WO1995031334A1

WO1995031334A1 - Procede d'impression par jet d'encre et imprimante

Info

Publication number: WO1995031334A1
Application number: PCT/JP1995/000889
Authority: WO
Inventors: Akito Sato; Hideo Yamazaki
Original assignee: Seiko Epson Corporation
Priority date: 1994-05-11
Filing date: 1995-05-10
Publication date: 1995-11-23
Also published as: DE69515837T2; JP3239367B2; US6099104A; DE69515837D1; EP0722835B1; EP0722835A1; EP0722835A4

Description

明細書インクジェットによる記録方法、および記録装置技術分野

本発明は、ノズル開口から印刷データに合わせてインク滴を吐出して記録媒体に画像を記録する技術に関する。背景技術

ノズル開口からインク滴を吐出させて記録媒体に画像を記録する場合には、印字品質の向上を図るため、記録媒体上で隣り合うドットが可及的に隣接するようにインク滴のインク量が調整されている。

しかしながら、記録媒体には種々の種類があり、インクとの濡れ性や吸収の速度などがまちまちで、連続して記録媒体に着弾したインク滴が記録媒体上でお互いに引寄あって大きな 1つのインク滴を形成して、記録媒体の繊維に沿って流れるという現象が存在する。このような現象は, インク滴を連続して噴射して印刷する薺線やグラフィックにおいて顕著に生じる。

このようなインクジエツト式記録装置に固有な不都合を解消するために、例えば特開平 3- 231861号公報や、特開平 4-259566号公報に示されているように、第 1の走査においてはインク滴を主走査方向及び副走査方向で 1 ドット分ずつ間引くようにインク滴を噴射し、第 2の走査により前記間引かれた領域にインク滴を噴射するというように、隣接するィンク滴の時間差を大きくする方法が提案されている。

しかしながら 1度の走査で印刷可能な領域をわざわざ 2回に分けて印刷する必要があり、記録速度が極端に低下するという問題がある。また、力ラー印刷における複数の色のインクが混ざり合うのを防止するため、最初に印刷する色インクの量を通常よりも少なくして、以後に印刷する色インクとの混合を可及的に防止する方法も提案されている（特開平 2-253958号公報）。しかしながら、インク量の微妙な調整を必要とするばかりでなく、同一点に 1つのドットを形成するモノクロ印刷における上記問題点を解決する役には立たない。

したがって本発明は、記録装置の速度低下を招くことなく、モノクロ印刷、力ラー印刷を問わずに隣接するィンク滴の摻みや垂れを防止することができる新規なインクジェットによる記録方法を提案することを目的とする。

また本発明は、鄞線等の細長いパターンを鮮明に印刷することができるインクジエツトによる記方法を提案することを目的とする。

さらに本発明は、特にカラー印刷時にインクの摻みを可及的に少なくすることができるインクジエツトによる記録方法を提案することを目的とする。

さらに本発明は、上述の記録方法を実現するための装置を提供することを目的とする。発明の開示

本発明は、複数のノズル開口を備えた記録へッドを主走査方向に移動させてインク滴により記録媒体にドットを形成して印刷を行う方法において、前記ノズル開口から吐出するインク滴の量を主走査方向の複数ドット毎に 1 ドットだけ規定量少なくしてドットを形成する。

規定量だけインク量が少なく形成されたドットで、余分なインクを吸収して記録媒体の繊維等のよる不規則なインクの流れを防止できる。 - また、エッジでのインクの不規則な摻みが防止できるため、鮮明な藓線や、周緣部が明確な画像を印刷することができる。

さらには、力ラー印刷に適用した場合にはインクの流れによる色ずれやインク垂れを無くして鮮明な色での印刷が可能となる。図面の簡単な説明

第 1図は、本発明が適用されるインクジエツト式記録装置の一実施例を示す図である。第 2図はインクジエツト式記録へッドの一実施例を示す断面図であり、第 3図は、同上記録ヘッドのノズル開口の配列形態を示す図である。第 4図は、本発明の一実施例を示す装置のブロック図であり、第 5図（ a ) 乃至（ d ) は、それぞれ同上装置に使用する駆動信号の一実施例を示す波形図であり、さらに第 6図は同上装置の動作を示すフローチャートであり、第 7、 8図（ a ) .、（ b ) はそれぞれ同上装置による印刷例を示す図である。第 9図は同上装置を使用した他の印刷方式を示すフローチャートであり、第 1 0図（ a ) 、（ b ) はそれぞれ印刷例を示す図である。第 1 1図は本発明の他の実施例を示す装置のブロック図であり、第 1 2図（I ) 乃至（I II ) は、それぞれ同上装置の動作と、印刷例を示す図である。第 1 3図は、本発明が適用可能なカラ一印刷用記録へッドの一実施例をノズル開口の配列形態で示す図である。発明を実施するための最良の形態

