WO2001007298A1 - Dispositif pour airbag - Google Patents

Description

明 ェアバッ グ装置 技術分野

この発明は、 車両の側面衝突や横転等の際に乗員の頭 部が車両側壁やサイ ドウィ ン ドウに直接的に衝突するこ とを防止するためのエア糸バッ グ装置に関し、 更に詳し く 田

は、 車両側部に高荷重が作用 したと きに、 車両内壁のル 一フ レールに沿ってフロ ン ト ビラ一側カヽらセンタービラ 一を越えてリ アピラー側の領域に展開するカーテ ン状の エアバッ グを備えたエアバッ グ装置に関する。 '景技術

車両の側面衝突時や横転時等、 車両側部に高荷重が作 用 したと きにイ ンフ レ一夕を作動させ、 車両内壁のルー フ レールに沿ってフロ ン ト ピラー側から リ アピラー側に まで至る領域にカーテン状のエアバッ グを展開させるこ とによって、 乗員の頭部が直接的に車両側壁やサイ ドウ ィ ン ドウに対して衝突するこ とを防止するエアバッ グ装 置と して、 従来、 米国特許第 5 , 7 7 8 , 2 7 0号等が 知られている。

この米国特許公報記載のエアバッ グ装置では、 カーテ ン状ェアバッ グの展開時に、 フ リ ー状態の下縁部に弛み が生じて意図する展開領域を確実に力バーできずに乗員 を有効に保護する こ とができな く なる こ とを回避するた めに 展開時に上縁から下縁に向けて伸びて筒状に膨張 する多数の筒状の膨張部を互いに平行にエアバッ グ全域 に渡って設けた構成を採用 し、 これにより、 各筒状の膨 張部の膨張時にカーテ ン状エアバッ グの表面を波形に湾 曲させてエアバッ グの水平方向寸法を収縮させる こ とに よって、 下縁部がその両端間で緊張して所要の展開領域 に実質的に固定されるよう に している。

と ころで、 以上の米国特許公報記載の技術による と、 乗員の保護のために必要な膨張部のほかに、 カーテ ン状 エアバッ グの下縁に弛みを生じさせないために多数の筒 状の膨張部を形成する必要があり、 そのため、 縫製箇所 または溶着箇所が増大してその製造コ ス 卜が上昇するば かりでな く 、 イ ンフ レ一夕 も容量め大きなものが必要と なってしまい、 部品コス ト も上昇するという問題がある 。 この発明は、 従来に比して縫製または溶着箇所を少な く し、 また、 小容量のイ ンフ レ一夕を用いて、 膨張時に カーテ ン状エアバッ グを下縁部に弛みを生じさせること な く 所要の展開位置に固定する こ とができ、 もって低コ ス トで、 しかも側面衝突時等において確実に乗員を保護 する こ とのできるエアバッ グ装置を提供する こ とを目的 と している。 発明の開示

上記の目的を達成するため、 本発明のエアバッ グ装置 は、 車両側部への高荷重作用時に作動するイ ンフ レ一夕 から 0ガスの注入により、 車両内壁のルーフ レールに沿 つてフ ロ ン ト ビラー側から リ ア ピラー側に展開する力一 テ ン状エアバッ グを備えたエアバッ グ装置において、 上 言己カーテン状エアノくッ グには、 イ ンフ レ一夕の作動によ り膨張して乗員を保護する保護用膨張部と、 その保護用 膨張部に連通し、 かつ、 イ ンフ レ一夕の作動により 当該 エアバッ グの上縁近傍から下縁近傍にまで繋がる筒状に 膨張する少な く と も 1 つの筒状膨張部が形成されている と と もに、 このカーテ ン状エアバッ グは、 上縁の複数箇 所がルーフ レールに設けられた複数の取付点に取り付け られ、 下縁の両端部の一方がフロ ン ト ピラ一側に設けら れた取付点に、 他方がリ アビラ一側に設け られた取付点 にそれぞれ取り付けられて折り畳みも し く は巻回収納さ れていると と もに、 上記下縁の両端部を取り付けるため のフ ロ ン ト ピラー側およびリ アピラー側の各取付点の少 な く と も一方は上記ルーフ レールの各取付点よ り も低位 置に設けられ、 その折り畳みも し く は巻回を解いた状態 において当該力一テン状ェアバッ グは、 ガスの非注入時 に上記筒状膨張部を横切る弛みが生じ、 かつ、 ガスの注 入による膨張時には上記筒状膨張部がその弛みを解消す るよう に伸張してカーテン状エアバッ グの下縁にテンシ ョ ンを付与するよ うに構成されている こ とによつて特徴 づけられる （請求項 1 ) 。

