WO1999056199A1

WO1999056199A1 - Ecran tactile

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Publication number: WO1999056199A1
Application number: PCT/JP1999/002116
Authority: WO
Inventors: Kazuhiko Takahata; Takao Hashimoto; Kazuhiro Nishikawa; Hiroshi Kirimura
Original assignee: Nissha Printing Co., Ltd.
Priority date: 1998-04-24
Filing date: 1999-04-21
Publication date: 1999-11-04
Also published as: KR100653904B1; US6556189B1; EP1074907A1; HK1037752A1; CN1154038C; CN1298500A; KR20010034828A; EP1074907A4; TW422999B

Description

明細書タツチパネル装置技術分野

本発明は、電子手帳やパソコン等液晶表示装置（L C D) や C R Tなどの表示装置前面に配置され、指又はペンにより情報入力可能な抵抗膜方式のタツチパネルに関し、とくにタツチパネル内に封入されている絶縁性透明液体の液漏れを防止する処置が施された、実用性の高いタツチパネル装置に関するものである。背景技術

従来のタツチパネルとしては、図 2 3に示すように、上側電極フィルム 9 1 と下側電極体 9 2の縁部が接着剤や両面粘着テープ 1 0 3などで接着された空間部に、タツチパネノレ観察者側から入射した光の反射を抑え、液晶画面の視認性を向上させるため、絶縁性透明液体 9 5が封入されたものが知られている

(実開昭 5 9 - 9 8 5 2 8公報、特開昭 6 3 - 2 8 1 1 9 0号公報参照）。なお、 9 3は上側透明電極、 9 4は下側透明電極、 9 5は絶縁性透明液体、 1 0 0はスぺーサ、 1 0 3は両面粘着テープである。

し力し、厳しい環境下で使用するなどした場合、タツチパネル内に封入された絶縁性透明液体 9 5がタツチパネルの上側電極フィルム 9 1と下側電極体 9 2との接着部分において外部へ滲みだして液漏れを起こすことがあった。また、入力の際にペンで強く押しすぎたり、タツチパネルを落としたり、タツチパネルに外圧が加わったりしてタツチパネルが破損した場合も、割れ目などの破損部分から絶縁性透明液体 9 5が液漏れを起こすことがあった。

これらの液漏れが生じた場合には、タツチパネル観察者側から入射した光の反射を抑えることや、液晶画面の視認性を向上させることが難しくなる。また、液漏れした分だけタツチパネルの上側電極フィルムが撓み、絶縁不良が起きやすい。

また、液漏れした絶縁性透明液体 9 5がタツチパネル以外の構成部材、たとえば回路基板等と接触することによって、それらの構成部材の故障の原因になつたり、破損したタッチパネルの交換時の後処理、たとえば絶縁性透明液体 9 5の拭き取り等が困難となったりする。

したがって、本発明の目的は、上記の問題を解決することにあって、液漏れによって、絶縁性透明液体による反射抑止ゃ視認性向上の効果が損なわれたり、絶縁不良や回路基板等の故障が起きたり、破損したタツチパネルの交換時の後処理が困難になったりすることのないタツチパネル装置を提供することにある。発明の開示

本発明は、上記目的を達成するため、以下のように構成している。

本発明の第 1態様によれば、上側電極フィルムと下側電極体とを縁部で接着して形成された空間部に絶縁性透明液体が封入されているタツチパネルの側部が、上記タツチパネルの少なくとも動作領域が透明であるか又は露出させる外装により全て覆われて密封されているタツチパネル装置を提供する。

本発明の第 2態様によれば、上記外装は、上記タツチパネルの少なくとも動作領域が透明な袋であって、当該袋の口が閉じられて上記袋内が密封されている第 1態様に記載のタツチパネル装置を提供する。

本発明の第 3態様によれば、上記外装は、

上記タツチパネルの上面の少なくとも動作領域が透明であり、上記タツチパネルの上面に貼着された、当該上面より大きな面積の上側フィルムと、

上記タツチパネルの下面の少なくとも動作領域が透明であり、上記タツチパネルの下面に貼着された、当該下面より大きな面積の下側支持体と、

上記上側フィルム及び上記下側支持体の縁部と上記タッチパネルの端面とで形成される溝状部を封止する封止材とより構成される第 1態様に記載のタツチパネル装置を提供する。

本発明の第 4態様によれば、上記外装は、上記タツチパネルを収納し、かつ、上記タツチパネルの上面の少なくとも動作領域を露出させるとともに上記タッチパネルの下面の動作領域が透明な直方体箱状の外装本体と、上記タツチパネルの上面の少なくとも動作領域外とを封止する封止材を備えて上記タツチパネルが収納された上記外装本体内部を密封するようにした第 1態様に記載のタッチパネル装置を提供する。

本発明の第 5態様によれば、上記外装は、上記タツチパネルを収納し、かつ、上記タツチパネルの上面及び下面の少なくとも動作領域をそれぞれ露出させる直方体箱状の外装本体と、上記タツチパネルの上面及び下面の動作領域外のそれぞれとを封止する封止材を備えて上記タツチパネルが収納された上記外装本体内部を密封するようにした第 1態様に記載のタツチパネル装置を提供する。本発明の第 6態様によれば、上記外装は、

上記タツチパネルの上面の少なくとも動作領域が露出しており、上記タツチパネルの上面に貼着された、当該上面より大きな面積の上側フィルムと、上記タツチパネルの下面の少なくとも動作領域が露出しており、上記タツチパネルの下面に貼着された、当該下面より大きな面積の下側支持体と、

上記上側フィルム及び上記下側支持体の縁部と上記タッチパネルの端面とで形成される溝状部を封止する封止材とを備えて構成される第 1態様に記載のタツチパネル装置を提供する。

本発明の第 7態様によれば、上記外装は、上記タツチパネルの下面の少なくとも動作領域が透明であり、上記タツチパネルの下面に貼着された、当該下面より大きな面積下側支持体と、

上記下側支持体の縁部と上記タッチパネルの端面とで形成される凹部を封止する封止材とより構成される第 1態様に記載のタツチパネル装置を提供する。本発明の第 8態様によれば、上記外装は、上記タツチパネルの下面の少なくとも動作領域が露出しており、上記タツチパネルの下面に貼着された、当該下面より大きな面積の下側支持体と、

