WO2003085417A1

WO2003085417A1 - Detecteur d'objets et lecteur de carte a circuit integre le contenant

Info

Publication number: WO2003085417A1
Application number: PCT/JP2003/002315
Authority: WO
Inventors: Yukihiko Takita; Kenji Hirasawa; Shogo Momose; Yasuhiro Kitazawa
Original assignee: Sankyo Seiki Mfg. Co., Ltd.
Priority date: 2002-03-01
Filing date: 2003-02-28
Publication date: 2003-10-16
Also published as: CN1300601C; US20050218227A1; US7607580B2; CN1650191A

Description

明細書物体検知センサ及びそれを備えた I Cカードリーダ技術分野

本発明は、被検出体の有無を検出するように構成された物体検知センサ、及びこの物体検知センサを備え、装置本体内の読取/書込位置まで挿入された I Cカードに対して情報を記録 ·再生する I Cカードリーダに関する。背景技術

一般に、物体検知センサは、自動販売機、自動券売機、 A T M等の硬貨を取り扱う装置でコィンの凹凸や材質の識別装置、モータの回転駆動制御装置など、多種多様な装置において広く用いられている。従来の物体検知センサは、通常、渦電流型と呼ばれる構造を備えたものであって. 例えば図 1 0に示されているように、棒状をなすコア体 1 0 0に巻回されたコイル 2 0 0に電流を流して、検出用の磁束 Φ rを発生させておき. その検出用磁束 Φ rにより形成される磁界中において、被検出体 3 0 0 と上記コア体 1 0 0とを相対的に移動させ、そのときの両者間の距離変動に対応して上記被検出体 3 0 0に生成される渦電流の大きさが変化して磁気抵抗が変化することから、その変化量をィンダクタンスの変化量として捕らえることによって、図 1 1に示されているような検出出力を得るようにしている。

しかしながら、このような従来型の物体検知センサでは、上述したコァ体 1 0 0と被検出体 3 0 0との間の空気を介在した磁気抵抗変化に、直流抵抗分が含まれていることから、最終的に検出される出力は、イン 1

ピーダンス変化に対応したものとなっている。その結果、従来型の物体検知センサでは、検出出力の感度が未だ十分とはいえず、しかも、直流抵抗分やコア体の透磁率の温度変動などの影響によって、良好な温度特性が得られないという問題もある。

また、上述したコア体 1 0 0と被検出体 3 0 0との間の空気中における磁気抵抗変化は、距離の二乗に比例していることから、検出出力の直線性が良好でなく、しかも図 1 2に示されているように、三次元的な磁束 Φ rの変化を利用して変化量を大きくすることが行われることから、装置全体が大型化する傾向がある。また、センサーアンプ間のケーブルの長さを変えことによってインピーダンスが変動してしまうことから、それに対応して、アンプの調整を行わねばならないという問題もある。一般にまた、 A T M、自動販売機、自動券売機などにおいて、各種型式のカードの情報記録部に対して特定の情報の記録 ·再生を行うカートリーダが広く採用されている。さらに、最近のカードリーダでは、装置本体内に揷入された力一ドの真偽や表裏を検出するための入口センサを設置することが行われている。それらの磁気カードリーダにおいて、装置本体内に挿入されたカードの真偽や表裏を検出するためのに、入口センサを、力一ド揷入口の直後にまたは近傍に配置することがしばしば行われている。すなわち、装置本体内に挿入されたカードの情報記録部等を、入口センサで検知することによって適正なカードが揷入されているか、或いは適正なカードであっても表裏が反対になっていないかなどを入口センサで検出し、不適正なカードであった場合には、上記入口センサの直後にまたは下流側に配置されたシャッターを閉じたままに保持して、不正行為などを未然に防止するようにしている。

さらに近年は、カード内に I Cが組み込まれた I Cカードが採用されつつあり、この I Cカードの接点端子部に I C接点を接離可能に配設して情報の読取/書込を行うための I Cカードリーダが出現している。 I Cカードに対して情報の記録 ·再生を行う I Cカードリーダは、装置本体内にカードを揷入するカード揷入口と、このカード揷入口を通して揷入されたカードを読取/書込位置まで導くカード搬送路と、カード搬送路内のカードを移動させる搬送駆動手段を備えている。カード挿入口に挿入されたカードの真偽あるいは表裏をカード揷入口の近傍に配置される入口センサによって検知し、適正なカードであることが検知されたときは、カードを搬送駆動手段によって I C力一ドの接点端子部に接離可能に配設した I C接点の位置まで搬送し、情報の読取/書込を行つている。

ところが、一般に広く用いられているカードとしての磁気カードの磁気ストライプに対して情報を記録 ·再生する力一トリーダの場合には、上述した入口センサとして、小型の磁気へッドを用いて簡易な構成とすることができるが、最近のカードとしての I C力一ドを用いる場合には、どのようにして I Cカードの正否を検出するかについての具体的な提案は、未だなされていない。

なお、 I C力一ドを判別するにあたって、特開平 1 1— 3 5 2 1 0 8 号公報に開示されたような渦電流型のセンサを用いる場合には、薄型化ができなくなるという問題が発生する。すなわち、渦電流型のセンサでは、励磁用の棒状コアを 3個以上配置することから大型化が避けられない上に、コアの透磁率が湿度により変化することにより使用環境に対する温度特性が大きく変動してしまうことから、 I C力一ドの有無を判定する際の閾値レベルを、温度特性の変動以上に高く設定しなければならなくなってしまい、 I Cカードと入口センサとの間にある程度以上の距離ができてしまう場合には、 I C力一ドの検出ができなくなるおそれがある。さらに、上述した最近の I Cカードを用いるカートリーダの場合には. どのようにしてカードの種別を検出するかについての具体的な提案は未だなされていない。

このように従来のカードリーダでは、装置本体内に挿入されたカードの種類を判定することができず、現時点で用いられているカードが、磁気力一ドであるのか I C力一ドであるのかの判別ができないという問題がある。また、 I Cカードの場合には、接触型の I Cカードであるのか. 非接触型の I Cカードであるのかを判別することができず、従って、それらを共用しているカードの判別も、当然に全く不可能になっている。そのため、例えば使用不能なカードを揷入した場合などに、シャッターを閉じる制御動作を確実に行うことができず、装置の誤動作や損傷を防止するといつた対策を採ることができないのが現状である。

また、上述した I Cカードを用いるカードリーダにおいては、 I C力一ドの真偽あるいは表裏を入口センサによって適正に検知されるものである。従ってが、上記入口センサの内部あるいは入口センサと信号処理回路等との間が断線した場合等は、 I Cカードを適正に検知できないため、適正な I Cカードであるにも関わらず不正なカードと誤認して使用できない問題が生ずる。しかし、一般の I Cカードを用いるカードリーダでは、入口センサの断線等を事前に検出することができないという問題があった。

そこで本発明は、簡易な構成よつて、良好な検出感度を得つつ安定した検出結果を得ることができるようにした物体検知センサを提供することを目的とする。

また本発明は、簡易な構成よつて、 I Cカードの検出を良好に行うことができるようにした I Cカードリーダを提供することを目的とする。さらに本発明は、簡易で小型の装置構成よつて、挿入されたカードの種別を確実かつ安定的に検出することができ、装置の誤動作や損傷を良好に防止することができるようにした I Cカードリーダを提供することを目的とする。

さらにまた本発明は、力一ドの真偽等を検知する前に入口センサの断線等を検出して適正な処理を行うことができるようにした I C力一ドリーダを提供することを目的とする。発明の開示

上記目的を達成するために請求項 1記載の物体検知センサでは、コア体の同一軸心上に、励磁用コイル及び検出用コイルがそれぞれ巻回されることにより装着されたものであって、上記励磁用コイル及び検出用コィルの一方側が、前記コア体の軸心方向における略中央に配置された中央コア部に装着されているとともに、前記励磁用コイル及び検出用コィルの他方側が、上記コア体の軸心方向における両端部分に配置された一対の軸端コア部にそれぞれ装着され、それら一対の軸端コア部のうちの一方側と前記被検出体とが、互いに対面可能な配置関係になされている, すなわち、このような構成を有する物体検知センサでは、励磁用コィルと検出用コイルとが区別されて配置されていて、しかも一対の励磁用コィル又は一対の検出コイルの間のバランスに基づいて検出が行われることから、直流抵抗分等を含むィンピ一ダンスに関係なく磁束の変化量を直接測定することによって、小型のコア体を用いつつ高感度な出力が得られ、しかも、従来のような定電流回路を使用することなく安価な回路によって、環境の温度変動にかかわらず安定的な検出動作が可能となつている。

また、請求項 2記載の物体検知センサでは、前記請求項 1記載のコア体が、一枚の板形状部材からなることから、コア体が薄型化されることとなって、より一層小型化が図られる。

さらに、請求項 3記載の物体検知センサでは、前記請求項 1記載の軸端コア部における軸心方向と直交する方向の幅寸法が、前記中央コア部の幅寸法よりも小さく形成されているとともに、請求項 4記載の物体検知センサでは、前記請求項 3記載の軸端コア部の幅寸法が、中央コア部の幅寸法の半分以下に設定されている。

このように、被検出体に近接される軸端コア部を小幅として、当該軸端コア部における電流効率を向上させ、より多くの磁束を発生させることで、検出感度が一層高められる。

さらにまた、請求項 5記載の物体検知センサでは、前記請求項 3記載の中央コア部と、前記一対の軸端コア部との各境界部分には、幅方向に向かって突出する係止鍔部がそれぞれ設けられ、該係止鍔部によって、前記励磁用コイル及び検出用コイルの巻回位置が、予定の位置に位置決め規制されている。

このように、中央コア部と軸端コア部との境界部分に係止鍔部を設けることによって、各コイルの巻回位置を精度良く位置決め可能としておけば、位相ズレ又は出力ズレが低減されるとともに、大きな変化率が得られる。

また、請求項 6記載の物体検知センサでは、前記請求項 3記載の一対の軸端コア部のうち、前記被検出体側に対面可能に配置されている側とは反対側の軸端コア部には、該軸端コア部と対向するようにして、比較金属体が配置されている。このように、被検出体からの検出出力と、比較金属体からの検出出力との差分を変化量として検出を行えば、比較金属体と軸端コア部との距離や、比較金属体の材質などを変更することによって、被検出体に対して必要とされる検出区間における始点位置を「0」出力に設定して用いることが可能となり、それによつて、大きな PC謂聽 15

7

出力変化を得て検出精度、及び分解能が高められるとともに、良好な直線性が得られるようになっている。

さらに、請求項 7記載の物体検知センサでは、前記請求項 1記載の励磁用コイルは、一対のコイル巻回部を有し、それら一対のコイル巻回部は、前記同一の軸心上に対向磁界が形成するように配置されていて、このような手段によれば、一対の励磁用コイルによって差動状態となった一つの出力が得られることから、より一層高感度で正確な検出が可能となる。

一方、上記目的を達成するために請求項 8記載の I Cカードリーダでは、 I Cカードの揷入方向における前記読取 Z書込位置より上流側の適宜の位置に、 I Cカードの接点端子部を検知することによって、挿入されたカードの正否を検出する入口センサが設けられており、このような構成を有する I Cカードリーダによれば、 I Cカードの接点端子部を検知する入口センサによって、カードの正否が容易かつ確実に検出されるようになつている。

また、請求項 9記載の I Cカードリーダでは、上記請求項 8記載の装置本体には、 I Cカードを挿入するカード揷入口と、その力一ド揷入口を通して挿入された I Cカードを前記読取 Z書込位置まで導くカード搬送路と、当該カード搬送路内の I Cカードを移動させる搬送駆動手段と、上記 I Cカードの挿入方向において前記力一ド揷入口の下流側で前記力ード搬送路を遮断 · 開放するシャッター手段とが設けられているとともに、前記入口センサが、上記カード揷入口とシャツ夕一手段との間の位置に配置されていることから、カード揷入口から掙入された I Cカードは、入口センサで検知されることによってシャツ夕一手段が開放状態になされた後に、力一ド搬送路内に送り込まれるようになつている。

さらに、請求項 1 0記載の I Cカードリーダでは、前記請求項 8記載の入口センサが、 I Cカードの表裏を検知可能とするように、接点端子部に対して適宜の位置関係にて配置されていることから、力一ドの正否に加えて、 I Cカードの表裏が容易かつ確実に検出されるようになっている。

さらにまた、請求項 1 1記載の I Cカードリーダでは、前記請求項 9 記載の入口センサが、力一ド搬送路から引き込まれた位置に取り付けられていることから、 I Cカードや装置内に侵入した塵埃等によって入口センサが損傷を受けることが良好に防止されるようになっている。

また、請求項 1 2記載の I C力一ドリ一ダでは、上記請求項 8記載の I Cカードの揷入方向先端位置から接点端子部に至るまでの距離に対して、磁気情報記録部を検知するように設けられた磁気へッドのギャップ中心と前記入口センサとの間の距離が、略等しい距離に設定されていることから、磁気情報記録部を有するカードの検知が円滑に行われるようになっている。

さらに、請求項 1 3記載の I Cカードリーダでは、前記請求項 8記載の入口センサが、コア体の同一軸心上に、励磁用コイル及び検出用コィルがそれぞれ巻回されることにより装着された磁気差動型に構成されたものであって、上記励磁用コイル及び検出用コイルの一方側が、前記コァ体の軸心方向における略中央に配置された中央コア部に装着されているとともに、前記励磁用コイル及び検出用コイルの他方側が、上記コア体の軸心方向における両端部分に配置された一対の軸端コア部にそれぞれ装着され、それら一対の軸端コア部のうちの一方側と前記被検出体とが、互いに対面可能な配置関係になされている。

すなわち、このような構成を有する I Cカードリーダに用いられている磁気差動型の入口センサでは、励磁用コイルと検出用コイルとが区別されて配置されていて、しかも一対の励磁用コイル又は一対の検出コィルの間のバランスに基づいて検出が行われることから、直流抵抗分等を含むインピーダンスに関係なく磁束の変化量を直接測定することによつて、小型のコア体を用いつつ高感度な出力が得られ、しかも、従来のような定電流回路を使用することなく安価な回路によって、環境の温度変動にかかわらず安定的な検出動作が可能となっている。

さらにまた、請求項 1 4記載の I Cカードリーダでは、前記請求項 1 3記載のコア体が、一枚の板形状部材からなることから、コア体が薄型化されることとなって、より一層小型化が図られる。

一方、請求項 1 5記載の I Cカードリーダでは、前記請求項 1 3記載の軸端コア部における軸心方向と直交する方向の幅寸法が、前記中央コァ部の幅寸法よりも小さく形成されているとともに、請求項 1 6記載の I Cカードリーダでは、前記請求項 1 5記載の軸端コア部の幅寸法が、中央コア部の幅寸法の半分以下に設定されている。

このように、被検出体としての I C力一ドに近接される軸端コア部を小幅として、当該軸端コア部における電流効率を向上させ、より多くの磁束を発生させることで、検出感度が一層高められる。

