明細書
ィソォキサゾリジンジォン誘導体およびその用途
「技術分野」
本発明は、 新規なイソォキサゾリジンジオン誘導体に関するものであり、 更に 詳しくは、 血糖低下作用及び血中脂質低下作用を有し、 糖尿病及びその合併症の 治療薬、 高脂血症治療薬等の関連疾患の治療薬として有用な新規なィソォキサゾ リジンジオン誘導体に関する。
「背景技術」.
一般に、 インシュリン非依存性糖尿病 (N I DD ) の治療は、 食事療法、 運 動療法、 ィンシュリン又は経口的に活性な血糖低下剤投与との組み合わせで行わ れている。 現在、 かかる経口的に活性な血糖低下剤としては、 トルプタミ ド、 ク ロロプロパミ ド、 ァセトへキサミ ド、 グリベンクラミ ド、 トラザミ ド等のような スルホニル尿素系薬剤、 或はフェンホルミン、 ブホルミン、 メ トホルミン等のよ うなビグアナィド系薬剤が知られている。
しかしながら、 スルホニル尿素系薬剤においては、 強力な血糖低下作用を有す るが、 しばしば重篤且つ遷延性の低血糖を引き起こすことがあり、 また慢性的に 使用するとその有効性を喪失することがある。 また、 ビグアナイド系薬剤は、 重 篤な乳酸一アシドーシスを引き起こしゃすい。 すなわちこれらの薬剤を使用する に当たっては十分な注意が必要であつた。
一方、 特開昭 6 1 - 8 5 3 7 2号公報には、 [5— [4一 [2— (5—メチル 一 2—フエ二ルー 4ーォキサゾリル) エトキシ] ベンジル] 一 2, 4—チアゾリ ジンジオン] 等のチアゾリジンジオン誘導体が、 また特開昭 6 0— 5 1 1 8 9号 公報には、 [ (±) — 5— [4一 (6—ヒドロキシ— 2, 5, 7, 8—テトラメ チルクロマン一 2—ィルーメトキシ) ベンジル] — 2, 4—チアゾリジンジオン] 等のチアゾリジンジォン誘導体が、 血糖低下作用を有することが記載されている。 また特開平 3— 1 7 0 4 7 8号公報には、 [5— [4一 [2 - (2—フ 二ルー 5—メチルォキサゾ一ルー 4一ィル) エトキシ] ベンジル] — 2, 4ーォキサゾ リジンジオン] 等のォキサゾリジンジオン誘導体が、 WO 9 2Z0 2 5 2 0には、
[ 5— [ 4一 [ 2— [N— (2—べンゾキサゾリル) 一 N—メチル] アミノエト キシ] ベンジル] 一 2 , 4—ォキサゾリジンジオン] 等のォキサゾリジンジオン 誘導体が、 血糖低下作用及びコレステロール低下作用を有することが記載されて いる。
しかしながら、 これら化合物は活性的に必ずしも充分満足できるものではなく、 又毒性等の副作用の面でもその使用が懸念されるところがあった。 またこれら文 献には、 本発明化合物のごときイソォキサゾリジンジォン誘導体を示唆する記載 はない。
「発明の開示 J
本発明者らは、 糖尿病及びその合併症、 並びに高脂血症治療薬に有効な化合物 を提供すベく鋭意検討した結果、 優れた血糖低下作用と血中脂質低下作用を有し、 かつ低毒性の新規なイソォキサゾリジンジオン誘導体を見い出し、 本発明を完成 するに至った。
' 即ち本発明は、 下記 ( 1 ) 乃至 ( 1 4 ) に示す新規なイソォキサゾリジンジォ ン誘導体に関する。
( 1 ) —般式 ( I )
[式中、 Rは置換されてもよい芳香族炭化水素基、 置換されてもよい環式脂肪族 炭化水素基、 置換されてもよい複素環基、 置換されてもよい縮合複素環基、 又は 下記一般式
(式中、 R, は置換されてもよい芳香族炭化水素基、 置換されてもよい環式脂肪 族炭化水素基、 置換されてもょレ、複素環基又は置換されてもょレ、縮合複素環基で あり、 R
2 及び R
3 は同一又は異なっていてもよくそれぞれ水素原子又は低級ァ ルキル基であり、 Xは酸素原子、 硫黄原子又は二級アミノ基である) で表される 基であり、 R
4 は水素原子、 低級アルキル基又は水酸基であり、 R
5 は水酸基で 置換されてもよい低級ァルキル基であり、 P及び Qはそれぞれ水素原子であるか 又は Pと Qは一緒になって結合を表す] で表される新規なイソォキサゾリジンジ ォン誘導体又はその医薬上許容し得る塩。
(2) R4 が水素原子であり、 R5 が低級アルキル基である上記 (1) 記載の新 規なイソォキサゾリジンジオン誘導体又はその医薬上許容し得る塩。
(3) Rが置換されてもよいフ ニル基、 硫黄原子、 酸素原子及び窒素原子から 選ばれる 1乃至 2個の複素原子を含む 5乃至 6員の置換されてもよい芳香族複素 環基、 又はそれら芳香族複素環とベンゼン環とが縮合してなる置換されてもよい 縮合芳香族複素環基である上記 (2)記載の新規なイソォキサゾリジンジオン誘 導体又はその医薬上許容し得る塩。
(4) Rがフ ニル基、 硫黄原子、 酸素原子及び窒素原子から選ばれる 1乃至 2 個の複素原子を含む 5乃至 6員の芳香族複素環基、 又はそれら芳香族複素環とベ ンゼン環とが縮合してなる縮合芳香族複素環基である上記 (3)記載の新規なィ ソォキサゾリジンジオン誘導体又はその医薬上許容し得る塩。
(5) Rがフユニル基、 又はベンゼン環と硫黄原子を含む 5乃至 6員の複素環と が縮合した縮合芳香族複素環基である上記 (3)記載の新規なイソォキサゾリジ ンジォン誘導体又はその医薬上許容し得る塩。
(6) Rがフヱニル基、 ベンゾチェ二ル基、 又は 1ーメチルー 1一 (2—ピリジ ルチオ) メチル基である上記 (2) 記載の新規なイソォキサゾリジンジオン誘導 体又はその医薬上許容され得る塩。
(7) Rがフエニル基である上記 (2)記載の新規なイソォキサゾリジンジオン 誘導体又はその医薬上許容され得る塩。
(8)
Ri— S である上記 (2) 記載の新規なイソォキサゾリジンジオン誘導体又はその医薬上 許容し得る塩。
(9) R, は置換されてもよいフエニル基、 又は硫黄原子、 酸素原子及び窒素原 子から選ばれる 1乃至 2個の複素原子を含む 5乃至 6員の置換されてもよい芳香 族複素環基である上記 (8) 記載の新規なイソォキサゾリジンジオン誘導体又は その医薬上許容し得る塩。
( 1 0) Rj が硫黄原子、 酸素原子及び窒素原子から選ばれる 1乃至 2個の複素 原子を含む 5乃至 6員の芳香族複素環基である上記 (8) 記載の新規なイソォキ サゾリジンジオン誘導体又はその医薬上許容し得る塩。
( 1 1 ) Ri が窒素原子を含む 5乃至 6員の芳香族複素環基である上記 ( 8) 記 載の新規なィソォキサゾリジンジォン誘導体又はその医薬上許容し得る塩。
( 1 2) Ri がピリジル基である上記 (8) 記載の新規なイソォキサゾリジンジ ォン誘導体又はその医薬上許容し得る塩。
( 1 3) 4— [4一 [2— (2—フエ二ルー 5—メチル— 4ーォキサゾリル) ェ トキシ] ベンジル] — 3, 5—イソォキサゾリジンジオン;
4一 [4一 [2 - (2—フエ二ルー 5—メチルー 4一才キサゾリル) エトキシ] ベンジリデン] — 3, 5—イソォキサゾリジンジオン;