そこで以下に本発明の詳細を図示した実施例に基づいて説明する。第 1図は、本発明の一実施例を示すものであって、図中符号 1 は、キャリッジで後述するインクジヱット式記録へッド 2を記録用紙 3に対向するように搭載されていて、タイミングベルト 4を介して駆動モータ 5 に接続され、ガイド部材 6により記録用紙 3の紙幅方向（図中、矢印 A， Bの方向) _Λ に往復動するように構成されている。

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訂正された用紙（規則 91) 記録へッド 2は、インク供給チューブ 7によりインクタンク 8に接続され、インクタンク 8からインクの供給を受けるようになつている。 9 は、記録用紙搬送ローラで、図示しない駆動モータにより駆動されて記録用紙 3をキャリッジ 1の移動方向に直交する方向（図中、矢印 Cで示す方向）に駆動するものである。

第 2図は、前述の記録ヘッドの一実施例を示すもので、図中符号 1 0 は、ノズル開口 1 1が穿設されたノズルプレート、 1 2は、圧力発生室 1 3を区画する通孔、圧力発生室 1 3の両側と連通する 2つのインク供給口 1 4、 1 4を区画する通孔または溝、及びこれらインク供給口 1 4、 1 4に連通する 2つの共通のインク室 1 5、 1 5を区画する通孔が設けられた流路形成板、 1 6は、圧電振動子 1 7の先端に当接して弾性変形する振動板で、これらはノズレプレート 1 0 と振動板 1 6 とが流路形成板 1 2の両面に液密となるように固定されて基板ュニット 1 8を構成している。

1 9は、基台で、圧電振動子 1 7を振動可能に収容する収容室 2 0を備え、開口 2 1から露出している圧電振動子 1 7の先端に振動板 1 6のアイランド部 1 6 aが当接するように固定基板 2 2を介して圧電振動子 1 7が固定されている。

そして、縦振動モードの圧電振動子 1 7は、その先端の面積が極めて小さく構成できるため、圧力発生室 1 3 もその容積が極めて小さく、第 3図に示したように複数のノズル開口 1 1を列状に配置するとともに、これらを 2列分対向させて各列のノズル開口が千鳥状に配置されている。このように構成されたインクジエツト式記録へッド 2は、ブラックィンクとしてカーボンブラック 2 w t %、またカラーインクとして顔料 1 . 5 w t % , ジエチレングリコール等の溶剤 5 w t % , スチレンアクリル酸エステル共重合体等の樹脂ェマルジヨン 1 5 w t % , マルチトース 7 w t % , 残部が純水からなるインクが使用される。

このような組成を採ることにより、ィンクは常温で粘度が 3乃至 5 m P a ' Sであり、また表面張力が 3 0乃至 S O m N Z mとなる特性を有しており、上記記録ヘッド 2で印刷した場合には、通常の駆動では 0 . 0 4 μ gのインク滴を吐出し、典型的な記録用紙上に直径 6 0 μ mのドットを形成できる。このため、記録ヘッドを 1 7 2 0インチ移動させる毎にインク滴を吐出すると、連続する線の印刷が可能となる。

第 4図は、同上装置の印刷を制御する印刷制御装置の一実施例を示すものであって、ホストから転送されてくる印刷データを格納する画像メモリ 3 0 と、特定位置判定手段 3 1 と、画像メモリ 3 0のデータに基づいて印刷しょうとするデータがエッジ部に位置するか否かを判定するェッジ検出手段 3 2 と、特定位潭に印刷するドットのサイズを決定するドットサイズ選択手段 3 2 と、画像メモリ 3 0からの印刷データを指定されたドットサイズとなるように駆動信号発生手段 3 4からの信号を各圧電振動子 1 7に出力するドット制御手段 3 5 とから構成されている。特定位置判定手段 3 1は、主走査方向における印刷開始位置からのキャリッジ 1の相対的な位置をビット数として検出する力ラムビットカウンタ 4 0 と、通常印刷のドットとは異なるサイズの特定ドット D s を印刷する位置のデータを格納した特定ドット位置メモリ 4 1 と、カラムビットカウンタ 4 0の内容が特定ドット位置メモリ 4 1の内容に一致した場合に信号を出力する比較手段 4 2 とから構成されている。

