WO1998000086A1

WO1998000086A1 - Fauteuil roulant a moteur

Info

Publication number: WO1998000086A1
Application number: PCT/JP1997/002231
Authority: WO
Inventors: Nobuyuki Kanno; Junji Terada
Original assignee: Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha
Priority date: 1996-07-01
Filing date: 1997-06-27
Publication date: 1998-01-08
Also published as: EP0862906A4; US6059060A; JPH1014985A; JP3705378B2; EP0862906A1

Description

明細書電動車椅子隱分野 3

本発明は、電動ュニッ卜からの電動力を駆動力又は補助動力として走行する電動車椅子に関する。尚、電動車椅子には手動式電動車椅子及びジョイスティックによって操作される電動車椅子が含まれる。

[背景技術]

斯かる電動車椅子として、本出願人は、左右の各車輪に電動ユニットを備え、何れか一方の電動ュニッ卜側に設けられたバッテリから電気配線及びメインスィッチを経て前記各電動ュニットに給電する方式を採用するものを先に提案した (特願平 7— 1 7 2 0 8 6号、特願平 7 - 2 7 3 9 7 8号等において）。

ところ力 ^s、上記提案に係る電動車椅子にあっては、メィンスィッチが車体フレーム側に設けられているため、該メインスィッチと電動ュニッ卜側とを結ぶ電気配線が長くなつてその取り回しに苦慮するという問題がある。

又、斯かる電動車椅子にあっては、その運搬の利便性等を考慮して車輪及び電動ュニッ卜を車体フレームに対して脱着自在に構成すること力考えられているが、このような場合には、メィンスィツチと電動ュニッ卜とを結ぶ電気配線の途中にカプラーを設け、このカブラーの部分から電気配線と車輪を取り外すことができる構成を採用する必要があり、部品点数力《増大して構造力 s複雑化するという問題があった。

従って、本発明の目的とする処は、電気配線とこれに伴う部品を最小限に抑えて構造の簡素化、車輪の脱着の容易化等を図ることができる電動車椅子を提供することにある。

ところで、左右の車輪を電動ュニッ卜と共に車体フレームに対して着脱可能に構成した電動車椅子にあっては、電動ュニッ卜の駆動反力を車体フレームで受けるための回り止め構造が必要である。

ところが、従来の回り止め構造においては、金属同士を係合せしめることによつて電動ュニッ卜を車体フレームに対して回り止めする構成が採用されていたため、電動ユニットに駆動力（補助動力）力澗欠的に発生する度に回り止め部におレ、て不快な金属音が発生するという問題があった。

従って、本発明の目的とする処は、車輪をガタ無く容易に着脱することができるとともに、異音の発生を防ぐことができる電動車椅子を提供することにある。又、電動車椅子にあっては、バッテリ力一方の電動ユニット側のみに設けられるために他方の車輪に設けられた電動ュニットに給電するための電気配線が長くなり、その取り回しに工夫を要する。

ところで、電気配線の長さはバッテリの取付位置や車椅子のサイズ及びタイプによって異なり、それぞれに応じて最適な長さに設定すべきであるが、電動ュニッ卜と電気配線を共通のもので対応する場合、全ての場合に対処し得るように電気配線の長さは通常は多少余裕をもつて長めに設定されており、このため車椅子によっては電気配線が長さ方向にだぶついてこれに弛みが発生するという不具合を招くことがある。

又、従来の電動車椅子にあっては、電気配線同士を接続するためのカブラーが外部に露出していたため、該カブラーに高い防水性を確保することができず、水による電気的な卜ラブルが発生する可能性があった。

従って、本発明の目的とする処は、電気配線の長さ方向の弛みを吸収するとともに、水による電気的なトラブルの発生を防ぐことができる電動車椅子を提供することにある。 [発明の開示]

上言己目的を達成するため、請求の範囲第 1項記載の発明は、左右の各車輪に電動モータとその制御手段を含む電動ュニットを備え、一方の電動ュニット側に設けられたバッテリから電気配線及びメインスイツチを経て前記各電動ュニッ卜に給電する方式を採用する電動車椅子において、前記電動ュニッ卜の少なくとも一方にメインスイツチを一体的に組み込んだことを特徴とする。

請求の範囲第 2項記載の発明は、請求の範囲第 1項記載の発明において、前記メインスィツチを駆動するスィツチレバーを少なくともバッテリーが設けられる側の電動ュニッ卜に一体的に組み込んだことを特徴とする。

請求の範囲第 3項記載の発明は、請求の範囲第 2高記載の発明において、 l己スィッチレバ一をその長さと方向力 s調整可能に構成したことを特徴とする。請求の範囲第 4項記載の発明は、請求の範囲第 2項又は第 3項記載の発明において、前記スィツチレバーの先端部に表示部を設けたことを特徴とする。

請求の範囲第 5項記載の発明は、請求の範囲第 1項記載の発明において、少なくとも一方の車輪のタイヤの内側に表示部を設けたことを特徴とする。

請求の範囲第 6項記載の発明は、請求の範囲第 4項又は第 5項記載の発明において、前記表示部を L E Dを含んで構成したことを特徴とする。

請求の範囲第 7項記載の発明は、請求の範囲第 1項記載の発明において、 I S 各車輪を回すためのハンドリムを支持するスポークを前記ハンドリムよりも車体幅方向内側に湾曲させたことを特徴とする。

請求の範囲第 8項記載の発明は、請求の範囲第 1項記載の発明において、前記各車輪を車体フレームに着脱自在に取り付けるとともに、前記電動ュニッ卜の車軸から径方向に離間した位置に突設された突起を弾性体を介して前記車体フレームで受けるようにしたことを特徴とする。