4一 [4— [2— (2—べンゾチェ二ルー 5—メチル— 4一才キサゾリル) ェ トキシ] ベンジル] 一 3, 5イソォキサゾリジンジオン;および
4一 [4一 [2— [5—メチルー [2— ( 2—ピリジルチオ) ェチル] 一 4一 ォキサゾリル] エトキシ] ベンジル] — 3, 5—イソォキサゾリジンジオンから 選ばれる上記 ( 1 ) 記載の新規なイソォキサゾリジンジオン誘導体又はその医薬 上許容し得る塩。
( 1 4) 上記 ( 1 ) 記載の新規なイソォキサゾリジンジオン誘導体又はその医薬 上許容し得る塩及び担体を含有する医薬組成物。
( 1 5 ) 糖尿病の予防又は治療剤である上記 ( 1 4 ) 記載の医薬組成物。
( 1 6 ) 高脂血症の予防又は治療剤である上記 ( 1 4 ) 記載の医薬組成物。
( 1 7 ) 動脈硬化予防剤である上記 ( 1 4 ) 記載の医薬組成物。
ここで、 本明細書において 「芳香族炭化水素基」 とは、 フヱニル基、 ビフエ二 ル基、 ナフチル基等を意味するが、 ベンジル基等のァラルキル基であってもよい c 好ましくはフエニル基である。
「環式脂肪族炭化水素基」 とは、 炭素原子数 3乃至 7個の環式脂肪族炭化水素 基を意味し、 具体的にはシクロブ口ピル基、 シクロブチル基、 シクロペンチル基、 シクロへキシル基、 シクロへブチル基、 シクロプロぺニル基、 シクロブテニル基、 シクロブタジェニル基、 シクロペンテニル基、 シクロペン夕ジェニル基、 シクロ へキセニル基、 シクロへキサジェニル基、 シクロへブテニル基、 シクロへプ夕ジ ェニル基等である。 好ましいものとしては、 炭素原子数 5乃至 7個の環式脂肪族 炭化水素基であり、 具体的にはシクロペンチル基、 シクロへキシル基、 シクロへ プチル基、 シクロペンテニル基、 シクロペン夕ジェニル基、 シクロへキセニル基、 シクロへキサジェニル基、 シクロヘプテニル基、 シクロへブ夕ジェニル基であり、 特に好ましくはシクロペンチル基、 シクロへキシル基である。
「複素環基」 とは、 環を構成する原子として炭素原子以外に窒素原子、 酸素原 子及び硫黄原子から選ばれる 1乃至 3個、 好ましくは 1乃至 2個の複素原子を含 む 5乃至 6員の複素環基、 好ましくは芳香族複素環基を意味する。 具体的にはチ ェニル基、 フリル基、 ピロリル基、 イミダゾリル基、 ビラゾリル基、 チアゾリル 基、 イソチアゾリル基、 ォキサゾリル基、 イソォキサゾリル基、 ォキサジァゾリ ル基、 チアジアゾリル基、 トリアブリル基、 ピリジル基、 ビラジニル基、 ピリ ミ ジニル基、 ピリダジニル基、 トリアジニル基、 ジチアゾリル基、 ジォキソラニル 基、 ジチォリル基、 ピロリジニル基、 ジチアジアジニル基、 チアジアジニル基、 モルホリニル基、 ォキサジニル基、 チアジニル基、 ピペラジニル基、 ピペリジニ ル基、 ビラ二ル基、 チォピラニル基であり、 好ましくはチェニル基、 フリル基、 ピロリル基、 イミダゾリル基、 ピリジル基、 ピリ ミジニル基であり、 特に好まし くはピリジル基、 ピリ ミジニル基、 イミダゾリル基である。
「縮合複素環基」 とは、 環を構成する原子として炭素原子以外に窒素原子、 酸 素原子及び硫黄原子から選ばれる 1乃至 3個、 好ましくは 1乃至 2個の複素原子 を含む 5乃至 6員の複素環、 好ましくは芳香族複素環同士が縮合した環、 又はこ れら複素環、 好ましくは芳香族複素環と、 4乃至 6員の芳香族炭化水素環、 好ま しくはフエニル基とが縮合した環である。 具体的にはフロイソキサゾリル基、 ィ ミダゾチアゾリル基、 チエノイソチアゾリル基、 チエノチアゾリル基、 チェノチ ァゾリル基、 イミダゾピラゾリル基、 シクロペン夕ピラゾリル基、 ピロ口ピロリ ル基、 シクロペン夕チェニル基、 チエノチェ二ル基、 ォキサジァゾロビラジニル 基、 ベンゾフラザニル基、 チアジアゾロピリジニル基、 トリァゾロチアジニル基、 トリァゾロピリ ミジニル基、 トリァゾロピリジニル基、 ベンゾトリアゾリル基、 ォキサゾロピリ ミジニル基、 ォキサゾロピリジニル基、 ベンゾォキサブリル基、 チアゾロピリダジニル基、 チアゾロピリ ミジニル基、 ベンゾイソチアゾリル基、 ベンゾチアブリル基、 ピラゾロトリアジニル基、 ピラゾ口チアジニル基、 イミダ ゾピラジニル基、 ブリニル基、 ビラゾロピリダジニル基、 ピラゾ口ピリ ミニジル 基、 イミダゾピリジニル基、 ピラノピラゾリル基、 ベンゾイミダゾリル基、 イン ダゾリル基、 ベンゾォキサチォリル基、 ベンゾジォキサリル基、 ジチォ口ピリ ミ ジニル基、 ベンゾジチォリル基、 インドリジニル基、 インドリル基、 イソインド リル基、 フロピリ ミジニル基、 フロピリジニル基、 ベンゾフラニル基、 イソベン ゾフラニル基、 チェノピラジニル基、 チェノビリ ミジニル基、 チェノジォキシニ ル基、 チェノビリジニル基、 ベンゾチェ二ル基、 イソべンゾチェニル基、 シクロ ペン夕ォキサジニル基、 シクロペンタフラニル基、 ベンゾチアジアジニル基、 ベ ンゾトリアジニル基、 ピリ ドォキサジニル基、 ベンゾォキサジニル基、 ピリ ミ ド チアジニル基、 ベンゾチアジニル基、 ピリ ミ ドピリダジニル基、 ピリ ミ ドピリ ミ ジニル基、 ピリ ドピリダジニル基、 ピリ ドピリ ミジニル基、 シンノ リニル基、 キ ナゾリニル基、 キノキサリニル基、 ベンゾキサチイニル基、 ベンゾジォキシニル 基、 ベンゾジチイニル基、 ナフチリジニル基、 イソキノ リニル基、 キノ リニル基、 ベンゾピラニル基、 ベンゾチオビラニル基、 クロマニル基、 イソクロマニル基、 インドリニル基等であり、 好ましくはべンゾォキサゾリル基、 ベンゾイソチアゾ
リル基、 ベンゾチアゾリル基、 ベンゾイミダゾリル基、 インダゾリル基、 ベンゾ ォキサチォリル基、 ベンゾジォキソリル基、 ベンゾジチォリル基、 インドリル基、 イソインドリル基、 ベンゾフラニル基、 イソべンゾフラニル基、 ベンゾチェ二ル 基、 イソべンゾチェニル基、 ベンゾチアジアジニル基、 ベンゾトリアジニル基、 ベンゾォキサジニル基、 ベンゾチアジニル基、 シンノ リニル基、 キナゾリニル基、 キノキサリニル基、 ベンゾキサチイニル基、 ベンゾジォキシニル基、 ベンゾジチ ィニル基、 イソキノ リニル基、 キノ リニル基、 ベンゾピラニル基、 ベンゾチオビ ラニル基、 クロマニル基、 イソクロマニル基、 インドリニル基であり、 特に好ま しくはインドリル基、 イソインドリル基、 ベンゾフラニル基、 イソベンゾフラ二 ル基、 ベンゾチェ二ル基、 イソべンゾチェニル基、 イソキノ リニル基、 キノ リニ ル基である。
「低級」 とは基を構成する炭素原子の数が 1乃至 6個であることを意味し、 好 ましくは炭素原子数 1乃至 4個である。