上述の駆動信号発生手段 3 4は、第 5図（ a ) に示したように、圧電振動子 1 7を一定速度で収縮させて圧力発生室にインクを吸引させる第 1の電圧信号と、圧電振動子を一定速度で伸長させて圧力発生室のインク滴をノズル開口からインク滴として吐出させる第 2の電圧信号とを出力するものである。そしてドット制御手段 3 5は、通常ドット D nを形成する場合には駆動信号発生手段 34からの信号をそのまま圧電振動子 1 7に出する一方、特定位置に通常サイズとは異なるドットを形成する場合には駆動信号発生手段 34からの信号（第 5図（ a ) ) のレベルを若干小さくした信号（同図（b) ) 、全くインクを吐出させない信号（同図（ c) ) 、さらにはレベルを増幅した信号（同図（ d) ) の何れかをドットサイズ選択手段 3 3からの信号に基づいて出力するように構成されている。次ぎにこのように構成した装置の動作を第 6図に示したフローチヤ一トに基づいて説明する。

ホストから印字指令が入力すると（ステップ S 0 1 ) 、特定ドット位置メモリ 4 1のデータを読出して特定ドット D sを印刷する位置を決定する（ステップ S 02 ) 。

今の場合、特定ドットの位置として第 7図（ a ) に示すように奇数の主走査ライン L 1の第 4、 8、 1 2、 1 6 ·· '·カラムとなり、また偶数の主走査ライン L 2の第 2、 6、 1 0、 1 4カラムを指定するよう構成されている。

印刷データが画像メモリ 30に入力してキヤリッジ 1が走査を開始して記録へッド 2が印刷領域に到達すると、カラムビットカウンタ 4 0がクリアされ（ステップ S 03 )印刷が開始され（ステップ S 04)、またカラムビットカウンタ 40がカウントを開始する（ステップ S 0 5)。今の場合には第 1のカラム C 1の印刷であるからパターン位置に一致せず（ステップ S 0 5) 、比較手段 4 2から信号が出力されない。したがってドット制御手段 3 5は駆動信号発生回路 34の信号（第 5図（ a ) ) をそのまま記録へッド 2出力し、ノズル開口 1 1から規定量、この実施例では 0. 04 μ gのインクが吐出され記録媒体に通常のサイズ、この実施例では直径 60 μ mのドットを形成する（ステップ S O 7) カラムビットカウンタ 4 0は 1カラムが印刷されるごとにインクリメントし（ステップ S 05) 、また比較手段 4 2はカラムビットカウンタ 40の内容と特定ドット位置メモリ 4 1の内容とを比較する（ステツプ S 06 ) 。

記録へッド 2が第 2のカラム C 2の印刷位置に移動すると、奇数ライン L 1のカラム数は特定ドット位置メモリ 4 1の内容に一致しないものの、偶数ライン L 2のカラム数が特定ドット位置メモリ 4 1に格納されている値に一致する。

このため、ドットサイズ選択手段 33は、偶数ライン L 2に一致するノズル開口 1 1に対応する圧電振動子 1 7に対して、駆動信号発生手段 34からの信号のレベルを落とした信号（第 5図（b ) ) を、また第 2 カラム C 2の奇数列 L 1に一致するノズル開口に対応する圧電振動子 1 7には駆動信 ¼発生手段 34の信号をそのまま出力させる。

これにより、第 2カラム C 2の奇数列 L 1には通常のサイズのドット D nが（ステップ S 07) 、まだ偶数列 L 2には特定サイズ、この実施例では通常のサイズのドット D nよりも小さい特定ドット D sが印刷される（ステップ S 08) 。

以下、このようにして 1つのカラムについての印刷が終了する度に（ステップ S 0 9) 、カラムビットカウンタ 40をインクリメントして (ステップ S 05 ) 、特定ドット位置メモリ 4 1の内容と比較し（ステツプ S 06 ) 、一致した場合には奇数列、または偶数列の何れか一方の列に対応するノズル開口に対応する圧電振動子 1 7にレベルの小さな駆動信号（第 5図（ b) ) を出力し（ステップ S 08) 、他の圧電振動子 1 7には駆動信号発生手段 34の信号（第 5図（ a) ) をそのまま出力する（ステップ S 07 ) 。