上記下側支持体の縁部と上記タッチパネルの端面とで形成される凹部を封止する封止材とより構成される第 1態様に記載のタツチパネル装置を提供する。本発明の第 9態様によれば、上記外装は、上記タツチパネルの上記上側電極フィルムと上記下側電極体とが縁部で接着された部分の側部を封止する封止材とより構成される第 1態様に記載のタツチパネノレ装置を提供する。

本発明の第 1 0態様によれば、上記封止材が脱泡処理されている第 1〜9の何れかの態様に記載のタツチパネル装置を提供する。

本発明の第 1 1態様によれば、上記下側支持体の厚みが 0 . 0 2 5 mm以上である第 3態様に記載のタッチパネル装置を提供する。

本発明の第 1 2態様によれば、上記上側フィルム及び上記下側支持体の少なくとも一方が低反射処理されている第 1〜 1 1の何れかの態様に記載のタツチパネル装置を提供する。

本発明の第 1 3態様によれば、上記タツチパネルの上記上側電極フィルム又は上記下側電極体の透明電極面に面積占有率 0 . 0 1 %〜 5 %、高さ 1 5 μ m 以下のスぺーサ一が設けられ、上記絶縁性透明液体が粘度 3 0 c p s以下である第 1〜 1 2の何れかの態様に記載のタツチパネル装置を提供する。

本発明の第 1 4態様によれば、上記タツチパネルの上記絶縁性透明液体が脱泡処理されている第 1〜 1 3の何れかの態様に記載のタツチパネル装置を提供する。

本発明の第 1 5態様によれば、上記タツチパネルの上記上側電極フィルム又は上記下側電極体の透明電極面に面積占有率 0 . 0 1 %〜 5 %、高さ 1 5 μ m 以下のスぺーサ一が設けられ、上記絶縁性透明液体が粘度 3 0 c p s以下であり、脱泡処理され、透明電極の屈折率を n _A、絶縁性透明液体の屈折率を n _B、空気の屈折率を 1とした場合に関係式

に ²

< n_A - 1

、n_A ^{+ 1}ノを満たす屈折率を持ち、上記タツチパネルの一方の面及びその面を覆う部材の動作領域外に液体注入穴が設けられ、上記液体注入穴が封止されている第 1〜 1 4の何れかの態様に記載のタツチパネル装置を提供する。本発明の第 1 6態様によれば、上記タツチパネルの上記上側電極フィルム及ぴ上記下側電極体の少なくとも一方の透明電極面が梨地処理されている第 1〜 1 5の何れかの態様に記載のタツチパネル装置を提供する。図面の簡単な説明

本発明のこれらと他の目的と特徴は、添付された図面についての好ましい実施形態に関連した次の記述から明らかになる。この図面においては、

図 1は、本発明の第 1実施形態に係る、タツチパネル装置を示す断面側面図であり、

図 2は、上記第 1実施形態の変形例にかかる、タツチパネル装置を示す断面側面図であり、

図 3は、本発明の第 2実施形態に係る、タツチパネル装置を示す断面側面図であり、

図 4は、上記第 2実施形態の変形例に係る、タツチパネル装置を示す断面側面図であり、

図 5は、図 2の上記第 1実施形態の上記変形例に係る、タツチパネル装置の部分拡大平面図であり、

図 6は、図 5のタツチパネル装置の液体注入側から見た平面図であり、図 7は、上記第 1実施形態の別の変形例にかかる、タツチパネル装置を示す断面側面図であり、

図 8は、上記第 2実施形態の別の変形例に係る、タツチパネル装置を示す断面側面図であり、

図 9は、本発明の第 3実施形態に係る、タツチパネル装置を示す断面側面図であり、

図 1 0は、本発明の第 4実施形態に係る、タツチパネル装置を示す断面側面図であり、

図 1 1は、本発明の第 5実施形態に係る、タツチパネル装置を示す断面側面図であり、図 1 2は、図 1 1の上記第 5実施形態に係る、タツチパネル装置を示す平面図であり、

図 1 3は、本発明の第 6実施形態に係る、タツチパネル装置を示す断面側面図であり、

図 1 4は、図 1 3の上記第 6実施形態に係る、タツチパネル装置を示す平面図であり、

図 1 5は、本発明の第 7実施形態に係る、タツチパネル装置を示す断面側面図であり、

図 1 6は、図 1 5の上記第 7実施形態に係る、タツチパネル装置を示す平面図であり、

図 1 7は、本発明の第 8実施形態に係る、タツチパネル装置を示す断面側面図であり、

図 1 8は、図 1 7の上記第 8実施形態に係る、タツチパネル装置を示す平面図であり、

図 1 9は、本発明の第 9実施形態に係る、タツチパネル装置を示す断面側面図であり、

図 2 0は、図 1 9の上記第 9実施形態に係る、タツチパネル装置を示す平面図であり、

図 2 1は、本発明の第 1 0実施形態に係る、タツチパネル装置を示す断面側面図であり、

図 2 2は、図 2 1の上記第 1 0実施形態に係る、タツチパネル装置を示す平面図であり、

図 2 3は、従来の、液体が充填されたタツチパネルを示す断面図である。発明を実施するための最良の形態

本発明の記述を続ける前に、添付図面において同じ部品については同じ参照符号を付している。

以下、図面を参照して本発明における第 1実施形態を詳細に説明する。図 1は、本発明の第 1実施形態に係るタツチパネル装置を示す断面側面図である。

上記第 1実施形態に係るタツチパネル装置 4 0の特徴とする点は、大略直方体状のタツチパネル 4 2が、上記タツチパネル 4 2の少なくとも動作領域 9が透明な大略直方体箱状の外装 8 3内に密閉されている点にある。タツチパネル

4 2を外装 8 3内に密閉する手段として、タツチパネル 4 2よりそれぞれ広い面積の矩形の上側フィルム 6と矩形の下側支持体 7とを用いてタツチパネル 4 2の上下面に貼着し、上側フィルム 6及び下側支持体 7の各々の四辺の周囲縁部とタツチパネル 4 2の周囲端面とで形成される矩形枠状の溝状部 8 4を封止材 8にて封止するように構成していることである。