請求の範囲第 9項記載の発明は、請求の範囲第 8項記載の発明において、前記電動ュニッ卜に円柱状のピンを突設し、前記車体フレームに取り付けられた金属製の取付ケースに大小異径の円孔を同心的に形成し、大径の円孔には、その内径が前記ピンの外径に略等しい円筒状のゴムダンパーを嵌挿し、小径の円孔の径を前記ゴムダンパーの内径よりも大きく設定し、前記ピンを前言己ゴムダンパーと前記取付ケースの小径の円孔に挿通せしめたことを特徴とする。

請求の範囲第 1 0項記載の発明は、請求の範囲第 8項記載の発明において、前記電動ュニッ卜に円柱状のピンを突設し、前記車体フレームに取り付けられた金厲製の取付ケースに電動ュニッ卜の駆動反力の作用方向に対して略直角方向に長い大小異径の長孔を形成し、大怪の長孔には、その内径が前記ピンの外径に略等しレヽ円筒状のゴムダンパーを嵌挿し、前記ピンを前記ゴムダンパーと前記取付ケースの小径の長孔に挿通せしめたことを特徴とする。

請求の範囲第 1 1項記載の発明は、請求の範囲第 1項記載の発明において、前記バッテリを装着するバッテリホルダーの下方に収納空間を形成し、該収納空間に前記電気配線の一部を収納して該電気配線の長さを調整することを特徴とする。

請求の範囲第 1 2項記載の発明は、請求の範囲第 1 1項記載の発明において、前記電気配線同士を接続する力ブラ一を前記収納空間の上部に固定支持するようにしたことを特徴とする。

請求の範囲第 1 3項記載の発明は、請求の範囲第 1 1項又は第 1 2項記載の発明において、前記電気配線の前記収納空間内への導入部に該電気配線の固定手段を設けたことを特徴とする。

従って、請求の範囲第 1項記載の発明によれば、電動モータとその制御手段を含む電動ュニットとバッテリを車輪側に設けるとともに、メインスィッチも電動ュニッ卜の少なくとも一方に一体的に組み込んだため、メインスィツチと電動ュニットとを結ぶ電気配線が車体フレーム側に現れず、従って、電気配線とこれに伴う部品が最小限に抑えられて構造の簡素化、車輪の脱着性の向上等が図られる。

請求の範囲第 2項記載の発明によれば、メインスィツチを駆動するためのスィッチレバ一を少なくともバッテリ一が設けられる側の電動ュニッ卜に一体的に組み込んだため、頻繁に脱着する反対側の電動ュニット及び車輪がコンパクト化され、これらの脱着作業性力 s高められる。

請求の範囲第 3項記載の発明によれば、スィツチレバーの長さと方向が調整可能であるため、車体フレームのサイズや形式の違いに柔軟に対応することができる。

請求の範囲第 4 , 第 5又は第 6項記載の発明によれば、乗員にバッテリの残量、異常発生等の情報を提供する表示部もメインスィツチ及びスィツチレバーと共に車輪に設けたため、構造の簡素化と車輪の脱着性のより一層の向上が図られる。

請求の範囲第 7項記載の発明によれば、ハンドリムを支持するスポークをハンドリムよりも車体幅方向内側に湾曲させたため、ハンドリムを回すときに乗員の指への引っ掛かりが無くなり、ハンドリムの操作性が高められる。

請求の範囲第 8項又は第 9項記載の発明によれば、電動ュニッ卜の駆動反力は弾性体の変形によつて車体フレームで受けられ、弾性体のダンパー効果によって衝撃が吸収緩和されるため、回り止め部に不快な金属音等の異音が発生するのが防がれる。そして、電動ユニットに突設された突起を弾性体に嵌合させれば、電動ュニッ卜を備える車輪の着脱をガタ無く容易に行うことができる。

請求の範囲第 1 0項記載の発明によれば、電動ュニッ卜に突設された突起は車体フレーム側に長孔係合するため、部品精度がラフであっても、左右の車輪を車体フレームに簡単に取り付けることができる。そして、車体フレーム側には電動ュニッ卜の駆動反力の作用方向に対して略直角方向に長い長孔が形成されているため、該長孔と突起とは駆動反力の作用方向には密に係合し、電動ユニットの回り止めが確実になされる。

言青求の範囲第 1 1項又は第 1 2項記載の発明によれば、バッテリの下方に形成される収納空間力気配線の引き込みスペースとして機能し、長めの電気配線の弛みは収納空間内で吸収されるため、電動車椅子の外観性が高められるとともに、電気配線の弛みに伴う各種不具合力，消される。そして、カプラーは収納空間内に収納されるとともに、該収納空間の上部に固定保持されるため、該カブラ一に高い防水性が確保され、水による電気的なトラブルの発生が確実に防がれる。

請求の範囲第 1 3項記載の発明によれば、収納空間内に引き込まれた電気配線が収納空間外へ引き戻されることがなく、該電気配線の弛みが収納空間内で確実に吸収される。

[図面の簡単な説明]