また、請求項 1 7記載の I Cカードリーダでは、前記請求項 1 5記載の中央コア部と、前記一対の軸端コア部との各境界部分には、幅方向に向かって突出する係止鍔部がそれぞれ設けられ、該係止鍔部によって、前記励磁用コイル及び検出用コイルの巻回位置が、予定の位置に位置決め規制されている。

さらに、請求項 1 8記載の I Cカードリーダでは、前記請求項 1 5記載の一対の軸端コア部のうち、前記被検出体としての I Cカード側に対面可能に配置されている側とは反対側の軸端コア部には、該軸端コア部と対向するようにして、比較金属体が配置されている。

このように、被検出体としての I Cカードからの検出出力と、比較金属体からの検出出力との差分を変化量として検出を行えば、比較金属体と軸端コア部との距離や、比較金属体の材質などを変更することによつて、被検出体としての I Cカードに対して必要とされる検出区間における始点位置を「 0」出力に設定して用いることが可能となり、それによつて、大きな出力変化を得て検出精度、及び分解能が高められるとともに、良好な直線性が得られるようになっている。

さらにまた、請求項 1 9記載の I Cカードリーダでは、前記請求項 1 3記載の励磁用コイルは、一対のコイル卷回部を有し、それら一対のコィル巻回部は、前記同一の軸心上に対向磁界が形成するように配置されていて、このような手段によれば、一対の励磁用コイルによって差動状態となつた一つの出力が得られることから、より一層高感度で正確な検出が可能となる。

一方、上記目的を達成するために請求項 2 0記載の I C力一ドリーダでは、読取/書込位置よりもカード挿入方向において上流側の適宜の位置に、掙入されたカードの種別を検出する入口センサが設けられていることから、その入口センサからの検出信号を用いることによって、使用不能なカードを挿入した場合にシャッターを閉じるなどの制御動作を行うことが可能となる。

また、請求項 2 1記載の I Cカードリーダでは、上記請求項 2 0記載の入口センサが、磁気カードの磁気ストライプを検出する第 1の磁気センサと、接触型 I C力一ドの接点端子部を検出する第 2の磁気センサと、非接触型 I Cカードのアンテナ部を検出する第 3の磁気センサとのうちの少なくとも二つの磁気センサを備えている。

従って、この請求項 2 1にかかる発明によれば、入口センサからの検出信号によって、挿入されたカードが、磁気カードであるか、接触型 I Cカードであるか、非接触型 I Cカードのであるから、又はそれらのいずれを共用するカードであるかが良好に検出されることとなる。

さらに、請求項 2 2記載の I Cカードリーダでは、上記請求項 2 0記載の装置本体に、カードを挿入する力一ド揷入口と、そのカード挿入口を通して挿入されたカードを前記読取/書込位置まで導くカード搬送路と、当該カード搬送路内の力一ドを移動させる搬送駆動手段と、上記力一ドの揷入方向において前記カード掙入口の下流側で前記カード搬送路を遮断 · 開放するシャッター手段とが設けられ、入口センサが、カード挿入口とシャッ夕一手段との間の位置に配置されている。

従って、この請求項 2 2にかかる発明によれば、カード挿入口から揷入された力一ドは、入口センサで検知されることによってシャッター手段が開放状態になされた後に、カード搬送路内に送り込まれるようになつている。

さらに、請求項 2 3記載の I Cカードリーダでは、前記請求項 2 0記載の入口センサのうちの少なくとも一つが、コア体の同一軸心上に、励磁用コイル及び検出用コイルがそれぞれ巻回されることにより装着された磁気差動型に構成されたものであって、上記励磁用コイル及び検出用コイルの一方側が、前記コア体の軸心方向における略中央に配置された中央コア部に装着されているとともに、前記励磁用コイル及び検出用コィルの他方側が、上記コア体の軸心方向における両端部分に配置された一対の軸端コア部にそれぞれ装着され、それら一対の軸端コア部のうちの一方側と前記被検出体とが、互いに対面可能な配置関係になされている。すなわち、このような構成を有する I Cカードリーダに用いられている磁気差動型の入口センサでは、励磁用コイルと検出用コイルとが区別されて配置されていて、しかも一対の励磁用コイル又は一対の検出コィルの間のパランスに基づいて検出が行われることから、直流抵抗分等を含むィンピーダンスに関係なく磁束の変化量を直接測定することによつて、小型のコア体を用いつつ高感度な出力が得られ、しかも、従来のような定電流回路を使用することなく安価な回路によって、環境の温度変動にかかわらず安定的な検出動作が可能となっている。

さらにまた、請求項 2 4記載の I Cカードリーダでは、前記請求項 2 3記載のコア体が、板形状部材からなることから、コア体が薄型化されることとなって、より一層小型化が図られる。

一方、請求項 2 5記載の I Cカードリーダでは、前記請求項 2 3記載の軸端コア部における軸心方向と直交する方向の幅寸法が、前記中央コァ部の幅寸法よりも小さく形成されているとともに、'請求項 2 6記載の I Cカードリーダでは、前記請求項 2 5記載の軸端コア部の幅寸法が、中央コア部の幅寸法の半分以下に設定されている。

このように、被検出体としてのカードに近接される軸端コア部を小幅として、当該軸端コア部における電流効率を向上させ、より多くの磁束を発生させることで、検出感度が一層高められる。

また、請求項 2 7記載の I Cカードリーダでは、前記請求項 2 5記載の中央コア部と、前記一対の軸端コア部との各境界部分には、幅方向に向かって突出する係止鍔部がそれぞれ設けられ、該係止鍔部によって、前記励磁用コイル及び検出用コイルの巻回位置が、予定の位置に位置決め規制されている。

さらに、請求項 2 8記載の I Cカードリーダでは、前記請求項 2 5記載の一対の軸端コア部のうち、前記被検出体としてのカード側に対面可能に配置されている側とは反対側の軸端コア部には、該軸端コア部と対向するようにして、比較金属体が配置されている。

このように、被検出体としてのカードからの検出出力と、比較金属体からの検出出力との差分を変化量として検出を行えば、比較金属体と軸端コア部との距離や、比較金属体の材質などを変更することによって、被検出体としての力一ドに対して必要とされる検出区間における始点位置を「0」出力に設定して用いることが可能となり、それによつて、大きな出力変化を得て検出精度、及び分解能が高められるとともに、良好な直線性が得られるようになっている。

さらにまた、請求項 2 9記載の I Cカードリーダでは、前記請求項 2 3記載の励磁用コイルが一対のコイル巻回部を有し、それら一対のコィル卷回部は、前記同一の軸心上に対向磁界が形成するように配置されていて、このような手段によれば、一対の励磁用コイルによって差動状態となった一つの出力が得られることから、より一層高感度で正確な検出が可能となる。

一方、上記目的を達成するために請求項 3 0記載の I Cカードリーダでは、カード搬送路の入口側の位置には、磁気コアに巻回された一対の励磁用コイル及び検出用コイルを有する磁気差動型に構成された入口センサが設けられ、入口センサが I Cカードの接点端子部を検知したときに、搬送駆動手段によって読取ノ書込位置まで導き、入口センサが I C カードの接点端子部を検知しないときには励磁用コイルを励磁して検出用コイルから出力される出力信号の電圧値によって入口センサの断線等を診断する断線診断手段が備えられ、入口センサの断線等を事前に検出するようになつている。

また、請求項 3 1記載の I Cカードリーダでは、上記請求項 3 0記載の入口センサは、コア体の同一軸心上に、励磁用コイル及び検出用コィルがそれぞれ巻回されることにより装着された磁気差動型に構成されたものであって、上記励磁用コイル及び検出用コイルの一方側が、前記コァ体の軸心方向における略中央に配置された中央コア部に装着されているとともに、前記励磁用コイル及び検出用コイルの他方側が、上記コア体の軸心方向における両端部分に配置された一対の軸端コア部にそれぞれ装着され、それら一対の軸端コア部のうちの一方側と前記被検出体とが、互いに対面可能な配置関係になされている。

すなわち、このような構成を有する I Cカードリーダに用いられている磁気差動型の入口センサでは、励磁用コイルと検出用コイルとが区別されて配置され、しかも一対の励磁用コイルバランスに基づいて検出コィルから検出が行われることから、直流抵抗分等を含むインピーダンスに関係なく磁束の変化量を直接測定することによって、小型のコア体を用いつつ高感度な出力が得られ、しかも、環境の温度変動にかかわらず安定的な検出動作が可能となっている。

さらに、請求項 3 2記載の I C力一ドリーダでは、前記請求項 3 0に記載の断線診断手段は、前記接点端子部を検知しないときに励磁用コィルを励磁させて、コンパレー夕によって検出用コイルから出力される出力信号の電圧値と所定の闞値とを比較することにより、励磁コイルゃ検出コイルの断線等を判定するようになされている。

さらにまた、請求項 3 3記載の I C力一ドリーダでは、前記請求項 3 0記載の断線診断手段は、検出用コイルの出力レベルが所定の閾レベルを越えたときに一対の前記励磁用コイルのうちの一方の断線を診断する 1 5

ことから、入口センサ等の断線個所を特定できるようにしている。

また、請求項 3 4記載の I Cカードリーダでは、前記請求項 3 0記載の断線診断手段は、 I Cカードに対して情報の読取/書込を行い力一ド搬送路から前記 I Cカードが排出された後に前記励磁用コイルを励磁して入口センサの断線等を診断することから、次に I Cカードの真偽あるいは表裏を検知するまでの間に、入口センサの断線を事前に検出するようになつている。

さらに、請求項 3 5記載の I Cカードリーダでは、前記請求項 3 0記載の断線診断手段は、 I Cカードをカード搬送路の入口に挿入後、入口センサが I Cカードの接点端子部を検出する前に励磁用コイルを励磁してセンサの断線等を診断するので、入口センサが I Cカードの真偽あるいは表裏を検知する前に、事前に入口センサの断線等を検出するようになっている。

さらにまた、請求項 3 6記載の I Cカードリーダでは、前記請求項 3 0記載の入口センサは、一対の励磁用コイルまたは一対の軸端コア部をアンバランスに構成し、励磁用コイルを励磁したときに、検出コイルから微小な待機電圧を出力させるようにして、一対の励磁用コイルの両方、あるいは検出コイルの断線を、微小な待機電圧との比較により検出するようにしている。

以上述べたように、本発明にかかる請求項 1記載の物体検知センサは、励磁用コイルと検出用コイルとを区別して配置し、一対の励磁用コイルどうしの間のバランスに基づいて検出を行うことにより、直流抵抗分等によるィンピ一ダンスを相殺させて取り除いた残りの変化量を、小型のコア体を用いつつ良好な直線性をもって高感度で得るとともに、従来のような定電流回路を使用することなく安価な回路によって、環境の温度変動にかかわらず安定的な検出動作を可能としたものであるから、簡易な構成よつて、被検出体の有無に関して良好な検出感度を得つつ安定した検出結果を得ることができ、物体検知センサの性能及び信頼性を向上させることができる。

また、請求項 2記載の物体検知センサは、コア体を一枚の板形状部材から形成してコア体を薄型化したものであるから、上述した効果に加えて、より一層の小型化を図ることができる。

さらに、請求項 3及び請求項 4記載の物体検知センサは、被検出体に近接される軸端コア部を小幅として、当該軸端コア部における電流効率を向上させ、より多くの磁束を集めるようにして検出感度を一層高めるようにしたものであるから、上述した効果を更に高めることができる。さらにまた、請求項 5記載の物体検知センサは、中央コア部と軸端コァ部との境界部分に係止鍔部を設けることによって、各コイルの巻回位置を精度良く位置決め可能として、位相ズレを低減させるとともに、大きな変化率を得るように構成したものであるから、上述した効果を更に高めることができる。

また、請求項 6記載の物体検知センサは、被検出体からの検出出力と、比較金属体からの検出出力との差分を変化量として検出を行い、比較金属体と軸端コア部との距離や、比較金属体の材質などを変更することによって、被検出体に対して必要とされる検出区間における始点位置を

「0」出力に設定して用いることを可能とし、それによつて、大きな出力変化を得て検出精度及び分解能を高めるとともに良好な直線性が得られるように構成したものであるから、上述した効果を一層高めることができる。

さらに、請求項 7記載の物体検知センサは、一対の励磁用コイルにより対向磁界を形成することによって出力を理想的な差動状態とし、より一層高感度で正確な検出が可能としたものであるから、上述した効果を一層高めることができる。

また、本発明の請求項 8にかかる I Cカードリーダは、 I Cカードの揷入方向における読取 Z書込位置より上流側の適宜の位置に、 I Cカードの接点端子部を検知することによって、挿入されたカードの正否を検出する入口センサを設けて、 I Cカードの接点端子部を検知する入口センサによってカードの正否を容易かつ確実に検出するように構成したものであるから、 I Cカードリーダの信頼性を向上させることができる。また、本発明の請求項 9にかかる I Cカードリーダは、上記請求項 8 における装置本体に、そのカード挿入口を通して揷入された I Cカードを前記読取/書込位置まで導くカード搬送路を設けるとともに、その力一ド搬送路を遮断 · 開放するシャッター手段を設け、その力一ド揷入口とシャツ夕一手段との間の位置に入口センサを配置したことによって、カード揷入口から揷入された I Cカードを入口センサで検知した後に力一ド搬送路内に送り込むようにしたものであるから、上述した効果に加えて、シャッター手段によって不正カードの排除を確実に行わせることができるとともに、装置本体内の清浄性を良好に維持することができる, さらに、本発明の請求項 1 0にかかる I Cカードリーダは、上記請求項 8における入口センサを、 I Cカードの表裏を検知可能とするように接点端子部に対して適宜の位置関係にて配置し、力一ドの正否に加えて. I Cカードの表裏を容易かつ確実に検出するように構成したものであるから、上述した効果を更に向上させることができる。

一方、本発明の請求項 1 2にかかる I Cカードリーダは、上記請求項 8における I Cカードの挿入方向先端位置から接点端子部に至るまでの距離に対して、磁気情報記録部を検知するように設けられた磁気へッドのギヤップ中心と前記入口センサとの間の距離を略等しい距離に設定して、磁気情報記録部を有するカードの検知が円滑に行われるように構成したものであるから、磁気情報記録部を有する力一ドに対しても同様な効果を奏することができる。

また、本発明の請求項 1 3にかかる I Cカードリーダは、上記請求項 8における入口センサとして磁気差動型の入口センサを用いたことにより、小型のコア体を用いつつ高感度な出力を得つつ環境の温度変動にかかわらず安定的な検出動作が可能としたものであるから、上述した効果に加えて、 I Cカードの検出を良好な検出感度により安定的に行うことができ、小型で高性能な I Cカードリーダを得ることができる。

さらに、本発明の請求項 1 4にかかる I Cカードリーダは、前記請求項 1 3における入口センサのコア体を一枚の板形状部材から形成してコァ体を薄型化したものであるから、上述した効果に加えて、より一層の小型化を図ることができる。

さらにまた、本発明の請求項 1 5及び請求項 1 6にかかる I Cカードリーダは、上記請求項 1 3及び請求項 1 4における入口センサの軸端コァ部を小幅として、当該軸端コア部における電流効率を向上させ、より多くの磁束を集めるようにして検出感度を一層高めるようにしたものであるから、上述した効果を更に高めることができる。