上記第 1実施形態に係るタツチパネル装置 4 0の上記外装 8 3内に収納される上記タツチパネル 4 2は、矩形の上側電極フィルム 1とガラス製の矩形の下側電極体 2とを周囲縁部で両面ネ占着テープ 1 3により接着して形成された空間部に絶縁性透明液体 5が封入された構成のものであり、一般的に知られているものを使用することができる。なお、当然のことながら、上記上側電極フィルム 1の下面には上側透明電極 3が形成され、上記下側電極体 2の上面には下側透明電極 4が形成されている。また、上側電極フィルム 1と下側電極体 2の周囲縁部における接着には、両面粘着テープ 1 3に代えて、接着剤などが選択的に使用される。なお、図 1のタツチパネル 4 2では、上記上側電極フィルム 1 がフィルムから構成されるとともに下側電極体 2がガラスから構成される、所謂フィルム ·ガラスタイプのタツチパネルとなっている。

また、このタツチパネル 4 2において、通常、上側電極フィルム 1と下側電極体 2とが周囲縁部で接着されて形成された空間部には、多数のスぺーサー 1 0が存在する。具体的には、タツチパネル 4 2の上側電極フィルム 1又は下側電極体 2の透明電極面に、多数の透明なスぺーサー 1 0が設けられている。このスぺーサー 1 0の上記透明電極面に対する面積占有率は、 0 . 0 1。/₀〜5 % とするのが好ましい。スぺーサー 1 0が全く存在しないか又は 0 . 0 1 %未満の場合には、スイッチング応答性が劣る。すなわち、タツチパネル 4 2の上面を指又はペンなどで押したときに透明電極同士の接触面積が大きくなりがちであるために、上側電極フィルム 1の電極の離れが悪くなり、応答速度が遅くなる。また、スぺーサー 1 0が存在しても、その面積占有率が 5 %を超える位に多すぎる場合には、入力荷重が重くなり、すなわちタツチパネル 4 2の上面を指又はペンなどで押したときに透明電極同士を接触させるために大きな荷重が必要となり、入力がしにくくなる。また、スぺーサ一 1 0の高さは、 1 5 / ιη より高すぎるとやはり入力荷重が重くなるので、 1 5 // m以下とするのが好ましい。スぺーサ一 1 0の面積占有率及び高さのいずれもが上記好ましい範囲内であれば、スイッチング応答性及び入力荷重の点において、通常のタツチパネル 4 2の性能を充分に満たすことができる。

絶縁性透明液体 5は、タツチパネル観察者側から入射した光の反射を抑え、液晶画面の視認性を向上させるために、上側電極フィルム 1と下側電極体 2とが周囲縁部で接着されて形成された上記空間部に、タツチパネル 4 2を外装 8 3で包んだ後に、封入される。絶縁性透明液体 5の種類としては、電気的に絶縁性を持つ材料で、タッチパネル 4 2の他の構成材料を侵さない液体であることが必要であり、たとえばシリコーンオイル、フッ素系不活性液体、又は、ョゥ化メチレンなどを用いることができる。なお、絶縁性透明液体 5の粘度は、例えば、上記タツチパネルの上記上側電極フィルム 1又は上記下側電極体 2の透明電極面に面積占有率 0 . 0 1 %〜5 %、高さ 1 5 m以下のスぺーサー 1 0が設けられる場合には 3 0 c p s以下に抑えることによって、絶縁性透明液体 5を注入していないタツチパネルと同等のスィッチング応答性を発揮させることができる。

また、絶縁性透明液体 5は、脱泡処理されたものを使用するのが好ましい。脱泡処理されていない絶縁性透明液体 5は、入力動作の繰り返しと環境変化に伴い絶縁性透明液体 5中に溶存している気体が気泡化することがあり、その場合には視認性ゃスィツチング応答性が低下する。絶縁性透明液体 5に脱泡処理を施しておけば、入力動作の繰り返しなどによっても気泡が発生しない。脱泡処理には、たとえば減圧雰囲気下にして溶存気体を分離除去する方法や還流方式と呼ばれる方法などがある。

また、絶縁性透明液体 5をタツチパネル 4 2の空間部に封入する目的の一つとして従来より光の反射を抑えることが挙げられているが、実際には、絶縁性で透明な液体であればどんな場合でも得られるというわけではなかった。絶縁性透明液体 5と透明電極との屈折率差が、空気と透明電極との屈折率差に比べて小さくなれば、絶縁性透明液体 5と透明電極との界面での反射率が、空気と透明電極との界面での反射率より小さくなり、透過率が向上するのである。したがって、絶縁性透明液体 5は、透明電極の屈折率を n _A、絶縁性透明液体の屈折率を n _B、空気の屈折率を 1とした場合に関係式

< 、

n¹¹ A_A + n_r ⁿA + l. を満たす屈折率を持つことが、光の反射を抑える効果が得られるという点で好ましい。上記関係式の左右の項は、それぞれ、絶縁性透明液体 5と透明電極との界面での反射率、空気と透明電極との界面での反射率を示すものである。また、絶縁性透明液体 5には、潤滑剤の作用をして、透明導電膜すなわち上側透明電極 3や下側透明電極 4の耐久性を向上させる効果もある。さらに、絶縁性透明液体 5によって上下の電極間すなわち上側透明電極 3と下側透明電極 4との間のギャップを確保することができるので、タツチパネル 4 2を平らにして置いた場合にはニュートンリングの発生を抑えることができる。ただし、タツチパネル 4 2を立てた場合には絶縁性透明液体 5が流動して上記電極間のギャップにばらつきが生じ、ギャップの小さいところではニュートンリングが発生しゃすいため、上側透明電極 3及び下側透明電極 4の少なくとも一方の面が梨地処理されていることが好ましい。梨地処理することで、光を散乱させ、透明電極間の光干渉を抑えることができる。梨地処理方法としては、サンドブラスト加工、エンボス加工、マットコーティング加工、又は、エッチング加工等がある。一方、上記タツチパネル 4 2を包む上記外装は、上記したように、上記タツチパネル 4 2の上面に貼着された、当該上面より大きな面積の上側フィルム 6 と、上記タツチパネル 4 2の下面に貼着された、当該下面より大きな面積の下側支持体 7と、上記上側フィルム 6及び上記下側支持体 7の周囲縁部と上記タツチパネル 4 2の端面とで形成される溝状部 8 4を封止する封止材 8とより構成されている。この構成について、さらに詳述する。