これにより、第 7図（a) に示したように同一列においては 3つの通

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訂正された用紙（規則 91) 常サイズのドット D nに対して 1つの割合で、かつ奇数列 L 1 と偶数列 L 2 とでは水平方向に少なくとも 1 ドット分の距離をおくように.小さなドット D sが印刷されることになる。

このように通常のドット D nの 3個に対して小さなサイズの特定ドット D sが 1つ、しかも特定ドット D s が上下で重ならないように一定のパターンで印刷される。これにより当該カラム位置には、周囲よりも少量のインク滴が付着するため、通常ドット D nのインクが記録媒体上で余って流れ出したとしても、比較的小さなサイズの特定ドット D s の方に流れ込むことになる。この結果、特定ドット D s のサイズが通常ドット D n と見分けが付かなくなり、同時に余剰インクの流れが記録媒体の繊維等に支配されるのを防止して、インクの滲みが不規則に広がるのを防止する。

このようにして 1行の印刷が終了すると（ステップ S 0 9 ) 、少なくとも記録ヘッドの有効印字高さ H (第 3図）以上の紙送りを行って印刷データが無くなるまで（ステップ S 1 0 ) 前述の工程を繰返す。なお、上述の実施例のおいては、特定ドット D s として小さなドットを印刷するようにしているが、第 7図（ b ) に示したようにインクの吸収速度が低い記録用紙に対しては特定ドットに一致する箇所で、ドットサイズ選択手段 3 3によりインク滴を吐出できない程度の駆動信号（第 5図（ c ) ) の信号を圧電振動子 1 7に出力して、インク滴を吐出させないようすれば、通常ドット： D nの余剰なインクを最大限吸収できてィンクの垂れや、摻みを確実に防止することができる。

また上述の実施例においては、特定ドット D s を奇数列と偶数列とで水平方向に通常ドット D nを 1つ挟むパターンとして格子状に印刷しているが、第 8図（ a ) 、第 8図（ b ) に示したように特定ドット D s を水平方向で 1 ドットだけずらせて、特定ドット D s が斜め線を形成するように印刷してもよい。

ところで、上述の実施例においてはパターン全体に対して特定.ドット D s を印刷する場合について説明したが、募線等のように特に細い線分で、しかもぞの境界でのインクの滲みが目立つものについては、エッジ検出手段 3 2を機能させて境界部だけにインク量の少ない特定ドット D s を形成すると、渗みの少ない線分を印刷することができる。

次ぎに上述のエツジ部だけに選択的に特定ドットを印刷する実施例を線分の印刷に例を採って第 9図に示したフローチャートに基づいて説明する。

ホストから印字指令が入力すると（ステップ S 0 1 ) 、特定ドット位置メモリ 4 1 のデータを読出して特定ドットを印刷する位置を決定する（ステップ S 0 2 ) 。

今の場合、特定ドッ卜位置として通常ドット D nの個数 II ( nは複数の整数）、この実施例では 4を指定して図 1 0に示すように主走査ライン上の特定ドット D s の印刷位置が 4、 8 、 1 2、 1 6 となるデータを指定する。印刷データが画像メモリ 3 0に入力してキヤリッジ 1が走査を開始して記録へッド 2が印刷領域に到達すると、カラムビットカウンタ 4 0がクリアされて（ステップ S 0 3 ) 印刷が開始され（ステップ

S 0 4 ) 、印刷に伴ってカラムビットカウンタ 4 0がインクリメントされる（ステップ S 0 5 ) 。

第 1 ライン L 1はエッジ部に相当するが（ステップ S 0 6 ) 、第 1のカラム C 1の印刷であるから特定ドット位置メモリ 4 1 のパターン位置に一致せず（ステップ S 0 7 ) 、比較手段 4 2から信号が出力されない- したがってドット制御手段 3 5は駆動信号発生回路 3 4の信号（第 5 図（ a ) ) をそのまま記録へッド 2 2出力し、ノズル開口 1 1から規定

-9-

正さた用 91 量のインクが吐出され、記録媒体に通常のサイズのドット D nが形成される（ステップ S 0 9) 。

カラムビットカウンタ 4 0は 1カラム印刷されるごとにインクリメントし（ステップ S 0 5 ) 、またエツジ検出手段 3 2は、印刷するバターンがエッジであるか否かを判定する（ステップ S 0 6) 。このようにして第 4カラム C 4まで印刷が進むと、カラムビットカウンタ 4 0の内容が特定ドット位置メモリ 4 1の値に一致するから（ステップ S O 7 ) 、ドットサイズ選択手段 3 3は、エッジ部となる第 1、第 3ライン L 1、 L 3に一致するノズル開口に対応する圧電振動子 1 7に対して、駆動信号発生手段 34からの信号のレベルを落とした信号（第 5図（ b) ) を、また第 2ライン L 2に一致するノズル開口に対応する圧電振動子 1 7には駆動信号発生手段 34の信号をそのまま出力させる。

