形機に取付け、シリンダー温度、金型温度、射出圧力、射出時間を、使用される熱可塑性樹脂の成形条件にセットした後、射出成形を行なえばよい。

また本発明では、スクロール型圧縮機部品を製 itするに当り、スクロールラップ又は駆動軸の基材として、岡 ij 性付与を目的でアルミ铸物、铸鉄等の金属材をィンサ — 卜することも可能であ一る。

実施例以下に実施例を揖げて本発明をより具体的に説明するが、これらは単なる例示であり、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、実施例及び比較例で用いた成分（A) たる熱可塑性樹脂は、いずれも、熱変形温度（A S TM D 648、 1. 86MP a ) が 1 50。C以上で且つ U L温度指数（U L 746) が 1 2 0。C以上のものである。

実施例 1〜 4及び比較例 1〜 2

下記第 1表に示す割合（重量部）で、各配合成^をブ— レンダ一で混合し、 4 5 mm抽出機を用いて、シリンダ —温度 30 0でで溶融混練後、カッターにてペレツト化した。得られたペレットをシリンダ一温度 3 20。C、金型温度 1 20。C、射出圧力（ 1次圧） 1 200 kgf/cin² 、保圧（2次圧） 6 50kgf/ein² にて固定スクロール及び旋回スグロールを射出成形した。

尚、同材料の基本物性を調べるため、 A S TM試験金型で上記と同一の条件で下記試験片を成形した後、 20 で、 50 %RHの恒温恒湿室に 24.時間放置し、下記物性につき評価を行なつた。結果を下記第 2表に示す。

比重： A S TM D 7 9 2、アイゾット衝搫片にて測疋 o

曲げ弾性率： A S TM D 7 9 0、厚さ 6. 4 mm、幅 1 2. 7 試験速度 5 Z分。

熱変形温度： A S TM D 64 8、同上試験片を用い、荷重 1 8. 6 kgf/cin² にて測定。

摺動特性：鈴木式摩擦摩耗試験機〔E F M— HI— E N、東洋ボールドウィン社製〕、同種材料間のスラスト摩耗（表面粗さ、 R a = 0. 2〜 0. 3 β m、'R z - l . 0〜 2. 5 ^ m) 、測定荷重： 3 kgf/cm² 、周速度： 3 0 cm/ 秒、走行距離：

アイゾット衝撃値： A S TM D 2 5 6、幅 6. 6 mm

(1/4ィンチ）、厚 1 2. 7 minVノツチ後加工。表面粗度：旋回スクロールの鏡板部（金型面の粗さ

0 , 8 s ) の表面粗さを表面粗さ計〔サ一フコム 3 04 B、東京精密社製〕にて、任意の位置を測定長 2. 5 mm測定し、最大高さ Rmax で表示した。