第 1図は本発明に係る電動車椅子の側面図、第 2図は同電動車椅子の平面図、第 3図は同電動車椅子の背面図、第 4図は同電動車椅子の車輪の八ブ部分のホィールキヤップを取り外した状態を示す内側面図、第 5図は第 4図の A— A線断面図、第 6図は同電動車椅子の右側車輪の内側面図、第 7図は第 6図の B - B線拡大断面図、第 8図は第 6図の C— C線拡大断面図、第 9図は第 8図の D— D線断面図、第 1 0図は同電動車椅子の左側車輪の内側面図、第 1 1図は右側車輪のスィッチレバ一部分の破断拡大詳細図、第 1 2図は右側車輪のバッテリボックス部分の一部を破断した内側面図、第 1 3図は本発明に係る電動車椅子の電気結線図、第 1 4図及び第 1 5図はスィッチレバーの使用形態を示す右側車輪の内側面図、第 1 6図は表示部の別設置例を示す右側車輪要部の內側面図、第 1 7図は第 1 6図の E— E線断面図、第 1 8図は第 1 6図の F - F線断面図、第 1 9図はスィッチレバーの別実施の形態を示す部分側面図である。

[発明を実施するための最良の形態]

以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。

本実施の形態に係る電動車椅子 1は左右の車輪 2に加えられる人力の大きさに応じた補助動力を各車輪 2に加えてこれを回転駆動するようにした手動式電動車椅子であって、これは既存の折畳式手動車椅子の車体の左右に車輪 2を脱着自在に取り付けて構成され、これのパイブ枠状の車体フレーム 3の前後部は左右一対のキャスタ 4と車輪 2によって移動自在に支持されている。

又、上記車体フレーム 3の中央部には、乗員が着座すべき布製のシート 5が設置されている。尚、第 1図ではシート 5は布シートの上に着脱自在なクッション体を載置した状態で表している。又、車体フレーム 3は第 3図に示すように前後 —対のクロス部材 3 aを有しており、 X字状を成す 2本のクロス部材 3 aはその交点を軸 6によつて枢着され、軸 6を中心として車体を折り畳むことができるよう構成されている。

更に、車体フレーム 3の後部には左右一対のバックパイプ 3 bが立設されており、各バックパイプ 3 bの上端部は後方に折曲され、その折曲部には介助者用のグリップ 7が取り付けられている。又、各車輪 2の内側には、車体後方（第 1図の右方）に向かって斜め下方に延出する転倒防止用のウイリーバー 8がそれぞれ取り付けられている。

又、車体フレーム 3の上記バックパイブ 3 bの中間高さ位置から車体前方に水平に延びる左右一対の肘パイプ 3 cは、その前端 ¾ ^が略直角に折り曲げられて垂直下方に延び、その下端部に前記キャスタ 4が回転自在に支持されている。そして、前記肘パイブ 3 cの下方に配された左右一対のシートパイプ 3 dの前側部分は車体前方に向かって斜め下方に延出しており、その延出端（前端部）には左右 —対のステップ 9力取り付けられている。

ところで、左右一対の前記車輪 2の各々は、第 5図に示すように、車体フレーム 3に溶着された車軸取付ボス 1 0に支持された車軸 1 1にボールベアリング 1 2を介して回転自在に支承されており、各車輪 2の外側には、乗員が手でこれを回すべきリング状のハンドリム 1 3が設けられている。このハンドリム 1 3 は、車輪 2のハブ 2 aに一体形成されたボスに回動自在に支持された円板状のディスク 1 4に 3本のスポーク 1 5を介してボルト 1 6によって取り付けられており、従って、該ハンドリム 1 3は車輪 2に対して独立に回転し得る。尚、本実施の形態においては、第 5図に示すように、車輪 2のハブ 2 aとディスク 1 4との間には弾性体から成るシールリング 1 7が介設されており、ディスク 1 4はこれに結着されたホイールキャップ 1 8によって覆われている。ここで、シールリング 1 7はシール機能と共にディスク 1 4の慣性に伴う周方向の振動を抑制するフリクシヨンダンパーとしての機能も果たす。又、本実施の形態では、各スポーク 1 5をハンドリム 1 3よりも車体幅方向内側に湾曲させたため、ハンドリムを回すときに乗員の指への弓 Iつ掛かり力無くなり、ハンドリム 1 3の操作性力高められる。

而して、第 5図に示すように、上記ハンドリム 1 3は、車輪 2に対して双方向に相対回転可能なようにスプリング 1 9によって全周の 3箇所がハブ 2 aに弾性的に支持されている。

又、ハブ 2 aの外端面には、車輪 2 (ハブ 2 a ) とハンドリム 1 3 (ディスク 1 4 ) との相対回転量及び相対回転方向によってハンドリム 1 3に加えられる人力の大きさと方向を検出するためのポテンショメータ 2 0が位置調整可能に取り付けられており、該ボテンショメータ 2 0の入力軸の端部にはレバ一 2 1の一端が結着されており、該レバ一 2 1の他端はディスク 1 4に突設されたビン 2 2に長孔係合している。ところで、第 5図乃至第 7図及び第 1 0図に示すように、左右一対の車輪 2の各ハブ 2 aの車幅方向内側には円板状の固定ブレート 2 3が車軸 1 1に結着されて設けられており、該固定プレート 2 3には制御手段を構成するコントローラ 2 4と駆動源である mi¾モータ 2 5が取り付けられている。

又、第 5図に示すように、各車輪 2の内側には前言己固定プレート 2 3で囲まれる空間が形成されるが、該空間はリング状の隔壁 2 6によって室 S 1と室 S 2とに区画されており、室 S 1には前記コントローラ 2 4と信号伝達手段である回転卜ランス 2 7が収納されている。尚、回転卜ランス 2 7はコントローラ 2 4と前記ボテンショメータ 2 0間の信号伝達を行うものである。

而して、前記各電動モータ 2 5によって発生する補助動力は動力 iSl手段を経て各車輪 2に伝達されるが、この動力伝達手段は、ベルト伝動機構 G 1とギヤ G 2 , G 3を含んで構成されている。