こ こで、 本発明においては、 上記筒状膨張部の少な く と も 1 つを、 ガスの注入時にセンターピラーに干渉しつ つ膨張するよう に構成する こ と （請求項 2 ) が望ま しい また、 本発明においては、 カーテン状エアバッ グを、 下縁が車両の内側に向く ように巻回して収納する構成 （ 請求項 3 ) を好適に採用する こ とができる。

更に、 本発明におけるカーテ ン状エアバッ グと して、 下縁に沿って連続して伸びる膨張部が形成されたものを 用いる こ と （請求項 4 ) ができ、 そ して、 この下縁に沿 う連続的な膨張部が、 上記筒状膨張部とイ ンフ レ—夕 と を繫ぐガス通路を形成するよう に構成する こ と （請求項

5 ) ができる。

また、 本発明においては、 イ ンフ レ一夕からのガスが 筒状膨張部の 1 つに最初に注入されるよう に、 これら両 者を直接に連通させるガス通路を形成してもよい （請求 項 6 ) 。

そ して、 本発明においては、 上記カーテン状エアバッ グの下縁両端部を除く 各車両取付点への取付部位が、 そ れぞれの取付点に対応して形成された長孔を介して各取 付点にルーズに取り付けられている こ とによって、 上記 筒状膨張部の膨張時における伸張を可能とする構成 （請 求項 7 ) を採用するこ とができ、 あるいはまた、 上記力 一テ ン状エアバッ グの所定の部位にス リ ッ 卜 も し く は切 り欠きを形成する こ とにより、 上記筒状膨張部の膨張時 における伸張を可能と しているこ とを特徴とする構成 （ 請求項 8 ) を、 それぞれ好適に採用するこ とができる。 本発明は、 従来技術のよう にカーテン状エアバッ グに 設けた多数の筒状膨張部の膨張によつて下縁部を収縮さ せる こ とでテ ン シ ョ ンを付与するのではな く 、 カーテ ン 状エアバッ グの上縁近傍から下縁近傍にまで繋がる 1 個 または数個程度の筒状膨張部にィ ンフ レー夕からのガス を注人して伸張させ、 その伸張によって下縁両端部が車 体に対して固定されたカーテ ン状エアバッ グの下縁を突 つ張らせる こ とで下縁にテンシ ョ ンを付与する構成を採 用 し、 所期の目的を達成している。

すなわち、 本発明におけるカーテ ン状エアバッ クは、 上縁部が複数箇所においてルーフ レ一ルの取付点に固定 され、 下縁の両端部の一方がフ ロ ン ト ピラー側に設けら れた取付点に、 他方がリ アビラ一側に設けられた取付点 にそれぞれ取り付けられ、 かつ、 'この下縁両端部を取り 付けるための取付点のうちの少な く と も一方については ノレ一フ レールよ り も低位置に設けられる。 そ して、 この カーテ ン状エアバッ グは、 自然取付け状態 （折り畳みも し く は巻回を解いた状態で、 ガスの非注入状態） におい て筒状膨張部を横切る弛みを生じると と もに、 ルーフ レ ールに沿って折り畳みも し く は巻回収納になっている。 このカーテン状エアバッ グの筒状膨張部にイ ンフ レ一夕 からのガスが注入されて膨張すると、 その筒状膨張部は カーテン状エアバッ グの上縁近傍から下縁近傍にまで至 つているから、 上記弛みを解消してカーテ ン状エアバッ グの下縁の一部を押し下げるよう に伸張し、 これによつ てカーテン状エアバッ グの下縁は、 その両端がそれぞれ 取付点に固定された状態で、 筒状膨張部の形成部位が下 方に引つ張られた状態となり、 下縁部にテ ンシ ョ ンが作 用 して定位置に固定された状態となり、 筒状膨張部と と もにイ ンフ レー夕からのガスが注人される保護用膨張部 が所要位置で膨張して乗員を保護する こ とができる。

また、 カーテン状エアバッ グの下縁にテンシ ョ ンを与 える筒状膨張部が、 セ ンタ ー ピラ ーに干渉しつつ膨張す る請求項 2 に係る発明の構成を採用する と、 サイ ドウイ ン ドウが開いている場合でも、 カーテン状エアバッ グが サイ ドウイ ン ドウを介して車室外に出てしま う こ となく 、 上記した作用効果を奏して乗員を確実に保護するこ と が可能となる。

