WO2003054708A1

WO2003054708A1 - Systeme et procede de lecture de document electronique

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Publication number: WO2003054708A1
Application number: PCT/JP2002/013024
Authority: WO
Inventors: Shengjin Wang
Original assignee: Nec Corporation
Priority date: 2001-12-12
Filing date: 2002-12-12
Publication date: 2003-07-03
Also published as: EP1455279A4; EP1455279A1; CA2455672A1; CN1535426A; CN1308853C; AU2002366924A1; US20040268221A1; US20090031218A1; JPWO2003054708A1; US7458015B2

Description

明細書電子文書閲覧システム及びその方法技術分野

本発明は電子文書閲覧システム及びその方法に関する。特に、電子化された雑誌■新聞■社内文書等の大量の電子文書を閲覧するための電子文書閲覧システム及びその方法に関する。背景技術

情報技術の進展に伴い、雑誌、新聞、社内文書などの情報を電子化し画像データとして電子文書サーバ内の電子文書ファィルに蓄積することが行われている。電子文書サーバ内に蓄積された電子文書画像（以下では、単に電子文書と呼ぶ）を閲覧する際には、一般に、 L A N (Local Area Network) や、 WA N (Wide Area Ne twork )等を含む種々の通信ネッ卜ワークを介してユーザの端末の表示画面上に画像を表示する。

この場合の画像伝送方法としては、プログレッシブ（ progressive ) 伝送技術を利用するのが一般的である。プログレッシブ伝送技術では、画像伝送の際に、数段階にわたって徐々に鮮明に（解像度を徐々に上げて）表示させる。

このようなプログレッシブ伝送技術を用いている関連技術を文献を挙げて説明する。

特開 2 0 0 0— 5 0 2 6 1号公報（以下、文献 1と呼ぶ）には以下の技術が開示されている。ユーザは画像の重要領域をあらかじめ指定しておく。重要領域に指定された画像は、重要領域以外の画像よリも先行して伝送される。

特開平 1 1一 2 4 2 6 5 4号公報（以下、文献 2と呼ぶ）には以下の技術が開示されている。ユーザの指定した文書画像（ドキュメント画像）は文書のレイアウト構造を利用して 2段階の解像度に分けて送信される。すなわち、ドキュメント画像内のレイァゥト構造を識別し、ユーザに参照される可能性の高いレイァゥトォブジェク卜については高い解像度でユーザ端末に送信する。一方、ユーザに参照される可能性の低いレイァゥトォブジェク卜については低い解像度でユーザ端末に送信する。

特開 2 0 0 1— 1 4 8 8 0 2号公報（以下、文献 3と呼ぶ）には以下の技術が開示されている。デジタルカメラにおける電池切れによる画像データの転送失敗を防止するために、電池残量に基づく可能動作時間が算出される。算出された可能動作時間とデータ通信速度とを基に、送信可能ファイルサイズ（データ量）が算出される。算出された送信可能ファィルサイズに応じた画像ファィルの解像度レベルが決定され、決定された解像度レベルで画像が伝送される。

電子文書閲覧システムにおいて閲覧対象となる電子文書には、一冊ずつの電子書籍ゃ電子雑誌の他に、キーヮード検索によりヒットした検索結果の集合電子文書も含まれる。電子文書のデータ量は膨大であるために、全ての電子文書をユーザ端末側にダウンロードするには多くの時間がかかる。一般に、ユーザは、受信中の電子文書がどのような内容のものであるか、また、所望の内容がどこに存在するかをなるべく早く確認したいのが普通である。すなわち、電子文書閲覧システムでは、ュ一ザに対してできるだけ負担をかけることなく、できるだけ早く必要な電子文書をダウンロードすることが要求される。

例えば、文献 1に開示されている技術では、ユーザが指定した重要領域の画像情報を他の領域の画像情報よりも先行してプログレッシブ的に伝送している。しかしながら、ユーザの閲覧瑋度に応じて、重要領域と他の領域を含めた全体の解像度レベルをコン卜ロールすることができない。

また、文献 2に開示されている技術は、文書のレイァゥト構造を利用しているものの、レイァゥトォブジェクトを固定された高い解像度と低い解像度で送信'表示を行う。よって、文書画像に含まれるレイアウトオブジェク卜によっては、送信に長時間を要する場合と、送信が短時間で済む場合とがあり、送信時間が不均一となる。これは、ユーザに違和感を与えストレスの原因ともなる。

さらに、文献 3に開示されている技術では、バッテリーの残量から可能動作時間が算出され、算出された可能動作時間に応じた解像度レベルで画像が送信される。よって、ユーザの好みによる特定領域の指定や閲覧速度の指定等ができず、ユーザ選択による各種閲覧モードの制御ができないという欠点がある。

上記文献 1 〜3に開示されている技術の問題点は、ユーザの閲覧速度（例えばべージめくりの速度）については全く考慮されていない点に起因する。よって、上記のいずれの技術においても、ユーザに違和感を与えたり、ユーザに負担をかけるという問題がある。

また、上記のいずれの技術においても、ユーザの興味領域の品質を保証しつつぺージめくリ速度を一定としてスムーズにページめくりを行うことができないという問題もある。更に、ネットワークの通信速度は、ネッ卜ワークの種類等にょリ異なる。ところが、通信速度が異なってもユーザにより設定された閲覧条件を保証することは、全く考慮されていない。

それゆえ、本発明の目的は、ユーザに対して違和感を与えることなく快適に文書閲覧を可能とした電子文書閲覧システム及びその方法を提供することにある。本発明の他の目的は、大量のページを有する電子文書に対して、ユーザの興味領域の品質を保証しつつページめくリ速度を一定としてスムーズにページめくりを可能とした電子文書閲覧システム及びその方法を提供することである。

本発明の更に他の目的は、データ伝送用ネットワークの通信速度が変動した場合にも、ユーザにより設定された閲覧条件を保証可能とした電子文書閲覧システム及びその方法を提供することである。発明の開示

本発明による電子文書閲覧システムは、ファイルに蓄積された電子文書を、通信網を介したユーザからの閲覧要求に応答して閲覧可能とした電子文書閲覧システムである。

本発明の態様によれば、電子文書閲覧システムは、閲覧すべき文書を電子化すると共に、文書のページ毎にそのレイァゥト構造を解析する文書解析部と、ページ毎のレイァゥ卜を構成する各領域の画像にそれぞれ対応して、少なくとも、異なる解像度レベルと、これ等各解像度レベルに対応するデータ量とを含むテーブルを生成するテーブル生成部と、閲覧速度が指示された速度優先モードの指定を含む閲覧要求に応答して、通信網の通信速度と閲覧速度とに基づきページ当たりの送信時間及びデータ量を算出する算出部と、テーブルを参照してこの算出データ量に対応する解像度レベルを求め、この解像度レベルに対応した画像のページを送信時間の間ュ一ザへ提示する制御部とを含む。