これにより、第 2カラム C 4の第 1、第 3ライン L l、 1 3の第 4力ラムには特定サイズ、この実施例では通常のサイズのドット D nよりも小さいドット D sが印刷され（ステップ S 08) 、また第 2ライン L 2には通常のサイズのドット D nが印刷される（ステップ S O 9 ) 。以下、このようにして 1つのカラムについての印刷が終了する度に、カラムビットカウンタ 40をインクリメントして（ステップ S 0 5) 、エッジ部を構成するライン L 1、 L 3に対しては特定ドット位置メモリ 4 1の内容と比較し（ステップ S 07 ) 、一致した場合には特定ドット D sを印刷する（ステップ S O 8) という工程を繰返す。

これにより、第 1 0図（ a) に示したように線分の輪郭を構成するライン L 1、 L 3には 3 ドットおきにサイズの小さな特定ドット D sが規則的に印刷され、輪郭部を構成するインク滴の余剰なものが特定ドット D sに流れこみ、記録用紙の繊維などによる不規則な滲みが防止されて、輪郭の奇麗な線分が印刷される。なお、上述の実施例においては境界に印刷する特定ドット D s のインク量を少なくするようにしたが、記録用紙の紙質によっては第 1 0図（ b ) に示したように特定ドット D s のインク量を零にしてもよい。

また、上述の実施例においては藓線の印刷について説明したが、グラフイツク印刷のように或特定の領域を塗り潰して印刷する場合に適用すると、印刷域の周緣部でのインクの不規則な摻みを可及的に少なくして、境界を鮮明に印刷することができる。

第 1 1図は、本発明の他の実施例を示すものであって、図中符号 4 5 は、ドットサイズ選択手段で、印刷方向検出手段 4 6からの信号により印刷方向を判定し、一方の方向、例えば往方向への印刷時には特定ドット位置メモリ 4 1 に格納されているドット数、例えば 4 ドット毎に、副走査方向では上下方向に隣接しない位置のデータに対してはインク滴を吐出しない信号（第 5図（ c ) の信号）を、他の位置に対しては通常ドット D nを印刷する信号（第 5図（ a ) の信号）を選択して選択して特定ドット位置メモリ 4 1で指定されたドットを間引き、また他方の方向、つまり復方向の印刷時には往方向で間引かれたドットに対して小さなサィズの特定ドット D s を印刷する駆動信号（第 5図（ b ) ) を選択する信号を出力するように構成されている。

この実施例において、ホストから画像メモリ 3 0に力ラー画像データが入力すると、往方向印刷時には、第 1 2図（I) に示したように特定位置以外のカラムには通常ドッド D nを印刷し、規定位置毎、つまり 4 ドットカラム毎にドットを間引く。これにより、主走査方向の複数、この実施例では 4 ドット毎に形成された空所に通常ドット D nのインクが流れ込むため、不規則なインクの広がりが防止される。

往方向の印刷が終了して復方向の印刷に切り替わると、ドットサイズ選択手段 4 5は、印刷方向検出手段 4 6の信号により記録へッド 2は往方向の印刷工程で印刷されなかった位置に到達するたびに、第 1 2図（ II) に示したように往方向の印刷時よりも少ないインク量、例えば往方向印刷時の 0. 3倍で特定ドット D sを印刷する。

これにより、往復の印刷が終了した時点では、第 1 2図（III) に示したように印刷データ通りにしかもィンクの滲みを可及的に抑制したドットが形成される。

なお、上述の実施例のおいて、空ドットを印刷する実施例（第 7図（ a ) 、第 8図（ b) 、第 1 0図（b) ) において、通常ドット D nを規定のインク量で印刷しているが、第 5図（d) に示したように通常ドットの印刷信号よりもレベルが大きな信号を圧電振動子 1 7に与えて、通常ドット D nの 1. 2倍程度のインク量で印刷しても、空ドットでインクを吸収できる。この実施例によればインク垂れを生じることなく髙ぃ濃度での印刷が可能となるため、例えば強調印刷等に適している。

