明 細 書
ステレオカメ ラシステム及びステレオ光学モジュール 技術分野
本発明は、 車両、 船舶、 航空機、 及び口ポッ 卜等の移動体 や監視カメ ラシステム等の非移動体に搭載可能なステレオ力 メ ラシステム及びステレオ光学モジュールに関する。
背景技術
従来、 1 枚の画像中に視差のある左右 2 つの画像を含んだ 所謂ステレオ画像を撮像するための撮像装置について、 各種 の提案がなされている。
例えば、 特開平 1 1 一 2 1 1 4 6 9号公報には、 1 対の力 メラを用いてステレオ画像を撮像するステレオ撮像ユニッ ト (ステレオ光学モジュール) とステレオ撮像画像を処理する 画像処理ユニッ ト (中央制御ユニッ ト) とを組み合わせたス テレオ画像処理システムが提案されている。 このステレオ撮 像ユニッ トでは、 1対のカメラの互いの特性のバラツキを補 正するために、 カメラ特性データを記憶しておく不揮発性メ モリ が内部に設けられている。 そして、 このようなステレオ 撮像ュニッ 卜 とステレオ画像処理ュニッ 卜 とを通信回線を介 して接続する ことで、 不揮発性メモリ に記憶された補正デー 夕を、 通信回線を介してステレオ画像処理ュニッ 卜に転送出 力する こ とが可能である。 また、 ステレオ撮像ユニッ ト内の カメ ラで撮像されたステレオ画像データは、 アナログ形式の 映像信号として通信回線を介してステレオ画像処理ュニッ ト に出力され、 ステレオ画像処理ユニッ ト内部では、 ステレオ
撮像ュニッ 卜から入力されたそれらアナログ形式の映像信号 と補正データ とから補正演算が行われる。
また、 特開平 1 1 一 3 2 8 4 1 3 号公報には、 撮像装置 (ステレオ光学モジュール) と画像処理ユニッ ト (中央制御 ュニッ ト) との間を 1 系統のアナログの画像信号用ケーブル で接続し、 この画像信号用ケーブルを使用 してステレオ画像 の各々を選択的に送る撮像装置が提案されている。
また、 特開 2 0 0 1 — 8 8 6 0 9号公報には、 車載カメ ラ (ステレオ光学モジュール) と画像認識装置 (中央制御ュニ ッ 卜) とを映像信号線とシリ アルの通信線とを用いて接続し、 更に、 車載カメ ラに温度を検出するための温度センサを実装 しておく こ とで、 この温度センサからの出力を、 シリ アル通 信線を介して画像認識装置に送る ことが可能な車載カメ ラが 提案されている。
更に、 特開 2 0 0 2 — 2 5 9 9 6 6号公報には、 複数の車 載カメ ラ (ステレオ光学モジュール) と周辺認識装置 (中央 制御ュニッ ト) とからなるシステムが提案されている。
こ こで、 上記特開平 1 1 一 2 1 1 4 6 9号公 で提案され ているシステムや上記特開平 1 1 一 3 2 8 4 1 3号公報で提 案されている撮像装置では、 ステレオ光学モジュールと中央 制御ュ.二ッ 卜 との間でアナログ形式の通信回線を使用 してス テレオ画像データを送っている。 このため、 ステレオ光学モ ジュール内部ではアナログの映像信号しか存在しない。
また、 ステレオ光学モジュール内部で得られたステレオ画 像は、 例えば被写体までの距離を求めるの 利用されるが、
距離演算を行う前には、 1 対のカメラがそれぞれ有する 1対 の光学系の間で発生する種々のアンパランスを補正するため の補正演算が必要である。 しかしながら、 ステレオ光学モジ ユールで得られたステレオ画像をステレオ光学モジュール内 で補正する こ とは困難である。 したがって、 この場合には、 中央制御ュニッ ト側で補正を行う必要が生じてく る。 この補 正について、 上記特開平 1 1 一 2 1 1 4 6 9 号公報では、 補 正データをステレオ光学モジュールに記憶させておき、 その 補正デ一夕を、 通信回線を使用 して中央制御ユニッ ト側に送 信する ことで、 中央制御ユニッ ト側で補正演算を行う という 手法を提案している。
こ こで、 上述した光学系の間で発生する種々のアンバラン スは、 ステレオ光学モジュール内部の光学系の取り付け位置 ずれや経年変化によるずれ等のステレオ光学モジュール毎に 固有のパラツキを有する。 このため、 特開平 1 1 一 2 1 1 4 6 9号公報のような手法では、 中央制御ュニッ 卜側にステレ ォ光学モジュール固有のバラツキを補正するための演算部が 必要になるので、 中央制御ユニッ ト側の構成が複雑になって しま 。
また、 上記特開 2 0 0 2 — 2 5 9 9 6 6号公報等に示すよ うな、 複数のステレオ光学モジュールと 1 つの中央制御ュニ ッ 卜 とからなるシステムの場合には、 複数のステレオ光学モ ジュールのそれぞれにおいて発生する種々のバラツキを補正 する演算部を、 全て中央制御ユニッ ト側に持たせる必要があ り、 中央制御ユニッ トの構造が非常に複雑なものとなってし
まう。 例えば、 中央制御ユニッ トをカーナビゲーシヨ ンシス テムの中央制御ユニッ ト として用いる場合等では、 製造の手 間などの観点からも補正演算部をステレオ光学モジュール内 に持たせてしまう ことが望ましい。
また、 上記特開平 1 1 — 2 1 1 4 6 9号公報では、 ステレ ォ光学モジュールと中央制御ュニッ ト との間でアナログ形式 の通信ライ ンを使用 してステレオ画像データを送っている。 こ こで、 特開平 1 1 一 2 1 1 4 6 9号公報ではデジタルデー 夕を送受信するためのシリ アル通信線とアナログの画像デー 夕を送信するためのビデオ信号線とに、 別個に設けられた 2 系統の信号線が用いられている。
こ こで、 ステレオカメ ラシステムを車載等に使用する場合、 車の中にはワイヤーハ一ネス類を設置するスペースが少なく 、 なおかつ最近の車内の電子化の進歩から非常にワイヤーハー ネス類の使用量が増えてきている。 このため、 特開平 1 1 一 2 1 1 4 6 9 号公報のよう に、 2 系統の信号線を使用するシ ステムを搭載すると、 それだけスペースを占有してしまう。 特に特開 2 0 0 2 - 2 5 9 9 6 6号公報のような複数のステ レオ光学モジュールを用いるシステムにおいては、 よ り スぺ —スを占有してしまう ことになる。
発明の開示
本発明の目的は、 ステレオ画像撮像時のアンバランスを補 正するための補正演算または当該ステレオ光学モジュールに 付随するその他の画像処理演算をステレオ光学モジュール側 で行わせる こ とが可能なステレオカメ ラシステム及びステレ
ォ光学モジュールを提供する こ とである。
また、 本発明の目的は、 ステレオカメ ラシステムにおける 中央制御を行う 中央制御ュニッ トの構造を簡単化してステレ ォ画像撮像時のアンバランスを補正することも可能なステレ ォカメ ラシステム及びステレオ光学モジュールを提供する こ とである。
更に、 本発明の目的は、 使用する信号線の本数を減らすこ とが可能なステレオカメ ラシステム及びステレオ光学モジュ —ルを提供する ことである。 ―
上記の目的を達成するために、 本発明の第 1 の態様のステ レオカメ ラシステムは、 同一被写体に対して、 複数の視点か ら見た被写体像を撮影し対象となる被写体までの距離を求め るためのステレオカメ ラシステムであって、 ステレオ画像を 取得するためのステレオ光学モジュールと、 このステレオ光 学モジュールで得られた前記ステレオ画像に基づいて対象と なる被写体の評価を行うための中央制御ユニッ ト と、 前記ス テレオ光学モジュールにおいて取得した前記ステレオ画像デ —夕を前記中央制御ュニッ ト に入力させるための通信回線と、 から構成され、 前記ステレオ光学モジュールは、 同一被写体 に対して複数視点から見た被写体像を発生させるためのステ レオ光学系と、 このステレオ光学系で発生した被写体像に基 づいてステレオ画像データを発生させる撮像素子と、 この撮 像素子によって発生させたステレオ画像データを A Z D変換 してデジタルステレオ画像データを発生させる A Z D変換部 と、 この A Z D変換部で発生した前記デジタルステレオ画像
データに対して所定の画像処理を施す画像出力処理回路と、 この画像出力処理回路で画像処理されたステレオ画像データ を出力するモジュール側通信イ ンタフェース とを具備し、 前 記中央制御ユニッ トは、 前記ステレオ光学モジュールで得ら れた前記ステレオ画像に基づいて前記被写体の評価を行うた めに、 前記モジュール側通信イ ンタフェースを介して出力さ れたステレオ画像デ一夕を入力させるュニッ ト側通信イ ン夕 フェースと、 このユニッ ト側通信イ ンタフェースを介して入 力された前記ステレオ画像データに基づいて対象となる被写 体までの距離を求める距離画像評価装置とを具備する。
また、 上記の目的を達成するために、 本発明の第 2 の態様 のステレオ光学モジュールは.、 ステレオ画像を得るためのス テレオ光学モジュールと、 前記ステレオ光学モジュールで得 られたステレオ画像よ り対象となる被写体の評価を行う 中央 制御ユニッ ト と、 前記ステレオ光学モジュールから出力され るステレオ画像データを前記中央制御ュニッ 卜に入力させる ための通信回線と、 からなり、 同一被写体に対して複数の視 点から見た被写体像を撮影し対象となる被写体までの距離を 求めるステレオカメラシステムに使用するためのステレオ光 学モジュールであって、 同一被写体に対して複数視点から見 た被写体像を発生するためのステレオ光学系と、 このステレ ォ光学系において発生した被写体像に基づいてステレオ画像 データを発生させる撮像素子と、 この撮像素子で発生したス テレオ画像デ一夕を A Z D変換してデジタルステレオ画像デ —夕を発生させる A Z D変換部と、 この A Z D変換部で発生
したデジタルステレオ画像データに対して所定の画像処理を 施す画像出力処理回路と、 この画像出力処理回路において画 像処理されたステレオ画像データを通信回線に出力するモジ ユール側通信イ ンタフェース とを具備する。
これら、 第 1 及び第 2 の態様によれば、 ステレオ光学モジ ユール内で得られたステレオ画像データに対して所定の画像 処理演算が行われる。 即ち、 画像処理演算をステレオ光学モ ジュール内で行う ことによって、 中央制御ユニッ ト側の構造 を簡略化する こ とができる。
また、 上記の目的を達成するために、 本発明の第 3 の態様 のステレオカメラシステムは、 同一被写体に対して、 複数の 視点から見た被写体像を撮影.し対象となる被写体までの距離 を求めるためのステレオカメ ラシステムであって、 ステレオ 画像を取得するためのステレオ光学モジュールと、 このステ レオ光学モジュールで得られた前記ステレオ画像に基づいて 対象となる被写体の評価を行うための中央制御ユニッ ト と、 前記ステレオ光学モジュールにおいて取得した前記ステレオ 画像データを前記中央制御ュニッ 卜に入力させるための通信 回線と、 から構成され、 前記ステレオ光学モジュールは、 同 一被写体に対して複数視点か ら見た被写体像を発生させるた めのステレオ光学系と、 このステレオ光学系で発生した被写 体像に基づいてステレオ画像データを発生させる撮像素子と、 この撮像素子によって発生させたステレオ画像データを A Z D変換してデジタルステレオ画像データを発生させる A / D 変換部と、 前記ステレオカメ ラシステムのキヤ リ プレーショ
ンデ一夕を記憶するための補正情報メモリ と、 前記 A / D変 換部で発生した前記デジタルステレオ画像データ と前記補正 情報メモリ に記憶された前記キヤ リ ブレーショ ンデータ とに 基づいて所定の画像処理を施す画像出力処理回路と、 この画 像出力処理回路で画像処理されたステレオ画像データを前記 通信回線に出力するモジュール側通信ィ ン夕フェースとを具 備し、 前記中央制御ユニッ トは、 前記モジュール側通信イ ン タフエースを介して前記通信回線に出力されるステレオ画像 データを該中央制御ュニッ ト に入力させるためのュニッ 卜側 通信イ ン夕フェースと、 このュニッ ト側通信イ ンタフェース を介して入力された前記ステレオ画像デ一夕に基づいて対象 となる被写体までの距離を求める距離画像評価装置とを具備 する。.