上側フィルム 6の材質としては、可撓性、少なくとも動作領域が光透過性を備えるものであれば、特に限定されることはない。上側フィルム 6は、上側電極フィルム 1の上面に貼着される。上側フィルム 6の具体的な材質の例としては、ポリカーボネート系、ポリアミド系、ポリエーテル系等のエンジニアリングプラスチック、アクリル系、ポリエチレンテレフタレート系、ポリプチレンテレフタレート系、ポリスチレン系、セルロース系等のであって、少なくとも動作領域が透明性に優れた樹脂を用いるのが好ましい。

下側支持体 7の材質としては、ポリカーボネート系、ポリアミド系、ポリエ一テル系等のエンジニアリングプラスチック、アクリル系、ポリエチレンテレフタレート系、ポリブチレンテレフタレート系、ポリスチレン系、セロース系等の樹脂であって、少なくとも動作領域が透明性に優れた樹脂を用いるのが好ましい。下側支持体 7の厚みは、 ◦ . 0 2 5 mm未満では耐久性に問題が生じる可能性があるため、 0 . 0 2 5 mm以上のものを用いることが好ましい。なお、所謂フィルム ·フィルムタイプのタツチパネルを使用する場合には、下側支持体 7を厚くするのが好ましい。これは、入力時の荷重によりタツチパネルが湾曲するのを防ぐためである。

また、上側フィルム 6はタツチパネル 4 2の上面より広い面積を有するとともに、下側支持体 7はタツチパネル 4 2の下面より広い面積を有することにより、上記上側フィルム 6及び上記下側支持体 7の周囲縁部と上記タツチパネル

4 2の端面とで溝状部 8 4を確実に形成して、当該溝状部 8 4に、溝状部 8 4 を封止する封止材 8が確実に配置できかつ当該配置個所から剥離することがなく、シール機能を発揮できるようにする必要がある。具体的な一例としては、上側フィルム 6及び下側支持体 7はタツチパネル 4 2の上面及び下面より、それぞれ、 0 . 5 m程度広い面積を有するようにする。封止材 8としては、一般の接着剤や両面粘着テープのほか、タツチパネル 4 2の緣部接着に用いた接着材ゃ両面粘着テープ 1 3よりシール性に優れた材料であって、例えば、ァクリル系、エポキシ系、ウレタン系、シリコン系等の熱硬化樹脂、 U V硬化樹脂あるいは熱 · U V併用硬化樹脂等を用いることができる。中でも、各種硬化樹脂はシール性に優れており、とくに好ましい。

また、封止材 8の材料として、タツチパネル 4 2の上側電極フィルム 1と下側電極体 2の周囲縁部における接着に使用した材料と同じ材料を利用してもよいが、シール性をより向上させる観点から、上記限定された材料を利用する方が好ましい。また、封止材 8に脱泡処理を行うことにより、シール性が落ちることがなく、さらに好ましい。

また、上記した上側フィルム 6又は下側支持体 7の少なくとも一方が低反射処理されていることが好ましい。一般に、タツチ入力方式の液晶ディスプレイ装置の全反射のうち、約 4 %がタツチパネル表面の反射であり、この反射を

1 %未満に抑える処理のことを、上記低反射処理と呼んでいる。この低反射処理の方法としては、フッ素系樹脂やシリコン系樹脂などの低屈折率樹脂を用いた低反射材料を塗布したり、金属の膜を蒸着等により多層形成したり、低反射フィルムを貼り付けたり、サンドプラスト加工やエンボス加工、マットコーテイング加工、エッチング加工等により表面を梨地状に処理する等を挙げることができる。

なお、外装でタツチパネル全体を密閉する場合は、タツチパネル装置の表面 (外装表面）が低反射処理する表面になり、後述するように、外装でタツチパネル全体を外装で密閉しない場合は、露出するタツチパネル（本体）の表面が低反射処理する表面となる。

また、本発明の上記第 1実施形態の上記タツチパネル装置は、上側電極フィルム 1と下側電極体 2とが縁部で接着されて形成された空間部に、タツチパネル 4 2を外装 8 3で包んだ後に、外装 8 3の外より絶縁性透明液体 5を封入するために、上記したタツチパネル 4 2の一方の面及びその面を覆う部材の動作領域 9外に液体注入穴が設けられている。すなわち、図 1に示ように、上記したタツチパネル 4 2の下側電極体 2及びその下側電極体 2を覆う下側支持体 7 のタツチパネル動作領域 9外（図 5， 6参照）に、液体注入穴 1 1， 1 2がそれぞれ設けられている。液体注入穴 1 2は液体注入穴 1 1を介して上記タツチパネル 4 2の上記空間部に連結されており、外装 8 3の外より絶縁性透明液体 5を、液体注入穴 1 2から液体注入穴 1 1を介して上記タツチパネル 4 2の上記空間部に注入することができるようになっている。絶縁性透明液体 5の注入後は、液体注入穴 1 2， 1 1において液漏れしないようにするために、液体注入穴 1 1， 1 2を封止材 1 8にて封止する。この封止材 1 8は上記封止材 8と同様なものである。

なお、下側電極体 2に設けられた液体注入穴 1 1よりも、下側支持体 7に設けられた液体注入穴 1 2の方を大きく形成するのが好ましい。なぜならば、タツチパネル 4 2は外装 8 3内に密閉されているため、タツチパネル 4 2の下面の液体注入穴 1 1の周囲には低反射処理などはされず、その部分において封止材 1 8との密着を得ることができ、封止効果を上げることができるからである。なお、図 6において、 3 0はタツチパネル 4 2のコネクタである。

また、第 1実施形態のように、下側電極体 2がガラスからなる所謂フィルム 'ガラスタイプのタツチパネル 4 2の場合には、液体注入穴 1 1， 1 2をタツチパネル 4 2の下面側よりも、図 2に上記第 1実施形態の変形例として示すように、タツチパネル 4 2の上面側に形成するのが好ましい。なぜならば、下側電極体 2であるガラスに穴を開けなくて済むので、ガラス強度を低下させることがないからである。なお、液体注入穴をタツチパネル 4 2の側面に隙間として設けると、回路を断線してしまう可能性があるので好ましくない。