本発明の他の態様による電子文書閲覧システムは、閲覧すべき文書を電子化すると共に、文書のページ毎にそのレイァゥ卜構造を解析する文書解析部と、ページ毎のレイァゥトを構成する各領域の画像にそれぞれ対応して、異なる解像度レベルと、これ等各解像度レベルの画像の元の画像に対する類似度及びデータ量とを含む亍一ブルを生成するテーブル生成部と、閲覧ページの特定類似度を保証する類似度優先モードの指定を含む閲覧要求に応答して、テーブルを参照してこの特定類似度以上でかっこの特定類似度に一番近い類似度に対応する各領域の解像度レベルを求め、この解像度レベルに対応しだ画像のページを送信時間の間ユーザへ提示する制御部とを含む。

本発明による電子文書閲覧方法は、ファイルに蓄積された電子文書を、通信網を介したユーザからの閲覧要求に応答して閲覧可能とした電子文書閲覧方法である。本発明の態様によれば、電子文書閲覧方法は、閲覧すべき文書を電子化すると共に、文書のページ毎にそのレイァゥ卜構造を解析するステップと、ページ毎のレイァゥトを構成する各領域の画像にそれぞれ対応して、少なくとも、異なる解像度レベルと、これ等各解像度レベルに対応するデータ量とを含むテーブルを生成するステツプと、閲覧速度が指示された速度優先モードの指定を含む閲覧要求に応答して、通信網の通信速度と閲覧速度とに基づきページ当たりの送信時間及びデータ量を算出するステップと、テーブルを参照してこの算出データ量に対応する解像度レべルを求め、求められた解像度レベルに対応した画像のページを ί¾信時間の間ユーザへ提示する制御ステツプとを含む。

本発明の他の態様による電子文書閲覧方法は、閲覧すべき文書を電子化すると共に、文書のページ毎にそのレイァゥ卜構造を解析するステップと、ページ毎のレイァゥ卜を構成する各領域の画像にそれぞれ対応して、異なる解像度レベルと、これ等各解像度レベルの画像の元の画像に対する類似度及びデータ量とを含むテ一ブルを生成するステップと、閲覧ページの特定類似度を保証する類似度優先モードの指定を含む閲覧要求に応答して、テーブルを参照してこの特定類似度以上でかつこの特定類似度に一番近い類似度に対応する各領域の解像度レベルを求め、求められた解像度レベルに対応した画像のページを送信時間の間ユーザへ提示する制御ステツプとを含む。

本発明の作用は以下の通りである。文書をページ毎に、意味を持つ領域（有意領域）毎に分割し、各領域の多重解像度レベルを有するデータにそれぞれ対応する類似度及びデータ量等を表わした類似度テーブルを作成する。この類似度テーブルを用いて、電子文書の各領域を通信ネッ卜ワークの通信速度を勘案してユーザが指定した閲覧速度で電子文書を受信できるように解像度を設定する。ユーザの興味領域が設定されている場合には、その領域についてはユーザが閲覧可能とする解像度で送信を行い、その他の領域については、通信ネットワークの通信速度を勘案しつつ、ユーザの閲覧速度が守られるように解像度を設定する。

この様な制御を行うことにより、ユーザに対して違和感を与えることなく快適な電子文書閲覧環境を提供することができる。図面の簡単な説明

図 1は、本発明による電子文書閲覧システムの実施例の構成を概略的に示すプロック図であり、

図 2は、図 1に示された文書解析部の詳細を示すブロック図であり、

図 3は、図 1に示された閲覧制御部の詳細を示すブロック図であり、

図 4 A〜図 4 Dは、ページレイァゥ卜の例と閲覧モードに対応したページの表示例を示す図であり、

図 5は、図 4 A〜図 4 Dのページレイアウトに対応した類似度テーブルの例を示す図であり、

図 6は、図 1に示された文書解析部の動作を説明するためのフローチヤ一トであ U 図 7は、本発明の実施例の動作の一部を説明するためのフローチヤ一トであり、図 8は、図 7に続く、本発明の実施例の動作の一部を説明するためのフローチヤートであり、

図 9は、図 7に続く、本発明の実施例の動作の一部を説明するためのフローチヤ -トである。発明の実施するための最良の形態

以下に、本発明の実施例について図面を用いて詳細に説明する。図 1は本発明による電子文書閲覧システムの実施例の構成を概略的に示すブロック図である。図 1において、サーバ 1 0とユーザ端末 2 0とが通信ネッ卜ワーク 3 0を介して相互に接続されている。サーバ 1 0は、文書解析部 1と電子文書ファイル 2を備えている。文書解析部 1は、文書類を電子化してページ毎に特徴と構造を解析し、後述の類似度テーブルを作成する。電子文書ファイル 2は、文書解析部 1により取得された電子文書データと類似度テーブルとを含む電子文書情報 1 3 0を格納する。ユーザ端末 2 0は、ページ合成部 3と表示設定部 4と閲覧制御部 5とを備えている。ページ合成部 3は、サーバ 1 0の電子文書ファイル 2からのストリームデータを基にデータをデコーディングして電子文書ページをプログレッシブ的に合成する。ページ合成部 3はまた、サーバ 1 0から電子文書の領域毎に分割された画像が送信されてきた場合には、この領域毎に分割された画像の合成を行う。

表示ノ設定部 4は、ユーザの閲覧指示 1 0 0を受けると共に、ページ合成部 3にて合成された画像を表示する。表示ノ設定部 4は、ユーザとのインタフェースを提供する。ユーザは、表示設定部 4を介して後述するように閲覧モードの選択ゃ閲覧速度などの閲覧指示 1 0 0も行える。

閲覧制御部 5は、サーバ 1 0の電子文書ファイル 2からの類似度テーブルのストリームデータを読み込む。閲覧制御部 5はまた、類似度テーブル内容や通信ネットワーク 3 0の通信速度、表示 Z設定部 4を介して入力されるユーザからの閲覧指示 1 0 0の内容に応じて、ユーザ端末 2 0とサーバ 1 0との間のデータのアクセス制御を行う。図 2は文書解析部 1の内部構成を示す。図 2において、文書解析部 1は、文書電子化入力部 1 1 とレイアウト解析部 1 2と類似度テーブル生成部 1 3とを備えている。

文書電子化入力部 1 1は、文書類を電子化し電子化された画像データの圧縮およびコーディングを行う。 HTMLなど既に電子化されている文書に関しては、画像データとして圧縮およびコーディングを行う。本実施例においては、文書は J P E G や J P E G 2 0 0 0などの画像データ 1 1 0としてレイァゥト解析部 1 2に出力される。