更に、 カーテン状エアバッ グを、 その下縁が車両の内 側を向く ように巻回収納する請求項 3 に係る発明の構成 を採用すると、 筒状膨張部の伸張時におけるカーテ ン状 エアバッ グの展開が車両内側面に沿ってスムーズに行わ れ、 請求項 2 に係る発明の構成との併用によって、 サイ ドウイ ン ドウの開放時においてもカーテン状エアバッ グ はセ ンタ ーピラーにガイ ドされつつ下方に展開し、 乗員 を確実に保護する こ とができる。

カーテン状ェアバッ グの下縁に沿つた連続的な膨張部 を形成する請求項 4 に係る発明の構成による と、 カーテ ン状ェアバッ グの下縁は膨張時において立体的となり、 筒状膨張部の伸張により下縁に作用するテ ン シ ョ ン との 相乗効果によって高い剛性が生じる と と もに、 この下縁 の連続的な膨張部はシー 卜 と ドアないしは内側壁との間 に嵌ま り込んでカーテ ン状エアバッ グの位置の固定効果 をよ り高く する役割をも果たす。

請求項 5 に係る発明においては、 カーテ ン状エアバッ グの下縁に沿つた上記の連続的な膨張部を、 筒状膨張部 とィ ンフ レー夕 とを繋ぐガス通路と して用いる こ とによ つて、 カーテン状エアバッ グの膨張時には、 まず下縁に 沿つた膨張部が膨張しつつ、 筒状膨張部が膨張してその 下縁の膨張部にテンシ ョ ンを付与するため、 カーテ ン状 エアバッ グを折り畳みも し く は巻回収納状態から連続し て素早く 所要位置に展開させて固定状態とする こ とがで き る。

一方、 請求項 6 に係る発明においては、 カーテ ン状ェ アバッ グの下縁にテンシ ョ ンを付与するための筒状膨張 部に対して、 ィ ンフ レー夕からのガスを直接的に注入す るためのガス通路を形成する こ とによって、 力一テ ン状 ェアバッ グの下方への展開を素早く する と同時に、 下縁 に素早く テ ン シ ョ ンを付与してその位置を固定する こと ができる と と もに、 イ ンフ レ一夕を任意の位置に配置し てもこの作用効果を奏することができる。

請求項 7 に係る発明および請求項 8 に係る発明は、 力 ーテン状ェアバッ グの筒状膨張部がガスの注入時にス厶 ーズに伸張させる こ とを可能とする要素を追加したこ と を特徴とする ものであって、 請求項 7 に係る発明におい ては、 力一テン状エアバッ グの上縁に設け られた車両に 対する複数の取付部位のそれぞれに長孔を設け、 その各 長孔を介してルーズに車両の取付点に取り付ける こ とに よって、 筒状膨張部にガスが注入されたと きに各取付部 位が適宜に移動して、 筒状膨張部のスムーズな伸張を可 能と している。 一方、 請求項 8 に係る発明においては、 カーテン状エアバッ グの所定の部位に、 ス リ ッ ト も し く は切り欠きを形成する こ とにより、 筒状膨張部にガスが 注入されたと きにそのス リ ッ ト も し く は切り欠きが拡開 して、 筒状膨張部のスムーズな伸張を可能と している。 なお、 本発明においては、 これら請求項 7 および 8 の特 徴的構成を併用する こ とができる。 図面の簡単な説明

第 1 図は、 本発明の基本的な実施の形態のカーテン状 ェアバッ グ 1 の収納状態を示す模式的側面図である。 第 2 図は、 同じ く 本発明の基本的な実施の形態のカー テン状エアバッ グ 1 の自然取付け状態の説明図で、 第 2 図 （A ) は模式的側面図であり、 第 2 図 （ B ) はその模 式的 A— A断面図である。

第 3 図は、 第 2 図のカーテン状エアバッ グ 1 の展開状 態の説明図で、 第 3 図 （A ) は模式的側面図であり、 第 3図 （ B ) はその模式的 B — B断面図である。

第 4 図は、 本発明の実用的な実施の形態におけるカー テン状エアバッ グ 1 0 の収納状態を示す側面図である。 第 5図は、 同じ く 本発明の実用的な実施の形態のカー テン伏ェアバッグ 1 0 の自然取付け状態を示す側面図で ある。