また、 上記の目的を達成するために、 本発明の第 4 の態様 のステレオ光学モジュールは、 ステレオ画像を得るためのス テレオ光学モジュールと、 前記ステレオ光学モジュールで得 られたステレオ画像よ り対象となる被写体の評価を行う 中央 制御ユニッ ト と、 前記ステレオ光学モジュールから出力され るステレオ画像デ一夕を前記中央制御ュニッ トに入力させる ための通信回線と、 からな り、 同一被写体に対して複数の視 点か ら見た被写体像を撮影し対象となる被写体までの距離を 求めるステレオカメ ラシステムに使用するためのステレオ光 学モジュールであって、 同一被写体に対して複数視点から見 た被写体像を発生するためのステレオ光学系と、 このステレ ォ光学系において発生した被写体像に基づいてステレオ画像
データを発生させる撮像素子と、 この撮像素子で発生したス テレオ画像データを A / D変換してデジタルステレオ画像デ 一夕を発生させる A / D変換部と、 前記ステレオカメ ラシス テムのキヤ リ プレーショ ンデ一夕を記憶するための補正情報 メモリ と、 前記 A / D変換部で発生したデジタルステレオ画 像データ と前記補正情報メモリ に記憶された前記キヤ リ ブレ ーショ ンデ一夕 とに基づいて所定の画像処理を施す画像出力 処理回路と、 この画像出力処理回路において画像処理された ステレオ画像データを前記通信回線に出力するモジュール側 通信イ ン夕フェース とを具備する。
これら、 第 3 及び第 4 の態様によれば、 ステレオ光学モジ ユール内に更にキヤ リ ブレーショ ンデ一夕を記憶するための 補正倩報メモリ を設ける ことによ り、 この補正情報メモリ に 記憶されたキヤ リ ブレーショ ンデータを使用 してステレオ光 学モジュール内において所定の画像処理を行う こ とができる また、 上記の目的を達成するために、 本発明の第 5 の態様 のステレオカメ ラシステムは、 同一被写体に対して、 複数の 視点から見た被写体像を撮影し対象となる被写体までの距離 を求めるためのステレオカメ ラシステムであって、 ステレオ 画像を取得するためのステレオ光学モジュールと、 このステ レオ光学モジュールで得られた前記ステレオ画像に基づいて 対象となる被写体の評価を行うための中央制御ュニッ ト と、 前記ステレオ光学モジュールにおいて取得した前記ステレオ 画像データを前記中央制御ユニッ トに入力させるための通信 回線と、 から構成され、 前記ステレオ光学モジュールは、 同
一被写体に対して複数視点から見た被写体像を発生させるた めのステレオ光学系と、 このステレオ光学系で発生した被写 体像に基づいてステレオ画像データを発生させる撮像素子と、 この撮像素子によって発生させたステレオ画像データを A D変換してデジタルステレオ画像データを発生させる A / D 変換部と、 前記ステレオカメ ラシステムのキヤ リ ブレ一ショ ンデータであって、 第 1 のキヤ リ プレーショ ンデ一夕及び第 2 のキヤ リ ブレーショ ンデータを記憶するための補正情報メ モリ と、 前記 A Z D変換部で発生したデジタルステレオ画像 データと前記補正情報メモリ に記憶された第 1 のキヤ リ ブレ —ショ ンデ一夕 とに基づいて所定の画像処理を施す画像出力 処理回路と、 前記画像出力処理回路で画像処理されたステレ ォ画像データ及び前記補正情報メモリ に記憶された第 2 のキ ャ リ プレーショ ンデ一夕を前記通信回線に出力するためのモ ジュール側通信イ ンタフェース とを具備し、 前記中央制御ュ ニッ 卜は、 前記モジュール側通信イ ンタフェースを介して前 記通信回線に出力されるステレオ画像データを該中央制御ュ ニッ 卜に入力させるためのュニッ ト側通信イ ン夕フェースと、 このュニッ 卜側通信ィ ン夕フェースを介して入力された前記 ステレオ画像データ及び前記第 2 のキヤ リ ブレ一ショ ンデ一 夕に基づいて対象となる被写体までの距離を求める距離画像 評価装置とを具備する。
また、 上記の目的を達成するために、 本発明の第 6 の態様 のステレオ光学モジュールは、 ステレオ画像を得るためのス テレオ光学モジュールと、 前記ステレオ光学モジュールで得
られたステレオ画像よ り対象となる被写体の評価を行う 中央 制御ユニッ ト と、 前記ステレオ光学モジュールから出力され るステレオ画像データを前記中央制御ュニッ ト に入力させる ための通信回線と、 からなり、 同一被写体に対して複数の視 点から見た被写体像を撮影し対象となる被写体までの距離を 求めるステレオカメ ラシステムに使用するためのステレオ光 学モジュールであって、 同一被写体に対して複数視点から見 た被写体像を発生させるためのステレオ光学系と、 このステ レオ光学系で発生した被写体像に基づいてステレオ画像デー 夕を発生させる撮像素子と、 この撮像素子によって発生させ たステレオ画像データを A Z D変換してデジタルステレオ画 像データを発生させる A Z D変換部と、 前記ステレオカメ ラ システムのキヤ リ ブレーショ ンデータであって、 第 1 のキヤ リ プレーショ ンデータ及び第 2 のキヤ リ ブレ一ショ ンデ一夕 を記憶するための補正情報メモリ と、 前記 A Z D変換部で発 生したデジタルステレオ画像データ と前記補正情報メモリ に 記憶された第 1 のキヤ リ ブレーショ ンデ一夕 とに基づいて所 定の画像処理を施す画像出力処理回路と、 前記画像出力処理 回路で画像処理されたステレオ画像データ及び前記補正情報 メモリ に記憶された.第 2 のキヤ リ プレ一ショ ンデータを前記 通信回線に出力するためのモジュール側通信ィ ン夕フェース とを具備する。
これら、 第 5及び第 6 の態様によれば、 ステレオ光学モジ ユール内に更に第 1 のキャ リ ブレーショ ンデ一夕 と第 2 のキ ャ リ ブレーショ ンデ一夕を記憶するための補正情報メモリ を
設けている。 この中で第 1 のキヤ リ プレーショ ンデータは、 ステレオ光学モジュール側で所定の画像処理演算を行う際に 用い られる。 一方、 第 2 のキャ リ ブレーショ ンデータは、 中 央制御ユニッ ト側に送信する こ とで、 中央制御ユニッ ト側で 距離演算が行われる。 即ち、 少なく とも第 1 のキヤ リ ブレー シヨ ンデータを使用する所定の画像処理演算の部分だけ、 中 央制御ュニッ トを簡略化する こ とができる。
また、 上記の目的を達成するために、 本発明の第 7 の態様 のステレオカメ ラシステムは、 同一被写体に対して、 複数の 視点から見た被写体像を撮影し対象となる被写体までの距離 を求めるためのステレオカメ ラシステムであって、 ステレオ 画像を取得するためのステレオ光学モジュールと、 このステ レオ光学モジュールで得られた前記ステレオ画像に基づいて 対象となる被写体の評価を行うための中央制御ュニッ ト と、 前記ステレオ光学モジュールにおいて取得した前記ステレオ 画像に関するデータを前記中央制御ュニッ 卜に入力させるた めの通信回線と、 から構成され、 前記ステレオ光学モジユ ー ルは、 同一被写体に対して複数視点から見た被^体像を発生 させるためのステレオ光学系と、 このステレオ光学系で発生 した被写体像に基づいてステレオ画像データを発生させる撮 像素子と、 この撮像素子によって発生させたステレオ画像デ —夕を A / D変換してデジタルステレオ画像デ一夕を発生さ せる A / D変換部と、 この A Z D変換部で発生した前記デジ タルステレオ画像データに対して所定の画像処理を施す画像 出力処理回路と、 この画像出力処理回路で画像処理されたス
テレオ画像データに基づいて距離画像デ一夕を生成する距離 画像算出ユニッ ト と、 この距離画像算出ユニッ トで生成され た距離画像データを前記通信回線に出力するモジュール側通 信イ ンタフェースとを具備し、 前記中央制御ユニッ トは、 前 記モジュール側通信イ ンタフェースを介して出力された距離 画像データを入力させるュニッ 卜側通信イ ンタフェースと、 このュニッ ト側通信イ ンタフェースを介して入力された前記 距離画像データに基づいて前記被写体の評価を行う距離画像 評価装置とを具備する。
また、 上記の目的を達成するために、 本発明の第 8 の態様 のステレオ光学モジュールは、 ステレオ画像を得るためのス テレオ光学モジュールと、 前記ステレオ光学モジュールで得 られ こステレオ画像よ り対象となる被写体の評価を行う 中央 制御ユニッ ト と、 前記ステレオ光学モジュールから出力され るステレオ画像に関するデ一夕を前記中央制御ュニッ トに入 力させるための通信回線と、 からなり'、 同一被写体に対して 複数の視点から見た被写体像を撮影し対象となる被写体まで の距離を求めるステレオカメ ラシステムに使用するためのス テレオ光学モジュールであって、 同一被写体に対して複数視 点から見た被写体像を発生するためのステレオ光学系と、 こ のステレオ光学系において発生した被写体像に基づいてステ レオ画像データを発生させる撮像素子と、 この撮像素子で発 生したステレオ画像データを A / D変換してデジタルステレ ォ画像データを発生させる A / D変換部と、 この A Z D変換 部で発生したデジタルステレオ画像データに対して所定の画
像処理を施す画像出力処理回路と、 この画像出力処理回路で 画像処理されたステレオ画像データに基づいて距離画像デー 夕を生成する距離画像算出ユニッ ト と、 この距離画像算出ュ ニッ トで生成された距離画像データを前記通信回線に出力す るモジュール側通信ィ ン夕フェース とを具備する。
これら第 7 及び第 8 の態様によれば、 ステレオ光学モジュ ール内で得られたステレオ画像デ一夕に対して、 画像出力処 理回路で所定の画像処理が行われ、 さ らに、 距離画像算出ュ ニッ トにおいて距離画像データが生成される。 即ち、 画像処 理演算を行う画像出力処理回路と距離画像データを作成する 距離画像算出ュニッ ト とをステレオ光学モジュール内に設け る ことによって、 中央制御ユニッ ト側の構造を簡略化する こ とができる。
また、 上記の目的を達成するために、 本発明の第 9 の態様 のステレオカメ ラシステムは、 同一被写体に対して、 複数の 視点から見た被写体像を撮影し対象となる被写体までの距離 を求めるためのステレオカメラシステムであって、 同一被写 体に対して複数視点から見た被写体像を発生させるためのス テレオ光学系と、 このステレオ光学系で発生した被写体像に 基づいてステレオ画像データを発生させる撮像素子と、 この 撮像素子によってステレオ画像データを A / D変換してデジ タルステレオ画像データを発生させる A Z D変換部と、 この A D変換部で発生した前記デジタルステレオ画像デ一夕に 対して所定の画像処理を施す画像出力処理回路と、 この画像 出力処理回路で画像処理されたステレオ画像データに基づい
て距離画像データを生成する距離画像算出ユニッ ト と、 この 距離画像算出ュニッ 卜で生成された距離画像データ及び前記 ステレオ画像データの少なく とも何れか一方の画像データを 出力するモジュール側通信イ ン夕フエ一スとを具備するステ レオ光学モジュールと、 距離画像デ一夕及び前記ステレオ画 像データの少なく とも何れか一方を入力させるュニッ ト側通 信イ ンタフェースと、 このュニッ ト側通信イ ン夕フェースを 介して入力された前記距離画像デ一タ及び前記ステレオ画像 データの少なく とも何れか一方に基づいて前記被写体の評価 を行う距離画像評価装置とを具備する中央制御ュニッ 卜 と、 前記モジュール側通信ィ ン夕フェース と前記ュニッ ト側ィ ン 夕フェース との間を接続し、 前記ステレオ光学モジュールと 前記中央制御ュニッ 卜 との間でデータの通信を可能とする通 信回線とか ら構成される。
また、 上記の目的を達成するために、 本発明の第 1 0 の態 様のステレオ光学モジュールは、 同一被写体に対して複数視 点から見た被写体像を発生させるためのステレオ光学系と、 このステレオ光学系で発生した被写体像に基づいてステレオ, 画像データを発生させる撮像素子と、 この撮像素子によって 発生させたステレオ画像データを A Z D変換してデジタルス テレオ画像デ一夕を発生させる A Z D変換部と、 この A / D 変換部で発生した前記デジタルステレオ画像データに対して 所定の画像処理を施す画像出力.処理回路と、 この画像出力処 理回路で画像処理されたステレオ画像データに基づいて距離 画像データを生成する距離画像算出ュニッ 卜 と、 この距離画
像算出ュニッ 卜で生成された距離画像データ及び前記撮像素 子によって発生させたステレオ画像デ一夕の少なく とも何れ か一方の画像データを通信回線に出力するモジュール側通信 ィ ン夕フェース とを具備する。
これら第 9 及び第 1 0 の態様によれば、 距離画像デ一夕の 他にステレオ画像データも中央制御ュニッ ト に出力する こ と が可能である。
また、 上記の目的を達成するために、 本発明の第 1 1 の態 様のステレオカメ ラシステムは、 同一被写体に対して、 複数 の視点から見た被写体像を撮影し対象となる被写体までの距 離を求めるためのステレオカメ ラシステムであって、 ステレ ォ画像を取得するためのステレオ光学モジュールと、 このス テレオ光学モジュールで得られた前記ステレオ画像に基づい て対象となる被写体の評価を行うための中央制御ュニッ ト と、 前記ステレオ光学モジュールにおいて取得した前記ステレオ 画像に関するデータを前記中央制御ュニッ トに入力させるた めの通信回線と、 から構成され、 前記ステレオ光学モジユ ー ルは、 同一被写体に対して複数視点から見た被 体像を発生 させるためのステレオ光学系と、 このステレオ光学系で発生 した被写体像に基づいてステレオ画像データを発生させる撮 像素子と、 この撮像素子によって発生させたステレオ画像デ 一夕を A Z D変換してデジタルステレオ画像データを発生さ せる A / D変換部と、 この A Z D変換部で発生した前記デジ タルステレオ画像データに基づいて距離画像データを生成す る距離画像算出ユニッ ト と、 この距離画像算出ユニッ トで生