また、本発明の請求項 1 7にかかる I Cカードリーダは、上記請求項 1 5における入口センサの中央コア部と軸端コア部との境界部分に係止鍔部を設けることによって、各コイルの巻回位置を精度良く位置決め可能として、位相ズレを低減させるとともに、大きな変化率を得るように構成したものであるから、上述した効果を更に高めることができる。一方、本発明の請求項 1 8にかかる I Cカードリーダは、上記請求項 1 5における入口センサによる I C力一ドからの検出出力と、比較金属体からの検出出力との差分を変化量として検出を行い、比較金属体と軸端コア部との距離や、比較金属体の材質などを変更することによって、被検出体に対して必要とされる検出区間における始点位置を「 0」出力に設定して用いることを可能とし、それによつて、大きな出力変化を得て検出精度及び分解能を高めるとともに良好な直線性が得られるように構成したものであるから、上述した効果を一層高めることができる。

また、本発明の請求項 1 9にかかる I Cカードリーダは、上記請求項 1 3における入口センサの一対の励磁用コイルにより対向磁界を形成することによって出力を理想的な差動状態とし、より一層高感度で正確な検出が可能としたものであるから、上述した効果を一層高めることがでさる。

一方、本発明の請求項 2 0にかかる I C力一ドリーダは、読取 Z書込位置よりも力一ド挿入方向において上流側の適宜の位置に、挿入されたカードの種別を検出する入口センサを設け、その入口センサからの検出信号を用いることによって、使用不能なカードを揷入した場合にはシャッターを閉じるなどの制御動作を可能としたものであるから、カードの不正行為などを未然に防止することができ、 I Cカードリーダの信頼性を向上させることができる。

また、請求項 2 1記載の I Cカードリーダは、上記請求項 2 0記載の入口センサが、磁気カードの磁気ストライプを検出する第 1の磁気センサと、接触型 I C力一ドの接点端子部を検出する第 2の磁気センサと、非接触型 I C力一ドのアンテナ部を検出する第 3の磁気センサとのうちの少なくとも二つの磁気センサを備え、入口センサからの検出信号によつて、挿入されたカードが、磁気カードであるか、接触型 I Cカードであるか、非接触型 I Cカードのであるから、又はそれらのいずれを共用するカードであるかが良好に検出されるようにしたものであるから、上述した効果を確実に得ることができる。

さらに、本発明の請求項 2 2にかかる I Cカードリーダは、上記請求項 2 0における装置本体に、その力一ド揷入口を通して挿入されたカードを前記読取/書込位置まで導くカード搬送路を設けるとともに、そのカード搬送路を遮断 · 開放するシャッター手段を設け、そのカード挿入口とシャッター手段との間の位置に入口センサを配置したことによって挿入されたカードを入口センサで検知した後に力一ド搬送路内に送り込むようにしたものであるから、上述した効果に加えて、シャッター手段によって不正カードの排除を確実に行わせることができるとともに、装置本体内の清浄性を良好に維持することができる。

さらにまた、本発明の請求項 2 3にかかる I Cカードリーダは、上記請求項 2 0における入口センサとして磁気差動型の磁気差動型センサを用いたことにより、小型のコア体を用いつつ高感度な出力を得つつ環境の温度変動にかかわらず安定的な検出動作が可能としたものであるから、上述した効果に加えて、カードの検出を良好な検出感度により安定的に行うことができ、小型で高性能な I Cカードリーダを得ることができる。

また、本発明の請求項 2 4にかかる I C力一ドリーダは、前記請求項 2 3における磁気差動型センサのコア体を板形状部材から形成してコア体を薄型化したものであるから、上述した効果に加えて、より一層の小型化を図ることができる。

さらに、本発明の請求項 2 5及び請求項 2 6にかかる I C力一ドリーダは、上記請求項 2 3及び請求項 2 4における磁気差動型センサの軸端コア部を小幅として、当該軸端コア部における電流効率を向上させ、より多くの磁束を集めるようにして検出感度を一層高めるようにしたものであるから、上述した効果を更に高めることができる。

また、本発明の請求項 2 7にかかる I Cカードリーダは、上記請求項 2 5における磁気差動型センサの中央コア部と軸端コア部との境界部分に係止鍔部を設けることによって、各コイルの巻回位置を精度良く位置決め可能として、位相ズレを低減させるとともに、大きな変化率を得るように構成したものであるから、上述した効果を更に高めることができる。

一方、本発明の請求項 2 8にかかる I Cカードリーダは、上記請求項 2 5における磁気差動型センサによるカードからの検出出力と、比較金属体からの検出出力との差分を変化量として検出を行い、比較金属体と軸端コア部との距離や、比較金属体の材質などを変更することによって- 被検出体に対して必要とされる検出区間における始点位置を「0」出力に設定して用いることを可能とし、それによつて、大きな出力変化を得て検出精度及び分解能を高めるとともに良好な直線性が得られるように構成したものであるから、上述した効果を一層高めることができる。

また、本発明の請求項 2 9にかかる I Cカードリーダは、上記請求項 2 3における磁気差動型センサの一対の励磁用コイルにより対向磁界を形成することによって出力を理想的な差動状態とし、より一層高感度で正確な検出が可能としたものであるから、上述した効果を一層高めることができる。

一方、本発明の請求項 3 0にかかる I Cカードリーダは、カード搬送路の入口側の位置に、磁気コアに巻回された一対の励磁用コイル及び検出用コイルを有する磁気差動型に構成されたセンサが設けられ、入口センサが I Cカードの接点端子部を検知したときに、搬送駆動手段によつて読取書込位置まで導き、入口センサが I Cカードの接点端子部を検知しないときには励磁用コイルを励磁して検出用コイルから出力される出力信号の電圧値によって入口センサの断線等を診断する断線診断手段が備えたので、入口センサの断線等を自己判断することができるので、 I Cカードリ一ダとしての信頼性を大幅に向上することができる。

また、本発明の請求項 3 1にかかる I Cカードリーダは、上記請求項 3 0における入口センサとして磁気差動型の入口センサを用いたことにより、小型のコア体を用いつつ高感度な出力を得つつ環境の温度変動にかかわらず安定的な検出動作が可能としたものであるから、上述した効果に加えて、 I Cカードの検出を良好な検出感度により安定的に行うことができ、小型で高性能な I Cカードリーダを得ることができる。

さらに、本発明の請求項 3 2にかかる I Cカードリーダは、前記請求項 3 0における断線診断手段が、 I Cカードの接点端子部を検知しないときに入口センサの励磁用コイルや検出コイルの断線等の断線を判定するので、 I Cカードリーダ本来の動作に影響を与えることなく検出することができる。

一方、本発明の請求項 3 3にかかる I Cカードリーダは、前記請求項 3 0における断線診断手段が、検出用コイルの出力レベルが所定の閾レベルを越えたときに一対の前記励磁用コイルのうちの一方の断線等を診断するので、入口センサ等の断線個所を特定することができる。

また、本発明の請求項 3 4にかかる I Cカードリーダは、上記請求項 3 0における断線診断手段が、 I C力一ドが排出された後に入口センサの断線等を診断することから、次に I C力一ドの真偽あるいは表裏を検知するまでの間に、入口センサの断線を事前に検出することができる。さらに、本発明の請求項 3 5にかかる I Cカードリーダは、前記請求項 3 0における断線診断手段が、 I Cカードをカード搬送路の入口に挿入したときに入口センサの断線等を診断するので、入口センサが I C力一ドの真偽あるいは表裏を検知する前に、事前に入口センサの断線等を検出することができる。

さらにまた、本発明の請求項 3 6にかかる I Cカードリーダは、前記請求項 3 0における入口センサが、励磁用コイルを励磁したとき、検出コイルから微小な待機信号を出力するので、この待機信号の電圧値を比較することによって、検出コイルが断線していることを検出することができ、入口センサの断線等を検出することができる。図面の簡単な説明

図 1は、本発明の一実施形態における物体検知センサの概略構造を表した側面説明図である。

図 2は、図 1に示された物体検知センサのコア構造を表した外観斜視説明図である。

図 3は、本発明にかかる物体検知センサの検出出力を、従来センサと比較した線図である。

図 4は、本発明にかかる物体検知センサを、コインの有無検出センサとして用いた場合における概略の配置例を表したものであって、（ a ) は側面説明図、（b ) は平面説明図である。

図 5は、図 4の構成によって得られた出力の一例を表した線図である。図 6は、本発明の他の実施形態における物体検知センサの概略構造を表した側面説明図である。

図 7は、図 6に示された物体検知センサによる検出区間の調整状態を表した線図である。

図 8は、コア体の他の立体形状例を表したものであって、（ a ) は円筒形状のコア体、（b ) は角柱形状のコア体の外観斜視説明図である。

図 9は、励磁用コイルの並列状の接続例を表した回路説明図である。図 1 0は、一般の物体検知センサの概略構造を表した側面説明図である。

図 1 1は、図 1 0に示された一般の物体検知センサによる検出出力の線図である。

図 1 2は、一般の物体検知センサの概略構造を表した外観斜視説明図である。

図 1 3は、本発明の一実施形態における物体検知センサ（入口センサ）を備えた I Cカードリーダのカード搬送路において I Cカードが読取 Z書込位置に搬送された状態を表した縦断面説明図である。

図 1 4は、図 1 3に表された I Cカードリーダのカード搬送路において I C力一ドが読取 Z書込位置に至る直前の状態を表した縦断面説明図である。

図 1 5は、図 1 3に表された I Cカードリーダの力一ド搬送路におけるカード揷入口部分の構成を表した側面説明図である。

図 1 6は、図 1 5に表されたカード揷入口部分の平面説明図である。図 1 7は、図 1 5に表されたカード揷入口部分の正面説明図である。図 1 8は、図 1 3における I Cカードリーダに用いられている入口センサの一例を表した縦断面説明図である。

図 1 9は、図 1 8に表された入口センサの横断面説明図である。

図 2 0は、図 1 8に表された入口センサの概略構造を表した側面説明図である。

図 2 1は、図 2 0に示された入口センサのコア構造を表した外観斜視説明図である。

図 2 2は、本発明にかかる入口センサにおける温度特性の測定結果を表した線図である。

図 2 3は、入口センサと I Cカードの接点端子部との間の間隔と、入口センサからの出力電圧との関係を測定した結果を表した線図である。図 2 4は、実際に取り付けられた入口センサから得られる検知出力電圧の温度特性を表した線図である。

図 2 5は、 I Cカードに設けられた接点端子部の位置を表した平面説明図である。 5

25

図 2 6は、図 2 5中の A部拡大図である。

図 2 7は、 I Cカードに設けられたエンボス領域の位置を表した平面説明図である。

図 2 8は、 I Cカードを表側にして適正に挿入した状態を表した正面説明図である。

図 2 9は、 I Cカードを裏側にして不適正に挿入した状態を表した正面説明図である。

図 3 0 ( a ) は、本発明の他の実施形態における入口センサの概略構造を表した側面説明図であり、（b ) は、（ a ) に示された入口センサによる検出区間の調整状態を表した線図である。

図 3 1は、本発明の一実施形態における物体検知センサ（入口センサ）を備えた I Cカードリーダの力一ド搬送路において I C力一ドが読取 Z書込位置に搬送された状態を表した縦断面説明図である。

図 3 2は、図 3 1に表された I Cカードリーダの力一ド搬送路においてカードが読取 Z書込位置に至る直前の状態を表した縦断面説明図である。

図 3 3は、図 3 1に表された I Cカードリーダのカード搬送路におけるカード揷入口部分を拡大して表した側面説明図である。

図 3 4は、図 3 3に表された力一ド揷入口部分の正面説明図である。図 3 5は、図 3 4に表された力一ド揷入口部分を拡大して表した正面説明図である。

図 3 6は、図 3 1に示された I Cカードリーダに用いられている磁気差動型センサの一例を表した側面説明図である。

図 3 7は、図 3 6に表された磁気差動型センサ（入口センサ）の平面説明図である。

闵 3 8は、磁気差動型センサと I Cカードとの間の間隔と、磁気差動型センサからの出力電圧との関係を測定した結果を表した線図である。図 3 9は、磁気カードにおける磁気ストライプの位置規格を表した平面説明図である。

図 4 0は、非接触型 I Cカードにおける設けられたアンテナ部とチップとの最小結合領域を表した平面説明図である。

図 4 1は、本発明の断線診断手段としての制御回路部を示す回路プロック図である。

図 4 2は、本発明の一実施形態における物体検知センサ（入口センサ）を備えた I Cカードリーダの力一ド搬送路において I Cカードが読取書込位置に搬送された状態を表した縦断面説明図である。

図 4 3は、図 4 1に表された I C力一ドリ一ダのカード搬送路において I Cカードが読取 Z書込位置に至る直前の状態を表した縦断面説明図である。

図 4 4は、図 4 1に表された制御回路部の各状態における信号を表した波形図である。本発明を実施するための最良の形態

まず、本発明の物体検知センサに関する実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。

図 1及び図 2に示されている実施形態にかかる物体検知センサ 1 0においては、一枚の薄板形状部材からなるコア体 1 1の中央コア部 1 1 a に対して、検出用コイル 1 2が巻回されているとともに、上記中央コア部 1 1 aの図示上下方向両側に、係止鍔部 1 1 bをそれぞれ介して一体的に連接された一対の軸端コア部 1 1 c , 1 1 dの各々に対して、励磁用コイル 1 3 c , 1 3 dがそれぞれ巻回されている。

そして、上記一対の軸端コア部 1 1 c , 1 1 dのうちの図示上側に配置された一方側の軸端コア部 1 1 cが、金属部材又は磁性体からなる被検出体 1 4と対面可能に配置されている。このとき本実施形態では、前記中央コア部 1 1 aを通して他方側の軸端コア部 1 1 dに至る軸心 C X の方向（図示上下方向）が、前記被検出体 1 4の移動方向に略直交する位置関係に設定されている。そして、上記一方側の軸端コア部 1 1 cに対して被検出体 1 4が、上記軸心 C Xに略直交する方向に沿って往復移動されることによって、これら一方側の軸端コア部 1 1 cと被検出体 1 4とが互いに対向しつつ近接 · 離間され、それらの両部材 1 1 c , 1 4 どうしが互いに適宜の距離範囲内において対面したときに、前記被検出体 1 4の存在（有り）を検出する構成になされている。なお、上記被検出体 1 4が固定された状態で、物体検知センサ 1 0側が動く構成であつてもよい。

より具体的には、上記中央コア部 1 1 aは、前記軸心 CXの延在方向 (図示上下方向）において物体検知センサ 1 0の略中央部分に配置されていて、上記軸心 CXの方向と直交する方向（図示左右方向）における幅寸法 W1 が、比較的幅広に形成されている。これに対して、上記両軸端コア部 l i e , l l dの各幅寸法W2 は、上記中央コア部 1 1 aの幅寸法 W 1 より小さく設定されており（W2 <W 1 )、本実施形態では、半分以下の寸法 (W2 ≤W 1 / 2 ) となるように形成されている。このとき、上記中央コア部 1 1 aにおける検出用コイル 1 2が巻回されている部位は、やや細幅の寸法 W3 となるように切り欠かれた形状になされている。