第 6図は、 第 5図のカーテン状エアバッ グ 1 0 の展開 状態を示す側面図である。

第 7図は、 第 5図のカーテン状エアバッグ 1 0を車体 から取り外して単体で広げた状態を示す図である。

第 8図は、 第 5図のカーテン状エアバッ ク 1 0 の収納 状態における巻回の向きを説明するための模式図である

発明を実施するための最良の形態

以下、 図面を参照しつつ本発明の実施の形態について 説明する。

第 1 図、 第 2図および第 3図は、 本発明の基本的な実 施の形態の説明図であり、 第 1 図は、 カーテン状ェアバ ッ グ 1 の収納状態を示す模式的側面図で、 第 2図は、 力 一テン状エアバッグ 1 の自然取付け状態、 つま り収納を 解いた状態でガスが注入されていない状態の説明図で、 第 2図 （A ) は模式的側面図であり、 第 2図 （ B ) はそ の模式的 A— A断面図である。 また、 第 3図は、 カーテ ン状エアバッグの作動状態、 つま りガスが注入されて展 開した状態の説明図で、 第 3図 （A ) は模式的側面図で あり、 第 3図 （ B ) はその模式的 B — B断面図である。

この実施の形態においては、 カーテン状エアバッグ 1 には、 上縁近傍から下縁近傍にまで繋がつた筒状膨張部

1 1 と、 その筒状膨張部 1 1 と連通部 1 2 を介して連通 する保護用膨張部 1 3が形成されている。

このカーテン状エアバッ グ 1 は、 その上縁 1 4 に設け られた複数の取付部位 1 4 a において、 車両のルーフ レ ール 3 1 に設けられた複数の取付点 3 1 a のそれぞれに 取り付けられていると と もに、 下縁 1 5 の両端部にはそ れぞれ外方に伸びる帯状部 1 6， 1 7がー体的に形成さ れており、 その各帯状部 1 6 および 1 7 の先端部にもそ れぞれ取付部位 1 6 aおよび 1 7 aが形成されており、 これらのうち、 一方の取付部位 1 6 a は車両のフロ ン 卜 ピラー 3 2 の上下方向略中間位置に設けられた取付点 3 2 a に、 他方の取付部位 1 7 a はルーフ レーノレ 3 1 のセ ンター ピラー 3 3 より も後方位置に設けられた取付点 3 1 bにそれぞれ取り付けられている。 また、 筒状膨張部 1 1 は、 その展開状態においてセンターピラー 3 3 にほ ぼ沿った位置となるように形成されている。

こ こで、 カーテン状エアバッ グ 1 は、 それ自体の下縁 1 5 は第 3図に二点鎖線で示すように一直線状であり、 後方側の帯状部 1 7 もその下縁 1 5 に沿って伸びている が、 車両への取付け時において帯状部 1 7 の先端の取付 部位 1 7 aがルーフ レール 3 1 の高さにまで持ち上げら れて取付点 3 1 bに取り付けられる こ とによって、 第 2 図に示す自然取付け状態においてカーテン状エアバッ グ 1 に筒状膨張部 1 1 を横切る弛み Sが形成される。 そ し て、 このような取付け構造によ り、 自然取付け状態にお ける ^一テン状エアバッ グ 1 は緊張しておらず、 第 1 図 に示すように、 ルーフ レール 3 1 に沿って巻回収納が可 肯 となっている。

カーテン状エアバッ グ 1 の筒状膨張部 1 1 、 連通部 1 2 および保護用膨張部 1 3 は、 筒状膨張部 1 1 の上端部 に形成されたガス流入口 1 1 aを除いて外部に対して気 密に縫製されて袋状となっている と と もに、 ガス流入口 1 1 a には、 ルーフ レール 3 1 の近傍に固定配置された イ ンフ レ一夕 2 のガス噴出口がガス通路 1 1 bを介して 接続されて、 このイ ンフ レ一夕 2 の作動によって筒状膨 張部 1 1 および保護用膨張部 1 3 内にガスが注入される 。 イ ンフ レ一夕 2 は、 車両側面に対する高荷重の作用時 を検出するセンサ （図示せず） の検出出力を入力するコ ン ト ロールユニッ ト （図示せず） から供給される信号に よって作動し、 筒状膨張部 1 1 および保護用膨張部 1 3 にガスを注入してこれらを膨張させる。