成された距離画像データを前記通信回線に出力するモジユ ー ル側通信イ ンタフェースとを具備し、 前記中央制御ユニッ ト は、 前記モジュール側通信イ ン夕フェースを介して出力され た距離画像データを入力させるュニッ ト側通信ィ ン夕フエ一 ス と、 このユニッ ト側通信イ ンタフェースを介して入力され た前記距離画像データに基づいて前記被写体の評価を行う距 離画像評価装置とを具備する。
また、 上記の目的を達成するために、 本発明の第 1 2 の態 様のステレオ光学モジュールは、 ステレオ画像を得るための ステレオ光学モジュールと、 前記ステレオ光学モジュールで 得られたステレオ画像よ り対象となる被写体の評価を行う 中 央制御ュニッ 卜 と、 記ステレオ光学モジュールから出力さ れるステレオ画像に関するデータを前記中央制御ュニッ 卜に 入力させるための通信回線と、 からな り、 同一被写体に対し て複数の視点から見た被写体像を撮影し対象となる被写体ま での距離を求めるステレオカメ ラシステムに使用するための ステレオ光学モジュールであって、 同一被写体に対して複数 視点から見た被写体像を発生するためのステレオ光学系と、 このステレオ光学系において発生した被写体像に基づいてス テレオ画像データを発生させる撮像素子と、 この撮像素子で 発生したステレオ画像データを A / D変換してデジタルステ レオ画像データを発生させる A Z D変換部と、 この A Z D変 換部で発生した前記デジタルステレオ画像データに基づいて 距離画像データを生成する距離画像算出ユニッ ト と、 この距 離画像算出ュニッ トで生成された距離画像データを前記通信
回線に出力するモジュール側通信ィ ン夕フェースとを具備す る。
また、 上記の目的を達成するために、 本発明の第 1 3 の態 様のステレオカメ ラシステムは、 同一被写体に対して、 複数 の視点から見た被写体像を撮影し対象となる被写体までの距 離を求めるためのステレオカメ ラシステムであって、 ステレ ォ画像を取得するためのステレオ光学モジュールと、 このス テレオ光学モジュールで得られた前記ステレオ画像に関する データ'に基づいて対象となる被写体の評価を行うための中央 制御ユニッ ト と、 前記ステレオ光学モジュールと前記中央制 御ュニッ ト とをデジタル信号によ り通信する通信回線と、 か ら構成され、 前記ステレオ光学モジュールは、 同一被写体に 対して複数視点から見た被写体像を発生させるためのステレ ォ光学.系と、 このステレオ光学系で発生した被写体像に基づ いてステレオ画像データを発生させる撮像素子と、 この撮像 素子によって発生させたステレオ画像データを A Z D変換し てデジタルステレオ画像デ一夕を発生させる A Z D変換部と、 前記中央制御ユニッ トから制御コマン ドを受けた場合に、 当 該ステレオ光学モジュールで取得されたステレオ画像に関連 した情報を前記通信回線に出力するモジュール側通信イ ン夕 フェース とを具備し、 前記中央制御ユニッ トは、 前記モジュ ール側通信ィ ン夕フェースを介して出力された前記ステレオ 画像に関連した情報を入力させる と共に当該中央制御ュニッ トから前記ステレオ光学モジュールに制御コマン ドを出力さ せるュニッ 卜側通信イ ンタフェース と、 このュニッ ト側通信
イ ンタフェースを介して入力された前記ステレオ画像に関連 した情報に基づいて前記被写体の評価を行う距離画像評価装 置とを具備する。
また、 上記の目的を達成するために、 本発明の第 1 4 の態 様のステレオ光学モジュールは、 同一被写体に対して複数視 点から見た被写体像を発生させるためのステレオ光学系と、 このステレオ光学系で発生した被写体像に基づいてステレオ 画像データを発生させる撮像素子と、 この撮像素子によって 発生したステレオ画像データを A Z D変換してデジタルステ レオ画像データを発生させる A Z D変換部とを具備し、 外部 から入力された制御コマン ドに応答して前記ステレオ画像に 関連した情報を通信回線に出力する。
これら第 1 3 及び第 1 4 の態'様によれば、 ステレオ光学モ ジュールと中央制御ュニッ 卜 との間の通信をデジタル信号の みで行う こ とによ り、 信号線の本数を減らすこ とができる。
また、 上記の目的を達成するために、 本発明の第 1 5 の態 様のステレオカメ ラシステムは、 同一被写体に対して、 複数 の視点から見た被写体像を撮影し対象となる被写体までの距 離を求めるためのステレオカメ ラシステムであって、 ステレ ォ画像を取得するための少なく とも 1 つのステレォ光学モジ ユールと、 このステレオ光学モジュールとは異なる画像を取 得するための少なく とも 1 つの光学モジュールと、 前記ステ レオ光学モジュール及び前記光学モジュールのシーケンス制 御を行う 中央制御ュニッ 卜 と、 前記ステレオ光学モジュール、 前記光学モジュール、 及び前記中央制御ユニッ トを通信接続
する通信回線と から構成される。
こ の第 1 5 の態様によれば、 1 本の通信回線に複数のモ ジ ユールを接続する こ と ができ、 信号線の本数を減らすこ と が でき る。
図面の簡単な説明
図 1 は、 本発明の第 1 の実施形態に係るステ レオカ メ ラ シ ステムの基本構成について示 したプロ ッ ク 図であ り 、
図 2 は、 第 1 の実施形態におけるステ レオ光学モジュール の回路構成を示すブロ ッ ク 図であ り 、 . 図 3 Aは、 ステ レオ光学モジュールのステ レオ光学系の構 造について示す上面図であ り 、
図 3 B は、 ス テ レオ光学モジュ ールの外観図であ り 、 図 4 Aは、 ステ レオ光学モジュ ールの構造について示す斜 視図であ り 、 ' 図 4 B は、 ステ レオ光学モジュール内の回路配置について 説明するための上面図であ り 、
図 5 は、 ステ レオ画像の例を示す図であ り 、
図 6 は、 本発明の第 1 の実施形態におけるス テ レオ光学モ ジュールにおける 中央制御ュ - ッ ト の回路構成を示すプロ ッ ク 図であ り 、
図 7 は、 第 1 の実施形態のステ レオカ メ ラ シス テムを車両 に搭載する場合の例を示す図であ り 、
図 8 Aは、 視野マス ク の第 1 の変形例を示す図であ り 、 図 8 B は、 視野マス ク の第 2 の変形例を示す図であ り 、 図 9 は、 中央制御ュニ ッ ト の変形例を示すブロ ッ ク 図であ
り 、 '
図 1 0 は、 本発明の第 2 の実施形態におけるス テ レオ光学 モ ジュ ールの回路構成を示すブロ ッ ク図であ り 、
図 1 1 は、 本発明の第 2 の実施形態の中央制御ユニッ トの 回路構成を示すプロ ック図であ り 、
図 1 2 は、 本発明の第 3 の実施形態におけるステ レオ光学 モジュールの回路構成を示すプロ ック図であ り 、
図 1 3 は、 D Vフォーマツ トゃ N T S C規格等のビデオフ ォーマツ トを用いた通信内容例を示す図であ り 、
図 1 4 は、 本発明の第 4 の実施形態におけるステ レオカメ ラシス テム の メ イ ン動作シーケ ンス の フ ロ ーチャー トであ り 図 1 5 は、 セ ンサチェ ッ ク シーケ ンス の フ ロ ーチヤ一 ト で あ り 、
図 1 6 は、 キ ャ リ ブ レーシ ョ ンデータ補正シーケ ンスの フ ロ ーチャ ー ト であ り 、 図 1 7 は、 運転支援シーケ ンス のフローチャー トであ り 、 図 1 8 は、 車間距離警告の表示例を示す図であ り 、 図 1 9 は、 道路面認識結果の表示例であ り 、
図 2 0 は、 回避警告の表示例であ り 、
図 2 1 は、 レーン認識結果の表示例であ り 、
図 2 2 は、 メ イ ン動作シーケ ンス の フ ロ ーチャー ト の変开 例について示すフローチヤ一 トであ り 、
図 2 3 は、 セ ンサチェ ック シーケ ンス の第 1 の変形例につ いて示すフローチャー トであ り 、 ,
図 2 4 は、 センサチェ ック シーケ ンス の第 2 の変形例につ
いて示すフローチヤ一 トであ り 、
図 2 5 は、 本発明の第 5 の実施形態におけるステ レオカメ ラシステ ムの構成を示すブロ ッ ク 図であ り 、
図 2 6 は、 従来の雨滴センサの構成図であ り 、
図 2 7 は、 本発明の第 6 の実施形態と して の雨滴検出時の ステ レオ画像例を示す図であ り 、
図 2 8 は、 オーバラ ップ領域について説明するための図で' あ り 、
図 2 9 は、 従来の対応点探索を模式的に示した図であ り 、 図 3 0 は、 第 6 の実施形態における雨滴検出時の対応点探 索を模式的に示した図であ り 、
図 3 1 は、 オーバラ ップ領域外の領域に雨滴が付着した場 合のステ レオ画像例を示す図であ り 、 . 図 3 2 は、 オーバラ ップ領域外の領域の雨滴画像検出手法 について説明するための図であ り 、
図 3 3 は、 光ビーム投光器を用いた雨滴検出について説明 するための図であ り 、
図 3 4 は、 雨滴検出コーティ ングの例を示す図である。 発明を実施するための最良の形態'
以下、 本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
[第 1 の実施の形態]
図 1 は、 本発明の第 1 の実施形態に係るステ レオカメ ラシ ステム の基本的な構成を示すブロ ック 図である。 こ こ で、 こ のステ レオカ メ ラ システム は、 車両、 船舶、 航空機、 ロ ボ ッ ト等の移動体に搭載可能なシス テ ムを想定している。 以後図
1 〜図 9 を参照して、 車両に搭載される例について説明する。 即ち、 こ のカメ ラシステムは、 基本的に、 図 1 に示すよ う に、 ステ レオ光学モジュ ール 1 と 、 通信回線 2 と、 中央制御 ュニッ ト 3 とから構成されている。 ステ レォ'光学モジュール 1 は、 被写体の撮像を行ってステ レオ画像を取得する と共に その取得したステレオ画像の補正を行う ものである。 通信回 線 2 は、 ステ レオ光学モ ジュ ール 1 と 中央制御ュニッ ト 3 と の間の通信回線である。 中央制御ュ.ニッ ト 3 は、 通信回線 2 を介してステ レオ光学モジュール 1 から入力 されたステ レオ 画像に基づいて、 ステレオ光学モジュール 1 の撮影対象であ る被写体の評価を行う も のであ る 。 具体的には、 中央制御ュ ニッ ト 3 は、 入力されたステ レオ画像に基づいて後で説明す る距離画像を求め、 こ の求めた距離画像の評価を行う。
以下、 これらの構成について更に詳しく説明する。 .
. まず、 ステ レオ光学モジュ ール 1 について説明する。 図 2 は、 こ のステ レオ光学モ ジュ ールの内部を詳細に示したブロ ッ ク 図である。 即,ち、 ス テ レオ光学モ ジュ ール 1 は、 図 2 に 示すよ う に、 ステ レオ光学系 4 と、 撮像素子 5 と、 撮像素子 駆動回路 6 と、 捕正情報メ モ リ 7 と、 画像出力処理回路 8 と、 モジュール ( M ) 側通信イ ンタ フ'エース 9 と 、 雨滴セ ンサ 1 0 と、 显度センサ 1 1 とから構成されている。
ス テ レオ光学系 4 は、 図 3 Aに示すよ う に、 視野マ ス ク (右左) 1 9 a , 1 9 b と、 前玉ユニッ ト (右左) 2 0 a , 2 0 b と、 1 次偏向 ミ ラー (右左) 2 1 a , 2 1 b と、 2次 偏向 ミ ラー (右左) 2 2 a, 2 2 b と、 後玉ユニッ ト 2 3 と、
ロ ーパス フ ィ ルタ 2 4 と力、ら構成されてお り 、 図示しない被 写体からの像を撮像素子 5 に結像させる。
こ こ で、 ステ レオ光学モ ジュ ール 1.の外観は、 図 3 B に示 すよ う に、 視野マス ク開口 2 5 a , 2 5 b が設けられたケー シング部材 2 6 に覆われてお り 、 これら視野マス ク開口 2 5 a , 2 5 b からステ レオ光学系 4 に光が入射する よ う になつ ている。 こ こ で、 ケーシング部材 2 6 は ·、 当該ステ レオ光学 モジュールの内部機構を外部から保護するため の部材であ り 、 外光を遮断する機能、 防塵機能、 及び内部機構を支持する機 能等.を有するカバー部材である。
また、 図 3 A、 図 3 B に示すよ う に、 視野マス ク開口 2 5 a , 2 5 b からステ レオ光学系 4 に入射した、 一定距離離れ た図示しない被写体からの光束は、 その一部が視野マス ク 1 9 a , 1 9 b によ り遮光され、 残り が右左の前玉ユニッ ト 2 0 a , 2 0 b に入射する。 こ こ で、 視野マス ク 1 9 a , 1 9 b は、 .前玉ュ -ッ ト 2 0 a , 2 0 b の視野を絞るための絞り と して機能する。 第 1 の実施形態では、 図 4 Aに示すよ う に、 視野マス ク 1 9 a は前玉ュニッ ト 2 0 a の上半分領域を遮蔽 してお り 、 視野マス ク 1 9 b は前玉ュニッ ト 2 0 b の下半分 領域を遮蔽している。
なお、 視野マスク 1 9 a , 1 9 b を有する これら前玉ュニ ッ ト 2 0 a , 2 O b の レンズの実効的な光軸 (以下、 光軸と 称する) は、 被写体からの光束の中心、 即ち視野マス ク 1 9 a , 1 9 b が無い場合の中心軸と は一致しない。 また、 図 4 Aに示すよ う に、 右左の前玉ユニッ ト 2 0 a , 2 O b の光軸