「低級アルキル基」 とは、 炭素原子数 1乃至 6個のアルキル基を意味し、 具体 的にはメチル基、 ェチル基、 プロピル基、 イソプロピル基、 ブチル基、 イソプチ ル基、 s e c—ブチル基、 t e r t —ブチル基、 ペンチル基、 イソベンチル基、 ネオペンチル基、 t e r t 一ペンチル基、 へキシル基、 イソへキシル基、 ネオへ キシル基等である。 好ましいものとしては、 炭素原子 ¾ 1乃至 4個のアルキル基 で、 具体的にはメチル基、 ェチル基、 プロピル基、 イソプロピル基、 ブチル基、 イソブチル基、 s e c—ブチル基、 t e r t—ブチル基であり、 特に好ましくは メチル基である。
「置換されてもよい」 とは、 1乃至 3個の置換基により置換されてもよいこと を意味し、 該置換基は同一又は異なってもよい。 置換基の具体例としては、 メチ ル基、 ェチル基、 プロピル基、 ブチル基、 t e r t —ブチル基等の低級アルキル 基; メ トキシ基、 エトキシ基、 プロポキシ基、 ブトキシ基、 t e r t —ブトキシ 基等の低級アルコキシ基;ハロゲン原子;ニトロ基; シァノ基;水酸基; ホルミ ル基、 ァセチル基、 プロピオニル基、 プチリル基、 イソプチリル基、 ベンゾィル 基、 ナフトイル基等のァシル基; ホルミルォキシ基、 ァセチルォキシ基、 プロピ
ォニルォキシ基、 ブチリルォキシ基、 イソブチリルォキシ基、 ベンゾィルォキシ 基等のァシルォキシ基;ベンジルォキシ基、 フエネチルォキシ基、 フエニルプロ ピルォキシ基等のァラルキルォキシ基; メルカプト基; メチルチオ基、 ェチルチ ォ基、 プロピルチオ基、 ブトキシチォ基、 イソブトキシチォ基、 t e r t —ブト キシチォ基等のアルキルチオ基;ァミノ基; メチルァミノ基、 ェチルァミノ基、 プロピルアミノ基、 イソプロピルアミノ基、 プチルァミノ基等のアルキルアミノ 基; ジメチルァミノ基、 ジェチルァミノ基、 ジプロピルアミノ基、 ジイソプロピ ルァミノ基、 ジブチルァミノ基等のジアルキルァミノ基; メ トキシカルボニル基、 エトキシカルボニル基、 プロボキシカルボニル基、 イソプロボキシカルボニル基、 ブトキシカルボ二ル基、 t e r t —ブトキシカルボニル基等のアルコキシカルボ ニル基;アミ ド基; トリフルォロメチル基; ホスホリル基;スルホニル基;スル ホニルォキシ基;スルファモイル基; メチルホスホンアミ ド基、 ェチルホスホン アミ ド基、 プロピルホスホンアミ ド基、 イソプロピルホスホンアミ ド基等のアル キルホスホンアミ ド基; メチレンジォキシ基; メ トキシホスホリル基、 エトキシ ホスホリル基、 プロボキシホスホリル基、 イソプロポキシホスホリル基等のァル コキシホスホリル基; メチルスルホニル基、 ェチルスルホニル基、 プロピルスル ホニル基、 ブチルスルホニル基、 t e r t—ブチルスルホニル基等のアルキルス ルホニル基; メチルスルホニルァミノ基、 ェチルスルホニルァミノ基、 プロピル スルホニルアミノ基、 ブチルスルホニルアミノ基、 t e r t—ブチルスルホニル アミノ基等のアルキルスルホニルァミノ基等である。 好ましいものとしては、 水 酸基、 低級アルキル基、 低級アルコキシ基、 ァラルキルォキシ基、 メルカブト基、 低級アルキルチオ基、 ニトロ基、 ハロゲン原子、 トリフルォロメチル基、 ァミノ 基、 ジアルキルアミノ基、 アルキルアミノ基、 ァシル基、 シァノ基、 力ルバモイ ル基、 ァシルォキシ基、 スルホニル基、 カルボキシル基、 アルコキシカルボニル 基であり、 特に好ましくは水酸基、 低級アルキル基、 低級アルコキシ基である。
「医薬上許容し得る塩」 とは、 上記一般式 ( I ) で示される新規イソォキサゾ リジンジオン誘導体と無毒性の塩を形成するものであればいかなるものであって もよい。 例えばナトリゥム塩、 力リゥム塩等のアル力リ金属塩;マグネシウム塩、
カルシウム塩等のアル力リ土類金属塩;アンモニゥム塩; トリメチルァミン塩、 トリェチルァミン塩、 ピリジン塩、 ピコリン塩、 ジシクロへキシルァミン塩、 N, N' —ジベンジルエチレンジァミン塩等の有機塩基塩; リジン塩、 アルギニン塩 等のアミノ酸塩等を挙げることができる。
本発明の化合物は、 優れた血糖低下作用、 血中脂質低下作用を有し、 糖尿病及 び高脂血症の予防及び治療薬として有用であるばかりでなく、 動脈硬化予防薬と しての用途も期待される。 本発明の化合物である一般式 ( I ) で示される化合物 またはその医薬上許容し得る塩類を、 医薬製剤として用いる場合は、 通常、 それ 自体公知の薬理学的に許容され得る担体、 賦形剤、 希釈剤、 増量剤、 崩壊剤、 安 定剤、 保存剤、 緩衝剤、 乳化剤、 芳香剤、 着色剤、 甘味剤、 粘稠剤、 矯味剤、 溶 解補助剤、 その他の添加剤、 具体的には水、 植物油、 エタノール又はベンジルァ ルコールのようなアルコール、 ポリエチレングリコール、 グリセロールトリァセ テート、 ゼラチン、 ラク ト一ス、 でんぷん等のような炭水化物、 ステアリン酸マ グネシゥム、 タルク、 ラノリン、 ワセリン等と混合して錠剤、 丸剤、 散剤、 顆粒 剤、 坐剤、 注射剤、 点眼剤、 液剤、 カブセル剤、 トローチ剤、 エアゾール剤、 ェ リキシル剤、 懸濁剤、 乳剤、 シロップ剤等の形態により経口又は非経口的に投与 することができる。 投与量は、 疾患の種類及び程度、 投与する化合物並びに投与 経路、 患者の年齢、 性別、 体重等により変わり得るが、 経口投与の場合、 通常、 成人 1日当たり化合物 ( I ) を 0 . 0 1〜 1 0 0 0 m g、 特に 0 . 0 5〜 1 0 0 m gを投与するのが好ましい。
また、 一般式 ( I ) で示される化合物は、 1個又は 2個以上の不斉炭素を有し ており、 1個の場合は、 純粋な光学活性体、 その任意の割合の混合物、 或はラセ ミ体が存在し、 また 2個以上の場合には、 光学的に純粋なジァステレオマ一、 そ のラセミ体、 或はそれらの組み合わせ、 及び比率が任意の混合物が存在するが、 そのいずれも本発明の範囲に属するものである。 場合によっては水和物であって もよい。 また、 上記化合物 ( I ) はその構造からして明らかなように、 当然ケト 一エノ一ル型互変異性体として存在しえるが、 そのいずれも本発明の範囲に属す るものである。
本発明の化合物は、 例えば下記の方法によって合成することができるが、 本発 明化合物の製造方法はこれらに限定されるものでないことはもちろんである。
(工程 6 )
££so/6dcvl:>dV OA
(工程 1 )
化合物 (III) 〔式中、 R61はべンジル基等のカルボキシル保護基を意味し、 R51は低級アルキル基、 置換されてもよい芳香族炭化水素基、 置換されてもよい 環式脂肪族炭化水素基、 置換されてもよい複素環基、 置換されてもよい縮合複素 環基、 又は下記一般式
— X
(式中、 、 R2 及び R3 は前述のとおりである。 ) で表される基であり、 R4 及び R5 は前述のとおりである〕 は、 ァスパラギン酸エステル誘導体である 化合物 (II) (式中、 R4 及び Reiは前述のとおりである) をピリジン又はトリ ェチルァミン等の塩基の存在下、 無水酢酸、 無水プロピオン酸等の酸無水物中、 室温乃至加温下にて反応させ、 水で処理することにより合成することができる。 この反応においては、 4ージメチルァミノピリジンを加えることが好ましいこと がある。