また、上記両軸端コア部 1 1 c， l i dに巻回された一対の励磁用コィル 1 3 c , 1 3 は、一体的に連結された一連のコイル部材から構成されていて、それらの各コイル部材のうちの、上記両軸端コア部 l i e , 1 1 dにおける付け根部分に巻回された内端部分どうしが、渡り線 1 3 eによって一体的に接続されて、直列の状態になされている。一方、上記両軸端コア部 1 1 c， 1 1 dの各先端側から引き出された各リード部 13 f ， 1 3 gは、交流電源 1 5の両端子部にそれぞれ接続されていて、その交流電源 1 5から発生される正弦波又は矩形波が、上記両軸端コア部 1 1 c, 1 1 dの各コイル巻回部に印加されることによって、上述した同一の軸心 C X上において、逆方向の対向磁界 Φ 1 , Φ 2が形成されるように構成されている。

このとき、上記中央コア部 1 1 aと、一対の軸端コア部 1 1 c, 1 1 dとの各境界部分に設けられた各係止鍔部 1 1 b, l i bは、上記軸心 CXの方向と略直交する幅方向に向かって突出する張出形状になされており、それらの各係止鍔部 1 1 bに対する軸心方向の前後の位置に、前記励磁用コイル 1 3 c及び検出用コイル 1 3 dがそれぞれ巻回されている。すなわち、それらの各コイル 1 3 c, 1 3 dの巻回位置は、上記両係止鍔部 1 1 b， 1 1 bによって位置決めされるようになっている。

このような構成を有する本実施形態にかかる物体検知センサ 1 0において、上記検出用コイル 1 2から得られる検出出力は、一対の励磁用コィル 1 3 c , 1 3 dにより発生される逆方向の対向磁界 φ 1 , Φ 2の和に相当する磁界に基づくものとなっており、従って、上述した被検出体 14が存在していない（無し）か、または被検出体 14が物体検知センサ 1 0から十分な遠方（無限遠）にある場合には、上記逆方向の対向磁界 φ 1， Φ 2の絶対値は等しくなつて（ | ^ 1 | = | φ 2 、上記検出用コイル 1 2からの出力は「0」となる。一方、物体検知センサ 1 0と被検出体 14とが、相対的に近接して適宜の範囲内に存在する（有り）の状態になると、これら両者間の距離の変化に対応して、上記被検出体 14に発生する渦電流が変化し、それにより、上述した逆方向の対向磁界 φ ΐ, Φ 2のパランスが崩れて、例えば、 φ ΐが大きくなると φ 2が小さくなる。そして、そのときの対向磁界 φ 1 , Φ 2の絶対値の差（ I ø 1 I - I Φ 2 I ) に相当する磁界に基づいて、上記検出用コイル 1 2 から差動出力が得られる。

このような差動状態によって一つの出力が得られるが、その出力は、例えば以下の式によって表されるものとなっている。 d d

ώ t. d _;

出力 = dt

但し、

Φ、 =Asin Wt

(同位相）

すなわち、上述した構成を有する物体検知センサ 1 0では、励磁用コィル 1 3 c， 1 3 dと、検出用コイル 1 2とが区別されて配置されていて、しかも、一対の励磁用コイル 1 3 c , 1 3 dどうしの間のバランスに基づいて検出が行われることから、直流抵抗分等によるインピーダンスに関係なく磁束の変化量が、薄型で小型のコア体 1 1を用いつつ良好な直線性をもって高感度で得られる。しかも、従来のような定電流回路を使用することなく安価な回路によって環境の温度変動にかかわらず、被検出体 1 4の有無に関して安定的な検出動作が可能となる。

また、本実施形態では、被検出体 1 4に対面配置される軸端コア部 1 1 c , 1 1 dを小幅なものとして、当該軸端コア部 1 1 c， l i dにおける電流効率を向上させており、それによつて、より多くの磁束を発生させていることから、検出の変化量、つまり被検出体 1 4の有無に関する検出感度が一層高められるようになっている。

さらにまた、本実施形態にかかる物体検知センサ 1 0では、中央コア部 1 1 aと、軸端コア部 1 1 c， 1 1 dとの境界部分に、係止鍔部 1 1 bを設けることによって、各コイル 1 2， 1 3 c , 1 3 dの巻回位置を精度良く位置決め可能としていることから、位相ズレ又は出カズレが低減されるとともに、大きな変化率が得られる。

また、本実施形態にかかる物体検知センサ 1 0では、一対の励磁用コィル 1 3 c， 1 3 dどうしの間の出力バランスを差動状態としていることから、より一層高感度で正確な検出が可能となっている。また、差動になっているので、温度特性も良い。

例えば、励磁用コイル 1 3 c , 1 3 dとして卷数 2 0 Tのものを採用する一方、検出用コイル 1 2として巻数 4 0 Tのものを採用し、励磁周波数を 1 MH z、励磁電流を 2 0 mA p p ( 0. 6 5 V) に設定して、上述した本発明にかかる物体検知センサ 1 0を従来品とを比較してみたところ、図 3に示されているような結果が得られた。すなわち、被検出体 1 4がない又は十分な遠距離（無限遠）にある場合の上記検出用コィル 1 2からの出力を「 1」としたときの、上記被検出体 1 4と物体検知センサ 1 0との間の距離（図 3の横軸； mm) に対する出力変化率（図 3の縦軸；％) は、従来の物体検知センサで（同図中 A線）約 1 0〜 2 0 %の変化量しか得られなかったのに対して、本願発明にかかる物体検知センサ 1 0では（同図中 B線）、 9 0 0〜 9 5 0 %の大きな変化量が得られた。

また、図 4 ( a), (b) に示されているように、実際に、本発明にかかる物体検知センサ 1 0を、 5 0 0円硬貨などのコィン Cの有無を検知するコインセンサとして用いてみたところ、上記コイン Cと、コインセンサ 1 0との距離（ギャップ） Gにかかわらず、図 5に示されているように、良好な測定結果が得られた。なお、図 5の結果は、電流，アンプゲインを固定状態として測定を行ったものである。

一方、上述した実施形態と同一の構成物に対して同一の符号を付した PC画薦 15

31

図 6に示された実施形態では、一対の軸端コア部 1 1 c , 1 1 dのうちの図示上側に配置された一方側の軸端コア部 1 1 cが、被検出体 1 4と対向するように配置されているとともに、図示下側に配置された他方側の軸端コア部 l i dが、上記被検出体 1 4と同一材質、又は同程度の導電率（被検出体 1 4が非磁性体のときは非磁性体）、或いは同程度の透磁率（被検出体 1 4が磁性体のときは磁性体）を有する比較金属体 2 0と対向するように配置されている。例えば、上記被検出体 1 4が、アルミ材、銅、フェライト、パーマロイなどの場合には、比較金属体 2 0としても、それと同一材質のアルミ材、銅、フェライト、パーマロイ、又はそれらのうちの磁性材どうし、或いは非磁性部材どうしが組み合わせて用いられる。

そして、上述した被検出体 1 4が、物体検知センサ 1 0に対して対面 •離間するように図示左右の方向に移動すると、上記一方側の軸端コア部 1 1 cが、上記被検出体 1 4に対して対面 ·離間されて、それら両部材どうしの間の間隔 L 1が、有限値と無限値との間で変化することになる。そのとき、他方側の軸端コア部 1 1 は、比較金属体 2 0に対して間隔 L 2を変えることなく所定の位置に維持される構成になされている。従って、上記検出用コイル 1 2からの出力が「 0」となる位置は、上記比較金属体 2 0と他方側の軸端コア部 1 1 dとの間の間隔 L 2が、一方側の軸端コア部 1 1 cと被検出体 1 4との間隔 L 1 と等しくなる位置であることから、上述した一方側の軸端コア部 1 1 c と、被検出体 1 4 の検出を行う間隔 L 1を、比較金属体 2 0と他方側の軸端コア部 1 1 d との間の間隔 L 2よりも同じか小さい範囲（0≤L 1≤L 2 ) に設定しておけば、被検出体 1 4の有無に関して大きな検出出力を取り出すことが可能となる。

このように、本実施形態にかかる物体検知センサによれば、被検出体 1 4からの検出出力と、比較金属体 2 0からの検出出力との差分が変化量になされることから、比較金属体 2 0と軸端コア部 1 1 cとの距離 L

2や、比較金属体 2 0の材質などを変更することによって、図 7中の符号 0〜L 2で示された上記被検出体 1 4に対する必要な検出区間において、「0」となる位置 L 2を任意に変更して用いることが可能となり、その結果、被検出体 1 4の有無に関して大きな出力を得ることによって検出精度が高められる。

以上、本発明者によってなされた発明の物体検知センサに関する実施形態を具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であることはいうまでもない。

例えば、上述した物体検知センサに関する実施形態では、検出用コィル 1 2を中央部分に挟んで両側に励磁用コイル 1 3 c , 1 3 dを配置しているが、励磁用コイルを中央部分に挟んで両側に検出用コイルを配置するように構成することも可能である。

また、上述した物体検知センサに関する実施形態では、軸端コア部 1 1 cの幅寸法を、中央コア部 1 1 aの幅寸法よりも小さくしているが ( W 2 < W 1 )、両者を等しくしたり、逆の大小関係に設定することも可能である。また、上述した実施形態におけるコア体 1 1の中央コア部 1 1 aには、検出用コイル 1 2を巻回する部位に凹状の切欠き部が設けられているが、そのような切欠き部を設けることなく単純な矩形状をなすように形成することも可能である。

さらに、上述した物体検知センサに関する実施形態では、コア体として、一枚の薄板形状部材を用いているが、図 8 ( a ) , ( b ) に示されているような立体形状のコア体 1 1 ' , 1 1 " であっても同様に採用することができる。なお、この場合においても、軸方向の中央部分に設けられた切欠状の凹部 1 1 ' a, 1 1 " aを形成することなく単純形状に構成することが可能である。

さらに、上述した物体検知センサに関する実施形態では、一対の励磁用コイル 1 3 c， 1 3 dがー連 ·一体に直列状態にて接続されているが，例えば、図 9に示されているように、それらの各励磁用コイル 1 3 c , 1 3 dを、交流電源 1 5に対して並列状態となるように接続して対向磁界を形成することも可能である。

さらにまた、上述した物体検知センサに関する実施形態は、一つの励磁用電源を単独で設けたものであるが、各励磁用コイル 1 3 c , 1 3 d 毎に、別個の電源をそれぞれ配置することも可能である。但し、その場合には、各電源どうしの位相が同期するように設定することが必要となる。

一方、上述した物体検知センサに関する実施形態における一対の両軸端コア部： L l c，：！丄の各幅寸法¹^? , W2 が、作製誤差などによって、例えば 5 mのように微少量だけ互いに異なってしまい、その結果、被検出物がない場合の差動出力が「0」にならなくなってしまうことも考えられるが、その場合には、上記各励磁用コイル 1 3 c , 1 3 dに供給する電流値を、差動出力が「 0」となるようにオフセット調整することによって容易に対処することが可能である。

次に、上述した物体検知センサを備えた I Cカードリーダに関する本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。

まず、図 1 3， 1 4、図 3 1 , 3 2、及び図 4 2 , 4 3は、 I Cカードリーダを示し、 I Cカード 3を揷入して情報を読取 Z書込する場合の形態を示している。なお、図 3 1に示す実施形態における " I Cカード 3 " は、 "接触型 I Cカード 3 " とする。また、 "物体検知センサ" は、入口センサ" または "磁気差動型センサ" とする。 I Cカードリーダの装置本体 1内には、図示右端側に設けられた力一ド挿入口 2を通して挿入された I Cカード 3が、略水平方向に延在するように配置された力一ド搬送路 4により案内されて、図示したように装置後端側まで送り込まれる構成となっている。このカード搬送路 4は、上側フレーム 4 aと下側フレーム 4 bとの間に挟まれるようにして構成されており、当該カード搬送路 4の比較的前方（図示右方）の位置に配置された搬送駆動手段としての力一ド送りローラ 5 a又は送りパット 5 bが、図示を省略したモータによって回転駆動されることによって、上記 I Cカード 3が、後端側（図示右端側）に配置されたカード読取 Z書込位置まで導かれるようになっている。

なお、図 4 2及び図 4 3に示す I Cカードリーダでは、当該力一ド搬送路 4のほぼ中央の位置に、カード送りローラ 5 c と送りパッ卜 5 dが配置されている。カード送りローラ 5 a、 5 c又は送りパット 5 b、 5 dは、図示を省略したモータによって回転駆動されることによって、上記 I Cカード 3が、後端側（図示右端側）に配置されたカード読取/書込位置まで導かれるようになっている。

より具体的には、上記カード揷入口 2からカード搬送路 4の内部側に取り込まれた I Cカード 3は、当該 I Cカード 3の先端 3 aがカード当接部材 6に当接された後に更に押し込まれ、その I Cカード 3とともに上記カード当接部材 6をカード走行方向に移動させる。そして、その力ード当接部材 6の移動に伴って、 I C接点 7が、接点ブロック 8の作用によって上記 I Cカード 3の接点端子部 3 bに当接させる位置まで移動される。

一方、上記カード当接部材 6は、 I Cカード 3の先端 3 aを当接させる突出部 6 aと、 I Cカード 3の裏面側を受け支える受け手段 6 bとを備えている。上記突出部 6 aは、カード当接部材 6の先端部分（図示左端側部分）において、下方を向くように形成されており、その突出部 6 aに対して、カード搬送路 4内を走行する I Cカード 3が当接するように、当該突出部 6 aの一部が、前記上側フレーム 4 aと下側フレーム 4 bとにより形成される力一ド搬送路 4内に突出するように配置されている。

上述したカード当接部材 6は、 I Cカード 3が走行する方向に移動可能に設けられているが、スプリング等（図示省略）によって I Cカード 3の後端側方向、すなわち図示右方の手前側に復帰付勢されており、そのカード当接部材 6に I Cカード 3が当接して移動させるまでは、図 1 4、図 3 2及び図 4 3に示すように後方位置（図示右方位置）に待機している。そして、 I Cカード 3が図示左方側のカード読取 Z書込位置に向かって走行し、当該 I Cカード 3の先端 3 aがカード当接部材 6の突出部 6 aに当接すると、当該カード当接部材 6は、 I Cカード 3とともにカード走行方向すなわち図示左方の奥側に向かって移動し、それによつて、上記カード当接部材 6が、図 1 3、図 3 1及び図 4 2に示すカードセット位置、つまり I C力一ド 3に対する情報の読取 Z書込を行う位置に到達する。

一方、上記接点ブロック 8は、プローブ針状の I C接点 7を保持しながらカード当接部材 6に係合しており、カード当接部材 6が、図示左方の先端側へ移動するのに連動して、図 1 4、図 3 2及び図 4 3のカード離間位置から斜め方向のカム溝 8 bに沿って下降していき、図 1 3、図 3 1及び図 4 2に示すカード当接位置に到達する構成になされている。上記接点プロック 8は、力一ド当接位置に至る直前において上記 I C接点 7を I Cカード 3の接点端子部 3 bに当接させるように構成されている。