以上の実施の形態によると、 第 1 図の収納状態からィ ンフ レー夕 2 が作動したとき、 筒状膨張部 1 1 並びに保 護用膨張部 1 3が微小な時間差を以てそれぞれ膨張する 力 筒状膨張部 1 1 はカーテン状エアバッ グ 1 の上縁 1 4 の近傍から下縁 1 5 の近傍にまで繋がつているため、 その膨張によって下縁 1 5 を下方に引つ張って弛み Sを 解消するよう に伸張する。 こ こで、 カーテン状エアバッ グ 1 の下縁 1 5 はその両端の帯状部 1 6 , 1 7 に形成さ れた取付部位 1 6 a ， 1 7 a において車両の取付点 3 2 a , '3 1 b にそれぞれ取り付け られて固定されているた め、 筒状膨張部 1 1 の伸張によって、 下縁 1 5 は取付部 位 1 6 a ， 1 7 aの間において下方に引つ張られる こ と になり、 これによつて下縁 1 5 にはテンシ ョ ンが作用 し 、 その位置が所要位置に安定して位置決め固定された状 態となる。 従って、 この状態で保護用膨張部 1 3が膨張 する と、 その保護用膨張部 1 3 の位置も一定の位置に安 定して固定された状態となって、 乗員の頭部を確実に保 護する こ とができる。

また、 筒状膨張部 1 1 はイ ンフ レ一夕 2 からのガスが 直接的に最初に注入されて膨張するため、 カーテ ン状ェ ァバッ グ 1 の下方への展開を素早く し、 その下縁 1 5 に いち早く テ ン シ ョ ンを付与して位置決めする こ とが可能 となる。 また、 この筒状膨張部 1 1 とイ ンフ レ一夕 2 と を直接的に繫ぐガス通路 1 1 bの形状を適宜に変更する こ とによって、 車体構造に応じて任意の位置にイ ンフ レ —夕 2 を配置しても上記の作用効果を奏する こ とができ 、 各車種ごとに応じたレイァゥ トが可能となる。 そ して 、 この筒状膨張部 1 1 はセンターピラー 3 3 に沿って伸 張するこ とになるから、 サイ ドウイ ン ドゥの開放状態に おいてもカーテン状エアバッ グ 1 が車室外に出てしま う こ とな く 、 乗員を確実に保護するこ とができ る。

次に、 本発明のより実用的な実施の形態について説明 する。 第 4図は、 カーテ ン状エアバッ グ 1 0 の収納状態 を示す側面図で、 第 5 図は、 カーテン状エアバッ グ 1 0 の自然取付け状態を示す側面図であり、 第 6 図は、 カー テン状ェアバッ グ 1 0 の展開状態を示す側面図である。 また、 第 7 図はカーテン状エアバッ グ 1 0 を車体から取 り外して単体で広げた状態を示す図である。

この例におけるカーテン状エアバッ グ 1 0 には、 それ ぞれ上縁 1 0 5近傍から下縁 1 0 6近傍にまで繋がった 2 つの筒状膨張部 1 0 1、 1 0 2 と、 これらの間に設け られた保護用膨張部 1 0 3 と、 下縁 1 0 6 に沿って連続 して略水平方向に伸びる横方向膨張部 1 0 4が形成され ている。 また、 この横方向膨張部 1 0 4 は、 その後方側 の端部にガス注入口 1 0 4 aが形成されており、 そのガ ス注入口 1 0 4 a に、 ルーフ レール 3 1 の後方側に固定 された、 先の実施の形態と同様に して作動するイ ンフ レ 一夕 2 のガス噴出口が接続され、 2 つの筒状膨張部 1 0 1 , 1 0 2 および保護用膨張部 1 0 3 には、 横方向膨張 部 1 0 4 を介してイ ンフ レ一夕 2 からのガスが注入され るよう になっている。

また、 この実施の形態におけるカーテン状エアバッ グ 1 0 にも、 その下縁 1 0 6 は略一直線状であり、 その両 端部に帯状部 1 0 7 および 1 0 8がー体的に形成されて おり、 そのうち後方側の帯状部 1 0 8 には前記した横方 向膨張部 1 0 4 の一部が形成されている。 そ して、 この カーテン状エアバッ グ 1 Q は、 上縁 1 0 5 に設けられた 複数の取付部位 1 0 5 a において、 車両のルーフ レール 3 1 に設けられた複数の取付点 3 1 a のそれぞれに取り 付けられている と と もに、 下縁 1 0 6 の前方側の帯状部 1 0 7 の先端部に設け られた取付部位 1 0 7 aが車両の フ ロ ン ト ピラー 3 2 の上下方向略中間位置に設けられた 取付点 3 2 a に、 後方側の帯状部 1 0 8 の横方向略中間 位置に設けられた取付部位 1 0 8 aがルーフ レール 3 1 のセンタ一ビラ一 3 3 より も後方位置に設け られた取付 点 3 1 b にそれぞれ取り付けられている。