(工程 2)
化合物 (IV) (式中、 R6 はアルキル基を意味し、 R4 及び R5 は前述のとお りである) は、 化合物 (III) (式中、 R4 、 R5 、 R51及び R61は前述のとおり である) を塩酸等の酸性溶媒中、 加熱することにより RS1— CO—で表される N ーァセチル基等の N—ァシル基を脱離させる。 この時同時に R6 が脱離するため に、 更に塩化水素等の酸の存在下、 メタノール、 エタノール又はブロパノール等 のアルコール溶媒中で反応させてエステル化することにより合成することができ る ο
(工程 3)
化合物 (VD (式中、 R、 R4 、 R5 及び R6 は前述のとおりである) は、 化 合物 (IV) (式中、 R4 、 R5 及び R6 は前述のとおりである) と化合物 (V) (式中、 Yはハロゲン原子を意味し、 Rは前述のとおりである) とをトリェチル ァミン、 ピリジン又は N—メチルモルホリン等の塩基存在下に、 ベンゼン、 トル
ェン、 ジクロロメタン、 クロ口ホルム、 エーテル、 ジォキサン、 テトラヒ ドロフ ラン、 ァセトニトリル、 ジメ トキシェタン、 ピリジン若しくはァセトン等の有機 溶媒、 又はこれらの混合溶媒中で、 冷却下乃至室温下で反応させることにより合 成することができる。
(工程 4)
化合物 (VII) (式中、 R、 R4 、 R5 及び R6 は前述のとおりである) は、 化 合物 (VI) (式中、 R、 R4 、 R6 及び Re は前述のとおりである) を硫酸又は P-トルエンスルホン酸等の酸触媒及び無水酢酸等の脱水剤の存在下、 ベンゼン、 トルエン、 ァセトニトリル、 クロ口ホルム若しくはテトラヒドロフラン等の有機 溶媒又は無溶媒で、 室温乃至加温下、 好ましくは加温下に反応させることにより 合成することができる。
(工程 5)
化合物 (VIII) (式中、 R、 R4 及び R5 は前述のとおりである) は、 化合物 (VII) (式中、 R、 R4 、 RB 及び R6 は前述のとおりである) をジイソブチル アルミニウムハイドライド等の還元剤を用いて、 ベンゼン、 トルエン、 エーテル、 ジォキサン又はテトラヒドロフラン等の有機溶媒中で常法により還元することに より合成することができる。
(工程 6)
化合物 (IX) (式中、 Zは p—トルエンスルホニルォキシ基、 ベンゼンスルホ ニルォキシ基若しくはメタンスルホ二ルォキシ基等又はハロゲン原子等の脱離基 を意味し、 R、 R4 及び R5 は前述のとおりである) は、 化合物 (VIII) (式中、 R、 R4 及び R5 は前述のとおりである) と p—トルエンスルホニルクロライ ド、 ベンゼンスルホニルクロライ ド又はメタンスルホニルクロライ ド等のスルホニル クロライ ド類或は三臭化リン若しくは塩化チォニル等のハロゲン化剤を、 トリエ チルァミン、 4ージメチルァミノピリジン又はピリジン等の塩基の存在下に、 ベ ンゼン、 トルエン、 ジクロロメタン、 クロ口ホルム、 エーテル、 ジォキサン、 テ トラヒドロフラン、 ァセトニトリル、 ジメチルホルムアミ ド、 ジメチルスルホキ シド、 アセトン若しくは酢酸ェチル等の有機溶媒、 若しくはこれらの混合溶媒中
又は無溶媒で、 冷却下乃至加温下に反応させることにより合成することができる c
(工程 7)
化合物 (XI) (式中、 R、 R4 及び Rs は前述のとおりである) は、 化合物 ( IX) (式中、 R、 R4 、 R5 及び Zは前述のとおりである) と 4—ヒドロキシべ ンズアルデヒド (X) を水素化ナトリゥム、 水素化力リゥム、 ナトリゥムァミ ド、 ナトリウムアルコキシド、 カリウムアルコキシド、 トリェチルァミン又は荷性ソ —ダ等の塩基の存在下に、 ベンゼン、 トルエン、 ジクロロメタン、 クロ口ホルム、 エーテル、 ジォキサン、 テトラヒドロフラン、 ァセトニトリル、 ジメチルホルム アミ ド、 ジメチルスルホキシド、 スルホラン又はジメトキシェタン等の有機溶媒 中、 冷却下乃至加温下に反応させることにより合成することができる。
(工程 8)
化合物 (XII) (式中、 R、 R4 及び R5 は前述のとおりである) は、 化合物 ( XI) (式中、 R、 R4 及び R5 は前述のとおりである) をエタノール、 イソプロ パノール等の溶媒中、 ソジゥムボロハイドライド、 リチウムアルミニウムハイド ライド、 リチウムポロハイドライド又はジブチルアルミニウムハイドライド等の 触媒により還元することにより合成することができる。
(工程 9)
化合物 (XIII) (式中、 R、 R4 、 R6 及び Yは前述のとおりである) は、 化 合物 (XII) (式中、 R、 R4 及び R5 は前述のとおりである) をピリジン、 ジォ キサン等の溶媒中、 臭化水素、 三塩化リン、 三臭化リン又は塩化チォニル等のハ ロゲン化剤を加え、 塩化亜鉛等の触媒の存在下又は非存在下、 室温乃至加温下で 反応させることにより合成することができる。 また、 化合物 (XII) (式中、 R、 R4 及び R5 は前述のとおりである) を無水四塩化炭素等の溶媒中、 トリフニ二 ルホスフィン等を加え、 室温乃至加温下で反応させることによつても合成するこ とができる。
(工程 1 0 )
化合物 (XIV) (式中、 R7 は低級アルキル基を意味し、 R、 R4 及び Rs は前 述のとおりである) は、 化合物 (XIII) (式中、 R、 R4 、 R5 及び Yは前述の
とおりである) を水素化ナトリゥム、 水素化力リゥム、 ナトリゥムァミ ド、 ナト リウムアルコキシド、 カリウムアルコキシド、 トリェチルァミン又は荷性ソ一ダ 等の塩基の存在下にベンゼン、 トルエン、 ジクロロメタン、 クロ口ホルム、 ェ一 テル、 ジォキサン、 テトラヒドロフラン、 ァセトニトリル、 ジメチルホルムアミ ド、 ジメチルスルホキシド、 スルホラン又はジメトキシェタン等の有機溶媒中、 冷却下乃至加温下においてマロン酸ジエステルと反応させることにより合成する ことができる。
(工程 1 1 )
化合物 (I) (式中、 R、 R4 及び R5 は前述のとおりである) は、 化合物 ( XIV) (式中、 R、 R4 、 R5 及び R7 は前述のとおりである) を無水アルコール 溶液中、 冷却下乃至加温下でヒドロキシアミンと反応させることにより合成する ことができる。
なお、 Rの置換基が水酸基であるような化合物の場合は、 置換基としてメ トキ シ基等を有する化合物を合成し、 これを酸性条件下で加水分解することにより合 成することができる。
また、 化合物(VIII)は下記のごとく置換基 R, を閉環後に導入することにより 合成することもできる。 ,
(工程 12)