図示上方側に配置されたセンサ 9は、前記カード当接部材 6に設けられたスリット 6 cと、カード当接部材 6の後端側端面 6 dとを検出するように設けられていて、このセンサ 9でスリット 6 cを検知することによって I Cカード 3の走行スピードを低下させるタイミングが検出されるとともに、後端側端面 6 dを検知することによって I Cカード 3が力一ド読取 Z書込位置に停止していることが検出されるようになっている, 本実施形態では、上記センサ 9として光センサを用いているが、他の手段、例えば磁気センサあるいは機械式センサを用いることもできる。一方、特に図 1 4、図 3 2及び図 4 3、並びに図 1 5、図 3 3及び図 1 6に示されているように、上記 I Cカード 3の揷入方向（図示左方向）において、前記カード読取 Z書込位置より上流側、より具体的には，上述したカード揷入口 2の図示左方側直後の位置に、上記 I Cカード 3 の接点端子部 3 bを検出してカードの正否（カードが I Cカードか否か）を検出する磁気差動型の入口センサ 1 0が、カード搬送路 4内に臨むように設けられている。また、上記 I Cカード 3の挿入方向において上記入口センサ 1 0の下流側には、磁気記録情報部を有するカードを用いる場合の入口センサを構成する磁気プリへッド 2 0と、前記力一ド搬送路 4を開放 · 閉塞するシャッター手段 3 0とが、順次並列するように設けられている。

なお、図 4 2及び図 4 3に示す I Cカードリーダでは、 I Cカード 3 の挿入方向においてセンサ 1 0の上流側には、 I Cカード 3の挿入方向における幅を検出して適正なカードであるか否かを検知するカード検出器 6 0 0が設けられている。

前記磁気差動型の入口センサ 1 0は、前述した力一ド揷入口 2から揷入された I Cカード 3の接点端子部 3 bを検出する機能を備えたものであって、適正な I Cカード 3が挿入された場合には、その適正な検出信号に基づいて上記シャッター手段 3 0を開放状態とするが、不適正な力一ドが揷入されることによって、 I Cカード 3の接点端子部 3 bが検出されない場合には、上記シャッター手段 3 0を遮断状態のままに保持させることによって、不正カードの使用などを未然に防止するようにしている。

一方、特に図 3 3、図 3 4及び図 3 5に示されているように、カード挿入部分、すなわち、上記接触型 I Cカード 3の揷入方向（図示左方向）において前記カード読取 Z書込位置より上流側の位置には、挿入されたカードの種別を検出するための 3体の入口センサ 2 0， 1 0 , 4 0 が設けられている。これらの入口センサ 2 0 , 1 0 , 4 0は、磁気力一ドの磁気ストライプを検出する第 1の磁気センサ 2 0と、接触型 I C力一ドの接点端子部を検出する第 2の磁気センサ 1 0と、非接触型 I C力 —ドのアンテナ部を検出する第 3の磁気センサ 4 0とから構成されている。

そのうちの上記第 2の磁気センサ 1 0及び第 3の磁気センサ 4 0は、前記カード搬送路 4内に臨むように設けられた磁気差動型センサ（入口センサ）からそれぞれ構成されていて（詳細な構造は後述）、本実施形態では、上述した力一ド揷入口 2の図 1左方側直後においてカード走行方向と略直交する方向に並列していることによって、これら両センサ 1 0 , 4 0どうしが互いに略同位置となるように配置されている。

ここで、上記第 2の磁気センサ 1 0は、前述した接触型の I Cカード 3に設けられた接点端子部 3 bを検出する機能を備えたものであって、接触型の I Cカード 3がカード揷入口 2から挿入された場合に、当該第 2の磁気センサ 1 0から検出信号が発せられるようになつている。また、前記第 3の磁気センサ 4 0は、非接触型の I Cカードに帯状等をなすように張り巡らして配置されたアンテナ部を検出するように配置されており、非接触型の I Cカードがカード揷入口 2から挿入された場合に、当該第 3の磁気センサ 4 0から検出信号が発せられるようになつている。一方、前記第 1の磁気センサ 2 0は、磁気記録情報部として磁気ストライプを有するカードを用いる場合の磁気プリへッドを構成するものであって、力一ド搬送方向において上記第 2及び第 3の磁気センサ 1 0，

4 0のやや下流側（奥側）に配置されており、磁気カードなどの磁気ストライプを有する力一ドがカード揷入口 2から挿入された場合に、当該第 1の磁気センサ 2 0から検出信号が発せられるようになっている。

さらに、上記前記第 1の磁気センサ 2 0のカード搬送方向下流側（奥側）には、前記カード搬送路 4を開放 · 閉塞する公知のシャッター手段 3 0が配置されており、適正な I Cカード 3が揷入された場合には、その適正な検出信号に基づいて上記シャッター手段 3 0を開放状態とするが、不適正なカードが揷入された場合、すなわち I Cカード 3の接点端子部 3 bが検出されない場合には、上記シャッター手段 3 0を遮断状態のままに保持させることによって、不正カードの使用などを未然に防止するようにしている。

さて、上述した図 1 3、図 3 2及び図 4 2等に示す I Cカードリーダにおいて、シャッター手段 3 0の開閉回路については、従来公知のものと同様であるので説明は省略するが、このようなシャツ夕一手段 3 0を設けることなく、モータの駆動制御によって不正力一ドを装置内に取り込まないようにすることも可能である。

また、適正な I Cカード 3からの検知信号（ I Cカード 3が適正であるとの検知信号）が上記入口センサ 1 0 (図 3 1に示す実施形態では入口センサ 2 0， 1 0 , 4 0 ) から発せられると、その検知信号に基づいてカードと搬送駆動手段のモー夕が駆動され、それによつて上述した力ード送り口一ラ 5 a (図 4 2に示す実施形態では力一ド送りローラ 5 a、

5 c ) が回転駆動されることとなり、 I Cカード 3が、前記シャツ夕一手段 3 0を通ってカード搬送路 4の内部へと搬入されていく。そして、カード搬送路 4内を走行する I Cカード 3の先端 3 aは、前記カード当接部材 6の突出部 6 aに導かれる。当該 I Cカード 3の先端 3 aが突出部 6 aに当接した後も、カード送りローラ 5 a (図 4 2に示す実施形態ではカード送りローラ 5 a、 5 c ) は引き続き回転駆動されて I Cカード 3を走行させる。したがって、上記カード当接部材 6の突出部 6 aは、 I Cカード 3の先端 3 aによってカード走行方向に押されていき、カード当接部材 6が I Cカード 3と一体にカード走行方向すなわち図示左方側の奥側へ移動することとなる。

一方、上記力一ド当接部材 6がカード走行方向に移動するのに伴って、その力一ド当接部材 6に係合する接点ブロック 8が上下動を行うように構成されている。すなわち、上記接点ブロック 8は、カム溝 8 bを利用して下降して I C接点 7を I Cカード 3の接点端子部 3 bに接触させる。その後も、 I Cカード 3が情報の読取書込が行われる位置まで移動するので、これに伴い上記接点ブロック 8もさらに下降する。したがって、 I Cカード 3がカード読取 //書込位置に近づくにつれて、 I Cカード 3 の接点端子部 3 bに対して I C接点 7がさらに押し付けられることとなる。

ここで、図 3 1に示す実施形態では、上述した第 2の磁気センサ 1 0 及び第 3の磁気センサ 4 0は、互いに略同一の構造をなす磁気差動型センサから構成されているが、その磁気差動型センサの構造例を次に詳細に説明する。なお、上述したように上記両センサ 1 0 , 4 0は互いに同一構成となっているので、以下、第 2の磁気センサ 1 0に関してのみ説明する。

また、図 4 2、 4 3に示す実施形態においては、上述した I Cカードリーダは、一方面に磁気ストライプからなる磁気記録情報部が形成された磁気カード（図示しない）を挿入して情報を読取/書込することができるように構成されている。即ち、前記カードの挿入方向において入口センサ 1 0の下流側には、磁気力一ドの入口センサを構成する磁気プリヘッド 2 0が配設されている。そして、磁気カードをカード揷入口 2から揷入することによって、まず磁気プリへッド 2 0が磁気カードの磁気記録情報部を検知する。適正な磁気カードが挿入された場合には、その適正な検出信号に基づいてシャッター手段 3 0を開放状態とするが、不適正な力一ドが揷入されることによって、磁気カードの磁気記録情報部が検知されない場合には、シャッ夕一手段 3 0を遮断状態のままに保持させることによって、不正力一ドの使用などを未然に防止するようにしている。

そして、磁気プリへッド 2 0から適正な磁気カードの検知信号が出力さられると、その検知信号に基づいて搬送駆動手段のモー夕が駆動されることにより、カード送りローラ 5 a、 5 cが回転駆動され、磁気カードがシャッ夕一手段 3 0を通ってカード搬送路 4の内部へと搬入される。カード送りローラ 5 aの下流側には、磁気カードの磁気記録情報部の情報を読取/書込を行う磁気へッド 8 0が、カード搬送路 4内に臨むように設けられている。そして、カード送りローラ 5 aによって搬送された磁気カードは、磁気記録情報部に摺接しながら搬送され、情報の読取 Z書込が行われた後に、磁気カードの先端がカード送りローラ 5 cに到達してさらに搬送されていく。その後、磁気カードの後端がカード送りローラ 5 aから離脱して磁気へッド 8 0に達すると、センサ 9 9が磁気カードの後端が検出される。そして、センサ 9 9で後端を検知すると、磁気カードの搬送を停止させるようにカード送りローラ 5 a、 5 cの回転駆動を停止させるとともに、磁気力一ドのカード読取 Z書込が終了していることが検出される。上記磁気カードのカード読取 Z書込動作が終了した後は、カード送りローラ 5 a、 5 cの回転駆動方向を反転させることにより、カード搬送路 4内の磁気カードを逆方向に搬送させてカード揷入口 2へと導かれる。そして、磁気カードの後端をカード挿入口 2から突出させることによつて取り出し可能な状態にされる。

次に、上述した入口センサ 1 0の構造を詳細に説明する。

まず、上記入口センサ 1 0、特に図 1 3及び図 4 2に示す実施形態における入口センサは、図 6及び図 7に示されているように、ハウジング 1 0 a内に取り付けられており、当該ハウジング 1 0 aから略水平に突出するように設けられた各端子板 1 0 bが、図示を省略した回路制御部に接続されている。

同様に、図 3 6及び図 3 7に示されている実施形態における第 2の磁気センサ 1 0は、磁気差動型センサから構成されているが、ハウジング 1 0 aに取り付けられた樹脂体 1 0 b内に埋設されており、当該第 2の磁気センサ 1 0を構成している磁気差動型センサ（以下、磁気差動型センサ 1 0という。）から延出して上記ハウジング 1 0 aの外部側に向かつて略水平に突出する各端子板 1 0 cが、図示を省略した回路制御部に接続されている。

また、上記入口センサ（磁気差動型センサ） 1 0自体は、図 2 0に示されているように、一枚の薄板形状部材からなるコア体 1 1の中央コア部 1 1 aに対して、検出用コイル 1 2が巻回された磁気差動型の構造を備えており、上記中央コア部 1 1 aの図示上下方向両側には、係止鐸部 1 1 bをそれぞれ介して一体的に連接された一対の軸端コア部 1 1 c , 1 1 dの各々に対して、励磁用コイル 1 3 c， 1 3 dがそれぞれ巻回されている。

そして、上記一対の軸端コア部 1 1 c， 1 1 dのうちの図示下側に配置された一方側の軸端コア部 1 1 cが、上述した I Cカード 3の接点端子部 3 b (図 3 1に示す実施形態では、上述した接触型 I Cカード 3の接点端子部 3 b、又は非接触型 I Cカードのアンテナ部）と対面可能に配置されている。このとき本実施形態では、前記中央コア部 1 1 aを通して他方側の軸端コア部 1 1 dに至る軸心 C Xの方向（図示上下方向）が、前記 I Cカード 3の接点端子部 3 b (図 3 1に示す実施形態では、上述した接触型 I Cカード 3の接点端子部 3 b、又は非接触型 I Cカードのアンテナ部）の移動方向に略直交する位置関係に設定されている。そして、上記一方側の軸端コア部 1 1 cに対して I C力一ド 3の接点端子部 3 b (図 3 1に示す実施形態では、上述した接触型 I Cカード 3の接点端子部 3 b、又は非接触型 I Cカードのアンテナ部）が、上記軸心 C Xに略直交する方向に沿って往復移動されることによって、図 2 8に示すように、これら一方側の軸端コア部 1 1 cと I Cカード 3の接点端子部 3 b (図 3 1に示す実施形態では、上述した接触型 I Cカード 3の接点端子部 3 b、又は非接触型 I Cカードのアンテナ部）とが互いに対向しつつ近接 · 離間され、それらの両部材 1 1 c , 3 bどうし（図 3 1 に示す実施形態では両部材どうし）が互いに適宜の距離範囲内において対面したときに、前記 I Cカード 3の接点端子部 3 b (図 3 1に示す実施形態では、上述した接触型 I Cカード 3の接点端子部 3 b、又は非接触型 I Cカードのアンテナ部）の存在（有り）を検出する構成になされている。なお、上記（接触型） I Cカード 3の接点端子部 3 b (図 3 1 に示す実施形態では、上述した接触型 I C力一ド 3の接点端子部 3 b、又は非接触型 I Cカードのアンテナ部）が固定された状態で、入口センサ（磁気差動型センサ） 1 0側が動く構成であってもよい。

より具体的には、上記中央コア部 1 1 aは、前記軸心 C Xの延在方向 (図示上下方向）において入口センサ（磁気差動型センサ） 1 0の略中央部分に配置されていて、上記軸心 C Xの方向と直交する方向（図示左右方向）における幅寸法 W 1 が、比較的幅広に形成されている。これに対して、上記両軸端コア部 1 1 c , 1 1 01の各幅寸法 2 は、上記中央コア部 1 1 aの幅寸法 W 1 より小さく設定されており（W2 <W 1 )、本実施形態では、半分以下の寸法 (W2 ≤W 1 / 2 ) となるように形成されている。このとき、上記中央コア部 1 1 aにおける検出用コィル 1 2が巻回されている部位は、やや細幅の寸法 W3 となるように切り欠かれた形状になされている。

また、上記両軸端コア部 1 1 c， 1 1 dに巻回された一対の励磁用コィル 1 3 c , 1 3 dは、一体的に連結された一連のコイル部材から構成されていて、それらの各コイル部材のうちの、上記両軸端コア部 1 1 c : 1 1 dにおける付け根部分に巻回された内端部分どうしが、渡り線 1 3 eによって一体的に接続されて、直列の状態になされている。一方、上記両軸端コア部 1 1 c， 1 1 dの各先端側から引き出された各リード部 1 3 f ， 1 3 gは、交流電源 1 5の両接点端子部に適宜の抵抗を介してそれぞれ接続されていて、その交流電源 1 5から発生される正弦波又は矩形波が、上記両軸端コア部 1 1 c , 1 1 dの各コイル巻回部に印加されることによって、上述した同一の軸心 C X上において、逆方向の対向磁界 Ψ 1 , Φ 2が形成されるように構成されている。