また第 1表において、使用された各種成分は以下の通りである。

(A) 熱可塑性樹脂

A— 1 : ポリフヱニレンサルフアイド樹脂〔商品名

「ライトン R— 6」、フィリップスペトロ一リアム社製、 3 0 0 °Cの溶融粘度 2 0 0 ◦ボイズ〕 (B) ゥイスカー

B— 1 ：チタン酸カリウム〔商品名「ティスモー D 1

0 1」平均織維径 0. 3 ^ m、引張弾性率 28 "0 0 Okgf/iiiin² ) 、大塚化学（株）製〕

B— 2 ： "—アルミナウイス力一〔商品名「サフィル」、（平均繊維径 3 μ πι、引張弾性率 49 200 kgf/Diin² ) 、 I C I社製〕

(C) 耐熱性繊維

C一 1 ：炭素繊維〔商品名「ベスフアイト H T A— C一

6 - NRJ (平均繊維径 7 m、引張弾性率 2

4000 kgf/inin² 、繊維長 6 mm) 、東邦レーヨン（株）製〕

C - 2 ：ジルコニァ繊維〔平均繊維径 7 ^ m. 引張弾

性率 1 29 0 0 kgf/M² 、比重 5. 6、繊維長 6 mm、ヒットマン社製〕

(D) 粉末状固体潤滑剤 ·

D - 1 ： P T F E 〔商品名「フルォン L 1 50 J」

(平均粒子径 9 β m) 、旭フロロポリマー社製〕 . D - 2 r M o S 2 〔商品名「モリパウダー B」（平均

. 粒子径 5. O ^ m) 、日本黒鉛工業社製〕

D - 3 ：全芳香族ポリアミド ίポリフエ二レンイソフタルアミド樹脂粉末（平均粒子径 86 m) 、帝人社製〕 (E) 充填剤

E - 1 ：黄銅粉末

^ 2 3¾ 材料特性実施例比較例

1 2 3 4 1 2 比重 1.67 L54 1.91 2.24 1.72 1.49 曲げ弾性率 1680 980 1820 1760 1410 1450

(kgf/匪 ² )

熱変开度 (°C) 253 216 249 254 238 260 摺動特性

0.16 0。21 0.15 0.20 0.33 0„25 比摩耗量 0.008 0.016 0.005 0,004 0.278 0.015 (匪³ /kgf * km)

アイゾット衝撃値 3.3 2.9 2.6 2.7 1.6 4.1 (kgf * cm/ cm)

表面粗度 2.8s 2.1s ' 1.6s 4.6s 1.2s 11.2s 第 1表及び第 2表から次のことが明らかである。即ち、耐熱性繊維を配合しない比較例 1では、耐摩耗性（比摩耗量が大）及び耐衝撃性が充分ではなく、またこれを実際に実機試験に供した結果、スクロールラップに欠けが生じ、摩耗量も大きかった。 .またウイスカ一を配合しない比較例 2では、表面粗度に見られるように鏡面が得られないことは明らかであり、またこれを実際に実機試験 - に供した結果、表面粗度の小さいものに比較して圧縮効率が悪かつた。 " これに対して、ウイスカ一及び耐熱性繊維を共に配合した実施例 1 〜 4では、比重が 1 . 3〜 2 . 5の範囲内にあり、曲げ弾性率が 8 0 0 kgf /oiffl² 以上、熱変形温度 1 8 0 C以上、摺動特性も動摩擦係数 0 . 2 5以下、耐摩耗性も比摩耗量 0 . 0 5 ιππι³ /kg f · km以下と良好であり且つ耐衝撃性も 2 . 5 kgf * cm/cm 以上であり、実用上問題がない。更に表面粗度も 5 . 0 s以下であり、それ故この樹脂組成物を射出成形しただけで（切削加工なしに）鏡面が得られる。またスクロール型圧縮機での実機試験でも充分使用に耐え得るものであることが確認できた。

本発明の樹脂組成物を使用して、固定スクロール及び旋回スクロールを成形し、これちを用いて組立てたスクロール型圧縮機の一例を第 1図及び第 2図に示す。

第 1図は、スクロール型圧縮機の縦断側面図であり、第 2図は、第 1図における I— I ' 線に沿ったスクロール型圧縮機の断面図である。 ^¾ 第 1図及び第 2図において、各番号で示される部材は次のものを示す。

1 ：固定スクロール - (l a :鏡板、 l b ：ズクロールラップ）

2 ：旋回スクロール

(2 a :鏡板、 2 b ：スク口一ルラップ）

3及び 3' ：駆動用軸

4 ：バランスウェイト

5及び 5' ：軸受 _

6 ：偏心給油穴

7 ：フレーム

8 オルダム継手（自転防止機構）

9 吸込管

10 吐出口

11 中間圧室

12 密閉容器

13

14 潤滑油 15：吐き出し管

16：ガスポケット

第 1図及び第 2図において示されるスクロール型圧縮機は、鏡板（ l a ) と該鏡板に直立したスクロールラップ（ l b ) とを備えた固定スクロール（ 1 ) 及び鏡板