化合物 (XVI) (式中、 R2 、 R3 、 R4 、 R5 、 R6 及び Yは前述のとおりで ある) は、 化合物 (IV) (式中、 R4 、 R6 及び R6 は前述のとおりである) と 化合物 (XV) (式中、 R2 、 R3 及び Yは前述のとおりである) とをトリェチル ァミン、 ピリジン又は Ν—メチルモルホリン等の塩基存在下に、 ベンゼン、 トル ェン、 ジクロロメタン、 クロ口ホルム、 エーテル、 ジォキサン、 テトラヒドロフ ラン、 ァセトニトリル、 ジメ トキシェタン、 ピリジン若しくはアセトン等の有機 溶媒、 又はこれらの混合溶媒中で、 冷却下乃至室温下で反応させることにより合 成することができる。
(工程 1 3 )
化合物(XVII) (式中、 R2 、 R3 、 R4 、 R5 、 R6 及び Yは前述のとおりで
ある) は、 化合物 (XVI) (式中、 R2 、 R3 、 R4 、 R5 、 R6 及び Yは前述の とおりである) を硫酸又は p— トルエンスルホン酸等の酸触媒及び無水酢酸等の 脱水剤の存在下、 ベンゼン、 トルエン、 ァセトニトリル、 クロ口ホルム若しくは テトラヒドロフラン等の有機溶媒又は無溶媒で、 室温乃至加温下、 好ましくは加 温下に反応させることにより合成することができる。
(工程 1 4 )
化合物 (XVIII) (式中、 R2 、 R3 、 R4 、 R6 及び Yは前述のとおりである) は、 化合物 (XVII) (式中、 R2 、 R3 、 R4 、 R5 及び Yは前述のとおりであ る) をジイソブチルアルミニウムハイドライド等の還元剤を用いて、 ベンゼン、 トルエン、 エーテル、 ジォキサン又はテトラヒドロフラン等の有機溶媒中で常法 により還元することにより合成することができる。
(工程 1 5 )
化合物 (VIU) (式中、 R、 R4 及び R5 は前述のとおりである) は、 化合物 (XVIII) (式中、 R2 、 R3 、 R4 、 R5 及び Yは前述のとおりである) と化合 物 (XIX) (式中、 及び Xは前述のとおりである) とを水素化ナトリウム、 水 素化カリウム、 ナトリウムアミ ド、 ナトリウムアルコキシド、 カリウムアルコキ シド、 トリェチルァミン又は苛性ソーダ等の塩基の存在下に、 ベンゼン、 トルェ ン、 ジクロロメタン、 クロ口ホルム、 エーテル、 ジォキサン、 テトラヒドロフラ ン、 ァセトニトリル、 ジメチルホルムアミ ド若しくはジメチルスルホキシド等の 有機溶媒、 水又はこれらの混合溶媒中、 冷却下乃至加温下に反応させることによ り合成することができる。
さらに、 化合物 (VI) は下記の経路でも合成可能である。
(工程 1 6 )
化合物 (VI) (式中、 R、 R4 、 R5 及び R6 は前述のとおりである) は、 化 合物 (XVI) (式中、 R2 、 R3 、 R4 、 R5 、 R6 及び Yは前述のとおりである) と化合物 (XIX) (式中、 及び Xは前述のとおりである) とを水素化ナトリウ ム、 水素化力リウム、 ナトリウムアミ ド、 ナトリゥムアルコキシド、 カリウムァ ルコキシド、 トリェチルァミン又は苛性ソーダ等の塩基の存在下にベンゼン、 ト
ルェン、 ジクロロメタン、 クロ口ホルム、 エーテル、 ジォキサン、 テトラヒドロ フラン、 ァセトニトリル、 ジメチルホルムアミ ド若しくはジメチルスルホキシド 等の有機溶媒、 水又はこれらの混合溶媒中、 冷却下乃至加温下に反応させること により合成することができる。
(工程 1 7 )
化合物 (VII) (式中、 R、 R4 、 Rs 及び R6 は前述のとおりである) は、 化 合物 (III) (R4 、 R5 、 R51及び R61は前述のとおりである) を硫酸又は p— トルエンスルホン酸等の酸触媒及び無水酢酸等の脱水剤の存在下、 ベンゼン、 ト ルェン、 ァセトニトリル、 クロ口ホルム若しくはテトラヒドロフラン等の有機溶 媒または無溶媒で、 室温乃至加温下、 好ましくは加温下にて反応させることによ り合成することができる。
(工程 1 8 )
化合物 (XXI) (式中、 R、 R4 、 R5 及び R7 は前述のとおりである) は、 化 合物 (XI) (式中、 R、 R4 及び R5 は前述のとおりである) と化合物 (XX) (式 中、 R7 は前述のとおりである) とを、 系中で酢酸とピぺリジンより形成された ピペリジニゥムァセテ一ト、 エチレンジアンモニゥムジァセテート又は酢酸アン モニゥム等の触媒を用い、 トルエン、 ベンゼン等の有機溶媒中で、 水を系外に除 きながら、 加熱還流することによつて合成することができる。
(工程 1 9 )
化合物 (XIV) (式中、 R、 R4 、 R5 及び R7 は前述のとおりである) は、 化 合物 (XXI) (式中、 R、 R4 、 R6 及び R7 は前述のとおりである) を、 メタノ ール、 エタノール、 プロパノール、 イソプロパノール、 テトラヒドロフラン、 ジ ォキサン、 ジクロロメタン、 酢酸等の有機溶媒又はこれらの混合溶媒中、 パラジ ゥム炭素、 パラジウム黒等の触媒を用い、 水素雰囲気下、 常温乃至加熱下で反応 することにより合成することができる。
(工程 20)
化合物 (ΧΧΠ) (式中、 R、 R4 、 R5 及び Yは前述のとおりである) は、 化 合物 (XIV) (式中、 R、 R4 、 R6 及び R7 は前述のとおりである) を加水分解
し、 ジカルボン酸とした後にチォニルクロリ ド、 ォキザリルクロリ ド等のハロゲ ン化試薬により合成することができる。
(工程 21)
化合物 (1') (式中、 R、 R4 及び R5 は前述のとおりである) は、 化合物 ( XXII) (式中、 R、 R4 、 Rs 及び Yは前述のとおりである) に、 ピリジン、 ト リエチルアミン等の塩基の存在下、 ヒドロキシルアミンを反応させることにより 合成することができる。
以上の方法は、 特に Ρ及び Qが水素原子である場合に有用である。
このようにして得られた化合物 ( I) は公知の分離精製手段、 例えば濃縮、 減 圧濃縮、 溶媒抽出、 晶析、 再結晶、 クロマトグラフィー等により、 単離精製する ことができる。
また、 化合物 ( I) において、 P、 Qが一緒になつて結合した、 一般式 (Γ)
(式中、 R、 R4 及び R5 は前述のとおりである。 ) で表される化合物は、 例え ば下記の方法によって合成することができる。
(工程 22)
化合物 (XXI) (式中、 R、 R4 、 RB 及び R7 は前述のとおりである) は、 化 合物 (IX) (式中、 R、 R4 、 RB 及び Zは前述のとおりである) と化合物 (XX) (式中、 R7 は前述のとおりである) を水素化ナトリウム、 水素化カリウム、 ナ トリウムアミ ド、 ナトリウムアルコキシド、 カリウムアルコキシド、 トリェチル ァミン又は荷性ソーダ等の塩基の存在下にベンゼン、 トルエン、 ジクロロメタン、 クロ口ホルム、 エーテル、 ジォキサン、 テトラヒドロフラン、 ァセトニトリル、 ジメチルホルムアミ ド、 ジメチルスルホキシド、 スルホラン又はジメ トキシェ夕 ン等の有機溶媒中、 冷却下乃至加温下に反応させることにより合成することがで きる。