は互いに同一平面上になく 、 捩れた状態と なっている。
前玉ユニッ ト 2 0 a , 2 O b を介して入射した被写体から の光束は、 1 次偏向 ミ ラー 2 l a , 2 l b で反射される。 こ れら 1 次偏向 ミ ラー 2 1 a , 2 1 b は、 前玉ユニッ ト 2 0 a , 2 0 b を透過 した光束を、 反射可能な程度のサイ ズを持って いる。 即ち、 1 次偏向 ミ ラー 2 1 a, 2 l b は、 前玉ュ -ッ ト 2 0 a の遮蔽されていない領域と ほぼ同 じかそれよ り も少 し大きい程度のサイズを持つ。 また、 1 次偏向 ミ ラー 2 l a , 2 1 b は、 水平方向には約 4 5度、 垂直方向には撮像素子側 数度傾いて配置されている。 このよ う に配置する こ と によ 'り 、 1 次偏向 ミ ラー 2 1 a , 2 l b で反射された光束が 2次 偏向ミ ラー 2 2 a , 2 2 b に入射する。
2次偏向ミ ラー 2 2 a, 2 2 b は、 水平方向には 1 次偏向 ミ ラー 2 1 a , 2 1 b と略直交する よ う に、 垂直方向には撮 像素子側に数度傾いて配置されている。 このよ う に配置する こ と によ り 、 2次偏向ミ ラー 2 2 a, 2 2 b で反射された光 束が後玉ユニ ッ ト 2 3 に入射する。 図 4 B に示すよ う に、 上 面方向力 ら見る と、 2次偏向 ミ ラー 2 2 a , 2 2 b は、 互い に交差する よ う に配置されている。 即ち、 1 次偏向 ミ ラー 2 1 a カゝら入射してく る光束は、 2次偏向 ミ ラー 2 2 a で反射 されて後玉ュ -ッ ト 2 3 の下方向に入射する よ う に偏向され る。 一方、 1 次偏向 ミ ラー 2 l b 力、ら入射して く る光束は、 2次偏向 ミ ラー 2 2 b で反射されて後玉ュニッ ト 2 3 の上方 向に入射する よ う に偏向される。
このよ う に偏向された光束は、 後玉ュニッ ト 2 3 を介して、
口一パスフィ ルタ 2 4 に入.射し、 口一パスフィ ル夕で高周波 雑音成分が除去される。 その後、 右側の前玉ユニッ ト 2 0 a を介して入射した光束は、 撮像素子 5 の下半分の領域に結像 し、 左側の前玉ュニッ小 2 O b を介して入射した光束は、 撮 像素子 5 の上半分の領塽に結像する。 即ち、 視野マスク 1 9 a, 1 9 bで視野を限定する こ とによ り、 上下の画像はォ一 バラップせずに、 撮像素子上に結像する。 この結果、 図 5 に 示すよ うな左右の視差を持ったステレオ画像が、 撮像素子上 に上下に並んで結像する こ とになる。 これによ り、 1 台のス テレオ光学モジュールをのみでステレオ画像を取得する こ と が可能である。
こ こで、 2 次偏向ミ ラー 2 2 a, 2 2 bは、 撮像素子 5 に 対して垂直方向に数度の角度をつけて配置されているので、 像は、 物界に対し傾いて結像する ことになる。 そこで、 入射 光束を撮像素子 5 に効率的に結像させるために、 撮像素子 5 は、 図 4 Aに示すよう に斜めに傾けて配置する こ とが好まし い。
このよう にして撮像素子 5 に結像したステレオ画像は、 図 2 のブロック図で示す、 撮像素子駆動回路 6 の働きによ り、 アナログ信号として画像出力処理回路 8 に順次出力される。 こ こで、 画像出力処理回路 8 の内部は、 A / D変換部 1 2 と、 C — Y変換部 1 3 と、 圧縮処理部 1 4 と、 レクティ フィ ケ一 シヨ ン処理部 1 5 と、 ァ変換処理部 1 6 と、 シェーディ ング 補正処理部 1 7 と、 フレームバッファメモリ 1 8 とから構成 されている。
また、 画像出力処理回路 8 と、 上記雨滴センサ 1 0及び温 度センサ 1 1 は、 図 4 A及び図 4 B に示すよう に視野マスク 1 9 a , 1 9 b の後方、 2 次偏向ミ ラ一 2 2 a , 2 2 b の裏 面側の空きスペースである回路配置スペース 2 7 a , 2 7 b に設置される。 図 4 A及び図 4 Bに示すよう に、 右側の光学 系には 1 次偏向ミ ラ一 2 1 a及び 2 次偏向ミ ラー 2 2 a の上 方に回路配置スペース 2 7 aが存在し、 左側の光学系には 1 次偏向ミ ラ一 2 1 b及び 2 次偏向ミ ラ一 2 2 b の下方に.回路 配置スペース 2 7 bが存在ずる。 これは、 上述したよう に、 右側前玉ュニッ ト 2 0 aは上半分が視野マスク 1 9 a によ り マスクされており、' 左側前玉ュニッ ト 2 0 b は下半分が視野 マスク 1 9 b によ り マスクされているので、 それら視野マス ク 1 9 a, 1 9 bの後方には光学部材が配置される ことはな く 、 空きスペースとなるからである。 そこで、 この空きスぺ ースに画像出力処理回路 8 等の回路を設けるよう にすれば、 入射してく る光を遮る こ となく 、 かつ、 ステレオ光学モジュ ール内の空きスペースを有効利用する こ とができ、 ステレオ 光学モジュールの小型化に繋がる。 こ こで、 これらの空きス ペースに設ける ことができる回路は、 例えば電気信号を出力 する電気信号出力回路であ り 、 上記した画像出力処理回路の 他に、 例えば、 撮像素子駆動回路、 補正データを記憶するデ ジ夕ルメモリ (補正情報メモリ ) 、 温度センサ、 及び雨滴セ. ンサや、 照度センサ、 G P S アンテナ、 E T Cカー ドシステ ム等が含まれる。 また、 この空きスペースには、 ステレオ光 学モジュールの図示しない電源回路を設けても良いし、 メカ
二カルな機構部材を設けても良い。 この機構部材として、 例 えばステレオ光学系をメカニカルに調整するための図示しな い調整機構を設けても良い。 また、 ステレオ光学系に入射す る光量を調整するための図示しない N Dフィ ル夕を揷脱式に しておき、 この N Dフィ ル夕の退避スペース と して上記した 空きスペースを使用するよう にしてもよい。
次に、 図 2 の画像出力処理回路 8 の各部について説明する。 画像出力処理回路 8 内部では、 まず、 A / D変換部 1 2 でァ ナログ信号であるステレオ画像がデジタルデータであるデジ 夕ルステ—レオ画像データに変換される。 なお、 撮像素子 5 の 前面には、 図示しない光学色フィル夕が設けられており、 こ の光学色フィル夕によって撮像素子 5 は R G B の各色に対応 したステレオ画像デ一夕を出力するよう になっている。 C— Y変換部 1 3 では、 これらの R G Bの原色信号が輝度信号と 2 つの色差信号に変換される。 これは、 圧縮処理部 1 4で、 モーショ ン J P E G ( Motion-JPEG ) 信号に変換するための 準備の処理である。 その後、 これらの信号は、 フ レームバッ ファメモリ 1 8 に記憶される。
このフ レームバッ フ ァメモリ 1 8 に記憶されたステレオ画 像データは、 シェーディ ング補正処理部 1 7 に入力される。 シェーディ ング補正処理部 1 7 では、 補正情報メモリ 7 に格 納されたシヱーディ ング補正データに基づきシェ一ディ ング 補正処理が施される。 次に、 ァ変換処理部 1 6 において画像 入出力特性を適正にするためにァ変換処理が施され、 更にレ クティ フィ ケーシヨ ン処理部 1 5で補正情報メモリ 7 に格納
されたキヤ リ ブレーショ ンデータに基づきレクティ フィ ケ一 ショ ン処理が実施される。
なお、 レクティ フィ ケーシヨ ン処理とは、 ステレオ光学系 4 内部の光学部材などの機械ずれなどによ り 生じる左右画像 のェピポーラ線のずれやレンズの歪曲 (デイ ス トーシヨ ン) 等による画像の歪みを画像処理によって補正する処理である。 この様な処理では、 例えば、 左画像で選択された特徴点に対 応する点が右画像のどこにあるかを検出し、 こ の対応点が本 来のつているべき直線 (ェピポーラ線) 上から、 どれだけず れているのかを検出し、 この検出したずれに応じた画像変形 を行う。 このよう にしてレクティ フィ ケ一シヨ ン処理された 左右画像 (以後、 レクティ フィ ケーシヨ ン画像と称する) は、 規定の座標に正規化された後、 図 5 に対応するよう に上下に 配置された形でフレームバッ フ ァメモリ 1 8 に書き戻される。
また、 補正情報メモリ 7 に記憶されているキヤ リ ブレーシ ヨ ンデータは、 ステレオ光学モジュールの熱変形等を考慮す るための複数のキヤ リ ブレーショ ンデータが記憶されている。 即ち、 温度センサ 1 1 で検出した温度値は、 M側通信イ ンタ フェース 9 を介して画像出力処理回路 8 に入力され、 この入 力された温度に基づいて、 レクティ フィ ケーシ ヨ ン処理部 1 5 は、 補正情報メモリ 7 に記憶されているキヤ リ ブレ一ショ ンデ一夕を選択してレクティ フィ ケ一ショ ン処理を実施する ことで、 温度変化に口パス トな処理を実現する。
その後、 上記フ レームバッ フ ァメモリ 1 8 に書き戻された デジタルステレオ画像データは、 圧縮処理部 1 4 に入力され、
モーショ ン J P E Gのようなデータ圧縮方式を用いてデータ 圧縮が施された後、 M側通信イ ン夕フェース 9 を介して通信 回線 2 に出力される。 また、 M側通信イ ンタフェース 9 には、 雨滴センサ 1 0 及び温度センサ 1 1 も接続されており、 これ らセンサの出力も通信回線 2や画像出力処理回路 8 に出力可 能である。
次に通信回線 2 について説明する。 通信回線 2 は、 第 1 の 実施形態では、 レクティ フィ ケーショ ン画像デ一夕及びステ レオ光学モジュールの制御を行うためのデータ信号を伝送す る複数の U S B通信線を持つ。 これらの通信線は、 それぞれ ステレオ光学モジュール 1 の M側通信ィ ンタフェース 9 と中 央制御ユニッ ト 3 のユニッ ト ( u ) 側通信イ ンタ フェース 2 8 とに接続される。
こ こで、 レクティ フィ ケーシヨ ン画像はモーショ ン J P E G形式で圧縮された形で U S B信号線に伝送され、 また、 雨 滴センサ 1 0 で検出された雨滴センサ情報や温度センサ 1 1 で検出された温度センサ情報等の環境情報や、 被写体の測光 情報などの情報も、 U S B通信線を介して伝送される。 そし て、 これらの情報は、 通信回線 2 を介して、 中央制御ュニッ 卜 3 に伝送される。 こ こで、 ステレオ画像デ一夕は、 上述の よう に圧縮処理部 1 4で圧縮されているので、 通信時の情報 量を削減する こ とができ、 画像デ一夕の他のデータを送受信 可能な情報量を増すことができる。 こ こで、 通信回線 2 、 即 ち U S B通信線は、 上述したよう に、 レクティ フィ ケーショ ン画像のデータ、 雨滴センサ情報、 及び温度センサ情報等を、
デジタルデータによ りステレオ光学モジュール 1 から中央制 御ユニッ ト 3 に対して通信する。 こ こで、 ステレオ光学モジ ユール 1 は、 中央制御ュニッ ト 3 から制御コマン ドを受けて 所定のデータを発生させる温度センサ、 雨滴センサ、 補正情 報メモリなどのデータ発生装置を備えている。 通信回線 2 は 双方向のデジタル通信回線になってお り、 中央制御ュニッ ト 3 からは、 各種制御コマン ドをこの通信回線 2 を介してステ レオ光学モジュール 1 に対して送る。 この制御コマン ドは、 第 1 の実; 形態では、 詳細な記述を省略するが、 例えばステ レオ光学モジュール 1 の電源制御コマン ド (動作モ一 ド と省 電力モー ド とを切り換えるコマン ド) である とか、 温度セン サ情報、 雨滴センサ情報を中央制御ユニッ ト側に読み出すた めの要求信号、 あるいは補正情報メモリ 7 に記憶された情報 を中央制御ュニッ ト 3側に読み出すための要求信号などであ る。 このよう に 1 系統の通信.線を用いてよ り効率よく相互の データ通信を行う こ とができる。
また、 第 1 の実施形態の変形例であるが、 レクティ フィ ケ ーショ ン画像のデータをアナログの通信線を使用 して送信す る ことも可能である。 例えば.、 撮像素子 5 の出力をモジユ ー ル側の M側通信イ ンタフェース 9 にて N T S C等のフォ一マ ッ トに準拠したアナログ画像信号に変換した後に通信回線 2 に出力する。 この場合には、 ステレオ光学モジュール内で圧 縮処理部 1 4 は不要になる。 この変形例の.特徴としては、 通 信回線 2 がアナログの通信線とデジタルの通信線の 2 系統を 持つ必要があ り、 通信回線を通す部分のスペースが余分に必
要になる。 また、 通信コネクタの占有スペースが余計に必要 になる等のデメ リ ッ トはあるが、 その反面、 画像データを通 信するスピー ドを高める こ とができる という メ リ ッ トが発生 する。
またレクティ フィ ケーショ ン画像をアナログの通信線で送 信する場合に、 ブランキング信号中に情報を重畳する文字放 送用の領域などを利用 して画像データ以外の制御データを伝 送するよう にしても良い。
次に中央制御ュニッ 卜 3 について説明する。 図 6 に示すよ う に、 中央制御ユニッ ト 3 は、 u側通信イ ン夕フェース 2 8 と、 画像入力装置 2 9 と、 フレームメモリ 3 0 と、 E P R O M 3 1 と、 距離画像算出ユニッ ト 3 2 と、 距離画像などを元 に物体認識等を行う距離画像評価装置としての周辺環境判定 ユニッ ト及びシーケンスコ ン ト 口.ーラ (以下、 周辺環境判定 ユニッ ト と称する) 3 3 から構成されている。 更に、 中央制 御ユニッ ト 3 は、 画像出力装置 3 4、 ポイ ンティ ング入力装 置 3 6 、 オーディ オ出力装置 3 7 、 オーディ オ入力装置 4 0 、 及び表示灯出力装置 4 1 も有している。 以上の回路や装置は パスを介して接続されてお り、 相互にデ一夕の転送が可能に なっている。