また、上記タッチパネルとしては、上側フィルム 6と下側電極体 2がそれぞれフィルムから構成される所謂フィルム . フィルムタイプのタツチパネルでもよい。そのような例として、図 3に、本発明の第 2実施形態に係る、タツチパネル装置を示す断面側面図を示す。図 3では、上記液体注入穴 1 1， 1 2をタツチパネル 4 2の下面側に設けている。この第 2実施形態は、下側電極体 2がフィルムから構成される以外は、第 1実施形態と同一であるため、説明を省略する。

また、この第 2実施形態の変形例として、上記液体注入穴 1 1， 1 2をタツチパネル 4 2の上面側に設けた例を図 4に示す。

なお、下側電極体 2がフィルムからなる所謂フィルム ' フィルムタイプのタツチパネル 4 2の場合には、図 3のように、液体注入穴 1 1 , 1 2をタツチパネル 4 2の下面側に形成するのが好ましい。なぜならば、タツチパネル 4 2の上面側とは異なり、タツチパネル 4 2の下面側では入力時のストレスを受けることがないので、液体注入穴 1 1， 1 2内の封止材 1 8が下側電極体 2であるフィルムの変形に追随できずに剥離することがない、すなわち液漏れ防止の信頼性が損なわれることがないからである。

上記第 1実施形態の別の変形例として、図 7に示すように、タツチパネル 4 2を上記外装 8 3で包む前に、あらかじめ当該空間部に絶縁性透明液体 5を注入しておいてもよい。この場合には、タツチパネル 4 2及び上記外装 8 3に液体注入穴 1 1， 1 2を設ける必要がなくなる。

また、同様に、上記第 2実施形態の別の変形例として、図 8に示すように、タッチパネル 4 2を上記外装 8 3で包む前に、あらかじめ当該空間部に絶縁性透明液体 5を注入しておいてもよい。この場合には、タツチパネル 4 2及び上記外装 8 3に液体注入穴 1 1， 1 2を設ける必要がなくなる。

なお、外装 8 3を形成する前からタツチパネル 4 2の空間部内に絶縁性透明液体 5を注入しておくと、上側フィルム等を貼りあわせるときなどの外圧によつて、タツチパネルの空間部から絶縁性透明液体が漏れるおそれがある。また、上側フィルム等を貼りあわせるとき、絶縁性透明液体が流動するため、タツチパネル 4 2と外装 8 3との貼り合わせ面が平滑面を保てず、不安定なものとなり、作業がしにくくなる。なお、タツチパネル 4 2が外装 8 3内に収納された後に絶縁性透明液体 5を注入する場合は、タツチパネル 4 2の空間部内の空気を抜いておいて作業をすれば、この問題は起きない。すなわち、タツチパネル 4 2の空間部内に空気層を有する場合には、タツチパネル 4 2の空間部を減圧したのち、絶縁性透明液体 5を注入する方法がある。また、別の方法として、絶縁性透明液体 5を注入する液体注入穴の他に、空気の排出穴を設け、絶縁性透明液体 5を液体注入穴から注入することにより、空気排出穴から空気を押し出すなどの方法が、一般に行われている。

さらに、上記外装の他の例としては、上記タツチパネルを袋で包み、袋の開口部を溶着又は封止材にて封止する方法がある。これを以下に第 3実施形態及び第 4実施形態として説明する。

図 9は、本発明の第 3実施形態に係るタツチパネル装置を示す断面側面図である。上記第 3実施形態のタツチパネル装置では、上側電極フイルム 1と下側電極体 2とを周囲縁部で両面粘着テープ 1 3などにより接着して形成された空間部に絶縁性透明液体 5の封入されているタツチパネル 4 2が、袋 4 3で包まれている。この袋 4 3の開口部は、第 1実施形態などの封止材 8と同様な材料からなる封止材 4 4により封止されている。

また、図 1 0は、本発明の第 4実施形態に係るタツチパネル装置を示す断面側面図である。上記第 4実施形態のタツチパネル装置でも、第 3実施形態と同様に、上側電極フィルム 1と下側電極体 2とを周囲縁部で両面粘着テープ 1 3 などにより接着して形成された空間部に絶縁性透明液体 5の封入されているタツチパネル 4 2が、袋 4 3で包まれている。この第 4実施形態においては、第 3実施形態とは異なり、袋 4 3の開口部 4 5は融着されて封止されている。上記第 3実施形態及び第 4実施形態の上記袋 4 3の材質としては、可撓性、少なくとも動作領域が光透過性を備えたもの、たとえばアクリル系、ポリカーボネート系、ポリエチレンテレフタレート系、ポリブチレンテレフタレート系、ポリスチレン系、又は、セルロース系等の樹脂が挙げられる。このように、上記袋 4 3の材質としては、可撓性、少なくとも動作領域が光透過性を備えるものであれば、特に限定されることはない。

また、袋 4 3の厚みが 0 . 0 2 5 mm未満になると、袋 4 3の耐久性が低くなり、ペン筆記等の繰り返しによって袋 4 3が破れ、あるいは入力以外にも極度の圧力、摩擦によって袋 4 3が破れる可能性があり、液漏れを確実に防ぐことができなくなる。逆に、袋 4 3の厚みが 0 . 1 5 mmを超えると、タツチパネル 4 2への入力が難しくなる。よって、袋 4 3の厚みとしては、 0 . 0 2 5 m m〜0 . 1 5 mmが好ましい。なお、袋 4 3でタツチパネル 4 2を包む場合、上側電極フィルム 1及び下側電極体 2と袋 4 3との間に空気層が存在すると、空気層の屈折率とタツチパネル 4 2の屈折率との差が大きくなるので、空気層が存在しないように、上側電極フィルム 1及び下側電極体 2と袋 4 3とを透明な粘着剤や接着剤などを介して貼着一体化するのが好ましい。このように、空気層が存在しないように、上側電極フィルム 1及び下側電極体 2と袋 4 3とを一体化する具体的な手段の例としては、袋 4 3内にタツチパネル 4 2を入れて、袋 4 3内を真空引きをした状態で、袋 4 3の口を閉じる。

上記したように、上記袋 4 3により液漏れ防止を行う場合には、封止材 4 4 の使用箇所又は融着個所は袋 4 3の口の部分である。したがって、封止又は融着箇所を 1辺や 1点にすることができて、封止又は融着作業が行いやすい。また、タツチパネル 4 2の周囲全てを封止する場合、封止部分の面積が大きいため、そのうちどこか一部がなんらかの原因で劣化し剥がれる可能性があり、たとえ一部であっても封止できなくなれば、液漏れ防止はできなくなる。これに対して、上記袋 4 3の場合、封止部分の面積が小さくすることができるため、タツチパネル 4 2の周囲全てを封止する場合と比較して、劣化が起きる確率を低くすることができる。

