WO2005034440A1

WO2005034440A1 - ルータ選択方法及びルータ装置

Info

Publication number: WO2005034440A1
Application number: PCT/JP2004/014891
Authority: WO
Inventors: Masayuki Kumazawa; Taisuke Matsumoto; Shinkichi Ikeda; Hirokazu Kobayashi; Makoto Funabiki; Toyoki Kawahara
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co., Ltd.
Priority date: 2003-10-02
Filing date: 2004-10-01
Publication date: 2005-04-14
Also published as: JP2005130476A; EP1617605A4; US7499396B2; KR20060062029A; CN100505671C; CN1799226A; EP1617605A1; US20060203828A1; JP4556592B2; KR101031474B1

Abstract

自己の識別子を定期的にマルチキャストするマルチキャストパケット送信部（２０１）と、受信したデータパケットを他のセグメントのルータに中継するか否かを決定する中継決定部（２０５）と、他のルータからのマルチキャストパケットに含まれる情報に基づいて転送するルータを決定する順番決定部（２０７）と、中継しない場合、順番決定部（２０７）により選択されたルータを中継先として送信元へ通知するとともに、選択されたルータへ転送するパケット中継部（２０６）とを有することにより、パケットを中継するのに適したルータが最終的には選択され、また、この中継ルータの切換はルータのリダイレクトのみによって行われるので、端末への新たな機能追加が必要ない。

Description

明細書ルー夕選択方法及びルータ装置技術分野

本発明はルー夕に関し、特に外部ネットワークへの接続機能を持つ 2 台以上のルータ装置が存在するローカルエリァネットワーク（LAN) において、特定のバケツトフローに対応するルータを決定するルータ選択方法及びルータ装置に関する。背景技術

従来より、このルータ選択方法としては、文献「Virtual Router Redundancy Protocol] (S. Knight 他著）に記載されているようなものがあった。

この文献に記載の方法では、仮想ルータと呼ばれるルータの集合が一つの I Pアドレスを共有し、マスタルー夕である一台のルー夕が LAN のデフオルトルー夕として動作し、その他のルータはバックアツプル一夕として待機する。各ルー夕には優先度が設定される。

マスタル一夕が何らかの理由により L ANのデフォルトルータとしての動作が不可能になると、バックアップル一夕の中から最も優先度の高いルー夕が次にマスタルータとして動作し始める。

ルータのパケットの転送能力の高い順に優先度を設定すれば、 LAN 全体として通信効率を向上することが可能である。

しかし、この方法では常に仮想ルータの中で使用できるルータは一台のみであり、目的に応じて適切なル一夕を選択することはでぎない。このため、無線 L A Nへのアクセスィン夕フェースを持つルー夕（無線

L A Nルータ）と、セルラ網へのアクセスインタフースを持つルータ (セルラル一夕）があった場合に、広帯域が必要な F T Pを行うためには無線 L A Nルー夕、信頼性が必要な I P電話を使用するためにはセルラルータを使用する等、アプリケーションの要求によって最適なアクセスインタフェースを持つルータを選択して使用することができなかった。

この課題を解決する方法として、例えば、特表 2 0 0 3— 5 1 4 4 4 2号公報に記載されているようなものがあった。図 2 8は、この公報に記載の方法を示す構成図である。図 2 8において、アクセス選定 1 5 1 は、いずれかのアクセス網へのインタフェースを備えるルー夕の本ァクセスに関する情報 1 5 3に設定されたアクセス能力と端末のユーザプリ . ファレンス 1 5 2に設定されたユーザの要求するアクセス能力とを比較、し、端末が最適なルータを決定する。

しかしながら、上記従来の構成では、端末がルー夕を選択するため、ルータだけでなく、端末にも特別な機能を備える必要があるという課題を有していた。一般に端末の通信機能はルー夕の通信機能と比べて低く、上記のような機能追加はコストゃ機器サイズの面から現実的ではない。