また、 画像出力装置 3 4及びポイ ンティ ング入力装置 3 6 は表示入力装置 3 5 に接続されている。 また、 オーディ オ出 力装置 3 7 はス ピーカ 3 8 に接続されてお り、 オーディ オ入 力装置 4 0 はマイ ク ロホン 3 9 に接続されている。 更に、 表 示灯出力装置 4 1 は表示灯 4 に接続されている。
通信回線 2 を介して中央制御ュニッ ト 3 に入力されてきた レクティ フィ ケーショ ン画像は、 u側通信イ ンタフェース 2 8 、 画像入力装置 2 9 を介してフ レームメモリ 3 0 に一時格 納され、 その後、 距離画像算出ユニッ ト 3 2 に入力される。
こ こで、 中央制御ュニッ ト 3 に入力されてきたレクティ フ ィ ケーシヨ ン画像は、 モーショ ン J P E Gの規格で圧縮され たデータであるので、 上記した画像入力装置 2 9 で、 この圧 縮されたデータを伸長して復元する。
距離画像算出ユニッ ト 3 2 は、 ステレオ画像から左右別の 画像を切り 出すステレオ画像切り 出し部 4 3 と、 ウィ ン ド一 マッチング部 4 6 とを持つ。 即ち、 距離画像算出ユニッ ト 3 2 に入力されてきたレクティ フィ ケ一ショ ン画像は、 ステレ ォ画像切り 出し部 4 3 で左右画像 4 4 , 4 5 に切り出される。 そして、 これら切り 出された左右画像 4 4, 4 5 に対してゥ ィ ン ド一マッチング部 4 6 においてウイ ン ドーマッチングが 行われ、 それぞれの対応点のずれ、 即ち視差量の検出が行わ れ、 この結果、 視差画像 4 7 が生成される。 その後、 この視 差量が、 距離画像生成部 4 8 において距離情報に変換され、 この距離情報と E P R 〇 M 3 1 に記憶されているキヤ リ ブレ ーショ ンデータ 4 9 に基づいて距離画像が生成される。 こ こ で、 用語 「距離画像」 ば、 撮像された被写体画像の画素ごと に距離情報を有している画像のこ とを言う ものとする。 また、 このキャ リ ブレーショ ンデータ 4 9 は、 通信回線 2 を介して 入力されてきた雨滴センサ情報や温度センサ情報に従って選 択される距離情報補正用のデータである。
その後、 生成された距離画像は、 周辺環境判定ユニッ ト 3 3 に送られる。
周辺環境判定ュニッ 卜 3 3 は、 一般のパーソナルコ ンビュ 一夕やマイ ク ロコンピュータによる制御装置と同等に、 通信 バスに接続された、 中央演算処理部 ( C P U ) 5 0 、 メイ ン メモリ ( R A M) 5 1 、 デジタル信号処理部 ( D S P ) 5 2 、 ハー ドディ スク (H D D ) 5 3 などを持ち、 距離画像を評価 して物体を認識するシーケンスやその他の各種シーケンス制 御などをソフ トゥェァ'的に実現するよう に構成されている。
即ち、 距離画像が周辺環境判定ュニッ ト 3 3 に入力されて ぐる と、 C P U 5 0 が H D D 5 3 に格納された物体認識処理 のプログラムを R AM 5 1 に展開して実行し、 ステレオ光学 モジュール 1 で得られた 2 次元のレクティ フィ ケ一ショ ン画 像や距離画像算出ュニッ ト 3 2 で求め られた距離画像に基づ いて、 障害物 (例えば、 道路上では、 歩行者、 .車両、 落下物 など) の検出や、 特徴的な環境情報 (例えば、 道路上では白 線や、 ガー ド レール、 標識など) を認識する処理を行う。 そ して、 C P U 5 0 は、 この認識処理の結果に基づいて、 例え ば、 画像出力装置 3 4 を制御して表示入力装置 3 5 に認識結 果を表示した り 、 オーディ オ出力装置 3 7 を制御してス ピー 力 3 8 から車両が近づいている旨などを警告音によ り告知し たり、 表示灯出力装置 4 1 を制御して表示灯 4 2 を点灯した り して、 運転者などの操作者の注意を促した りする運転支援 に関する制御を実施する。 また、 逆に表示入力装置 3 5 のよ うなマニュアル操作部材ゃマイ ク ロホン 3 9 などの音声入力
装置によ り操作者からの指示があった場合には、 その指示を ポイ ンティ ング入力装置 3 6 やオーディ オ入力装置 4 0 を介 して取り込み、 その指示内容に応じた制御を実行する。
以上のようなステレオカメ ラシステムを車両に搭載した場 合には、 通信回線 2 に、 図 7 に示すよう に、 ステレオ光学モ ジュール 1 及び中央制御ユニッ ト 3 に加えて、 更に、 レーダ 一装置が搭載されたレーダーモジュール 5 4、 車両の速度を 検出するための車速センサモジュール 5 5 、 車両の位置を運 転者等に知らせるためのカーナビゲ一ショ ンモジュール 5 6 、 エンジン制御を行うエンジンコ ン ト ロールモジュール 5 7 、 車両の側方を監視するための側方カメ ラモジュール 5 8 、 車 両内を監視するための室内監視モジュール 5 9 、 ブレーキを 制御するためのブレーキセンサモジュール 6 1 、 車両の後方 を監視するための後方カメ ラモジュール 6 2 、 車内の積載量 を検出するための積載検出モジュール 6 3、 超音波レーダ一 装置が搭載された後方超音波レ一ダ一モジュール 6 4等を接 続して、 各種車載モジュール間の相互の連携がとれるよう に 構成しても勿論構わない。 なお、 これらのモジュールは、 従 来のものがそのまま使用可能である。
このような車内ネッ トワークの一部として用いる場合のュ ニッ トゃモジュール間の通信には、 無線通信技術である B 1 u e t o o t hや I E E E 8 0 2 . i l 、 I E E E 8 0 2 .1 Xなどを用いる ことも可能である。 また、 U S B、 I E E E 1 3 9 4、 イーサネッ トなどの有線ネッ トヮ一クゃ、 V o I P (ボイスオーバーアイ ピー) などの音声データの伝送プロ
ト コ ルゃ、 リ アルタ イ ム メ ッ セ ージ ン グ機能 ( RTC/ SIP c li e nt ) などを用いてもよ く 、 I P V 6 などによ り 各機器に I Pア ド レスを割り 当てた車内 L A Nを構築してもよい。 更 に、 車内ノイズ等に強い車載用光ネッ トワーク規格 「 M 0 S T」 や 「 C A N」 などの、 ォ一プンスタンダー ド規格に対応 した通信バスライ ンを用いるよう にしてもよい。
以上説明したような、 この第 1 の実施形態には、 次のよう な特有の効果がある。
即ち、 この第 1 の実施形態ではステレオ光学モジュ一ル内 でレクティ フィ ケーシヨ ン、 T補正、 シェーディ ング補正、 輝度信号と色差信号への分離などの当該ステレオ光学モジュ ールのために必要となる画像処理を行う よう にしている。 こ れによって、 中央制御ユニッ ト側での回路負荷を軽減でき、 さ らに中央制御ユニッ ト側での仕様を簡略化できシステムの 汎用性を高める こ とができる。
またデジタル画像データを圧縮してから通信するよう にし ているので、 アナログ通信の場合に近いフレームレー 卜でデ ジタル画像データを伝送する こ とができる。 .
~ また、 ステレオ光学モジュール 1 に温度センサ 1 1 を設け ているので、 レクティ フィ ケ一シヨ ン処理時の温度による補 正が適切に行われる。 このため、 中央制御ユニッ ト 3 で実施 されるウイ ン ドーマッチングの探索領域をェピポ一ラ線上に 限って実施すればよ く 、 よ り高速な処理を実現できる。
なお、 この第 1 の実施形態の各構成は、 当然、 各種の変形, 変更が可能である。
例えば、 以上説明したようなステレオ光学モジュール 1 を 複数用いる こ とも可能である。 この場合には、 各ステレオ光 学モジュールから得られる レクティ フィ ケ一ショ ン画像に、 カメ ラ I D を埋め込むことによ り、 どのステレオ光学モジュ —ルからのレクティ フィ ケ一ショ ン画像なのかを明確に識別 できるよう にしてもよい。
また、 第 1 の実施形態において、 ステレオ光学モジュール 1 は、 r変換処理や、 C — Y変換処理、 圧縮処理などの処理 回路が含ま ているが、 必ずしも これらの機能は必要ではな く 、 一般的な、 ビデオカメ ラやデジタルスチルカメ ラ と同等 の画像処理が行えればよい。
また、 ステレオ光学モジュール 1 の補正情報メモリ 7 には、 レクティ フィ ケーシヨ ン処理、 シェーディ ング補正処理用の 補正情報のほかに、 各ステレオ光学モジュールが車両にどの よう に取り付けられているのかをキヤ リ ブレーショ ンした補 正情報を記憶させておく よう にしてもよい。 このよう にする ことによ り'、 中央制御ユニッ ト内の E P R O M 3 1 の省略又 は記憶容量の削減を行う こ ともできる。 更に、 キヤ リ ブレー ショ ンによって得られた中央制御ュニッ ト 3 か らの情報をス テレオ光学モジュール 1 などに通信で送り、 この情報をステ レオ光学モジュール 1 に記憶させるよう にしてもよい。 また, 中央制御ュニッ 卜 3 の距離画像算出ュニッ 卜 3 2 で用い られ るキヤ リ ブレーショ ンデ一夕も、 ステレオ光学モジュール 1 の補正情報メモリ 7 に記憶させておき、 距離画像算出時には, このキヤ リ ブレーショ ンデ一夕をステレオ光学モジュール 1
から中央制御ュニッ ト 3 に通信できるよう にしてもよい。
即ち、 この変形例は、 補正情報メモリ 7 に記憶させている 補正情報の中で一部の補正情報 (キャ リ ブレーシ ョ ンデ一 夕) をステレオ光学モジュール内での画像処理演算に使用 し、 その他の補正情報を通信回線 2 を介して中央制御ュニッ ト 3 に送信して、 中央制御ユニッ ト側での距離演算等の補正に使 用するよう にしたものである。
また、 中央制御ユニッ ト 3 は、 内部の各種処理回路が専用 の特定用途向集積回路 (A S I C ) を用いたハー ドウェア的 な結線で実現されてもよ く 、 更には、 これらをダイナミ ック に書き換える こ とができる リ コ ンフィ ギュアラブルプロセッ サなどによって構築されていても勿論よい。
また、 ステレオカメ ラシステムの制御にとどま らず、 温度 センサや雨滴センサの情報、 補正情報、 切り 出し領域の情報 などを伝送するよう にしてもよい。 これは、 ステレオ光学モ ジュール 1 、 通信回線 2 、 中央制御ユニッ ト 3 だけでなく 、 各種車載モジュール間の通信に適応する こ とができるのは勿 晒 C、め 。
また、 各通信回線 2 と、 ステレオ光学モジュール 1 、 中央 制御ュニッ ト 3 間はフォ トカブラなどで電気的に絶縁する こ とで、 ハーネスに印加される各種スパイク ノィ―ズなどの影響 を回路が受けないよう に絶縁しておいても構わない。
また、 通信回線 2 に流す映像のフォーマッ ト として、 アナ ログ方式ならば、 N T S C方式の他に. P A L方式や S E C A M方式でもよ く 、 またデジタル形式ならば各種圧縮フォーマ
ッ 卜、 例えば、 静止画の圧縮方式である J P E G方式や動画 の圧縮方式である M P E G方式、 D V (デジタルビデオ) な どの規格で伝送するよう にしてもよい。
また、 入力や表示については、 例えば、 マイ ク ロソ フ ト (登録商標) 社の Automotive UI Toolkit などの車載機器用 のユーザーィ ン夕フェースデザィ ンツールによ り構築された G U I や音声イ ン夕フェースを用いてもよい。
更に、 図 4 Aにおいて、 視野マスク 1 9 a , 1 9 bは、 前 玉ュニッ ト 2 0 a , 2 0 b を半分覆う形に描かれているが、 よ り効果的に視野を規制するために図 8 Aに示すよう に、 方 形の開口部 2 5 を持つ視野マスク 1 9 を前玉ュニッ ト 2 0 の 光軸からオフセッ ト した位置に配置してもよ く 、 また、 図 8 B に示すよう にレンズ自体を 4辺 Dカ ッ トするなどして、 視 野マスクを配置したのと同等の効果を得るよ う にしてもよい また、 図 9 に示すよう に、 中央制御ュニッ ト 3 内にステレ ォ光学系のキヤ リ ブレーショ ンデ一夕 6 6 を算出するための ステレオ光学系キヤ'リ プレーショ ン装置 6 5 や車両とステレ ォ光学モジュール 1 の位置関係を計測しシステムキヤ リブレ ーショ ンデ一夕 6 8 を算出する車両系キヤ リ ブレーショ ンを 実施する車両系キヤ リ ブレーショ ン装置 6 7 などを持つよう に構成してもよい。
更に、 補正情報メモリ 7 に記憶される補正情報は、 シェ一 ディ ング補正処理ゃレクティ フィ ケーショ ン処理のためのキ ヤ リ ブレーショ ンデータである としているが、 画像の切り 出 し領域の情報や車体との位置関係のキヤ リ ブレーショ ンデー
タなどを加えても勿論構わない。 また、 補正情報メモリ 7 を 中央制御ユニッ ト 3側に配置してもよい。 また、 通信回線 2 を介して適宜読み書きする こ とができるよう に構成しておい てもよい。
[第 2 の実施の形態]
次に、 本発明のステレオカメ ラシステムの第 2 の実施形態 について説明する。 なお、 第 1 の実施形態と同様の構成につ いては、. 同一の参照符号を付すこ とで説明を省略する。