レイアウト解析部 1 2は、文書電子化入力部 1 1からの画像データ 1 1 0に対してレイァゥト解析を行い、レイァゥト情報 1 2 0を取得する。

類似度テーブル生成部 1 3は、レイァゥ卜解析部 1 2からのレイァゥ卜情報 1 2 0をもとに画像データ 1 1 0を有意の複数の領域に分割する。類似度テーブル生成部 1 3はまた、分割した領域毎に、複数の異なる解像度の画像とオリジナルな画像との類似度と、これらの複数の異なる解像度の画像のそれぞれのデータ量を計算して、類似度テーブル 1 3 0を生成する。なお、多レイヤの場合、異なるレイヤを組み合わせた画像からなる、異なる解像度の画像も含まれる。類似度テーブル 1 3 0 については、後で詳しく説明する。

図 3は、ユーザ端末 2 0の閲覧制御部 5の内部構成を示す。図 3において、閲覧制御部 5は、類似度テーブル読込部 5 1と通信速度測定部 5 2とタイマー制御部 5 3と最大特定類似度照合部 5 4とプログレッシブ制御部 5 5とを備えている。類似度テーブル読込部 5 1は、サーバ 1 0の電子文書ファイル 2から類似度テーブルのストリームデータ 2 0 1を読み込む。類似度テーブル読込部 5 1は、取得した類似度テーブル 5 1 0、 5 1 1を出力する。

通信速度測定部 5 2は、類似度テーブル読込部 5 1にて取得した類似度テーブル 5 1 0、ユーザが指定した閲覧速度 5 2 0、通信ネットワーク 3 0の通信速度をもとに、閲覧するページ当たりの通信時間に対応する通信速度 5 3 0を算出する。タィマー制御部 5 3は、算出された通信速度 5 3 0と表示設定部 4を介して入力されたユーザが設定した閲覧速度をもとに、閲覧（ページめくリ）の時間を制御するページ表示情報 5 3 1を算出する。

最大特定類似度照合部 5 4は、ページ表示情報 5 3 1 と類似度テーブル 5 1 1をもとに、ユーザが指定した閲覧速度で閲覧可能となるように電子文書の解像度を変更するページ制御情報 5 4 0を作成する。最大特定類似度照合部 5 4はまた、ぺージ表示情報 5 3 1 と類似度テーブル 5 1 1 をもとに、ユーザが指定した解像度を保証した上で、最大限の閲覧速度となるように電子文書の解像度を変更するページ制御情報 5 4 0の作成も可能である。

プログレッシブ制御部 5 5は、ぺージ制御情報 5 4 0をもとに解像度レベル情報を少なくとも含む画像閲覧要求である画像データ要求 5 5 0をサーバ 1 0に送付する。プログレッシブ制御部 5 5はまた、ユーザの入力など、必要に応じて解像度レベルの変更を行った画像データ要求 5 5 0をサーバ 1 0に送付する。

サーバ 1 0は、画像データ要求 5 5 0を通信ネットワーク 3 0を介して受け取り、画像データ要求に合致する画像ファイル（電子文書）を送付する。この時、画像データ要求 5 5 0の解像度レベルを参照し、この解像度レベルに合致した画像フアイルをユーザ端末 2 0に対して送付する。

ユーザ端末 2 0のべ一ジ合成部 3は、サ一/く 1 0から画像ファイルを受け取リ、表示 Z設定部 4を介して画像ファイルの表示指示を行う。また、画像ファイルが領域毎に分割されている場合、分割されている画像ファイルの合成を行し、、表示/設定部 4を介して、この合成された画像ファイルの表示指示を行う。

次に、レイアウト解析部 1 2により解析された結果であるレイアウト情報 1 2 0 と、レイアウト情報 1 2 0に対して類似度テーブル生成部 1 3により生成される類似度テーブル 1 3 0とについて、図 4 A〜図 4 D及び図 5を参照して説明する。図 4 Aは電子文書の、あるページのレイァゥト構造の例を示している。本実施例においては、紙に印刷された文書を文書電子化入力部 1 1でスキャンすることで電子文書化し、 J P E G 2 0 0 0フォーマツ卜の画像データ 1 1 0が作成されている。また、この電子文書データは、電子文書ファイル 2に保存されている。

図 4 Aの例では、電子文書は複数の領域に分割されている。 6 0 0で示す領域はタイトル領域であり、本例では、 2つのタイトル領域がある。また 6 0 1で示す領域は図表領域であり、上側領域が図領域、下側領域が表領域である。更に、 6 0 2 は文字列からなる段落領域であり、 2つの領域から構成されている。

レイァゥト解析部 1 2では、レイヤ解析を行うことによりレイァゥ卜解析を行い、レイアウト情報 1 2 0を作成する。ここで生成されるレイアウト情報は、図 5に示した表の内、 "パターンと領域" で示されている情報であり、各領域の名称とその座標が示されている。なお、レイアウト解析技術については周知の技術であり、例えば特開平 0 7—1 9 2 0 8 3号公報などに記載されている技術を利用することができる。

図 4 B〜図 4 Dは本実施例において図 4 Aに示した電子文書が端末側でどのように表示されるかを示した模式図である。

図 4 Bは速度優先モードでユーザの興味領域がタィトル領域の場合の表示例である。図 4 Cは速度優先モードでユーザの興味領域が図表領域の場合の表示例である。図 4 Dは類似度優先モードの場合の表示例である。

図 5は、図 4 Aに示した電子文書をレイァゥト解析部 1 2で解析したレイァゥト情報 1 2 0を用いて、類似度テーブル作成部 1 3で作成される類似度テーブル 1 3 0の例を示す。

類似度テーブルは、図 4 Aの各領域において、その位置（ページ内の）を示す領域座標と、類似度とそのデータ量（ストリームデータのサイズ）とを対応づけた解像度レベルが組として表現されている。ここで、領域座標は、例えばタイトル領域 1について言えば、座標（X 1， y 1 ) と、座標（X 2， y 2 ) の 2点で示されている。これら 2点の一方は領域を規定する 4つのコーナ一のうちの、例えば左上のコーナーを示し、他方は右下のコーナーを示す。また、類似度とは、サーバ 1 0に保存されているオリジナルな電子文書に対する類似の程度を示す情報である。この例では、類似度の最高値は 1 . 0であり、類似度 1 . 0はオリジナルな電子文書の解像度と同等であることを意味する。類似度の数値が低くなるにつれ、解像度（類似度）が低下する。

(サーバ 1 0側での動作の説明）

次に、フローチヤ一卜を参照して本発明の実施例の動作を詳細に説明する。図 6は図 1の文書解析部 1の動作を示すフローチヤ一トである。

先ず、文書電子化入力部 1 1は、紙文書をスキャナ等の装置を用いて電子化されたデータを作成する（ステップ S 1 )。この後、電子化されたデータは、 J P E G 2 0 0 0などの一定のフォーマツ卜に従って圧縮及びコーディングされ（ステップ S 2 )、画像データ 1 1 0としてレイァゥ卜解析部 1 2に出力される。

レイァゥト解析部 1 2は、この画像データ 1 1 0を用いてページ毎にレイァゥ卜解析を行う（ステップ S 3 )。この例の場合、図 4 Aに示した如く、このページは 2つの文書タイトル 6 0 0、 1つの図及び 1つの表 6 0 1、 2つの文字列段落 6 0 2の各領域により構成されている。