(工程 23 )
化合物 ( 1' ) (式中、 R、 R4 及び R5 は前述のとおりである) は、 化合物 (XXI) (式中、 R、 R4 、 R6 及び R7 は前述のとおりである) を無水メタノー ル溶液中、 ナトリゥ厶メ トキシドを用い冷却下乃至加温下でヒドロキシァミンと 反応させることにより合成することができる。
以下、 実施例により本発明を具体的に説明するが、 本発明はこれらに限定され ないことは言うまでもない。
実施例 1
工程 1 ) ベンジル 3—ァセトァミ ド一 4一ォキソペンタノエートの合成
Lーァスパラギン酸 S—べンジルエステル (400 g、 1. 79mo l ) を トリエチルァミ ン (748m l、 5. 37mo 1 ) 中に懸濁させ、 これに無水酢
酸 (676 ml、 7. 1 6 m o 1 ) を撹拌下、 0でにて滴下した。 30分撹拌後、 氷冷下にて 4ージメチルァミノピリジン (20. 0 g、 0. 1 6mo l) を少量 ずつ添加した。 次に、 室温にて終夜撹拌した後、 氷冷下にて氷を加え、 発熱が収 まった後、 更に水 (700 m 1 ) を加えた。 7. 5 N—水酸化カリウム水溶液を 少しずつ加え、 pH 9とした。 酢酸ェチル ( 1 000 ml) にて 3回抽出し、 有 機層を 1N -塩酸 ( 1 000 ml) で 2回、 飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (5 00m 1 ) で 2回、 飽和食塩水 ( 500 ml) にて順次洗浄した。 硫酸マグネシ ゥムにて乾燥後、 濃縮乾固することによって表題化合物 (390 g) を得た。 工程 2) メチル 3—アミノー 4一ォキソペンタノェ一ト ·塩酸塩の合成
上記工程 1) で合成した化合物 (390 g、 1. 50mo l) に、 6N—塩酸 ( 700 ml) を加え、 2時間還流下撹拌した。 室温まで冷却後、 反応液をジク ロロメタン ( 500ml) で 2回洗浄し、 水層を濃縮乾固した。 氷冷下、 これに 塩酸性メタノール ( 1 500 ml) を加え、 撹拌し、 徐々に昇温し、 室温にて終 夜撹拌した。 これを濃縮乾固することによって粗生成物 (247 g) を得た。 こ の粗生成物 (60 g) をイソプロパノールより再結晶することにより、 白色固体 として表題化合物 (30 g) を得た。
工程 3) メチル 3- (ベンゼン一 2—カルボキサミ ド) 一 4一ォキソペンタノ エートの合成
上記工程 2) で合成した化合物 (9. 40 g、 5 1. 3mmo l) を 0eCにて ジクロロメタン (200ml) 中に懸濁させ、 これにべンゾイルク口ライドを添 加し、 更に撹拌下、 N—メチルモルホリン (20. 8 g、 0. 2mo l) をゆつ くり滴下した。 3時間半撹拌した後、 水 ( 1 00m 1 ) を加え、 有機層を分離し た。 更に水層からジクロロメタン (1 00ml) にて有機層を抽出した。 抽出し た有機層を合わせ、 1 N -塩酸水溶液 (1 00ml) 及び水 ( 1 00m 1 ) にて 順次洗浄した後、 硫酸マグネシウムにて乾燥した。 濃縮乾固することにより表題 化合物 (1 2. 75 g、 収率 1 00 %) を得た。
工程 4) メチル [2— (2—フエニル) — 5—メチルー 4—ォキサゾリル] ァ セテートの合成
上記工程 3) で合成した化合物 ( 1 2. 75 , 5 1. 2mmo l) に無水酢 酸 (7 Oml) を加え、 溶解し、 更に撹拌下、 濃硫酸 (1. 0ml) を滴下した c これを 90でにて 3時間撹拌した後、 室温まで冷却した。 反応液に水 (1 00m 1 ) を加え、 飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和した後、 ジクロロメタン (1 00ml) で抽出した。 硫酸マグネシウムにて、 乾燥後、 濃縮乾固することによ り表題化合物 (8. 75 g、 収率 74%) を得た。
工程 5) 2— [2— (2—フエニル) 一 5 -メチルー 4—ォキサゾリル] ェタノ ールの合成
窒素気流下、 0°Cにてジイソブチルアルミニウムハイドライドのトルエン溶液 (1 33ml、 1 33. 20 mm o 1 ) に、 上記工程 4 ) で合成した化合物 ( 8. 75 g、 37. 88 mm o l) のトルエン (200ml) 溶液を滴下し、 2時間 後、 メタノール (1 00ml) を滴下した。 次に、 このゲル状反応混合物に 2N 一塩酸 ( 700 ml) を加え、 溶解し、 更に酢酸ェチル (500 m 1 ) にて 4回 抽出した。 この抽出した有機層を合わせ、 飽和食塩水 ( 200 m l) にて洗浄し、 硫酸マグネシウムにて乾燥した。 濃縮乾固することにより表題化合物 (7. 69 g、 収率 1 00%) を得た。
工程 6) 2— [2— (2—フエニル) 一 5—メチルー 4一才キサゾリル] 一 1一 ェチルトシレー卜の合成
上記工程 5) で合成した化合物 (7. 69 g、 37. 88 mmo l) のジクロ ロメタン溶液 (1 5ml) にピリジン (30ml) を加え、 更に 0°Cにて、 p— トルエンスルホニルクロライド ( 7. 58 g、 39. 77 mmo l) を徐々に加 えた。 6時間撹拌した後、 ジクロロメタン (1 00ml) を加え希釈し、 希塩酸
(1 00ml) を加えた。 これを分液し、 有機層を水 ( 1 00m 1 ) 、 飽和炭酸 水素ナトリゥム水溶液 ( 1 00 m 1 ) 、 飽和食塩水 (1 00ml) にて順次洗浄 した。 硫酸マグネシウムにて乾燥後、 濃縮乾固することによって表題化合物 (1
1. 63 g、 収率 86%) を得た。
工程 7) 4 - [2— [2— (2—フエニル) — 5—メチルー 4ーォキサゾリル] エトキシ] ベンズアルデヒドの合成
窒素気流下にて、 水素化ナトリウム 6 0%油状物 (3. 1 4 g、 7 8. 4mm o 1 ) を n—へキサン (20m l ) で 2回洗浄し、 これにジメチルホルムァミ ド (20m l ) を加え、 0でに冷却した。 これに撹拌下、 4—ヒドロキシアルデヒ ド (9. 5 7 g、 78. 4mmo 1 ) のジメチルホルミアミ ド溶液 (20m 1 ) を加えた。 1 0分間撹拌した後、 上記工程 6) で合成した化合物 (28 g、 78. mmo 1 ) のジメチルホルムァミ ド溶液 (30m l ) を滴下した。 室温まで昇 温させ、 6 0時間撹拌した。 次に、 この溶液に 1 N塩酸にて中和した後、 酢酸ェ チル ( 1 0 0 m 1 ) で 2回抽出した。 更に抽出した有機層を水 ( 1 0 0 m 1 ) で 2回洗浄し、 硫酸マグネシウムにて乾燥後、 溶媒を留去することにより、 無色固 体の表題化合物 (24. 1 g、 収率 1 00 を得た。