また、端末が個別にルータを選択するため、複数の端末が一台のルータを選択してしまうと、負荷が集中して効率的な通信ができないという課題も有していた。発明の開示

本発明の目的は、上記従来の課題を解決するもので、アプリケーションの要求等に従いつつ、ネットワーク全体として効率的な通信を実現するル一夕選択方法及びル'一夕装置を提供することにある。本発明に係るルー夕選択方法は、外部ネットワークとの中継を行う複数のルータを含むローカルエリアネットワークにおけるものであって、同一セグメント内の全ルータが自己の識別子を含むマルチキャストパケットを定期的にマルチキャストするステップと、ルー夕が同一セグメント内の他のルー夕から受信した、マルチキャストパケットに含まれる情報に基づいて、同一セグメント内の複数のルータ間でデ一タパケットを転送するルータを選択するルータ選択ステツプと、各ルータが同一セグメント内のノードあるいはルータから受信したデ一夕バケツ卜をあらかじめ決められた条件に従って他のセグメントへ中継するか否かを決定するステップと、データパケットを受信したルータがこのデ一夕パケットを他のセグメントへ中継しない場合に、選択されたル一夕を中継先にするようにデータバケツ卜の送信元へ指示するリダイレクトを行うとともに、前記選択されたルータへデータパケットを転送するか、または破棄する転送ステップと、リダイレクトを受信した前記送信元ノードが、デ一夕パケットとそれ以降のデ一タパケットを指示されたルータへ送信するステップとを有し、転送ステップが、中継可能なルー夕に受信されるまで繰り返されることを特徴としている。

これによつて、バケツトを中継するのに適したルータが最終的には選択される。また、ルー夕選択はルー夕のリダイレクトのみによって行われるので、端末への新たな機能追加を不要にすることができる。

本発明に係るルータ選択方法は、外部ネットワークとの中継を行う複数のルータを含むローカルエリァネットワークにおけるものであって、同一セグメント内の全ルータが自己の識別子を含むマルチキャストパケットを定期的にマルチキャストするステップと、ルータが同一セグメント内の他のルータから受'信した、マルチキャストパケットに含まれる情報に基づいて、同一セグメント内の複数のルータ間でデータパケットを転送するルー夕を選択するステツプと、各ルータが同一セグメント内のノードあるいはル一夕から受信したデ一タパケットをあらかじめ決められた条件に従って他のセグメントへ中継するか否かを決定するステツプと、ルー夕が受信したデータパケットを他のセグメントへ中継しないと決定した場合に、データパケットを選択されたルータへ転送するステツプと、ルータが受信したこのデータパケットを他のセグメントへ中継する場合に、このデ一タパケッ卜が送信元のノードから直接受信したものではなく、他のルー夕から転送された転送パケットである場合、当該ル一夕自身が転送パケットを中継可能であることを示す中継報告情報を転送元のルー夕へ送信するステップと、転送元のルータが中継報告情報を受信したときに、自己が当該中継報告情報の対象とするデータバケツトを転送した最初のルータであるか否かを判定し、自己が最初のルー夕である場合、このデ一夕パケットの送信元ノードへ、中継可能なルー夕を指示するリダイレクトを送信し、自己が最初のルータでない場合、中継報告情報の対象とするデータバケツトの転送元であったルータへ、中継報告情報を転送するステップとを有している。

これによつて、バケツトを中継するのに適したルータが最終的には選択される。また、ル一夕選択はルー夕のリダイレクトのみによって行われるので、端末への新たな機能追加を不要にすることができる。さらに、リダイレクトバケツトは中継可能なルータが決定した時点でのみ送信されるため、リダイレクトパケットの増加によるネットワーク負荷の増大を抑制できる。また端末が経路変更をする回数が 1回で済むため、端末の処理負荷を低減できる。

また、本発明に係るルータ選択方法におけるマルチキャストパケットに記載された情報は、各ル一夕の識別子であることを特徴としている。これにより、手動で順番を設定することが不要となる。また、例えば識別子の昇順/降順によって順番を決定することで、重複のない順番を決定することができる。

また、本発明に係るルータ選択方法は、ルータ選択ステップにおけるルー夕を選択する順番が、マルチキャストバケツ卜に含まれる情報のみを使用することを特徴としている。

これにより、前記データバケツトが本発明に係るル一夕選択方法に対応していないルータに転送された場合に、その後の順番のルータに一切転送されない状態に陥り、前記本発明に対応していないルータに負荷が集中してしまうことを防止することができる。

また、本発明に係るルー夕選択方法における選択されるルー夕を決定する順番は、同一セグメントへのルー夕の追加、あるいは削除に応じて更新されることを特徴としている。これにより、ルータの追加時には追加されたルータを含めたルータ選択、ルー夕の削除時には削除されたル —夕を除いたルー夕選択が可能となる。