以上説明したスプリング 1 9ゃポテンショメータ 2 0によって構成される人力検出手段、回転トランス 2 7によって構成される信号伝達手段、コントローラ 2 4によって構成される制御手段、電動モータ 2 5及びベルト伝動機構 G 1ゃギャ G 2， G 3等を含んで構成される動力伝達手段； ^電動ュニッ卜を構成しているが、この電動ユニットは各車輪 2のハブ 2 a及び固定プレート 2 3の車軸 1 1周りに径方向及び軸方向に亘つて集約的に配置されており、このように電動ュニッ卜をハブ 2 a内に組み込んで成る左右一対の車輪 2は前述のように車体に対して着脱自在に取り付けられている。尚、各車輪 2は、第 5図に示すレバー 1 0 0を起こす操作によって車軸 1 1と共に容易に抜いてこれを取り外すことができる。ここで、電動ユニットの回り止め構造を第 5図、第 6図、第 8図及び第 9図に基づいて説明する。尚、ここでは右車輪 2側の回り止め構造についてのみ説明すが、左車輪 2側の回り止め構造も右車輪 2側のそれと同一であるため、それについての説明は省略する。 CT/JP97/02231

1 0 第 5図に示すように、電動ュニッ卜の固定プレート 2 3の外周縁付近には金属製の円柱状のピン 6 5力螺着されており、該ピン 6 5は車幅方向内方に向かって突設されている。

他方、第 8図に詳細に示すように、車体フレーム 3には 2分割された金属製の取付ケース 6 6が車軸 1 1から離間した位置にボル卜 6 7によって取り付けられており、車体フレーム 3と取付ケース 6 6との間には金属製のカラ一（スぺ一サ） 6 8が介設されている。

上記取付ケース 6 6には、電動ユニットが発生する駆動トルクの作用方向（車軸 1 1を中心とする円周方向）に対して略直角方向（径方向）に長い大小の長孔 6 6 a . 6 6 b (第 9図参照）が形成されている。

そして、上記一方の長孔 6 6 aには、外形が長孔 6 6 aと同形状を成すとともに、前記ピン 6 5の外径と略等しい幅の長孔 6 9 aを有する筒状のゴムダンバ一

6 9が嵌挿されている。このゴムダンパー 6 9は、取付ケース 6 6の円孔 6 6 c に嵌合されて力シメで固定されたリング状のアルミニウム製キャップ 7 0によつて長孔 6 6 aからの抜け止めが図られている。そして、キャップ 7 0にも長孔

7 O bが形成されており、この長孔 7 O bと他方の長孑し 6 6 bの幅は同一で、前記ゴムダンパー 6 9の長孔 6 9 aの幅よりも大きく設定されている。

尚、キャップ 7 0の外形は真円状であり、その長孔 7 0 b力 i取付ケース 6 6側の長孔 6 6 bと整列するよう、キャップ 7 0は取付ケース 6 6の円孔 6 6 cに対して任意の位置決め手段によって位置決めされている。又、キャップ 7 0の外端面には、車幅方向外方に向かって広がるテ一パ面 7 0 aが形成されている。更に、第 8において、 7 1は取付ケース 6 6の車体フレーム 3に対する位置決め用プレート（第 5図及び第 6図）であり、該位置決め用プレート 7 1の一端は車軸 1 1と同軸に支持されている。

而して、車輪 2を車体に取り付ける際には、固定プレート 2 3に突設されたピン 6 5が第 8図に示すように取付ケース 6 6側の前記キャップ 7 0のテーパ面 7 0 aに案内されて長孔 7 0 bを通ってゴムダンパー 6 9の長孔 6 9 aと長孔 6 6 bに挿通され、これによつて固定プレート 2 3の回り止めがなされる。ここで、前述のようにゴムダンパー 6 9の長孔 6 9 aの幅はビン 6 5の外径と略同等に設定されているため、ピン 6 5はゴムダンパー 6 9に嵌合され、ゴムダンパー 6 9による弾性支持作用によつて車輪 2の取り付けがガタ無く円滑に行われる。又、前述のように、キャップ 7 0の長孔 7 O bと取付ケース 6 6の長孔 6 6 b の幅はゴムダンパー 6 9の長孔 6 9 aの幅よりも大きく設定されているため、無負荷時にキャップ 7 0の長孔 7 0 b及び取付ケース 6 6の長孔 6 6 bとの間には所定の隙間が形成されている。

以上のように、車輪 2を車体に取り付ける際には、ピン 6 5をキャップ 7 0の長孔 7 0 bと取付ケース 6 6側のゴムダンパー 6 9及び長孔 6 6 bに挿通せしめることによって固定プレート卜 2 3の回り止めが簡単になされ、車輪 2をガタ無く容易に取り付けることができる力ビン 6 5はキャップ 7 0とゴムダンパー 6 9及び取付ケース 6 6に対して長孔係合するため、部品精度がラフであっても、車輪 2を車体フレーム 3に簡単に取り付けることができる。即ち、取付ケース 6 6とゴムダンパー 6 9及びキャップ 7 0には径方向（電動ュニッ卜の駆動反力の作用方向に対して略直角方向）に長い長孔 6 6 b， 6 9 a及び 7 O bが形成され、ピン 6 5はそれらの長孔 6 6 b， 6 9 a及び 7 0 bに係合されるため、各種部品の精度がラフであっても、ピン 6 5を取付ケース 6 6に容易に係合せしめて電動ュニッ卜の回り止め構造を構成することができる。