( 2 a ) とこれに直立する固定スクロールラップ（ 2 b ) とを備えた旋回スクロール（ 2 ) が、本発明の組成物から射出成形により製造されたものである。駆動用軸（ 3 ) を電動機（ 1 3) により駆動させると、軸 m は旋— ' 回'スクロール（ 2 ) の例えば含油焼結金属製の軸受

( 5 ' ) に接しているので、旋回スクロール（ 2 ) は旋回する。この結果、旋回スクロール（ 2 ) 及び固定スクロール（ 1 ) の夫々のラップ（ 2 b ) 及び（ l b ) と鏡板（ 2 a ) 及び（ l a ) で形成される空間（ 1 6) が中心に移動するに従ってその容積が減少する。従って、吸込管（ 9 ) から吸入されたガスは圧縮され、吐出口

( 1 0 ) より吐出され、密閉容器（ 1 2 ) 内の上部空間 ( 2 0 ) 中のガスは通路（ 2 2 ) を通って下部空間

( 24 ) に流れ、吐き出し管（ 1 5 ) から密閉容器

( 1 2 ) 外へ吐出される。

実施例 5

実施例 1の樹脂組成物を使用し、鉄芯（ F C 2 5 ) 'をィンサートして、旋回スクロールの駆動用軸を射出成形した。この駆動用軸は、例えば、第 1図において番号 ( 3 ) 及び（3 ' ) で示される如きものである。

得られる駆動用軸は、表面平滑性、寸法精度とも非常に良好であり、実機試験の結果耐摩耗性も良好で、従来の金属製駆動軸と比較すると、軸受が含油焼結金属の場合、潤滑油を供給しなくても稼働可能であり、しかも 5 0 H z . 1 3 0〜 1 8 C Vでモータ一を稼働した時、 2〜 5 d B騷音が低下することが判明した。 ― 実施例 6〜 1 0

下記第 3表に示す各成分を第 3表記載の使用量（重暈部）で使用する以外は、上記実施例 1〜4と同様にして樹脂組成物（ペレツト）を作成し、固定スクローんレ及び A S T M試験片を射出成形し、同様の評価を行なった。結果を第 4表に示す。

第 3表における各種成分は以下の通りである。

(A) 熱可塑性樹脂

A— 2 ：ポリェ一テルエ一テルケトン〔商品名「ビクトレックス P E E K 4 5 0 G」、 I C I社製〕 A - 3 ：全芳香族ポリエステル〔商品名「べクトラ A 9 5 0」、セラニーズ社製〕

A— 4 ：ナイロン一 4 , 6 〔商品名 ·「スタニール」、 D S M社製〕

A - 5 ：ポリエ一テルサルホン〔商品名「ビクトレツクス P E S 4 1 0 0 G」、 I C I社製〕

A— 6 ：ポリエーテルイミド〔商品名「ウルテム #

1 ◦ 1 0」、 G E社製〕

(B) ゥイスカー

B - 3 ： S i Cウイスカ一〔商品名「ト一力マックス」、（平均繊維径 0. ' 5 ^ m、引張弾性率 4 1 0 0 0 kgf/niin² ) 、東海力一ボン社製〕 - B— 4 : S i ₃ N₄ ウイスカ一〔平均繊維径

0. 5 m、引張弾性率 387 0 0 kgf/min² ) 、夕テホ化学社製〕 '

(C) 耐熱性繊維

C - 3 ： S i C繊維〔商品名「二カロン」（平均繊維径 1 2 m、引張弾性率 2 0 0 0 0 kgf/nini² 、繊維長 3 mm) 、日本力一ボン社製〕

C - 4 ：ガラス繊維〔商品名「E C S— 0 3— T 24 J (平均繊維径 1 0 m、引張弾性率 7 7 0 0 kgf/ mm² 、繊維長 3 mm) 、日本電気硝子社製〕