以上のようなカーテン状エアバッ グ 1 0 の車体に対す る取付けにより、 後方側の帯状部 1 0 8 の略中間位置が ノレ一フ レール 3 1 の高さにまで持ち上げられる結果、 自 然取付け状態において後方側の筒状膨張部 1 0 2 を横切 るような弛み Sが生じる と と もに、 上縁 1 0 5 の取付部 位 1 0 5 aのうちの最後部のものと、 帯状部 1 0 8 の取 付部位 1 0 8 a との間には切り欠き部 Uが形成された状 態となる。

また、 カーテ ン状エアバッ グ 1 0 の上縁 1 0 5 の各取 付部位 1 0 5 a は、 それぞれ横方向に伸びる長孔状とな つており、 その各取付部位 1 0 5 a相互のピッチは各ル 一フ レール 3 1 に設けられた取付点 3 1 a のピッチより も長く 、 また、 その各取付点 3 1 a はそれぞれ頭部を有 する ピン状とされ、 その有頭ピン状の取付点 3 1 aの胴 部に対してカーテン状エアバッ グ 1 0 の上縁 1 0 5 に設 けられた長孔状の取付部位 1 0 5 aをルーズに装着して 頭部で押さえる こ とによって、 カーテン状エアバッ グ 1 0 の上縁 1 0 5 が各取付部位 1 0 5 a間に若干の弛みを 形成'してルーフ レール 3 1 に対して取り付け られている そ して、 以上の筒状膨張部 1 0 2 を横切る弛み S、 切 り欠き部 U、 および上縁 1 0 5 の取付部位 1 0 5 a間の 弛みの存在によって、 自然取付け状態の力一テン状エア バッ グ 1 0 は緊張しておらず、 第 4 図に示すよう に巻回 収納が可能となっている。

また、 カーテン状エアバッ グ 1 0 の収納状態における 巻回の向きは、 第 8 図に模式的断面図を示すように、 そ の下縁 1 0 6側が車両の内側に曲げられて巻かれる向き とされている。 そ して、 後方側の筒状膨張部 1 0 2 は、 展開状態においてセンタービラ一 3 3 とほぼ沿つた位置 となるように形成されている。

以上の実施の形態においては、 イ ンフ レ一夕 2が作動 すると、 まず横方向膨張部 1 0 4 にガスが注人され、 そ の横方向膨張部 1 0 4 を介して後方側の筒状膨張部 1 0 2 、 保護用膨張部 1 0 3 および前方側の筒状膨張部 1 0 1 に対して順次ガスが注人されてい く 。 ィ ンフ レー夕 2 の作動初期においては、 横方向膨張部 1 0 4 が膨張しつ つ、 筒状膨張部 1 0 2 が膨張していく こ とになるが、 こ のとき、 筒状膨張部 1 0 2 はカーテン状エアバッ グ 1 0 の上縁 1 0 5 の近傍から下縁 1 0 6 の近傍にまで繋がつ ているため、 その膨張によって、 下縁 1 0 6 に形成され て膨張している横方向膨張部 1 0 4 を下方に引っ張るよ う に伸張し、 弛み Sを解消させ、 また、 切り欠き部 Uを 拡開きせる。 カーテン状エアバッ グ 1 0 の下縁 1 0 6 は 、 その両端部が帯状部 1 0 7 ， 1 0 8 を介して車体に固 定されているため、 下縁 1 0 6 の横方向膨張部 1 0 4 に テンシ ョ ンが作用する。 その結果、 横方向膨張部 1 0 4 および筒状膨張部 1 0 2 は、 膨張によって常に一定の位 置に展開して固定された状態となる。 その状態で、 保護 用膨張部 1 0 3 および前方側の筒状膨張部 1 0 1 が膨張 し、 カーテン状エアバッ グ 1 0 の車体に対する固定状態 はより一層確実なものとなり、 乗員を確実に保護するこ とができる。

また、 以上のカーテン状エアバッ グ 1 0 の展開時の動 作において、 上縁 1 0 5 の各取付部位 1 0 5 a力 これ ら相互の間に若干の弛みが形成された状態でルーフ レー ノレ 3 1 の各取付点 3 1 a にルーズに取り付けられている ため、 切り欠き部 Uの拡開動作と併せて、 各取付部位 1 0 5 aが適宜に移動するこ とによって筒状膨張部 1 0 2 の伸張動作がスムーズなものとなる。