即ち、 この第 2 め実施形態においては、 図 1 0 に示すよう に、 ステレオ光学モジュール 1 に、 レクティ フィ ケーシヨ ン 処理部 1 5、 ア変換処理部 1 6 、 及びシェーディ ング補正処 理部 1 7 などの処理回路と、 補正情報メモリ 7 を搭載せず、 これらを図 1 1 に示すよう に中央制御ュニッ 卜 3 に搭載する , これによ り、 ステレオ光学モジュール内の電子回路の回路 規模を小さ くする こ とができる。 即ち、 ステレオ光学モジュ ール内で発生する熱を抑制して、 ステレオ光学モジュール内 の光学系等の熱変形によるキヤ リ ブレーショ ンデータの変動 を抑制する ことができる。 また、 撮像素子 5 の冷却が、 他の 発熱要素の減少によ り効率的に行えるので、 熱雑音の発生を 抑える ことができ、 よ り 良好なステレオ画像を通信回線 2 に 出力する ことが可能である。
なお、 この第 2 の実施形態の各構成は、 当然、 第 1 の実施 形態と同様に各種の変形、 変更が可能である。
[第 3 の実施の形態]
次に、 本発明のステレオカメ ラシステムの第 3 の実施形態
について説明する。 なお、 第 1 及び第 2 の実施形態と同様の 構成については、 同一の参照符号を付すこ とで説明を省略す る。 即ち、 第 3 の実施形態における中央制御ユニッ トは、 図 1 2 に示すよう に、 図 6 で示す第 1 の実施形態の中央制御ュ ニッ 卜から距離画像算出ュニッ トを除いたものである。
即ち、 この第 3 の実施形態においては、 .図 1 2 に示すよう に、 ステレオマッチング処理までをステレオ光学モジュール 内で実施する。 そのため、 距離画像算出ュニッ ト 3 2 もステ レオ光学モジュール 1 に内蔵している。 この場合、 通信回線 2 には、 物体認識に用いる 2 次元画像と距離画像が出力され る。 なお、 第 3 の実施形態において第 1 の実施形態と異なる 点は、 ステレオ光学モジュール内の M側通信ィ ン夕フエ一ス 9 から画像データを N T S C準拠のアナログ方式で送り 出す 点も異なる。
これら 2次元画像と距離画像とは、 図 1 3 に示すよう に、 例えば 1 つの N T S C方式の画面内に並べて再配置され、 ビ デォ信号として出力される。 これによ り、 通信回線 2 を介し て、 距離画像と 2 次元画像とを、 同期させた状態で中央制御 ユニッ ト 3 に送出する こ とが可能である。 また、 これらの画 像に、 基準画像として左右どち らの画像を用いて出力したか や温度センサ 1 1 で検出した温度や雨滴センサ 1 0 で検出し た情報等を、 例えば文字放送などに用いられている信号領域 にェンコ一ディ ングして送出する こ とによ り 、 画像と同期さ せた通信を行う こ とも可能である。
このよう にして通信が行われた後は、 中央制御ユニッ ト 3
は、 u側通信イ ン夕フエ一ス 2 8 によ りその画像をデコー ド して 2 次元画像、 距離画像、 及びセンサ情報と して処理する ことによ り、 各種認識処理を実現する。 具体的には、 中央制 . 御ユニッ ト 3 は、 u側通信イ ンタフェース 2 8 を介して入力 された距離画像データに基づいて、 距離画像評価装置である 周辺環境判定ュニッ ト 3 3 にて図示しない被写体の評価を行 う 。
なお、 これらのステレオ光学モジュールを複数用いる こ と も可能であ り、 例えば、 2 つのステレオ光学モジュールを用 いる ときには、 画面の上下画像にそれぞれのステレオ光学モ ジュールのカメ ラ I Dを示すコー ドと距離画像とを埋め込み、 単一の映像に同期させて中央制御ュニッ 卜 3 に送信するよう にしてもよい。
また、 中央制御ユニッ ト 3 は、 内部の各種処理回路が専用 の A S I Cでハー ドウェア的な結線で実現されてもよく 、 さ らにはこれらがダイナミ ック に書き換える こ とができる リ コ ンフィ ギュアラブルプロセ ^サなどによって構築されていて. も勿論よい。
また、 第 3 の実施形態では、 物体認識に用いる 2 次元画像 と距離画像とを N T S C方式のアナログ信号線を使用 して出 力したが、 上記した第 1 の実施形態と同じよう に、 デジタル デ一夕 としてデジタル通信回線に出力するよう にしてもよい。 この場合は、 上記した第 1 の実施形態と同じよう にモーショ ン J P E G、 M P E G方式等のデータ圧縮方式を用いてデー 夕圧縮処理を施した後に通信回線 2 に出力するよう にしても
よい。
特に車載用にした場合には、 通信回線 2 に、 図 7 に示すよ う に、 ステレオ光学モジュール 1 、 中央制御ユニッ ト 3 、 運 転状況検出モジュール等を接続して、 各種車載モジュールの 相互の連携がとれるよう に構成しても勿論構わない。 こ こで . 運転状況検出モジュールとしては、 例えば、 図 7 に示すよう な車速センサモジュール 5 5 、 エンジンコ ン ト ロールモジュ ール 5 7 、 ブレーキセンサモジュール 6 1 等がある。 また、 環境監視モジュールとしては、 図 7 に示すようなレーダ一モ ジュール 5 4、 カーナビゲーシヨ ンモジュール 5 6 、 側方力 メ ラモジュール 5 8 、 室内監視モジュール 5 9 、 後方カメ ラ モジュール 6 2 、 積載検出モジュール 6 3 、 後方超音波レー ダーモジュール 6 4等がある。 このような車内ネッ トワーク の一部として用いる場合のユニッ トやモジュール間の通信に は、 無線通信技術である B 1 u e t o o t hや I E E E 8 0 2 .1 1 、 I E E E 8 0 2 .1 xなどを用いる こ とも可能であ る。 また、 li S B、 I E E E 1 3 9 4、 イーサネッ トなどの 有線ネッ トワークや、 V o I P (ボイスオーバーアイ ピー) などの音声データの伝送プロ トコルゃ、 リ アルタイムメ ッセ —ジング機能 (RTC/SIP client) などを用いてもよ く 、 I P V 6 などによ り 各機器に I Pア ド レスを割り 当てた車内 L A Nを構築してもよい。 更に、 車内ノイズ等に強い車載用光ネ ッ ト ワーク規格 「M O S T」 や 「 C A N」 などの、 オープン スタンダー ド規格に対応した通信バスライ ンを用いるよう に してもよい。
また、 通信回線 2 と、 ステレオ光学モジュール 1や中央制 御ュニッ ト 3 との間をフォ 卜力ブラなどで電気的に絶縁する ことで、 ハーネスに印加される各種スパイ ク ノイズなどの影 響を回路が受けないよう に絶緣しておいてもかまわない。
また、 入力や表示については、 例えば、 マイ ク ロソ フ ト (登録商標) 社の Aut o motiv e UI T o olkit などの車載機器用 のユーザ一ィ ン夕フエ一スデザィ ンッ一ルによ り構築された G U I や音声イ ンタフエ一スを用いてもよい。
即ち、 この第 3 の実施形態では、 ステレオ光学モジュール 内で得られたステレオ画像データに対して、 レクティ フィ ケ ーシヨ ン、 ァ補正、 シェーディ ング補正、 輝度信号と色差信 号への分離などの当該ステレオ光学モジュールのための必要 となる画像処理だけでなく 、 距離画像の算出までもステレオ 光学モジュール内で行う よう にした。 したがって、 第 1 の実 施形態と比 てさ らに中央制御ュニッ ト側における回路負荷 を軽減でき、 中央制御ユニッ ト側での仕様をさ らに簡略化で き、 中央制御ユニッ トの汎用性を高める ことができる。- .
[第 4 め実施形態]
次に、 本発明の第 4の実施形態について説明する。 この第 4の実施形態においては、 よ り 良好な距離画像算出を行うた めに実施するステレオカメ ラシステムの動作シーケンスを説 明する。 なお、 こ こでは、 車載用途の場合の ト リ ガ信号を例 として挙げる。 なお、 第 4 の実施形態は、 第 1 の実施形態で 示すステレオカメ ラシステムの動作シーケンスを示すもので ある。 第 2 又は第 3 の実施形態のよ うな構成においても同様
に適用可能なこ とは言う までもない。
まず、 図 1 4 を参照してステレオカメラシステムにおける メイ ン動作シーケンスについて説明する。 即ち、 運転者など の操作者によ り ドアキーのオープンや、 イ グニッショ ンキー の 0 Nを検出すると、 ス リーブ状態にあった中央制御ュニッ ト 3がレジュームし (ステッ プ S 1 ) 、 起動する (ステップ S 2 ) 。 中央制御ユニッ ト 3 は、 起動すると同時に、 ステレ ォ光学モジュール 1 の画像出力処理回路 8 及び撮像素子 5 を 起動させる (ステップ S 3 , S 4 ) 。 こ こでは、 中央制御ュ ニッ 卜 3 から通信回線 2 を介してステレオ光学モジュール 1 に対して、 ステレオ光学モジュール 1 を起動させるための
「起動コマン ド」 が送信される。 ステレオ光学モジュール 1 は、 この 「起動コマン ド」 を受けて内部の図示しない電源回 路を省電力モー ドから動作モー ドに切り換え、 それに引き続 いて画像出力処理回路 8 及び撮像素子 5 を起動させる。 これ によ り、 撮像が開始される。 また、 同時に中央制御ユニッ ト 3 は、 図 1 5 に示すセンサチェックシーケンスを開始させる
(ステップ S 5 ) 。 このセンサチェックシーケンスの詳細に ついては、 後に述べる。
センサチェッ クシーケンスの結果、 問題ない環境情報デー 夕 1 0 0 がレクティ フィ ケーシヨ ン処理部 1 5 に出力される と、 レクティ フィ ケーシヨ ン処理が開始される。 即ち、 レク ティ フィ ケ一シヨ ン処理部 1 5 は、 この環境情報データ 1 0 0 や補正情報メモリ 7 に記憶されたキャ リ ブレーショ ンデー 夕 1 0 1 等に基づいて レクティ フィ ケ一シ ョ ン処理を行う
(ステップ S 7 ) 。 そして、 このレクティ フィ ケーシヨ ン処 理が実施されたレクティ フィ ケーシヨ ン画像は、 通信回線 2 を介して中央制御ユニッ ト 3 に送られる。 なお、 中央制御ュ ニッ ト 3では、 例えば周辺環境判定ユニッ ト 3 3 で、 フ レ一 ムメモリ 3 0 に記憶されたこのレクティ フィ ケーシヨ ン処理 に使用されたキャ リ ブレーショ ンデ一タ 1 0 1 が適正である か否かをレクティ フィ ケ一ショ ン画像よ りチェッ クし (ステ ップ S 8 ) 、 そのキャ リ ブレーショ ンデータ 1 0 1 に問題が ある場合には、 このときのレクティ フィ ケ一ショ ン画像は、 以降の処理に使用 しないよう に、 フ レームメモリ 3 0か ら削 除する。 そして、 後に説明するキャ リ ブレーショ ンデータ補 正処理を行い (ステップ S 9 ) 、 キャ リ ブレーショ ンこの補 正処理によって補正されたキヤ リ ブレーショ ンデ一夕を通信 回線 2 を介してステレオ光学モジュール 1 の補正情報メモリ 7 に上書きする こ とで、 そこに記憶されているキヤ リ プレー シヨ ンデータ 1 0 1 を更新する (ステップ S 1 0 ) 。 そして、 ステップ S 7 のレクティ フィ ケーシヨ ン処理において、 この 更新したキャ リ ブレーショ ンデータ 1 0 1 を使用してレクテ ィ フィ ケーシヨ ン処理を行う こ とになる。 これによ り、 常に 最新且つ正しいキヤ リ ブレーショ ンデ一夕でレクティ フィ ケ ーショ ン処理が実行される。
レクティ フィ ケ一ショ ン処理が実施されたレクティ フィ ケ ーショ ン画像よ りキヤ リ ブレーショ ンデータに問題が無いと 判別された場合には、 中央制御ユニッ ト 3 内の距離画像算出 ュニッ ト 3 2 は、 入力されたレクティ フィ ケーショ ン画像に
基づいて、 ウィ ン ド一マッチング処理を行った後 (ステップ S 1 2 ) 、 距離画像を生成し、 この生成した距離画像を周辺 環境判定ユニッ ト 3 3 に出力する (ステップ S 1 3 ) 。 この 距離画像を用いて、 中央制御ユニッ ト 3 の周辺環境判定ュニ ッ ト 3 3 は、 後に説明する運転支援を実施する (ステップ S 1 4 ) 。
こ こで、 ドアキーがオープンされたり 、 イ ダニッシヨ ンキ —が O F F される とステップ S 1 5 の判定を y e s に分岐し て、 現在のキャ リ ブレーショ ンデータを記録させ (ステップ S 1 6 ) 、 中央制御ユニッ ト 3 はス リ ープ状態に入り、 ステ レオ光学モジュール 1 も動作を停止する。 こ こでも中央制御 ュニッ 卜 3 から通信回線 2 を介してステレオ光学モジュール 1 に対して、 ステレオ光学モジュール 1 の動作を停止させる ための 「動作停止コマン ド」 が送信される。 ステレオ光学モ ジュール 1 は、 この 「動作停止コマン ド」 を受けて所定の動 作を行った後に省電力モー ドに入る。
次に、 図 1 4 のステップ S 5 におけるセンサチェックシ一 ケンス.について図 1 5 を参照して説明する。 なお、 こ こでは、 ステレオ光学モジュール 1 を、 車内のルームミ ラーに取り付 け、 フロン トウィ ン ドガラスを介して車体前方を撮像する場 合を想定して説明する。
このセンサチェックにおいて、 まず、 中央制御ユニッ ト 3 は、 既知の手法によ り フロン トウィ ン ドガラスのクモリ · 結 露の検出を行って (ステップ S 2 1 ) 、 車両のフロン トウイ ン ドガラスにクモリや結露がないか否かを判定する (ステツ
プ S 2 2 ) 。 この判定においてクモリ がある と判定した場合 には、 中央制御ユニッ ト 3 は、 図示しないデフロス夕を O N してクモ リ の除去を開始する とともに (ステップ S 2 3 ) 、 表示入力装置 3 5 にクモ リ 警告表示を行う (ステッ プ S 2 4 ) 。 そして、 デフロス夕の効果によ り クモリ が除去された 場合、 中央制御ユニッ ト 3 は、 ステップ S 2 2 の判定におい てクモリ なしと判定し、 上記クモリ警告表示を消灯する (ス テツプ S 2 5 ) 。