なお、上記袋 4 3は、全て透明でなくとも、タツチパネル 4 2の上下面のが少なくともその動作領域 9に対応する部分が透明であり、その他の部分が不透明なものであってもよい。

上記第 1〜4実施形態によれば、タツチパネル 4 2が少なくともその動作領域 9が透明な外装 8 3内に密閉されることにより、絶縁性透明液体 5を二重に封じ込めることができるため、タツチパネル 4 2の上側電極フィルム 1と下側電極体 2とを縁部で接着した部分ゃタツチパネル 4 2の破損した部分から、外部へ絶縁性透明液体 5が液漏れしそうになつても、上記外装 8 3によって押しとどめられ、液漏れを防ぐことができる。

したがって、液漏れによって、絶縁性透明液体 5による反射抑止ゃ視認性向上の効果が損なわれたり、絶縁不良や回路基板等の故障が起きたり、破損したタツチパネル 4 2の交換時の後処理が困難になったりすることがない。

なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施することができる。

例えば、上記第 1実施形態及び第 2実施形態では、タツチパネル 4 2の全周囲を外装 8 3で密閉するようにしていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、タツチパネル 4 2の全周囲ではなく一部、特に、タツチパネル 4 2において液漏れが発生しやすい側部を少なくとも含む一部、を外装で覆うことにより、タツチパネル 4 2の上記接着部のシール性を向上させることができる。例えば、図 1 1， 1 2は、本発明の第 5実施形態に係る、タツチパネル装置を示す断面側面図及び平面図である。この第 5実施形態においては、タツチパネル 4 2の上面に対応する部分の一部が図 1 1において参照符号 4 9で示すように切り欠かれた外装 4 6によりタツチパネル 4 2を包むことによって、タツチパネル 4 2の上面の一部が露出するようにしてもよい。この第 5実施形態では、タツチパネル 4 2の上面の露出した部分は、少なくともタツチパネル動作領域 9 (図 5， 6参照）を含むものである。上記外装 4 3は、例えば合成樹月旨製のフィルム、ゴム、又は金属を直方体箱体状に変形させて外装本体 4 6 aを構成するとともに、外装本体 4 6 aとタツチパネル 4 2の上面の露出した部分の周囲を封止材 4 7で枠状に囲むように外装本体 4 6 aとタツチパネル 4 2の上面とを密着させて封止して、タツチパネル 4 2が収納された外装本体 4 6 a 内部を密封することにより構成されている。上記封止材 4 7は、タツチパネル 4 2の側面にも設けてもよいが、少なくともタツチパネル 4 2の上面の動作領域 9外に枠状に設ければ密封機能を果たすことができる。液漏れを防ぐのは、封止材 4 7の配置されている部分であるため、フィルム等の外装本体 4 6とタツチパネル 4 2とは密着しなくても問題はない。また、外装 4 6のうち、タツチパネル 4 2の下面の動作領域に対応する部分は少なくとも透明である必要があるが、その他の部分は不透明でも問題はなレ、。

また、図 1 3， 1 4は、本発明の第 6実施形態に係る、タツチパネル装置を示す断面側面図及び平面図である。この第 6実施形態において、第 5実施形態における外装本体 4 6 aのタツチパネル 4 2の下面に対応する部分の一部が図 1 3において参照符号 5 8で示すように切り欠かれた外装 5 6によりタツチパネル 4 2を包むことにより、タツチパネル 4 2の上面の一部及び下面の一部が露出するようにしている。この第 6実施形態では、タツチパネル 4 2の上面及び下面のそれぞれ露出した部分は、少なくともタツチパネル動作領域 9 (図 5， 6参照）を含むものである。上記外装 5 6は、例えば合成樹脂製のフィルム、ゴム、又は金属を箱体状に変形させて外装本体 5 6 aを構成するとともに、少なくとも外装本体 5 6 aとタツチパネル 4 2の上面及び下面の露出した部分の周囲を封止材 5 7でそれぞれ枠状に囲むように外装本体 5 6 aとタツチパネル 4 2の上面とを密着させて、タツチパネル 4 2が収納された外装本体 5 6 a内部を密封することにより構成されている。上記封止材 5 7は、タツチパネル 4 2の側面にも設けてもよいが、タツチパネル 4 2の上面及び下面の動作領域 9 外にそれぞれ枠状に設ければ密封機能を果たすことができる。液漏れを防ぐのは、封止材 5 7の配置されている部分であるため、フィルム等の外装本体 5 6 aとタツチパネル 4 2とは密着しなくても問題はない。また、外装 5 6は不透明でも問題はない。

図 1 5， 1 6は、本発明の第 7実施形態に係る、タツチパネル装置を示す断面側面図及び平面図である。この第 7実施形態においては、第 6実施形態のように一つの材料で外装本体を構成するのではなく、材料的には上側フィルム 1 と封止材 8と下側支持体 7にそれぞれ対応するような、矩形枠状の上側フィルム 6 1と矩形枠状の封止材 6 8と矩形枠状の下側支持体 6 7とにより外装 6 0 を構成している。いわば、第 1実施形態又は第 2実施形態において、上側フィルム 1と下側支持体 7との各タツチパネル動作領域 9に開口を形成したように構成されている。これを詳しく説明すると、矩形枠状の上側フィルム 6 1と矩形枠状の下側支持体 6 7とは、タツチパネル 4 2よりそれぞれ外側にはみ出るように、タツチパネル 4 2の上下面に貼着し、上側フィルム 6 1及び下側支持体 6 7の各々の四辺の周囲縁部とタツチパネル 4 2の側部の周囲端面とで形成される矩形枠状の溝状部を封止材 6 8にて封止してタツチパネル 4 2の特に液漏れが発生しやすい部分を密封するようにしている。この結果、タツチパネル 4 2の上面の動作領域 9の外側部分が矩形枠状の上側フィルム 6 1により覆われて、タツチパネル 4 2の上面の少なくとも動作領域 9は露出するとともに、タツチパネル 4 2の下面の動作領域 9の外側部分が矩形枠状の下側支持体 6 7 により覆われて、タツチパネル 4 2の下面の少なくとも動作領域 9は露出してレ、る。なお、この実施形態では、上側フィルム 6 1及び下側支持体 6 7はタツチパネル動作領域外のみ覆うため、上側フィルム 6 1及び下側支持体 6 7は透明でなく不透明でも問題はない。