更に、 カーテン状エアバッ グ 1 0 は、 第 8 図に示した 向きに巻回されて収納されている と と もに、 筒状膨張部 1 0 2が展開状態においてセンターピラー 3 3 にほぼ沿 つた位置に形成されているため、 カーテン状エアバッ グ 1 0が車室内側面に沿ってスムーズに巻き戻されるよう に展開する と と もに、 その展開時に筒状膨張部 1 0 2が センタービラ一 3 3 にガイ ドされ、 サイ ドウイ ン ドウが 開放されている状態でもカーテ ン状エアバッ グ 1 0が車 外に出る こ とな く 確実に一定の位置に固定されて展開す る。

そ して、 以上の実施の形態においてカーテン状ェアバ ッ グ 1 0 の下縁 1 0 6 に沿って連続的に形成されている 横方向膨張部 1 0 4 は、 イ ンフ レ一夕 2 の動作当初にガ スが注入されて膨張し、 続く 筒状膨張部 1 0 2 の膨張 （ 伸張） によって下方に引っ張られて移動してい く 。 従つ て、 カーテ ン状エアバッ グ 1 0 の下縁 1 0 6 は膨張によ り剛性が付与された立体的な構造を有してその中間部分 に下方への力が加えられてテンシ ョ ンが付与される こ と になり、 曲げ方向および捩じ り方向に対しても剛性が生 じるばかりでな く 、 横方向膨張部 1 0 4 がシー ト と ドア ないしは車体側壁との間に挟まれて固定された状態とな るため、 カーテン状エアバッ グ 1 0 の展開時における位 置決め機能は極めて安定したものとなる。 また、 実験に よれば、 カーテ ン状エアバッ グ 1 0 の内圧を 2 0 〜 3 0 k p a とするこ とにより、 特に横方向膨張部 1 0 4 の剛 性が非常に高く なり、 乗員が衝突しても折れ曲がるこ と がないこ とが確かめられている。

なお、 以上の各実施の形態においては、 カーテン状ェ ァバッ グの下縁の両端部のうち、 リ アピラー側の端部を ノレーフ レールに沿つ た取付点に取り付け、 フ ロ ン ト ビラ 一側の端部をルーフ レールより も低位置の取付点に取り 付けた例を示したが、 これらを逆転させ、 リ アビラ一側 の端部をルーフ レールより も低位置に、 かつ、 フ ロ ン ト ビラ一側の端部をルーフ レールに沿つた位置に取り付け てもよ く 、 更には、 カーテ ン状エアバッ グの下縁の両端 を、 それぞれルーフ レールよ り も低位置の取付点に取り 付けてもよい。

以上のよう に、 本発明によれば、 カーテン状エアバッ グにその上縁近傍から下縁近傍にまで繋がつた筒状膨張 部を 1 個も し く は数個程度形成するこ とによって、 イ ン フ レー夕の作動時に筒状膨張部が伸張してカーテ ン状ェ アバッ グの下縁に有効なテンシ ョ ンを付与してその展開 位置を定位置に固定するこ とができ、 多数の円筒状の膨 張部を平行に形成する従来装置に比して、 少ない縫製ま たは溶着のもとにカーテン状ェアバッ グを下縁の弛みを 生じさせるこ とな く 所要の展開位置に安定して固定して 、 乗員を保護する こ とが可能となった。

また、 本発明のカーテン状エアバッ グの構造によれば 、 展開に必要なガス量が従来装置に比して少な く てすむ ため、 少ない容量のィ ンフ レー夕を用いて乗員を保護す る こ とが可能となり、 縫製または溶着の削減と併せて、 低コス 卜で高性能のエアバッ グ装置が得られる と と もに 、 展開に要するガス量が少なく てすむが故に最終的な展 開に至るまでの所要時間を短く するこ とが可能となり、 素早く乗員の保護態勢を採るこ とが可能となる。

更に、 力一テン状エアバッ グの下縁にテンシ ョ ンを付 与してその位置を固定するための筒状膨張部は 1 個また は数個程度でよ く 、 乗員を保護するための保護用膨張部 の形状を任意とするこ とができ、 各車種に合致した最適 な形状を採用する ことによって、 乗員の保護機能をも向 上させる こ とができる。