次に、 中央制御ユニッ ト 3 は、 通信回線 2 を介して送られ てきた雨滴センサ 1 0 の出力によ り雨滴の検出を行い (ステ ップ S 2 6 ) 、 フロン トウィ ン ドガラスに雨滴がついていな いか否かを判定する (ステップ S 2 7 ) 。 この判定において 雨滴がついている と判定した場合には、 中央制御ユニッ ト 3 は、 図示しないワイパーを動作させて雨滴の除去を開始する とともに (ステップ S 2 8 ) 、 表示入力装置 3 5 に雨警告表 示を行う (ステップ S 2 9 ) 。 そして、 ワイパーの効果によ り、 雨滴がなく なつた場合、 中央制御ュニッ ト 3 は、 ステッ プ S 2 7 の判定において雨滴なしと判定し、 上記雨警告表示 を消灯する (ステヅプ S 3 0 ) 。
次に、 中央制御ユニッ ト 3 は、 温度センサ 1 1 によ りステ レオ光学モジュール 1 周囲の温度検出を行い (ステップ S 3 1 ) 、 検出した温度がステレオ光学モジュール 1 の動作に適 正な範囲内であるか否かを判定する (ステッ プ S 3 2 ) 。 こ の判定において検出した温度が適正範囲内でないと判定した 場合には、 中央制御ユニッ ト 3 は、 図示しないエアコ ンを動
作させて温度調節を行う とともに (ステップ S 3 3 ) 、 表示 入力装置 3 5 に温度警告表示を行う (ステップ S 3 4 ) 。 そ して、 エアコ ンの効果によ り 、 温度が適正温度範囲内になつ た場合、 中央制御ユニッ ト 3 は、 ステップ S 3 2 の判定にお いて適正温度範囲内.である と判定し、 上記温度警告表示を消 灯する (ステップ S 3 5 ) 。
これらのセンサチェックは、 中央制御ュニッ ト 3 が動作し ている間は実行される。 即ち、 中央制御ユニッ ト 3 は、 停止 信号が入力されたか否かを判定し (ステツプ S 3 6 ) 、 停止 信号が入力されたと判定した場合には、 このセンサチェック を終了させる。 一方、 停止信号が入力されていないと判定し た場合には、 検出された、 クモリ情報、 雨滴センサ情報、 及 び温度センサ情報といった環境情報デ一夕 1 0 0 を、 通信回 線 2 を介してステレオ光学モジュール 1 のレクティ フィ ケ一 シヨ ン処理部 1 5 に出力した後 (ステップ S 3 7 ) 、 ステツ プ S 2 1 に戻り 、 センサチェッ クを継続する。
なお、 このセンサチェックのフローチャー トよ りわかるよ う に、 上記環境情報データ 1 0 0 は、 クモリ · 結露、 雨滴、 温度が所定の条件範囲内にある ときにのみ出力されるもので あ り、 よって、 この環境情報データ 1 0 0 を使用する レクテ ィ フィ ケ一シヨ ン処理は、 たとえ撮像素子 5 によ り ステレオ 画像が撮像されていたと'しても開始される こ とはない。 従つ て、 そのような場合には、 故障によ り動作がされないのでは なく、 所定の条件が得られていないために動作しないのであ る ことを運転者に知らせるための警告表示を、 表示入力装置
3 5 によ り行う ことが好ましい。
図 1 6 は、 図 1 4 のステップ S 9 におけるキヤ リ ブレーシ ョ ンデ一夕補正のシーケンスを示すフロ一チヤ一卜である。 即ち、 この図 1 6 に示すよう に、 周辺環境判定ユニッ ト 3 3 は、 まず、 通信回線 2 を介して入手した温度センサ 1 1 で 検出した温度情報等の環境条件が変化したか否かの判定を行 い (ステップ S 4 1 ) 、 例えば、 温度変化などによる熱膨張 などのためにキヤ リ プレーショ ンデ一夕が変化する場合には、 E P O M 3 1 又は H D D 5 3 に予め用意された温度別のキ ヤ リ ブレーシヨ ンデータテーブル 1 0 2 から、 その温度に対 応するキャ リ ブレーショ ンデータ 1 0 1 を読み出し、 それを 通信回線 2 を介してステレオ光学モジュール 1 の補正情報メ モリ 7 に書き込むことで (ステップ S 4 7 ) 、 キヤ リ ブレー シヨ ンデータ 1 0 1 を更 する。
次に、 あるいは上記ステップ S 4 1 で環境条件変化なしと 判別した場合には、 既知形状物体画像 (こ こでは、 通信回線 2 を介したステレオ光学モジュール 1 からのステレオ画像) を取得し (ステップ S 4 2 ) 、 ステレオ光学モジュール 1 の 取り付け位置などの取り付け条件が変化したか否かを判定し
(ステッ プ S 4 3 ) 、 取り付け条件が変化している場合には、 その変化に応じてキャ リ ブレーショ ンデータを補正し (ステ ップ S 4 4 ) 、 その補正した更新キャ リ ブレーショ ンデータ 1 0 3 を上記キャ リ ブレーショ ンデ一夕テーブル 1 0 2 に追 記する と共に、 通信回線 2 を介してステレオ光学モジュール 1 の補正情報メモリ 7 に書き込むこ とで、 レクティ フィ ケ一
シヨ ン処理に使用されるキャ リ ブレーショ ンデ一夕 1 0 1 を 更新する。
このような補正を行う こ とによ り、 レクティ フィ ケーショ ン処理やウイ ン ドーマッチングが常に良好な状態で実施可能 である。
図 1 7 は、 図 1 4 のステップ S 1 4 の運転支援のシーケン スの一例を示すフローチヤ一 卜である。
即ち、 周辺環境判定ユニッ ト 3 3 は、 この運転支援シ一ケ ンスに入 と、 '通常画像 (ステレオ画像切り 出し部 4 3 で切 り.出した一方の画像) 1 0 4、 距離画像 1 0 5 を入力と して 用い、 距離分布に基づくセグメ ンテーショ ン処理を実施した 後 (ステップ S 5 2 ) 、 先行車両認識 (ステップ S 5 4 〜 S 5 7 ). 、 道路面認識 (ステップ S 5 .8 〜 S 5 9 ) 、 障害物認 識 (ステップ S 6 1 〜 S 7 0 ) 、 及びレーン認識 (ステップ S 7 1 〜 S 7 3 ) などを実施する。
先行車両認識では、 レーザレーダーなどを用いたレーダー モジュール 5 4 によ り車両から反射したレーザ一を検出する ことで認識された先行車両を通常画像 1 0 4から抽出し、 距 離雨像 1 0 5 のセグメンテーショ ンと整合をつけて先行車両 の領域を認識し (ステップ S 5 4 ) 、 先行車両の車幅などの 情報も含めて抽出する ことで、 先行車両との車間距離を抽出 する (ステップ S 5 5 ) 。 次に、 先行車両との距離をチエツ ク し (ステッ プ S 5 6 ) 、 先行車両との距離が適正でない (例えば、 近すぎる) 場合には、 画像出力装置 3 4 を介して 表示入力装置 3 5 に図 1 8 に示すような画像表示を行う こ と
によ り、 車間距離警告を実施する (ステップ S 5 7 ) 。
道路面検出では、 距離画像 1 0 5 において、 道路面がある と想定される位置に距離画像 1 0 5 から認識できる平面を発 見して (ステップ S 5 8 ) 、 その平面の範囲を道路面と同一 平面状のある平面として認識する。 そして、 この道路平面を 基準面と して設定する (ステッ プ S 5 9 ) 。 この基準面のデ 一夕 1 0 6 を各認識処理に用いる ことで、 物体の認識や、 先 行車両の認識、 レーンの認識などに利用できる。 このときに は、 図 1 9 に示すよう に、 画像出力装置 3 4 を介して表示入 力装置 3 5 に認識平面を表示してもよい。
障害物認識では、 例えば、 上記道路面検出された平面から 立ち上がって距離画像 1 0 5 のセグメ ンテーショ ン処理によ つて認識されている物体を認識し (ステップ S 6 1 ) 、 障害 物として、 その距離、 大きさなどをラベリ ングする。 これに 応じて、 障害物の距離を抽出し (ステップ S 6 2 ) 、 衝突コ —スか否かを判定し (ステップ S 6 3 ) 、 衝突コースの場合 には、 画像出力装置 3 4 を介して表示入力装置 3 5 にて操作 者に回避を促すような回避警告をする (ステッ プ S 6 4 ) 。 次に、 上記ステップ S 6 2 で抽出した距離が、 操作者つま り 運転者の自発的なブレーキ操作によって安全に停止できる距 離か否かを判定し (ステップ S 6 5 ) 、 安全に停止可能な場 合には、 操作者にブレーキを踏ませるよう に画像出力装置 3 4 を介して表示入力装置 3 5 にて警告する (ステッ プ S 6 6 ) 。 一方、 安全に停止する こ とが出来ない距離である場合 には、 操作者にブレーキを踏むよう に画像出力装置 3 4 を介
して表示入力装置 3 5 にて指示を行う と共に、 アクセルを自 動的に緩める (ステップ S 6 7 ) 。 更に、 こ こで回避動作が 可能である場合には (ステップ S 6 8 ) 、 ェマージング ドラ イブとして画像出力装置 3 4 を介して表示入力装置 3 5 にて ハン ドル操作を促すなどして強制的に安全対策を講じる (ス テツプ S 6 9 ) 。
衝突が不可避の場合は、 エアバックなどのパッシブセーフ ティ のための前準備を行う (ステップ S 7 0 ) 。 特に、 車外 通信システムなどが作動可能な場合などは、 現在地や、 事故 発生の通報などの事故報告を自動的に実施するよう に構成し てもよい。
レ一ン認識は、 基準平面上にある白線を通常画像 1 0 4 の 輝度値からの認識や、 基準平面から一定高さ に突出したガー ド レールなどを距離画像 1 0 5 から認識する こ となどから、 レーンを認識する (ステップ S 7 1 ) 。 これによ り、 走行可 能域を認識する とともに、 レーン内から外れていないことを チェック し (ステップ S 7 2 ) 、 レーンか ら外れそう になつ たときは、 図 2 1 に示すよう に、 画像出力装置 3 4 を介して 表示入力装置 3 5 にレーン警告の表示などを行う (ステップ S 7 3 ) 。
なお、 第 4 の実施形態では、 上記警告として、 図 6 に示し た中央制御ュニッ 卜 3 に接続された表示入力装置 3 5 の画面 上に警告表示する例について示したが、 当然の変形例として ス ピーカ 3 8 からの音声警告や、 表示灯 4 2 の点灯、 また図 示していないが、 運転シー トを振動させるなどの手段で操作
者に注意を促す形で警告を行ってもよい。 これは、 特に、 上 記ステップ S 6 4 , S 6 6 , S 6 7 のよう に緊急性が高く 、 また操作者が前方から視線をそらすことが好ましくない場合 に、 有効である。
以上説明し.たよう に、 第 4 の実施形態によれば、 環境情報 に適応させてキャ リ ブレーショ ンデータを適切に選択及び補 正しながらステレオマッチングを実施する こ とができる。
なお、 この第 4 の実施形態の各構成もまた、 当然、 各種の 変形、 変更が可能である。
例えば、 キャ リ ブレーショ ンデータの補正は、 予め温度等 によ り、 テーブルを変換した複数のキャ リ ブレーショ ンデー 夕テーブルから選択する ことで補正を行うよ う にしてもよい また、 センサチェックで、 センサが問題を発見した際の対 応手段と しては、 第 4の実施形態で示したデフロス夕、 ワイ パー、 及びエアコ ンに限定されるものではなく 、 別の手段、 例えば、 デフロス夕の代わり にクモリ 防止コーティ ングゃ熱 線ヒータを用いたり、 ワイパーの代わり に超撥水ガラスコー トゃブロアを用いたり、 エアコ ンの代わり にペルチェ素子や 空冷ファ ンを用いてもよい。
また、 図 1 4で示した動作シーケンスのフローチャー ト も 各種の変更が可能である。 例えば、 センサチェッ クにおいて クモリ · 結露、 雨滴、 温度が所定の条件範囲内にないときも 環境情報データ 1 0 0 を出力するよう にし、 図 2 2 に示すよ う に、 その環境情報データ 1 0 0 よ り環境情報の条件が不適 切であ り (ステップ S 8 7 : n o ) 、 レクティ フィ ケーショ
ン処理等が行えない場合には、 センサチェックシーケンスを 起動するとともに、 距離画像の出力処理を停止し処理不能警 告を画像出力装置 3 4 を介して表示入力装置 3 5 に表示する
(ステップ S 8 8 ) ことで、 運転者などの操作者にその旨を 伝達するよう にしてもよい。
また、 図 1 5 におけるセンサチェッ ク シーケンスでは、 ク モリ除去やワイパーなどを継続的に用いるよう になつている が、 図 2 3 のよう にデフロス夕やワイパー、 エアコ ンを、 セ ンサ情報が良好になった場合に O F Fする (ステップ S 1 0 5 , S 1 1 1 , S 1 1 7 ) よう にしても勿論よい。 また、 環 境情報 (温度センサ情報等) のデータを定期的に出力させる
(ステップ S 1 2 0 ) よう にしてもよい。
また、 図 1 5 におけるセンサチェッ クシーケンスでは、 全 ての処理が直列的に実行される例を示したが、 図 2 4のよう に、 並列的に各環境条件のチェック (ステップ S 1 2 2 , S 1 2 8 , S 1 3 4 ) や、 計測不能を解消するための動作 (ス テツプ S 1 2 3 , S 1 2 9 , S 1 3 5 ) を実施するよう にし てもよい。 また、 計測不能を解消するための動作はシステム が自動的に実施するよう にしてもよ く 、 操作者には、 警告の みで、 自 らは、 処理が不能である旨を表示したりするよう に してもよい。