工程 8) 4— [2— [2— (2—フエニル) 一 5—メチルー 4一才キサゾリル] エトキシ] ベンジルアルコールの合成
上記工程 7) で合成した化合物 (20 g、 6 5, 1 mmo 1 ) のエタノール溶 液 (30 0 m 1 ) にソジゥムボロハイドライド (2. 4 6 g、 6 5. 1 mm o 1 ) を徐々に加え、 1時間撹拌する。 その後、 エタノールを留去した後、 水 (20 0 m l ) を加え、 沈殿物を濾取することにより黄色固体の表題化合物 ( 1 9. 5 g、 収率 97%) を得た。
工程 9) 4一 [2— [2— (2—フエニル) 一 5—メチルー 4一才キサゾリル] エトキシ] ベンジルクロライドの合成
上記工程 8) で合成した化合物 ( 1 9. 1 8 g、 6 2. 1 mmo 1 ) と塩化亜 鉛 ( 1. 74 g、 1 2. 78mmo 1 ) のジォキサン溶液 (3 0 0 m 1 ) に撹拌 下、 室温でチォニルクロライド (8. 9m l、 1 24. 2mmo l ) を徐々に加 え、 更に 1時間撹拌する。 撹拌後、 ^圧下でジォキサン及びチォニルクロライド を留去し、 水 ( 20 0 m 1 ) を加え、 ジクロロメタン ( 1 0 0m l ) で 2回抽出 し、 硫酸マグネシウムで乾燥する。 乾燥後、 溶媒を留去することにより黄色固体 の表題化合物 ( 1 9. 6 9 g、 収率 94 %) を得た。
工程 1 0) ジェチル 4— [2— [2 - (2—フエニル) — 5—メチル— 4 -ォ キサゾリル] エトキシ] ベンジルマロネートの合成
窒素気流下にて、 水素化ナトリウム 60%油状物 (488 mg、 1 2. 2mm o 1 ) を n—へキサン (5m l) で 2回洗浄し、 これにテトラヒドフラン (20 ml) を加え、 0°Cに冷却した。 これに撹拌下、 マロン酸ジェチル (1. 95 g、 1 2. 2mmo 1 ) を加えた。 30分間撹拌した後、 上記工程 9 ) で合成した化 合物 (4 g、 1 2. 2mmo l) を加え、 70 で 2時間加熱した。 室温まで昇 温させ、 この溶液に 1 N塩酸にて中和した後、 ジクロロメタン (1 00ml) で 2回抽出し、 硫酸マグネシウムにて乾燥した。 その後、 この溶液を中圧液体クロ マクグラフィ一 (展開溶媒 へキサン:酢酸ェチル =2 : 1) で精製することに より無色固体の表題化合物 (3. 1 3 g、 収率 57%) を得た。
工程 1 1) 4一 [4— [2— ( 2—フエ二ルー 5—メチルー 4一才キサゾリル) エトキシ] ベンジル] 一 3, 5—イソォキサゾリジンジオンの合成
ヒドロキシァミン ·塩酸塩 ( 348 mg、 5. 0 Ommo 1 ) の無水メタノー ル溶液 (4ml) をナトリウムメトキシド (540 mg、 9. 99mmo l) の 無水メタノール溶液 (4ml) に 0でで加える。 沈殿した塩化ナトリウムを濾去 した後、 上記工程 1 0) で合成した化合物 (1. 5 g、 3. 33mo l) の無水 メタノール溶液 (4ml) を加え、 室温で終夜撹拌する。 撹拌後、 溶媒を留去し、 残渣を水酸化ナトリウム水溶液に溶解し、 エーテル (20m l ) で 2回洗浄する。 この水層に 1 N塩酸を加え、 酸性とした。 エーテル (50ml) で 2回抽出し、 硫酸マグネシウムで乾燥させ、 得られた固体をエーテルに溶解し、 不溶物を除い た。 減圧下で、 エーテルを留去することにより無色固体の表題化合物 (4 1 2m g、 収率 32%) を得た。
実施例 1,
ジメチル 4一 〔2— (2—フエ二ルー 5—メチル— 4—ォキサゾリル) エト キシ〕 ベンジリデンマロネートの合成 (工程 1 8)
実施例 1、 工程 7) で合成した化合物 (2. 94 g、 0. O lmo l) のトル ェン (30ml) 溶液に、 ジメチルマロネ一ト (1. 39 g、 0. O lmo l ) 、 酢酸 0. 3m 1、 及びピぺリジン 0, 3m 1を加え、 ディ一ンスターク装置を用 いて、 水を系外に除去しながら加熱還流した。 4時間後、 トルエンを留去し、 得
られた残渣をメタノールより再結晶することにより、 無色固体 (2. 5 g、 収率 6 0 %) を得た。
ジメチル 4— 〔2— 〔2— (2—フエニル) 一 5—メチルー 4一ォキサゾリ ル) エトキシ〕 ベンジルマロネ一トの合成 (工程 1 9)
上記化合物 (2. 5 g、 0. 0 6mo l ) を、 メタノール一ジォキサン混合溶 媒 ( 1 : 5、 20m l ) に溶かし、 5%P d— ( 、 1 5 Omgを加え、 H2 雰囲 気下、 常温、 常圧で激しく攪拌する。 2時間後、 触媒を濾去し、 溶媒を留去する ことにより、 固体を得た。 メタノールより再結晶することにより、 無色固体 (2. 1 5 g、 収率 85%) を得た。
4一 〔4一 〔2— (2—フヱニルー 5—メチルー 4一才キサゾリル) エトキシ〕 ベンジル〕 一 3, 5—イソォキサゾリジンジオンの合成 (工程 1 1 )
ヒドロキシァミン '塩酸塩 (3 6 0 mg、 5. 3mmo 1 ) の無水メタノール 溶媒 (4m 1 ) にナトリウムメ トキシド (5 74 m g、 1 0. 6mmo l ) の無 水メタノール溶液 (4m l ) を徐々に加える。 沈殿した塩化ナトリウムを濾去後、 上記化合物 ( 1. 5 g、 3. 5mmo 1 ) の無水メタノール溶液 (4m 1 ) を加 え、 6 0でで 3時間攪拌する。
溶媒を留去し、 残渣に 1 ΝΗς^水溶液を加え (5 0m l ) 酸性とする。 エー テル (5 0m l ) で 2回抽出し、 硫酸マグネシウムで乾燥させ、 溶媒留去後得ら れた固体を、 メタノールを用いて 2回再結晶を繰り返し、 無色固体 (6 5 0 mg、 4 7%) を得た。
mp : 1 54. 6 - 1 55. 4。C
4 0 0 MHzの NMRにおけるシグナルは、 2. 35 (s, 3 H) , 2. 92 (t, J= 6. 5 Hz, 2H) , 3. 23 - 3. 27 (m, 2 H) , 3. 5 0 ( t, J = 4. 9Hz, 1 H) , 4, 1 1 (t, J= 6. 7Hz, 2 H) ,
6. 77 - 7. 9 5 (m, 9 H)
参考例 1
ジェチル 4—ヒドロキシベンジリデンマロネ一卜の合成
4—ヒドロキシベンズアルデヒド ( 24. 4 g、 0. 20mo l ) 、 ジェチル
マロネート (30. 4mし 0. 2mo l ) 、 安息香酸 (3. 0 g) 及びピペリ ジン (3. 0m l ) をトルエン ( 20 0 m l ) に溶解し、 ディーンスタークにて 脱水下 6時間還流した。 室温まで冷却した後、 析出固体を濾取し、 トルエン、 0. 5 Nクェン酸水溶液、 飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及びエーテルにて順次洗浄 した。 得られた固体を減圧乾燥することにより白色固体の表題化合物を定量的に 得た。