また、 筒状膨張部をセ ンタ ー ピラーに干渉させつつ伸 張させる こ とによって、 サイ ドウイ ン ドウの開閉に影響 される こ とな く 、 カーテン状エアバッ グをスムーズに展 開させて乗員を保護するこ とができる。

そ して、 カーテ ン状エアバッ グの下縁に沿った連続的 な膨張部 （横方向膨張部） を設ける こ とによって、 イ ン フ レー夕の作動時に下縁に曲げ方向および捩じ り方向へ の剛性も付与した状態でテ ンシ ョ ンを付与して位置決め 固定するが可能となり、 この横方向膨張部がシー ト と ド ァ等との間に挟まれて固定されるこ と も併せて、 より確 実で安定した位置決めと乗員保護を達成するこ とができ る。

Claims

請 求 の 範 囲

1 . 車両側部への高荷重作用時に作動するイ ンフ レ一夕 からのガスの注入によ り、 車両内壁のルーフ レールに沿 つてフ ロ ン ト ビラー側から リ アピラー側に展開するカー テン状エアバッ グを備えたエアバッ グ装置において、 上記カーテン状エアバッ グには、 ィ ンフ レー夕の作動に よ り膨張して乗員を保護する保護用膨張部と、 その保護 用膨張部に連通し、 かつ、 イ ンフ レ一夕の作動により当 該エアバッ グの上縁近傍から下縁近傍にまで繋がる筒状 に膨張する少な く と も 1 つの筒状膨張部が形成されてい る と と もに、

このカーテン状エアバッ グは、 上縁の複数箇所がルー フ レールに設けられた複数の取付点に取り付けられ、 下 縁の両端部の一方がフロ ン ト ピラ一側に設け られた取付 点に、 他方がリ アピラー側に設けられた取付点にそれぞ れ取り付けられて折り畳みも し く は巻回収納されている と と もに、 上記下縁の両端部を取り付けるためのフロ ン 卜 ピラー側およびリ アビラ一側の各取付点の少な く と も 一方は上記ルーフ レールの各取付点より も低位置に設け られ、 その折り畳みも し く は巻回を解いた状態において 当該力一テン状エアバッ グは、 ガスの非注人時に上記筒 状膨張部を横切る弛みが生じ、 かつ、 ガスの注入による 膨張時には上記筒状膨張部がその弛みを解消するように 伸張してカーテン状エアバッ グの下縁にテンシ ョ ンを付 与するよう に構成されているこ とを特徴とするエアバッ グ装置。

2 . 上記筒状膨張部の少な く と も 1 つは、 ガスの注入時 にセ ン タ ー ビラ一に干渉しつつ膨張するよ う に構成され ている こ とを特徴とする請求項 1 に記載のエアバッ グ装 置

3 . 上記カーテ ン状エアバッ グが、 下縁が車両の内側に 向く よう に巻回されて収納されている こ とを特徴とする 請求項 1 または 2 に記載のェアバッ グ装置。

4 . 上記カーテ ン状エアバッ グに、 下縁に沿って連続し て伸びる膨張部が形成されている こ とを特徴とする請求 項 1 、 2 または 3 に記載のエアバッ グ装置。

5 . 上記力一テン状ェアバッ グの下縁に沿つて連続して 伸びる膨張部が、 上記筒状膨張部と上記ィ ンフ レー夕を 繫ぐガス通路を形成しているこ とを特徴とする請求項 4 に記載のェァバッ グ装置。

6 . 上記ィ ンフ レー夕からのガスが上記筒状膨張部の 1 つに最初に注入されるように、 これら両者を直接に連通 させるガス通路が形成されている こ とを特徴とする請求 項 1 、 2、 3 または 4 に記載のエアバッ グ装置。

7 . 上記力一テ ン状エアバッ グの下縁両端部を除く 各車 両取付点への取付部位が、 それぞれの取付点に対応して 形成された長孔を介して各取付点にルーズに取り付けら れている こ とによって、 上記筒状膨張部の膨張時におけ る伸張を可能と している ことを特徴とする請求項 1 、 2 、 3、 4、 5 または 6 に記載のエアバッ グ装置。

8 . 上記カーテ ン状エアバッ グの所定の位置に、 ス リ ツ ト も 'し く は切り欠きを形成する こ とにより、 上記筒状膨 張部の膨張時における伸張を可能と している こ とを特徴 とする請求項 1 、 2 、 3 、 4、 5 、 6 または 7 に記載の ェアバッ グ装置。