また、本発明に係るルー夕選択方法におけるマルチキャストバケツトは、各ルー夕から定期的に送信され、マルチキャストパケットが未受信のルータから受信された場合に、ルータが同一セグメントへ追加されたものとして順番に追加することを特徴としている。これにより、ル一タが追加されたときにも手動で順番を更新する必要がなくなる。

また、本発明に係るルー夕選択方法は、一定時間特定のルータからのマルチキャストバケツトが送信されない場合に、特定のルータが L A N から削除されたものとして順番から削除することを特徴としている。これにより、ルータの削除時にも手動で順番を更新する必要がなくなる。本発明に係るルータ装置は、自己の識別子を含むマルチキャストパケットを定期的にマルチキャストするマルチキャストパケット送信部と、同一セグメン卜内のノードあるいはルータから受信した、他のセグメントへ中継すべきデータパケットを、あらかじめ決められた条仵に従って他のセグメントのルー夕に中継するか否かを決定する中継決定部と、同ーセグメント内の他のルー夕から受信した前記マルチキャストバケツトに含まれる情報に基づいて、同一セグメント内のルー夕の中から前記デ一夕バケツトを転送するルータを決定する順番決定部と、この中継決定部からの中継不可の通知を受けて、順番決定部により選択されたルータへデ一夕パケットを転送するとともに、当該転送先のルータを、データパケットの中継先としてデータパケットの送信元へ通知するか、またはデータパケットを破棄するバケツト中継部とを有している。

これにより、ルータは、自己の保持する情報のみによりパケットを中継すべきかどうかを決定でき、自己の保持する情報を他の端末やルー夕に伝える必要がないため、中継決定のための条件をルータ毎に自由に設定できる。また、パケットを中継するのに適したルータが最終的には選択される。この中継ルー夕の切換はルータのリダイレクトのみによって行われるので、端末への新たな機能追加が必要ない。

本発明に係るルータ装置は、自己の識別子を含むマルチキャストパケットを定期的にマルチキャストするマルチキャストパケット送信部と、同一セグメント内のノードあるいはルー夕から受信した、他のセグメントへ中継すべきデータパケットを、あらかじめ決められた条件に従って他のセグメン卜のルー夕に中継するか否かを決定する中継決定部と、同ーセグメント内の他のル一夕から受信したこのマルチキャストパケットに含まれる情報に基づいて、同一セグメント内のルー夕の中から、このデータパケットを転送するルータを決定する順番決定部と、この中継決定部からの中継不可の通知を受けて、順番決定部により選択されたル一夕へこのデータパケットを転送するとともに、当該データバケツトの送信元がノ一ドであった場合は少なくとも当該デ一夕バケツトを特定するバケツト識別子と送信元を特定するデバイス識別子とを関連づけてへッダ情報記憶部に記憶するバケツト中継部と、このバケツト中継部からの要求で、自己がパケットを中継する旨を報告する中継報告メッセージを生成する中継報告生成部と、他のルー夕から受信した中継報告メッセ一ジをデータパケットの転送元のルー夕へ転送する中継報告転送部とを有し、パケット中継部は他のルー夕から受信した中継報告メッセージの対象とするデ一夕バケツ卜が、ヘッダ情報記憶部に記憶したものと同一である場合、デバイス識別子の示す送信元ノードへデータバケツトを中継するルータを通知することを特徴としている。

これにより、ルータは、自己の保持する情報のみによりパケットを中継すべきかどうかを決定でき、自己の保持する情報を他の端末やルータに伝える必要がないため、中継決定のための条件をルータ毎に自由に設定できる。また、パケットを中継するのに適したルータが最終的には選択される。この中継ルータの切換はルータのリダイレクトのみによって行われるので、端末への新たな機能追加が必要ない。さらに、リダィレクトパケットは中継可能なルー夕が決定した時点でのみ送信されるため、リダイレクトバケツトの増加によるネットワーク負荷の増大を抑制できる。また端末が経路変更をする回数が 1回で済むため、端末の処理負荷を低減できる。

本発明に係るルー夕装置の順番決定部は、マルチキャストバケツトに含まれる識別子を用いでルータの選択順位を決定する。これにより、手動で順番を設定することが不要となる。また、例えば識別子の昇順/降順によって順番を決定することで、重複のない順番を決定することができる。