類似度テーブル生成部 1 3は、レイアウト情報 1 2 0をもとに、各領域毎に最低解像度の 0レベルから最高解像度の 6レベル（ J P E G 2 0 0 0を例とする）までの間で類似度を設定し、類似度テーブル 1 3 0を生成する。

図 4 Aに示した電子文書の例では、図 5に示した類似度テーブルが生成されるものとする。このとき、各解像度レベルに対応する各領域のデータ量も、組としてこのテーブルに表わされる（ステップ S 4 )。

図 5の例において、類似度テーブルにおける類似度の種類は 3種類存在し、タイトル領域と図領域は同じ解像度レベルであれば同じ類似度の値を示しているが、これは一例を表示しているにすぎない。例えば、すべて同じ類似度の値を用いても良いし、領域毎に類似度の値を変化させてもよい。例えば、図領域であれば、解像度レベルが低くても類似度の値を高く設定すれば、解像度レベルがある程度低くても図領域の画像は元の画像とあまり変化なく表示される。一方、類似度の値を低く設定すれば、データ量の低減を期待できる。

類似度テーブル作成部 1 3は、画像データ 1 1 0を入力とし、各領域の各解像度レベルに対応した画像データ（電子文書データ）も作成する。例えば、図 4 Aの図表 6 0 1で示される図から解像度レベル 0〜 6までの 7段階の解像度の計 7種類の画像データ（電子文書データ）を作成する。各領域の解像度レベル毎の画像は、電子文書ファイル 2に保存される。

なお、類似度テーブル作成部 1 3が各領域の解像度レベルに対応した画像データを作成しない例も考えられる。例えば、ユーザ端末 2 0から電子文書の領域についての閲覧要求があった場合に、閲覧要求に含まれる解像度レベルに従って画像を生成し、生成した画像をユーザ端末 2 0に送付する。この場合、電子文書ファイル 2 の容量を削減できるという効果をもつ。

この様にして得られた電子文書データと類似度テーブル 1 3 0は、電子文書ファィル 2に格納される（ステップ S 5 )。

(全体の動作の説明）

ここで、ユーザ端末 2 0側での閲覧時における条件設定について述べる。この実施例では、閲覧モードとして、ページめくリ速度（閲覧速度）を一定に維持する「速度優先モード」と、類似度（解像度）を一定に維持する「類似度優先モード」とがある。ユーザは、表示設定部 4を介して閲覧モードを設定可能である。

速度優先モードでは、閲覧速度の指定が必要となる。閲覧速度の指定としては、例えば 1ページ秒ゃ 3ページ秒の様な指定が可能である。この例においては、表示設定部 4を介してユーザが指定する。

速度優先モードでは、ユーザが興味を持つ領域（特定領域）の指定も可能である。ユーザは、表示/設定部 4を介してタイトル領域、図表領域、段落領域、それ以外の領域、またはこれ等の組合せを指定する。この特定領域の指定により、指定された特定領域については予め定められた特定の類似度を維持しつつ指定された閲覧速度でのページめくりが可能となる。なお、特定領域を設定しない（デフォールト）条件の場合もある。この場合には、全ての領域の類似度を均等に扱う。

次に、上述した「特定類似度」と、以下で用いる「最大限特定類似度」とについて説明する。

先ず、以下の定義を行う。類似度 1 . 0とは、元の領域画像と当該領域画像とが完全に一致することを意味する。類似度の値は 1 . 0に近づくほど元の領域画像との一致度が大きいことを意味する。また類似度の値が小さくなれば、一致度も小さくなることを意味する。

人間の視覚によれば、類似度の値は 1 . 0でなくても、一定の閾値以上あれば元の内容を確認することが可能である。一般に、その閾値は視覚実験により求められるが、ユーザが指定することもできる。「特定類似度」とはこの閾値を表わすものである。

一方、異なる種類の領域では、同じ解像度レベルであっても、その類似度は必らずしも同一にはならない。図 5を参照すると、解像度レベルが 3の場合、タイトル領域の類似度は 0 . 9 1であるのに対し、表領域の類似度は 0 . 8である。つまり、特定類似度を照合した場合、解像度レベルは必ずしも同じ値ではない。

ここで、通信ネットワークを介して、サーバに保存されている電子文書を閲覧する場合を考える。ユーザの閲覧速度が通信ネットワークの通信状況よりも遅く、ォリジナルの電子文書（画像データ）を送付できる通信ネッ卜ワーク環境が整っていれば、ユーザはその電子文書を過不足なく閲覧可能である。しかし、通信ネットヮークの通信状況がユーザの閲覧速度に対応できない場合は、サーバに保存されている電子文書のユーザ端末側へのダウンロードが終わるまで、ユーザは閲覧を停止しなくてはいけない。

ここで、本発明は、通信ネットワークの通信状況やユーザの閲覧速度に応じて電子文書（画像データ）の類似度を変化させている。し力、し、通信ネットワークの通信状況によっては、特定類似度の解像度レベル以上に設定すると、画像データのデータ量が通信ネットワークの通信速度を越えてしまい、ユーザの閲覧速度に対応できない場合がある。

この場合、本実施例では、ユーザの閲覧速度を保証し、かつ、通信ネットワークの通信速度を最大限利用する最大特定類似度を設定する。またこの場合、電子文書の特定の領域については特定類似度以上の解像度で受信し、それ以外の領域については、最大特定類似度を設定するようにしてもよい。

最大特定類似度とは、特定類似度以上の解像度レベルで電子文書を送信できない場合に、ユーザの閲覧速度を満足し、通信ネッ卜ワークを最大限に活用した場合の解像度レベルのことである。

本発明はまた、閲覧速度は多少犠牲になっても特定類似度以上の解像度で電子文書を閲覧できる形態も用意する。この形態のことを本実施例では「類似度優先モード J と呼称する。以下の例においては、「特定類似度」の値を「0 . 9」に設定するものとする。次に、速度優先モードの際の動作を、図 7及び図 8を参照して詳細に説明する。ここで、閲覧時の最初の動作を説明する。まず、ユーザが表示ノ設定部 4において、閲覧モードを「速度優先モード」に、閲覧速度を「3枚秒 J に、興味領域を「タイトル領域」にそれぞれ設定したとする。そして、ユーザが閲覧指示 1 0 0を表示設定部 4に入力する（ステップ S 1 1 )。ユーザの閲覧指示 1 0 0は、本発明を WWW (World Wide Web) に適用する場合、閲覧したい電子文書の U R L (Uniform Resource Locator) を直接指定する方法でも良いし、ユーザに閲覧可能な電子文書を提示し、ユーザに選択させる方法でも良い。勿論、他にも様々な形態が考えられる。