また、上述の実施例のおいては、モノクロ印刷に適用した場合について説明したが、第 1 3図に示したようにブラック、イエロ、シアン、マゼンタのインクをそれぞれ吐出する記録ヘッド 5 1、 52、 53、 54 を、これらの各ノズル開口 6 1、 62、 6 3、 64を同一位置にドットを形成できるように構成したカラー印刷用インクジエツト記録へッドに適用しても同様の作用を奏する。

すなわち、本発明においては通常ドット D nよりもインク量の少ない特定ドット D sは、規定された位置に印刷されるから、特定ドット D s をカラーインクで印刷しても位置ずれを起こす虞がなく、したがって色ずれゃィンク滲みのないカラー印刷が可能となる。

さらに上述の実施例のおいては圧力発生室を加圧する手段として圧電振動子を用いたものに例を採って説明したが、圧力発生室内にジュール熱発生素子を内蔵させ、これへの電力量を調整して吐出インク量の調整が可能なパブルジェット式記録へッドを搭載した記録装置に適用しても同様の作用を奏することは明らかである。産業上の利用可能性

印刷速度の低下を来すことなく記録媒体の繊維等のよる不規則なインクの流れを防止できて多種多様な記録媒体に高い品質で印刷を行うことができる。また、エッジでのインクの不規則な滲みを防止して鮮明な藓線や、周縁が群明な画像を印刷することができる。さらには、色ずれやインク垂れの無いカラー印刷が可能となる。

Claims

請求の範囲

1 . 複数のノズル開口を備えた記録へッドを主走査方向に移動させてィンク滴により記録媒体にドットを形成して印刷を行う方法において、前記ノズル開口から吐出するインク滴の量を主走査方向の複数ドット毎に 1 ドットだけ規定量少なくしてドットを形成することを特徴とする記録方法。

2 . 前記規定量少ないインク量によるドットは、副走査方向に対して上下方向で重ならないように位置がずれている請求の範囲第 1項記載の記録方法。

3 . 前記規定量少ないインク量によるドットは、通常印刷のドットのィンク量に対して 0乃至 0 . 3のインクで形成されている請求の範囲第 1 項記載の記録方法。

4 . 通常のドットを形成するインクを増量し、また前記規定量少ないィンク量によるドットのインク量をゼロとした請求の範囲第 1項記載の記録方法。

5 . 前記規定量少ないインク量で印刷される位置が、パターンの境界線上にだけ限定される請求の範囲第 1項乃至第 4項の 1の記録方法。

6 . 駆動電圧に応じて吐出するインク量が制御されるインクジエツト式記録へッドと、規定量異なるインク量でドッ卜を形成する位置を検出する特定位置判定手段と、前記特定位置検出手段からの信号によりインク量を選択するドットサイズ選択手段と、前記ドットサイズ選択手段からの信号により前記駆動電庄を制御して画像メモリのデータを前記選択されたインク量となるように前記インクジエツト式記録へッドを駆動する卞ット制御手段とを備えてなる記録装置。

7 . 前記画像メモリのデータから境界線を検出するエツジ検出手段を備え、前記特定位置判定手段が前記境界線のデータに対してだけ判定を行う請求の範囲第 6項の記録装置。

8 . 複数のノズル開口を備えた記録ヘッドを主走査方向に移動させてィンク滴により記録媒体にドットを形成して印刷を行う方法において、前記ノズル開口から吐出するインク滴の量を主走査方向の複数ドット毎に 1 ドットだけインク量をゼロとして印刷する第 1の工程と、インク量がゼロで印刷された箇所に規定量少ないインク量でドットを形成する第 2の工程とにより 1行を印刷することを特徴とする記録方法。

9 . 前記第 2の工程のインク量が第 1の工程の 0 . 3 4倍程度である請求の範囲第 8項記載の記録方法。

1 0 . 前記第 1 の工程でのインクを増量し、また第 2の工程でのインク量をゼロとする請求の範囲第 8項記載の記録方法。

1 1 . 駆動電圧に応じて吐出するインク量が制御されるインクジェット式記録ヘッドと、規定量異なるインク量でドットを形成する位置を検出する特定位 «判定手段と、前記特定位置検出手段からの信号によりインク量を選択するドットサイズ選択手段と、前記記録へッドの第 1 の走査方向で前記ド V トサイズ選択手段からのインク量をゼロとする信号を受けながら画像メモリのデータを通常ドットで印刷する一方、第 2の走査方向で前記選択されたインク量で前記検出された位置にドットを形成するように前記ィンクジヱット式記録へッドへの駆動電圧を変更するドット制御手段とを備えてなる記録装置。