C— 5 ：ァラミド繊維 [商品名「テクノ一ラ T— 3 2 0」（平均繊維径 1 2 z m、引張弾性率 7 1 〇 0 kgf/nini² 、繊維長 : 3 mm) 、帝人社製〕 C 一 6 ：アルミナ鏃維〔スピネル型、 A ₂ 0₃ / S i 0₂ = 8 5 / 1 5 (平均繊維径 9 f m 引張弾性率 2 5 0 0 0 kgf/min² 、繊維長 3 m m) 、住友化学工業（株）製〕

(D) 粉末状固体潤滑剤

D - 4 ： B N 〔商品名「ショーピーェヌ U H P J

(平均粒子径 2 m) 、昭和電工社製〕

D - 5 ：超高分子量ポ ITェチレン〔商品名「ハイゼックスミリオン微粉未」（平均粒子径 5 0 xrm、平- 均分子量 3 0 0万) 、三井石油化学工業社製〕

D— 6 ：高密度ポリェチレン〔商品名「ハイゼックス 5 0 0 0」（平均粒子径 3 0 /z m、平均分子量 7 万）、三井石油化学社製〕

D - 7 ：黒鉛〔商品名「A C P — 1 0 0 0」（平均粒子径 6 m、固定炭素- 9 9. 5 %) 、日本黒鉛ェ業社製〕

成分 (1量部）

D i p Q

丄 u

Λ —— Δ Ό Π U

Λ ―

〕つ u

Λ ― Λ

O U

Ά A

Ό π U

Q

Α Λ 一 Ό

ID -1

D ― つ

丄 3 π U つ Δ D U つ

ΰ 一 D U

Λ

B 一 4 U し一 1 1 U 1 u

し一 D 丄、

Λ

し ― 4 丄 U

し

c 一 6 . 1 0

D — 1 7 7

D 一 4 3

D 一 5 7

D 一 6 5 4

D 一 7 一 3

第 4表から明らかなように、本発明の樹脂組成物を射出成形してなるスクロール型圧縮機部品は、比重が 1. 3〜 2. 5の範囲内にあり、曲げ弾性率が 80 0 kgf/min² 以上、熱変形温度 180で以上、搢動特性も動摩耗係数 0. 2 5以下、耐摩耗製も比摩耗量 0. 0 5 mm³ /kgf * km以下と良好であり且つ耐衝撃性も 2, 5 kgf * cm/em 以上であり、更に表面粗度も 5. 0 s以下であり、金属製部品を代簪するに足る充分な性質を有することが判る。 - -

Claims

請求の範囲

①（A) ポリフエ二レンサルフアイド、ポリエ一テルエ一テルケトーン、ポリエーテルケトン、全芳香族ポリェステル、ナイロン一 4 , 6、ナイロン一 MX D 6、ポリサルホン、ポリアリノレサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド及びポリィミドからなる群から選ばれた少なくとも 1種の熱可塑性樹脂 4 0〜 7 0重量部程度、

(B) 平均繊維径約 3 rii以下、引張弾性率約 1 0 0 0— O kgf/mm² 以上のウイスカ一 1 5〜4 5重量部程度、

(C) 平均繊維径約 30 m以下、引張弾性率約 6 5 0 0 kgf/ιηιπ² 以上の耐熱性繊維 1 0〜 2 5重量部程度及び

(D) 粉末状固体潤滑剤 5〜 20重量部程度

を含有し、上記成分（A〉〜（D〉の合計が 1 0 0重量部であるスクロール型圧縮機部材用樹脂組成物。

② 熱可塑性樹脂が、熱変形温度（A S TM D 648、

1。 86 M P a ) が 1 5 0 °C以上で、かつ U L温度指数（U L 74 6) が 1 2 0で以上のものである請求の範囲第 1項に記載の組成物。

③ 熱可塑性樹脂が、ポリフヱニレンサルフアイド、ポリエ一テルエーテルケトン、全芳香族（熱溶融型液晶）ポリエステル、ポリエーテルサルホン又はポリエーテルイミドである請求の範囲第 1項に記載の組成物。