表示設定部 4を介してユーザから閲覧指示 1 0 0が入力されると、閲覧指示が閲覧制御部 5のタイマ一制御部 5 3に入力される。閲覧制御部 5は、通信ネットヮーク 3 0を介してユーザ端末 2 0とサーバ 1 0とを接続する指示をサーバ 1 0に送信する。

この実施例においては、サーバ 1 0は、ユーザ端末 2 0のユーザからの閲覧指示があつた場合、電子文書ファイル 2に保存している電子文書のリストをユーザ端末 2 0に送付する。ユーザ端末 2 0側では、サーバ 1 0側からリストを受け取るとぺージ合成部 3、表示設定部 4を介してそのリストを表示する。ユーザは電子文書リス卜から興味をもつ一冊の電子文書を選択し、閲覧ポタン（パラパラめくリボタン）を押すことで、当該電子文書の閲覧が開始できる。

ここで、閲覧開始後、図 5に示す類似度テーブルをもつ新たなページを表示する際の、閲覧制御部 5による動作を説明する。

タイマー制御部 5 3は、新たなページの属する電子文書の場所 U R L (Uniform Resource Locator) とページ番号（例えば 1 ) をサーバ 1 0に送る（ステップ S 1 2 )。なお、電子文書の画像が複数存在しない場合は、必ずしもページ番号は必要としない。

類似度テーブル読込部 5 1は、サーバ 1 0から該電子文書の類似度テーブルのストリームデータ 2 0 1を読み込む（ステップ S 1 3 )。このときの閲覧モードは速度優先モードであるから（ステップ S 1 4)、通信速度測定部 52で通信速度を算出する（ステップ S 1 5)。この例における通信速度測定部 52は、通信ネットヮーク 30の通信速度とユーザが指定した閲覧速度 520をもとに通信速度 530 を算出する。なお通信ネットワーク 30の通信速度は、類似度テーブル読込部 51 を介してサーバ 1 0から入力された類似度テーブルや、実際にサーバから送付される電子文書などから簡単に算出可能である。

例えば、通信速度測定部 52で通信ネットワーク 30の通信速度が 64Kb p s (bps=bit per second) と算出されたものとする。通信速度測定部 52は、この通信ネットワークの通信速度 64Kb p sとユーザが設定した 3枚秒の閲覧速度をもとに、 1ページ当たり約 0. 33秒の時間（通信時間）で、かつ、そのときのデータ量 Dとして約 21. 3 K bが算出される（ステップ S 1 6)。すなわち、ぺージあたりの通信速度が測定される。

本実施例においては、通信速度の測定はぺ一ジごとに行われるものであるとする。例えば、 64 Kb p sから 32Kb p sに通信ネットワークの通信速度が変動しても、 1ページ当たりに配分した時間とデータ量を増減（この例の場合は、約 1 0. 7Kb) することによって閲覧速度が保証できることになる。

最大特定類似度照合部 54は、 21. 3 Kbのページデータ量 Dと図 5の類似度テーブルをもとに、ユーザが興味領域として指定したタイトル領域（ステップ S 1 7) において最大特定類似度を照合する。

この場合の最大特定類似度の照合のアルゴリズムを以下に説明する。図 5に示す 2つのタイトル領域 1、 2において、高い類似度の値から低い類似度の値までの順で特定類似度 0. 9より大きくかつ 0. 9に一番近い類似度を探す。

タイトル領域 1及びタイトル領域 2においては、図 5より 0. 91の値が該当する。この 0. 91に対応するストリームデータ量はそれぞれ 1 Kbであり、データ量り 1は以下の式で表される。

D 1 =1 Kb+1 Kb=2Kb<21. 3Kb

その結果、解像度レベル 3を確定できる（ステップ S 1 8)。

さらに、以下の式を用いて、他の 4つの領域（図領域、表領域、段落領域 1、段落領域 2) における解像度レベルを求める。

D-D 1 =21. 3Kb-2Kb = 1 9. 3 Kb

この求め方としては、高い類似度の値から低い類似度の値までストリームデータの量で判断をする。

解像度レベルが 6の場合、他の 4つの領域のストリームデータの量は、 1 O OK b、 1 00K b、 1 00 Kb、 1 00 Kbであり、データ量 D 2は以下のようになる。

D 2 = 1 00 K b + 1 OOK b + 1 00 K b + 1 OOKb

=400 K b

この場合、 1 9. 3Kbよりもストリームデータ量が大きくなつてしまうので、解像度レベル 6では送信できない。同様に、解像度レベル 5から解像度レベル 0まで計算する。

この例の場合、解像度レベルが 2の場合、 4つの領域のストリームデータの量は、それぞれ 4. 5 Kbであり，データ量 D 2は以下のようになる。

D 2 =4. 5 K b + 4. 5 K b + 4. 5 K b + 4. 5Kb

= 1 9 K b < 1 9. 3 Kb

それゆえ、解像度レベル 2を確定できる。

上述のアルゴリズムで示されることは、ユーザの興味領域において、少ないデ一タ量でも特定類似度を満たせばよく、これに伴って余った分を他の領域に配分するということである（ステップ S 1 9)。

これによリ、ユーザが指定した閲覧速度を保証しながら最大限に精細画面を表示することができ、これは本発明の特徴の一つとなっている。

プログレッシブ制御部 55は、以上の結果から、 2つのタイトル領域における解像度を解像度レベル 3に、他の 4つの領域における解像度を解像度レベル 2に設定する。この各領域の解像度レベルに関する情報と座標情報とを含む画像データ要求 550は、サーバ 1 0に送られる（ステップ S 20)。

ページ合成部 3はサーバ 1 0からのストリームデータ 200をもとにデータ-をデコーディングして電子文書ページをプログレッシブ的に合成する。表示 Z設定部 4はこのページ合成部 3にて合成したページ画像 3 0 0を表示する（ステップ S 2 1 )。表示画面の概略は図 4 Bに示している。図 4 Bは、興味領域としてタイトル領域が設定されている例を示している。また、説明を省略するが、興味領域として図表領域が設定されている場合は、図 4 Cの様に表示される。つまり、興味領域として設定されている領域については、特定解像度を満足する領域画像が得られ、その他の領域については、通信速度と閲覧速度を加味しながら類似度（解像度）が設定される。

同時に、表示設定部 4からの表示状況 4 0 0がタィマー制御部 5 3に送信される。タイマー制御部 5 3は 0 . 3 3秒の時間が経過して（図 8のステップ S 2 4 )、停止指示がない場合及び最終ページでない場合に、ページ番号に 1を増加させ（ステツプ S 2 5， S 2 6 , S 2 7 )、次の新たなページに切り替える指示を送出する。ユーザからのページめくリを停止する指示がなければ、ステップ S 1 5へ戻り、上述の処理が繰リ返して行われる。