図 1 7， 1 8は、本発明の第 8実施形態に係る、タツチパネル装置を示す断面側面図及び平面図である。この第 8実施形態では、外装 7 6は、上記タツチパネル 4 2の下面の少なくとも動作領域 9が透明であり、上記タツチパネル 4 2の下面に貼着された、当該下面より大きな面積の一枚のフィルム状の下側支持体 7 0と、上記下側支持体 7 0の側部縁部と上記タツチパネルの側部端面とで形成される凹部を封止する封止材 6 9とより構成される。封止材 6 9はタツチパネル 4 2の上面側の動作領域外まで設けて封止するようにしてもよいが、少なくともタツチパネルの液漏れが最も発生しやすい部分、すなわち、タツチパネル 4 2の側面だけでなく、タツチパネル 4 2の破損により液が滲みだしてくる恐れのある部分、すなわち、タツチパネル 4 2と下側支持体 7 0との分かれ目も覆うように塗布するようにしている。下側支持体 7 0の材料は、上記下側支持体 7と同様な材料が使用できるとともに、封止材 6 9の材料は、上記封止材 8と同様な材料が使用できる。

図 1 9 , 2 0は、本発明の第 9実施形態に係る、タツチパネル装置を示す断面側面図及び平面図である。この第 9実施形態では、上記第 8実施形態における下側支持体 7 0を上記タツチパネル 4 2の下面の少なくとも動作領域 9が露出されるようにしたものである。すなわち、上記外装 7 7は、上記タツチパネル 4 2の下面の少なくとも動作領域 9が露出しておあり、上記タツチパネル 4 2の下面に貼着された、当該下面より大きな面積の一枚のフィルム状の下側支持体 7 1と、上記下側支持体 7 1の側部縁部と上記タツチパネル 4 2の側部端面とで形成される凹部を封止する封止材 6 9とより構成されるようにしている。封止材 6 9はタツチパネル 4 2の上面側の動作領域外まで設けて封止するようにしてもよいが、少なくともタツチパネル 4 2の液漏れが最も発生しやすい部分、すなわち、タツチパネル 4 2の側面だけでなく、タツチパネル 4 2の破損により液が滲みだしてくる恐れのある部分、すなわち、タツチパネル 4 2と下側支持体 7 1との分かれ目も覆うように塗布するようにしている。下側支持体 7 1の材料は、上記下側支持体 7と同様な材料が使用できるとともに、封止材

6 9の材料は、上記封止材 8と同様な材料が使用できる。下側支持体 7 1は全部が不透明でも問題ない。

図 2 1， 2 2は、本発明の第 1 0実施形態に係る、タツチパネル装置を示す断面側面図及び平面図である。この第 1 0実施形態では、外装 7 5は、上記タッチパネル 4 2の上記上側電極フイルム 1と上記下側電極体 2とが側部縁部で接着された部分をさらに外側から密封する封止材 7 5より構成されるようにしている。封止材 7 5はタツチパネル 4 2の上面側及び下面側の各動作領域外まで設けて封止するようにしてもよいが、少なくともタツチパネル 4 2の液漏れが発生しやすい部分、すなわち、タツチパネル 4 2の側面を覆うように塗布するようにしている。封止材 7 5の材料は、上記封止材 8と同様な材料が使用でさる。

ぐ実施例 >

下側に酸化インジウム、酸化スズからなる上側透明電極を形成した厚さ 1 5 0 μ πιの上側電極フィルムと、上側に酸化インジウム、酸化スズからなる下側透明電極を形成した厚さ 0 . 7 mmのガラス板からなる下側電極体とを、透明樹脂からなるスぺーサー（面積占有率 0 . 1 %、高さ 3 / m) を介して、互いに対向するように周囲を両面粘着テープで貼り合わせたタツチパネルを用意した。このタツチパネルの上面の辺より 3 mmづっ大きい辺を有するとともにマツトコ一ティングにより低反射処理を行ったポリエステルフィルムをタツチパネルの上面に貼り合わせ、タツチパネルの下面の辺より 3 mmづっ大きい辺を有するとともに厚さ 0 . 3 mmのポリカーボネートフィルムをタツチパネルの下面に貼り合わせた。そして、タツチパネルの上下面に貼り合わせたポリエステルフィルム及びポリカーボネートフィルムの縁部、つまりタツチパネルからの出っ張り部と、タツチパネルの端面とで形成される溝状部にウレタン U V硬化樹脂からなる封止材を充填し、ポリエステルフィルムとポリカーボネートフィルムとゥレタン U V接着剤とにより外装を形成した。下側電極体の動作領域外の下側及びポリカーボネートフィルムにあらかじめ設けられた液体注入穴から、上側電極フィルムと下側透明電極との間の空間部に、屈折率 1 . 4、粘度 2 0 c p sのシリコーンオイルを絶縁性透明液体として 2 . 5 g注入した後、ウレタン U V硬化樹脂からなる封止材にて封止し、タツチパネル装置を得た。

比較例として透明な外装で密閉されていないタツチパネルを用い、実施例及び比較例のタツチパネルをともに 6 0 °C、湿度 9 0 %の厳しい環境下に 2 4 0 時間おき、液漏れの有無、透過率を比較した。その結果、実施例のタツチパネルは液漏れせず試験前後で重量は変化がなかったのに対し、比較例のタツチパネルは接着部分より液漏れして重量が 0 . 3 g減少していた。また、このことによって実施例の透過率は 9 1 . 0 %であったのに対し、比較例は液漏れにより透過率が下がり 9 0 . 5 %しかなかつた。

また、比較例としてやはり透明な外装で密閉されていないタツチパネルを用レ、、実施例及び比較例のタツチパネルを静圧 5 0 k g荷重を加えてそれぞれの下側電極体のガラスを割り、 3 0分放置した後に液漏れの有無を比較した。その結果、実施例のタツチパネルは液漏れせず試験前後で重量は変化がなかったのに対し、比較例のタツチパネルは破損部分より液漏れして重量が 1 . 5 g減少していた。