又、ピン 6 5は駆動反力の作用方向（周方向）には長孔 6 6 b， 6 9 a及び 7 0 bに略密に係合するため、電動ュニッ卜の回り止が確実になされる。

尚、本実施の形態ではピン 6 5が係合する相手を長孔 6 6 b , 6 9 a , 7 0 b とした力これらを全て円孔としても実際上問題はない。 T P9 /02231

1 2 ところで、本実施の形態に係る手動式電動車椅子 1においては、右側の車輪 2 のハブ 2 a内にメインスィッチ 2 8 (第 7図参照）が固定プレート 2 3に固定されて内蔵されており、このメインスィッチ 2 8は第 6図、第 7図及び第 1 1図に示すスィッチレバー 2 9の回動操作によって O NZO F Fされる。ここで、スィツチレバー 2 9の構成の詳細を第 1 1図に基づいて説明する。

スィツチレバー 2 9は右側の車輪 2の固定プレート 2 3の車体側に面して回動自在に設けられており、これは車軸 1 1に回動自在に枢着されたニュー卜ラルァーム 3 0と該ニュートラルアーム 3 0の先端部にボルト 3 1によって取り付けられたレバー 3 2とで構成されている。

上記ニュートラルアーム 3 0は、固定プレート 2 3にボルト 3 3によって結着されたコの字状のレバース卜ツバ 3 4に挿通されてその回動角が規制されており、その基端部の一部にはギヤ 3 0 a力 s部分的に形成されている。そして、このギヤ 3 0 aは前記メインスィッチ 2 8 (第 7図参照）を駆動するためのセクタ一ギヤ 3 5に嚙合しており、該セクタ一ギヤ 3 5は軸 9 0を介してメインスィツチ

2 8に連結されている。

又、ニュートラルアーム 3 0の先端部にはピン 3 6が突設されており、このピン 3 6は固定プレー卜 2 3に取り付けられたガイドスプリング 3 7に係合している。尚、ガイドスプリング 3 7の中央部には、ピン 3 6が乗り越えるべき凸部

3 7 aが形成されている。

一方、前言己レバ一 3 2は、ニュー卜ラルアーム 3 0の先端部に結着された中実丸棒状の第 1レバ一 3 2 aと、該第 1レバ一 3 2 aの外周に摺動自在に嵌合保持された丸パイプ状の第 2レバ一 3 2 bとで構成されており、該レバー 3 2はその長さと方向が調整可能に構成されている。

即ち、第 1レバー 3 2 aには 3つのネジ孔 3 8が適当な間隔で形成されており、第 2レバー 3 2 bには軸方向に長い長孔 3 9が形成されている。従って、第 2レバー 3 2 bの長孔 3 9に挿通するボルトを 3つのネジ孔 3 8の 1つに螺合せしめ、更に長孔 3 9の長さの範 H内で第 2レバー 3 2 bを第 1レバ一 3 2 aに添つて微調整移動させた後にボルトを締め付ければ、レバ一 3 2の長さを適当に調整することができる。又、ボル卜 3 1を緩めてレバー 3 2の全体をニュートラルアーム 3 0に対してボル卜 3 1を中心として回動させ、これに突設されたピン 9 1をニュートラルアーム 3 0に穿設された 3つの円孔 9 2の 1つ（第 1 1図に示す例では最下段の円孔 9 2 ) に係合せしめることによって、該レバ一 3 2の方向を 3段階に調整することができる。

ところで、レバ一 3 2 (第 2レバー 3 2 b ) の先端外周部にはノブ 4 0が被着されており、同レバー 3 2の先端部内には L E D (発光ダイオード）から成るパイロットランプ 4 1が埋め込まれている。そして、このパイロットランプ 4 1から導出するリード線 4 2はレバー 3 2外に出た後、ホルダー 4 3 , 4 4によって保持されて多少の弛みをもって配線され、最終的に前記コントローラ 2 4 (第 5 図参照）に電気的に接続されている。尚、本実施の形態においては、パイロットランプ 4 1は、前記メインスィツチ 2 8を 0 Nすると所定時間だけ点灯した後に消灯し、後述のバッテリ 4 6の残量が少なくなると点滅し、異常発生時やバッテリ切れ等のために車椅子 1が停止した場合には点灯してその旨を乗員に知らせる。

而して、乗員がスィッチレバー 2 9を操作してこれを車軸 1 1を中心として上下に回動させれば、その回動はギヤ 3 0 a , 3 5を介してメインスィッチ 2 8 に伝達され、これによつてメインスィッチ 2 8が O NZO F Fされる。具体的には、スィッチレバー 2 9が第 1 1図に実線にて示す位置にあるときにはメインスイッチ 2 8は O N状態にあり、この O N状態からスィッチレバー 2 9を第 1 1図に鎖線にて示す位置まで下方へ回動させるとメインスィツチ 2 8が 0 F Fされる。尚、このスィツチレバ一 2 9の回動操作時にはピン 3 6がガイドスプリング 3 7に形成された凸部 3 7 aを乗り越えることによって該スィツチレバ一 2 9の回動操作にクリック感が付与されるとともに、同スィツチレバー 2 9の位置が第 1 1図に実線又は鎖線にて示す位置に保持される。

一方、本実施の形態に係る手動式電動車椅子 1においては、第 1図及び第 6図に示すように、右側の車輪 2側にバッテリ 4 6が着脱自在に設けられている。即ち、第 5図に示すように、右側の車輪 2の固定プレート 2 3にはブラケット

4 7がボルト 4 8によって取り付けられ、このブラケット 4 7の上 ¾5にバッテリホルダー 4 9がビス 5 0によって取り付けられており、このバッテリホルダー