なお、上記例では、ユーザが興味を有する特定領域としてタイトル領域を設定しているが、他の領域を指定した場合にも同様の処理が実行される。図 7に示すフロ一チャートのステップ S 1 7において、興味領域の設定がない（デフォールト）場合には、図 5のテーブルの最下段に示すデフォールトの部分が参照される。そして、デフオール卜の部分の類似度がステップ S 1 6で算出されたページあたりのデ一タ量 D以下で、データ量 Dに最も近いデータ量に対応する類似度（解像度）が求められる（ステップ S 2 2 )。この例の場合、ページデータ量が 2 1 . 3 K bであるので、図 5を参照すると解像度レベル 2が選択される。そして、この解像度レベル情報を含む画像データ要求がサーバ 1 0へ送出される（ステップ S 2 3 )。それ以降の処理はステップ S 2 1から行われることになる。

次に、ステップ S 1 4において、閲覧モードが類似度優先モードに設定される際の動作を、図 9のフローチャートを使用して説明する。

ここで、ユーザが表示設定部 4において閲覧モードを「類似度優先モード」に、興味領域を「デフォールト（設定しない)」に設定したとする。この閲覧時の最初の動作は、速度優先モードの閲覧時の最初の動作と同様であり、図 7のステップ S 1 "！〜 S I 4が実行される。そして、最大限特定類似度照合部 5 4は特定類似度 Γ Ο . 9 Jを最大限に照合しながら各領域における解像度レベルを求める（ステップ S 3 1 )。

この場合の照合のアルゴリズムを説明する。図 5に示す 6つの領域において、高い類似度の値から低い類似度の値までの順でそれぞれ類似度を照合しながら解像度レベル nを求める。解像度レベル πは、以下の定義を満足するものである（ステツプ S 3 2 )。

0 . 9≤解像度レベル nの類似度の値

解像度レベル n― 1の類似度の値ぐ 0 . 9 .

そして、図 5から、上述の条件を満たす解像度レベル nは、 2つのタイトル領域では共に 3、図領域では 3、表領域では 4、 2つの段落領域では 4であることが確定される。

プログレッシブ制御部 5 5はこのようにして得られた各領域の解像度レベル情報と座標情報とをサーバ 1 0に送る（ステップ S 3 3 )。ページ合成部 3はサーバ 1 0からのストリー厶データ 2 0 0をもとにデータをデコーディングして、電子文書ページをプログレッシブ的に合成する。表示ノ設定部 4は、ページ合成部 3にて合成されたページ画像 3 0 0を表示させる（ステップ S 3 4 )。表示画面は図 4 D に示すものである。

同時に、表示ノ設定部 4からの表示状況 4 0 0をタイマー制御部 5 3に送信する。タイマー制御部 5 3は、ユーザからのページめくリを停止する指示がなく（ステップ S 3 6 )、また最終ページでなければ（ステップ S 3 7 )、上述の処理を繰り返して行うためにページ番号に 1 を増加させ、次の新たなページに切り替える指示を送出する（ステップ S 3 8 )。

上述の各動作において、ページめくリを停止する場合としては、最終ページ（逆方向めくりなら最初のページ）に至った場合と、ユーザがあるページを詳しく読みたい時に、ユーザがページめくリ停止指示を要求した場合とがある。これらの場合には、タイマー制御部 5 3はページ番号を増加しない指示と共に、ページ全画面を最高解像度まで表示する指示を送出する（図 8のステップ S 2 8 )。プログレッシブ制御部 5 5はすでに送出した目前のページにおける解像度情報をもとに残された分のス卜リームデータをプログレッシブ的にサーバ 1 0に要求する。

例えば、速度優先モードの場合におけるページめくリ停止の場合、タイトル領域の解像度は解像度レベル 3であるため、引き続き同一領域において解像度レベル 4 から 6までの画像データ要求 5 5 0が、プログレッシブ的にサーバ 1 0に送られ、さらに 4つの解像度レベル 2の領域においては、解像度レベル 3， 4， 5， 6までの画像データ要求 5 5 0が、プログレッシブ的にサーバ 1 0に送られる。

ページ合成部 3はサーバ 1 0からのストリームデータ 2 0 0をもとにデータをデコーディングして電子文書ページをプログレッシブ的に合成する。表示設定部 4は最高解像度を有する全画面のページ画像 3 0 0を表示する（ステップ S 3 0 )。表示画面は図 4 Aに示すものである。

なお、図 1に示したシステム構成は単に一例を示すものであって、これに限定されることはない。例えば、閲覧制御部 5をサーバ 1 0側に設けても良いし、ページ合成部 3もサーバ 1 0側に設けても良い。産業上の利用可能性

本発明による電子文書閲覧システムは、特に、電子化された雑誌■新聞'社内文書等の大量の電子文書を閲覧するための電子文書閲覧システムに適している。本電子文書閲覧システムは、通信ネットワーク上のサーバに蓄積した大量の電子文書を閲覧する際に、通信回線の速度を監視することによリューザの好みによって設定されたページめくりの速度で電子文書を表示することができる。これにより、スムーズにページ画面の切リ替えを行うことが可能になリ、より快適な閲覧環境を提供し、従来のように閲覧の際にユーザに違和感ゃストレスを与えることがない。

本発明による電子文書閲覧システムはまた、電子化された文書を意味のもつ領域毎に分割して各領域の多重解像度データに対応する類似度テーブルが作成される。この類似度テーブルを用いることにより、文書転送時の領域順位の選択はユーザが興味を有する領域に適応することが可能となる。その結果、従来のように手作業により領域指定や領域順位の固定化という欠点を克服できる。

本発明による電子文書閲覧システムは更に、速度優先モードにおいては、通信回線の速度を変動しても、ページごとに配分したデータ量を適応的に調整し、ユーザが興味を有する領域において、既定の速度で最大限に特定類似度で電子文書を表示することができる。一方、類似度優先モードにおいては、ユーザが興哮を有する領域において、特定類似度を保証しつつ最大限の速度で電子文書を表示することができる。