本発明のタツチパネル装置は、以上のような構成及び作用からなるので、次の効果が奏される。すなわち、本発明は、タツチパネルの少なくとも動作領域が透明又は露出されている外装で、タツチパネル側部が密封されているように構成して、絶縁性透明液体を二重に封じ込めているので、タツチパネルの上側電極フィルムと下側電極体とを縁部で接着した部分から外部へ絶縁性透明液体が液漏れしそうになっても外装によって押しとどめられ、液漏れを防ぐことができる。

さらに、本発明において、上記外装によりタツチパネル全体又はその大部分を包むように構成すれば、タツチパネルの上側電極フィルムと下側電極体とを縁部で接着した部分ゃタッチパネルの破損した部分から外部へ絶縁性透明液体が液漏れしそうになつても、上記外装によって押しとどめられ、液漏れを防ぐことができる。

したがって、液漏れによって、絶縁性透明液体による反射抑止ゃ視認性向上の効果が損なわれたり、絶縁不良や回路基板等の故障が起きたり、破損したタツチパネルの交換時の後処理が困難になったりすることがない。

本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとつては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。

Claims

請求の範囲

1. 上側電極フィルム（1) と下側電極体（2) とを縁部で接着して形成された空間部に絶縁性透明液体（5) が封入されているタツチパネル（42) の側部が、上記タツチパネルの少なくとも動作領域が透明であるか又は露出させる外装（83， 43， 46， 56， 60， 76， 7 7， 75) により全て覆われて密封されているタツチパネル装置。

2. 上記外装は、上記タツチパネルの少なくとも動作領域が透明な袋（4 3) であって、当該袋の口が閉じられて上記袋内が密封されている請求項 1に記載のタツチパネル装置。

3. 上記外装（8 3) は、

上記タツチパネルの上面の少なくとも動作領域が透明であり、上記タツチパネルの上面に貼着された、当該上面より大きな面積の上側フィルム（6) と、上記タツチパネルの下面の少なくとも動作領域が透明であり、上記タツチパネルの下面に貼着された、当該下面より大きな面積の下側支持体（7) と、上記上側フィルム及び上記下側支持体の縁部と上記タッチパネルの端面とで形成される溝状部（84) を封止する封止材（8) とより構成される請求項 1 に記載のタツチパネノレ装置。

4. 上記外装（46) は、上記タツチパネルを収納し、かつ、上記タツチパネルの上面の少なくとも動作領域を露出させるとともに上記タツチパネルの下面の動作領域が透明な直方体箱状の外装本体（46 a) と、上記タツチパネルの上面の少なくとも動作領域外とを封止する封止材（4 7) を備えて上記タツチパネルが収納された上記外装本体内部を密封するようにした請求項 1に記載のタツチパネル装置。

5. 上記外装（5 6) は、上記タツチパネルを収納し、かつ、上記タツチパネルの上面及び下面の少なくとも動作領域をそれぞれ露出させる直方体箱状の外装本体（56 a) と、上記タツチパネルの上面及び下面の動作領域外のそれぞれとを封止する封止材（57) を備えて上記タツチパネルが収納された上記外装本体内部を密封するようにした請求項 1に記載のタツチパネル装置。

6. 上記外装（60) は、

上記タツチパネルの上面の少なくとも動作領域が露出しており、上記タツチパネルの上面に貼着された、当該上面より大きな面積の上側フィルム（61) と、

上記タツチパネルの下面の少なくとも動作領域が露出しており、上記タツチパネルの下面に貼着された、当該下面より大きな面積の下側支持体（67) と、上記上側フィルム及び上記下側支持体の縁部と上記タッチパネルの端面とで形成される溝状部を封止する封止材（68) とを備えて構成される請求項 1に記載のタツチパネノレ装置。

7. 上記外装（76) は、上記タツチパネルの下面の少なくとも動作領域が透明であり、上記タツチパネルの下面に貼着された、当該下面より大きな面積の下側支持体（70) と、

上記下側支持体の縁部と上記タツチパネルの端面とで形成される凹部を封止する封止材（69) とより構成される請求項 1に記載のタツチパネル装置。

8. 上記外装（77) は、上記タツチパネルの下面の少なくとも動作領域が露出しており、上記タツチパネルの下面に貼着された、当該下面より大きな面積の下側支持体（71) と、

9. 上記外装（75) は、上記タツチパネルの上記上側電極フィルム (1) と上記下側電極体（2) とが縁部で接着された部分の側部を封止する封止材（75) とより構成される請求項 1に記載のタツチパネル装置。

10. 上記封止材が脱泡処理されている請求項 1〜 9の何れかに記載のタツチパネル装置。

1 1. 上記下側支持体の厚みが 0. 025 mm以上である請求項 3記載のタツチパネル装置。

1 2. 上記上側フィルム及び上記下側支持体の少なくとも一方が低反射処理されている請求項 1〜 1 1の何れかに記載のタツチパネル装置。

1 3. 上記タッチパネルの上記上側電極フィルム又は上記下側電極体の透明電極面に面積占有率 0. 0 1 °/。〜5%、高さ 1 5 //m以下のスぺーサ一が設けられ、上記絶縁性透明液体が粘度 30 c p s以下である請求項 1〜 1 2の何れかに記載のタツチパネル装置。

1 4. 上記タツチパネルの上記絶縁性透明液体が脱泡処理されている請求項 1〜 1 3の何れかに記載のタツチパネル装置。

1 5. 上記タツチパネルの上記上側電極フィルム又は上記下側電極体の透明電極面に面積占有率 0. 0 1 %〜5%、高さ 1 5 m以下のスぺーサ一が設けられ、上記絶縁性透明液体が粘度 30 c p s以下であり、脱泡処理され、透明電極の屈折率を n_A、絶縁性透明液体の屈折率を n_B、空気の屈折率を 1とした場合に関係式

、² ( η_Λ -1

<

VⁿA ^{+ n}Bノ、n_A+ を満たす屈折率を持ち、上記タツチパネルの一方の面及びその面を覆う部材の動作領域外に液体注入穴（1 1， 1 2) が設けられ、上記液体注入穴が封止されている請求項 1〜 1 4の何れかに記載のタツチパネル装置。

1 6. 上記タツチパネルの上記上側電極フィルム及び上記下側電極体の少なくとも一方の透明電極面が梨地処理されている請求項 1〜1 5の何れかに記載のタツチパネル装置。