このとき、上記中央コア部 1 1 aと、一対の軸端コア部 1 1 c , 1 1 dとの各境界部分に設けられた各係止鍔部 1 1 b , l i bは、上記軸心 C Xの方向と略直交する幅方向に向かって突出する張出形状になされており、それらの各係止鍔部 1 1 bに対する軸心方向の前後の位置に、前記励磁用コイル 1 3 c及び検出用コイル 1 3 dがそれぞれ巻回されている。すなわち、それらの各コイル 1 3 c， 1 3 dの巻回位置は、上記両係止鍔部 l i b , l i bによって位置決めされるようになっている。このような構成を有する本実施形態にかかる入口センサ（磁気差動型センサ） 1 0において、上記検出用コイル 1 2から得られる検出出力は、一対の励磁用コイル 1 3 c , 1 3 dにより発生される逆方向の対向磁界 Φ 1 , Φ 2の和に相当する磁界に基づくものとなっており、従って、上述した I Cカード 3が存在していない（無し）か、または I Cカード 3 の接点端子部 3 b (図 3 1の実施形態ではカード）が入口センサ（磁気差動型センサ） 1 0から十分な遠方（無限遠）にある場合には、上記逆方向の対向磁界 Φ 1 , Φ 2の絶対値は等しくなって（ | φ 1 | = | φ 2 I ), 上記検出用コイル 1 2からの出力は「0」となる。一方、入口センサ（磁気差動型センサ） 1 0と I Cカード 3の接点端子部 3 b (図 3 1 の実施形態ではカード）とが、相対的に近接して適宜の範囲内に存在する（有り）の状態になると、これら両者間の距離の変化に対応して、上記 I Cカード 3の接点端子部 3 b (図 3 1の実施形態では I Cカード 3 側）に発生する渦電流が変化し、それにより、上述した逆方向の対向磁界 φ ΐ , φ 2のバランスが崩れて、例えば、 φ ΐが大きくなると φ 2が小さくなる。そして、そのときの対向磁界 φ ΐ , φ 2の絶対値の差（ I Φ 1 I - I 2 I ) に相当する磁界に基づいて、上記検出用コイル 1 2 から差動出力が得られる。

このような差動状態によって一つの出力が得られるが、その出力は、例えば以下の式によって表されるものとなっている。 W

45

出力一 I—

但し、

(同位相）

すなわち、上述した構成を有する入口センサ（磁気差動型センサ） 1 0では、励磁用コイル 1 3 c， 1 3 dと、検出用コイル 1 2とが区別されて配置されていて、しかも、一対の励磁用コイル 1 3 c， 1 3 dどうしの間のバランスに基づいて検出が行われることから、直流抵抗分等によるィンピーダンスに関係なく磁束の変化量が、薄型で小型のコア体 1 1を用いつつ良好な直線性をもって高感度で得られる。しかも、従来のような定電流回路を使用することなく安価な回路によって環境の温度変動にかかわらず、 I Cカード 3の接点端子部 3 b (図 3 1の実施形態では力一ド）の有無に関して安定的な検出動作が可能となる。

また、本実施形態では、 I Cカード 3の接点端子部 3 b (図 3 1の実施形態ではカード側）に対面配置される軸端コア部 1 1 c， l i dを小幅なものとして、当該軸端コア部 1 1 c , 1 1 dにおける電流効率を向上させており、それによつて、より多くの磁束を発生させていることから、検出の変化量、つまり I Cカード 3の接点端子部 3 b (図 3 1の実施形態ではカード側）の有無に関する検出感度が一層高められるようになっている。

さらにまた、本実施形態にかかる入口センサ（磁気差動型センサ） 1 0では、中央コア部 1 1 aと、軸端コア部 l i e , l i dとの境界部分に、係止鍔部 1 l bを設けることによって、各コイル 1 2 , 1 3 c , 1 3 dの巻回位置を精度良く位置決め可能としていることから、位相ズレ W

46

又は出力ズレが低減されるとともに、大きな変化率が得られる。

また、本実施形態にかかる入口センサ（磁気差動型センサ） 1 0では、一対の励磁用コイル 1 3 c , 1 3 dどうしの間の出力バランスを差動状態としていることから、より一層高感度で正確な検出が可能となっている。また、差動になっているので、 I Cカードが存在していない、又は無限遠のとき、温度変化による Φ 1 , Φ 2の変化量はほぼ同じとなり、出力は 0のままである。よって温度特性も良い。

例えば、励磁用コイル 1 3 c , 1 3 dとして巻数 2 0 T (回卷）のものを採用する一方、検出用コイル 1 2として卷数 40 T (回卷）のものを採用し、励磁周波数を 1 ΜΗ ζ、励磁電流を 2 0mA p p ( 0. 6 5 V) に設定して、上述した本発明にかかる入口センサ 1 0を評価してみたところ、次に説明するように、環境の温度変動にかかわらず安定的な検出動作が可能なセンサを実現することができた。

つまり、上述した構造を有する磁気差動型の入口センサ 1 0における温度変化に基づく出力変動を実際に測定してみたところ、例えば図 2 2 に示されているように、 — 4 0 °Cから + 5 5 °Cまでの間の温度変化（図 2 2の横軸）に対して、当該入口センサ 1 0の出力電圧（図 2 2の縦軸）の変動は、 0. 0 1 8 Vにしか過ぎなかった。これは、前出の通り、温度変化に伴う φ ΐ , Φ 2の変化量が同じであるためである。ここで、 I Cカード 3の接点端子部 3 bを検知するには、入口センサ 1 0からの出力電圧の温度変動よりも大きな閾値 (スライスレベル) を設定して検出を行うようにすれば良いこととなるが、上述したように入口センサ 1 0からの出力電圧の温度変動は極めて小さいため（ 0. 0 1 8 V)、感度の良好な入口センサ 1 0とすることができる。本実施形態では、入口センサ 1 0からの出力電圧に対する閾値 (スライスレベル) を、上述した出力変動の約 1 0倍（0. 1 8 V) に設定している。次に、閾値 (スライスレベル) を上述したように設定したときの入口センサ 1 0からの出力電圧と、入口センサ 1 0と I Cカード 3の接点端子部 3 bとの間の間隔との関係をみてみる。

まず、例えば図 2 3に示されているように、上記入口センサ 1 0からの出力電圧（図 2 3の縦軸）は、当該入口センサ 1 0と I Cカード 3の接点端子部 3 bとの間の間隔（図 2 3の横軸）にほぼ反比例したものとなっているが、上述したようにして実際に設定した閾値（スライスレべル； 0. 1 8 V) を越えた検知出力を得るためには、上記入口センサ 1 0と I Cカード 3の接点端子部 3 bとの間の間隔を、例えば「 1. 1 m m」以下に設定すればよいことが判明した。

そして、入口センサ 1 0と I C力一ド 3の接点端子部 3 bとの間の間隔が、実際に「 l mm」となるように設定して入口センサ 1 0の取付を行ってみたところ、例えば図 2 4に示されているように、一 4 0 °Cから + 5 5 °Cまでの間の温度変化（図 2 4の横軸）に対して、入口センサ 1 0の出力電圧（図 2 4の縦軸）は、全ての領域で良好な対応関係を有しつつ十分な出力として得られた。

このようなことから、本実施形態にかかる入口センサ 1 0 (図 3 1に示す実施形態では、磁気差動型センサ、すなわち第 2及び第 3の磁気センサ 1 0， 4 0) を取り付けるにあたっては、当該入口センサ 1 0 (図 3 1に示す実施形態では、当該第 2及び第 3の磁気センサ 1 0， 40 ) を、カード搬送路 4から引き込んだ位置に配置することが可能となり、実際には、上記入口センサ 1 0 (図 3 1に示す実施形態では、当該第 2 及び第 3の磁気センサ 1 0， 40) の図示下面を、前述したカード搬送路 4の上側フレーム 4 aの壁面（図示下面）から適宜の距離（例えば、図 1 5に示す実施形態では、 a 0. 5 mm) だけ引き込んだ位置に配置して、入口センサ 1 0 (図 3 1に示す実施形態では、当該第 2及び第 3の磁気センサ 1 0 , 40 ) が I Cカード 3の表面に非接触となるように設定されている。このような構成によって入口センサ 1 0 (図 3 1に示す実施形態では、当該第 2及び第 3の磁気センサ 1 0 , 4 0 ) は、 I Cカード 3の表面や、装置内部に侵入した粉塵などとの間の擦れによつて変形したり損傷を受けたりすることのないように取り付けられている, ここで、図 3 1に示す実施形態では、接触型 I Cカード 3の接点端子部 3 b、又は非接触型 I Cカードのアンテナ部を検知するには、上述した入口センサ 2 0， 1 0 , 4 0からの出力電圧の温度変動よりも大きな閾値（スライスレベル）を設定して検出を行うようにすれば良いこととなるが、磁気差動型センサ 1 0 , 4 0からの出力電圧の温度変動は極めて小さいため、感度の良好な磁気差動型センサとすることができる。具体的に、磁気差動型センサ 1 0 , 4 0からの出力電圧と、磁気差動型センサ 1 0 , 4 0とカード側との間の間隔との関係をみてみると、例えば図 3 8に示されているように、上記磁気差動型センサ 1 0， 4 0からの出力電圧（図 3 8の縦軸）は、当該磁気差動型センサ 1 0 , 4 0とカード側との間の距離（図 3 8の横軸）にほぼ反比例したものとなっているが、適宜に閾値 (スライスレベル) 設定することによって良好な検知出力が得られることが判る。

さらに、上述した入口センサ 1 0は、図 2 5、図 2 6及び図 2 7に示されている I Cカード 3の規格寸法に対応して、 I Cカード 3の表裏を検知することができるように配置されている。

すなわち、まず図 2 5に示された I Cカード 3の接点端子部 3 bは、 I S 07 8 1 6等によって、例えば図 2 6に示されているように、力一ド上端（基準端） 3 sからの位置が規格されている。なお、本図中の各寸法は「mmj であり、同図中の「ma x」は上限値を表し、同図中の「m i n」は下限値をそれぞれ表している。一方、上記 I Cカード 3には、凹凸の文字等を形成するエンボス領域が、例えば図 2 7に示されているように規定されている。すなわち、 I Cカード 3に形成されるエンボス領域は、第 1の領域 3 c及び第 2の領域 3 dを、同図中の各規格寸法のように備えており、これらの各ェンポス領域 3 c , 3 dに、上述した I Cカード 3の接点端子部 3 bが重なり合うように設けられることはない。

このような I Cカード 3の接点端子部 3 bの位置に関する各規格から、本実施形態では、前述した入口センサ 1 0の中心位置を、 I Cカード 3 のカード上端（基準端） 3 sから適宜の距離 b (図 1 7、図 2 8及び図 2 9中の13 = 2 3 . 7 mm) 以内に設定しており、それによつて I C力ード 3の表裏が検出されるようにしている。つまり、本実施形態では、図 2 8及ぴ図 2 9に示されているように、入口センサ 1 0の中心位置 S Cが、 I Cカード 3のカード上端（基準端） 3 sから 2 0 . 0 8 ( = b ) m mの位置に設定されており、例えば図 2 8に示されているように I Cカード 3を「表」にして正規に揷入した場合には、当該 I Cカード 3の接点端子部 3 bが入口センサ 1 0によって検知されるが、図 2 9に示されているように I Cカード 3を「裏」の状態にして不適正に挿入した場合には、 I Cカード 3の接点端子部 3 bが入口センサ 1 0によって、または、入口センサ 1 0から遠距離になることによって、検知されなくなるように構成されている。

また、このような入口センサ 1 0に対して、前述した磁気プリヘッド 2 0の力一ド揷入方向におけるギヤップ中心位置は、前記 I Cカード 3 の挿入方向先端 3 aから接点端子部 3 bに至るまでの距離と略同一に設定されており、これによつて、磁気記録部の検知位置と、接点端子部 3 bの検知位置とを略同一とし、円滑な検出動作が行われるように構成している。一方、図 3 1に示す実施形態においては、上述したような第 1、第 2 及び第 3の磁気センサ 2 0 , 1 0 , 4 0は、図 3 9、図 2 5、図 2 7、図 4 0に示されているような磁気カード、及び I Cカードの規格寸法に対応して配置されている。すなわち、まず第 1の磁気センサ 2 0は、図 3 9に示されているような磁気カード 5 0における磁気ストライプ 5 0 aの位置規格（ I S O 0 7 8 2 1— 2 ) に対応するように配置されており、当該第 1の磁気センサ 2 0から検出信号が得られれば、磁気ストライブ 5 0 aを有する力一ドが揷入されたものと判断することができる。次に、第 2の磁気センサ 1 0は、図 2 5及び図 2 7に示されているような接触型 I Cカード 3における接点端子 3 bの位置規格（ I S O 7 8 1 6 ) C 1〜C 8の少なくとも一部に対応するように配置されている。但し、当該の第 2の磁気センサ 1 0の配置領域には、図 4 0に示されているような非接触型 I Cカード 6 0におけるアンテナ部とチップとの最小結合領域 6 0 aが存在していることから、その最小結合領域 6 0 aの位置規格（ I S 01 444 3— 2 ) にも対応した位置となるようにしている。従って、この第 2の磁気センサ 1 0から検出信号が得られれば、非接触型 I Cカード 6 0、又は接触型 I Cカード 3のいずれかが挿入されたものと判断するすることができる。

更に、前記第 3の磁気センサ 4 0は、例えば本実施形態では、非接触型 I Cカード 6 0の全体を張り巡らすようにして配置されたアンテナ部を検知することができる位置、例えば非接触型 I Cカードの長手方向に沿って延在しているアンテナ部の一部分に対応する位置に配置されている。この非接触型 I Cカードにおけるアンテナ部は、 I S O規格等では規定されておらず、各システム、カードごとにそれぞれ個別に規定されていることから、それらのアンテナ部の各位置に各々対応して上記第 3 の磁気センサ 40を適宜に配置することとなる。従って、この第 3の磁 PC翻薦 15

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気センサ 4 0から検出信号が得られれば、非接触型 I Cカード 6 0が挿入されたものと判断することができる。

以上のような第 1の磁気センサ 2 0、第 2の磁気センサ 1 0、及び第 3の磁気センサ 4 0からの各検出信号をみれば、挿入されたカードの種別が次のように判定可能となる。

すなわち、

① 第 1の磁気センサ 2 0のみの検出信号を得た場合には「磁気カード」が挿入されたものと判断される。

② 第 3の磁気センサ 4 0からの検出信号がなく、第 2の磁気センサ 1 0 のみの検出信号を得た場合には「接触型 I Cカード」が挿入されたものと判断される。

③ 第 2の磁気センサ 1 0からの検出信号と、第 3の磁気センサ 4 0からの検出信号との双方を得た場合には「非接触型 I Cカード」が揷入されたものと判断される。