Claims

請求の範囲

1 . サーバに蓄積された電子文書を、通信網を介した端末からの閲覧要求に応答して閲覧可能とした電子文書閲覧システムの端末装置であって、

少なくとも前記通信網の通信速度に基づいて前記電子文書の解像度レベルを選択する手段と、

該選択された解像度レベルの電子文書の閲覧要求を行う手段と、

を含むことを特徴とする電子文書閲覧システムの端末装置。

2 . 前記サーバには、前記電子文書を複数の解像度レベルで保存しておくことを特徴とする請求の範囲第 1項記載の電子文書閲覧システムの端末装置。

3 . サーバに蓄積された電子文書を、通信網を介した端末からの閲覧要求に応答して閲覧可能とした電子文書閲覧システムの端末装置であって、

少なくともユーザの前記電子文書の閲覧速度に基づいて前記電子文書の解像度レベルを選択する手段と、

4 . 前記サーバには、前記電子文書を複数の解像度レベルで保存しておくことを特徴とする請求の範囲第 3項記載の電子文書閲覧システムの端末装置。

5 . サーバに蓄積された電子文書を、通信網を介した端末からの閲覧要求に応答して閲覧可能とした電子文書閲覧システムの端末装置であって、

前記サーバは、前記電子文書をレイァゥト構造解析によリ複数の領域に分割して保存しており、

前記通信網の通信速度、ユーザの前記電子文書の閲覧速度の少なくとも一方に基づいて、前記分割された領域の解像度レベルを選択する手段と、

当該閲覧要求に基づき入力された電子文書の合成処理を行う手段と、を含むことを特徴とする電子文書閲覧システムの端末装置。

6 . 更に、前記分割された領域の内、ユーザの興味を示す興味領域を設定する手段を含み、

前記興味領域に設定された領域については、ユーザが必要とする解像度レベルが選択されることを特徴とする請求の範囲第 5項記載の電子文書閲覧システムの端

7 . サーバに蓄積された電子文書を、通信網を介した端末からの閲覧要求に応答して閲覧可能とした電子文書閲覧システムの端末装置であって、

前記サーバは、前記電子文書をレイァゥト構造解析により複数の領域に分割すると共に、当該分割されたそれぞれの領域毎に複数の解像度レベルで保存しており、前記通信網の通信速度、ユーザの前記電子文書の閲覧速度の少なくとも一方に基づいて、前記分割された領域の解像度レベルを選択する手段と、

当該選択された解像度レベルの電子文書の閲覧要求を行う手段と、

当該閲覧要求に基づき入力された電子文書の合成処理を行う手段と、

8 . 更に、前記分割された領域の内、ユーザの興味を示す興味領域を設定する手段を含み、

前記興味領域に設定された領域については、ユーザが必要とする解像度レベルが選択されることを特徴とする請求の範囲第 7項記載の電子文書閲覧システムの端

9 . サーバに蓄積された電子文書を、通信網を介した端末からの閲覧要求に応答して閲覧可能とした電子文書閲覧システムの端末装置用のプログラムであって、前記通信網の通信速度、ユーザの前記電子文書の閲覧速度の少なくとも一方に基づいて前記電子文書の解像度レベルを選択する第 1のステップと、

前記第 1のステップにて選択された解像度レベルの電子文書の閲覧要求を行う第 2のステップと、

を実行することを特徴とする電子文書閲覧システムの端末装置用プログラム。

1 0 . サーバに蓄積された電子文書を、通信網を介した端末からの閲覧要求に応答して閲覧可能とした電子文書閲覧システムの端末装置用のプログラムであつて、前記サーバは、前記電子文書をレイァゥト構造解析によリ複数の領域に分割して保存しており、

前記通信網の通信速度、ユーザの前記電子文書の閲覧速度の少なくとも一方に基づいて、前記分割された領域の解像度レベルを選択する第 1のステップと、当該選択された解像度レベルの電子文書の閲覧要求を行う第 2のステップと、当該閲覧要求に基づき入力された電子文書の合成処理を行う第 3のステップと、を実行することを特徴とする電子文書閲覧システムの端末装置用プログラム。

1 1 . サーバに蓄積された電子文書を、通信網を介した端末からの閲覧要求に応答して閲覧可能とした電子文書閲覧システムの端末装置用のプログラムであつて、

前記サーバは、前記電子文書をレイァゥ卜構造解析により複数の領域に分割すると共に、当該分割されたそれぞれの領域毎に複数の解像度レベルで保存しており、前記通信網の通信速度、前記電子文書の閲覧速度の少なくとも一方に基づいて、前記分割された領域の解像度レベルを選択する第 "1のステップと、

前記第閲覧要求に基づき入力された電子文書の合成処理を行う第 3のステップを実行することを特徴とする電子文書閲覧システムの端末装置用プログラム。

1 2 . サーバに蓄積された電子文書を、通信網を介した端末からの閲覧要求に応答して閲覧可能とした電子文書閲覧システムのサーバ装置であって、

前記通信網の通信速度、ユーザの前記電子文書の閲覧速度の少なくとも一方に基づいて解像度レベルが選択された電子文書の閲覧要求を前記端末から受け取る手段と、

当該閲覧要求に基づき前記解像度レベルに適合する電子文書の画像を生成する手段と、

当該生成された画像を端末に対して送信する手段と、

を含むことを特^ (とする電子文書閲覧システムのサーバ装置。

1 3 . サーバに蓄積された電子文書を、通信網を介した端末からの閲覧要求に応答して閲覧可能とした電子文書閲覧システムのサーバ装置であって、

前記電子文書を複数の解像度レベルで保存する手段と、

前記通信網の通信速度、ユーザの前記電子文書の閲覧速度の少なくとも一方に基づいて前記解像度レベルが選択された電子文書の閲覧要求を端末から受け取る手段と、

当該閲覧要求に基づき前記複数の解像度レベルで保存された電子文書を選択する手段と、

当該選択された電子文書を端末に対して送信する手段と、

を含むことを特徴とする電子文書閲覧システムのサーノく装置。

1 4 . サーバに蓄積された電子文書を、通信網を介した端末からの閲覧要求に応答して閲覧可能とした電子文書閲覧システムのサーバ装置であって、

前記電子文書をレイァゥト構造解析により複数の領域に分割して保存する手段前記通信網の通信速度、ユーザの前記電子文書の閲覧速度の少なくとも一方に基づいて前記分割された領域の解像度レベルが選択された電子文書の閲覧要求を端末から受け取る手段と、

当該閲覧要求に基づき前記解像度レベルに適合する電子文書の領域画像を生成する手段と、

当該生成された画像を端末に対して送信する手段と、

を含むことを特徴とする電子文書閲覧システムのサバ装置。

1 5 . サーバに蓄積された電子文書を、通信網を介した端末からの閲覧要求に応答して閲覧可能とした電子文書閲覧システムであって、

前記端末は、前記通信網の通信速度、ユーザの前記電子文書の閲覧速度の少なくとも一方に基づいて前記電子文書の解像度レベルを選択し、当該選択された解像度レベルの電子文書の閲覧要求を前記サーバに対して行い、

前記サーバは、前記閲覧要求に従い前記電子文書の解像度レベルに適合した画像の送付を行うことを特徴とする電子文書閲覧システム。

1 6 . サーバに蓄積された電子文書を、通信網を介した端末からの閲覧要求に応答して閲覧可能とした電子文書閲覧システムであって、

前記サーバは、前記電子文書をレイァゥ卜構造により複数の領域に分割して保存しており、

前記端末は、前記通信網の通信速度、ユーザの前記電子文書の閲覧速度の少なくとも一方に基づいて、前記分割された領域の解像度レベルを選択し、当該選択された解像度レベルの電子文書の閲覧要求を前記サーバに行い、