また、 第 4 の実施形態では、 クモリ、 雨滴、 及び温度を代 表的な環境情報として提示したが、 霧、 撮像素子の トラブル、 昼夜間の切り替え、 照度情報、 枯葉や鳥の糞、 車内に釣られ たマスコ ッ トなどによるウィ ン ドガラスの汚れや遮蔽、 又は
対向車両の相対位置などの情報などを環境情報として用いて もよい。
更に、 第 4 の実施形態は、 複数の撮像素子を用いたステレ ォカメ ラの場合でも用いる こ とが可能である。
[第 5 の実施形態]
次に、 本発明の第 5 の実施形態について説明する。 この第 5 の実施形態は、 複数の光学モジュールを有するシステムに 関して説明する。 個々の光学モジュールの構成については、 上記した第 1 か ら第 4 の実施形態に準ずる。
即ち、 図 2 5 のよう に複数のステレオ光学モジュール 1 a, 1 b、 単眼光学モジュール 7 1 a , 7 1 bが通信回線 2 に接 続される。 通信回線 2 には中央制御ユニッ ト 3 が接続される とともに、 運転状況検出モジュール 7 2 、 環境監視モジュ一 ル 6 0 などが接続される。
こ こで、 単眼光学モジュールとしては、 図 7 に示す、 側方 カメラモジュール 5 8や、 後方カメ ラモジュール 6 2が挙げ られる。 また、 運転状況検出モジュール 7 2 としては、 図 7 に示す、 エンジンコ ン ト ロールモジュール 5 7 、 ブレーキセ ンサモジュール 6 1 や、 図示しないステアリ ング角検出モジ ユール、 変速機監視モジュール等が挙げられる。 更に、 環境 監視モジュール 6 0 としては、 図 7 に示す、 レーダ一モジュ —ル 5 4、 車速センサモジュール 5 5 、 力一ナビゲ一シヨ ン モジュール 5 6 、 室内監視モジュール 5 9 、 積載検出モジュ —ル 6 3 、 後方超音波レーダーモジュール 6 4等が挙げられ る。
こ こで、 光学モジュールで得られた画像情報には、 各光学 モジュールのカメ ラ I Dや、 それぞれの光学モジュールにお けるキヤ リ ブレーショ ンデ一夕等の情報を付加して送受信を 実施し、 それを中央制御ユニッ ト 3 が判別させるよう にすれ ば、 どの光学モジュールの情報をどのキヤ リ ブレーショ ンデ 一夕を用いて処理すれば良いかを判定 能である。
また、 通信回線 2 はやはり 1 系統の通信回線であ り、 この 通信回線 2 を使用 して中央制御ュニッ ト 3 とステレオ光学モ ジュール 1 a を始めとした各ュニッ 卜の間で効率よく相互の 通信を行う こ とができるよう になつている。 即ち、 この通信 においては、 中央制御ユニッ ト 3 が、 全体システムのシ一ケ ンス制御を統括して行い、 中央制御ュニッ ト 3 から各ュニッ トに対してはデータ要求コマン ドを始めと した各種制御コマ ン ドを、 また各ュニッ 卜から中央制御ユニッ ト 3 に対しては、 要求されたデータ等を送り返す。 :
また、 図 2 5 に示すよう に、 通信回線 2 を共通で用いる こ とによ り、 車内ハーネスの削減に繋がる。 このため、 重量の 軽減、 ノイズ混信の影響削減等の効果も得られる。
[第 6 の実施形態]
次に本発明の第 6 の実施形態について説明する。 この第 6 の実施形態は、 ステレオ光学モジュールに搭載される雨滴セ ンサ 1 0 の一実施形態である。
従来の雨滴センサは、 例えば、 図 2 6 に示すよう に、 ウイ ン ドガラス 7 3 に密着したガラスブロ ッ ク 7 4 に向けて、 赤 外光や可視光の発光ダイオー ド (投光 L E D ) 7 5 から投光
を行う。 この光を投光レンズ 7 6 で集光し、 この集光光線の ガラス外側面における反射光を、 反射ミ ラー 7 7等によ り受 光レンズ 7 8 に導く。 そして、 受光レンズ 7 8 でその導かれ た光を集光し、 この集光光線をフォ トダイオー ド等の受光セ ンサ 7 9 で検出する。 このとき、 ウィ ン ドガラス 7 3 に雨滴 が付着している場合には、 光が散乱して光量が変化するので、 雨滴量を計測する こ とが可能である。 _
しかしながら、 この従来の雨滴センサでは、 ガラス面に密着 して、 雨滴センサを設けなければならず、 スペースやコス ト 上の制約となっていた。 また、 運転者の視野の妨げになった り、 雨滴センサの他に車両の前方の障害物等を検出するため のステレオ光学モジュールを搭載する場合は、 ステレオ光学 モジュールの視野が遮蔽されてしまう 問題やステレオ光学モ ジュール 1 に対する雨滴センサの設置位置などの問題がある。 そこで、 第 6 の実施形態における雨滴センサは、 ステレオ 光学モジュール 1 で撮像された画像を用いて雨滴を検出する。
上記した実施形態で説明したステレオ光学モジュール 1 で は、 左右視差の横長の画像を、 図 5 のよう に上下に振り分け て撮像素子上に結像させるステレオ光学系が用いられてお り 、 この結果、 図 2 7 に示すような横長のステレオ画像が得られ る。 こ こで、 ステレオ計測の原理による と、 一般に遠距離の 物体は視差が小さ く 、 近距離の物体は視差が大きい。 即ち、 上記した実施形態で説明した光学系では、 計測できる視差範 囲を広く取れるので、 ステレオ画像のある領域では、 基線長 から考える と従来に比べ非常に近距離 (例えば、 十数センチ
の基線長で、 十数センチから数十センチの近距離) から無限 遠方まで対応する ことができる。
図 2 8 は、 第 6 の実施形態で用いるステレオ光学モジユ ー ル 1 の左右 2 視点のステレオ画像の画角について示した図で ある。 即ち、 第 6 の実施形態では、 少なく とも雨滴検出対象 である車両のウィ ン ドガラスが、 左右視点における画角がォ ーバラ ップするオーバラップ領域 8 3 に入るよう にステレオ 光学モジュール 1 を配置する。 例えば、 図 2 7 の例における 雨滴検出用探索範囲は、 図 2 8 のオーバラッ プ領域 8 3 のう ち、 ウィ ン ドガラスの存在する距離域 (図の斜線部) になる。
特に、 車載用途を考えた場合には、 障害物認識などは数メ 一トルか ら数十、 或いは数百メー トルという遠距離を計測す るので、 視差量が小さい。 このため、 一般にウィ ン ド一マツ チングをする場合は、 処理の高速化を狙ってェピポーラ線上 における対応点の探索幅を短くする。 なお、 近距離の場合に は、 探索幅が広く なるので、 それだけ対応点の探索に時間が 力、力 る。
しかしながら、 近距離だけ、 特に第 6 の実施形態のよう に ウイ ン ドガラスのある数十センチ以内の領域だけのウイ ン ド 一マッチングを行う のであれば、 視差量を大きく とれる。 極 端な例としては、 図 2 7 に示す雨滴検出用探索範囲のみを探 索すれば、 雨滴の検出が可能である。
これを図 2 9 及び図 3 0 を参照して更に詳し く説明する と、 従来のよう に、 遠距離から近距離までの物体を連続的に測距 して距離画像を算出する ときに、 画面端の基準点から探索を
開始した場合には、 探索ウィ ン ドを、 画面を横断して移動さ せながらウィ ン ド一マッチングを行う必要がある。 これでは、 探索に時間がかかり、 特に車載など距離計測に時間的な制約 がある用途では、 致命的な欠陥になりかねない。
そこで、 第 6 の実施形態では、 雨滴検出と障害物や車両な どの検出をモー ドとして切り替える。 即ち、 雨滴検出のモー ドでは、 図 2 9 に示すよう に、 基準画像 8 0 の内、 近距離対 応の範囲でウィ ン ド一マッチングを行う。 一方、 障害物など を検出するモー ドでは、 探索範囲を限定し、 例えば 3 mから 1 0 0 mに相当する視差量分の探索を行う。
また特に、 雨滴検出を頻繁に行う場合には、 探索画像 8 1 側の探索範囲を、 図 3 0 に示すよう にウィ ン ドガラス 7 3 表 面を含む限定した距離領域 (例えば、 ウィ ン ド形状に沿った 狭い領域) に対応する探索範囲 (図中、 斜線部) に限定する よう にしてもよい。 即ち、 図 2 7 に示す右画像の左端及び左 画像の右端の南滴検出用探索範囲のみを探索範囲とするよう に、 探索範囲の値にオフセッ ドをかけるよう にしてもよい。 このよう に探索範囲を限定する こ とで、 よ り高速なウィ ン ド 一マッチングによる雨滴検出が実現できる。
更に、 図 3 0 に示すよう に、 ウィ ン ドガラス 7 3 の傾斜に 対応して探索範囲も傾斜している場合には、 画面上端はよ り 近距離であ り、 画面下端は上端に比べる と遠距離であるので、 図 3 0 に射線部で示すよう に、 探索範囲のオフセッ ト量を画 面上端側の探索から画面下端の探索にかけて、 減少させつつ ウィ ン ド一マッチングをするよう にしてもよい。
以上説明したよう に、 第 6 の実施形態では、 雨滴センサと しての機能を近距離限定のウイ ン ドーマッチングによ り実現 する ことで、 中央制御ュニッ ト 3やステレオ光学モジュール 1 に新たな装置を追加せずに、 雨滴やガラスの汚れ等を検出 する こ とが可能である。
また、 通常の障害物の距離計測は、 視差の小さな範囲での マッチングで、 雨滴検出は視差の大きな範囲でのマッチング で並列して行う、 若しく は時分割で行うなどする ことで、 障 '害物の距離計測をしながら雨滴検出の機能を実現する こ とも できる。
なお、 この第 6 の実施形態の各構成は、 当然、 各種の変形、 変更が可能である。
例えば、 第 6 の実施形態では、 撮像画像をパッシブで処理 する例を示'したが、 ウイ ン ドガラス 7 3 に特定の波長の光を 特定の周期で発光させるなどして、 それによる雨滴からの散 乱光を元に雨滴検出を行う ようなァクティ ブな方式を併用 し てもよい。 この場合、 時系列的に、 雨滴検出と距離計測とを 切り換えてステレオ光学モジュールの右左いずれかの視野内 に投光すればよい。 また、 並列して処理する場合には、 図 3 1 や図 3 2 に示すオーバラップ領域外の画像を 2 次元の画像 として撮影し、 オーバラップ領域外の領域に、 図 3 3 に示す ような光ビーム投光器 8 2 から、 赤外光などの光ビームを投 光して雨滴の検出を行うよう にしてもよい。 なお、 この場合 には、 遠距離になっても、 オーバラップしないので、 輻輳角 を外側に開いて視点を設置するよう にしてもよい。 また、 ォ
ーバラップ領域外の領域は、 ステレオ計測には用い られない ので、 この視野範囲のみに赤外光を投光して雨滴の検出を実 施する こともできる。
更には、 図 3 4 のよう にオーバラ ップ領域外の領域に相当 するウィ ン ドガラス表面に雨滴検出用のコーティ ング 8 4 を 施すよう にしてもよく 、 例えば、 ウィ ン ドガラス 7 3 の表面 にクモリ ガラスになるよう拡散面を設け、 雨滴が付着した部 分の透過性が上がるよう に構成してもよい。 また、 濡れ判定 の発色シー トの貼り込みなどをする こ とによつても雨滴検出 が可能である。
また、 撥水シー ト と親水シー トのウィ ン ドへの張り込みに よ り、 よ り 明確な雨滴有無の判定ができるよう にしてもよレ、。
また、 よ り近距離撮影に適するよう に正のパワーを持つク ローズアップレンズを、 視野マスクの該当視野部に設置する ことによ り、 合焦域を近距離、 少なく ともウィ ン ドガラス面 とステレオカメ ラシステムとの間の距離に限定して、 雨滴の 検出を、 2次元画像からの検出、 赤外光の撮影、 形状抽出、 色検出等で実施してもよい。 これらの検出を距離計測に用い ない領域で行えば、 距離計測に悪影響を及ぼすこ となく 、 単 一の撮像素子だけで、 雨滴の検出を実現できる。
また、 赤外光を投影する場合は、 予め、 オーバラ ップ領域 外の領域を撮影する撮像素子に設けられた赤外カ ツ ト フィ ル 夕を除去するか、 若しく はこの部分をバン ドパスフィ ル夕に 置換する ことで、 よ り効果的な計測を実現する こ とができる。
更に、 第 6 の実施形態では、 オーバラップ領域外の領域に、
投光ゃ雨滴検出コー トをするよう に構成したが、 画面周辺部 は測距に用いないのであれば、 その部分に相当する、 画面周 囲のウィ ン ドガラスに対して、 上記した雨滴の検出手段を設 けるよう に構成しても勿論かまわない。
なお、 上記した各実施形態について、 ステレオ光学系にピ ン ト合わせ機構を設ける こ となく 、 ウィ ン ドガラスの近傍か ら前方の所定距離 (例えば、 5 0 ~ 3 0 0 m ) までを被写界 深度とするような所謂パンフォ一カスのステレオ光学系を構 成してもよい。 この場合には、 ピン ト合わせ機構を設けなく とも、 ウィ ン ドガラスに付着した雨滴又は付着物と前方の障 害物の双方に概略ピン 卜合わせが可能であ り、 双方の形状認 識を同時に行う ことが可能である。
以上実施形態に基づいて本発明を説明したが、 本発明は上 記した実施形態に限定される ものではなく 、 本発明の要旨の 範囲内で種々の変形や応用が可能なこ とは勿論である。 例え ば、 上記した実施形態では、 車両搭載型のステレオカメ ラシ ステムについて説明しているが、 例えばロボッ 卜のような移 動体において距離計測を行う場合等でも利用可能である。
さ らに、 上記した実施形態には種々の段階の発明が含まれ てお り 、 開示される複数の構成要件の適当な組合せによ り 種々の発明が抽出され得る。 例えば、 実施の形態に示される 全構成要件からいく つかの構成要件が削除されても、 発明が 解決しょう とする課題の欄で述べた課題が解決でき、 発明の 効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、 この構 成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。