④ 第 3の磁気センサ 4 0からの検出信号がなく、第 1及び第 2の磁気センサ 2 0 , 1 0からの双方の検出信号を得た場合には「磁気と接触型 I Cの共用カード」が揷入されたものと判断される。

⑤ 第 1、第 2及び第 3の磁気センサ 2 0、 1 0及び 4 0から全ての検出信号を得た場合には、「磁気と非接触型との共用カード」が挿入されたものと判断される。

このようなことから、使用不能なカードを揷入した場合には、シャツ夕一手段 3 0を閉じるなどの制御動作が可能となる。

一方、上述した実施形態と同一の構成物に対して同一の符号を付した図 3 0 ( a ) (なお、図 3 1に示す実施形態では、磁気カード 5 0、非接触式 I Cカード 6 0も含む）に示された実施形態では、一対の軸端コア部 1 1 c , 1 1 dのうちの図示下側に配置された一方側の軸端コア部 1 l cが、 I Cカード 3の接点端子部 3 b (図 3 1に示す実施形態では力ード側）と対向するように配置されているとともに、図示上側に配置された他方側の軸端コア部 1 1 dが、上記 I Cカード 3の接点端子部 3 b (図 3 1に示す実施形態ではカード側）と同一材質、又は同程度の導電率、或いは同程度の透磁率を有する比較金属体 7 0と対向するように配置されている。

そして、上述した I Cカード 3の接点端子部 3 b (図 3 1に示す実施形態ではカード）が、入口センサ（図 3 1に示す実施形態では磁気差動型センサ 1 0 (又は 4 0 ) ) 1 0に対して対面 · 離間するように図示左右の方向に移動すると、上記一方側の軸端コア部 1 1 cが、上記 I Cカード 3の接点端子部 3 b (図 3 1に示す実施形態ではカード）に対して対面 ·離間されて、それら両部材どうしの間の間隔 L 1が、有限値と無限値との間で変化することになる。そのとき、他方側の軸端コア部 1 1 d は、比較金属体 7 0に対して間隔 L 2を変えることなく所定の位置に維持される構成になされている。

従って、上記検出用コイル 1 2からの出力が「 0」となる位置は、上記比較金属体 7 0 と他方側の軸端コア部 1 1 dとの間の間隔 L 2が、一方側の軸端コア部 1 1 cと I Cカード 3の接点端子部 3 b (図 3 1に示す実施形態ではカード側）との間隔 L 1 と等しくなる位置であることから、上述した一方側の軸端コア部 1 1 cと、 I Cカード 3の接点端子部 3 b (図 3 1に示す実施形態ではカード側）の検出を行う間隔 L 1を、比較金属体 7 0と他方側の軸端コア部 1 1 dとの間の間隔 L 2よりも同じか小さい範囲（ 0≤L 1≤L 2 ) に設定しておけば、 I Cカード 3の接点端子部 3 b (図 3 1に示す実施形態ではカード）の有無に関して大きな検出出力を取り出すことが可能となる。

このように、本実施形態にかかる入口センサ 1 0 (図 3 1に示す実施形態では磁気差動型センサ 1 0 (又は 4 0)) によれば、 I Cカード 3の接点端子部 3 b (図 3 1に示す実施形態ではカード側）からの検出出力と、比較金属体 7 0からの検出出力との差分が変化量になされることから、比較金属体 7 0と軸端コア部 1 1 cとの距離 L 2や、比較金属体 7 0の材質などを変更することによって、図 3 0 (b) 中の符号 0〜L 2 で示された上記 I Cカード 3の接点端子部 3 b (図 3 1に示す実施形態ではカード）に対する必要な検出区間において、「 0」となる位置 L 2を任意に変更して用いることが可能となり、その結果、 I Cカード 3の接点端子部 3 b (図 3 1に示す実施形態ではカード）の有無に関して大きな出力を得ることによって検出精度が高められる。

また、図 4 2に示す実施形態において、上述した入口センサ 1 0 (又は図 3 1に示す磁気差動型センサ 1 0、 4 0 ) (以下、「入口センサ 1 0」とする）は、図 4 1に示す制御回路部 C Cによって、励磁用コイル 1 3 c , 1 3 dの励磁が制御されると共に、検出用コイル 1 2から出力される検出信号が処理される。制御回路部 C Cは、検出用コイル 1 2から出力される検出信号によって I Cカード 3の適否を検知すると共に、入口センサ 1 0の断線を検出する信号処理回路 S P Cと、励磁用コイル 1 3 c , 1 3 dの励磁を制御する励磁制御回路 E C Cとによって構成されている。

信号処理回路 S P Cは、検出用コイル 1 2から出力される出力信号を増幅するセンサアンプ 5 0 0、このセンサアンプ 5 0 0の出力信号を直流電圧の I Cカード検出信号に変換する検波回路 5 1 0、検波回路 5 1 0の出力電圧と基準電圧発生器 5 3 0によって与えられる閾電圧と比較するコンパレータ 5 2 0、及び、コンパレータ 5 2 0の出力信号を判定して、適正な I Cカード 3を検知する I Cカード検知信号を出力する一方、入口センサ 1 0が断線したことを検知して断線判定信号を出力する PC蘭細 15

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判定回路 5 4 0を備えている。

励磁制御回路 E C Cは、前記 I C力一ド検知信号が出力されていないことを検出する検知信号検出回路 5 5 0、この検知信号検出回路 5 5 0 の出力信号によって励磁用コイル 1 3 c , 1 3 dを励磁するタイミングと時間幅を決める指令信号発生器 5 6 0 , 及び、指令信号発生器 5 6 0 の出力信号によって励磁用コイル 1 3 c， 1 3 dを励磁するコイル励磁回路 5 7 0を備えている。

前述したように、カード掙入口 2に I Cカード 3を揷入すると、 I C カード 3の挿入方向において入口センサ 1 0の上流側に設けられたマイクロスィツチ等からなる力一ド検出器 6 0 0が I Cカード 3の幅を検知する。適正な I Cカード 3のときは、カード検出器 6 0 0が ONとなり検知信号を発する。この検知信号を指令信号発生器 5 6 0に出力することによって、励磁用コイル 1 3 c , 1 3 dを励磁させるためのトリガーがコイル励磁回路 5 7 0に対して与えられる。コイル励磁回路 5 7 0は前述したように、例えば励磁周波数を 1 MH zとした励磁電流を励磁用コイル 1 3 c , 1 3 dに通電させて励磁する。このときの励磁電流は、例えば 2 0 mA p p ( 0. 6 5 V) に設定される。

その後、入口センサ 1 0に I Cカード 3の接点端子部 3 bが近接すると、前述したように、 I Cカード 3の接点端子部 3 bに発生する渦電流が変化することにより、逆方向の対向磁界 φ ΐ , Φ 2のバランスが崩れることから、対向磁界 Φ 1 , 2の絶対値の差（ I φ 1 I — I φ 2 I ) に相当する磁界に基づいて検出用コイル 1 2から差動出力が得られる。この出力信号は、センサアンプ 5 0 0によって増幅された後、検波回路 5 1 0によって直流電圧に変換される。この直流電圧をコンパレータ 5 2 0に加えて第 1の閾電圧 S V 1 と比較される。この比較によって、検出用コイル 1 2から差動出力が適正である場合には、判定回路 5 4 0から適正な I Cカード 3であることを検知した結果として、 I Cカード検知信号が出力される。

やがて、 I Cカード 3の接点端子部 3 bが入口センサ 1 0から遠ざかると、検出用コイル 1 2からの差動出力が 0となり、 I Cカード検知信号も 0となることから、これを検知信号検出回路 5 5 0が検出して指令信号発生器 5 6 0の指令により励磁用コイル 1 3 c , 1 3 dの励磁を停止する。

入口センサ 1 0は、前述したように、コア体 1 1の中央コア部 1 1 a に検出用コイル 1 2が巻回され、一体的に連接された一対の軸端コア部 1 1 c , 1 1 dの各々に励磁用コイル 1 3 c , 1 3 dがそれぞれ巻回された磁気差動型に構成されている。上記入口センサ 1 0は、小型に構成されていることから、上記検出用コイル 1 2及び励磁用コイル 1 3 c , 1 3 dは細い線材を用いて巻回されている。このため、頻繁に使用している間には、いずれかのコイルが断線することがある。また、上記各コィル、及び、回路制御部に中継して接続する各端子板 1 0 bの半田付けの欠損、あるいは、回路制御部と各端子板 1 0 bとを接続するリード線が断線する場合がある。このような入口センサ 1 0等の断線は、以下に説明する断線診断手段によって検出される。

上記断線診断手段は、前述した信号処理回路 S P C、及び、励磁制御回路 E C Cによって構成されている。入口センサ 1 0に設けられた各コィルの断線、もしくは、入口センサ 1 0に接続されるリード線の断線、または、離脱等の検出は、入口センサ 1 0が I Cカード 3の接点端子部 3 を検知していないタイミングに実行される。このタイミングとしては、 I Cカード 3の処理が終了してカード揷入口 2に戻され、 I Cカード 3が力一ド検出器 6 0 0を通り過ぎたときに O F Fになるタイミングをトリガーとして、指令信号発生器 5 6 0に信号を与える。指令信号発生器 5 6 0は、所定時間の間、コイル励磁回路 5 7 0を作動させて一対の励磁用コイル 1 3 c , 1 3 dに励磁電流を通電させる。

このとき、一対の励磁用コイル 1 3 c， 1 3 dのうちの一方のコイル、またはこれらコイルに接続されるリ一ド線が断線もしくは離脱した場合は、一方のコイルが励磁されないことから、前述した対向磁界 Φ 1 , Φ 2のうちの一方が発生しないのでパランスが崩れ、この結果、検出用コィル 1 2から高い電圧の差動出力が得られる。この差動出力の信号は、センサアンプ 5 0 0及び検波回路 5 1 0を介して直流電圧に変換され、コンパレータ 5 2 0に加えられる。コンパレータ 5 2 0は、第 2の閾電圧 S V 2と比較して、検出用コイル 1 2から差動出力が第 2の閾電圧 S V 2よりも高い場合には、判定回路 54 0がー対の励磁用コイル 1 3 c , 1 3 dのうちの一方のコイル等が断線したことを検出して判定信号が出力される。この判定信号が出力されたときは、 I Cカードリーダからァラームを発生させ、以後に、 I Cカード 3をカード揷入口 2に揷入させないように制御される。

次に、一対の励磁用コイル 1 3 c , 1 3 dの両方のコイル、またはこれらコイルに接続されるリード線が断線もしくは離脱した場合は、両方のコイルが励磁されないことから、検出用コイル 1 2からの差動出力が 0となる。従って、指令信号発生器 5 6 0がコイル励磁回路 5 7 0を作動させて一対の励磁用コイル 1 3 c , 1 3 dを励磁したにも関わらず、検出用コイル 1 2からの差動出力が得られないことを判定回路 54 0によって判定して判定信号を出力する。

また、入口センサ 1 0の検出用コイル 1 2、またはこのコイルに接続されるリード線が断線もしくは離脱した場合は、指令信号発生器 5 6 0 がコイル励磁回路 5 7 0を作動させて一対の励磁用コイル 1 3 c， 1 3 dを励磁したにも関わらず、検出用コイル 1 2からの差動出力が 0となる。ところが、検出用コイル 1 2から差動出力が得られないことは、上述した一対の励磁用コイル 1 3 c , 1 3 dの両方のコイル等が断線した場合と同じであり、検出用コイル 1 2等が断線したことが判定できない, そこで、当該断線診断手段においては、検出用コイル 1 2等が断線したことを判定する機能を付加している。即ち、磁気差動型に構成された入口センサ 1 0は、コア体 1 1の中央コア部 1 1 aに検出用コイル 1 2 が巻回され、一体的に連接された一対の軸端コア部 1 1 c， 1 1 dの各々に励磁用コイル 1 3 c， 1 3 dがそれぞれ巻回されている。そして、検出用コイル 1 2からは前述した逆方向の対向磁界 Φ 1 , φ 2のバランスが崩れることによって、対向磁界 Φ 1 , Φ 2の絶対値の差（ 1 ^ 1 1 - I Φ 2 I ) に相当する磁界に基づく差動出力が得られるようにしている。しかし、励磁用コイル 1 3 c， 1 3 dがそれぞれ巻回される前記コァ体 1 1の一対の軸端コア部 1 1 c , 1 1 dは、寸法精度に多少のバラツキを有している。このため、対向磁界 Φ 1 , Φ 2にも差が生ずることから、 I Cカード 3の接点端子部 3 bを検知しない待機状態においても. 検出用コイル 1 2からは僅かな待機時電圧が出力されている。

通常は、ボリューム V Rによって各励磁用コイル 1 3 c , 1 3 dに通電する励磁電流を変えて、待機時電圧を 0に近づけるように設定しているが、本発明においては、励磁用コイル 1 3 c， 1 3 dを励磁することによって発生する逆方向の対向磁界 φ 1 , Φ 2のバランスを僅かに不均一に設定することにより、待機状態においても、検出用コイル 1 2から僅かな待機時電圧が出力されるように設定している。

従って、検出用コイル 1 2等が断線したことは、待機時電圧が 0であることによって判定することができる。即ち、検出用コイル 1 2等が断線したときは、励磁用コイル 1 3 c， 1 3 dを励磁しても検出用コイル 1 2からは待機時電圧も出力されない。この待機時電圧をコンパレ一夕 5 2に加えて第 3の閾電圧 S V 3と比較して低い場合には、判定回路 5 4によって検出用コイル 1 2等が断線したことを検出して判定信号が出力される。上記第 3の閾電圧 S V 3は、待機時電圧よりもやや低い電圧に設定されている。

上述した断線診断手段によって、励磁用コイル 1 3 c , 1 3 d , あるいは、検出用コイル 1 2、及び、これらコイルに接続されたリード線、または、端子との接続等の伝達経路における断線が、検出用コイル 1 2 からの出力信号によって検出され、しかも、ほぼ断線個所を特定することが可能となる。

入口センサ 1 0の断線診断のタイミングとしては、上述したように、 I Cカード 3が力一ド揷入口 2に戻されたときに実行する他、 I Cカード 3をカード挿入口 2に挿入した後、センサ 1 0が接点端子部 3 bを検知するまでの間に実行しても良く、その他、センサ 1 0が接点端子部 3 bを検知していないときであれば、任意のタイミングに実行しても良い, また、断線診断は、 I Cカード 3の挿入または戻される毎に毎回実行する他、 5回または 1 0回おきに実行するようにしてもよい。

以上、本発明者によってなされた発明の実施形態を具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であることはいうまでもない。

例えば、上述した実施形態にかかるカードリーダでは、 3体の磁気センサを配置しているが、装置の構成によっては 2体の磁気センサで同様な作用 ·効果が得られることもある。従って、本発明では、少なくとも二つの磁気センサを備えていればよい。

例えば、上述した実施形態にかかる入口センサ 1 0 (磁気差動型センサ 1 0、 4 0 ) では、検出用コイル 1 2を中央部分に挟んで両側に励磁用コイル 1 3 c ， 1 3 dを配置しているが、励磁用コイルを中央部分に挟んで両側に検出用コイルを配置するように構成することも可能である, また、上述した実施形態にかかる入口センサ 1 0 (磁気差動型センサ