4 9に対してバッテリ 4 6が上方に着脱される。尚、バッテリホルダ一 4 9には接続端子 4 9 aが結着されており、該接続端子 4 9 aからは第 6図に示すようにワイヤ一ハ一ネス 4 5力導出している。

而して、バッテリ 4 6が第 1図及び第 6図に示すようにバッテリホルダー 4 9 に装着された状態においては、バッテリ 4 6側に設けられた不図示の接続端子がバッテリホルダ一 4 9側の接続端子 4 9 aに接続され、前記スィツチレバー 2 9 の回動操作によってメインスィツチ 2 8が O Nされると、バッテリ 4 6はワイヤ —ハーネス 4 5 , 5 1を経て左右の各車輪 2にそれぞれ設けられた電動ュニットにそれぞれ給電して各電動ュニットを駆動する。

ところで、第 6図に示すように、上記ワイヤ一ハーネス 4 5 , 5 1は力ブラ一

5 2 a , 5 2 bによって互いに電気的に接続されており、ワイヤ一ハーネス 5 1 の一端はグロメット 1 0 1を貫通して右側車輪 2の電動ュニッ卜に電気的に接続されており、同ワイヤ一ハ一ネス 5 1の他端は第 1 0図に示すように左側車輪 2 の電動ュニッ卜に電気的に接続されている。尚、第 1 0図に示すように、左側車輪 2の固定プレート 2 3にはカプラー 5 3力取り付けられており、ワイヤ一ハーネス 5 1は、これの端部に結着されたカブラー 5 4を前記カブラー 5 3に結合することによつて左側車輪 2の電動ュニッ卜への電気的な接続がワンタツチで容易になされる。

ここで、前記ワイヤ一ハーネス 5 1の収納構造を第 1 2図に基づいて説明する。

本実施の形態においては、第 1 2図に示すように、前記バッテリホルダ一 4 9 の下方にはモータカバー 8 0で囲まれる収納空間 Sが形成されており、この収納空間 S内に前記ワイヤ一ハーネス 5 1の一部とカプラー 5 2 a , 5 2 bが収納されている。

ところで、上記ワイヤーハーネス 5 1の長さは必要長さに対して若干長めに設定されており、該ワイヤーハーネス 5 1の余分な咅分はモータカバー 8 0の前面及び底面に形成された切欠きを貫通して該モ一タカバー 8 0内の前記収納空間 S に引き込まれて収納されている。従って、ワイヤーハーネス 5 1の収納空間 S内に引き込まれた余分な部分は図示のように折り曲げられて収納されており、これによってワイヤ一ハーネス 5 1の長さ（ワイヤーハーネス 5 1の収納空間 S外に露出する部分の長さ）が調整されて該ワイヤ一八一ネス 5 1の弛みが吸収され、当該手動式電動車椅子 1の外観性が高められるとともに、ワイヤ一ハーネス 5 1 の弛みに伴う種々の不具合が解消される。

ところで、モータカバー 8 0の前面及び底面の切欠きに対向するようブラケッ卜 4 7の前面及び底面にも切欠きが形成され、それらの切欠き部にはグロメット 8 1， 8 2が嵌め込まれている。そして、ワイヤー八一ネス 5 1の各グロメッ卜 8 1 , 8 2の内側部分は固定手段であるィンシュロック 8 3 , 8 4によって固定されている。実際には、ワイヤーハーネス 5 1に弛みが生じないように該ワイヤ一ハーネス 5 1の余分な部分を収納空間 S内に引き込んだ後、インシュロック 8 3， 8 4によってワイヤーハーネス 5 1の収納空間 S内への導入部（グロメッ卜 8 1 , 8 2の内側部分）の 2箇所をインシュロック 8 3 , 8 4によってブラケット 4 7に固定する。すると、ワイヤーハーネス 5 1の収納空間 S内に引き i入まれた部分が収納空間 S外へ引き戻されることがなく、該ワイヤ一ハーネス 5 1の弛みが収納空間 S内で確実に吸収される。

又、本実施の形態においては、収納空間 S内の上部にはカプラー 5 2 a , 5 2 bが固定保持されている。即ち、第 1 2図に示すように、ブラケット 4 7の上面には前後 2つのフック 8 5 , 8 6が適当な間隔で取り付けられており、この 2つのフック 8 5 , 8 6にワイヤーハーネス 5 1のカプラー 5 2 a , 5 2 bを挟む部分が掛けられて略水平に保持されている。従って、カプラー 5 2 a , 5 2 b は前述のように収納空間 S内の上部に固定保持されることとなる。

而して、上述のようにカプラー 5 2 a , 5 2 bがモータカバ一 8 0で覆われた収納空間 S内の上部に固定保持されると、ワイヤーハーネス 5 1が収納空間 S内で弛んでも、雨水等が溜る収納空間 Sの底部にカプラー 5 2 a , 5 2 bが落下することがなく、該カブラー 5 2 a， 5 2 bに高い防水性力確保され、水による電気的トラブルの発生力 i確実に防がれる。

次に、本実施の形態に係る手動式電動車椅子 1の電気結線構造を第 1 3図に基づいて説明する。

図示のように、ワイヤ一ハーネス 5 1は制御電源線 5 1 a、 2本の通信線 5 1 b、パワー電源線 5 1 c及びアース線 5 1 dの計 5本のワイヤーを結束して構成されており、制御電源線 5 1 aと通信線 5 1 b、パワー電源線 5 1 cとァース線 5 1 dは左右の各車輪 2の電動ュニットに設けられたコントローラ 2 4の制御部 2 4 aとパワー部 2 4 bにそれぞれ接続されている。又、前記ワイヤーハーネス 4 5は、バッテリ 4 6の +極に接続されたワイヤー 4 5 aと同バッテリ 4 6 の—極に接続されたワイヤー 4 5 bを結束して構成され、各ワイヤー 4 5 a , 4 5 bはカプラー 5 2 bを介して前記ワイヤーハーネス 5 1のパワー電源線 5 1 cとアース線 5 1 dにそれぞれ電気的に接続されている。