前記サーバは、前記閲覧要求に従い前記電子文書の解像度レベルに適合した領域の画像を端末に送付し、

前記端末は、当該閲覧要求に基づき入力された領域の画像の合成処理を行うことを特徴とする電子文書閲覧システム。

1 7. ファイルに蓄積された電子文書を、通信網を介したユーザからの閲覧要求に応答して閲覧可能とした電子文書閲覧システムであって、

閲覧すべき文書を電子化すると共に、前記電子文書のページ毎にそのレイァゥ卜構造を解析する文書解析手段と、

前記ページ毎のレイアウトを構成する各領域の画像にそれぞれ対応して、少なくとも、異なる解像度レベルと、これ等各解像度レベルに対応するデータ量とを含むテーブルを生成するテーブル生成手段と、

閲覧速度が指示された速度優先モードの指定を含む前記閲覧要求に応答して、前記通信網の通信速度と前記閲覧速度とに基づきページ当たりの送信時間及びデータ量を算出する算出手段と、

前記テーブルを参照して前記算出データ量に対応する解像度レベルを求め、求められた解像度レベルに対応した画像のページを前記送信時間の間ユーザへ提示する制御手段と、

を含むことを特徴とする電子文書閲覧システム。

1 8 . 前記制御手段は、 1ページ当たりの表示終了に応答して次のページを前ページと同様の制御によリューザへ提示することを特徴とする請求の範囲第 1 7 項記載の電子文書閲覧システム。

1 9 . 前記制御手段は、停止指示に応答して、そのときのページに関して、その時の解像度レベルから最高解像度レベルまでの画像データを順次ユーザへ提示することを特徴とする請求の範囲第 1 7項記載の電子文書閲覧システム。

2 0 . 前記閲覧要求には、ユーザが興味を示す興味領域が指定されており、前記テーブルには、前記各解像度レベルの画像の元の画像に対する類似度が含まれており、前記制御手段は、前記テーブルを参照して、前記興味領域に関しては予め設定された特定類似度を満たす解像度レベルに対応した画像のページを前記ユーザへ提示することを特徴とする請求の範囲第 1 7項記載の電子文書閲覧システム。

2 1 . 前記制御手段は、前記興味領域以外の他の領域に関しては、前記算出データ量から前記興味領域のデータ量を差引いたデータ量を、これ等他の領域に配分することを特徴とする請求の範囲第 2 0項記載の電子文書閲覧システム。

2 2 . ファイルに蓄積された電子文書を、通信網を介したユーザからの閲覧要求に応答して閲覧可能とした電子文書閲覧システムであって、

閲覧すべき文書を電子化すると共に、前記文書のページ毎にそのレイァゥト構造を解析する文書解析手段と、

前記ページ毎のレイアウトを構成する各領域の画像にそれぞれ対応して、異なる解像度レベルと、これ等各解像度レベルの画像の元の画像に対する類似度及びデータ量とを含むテーブルを生成するテーブル生成手段と、

閲覧ページの特定類似度を保証する類似度優先モードの指定を含む前記閲覧要求に応答して、前記テーブルを参照してこの特定類似度以上でかっこの特定類似度に一番近い類似度に対応する各領域の解像度レベルを求め、求められた解像度レべルに対応した画像のページを前記送信時間の間ユーザへ提示する制御手段と、を含むことを特徴とする電子文書閲覧システム。

2 3 . 前記制御手段は、 1ページ当たりの表示終了に応答して次のページを前ページと同様の制御によりユーザへ提示することを特徴とする請求の範囲第 2 2 項記載の電子文書閲覧システム。

2 4 . 前記制御手段は、停止指示に応答して、そのときのページに関して、その時の解像度レベルから最高解像度レベルまでの画像データを順次ユーザへ提示することを特徴とする請求の範囲第 2 2項記載の電子文書閲覧システム。

2 5 . ファイルに蓄積された電子文書を、通信網を介したユーザからの閲覧要求に応答して閲覧可能とした電子文書閲覧方法であって、

閲覧すべき文書を電子化すると共に、前記文書のページ毎にそのレイァゥ卜構造を解析するステップと、

前記ページ毎のレイアウトを構成する各領域の画像にそれぞれ対応して、少なくとも、異なる解像度レベルと、これ等各解像度レベルに対応するデータ量とを含むテーブルを生成するステップと、

閲覧速度が指示された速度優先モードの指定を含む前記閲覧要求に応答して、前記通信網の通信速度と前記閲覧速度とに基づきページ当たりの送信時間及びデータ量を算出するステップと、

前記テーブルを参照してこの算出データ量に対応する解像度レベルを求め、この解像度レベルに対応した画像のページを前記送信時間の間ユーザへ提示する制御ステップと、

を含むことを特徴とする電子文書閲覧方法。

2 6 . 前記制御ステップは、 1ページ当たりの表示終了に応答して次のページを前ページと同様の制御によリューザへ提示することを特徴とする請求の範囲第 2 5項記載の電子文書閲覧方法。

2 7 . 前記制御ステップは、停止指示に応答して、そのときのページに関して、その時の解像度レベルから最高解像度レベルまでの画像データを順次ユーザへ提示することを特徴とする請求の範囲第 2 5項記載の電子文書閲覧方法。

2 8 . 前記閲覧要求には、ユーザが興味を示す興味領域が指定されており、前記テーブルには、前記各解像度レベルの画像の元の画像に対する類似度が含まれており、

前記制御ステップは、前記テーブルを参照して、前記興味領域に関しては予め設定された特定類似度を満たす解像度レベルに対応した画像のページを前記ユーザへ提示することを特徴とする請求の範囲第 2 5項記載の電子文書閲覧方法。

2 9 . 前記制御ステップは、前記興味領域以外の他の領域に関しては、前記算出データ量から前記興味領域のデータ量を差引いたデータ量を、これ等他の領域に配分することを特徴とする請求の範囲第 2 8項記載の電子文書閲覧方法。

3 0 . ファイルに蓄積された電子文書を、通信網を介したユーザからの閲覧要求に応答して閲覧可能とした電子文書閲覧方法であって、

前記ページ毎のレイァゥトを構成する各領域の画像にそれぞれ対応して、異なる解像度レベルと、これ等各解像度レベルの画像の元の画像に対する類似度及びデータ量とを含むテーブルを生成するステップと、

閲覧ページの特定類似度を保証する類似度優先モードの指定を含む前記閲覧要求に応答して、前記テーブルを参照してこの特定類似度以上でかっこの特定類似度に一番近い類似度に対応する各領域の解像度レベルを求め、この解像度レベルに対応した画像のページを前記送信時間の間ユーザへ提示する制御ステツプと、を含むことを特徴とする電子文書閲覧方法。

3 1 . 前記制御ステップは、 1ページ当たりの表示終了に応答して次のページを前ページと同様の制御によリューザへ提示することを特徴とする請求の範囲第 3 0項記載の電子文書閲覧方法。

3 2 . 前記制御ステップは、停止指示に応答して、そのときのページに関して、その時の解像度レベルから最高解像度レベルまでの画像データを順次ユーザへ提示することを特徴とする請求の範囲第 3 0項記載の電子文書閲覧方法。