1 0， 40 ) では、軸端コア部 1 1 cの幅寸法を、中央コア部 1 1 aの幅寸法よりも小さくしているが（W2 <W 1 )、両者を等しくしたり、逆の大小関係に設定することも可能である。また、上述した実施形態におけるコア体 1 1の中央コア部 1 1 aには、検出用コイル 1 2を巻回する部位に凹状の切欠き部が設けられているが、そのような切欠き部を設けることなく単純な矩形状をなすように形成することも可能である。さらに、上述した実施形態にかかる入口センサ 1 0 (磁気差動型センサ 1 0， 4 0 ) では、コア体として、一枚の薄板形状部材を用いているが、図 8 ( a), (b) に示されているような立体形状のコア体 1 1 '， ]

1 " であっても同様に採用することができる。なお、この場合においても、軸方向の中央部分に設けられた切欠状の凹部 1 1 ' a， 1 1 " aを形成することなく単純形状に構成することが可能である。なお、同形状の薄板材を 2枚以上貼り付けてもよい。

さらに、上述した実施形態では、一対の励磁用コイル 1 3 c , 1 3 d がー連 ·一体に直列状態にて接続されているが、例えば、図 9に示されているように、それらの各励磁用コイル 1 3 c , 1 3 dを、交流電源 1 5に対して並列状態となるように接続して対向磁界を形成することも可能である。

さらにまた、上述した実施形態は、一つの励磁用電源を単独で設けたものであるが、各励磁用コイル 1 3 c， 1 3 d毎に、別個の電源をそれぞれ配置することも可能である。但し、その場合には、各電源どうしの位相が同期するように設定することが必要となる。

一方、上述した実施形態における一対の両軸端コア部 1 1 c , l i d の各幅寸法 W2 ， W2 が、作製誤差などによって、例えば 5 mのように微少量だけ互いに異なってしまい、その結果、被検出物がない場合の差動出力が「0」にならなくなってしまうことも考えられるが、その場合には、上記各励磁用コイル 1 3 c， 1 3 dに供給する電流値を、差動出力が「 0」となるようにオフセット調整することによって容易に対処することが可能である。

また、入口センサ（磁気差動型センサ）としては、上述した実施形態のような磁気差動型のものに限定されることはなく、渦電流型のセンサや、光センサなども同様に適用することができる。

さらに、上述した実施形態では I Cカードが自動的に搬送されるカードリーダにおける実施の形態を説明したが、カードの搬送が手動式である力一ドリーダにおいても本発明を実施することができる。産業上の利用可能性

以上のように、本発明は、自動販売機、自動券売機、 A T M等の硬貨を取り扱う装置でコインの凹凸や材質の識別装置をはじめとして、モー夕の回転駆動制御装置などのような多種多様な装置に対しても好適に採用することができるものである。

Claims

請求の範囲

1 . 特定の場所に存在する被検出体に対面して出力を発するように構成され、その出力に基づいて上記被検出体の有無を検出する物体検知センサにおいて、

コァ体の同一軸心上に、励磁用コイル及び検出用コイルがそれぞれ巻回されることにより装着されたものであって、

上記励磁用コイル及び検出用コイルの一方側が、前記コア体の軸心方向における略中央に配置された中央コア部に装着されているとともに、前記励磁用コイル及び検出用コイルの他方側が、上記コア体の軸心方向における両端部分に配置された一対の軸端コア部にそれぞれ装着され、それら一対の軸端コア部のうちの一方側と前記被検出体とが、互いに対面可能な配置関係になされていることを特徴とする物体検知センサ。

2 . 前記コア体が、一枚の板形状部材からなることを特徴とする請求項 1記載の物体検知センサ。

3 . 前記軸端コア部における軸心方向と直交する方向の幅寸法が、前記中央コア部の幅寸法よりも小さく形成されていることを特徴とする請求項 1記載の物体検知センサ。

4 . 前記軸端コア部の幅寸法が、中央コア部の幅寸法の半分以下に設定されていることを特徴とする請求項 3記載の物体検知センサ。

5 . 前記中央コア部と、前記一対の軸端コア部との各境界部分には、幅方向に向かって突出する係止鍔部がそれぞれ設けられ、

該係止鍔部によって、前記励磁用コイル及び検出用コイルの巻回位置が、予定の位置に位置決め規制されていることを特徴とする請求項 3記載の物体検知センサ。

6 . 前記一対の軸端コア部のうち、前記被検出体側に対面可能に配置されている側とは反対側の軸端コア部には、該軸端コア部と対向するようにして、比較金属体が配置されていることを特徴とする請求項 3記載の物体検知センサ。

7 . 前記励磁用コイルは、一対のコイル巻回部を有し、

それら一対のコイル巻回部は、前記同一の軸心上に対向磁界が形成するように配置されていることを特徴とする請求項 1記載のことを特徴とする物体検知センサ。

8 . 装置本体内に挿入されて読取 Z書込位置まで搬送された I Cカードの接点端子部に I C接点を接触させることによって、上記 I Cカードに対する情報の記録 ·再生を行うように構成された I C力一ドリ一ダにおいて、

上記 I C力一ドの揷入方向における前記読取ノ書込位置より上流側の適宜の位置に、前記 I C力一ドの接点端子部を検知することによって、揷入された力一ドの正否を検出する入口センサが設けられていることを特徴とする I Cカードリーダ。

9 . 前記装置本体には、前記 I Cカードを挿入するカード揷入口と、その力一ド揷入口を通して挿入された I Cカードを前記読取/書込位置まで導くカード搬送路と、当該カード搬送路内の I Cカードを移動させる搬送駆動手段と、上記 I Cカードの揷入方向において前記力一ド揷入口の下流側で前記カード搬送路を遮断 · 開放するシャッター手段と、が設けられているとともに、

前記入口センサは、上記カード揷入口とシャッタ一手段との間の位置に配置されていることを特徴とする請求項 8記載の I C力一ドリーダ。

1 0 . 前記入口センサが、前記 I Cカードの表裏を検知可能とするように、前記接点端子部に対して適宜の位置関係にて配置されていることを特徴とする請求項 8記載の I Cカードリーダ。

1 1 . 前記入口センサが、前記カード搬送路から引き込まれた位置に取り付けられていることを特徴とする請求項 9記載の I Cカードリーダ。

1 2 . 前記 I Cカードの揷入方向先端位置から接点端子部に至るまでの距離に対して、磁気情報記録部を検知するように設けられた磁気へッドのギヤップ中心と前記入口センサとの間の距離が、略等しい距離に設定されていることを特徴とする請求項 8記載の I Cカードリーダ。

1 3 . 前記入口センサは、コア体の同一軸心上に、励磁用コイル及び検出用コイルがそれぞれ巻回されることにより装着された磁気差動型に構成されたものであって、

上記励磁用コイル及び検出用コイルの一方側が、前記コア体の軸心方向における略中央に配置された中央コア部に装着されているとともに、前記励磁用コイル及び検出用コイルの他方側が、上記コア体の軸心方向における両端部分に配置された一対の軸端コア部にそれぞれ装着され、それら一対の軸端コア部のうちの一方側と前記被検出体とが、互いに対面可能な配置関係になされていることを特徴とする請求項 8記載の I C力一ドリーダ。

1 4 . 前記コア体が、一枚の板形状部材からなることを特徴とする請求項 1 3記載の I Cカードリーダ。

1 5 . 前記軸端コア部における軸心方向と直交する方向の幅寸法が、前記中央コア部の幅寸法よりも小さく形成されていることを特徴とする請求項 1 3記載の I Cカードリーダ。

1 6 . 前記軸端コア部の幅寸法が、中央コア部の幅寸法の半分以下に設定されていることを特徴とする請求項 1 5記載の I Cカードリーダ。

1 7 . 前記中央コア部と、前記一対の軸端コア部との各境界部分には、幅方向に向かって突出する係止鍔部がそれぞれ設けられ、

該係止鳄部によって、前記励磁用コイル及び検出用コイルの巻回位置が、予定の位置に位置決め規制されていることを特徴とする請求項 1 5 記載の I Cカードリーダ。

1 8 . 前記一対の軸端コア部のうち、前記被検出体としての I Cカード側に対面可能に配置されている側とは反対側の軸端コア部には、該軸端コア部と対向するようにして、比較金属体が配置されていることを特徴とする請求項 1 5記載の I Cカードリーダ。

1 9 . 前記励磁用コイルは、一対のコイル巻回部を有し、

それら一対のコイル巻回部は、前記同一の軸心上に対向磁界が形成するように配置されていることを特徴とする請求項 1 3記載の I Cカードリーダ。

2 0 . 装置本体内に挿入されて読取/書込位置まで搬送されたカードの情報記録部に対して所望の情報を記録 ·再生するように構成された I C カードリーダにおいて、前記読取 Z書込位置よりも、カード揷入方向において上流側の適宜の位置に、掙入された力一ドの種別を検出する入口センサが設けられていることを特徴とする I C力一ドリーダ。

2 1 . 前記入口センサは、磁気カードの磁気ストライプを検出する第 1 の磁気センサと、接触型 I Cカードの接点端子部を検出する第 2の磁気センサと、非接触型 I Cカードのアンテナ部を検出する第 3の磁気センサとのうちの少なくとも二つの磁気センサを備えていることを特徴とする請求項 2 0記載の I Cカードリーダ。

2 2 . 前記装置本体には、前記カードを挿入するカード揷入口と、その力一ド揷入口を通して挿入されたカードを前記読取 Z書込位置まで導くカード搬送路と、当該カード搬送路内のカードを移動させる搬送駆動手段と、上記カードの揷入方向において前記力一ド揷入口の下流側で前記カード搬送路を遮断 · 開放するシャッター手段とが設けられ、前記入口センサは、上記カード揷入口とシャツタ一手段との間の位置に配置されていることを特徴とする請求項 2 0記載の I Cカードリーダ。

2 3 . 前記入口センサのうちの少なくとも一つが、コア体の同一軸心上に、励磁用コイル及び検出用コイルがそれぞれ巻回されることにより装着された磁気差動型に構成されたものであって、

上記励磁用コイル及び検出用コイルの一方側が、前記コア体の軸心方向における略中央に配置された中央コア部に装着されているとともに、前記励磁用コイル及び検出用コイルの他方側が、上記コア体の軸心方向における両端部分に配置された一対の軸端コア部にそれぞれ装着され、それら一対の軸端コア部のうちの一方側と前記被検出体とが、互いに対面可能な配置関係になされていることを特徴とする請求項 2 0記載の

1 Cカードリーダ。

2 4 . 前記コア体が、板形状部材からなることを特徴とする請求項 2 3 記載の I Cカードリーダ。

2 5 . 前記軸端コア部における軸心方向と直交する方向の幅寸法が、前記中央コア部の幅寸法よりも小さく形成されていることを特徴とする請求項 2 3記載の I Cカードリーダ。

2 6 . 前記軸端コア部の幅寸法が、中央コア部の幅寸法の半分以下に設定されていることを特徴とする請求項 2 5記載の I Cカードリーダ。

2 7 . 前記中央コア部と、前記一対の軸端コア部との各境界部分には、幅方向に向かって突出する係止鍔部がそれぞれ設けられ、

該係止鍔部によって、前記励磁用コイル及び検出用コイルの巻回位置が、予定の位置に位置決め規制されていることを特徴とする請求項 2 5 記載の I Cカードリーダ。

2 8 . 前記一対の軸端コア部のうち、前記被検出体としてのカード側に対面可能に配置されている側とは反対側の軸端コア部には、該軸端コア部と対向するようにして、比較金属体が配置されていることを特徴とする請求項 2 5記載の I Cカードリーダ。

2 9 . 前記励磁用コイルは、一対のコイル巻回部を有し、

それら一対のコイル卷回部は、前記同一の軸心上に対向磁界が形成するように配置されていることを特徴とする請求項 2 3記載の I Cカードリーダ。

3 0 . 装置本体の搬送駆動手段によりカード搬送路内に搬送された I C カードの接点端子部に接離可能に配設した I c接点を配設し、上記 I C カードに対して情報の読取 Z書込を行う I Cカードリーダにおいて、前記カード搬送路の入口側の位置には、磁気コアに巻回された一対の励磁用コイル及び検出用コイルを有する磁気差動型に構成された入口センサと、

前記入口センサが前記 I Cカードの接点端子部を検知したときに前記検出用コイルから出力される検知信号により前記 I Cカードを読取書込位置まで導く搬送駆動手段と、

前記接点端子部を検知しないときに前記励磁用コイルを励磁し、前記検出用コイルから出力される出力信号の電圧値により前記入口センサ等の断線を診断する断線診断手段とを備えたことを特徴とする I cカードリーダ。

3 1 . 前記入口センサは、コア体の同一軸心上に、検出用コイル及び一対の励磁用コイルがそれぞれ巻回されることにより装着された磁気差動型に構成されたものであって、

上記検出用コイルが、前記コア体の軸心方向における略中央に配置された中央コア部に装着されているとともに、前記一対の励磁用コイルが. 上記コア体の軸心方向における両端部分に配置された一対の軸端コア部に各々装着され、それら一対の軸端コア部のうちの一方側と前記被検出体とが、互いに対面可能な配置関係になされていることを特徴とする請求項 3 0記載の I Cカードリーダ。

3 2 . 前記断線診断手段は、前記接点端子部を検知しないときに前記励磁用コイルを励磁する指令信号を与える指令信号発生器と、前記検出用コイルの出力レベルと所定の閾レベルを比較するコンパレー夕と、前記閾値となる基準電圧を発生する基準電圧発生器とを備え、

前記励磁信号発生器の出力信号により前記励磁コイルを励磁すると共に、前記検出用コイルから出力される出力信号を前記コンパレー夕に加えて前記基準電圧と比較し、出力信号の電圧値により励磁コイルや検出コイルの断線等を判定する請求項 3 0記載の I Cカードリーダ。

3 3 . 前記断線診断手段は、前記検出用コイルの出力レベルが所定の閾レベルを越えたときに一対の前記励磁用コイルのうちの一方が断線していることを診断する請求項 3 0記載の I Cカードリーダ。

3 4 . 前記断線診断手段は、前記 I Cカードに対して情報の読取/書込を行いカード搬送路から前記 I Cカードが排出された後に前記励磁用コィルを励磁してセンサの断線等を診断する請求項 3 0乃至 3 3記載の I Cカードリーダ。

3 5 . 前記断線診断手段は、前記 I Cカードを前記カード搬送路の入口に揷入後、前記入口センサが前記 I Cカードの接点端子部を検出する前に前記励磁用コイルを励磁してセンサの断線等を診断する請求項 3 0乃至 3 3記載の I Cカードリーダ。

3 6 . 前記入口センサは、前記一対の励磁用コイルまたは一対の軸端コァ部をアンバランスに構成し、励磁用コイルを励磁したときに出力される前記検出コイルからの待機電圧よりも小さいときに前記検出コイルの断線等を診断する請求項 3 0記載の I Cカードリーダ。