実施例 2
工程 22) ジェチル 4一 [2— (2—フエ二ルー 5—メチル - 4一ォキサゾリ ル) エトキシ] ベンジリデンマロネートの合成
窒素気流下にて、 水素化ナトリウム 6 0%油状物 (6 1 6mg、 1 5. 4mm o 1 ) を n—へキサン (2m l ) で 2回洗浄し、 これにジメチルホルムアミ ド ( 20m l ) を加え、 0eCに冷却した。 この溶液に上記参考例 1で合成したジェチ ル 4ーヒドロキシベンジリデンマロネート (4. 0 7 g、 1 5. 4mmo 1 ) を加え、 1 0分間撹拌後、 実施例 1の工程 6) で合成した化合物 (5. 0 0 g、 1 4. Ommo 1 ) を加え、 終夜撹拌した。 反応液を酢酸ェチルで抽出し、 この 抽出液を水、 飽和食塩水で洗浄した。 洗浄後、 有機層を硫酸マグネシウムで乾燥 し、 溶媒を減圧留去し、 得られた,残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー ( 展開溶媒 クロ口ホルム: メタノール = 9 8 : 2) にて精製することにより白色 固体の表題化合物 (5. 44 g) を得た。
工程 23) 4— [4一 [2— (2—フエ二ルー 5—メチルー 4ーォキサゾリル) エトキシ] ベンジリデン] 一 3, 5—イソォキサゾリジンジオンの合成
ヒドロキシァミン '塩酸塩 (9 77mg、 1 4. 1 mm o 1 ) の無水メタノー ル溶液 ( 1 0m 1 ) をナトリウムメトキシド ( 9 5 6 mg、 1 4. 1 mm o 1 ) の無水メタノール溶液 ( 1 0m l ) に 0°Cで加える。 沈殿した塩化ナトリウムを 濾去した後、 上記工程 1 7) で合成した化合物 (4. 2 1 g、 9. 37mo 1 ) の無水メタノール溶液 ( 1 0m l ) を加えた。 更に 1当量のナトリウムメ トキシ ドを加え、 3時間撹拌した。 撹拌後、 溶媒を留去し、 残渣を酢酸ェチルで抽出し、 希塩酸、,飽和食塩水で洗浄し、 硫酸マグネシウムで乾燥した。 溶媒を留去し、 得
られた固体をエーテルに溶解し、 不溶物を除いた。 減圧下で、 エーテルを留去し、 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (展開溶媒 クロ口ホルム: メタノ
—ル = 95 : 5) にて精製することにより白色固体の表題化合物 ( 1. 45 g、 収率 32%) を得た。
実施例 3〜 4
実施例 1と同様にして表 1の化合物を得た。
本発明は、 上記実施例に限定されるものではないことは上記した通りである < 例えば下記表 2乃至表 1 7に示すような化合物も本発明に属するものである。
≠ 0' o
R4
i , 、 。
-ON ON
// J N^ N zN、
J - OOOH \
H n -i- 2o N
J τ-OOaW Η
。
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im .1 +SH I
SH
\
,/ II -OX3 H
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ヽ
H Η S ΘΙΑΙ H H s
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£ZZZ0IP6d£llDd S 8I/S6 OA.
9 ε
試験例 1
薬理試験には、 遺伝的に肥満、 高血糖、 高脂血症の病態を呈する糖尿病マウス
(C 5 7 BL/K s j— d bZd b、 雄、 ジャクソン ·ラボラトリ一ズ Z日本ク レア、 1 3週齢) 及び (KK一 Ay、 雄、 日本クレア、 1 3週齢) を用いた。 ま た、 対象として血糖降下剤 CS— 04 5 [ (±) — 5— [4一 (6—ヒドロキシ — 2, 5, 7, 8—テトラメチルクロマン一 2—ィルーメ トキシ) ベンジル] 一 2, 4—チアゾリジンジオン] (ダイアベ一テス (D i a b e t e s ) . 3 7巻、 1 54 9頁 ( 1 9 8 8年) 参照) を用いた。
第 1日の投与開始直前に、 マウスの体重を測定し、 血液試料を採取した。 血清 グルコース及びトリグリセリドを測定し、 平均体重、 平均血清グルコース値及び トリグリセリ ド値に差がつかないように各群に分けた (一群 6— 8匹) 。
試験試料はすべて 0. 5 %カルボキシメチルセルロースナトリゥム溶液にて懸 濁し、 第 1、 2、 3及び 4日に 1 日 2回 (2回目の投与は 1回目の投与の 6時間 後) 、 経口投与した。 ビヒクル対象群は 0, 5%カルボキシメチルセルロースナ トリウム溶液を経口投与した。
第 5日に再び血液試料を採取し、 血清グルコース及びトリグリセリ ドを測定し た。 血液試料は、 エーテル麻酔下において眼底静脈より 4 0 0 1ずつ採取し、 氷温下に維持した。 血清に分離 ( 1 20 0 0回転、 5分) 後、 血清グルコースを へキソキナーゼ法 (グルコース · HK ·テスト ΓΒΜΥ」 :べ一リンガーマンハ ィム山之内) により、 血清トリグリセリ ドを酵素法 (トリグリカラー ΠΙ ΓΒΜ YJ :ベーリンガーマンハイム山之内) によりそれぞれ測定した。 なお、 測定機 器として自動分析装置 COBAS FARA (ロッシュ社) を用いた。
第 5日におけるビヒクル対象群血清グルコース値及び血清トリグリセリ ド値か らの各群のパーセント変化を以下のごとく決定した。 血清グルコース値パーセント (%) 変化 =
[ (各群、 第 5日の血清グルコ-ス値) 一 (ビヒクル対象群、 第 5日の血清グルコ-ス値)]
(ビヒクル対象群、 第 5 日の血清グルコ-ス値)]
X 1 0 0 血清トリグリセリ ド値パーセント (%) 変化 =
[ (各群、 第 5 日の血清トリグリセリ F、値) 一 (ビヒクル対象群、 第 5 日の血清トリグリセリト'値)]
(ビヒクル対象群、 第 5 日の血清トリグリセリト'値)]
X 1 0 0 結果を表 1 8に示す c 表 1 8
表 1 8に示すごとく、 本発明化合物は対象化合物に比べ、 いずれの系統の糖尿 病マウスの血清グルコース値及び血清トリグリセリ ド値をも顕著に低下させた。 以上のことより、 本発明化合物は優れた血糖及び脂質低下作用を有し、 糖尿病 及び高脂血症の予防及び治療に有効である。 更に、 糖尿病の合併症の予防及び治 療薬としても期待される。
「産業上の利用可能性 J
本発明のォキサゾリジン誘導体化合物 ( I ) 及びその塩は新規化合物であり、 公知のォキサゾリン誘導体或いは他の糖尿病薬に比べ、 極めて強力且つ毒性の極 めて少ない血糖低下作用を有し、 糖尿病の治療薬及び高脂血症治療薬として非常 に有用である。 また、 本発明化合物は糖尿病合併症、 とりわけ動脈硬化の予防に 対してもその有用性が期待される。