而して、バッテリ 4 6から各コン卜ローラ 2 4のパワー部 2 4 bに供給される電力は制御部 2 4 aからの指令で動作するリレーを介して電動モータ 2 5に供給されて該電動モー夕 2 5の駆動に供され、制御部 2 4 aにメインスィツチ 2 8を介 rし 1 て供給される電力は前記回転トランス 2 7を経て回転側のポテンショメータ

2 0に供給され、ポテンショメータ 2 0からの検出信号は回転トランス 2 7を経て制御部 2 4 aに伝達される。

次に、本実施の形態に係る手動式電動車椅子 1の作用を説明する。

乗員が左右一対のハンドリム 1 3を例えば前進方向に回すためにこれに左右独立に力を加えると、第 5図に示すスプリング 1 9が圧縮変形し、その反力がハブ 2 aに伝達されるために左右の各車輪 2に各人力が伝達される。

上記過程において、各ハンドリム 1 3はスプリング 1 9の圧縮変形量に見合う角度だけ各車輪 2に対して相対回転し、このハンドリム 1 3の相対回転量はレバ一 2 1によって拡大されてボテンショメータ 2 0に伝達され、各ボテンショメ一タ 2 0は各ハンドリム 1 3の相対回転量に比例する検出信号を各回転卜ランス 2 7を介して各コントローラ 2 4の制御部 2 4 aに送信する。

ここで、スプリング 1 9の圧縮変形量はハンドリム 1 3に加えられる人力の大きさに比例するため、各コントローラ 2 4の制御部 2 4 aはハンドリム 1 3の相対回転量に比例する検出信号に基づいてハンドリム 1 3に加えられる人力の大きさを求め、その人力の大きさに応じた制御信号をパワー部 2 4 bに送信し、検出された人力（トルク）の大きさに応じた値の電力（電流）を各電動モータ 2 5に供給し、該電動モータ 2 5を回転駆動して所要の補助動力を発生せしめる。而して、上述のように各電動モータ 2 5力駆動されると、その回転はベルト伝動機構 G 1やギヤ G 2， G 3を含む動力伝達手段を経て左右の各車輪 2にそれぞれ伝達される。すると、左右の車輪 2が人力に補助動力を加えた大きさの駆動力によって回転駆動され、これによつて車椅子 1が前進せしめられて乗員は全駆動力の例えば約 1 Z 2程度の小さな人力で楽に車椅子を操作することができる。尚、以上は手動式電動車椅子 1の前進時の作用について説明したが、後進時の作用も前進時のそれと同様である。

以上のように、本実施の形態、においては、電動モ一夕 2 5とコントローラ 2 4 を含む電動ュニットとバッテリ 3 2が車輪 2側に設けられるとともに、メインスイッチ 2 8も右側の電動ュニッ卜に一体的に組み込んだため、第 3図に示すように、車体フレーム 3には左右の電動ュニッ卜同士を電気的に結ぶワイヤーハ一ネス 5 1のみが配設されることとなり、当該電動車椅子 1の外観性が高められるとともに、電気配線とこれに伴う部品カ嘬小限に抑えられて構造の簡素化、車輪 2 の脱着性の向上等が図られる。

尚、本実施の形態においては、メィンスィツチ 2 8を作動させるスィツチレバ一 2 9を設けているが、このような長いスィッチレバー 2 9は必ずしも必要ではなく、固定ブレート 2 3の車体フレーム 3に面した側面に公知のスィツチボタンを配したものも本発明は含む。又、メインスィッチ 2 8はバッテリ 4 6が配置される側の電動ュニッ卜とは反対側の電動ュニッ卜組み込んでも良く、場合によつては、両方に組み込んでも良い。

又、本実施の形態においては、スィッチレバ一 2 9の長さと方向が調整可能であるため、車体フレーム 3のサイズや形式に違いに柔軟に対応することができる。例えば、第 1 4図に示すような形状の車体フレーム 3 ' を備える車椅子にあつては、スィッチレバー 2 9の取付角度を変えるとともに、その長さを調整し、第 1 5図に示すような形状の車体フレーム 3 " を備える車椅子にあっては、スィツチレバ一 2 9のレバー 3 2部分を上方に折り曲げてスィツチレバ一 2 9全体を側面視くの字状に折曲して用いることができる。尚、第 1 4図及び第 1 5図はスィツチレバ一 2 9の使用形態を示す右側車輪 2の内側面図であり、これらの図においては第 6図に示したと同一要素には同一符号を付している。

更に、本実施の形態によれば、乗員にバッテリ 4 6の残量、異常発生等の情報を提供するパイロットランプ 4 1もメインスィツチ 2 8及びスィツチレバ一 2 8 と共に車輪 2側に設けたため、構造の簡素化と車輪 2の脱着性のより一層の向上が図られる。

ところで、以上説明した実施の形態ではパイロットランプ 4 1をスィッチレバ —2 9の先端部に埋め込んだ力第 1 6図乃至第 1 8図に示すようにパイロットランプ 4 1を固定プレー卜 2 3の内側（ハブ側）に組み込み、表示部 5 5を固定プレート 2 3の外面（車体フレーム 3側に面した側）に取り付けるようにしても良い。