—④ 熱可塑性榭脂が、組.成物 1 0 0重量部当り 4 5〜 6 3重量部程度使用される請求の範囲第項に記載の組成物 o

⑤ ゥイスカーが、平均鏃維径 0。 l〜 3 m程度'及び引張弾性率約 1 0 0 0 O kgf/nini² 以上を有する、チタン酸カリウムゥイスカー、シリコンカーバイドゥイスカー、カーボングラファイトゥイスカー、シリコンナィトライドウイス力一及び一アルミナウイス力一力、らなる群から選ばれた少なぐとも 1種である請求の範囲第 1項に記載の組成物。

⑥ ゥイスカーが、 ¾成物 1 0 0重量部当り、 2 0〜 3 5重量部程度使用される請求の範囲第 1項に記載の組成物。

⑦ 耐熱性繊維が、平均繊維径 0 . 5〜 3 0 111程度、繊維長、 0 . 5〜 6 m m程度及び引張弾性率約 6 5 0 0 kgf /M ² 以上を有する、炭素繊維、アルミナ繊維、ジルコニァ繊維、シリコンカーバイド繊維、シリカ繊維、ガラス繊維及びァラミド繊維からなるる群から選ばれ 'た少なくとも 1種である請求の範囲第 1項に記載の組成物。 ⑧ 耐熱性繊維が、引張弾性率 1 5, 0 0 0 kgf/inin² 以上のアルミナ繊維、シリコンカーバイド繊維又は炭素繊維である請求の範囲第 7項に記載の組成物。

⑨ 耐熱性繊維が、組成物 1 0 0重量部当り、 1 0〜 2 0重量部程度使用される請求の範囲第 1項に記載の組成物。

⑩ 粉末状固体潤滑剤が、平均粒子径 0. 5〜 1 0 0

m程度のポリテトラフルォロエチレン、高密度ポリェチレン、超高分子量ポリエチレン、全芳香族ポリアミ— ド、微粒子状フユノール樹脂及びその黒鉛化物、黒鉛、二硫化モリブデン、二硫化夕ングステン、 WS e 2 、 M 0 S e 2 及び窒化ホゥ素からなる群から選ばれた少なくとも 1種である請求の範囲第 1項に記載の組成物。 ⑪ 粉末状固体潤滑剤が、組成物 1 ◦ 0重量部当り 7〜

1 5重量部程度使用される請求の範囲第 1項に記載の組成物。

⑫（ A) ポリフエ二レンサルフアイド、ポリエーテルエ一テルケトン、ポリエーテルケトン、全芳香族ポリェステル、ナイロン一 4 , 6、ナイロン一 MX D 6、ポリサルホン、ポリア '）ルサルホン、ポリェ一テルサルホン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド及びポリィミドからなる群から選ばれた少なくとも 1種の熱可塑性樹脂 4 0〜 7 0重量部程度、

(B) 平均繊維径約 3 /i m以下、引張弾性率約 1 0 0 0 0 kgf /mm² 以上のゥイスカー 1 5〜4 5重量部程度、

(C) 平均繊維径約 3 0 μ m以下、引張弾性率約 6 5 0 0 kgf /mm² 以上の耐熱性繊維 1 0〜 2 5重量部程度、及び

(D) 粉末状固体潤滑剤 5〜 2 0重量部程度

を含有し、上記成分（A) 〜（D〉の合計が 1 0 0重量部であるスクロール型 JE縮機部材用樹脂組成物を射出成形することを特徵とするスクロール型圧縮機部品の製万/ .

⑬ 射出成形を、得られるスクロール型圧縮機部品に剛性を付与し得る金属材料をィンサートしそ、行なう請求の範囲第 1 2項に記載の製造方法。

⑭ 請求の範囲第 1 2項に記載の製造方法により得られたスクロール型圧縮機部品。