即ち、第 1 6図は第 6図と同様の固定プレート 2 3を内側（車体フレーム側）から見た図、第 1 7図は第 1 6図の E— E線断面図、第 1 8図は第 1 6図の F— F線断面図であり、固定プレー卜 2 3に開口する円孔 2 3 aには表示部 5 5を構成するケース 5 6が回動可能に嵌め込まれており、このケース 5 6には透明なレンズ 5 7が保持されている。このレンズ 5 7はその下面 5 7 aが角度 4 5 ° の斜面を構成しており、パイロッ卜ランプ 4 1からの光 Lは第 1 8図に示すようにレンズ 5 7の下面 5 7 aで反射してその進行方向が直角上方に曲げられ、レンズ 5 7から上方に出射する。

従って、乗員は表示部に 5 5表示されるパイロットランプ 4 1の点灯状態によつてバッテリ残量等の情報を得ることができる。尚、この場合、表示部 5 5は車輪のタイヤの内側の光力 ^s遮られる部分に設けられるため、乗員は該表示部 5 5から出射される光 Lを確実に視認することができる。

ところで、第 1 9図に示すように固定プレート 2 3側とスィツチレバ一 2 9側の相対向する部分に突起 6 0， 6 1をそれぞれ設け、両突起 6 0 , 6 1の合致状況によってメインスィッチ 2 8 (第 7図参照）の O NZO F F状態を目視できるようにしても良い。尚、第 1 9図においては第 1 1図に示したと同一要素には同一符号を付している。ところで、以上は本発明を特に手動式電動車椅子に適用した場合について述べた力本発明はジョイスティックの操作に応じて電動モータから常時駆動力を受けて走行する電動車椅子に対しても同様に適用することができる。

[産業上の利用可能性]

以上のように、本発明によれば、電気配線とこれに伴う部品を最小限に抑えて構造の簡素化、車輪の脱着の容易化等を図ることができる電動車椅子を提供することができる。

又、本発明によれば、車輪をガタ無く容易に着脱することができるとともに、異音の発生を防ぐことができる電動車椅子を提供することができる。

更に、本発明によれば、電気配線の長さ方向の弛みを吸収するとともに、水による電気的なトラブルの発生を防ぐことができる電動車椅子を提供することができる。

Claims

請求の範囲

1 . 左右の各車輪に電動モータとその制御手段を含む電動ユニットを備え、一方の電動ュニッ卜側に設けられたバッテリから電気配線及びメィンスィッチを経て前記各電動ュニットに給電する方式を採用する電動車椅子において、

前記電動ュニットの少なくとも一方にメインスィツチを一体的に組み込んだことを特徴とする電動車椅子。

2 . 前記メインスィツチを駆動するスィツチレバーを少なくともバッテリーが設けられる側の電動ュニッ卜に一体的に組み込んだことを特徴とする請求の範囲第 1項記載の電動車椅子。

3 . 前記スィツチレバ一はその長さと方向が調整可能に構成されることを特徴とする請求の範囲第 2項記載の電動車椅子。

4 . 前記スィツチレバーの先端部に表示部を設けたことを特徴とする請求の範囲第 2項又は第 3項記載の電動車椅子。

5 . 少なくとも一方の車輪のタイヤの内側に表示部を設けたことを特徴とする請求の範囲第 1項記載の電動車椅子。

6 . 前記表示部は L E Dを含んで構成されることを特徴とする請求の範囲第 4 項又は第 5項記載の電動車椅子。

7 . 前記各車輪を回すためのハンドリムを支持するスポークを前記ハンドリムよりも車体幅方向内側に湾曲させたことを特徴とする請求の範囲第 1項記載の電動車椅子。

8 . 前記各車輪を車体フレームに着脱自在に取り付けるとともに、前記電動ュニッ卜の車軸から径方向に離間した位置に突設された突起を弾性体を介して前記車体フレームで受けるようにしたことを特徴とする請求の範囲第 1項記載の電動車椅子。

9 . 前記電動ユニットに円柱状のピンを突設し、前記車体フレームに取り付けられた金属製の取付ケースに大小異径の円孔を同心的に形成し、大径の円孔には、その内径力 ^s前記ピンの外径に略等しい円筒状のゴムダンパーを嵌挿し、小径の円孔の径を前記ゴムダンパーの内径よりも大きく設定し、前記ピンを前記ゴムダンパーと前記取付ケースの小径の円孔に挿通せしめたことを特徴とする請求の範囲第 8項記載の電動車椅子。

1 0 . 前記電動ュニットに円柱状のピンを突設し、前記車体フレームに取り付けられた金属製の取付ケースに電動ュニッ卜の駆動反力の作用方向に対して略直角方向に長い大小異径の長孑しを形成し、大径の長孔には、その内径力前記ピンの外径に略等しい円筒状のゴムダンパーを嵌挿し、前言己ピンを前記ゴムダンパーと前記取付ケースの小径の長孔に挿通せしめたことを特徴とする請求の範囲第 8項記載の電動車椅子。

1 1 . 前記バッテリを装着するバッテリホルダーの下方に収納空間を形成し、該収納空間に前記電気配線の一部を収納して該電気配線の長さを調整することを特徴とする請求の範囲第 1項記載の電動車椅子。

1 2 . 前記電気配線同士を接続するカプラーを前記収納空間の上部に固定支持するようにしたことを特徴とする請求の範囲第 1 1項記載の電動車椅子。

1 3 . 前記電気配線の前記収納空間への導入部に該電気配線の固定手段を設けたことを特徴とする請求の範囲第 1 1項又は第 1 2項記載の電動車椅子。