本発明に係るルー夕装置の順番決定部は、マルチキャストパケットに含まれるフラグ情報をさらに用いてルータの選択順位を決定する。これにより、本発明に係るルータではないルー夕を選択するル一夕の順番に含めることを防ぐことができ、これにより、本発明に係るルー夕にデータパケットが転送された際にその後の転送が行われないことによる負荷の集中を防止することができる。

また、本発明に係るルー夕装置の順番決定部は、選択順位に含まれなぃル一夕からマルチキャストバケツトを受信した場合に選択順位に追加し、この選択順位に含まれるルータから規定時間マルチキャストパケットを受信しない場合に選択順位から削除する順番更新部を有している。これにより、ルー夕が追加されたときや、削除されたときにも手動で順番を更新する必要がなくなる。

また、本発明に係るルー夕装置の中継決定部による中継可否条件は、前記データパケットの種別、ルータにおける輻輳状態、伝送能力、前記中継決定部で中継しないと判断した回数、あるいは通信コスト、またはこれらの条件のうちいずれかの組み合わせである。これにより、ルータがアクセスする回線の状況を判断して可否決定が行なわれるので、パケットを中継するのに適したルー夕が最終的には選択される。また、中継するのに適したルータが決定せずに何度もルータ間をパケットが転送されている場合には、その他の条件を緩和して中継する等の処理を行うことで、ネットワーク負荷の増大を防止できる。

以上のように本発明に'よれば、種々の目的に応じたルータ選択をルー夕のみの制御で実現することができる。

また、各ルータのアクセス能力はルータ自身が保持していればよく、他のルー夕や端末に伝える必要がないため、アクセス能力情報交換のためのメッセージが不要であり、トラフィックの削減と共にアクセス能力情報自体の自由度も向上する。図面の簡単な説明

図 1は、本発明の実施例 1および実施例 3における通信システムの構成図である。

図 2は、本発明の実施例 1におけるルータの構成図である。

図 3は、本発明の実施例 1におけるデータパケッ卜及びリダイレクトパケットの送信シーケンスを示す図である。

図 4は、本発明の実施例 1および実施例 3におけるルータアドバタイズメントパケットの送信シーケンスを示す図である。

図 5 A乃至図 5 Cは、本発明の実施例 1におけるルータの保持する順番表の構成を示す図である。

図 6は、本発明の実施例 1乃至 3におけるルー夕のルータァドバタイズメントパケットの送信処理のフロー図である。

図 7は、本発明の実施例 1および実施例 3におけるル一夕の順番表維持処理のフロ一図である。

図 8は、本発明の実施例 1および実施例 2におけるルータの端末からのパケット処理のフロー図である。

図 9は、本発明の実施例 1乃至 3におけるルータの中継判断処理のフロ一図である。

図 1 0は、本発明の実施例 1乃至 3におけるルータの中継判断処理のフロー図である。

図 1 1は、本発明の実施例 1乃至 3におけるルータの中継判断処理のフ口一図である。

図 1 2は、本発明の実施例 1および実施例 3におけるルータァドバタイズメントパケットのフォーマット図である。

図 1 3は、本発明の実施例 1乃至 3におけるリダイレクトパケットのフォ一マット図である。

図 1 4 A乃至図 1 4 Cは、本発明の実施例 1乃至 3におけるルータ 1 1 の保持するフロー表の構成を示す図である。

図 1 5は、本発明の実施例 1または 2におけるルータの特性と中継判断処理の対応例を示すため ·の図である。

図 1 6は、本発明の実施例 1または 2におけるルー夕の特性と中継判断処理の対応例を示すための図である。

図 1 7は、本発明の実施例 2におけるルータァドバタイズメントバケツ卜のフォーマット図である。

図 1 8は、本発明の実施例 2におけるルータの構成図である。

図 1 9は、本発明の実施例 2におけるルー夕の順番表維持処理のフロー図である。

図 2 0は、本発明の実施例 2におけるルータのリダィレクト先を説明するためのシーケンス図である。

図 2 1は、本発明の実施例 3におけるルー夕の構成図である。

図 2 2は、本発明の実施例 3におけるルータの保持する順番表の構成を示す図である。

図 2 3は、本発明の実施例 3におけるルー夕の端末からのパケット処理及び中継報告メッセ一ジ処理のフロー図である。図 2 4は、本発明の実施例 3におけるルータの端末からのバケツト処理及び中継報告メッセージ処理のフロー図である。

図 2 5は、本発明の実施例 3におけるルータの端末からのパケット処理及び中継報告メッセージ処理のフロ一図である。

図 2 6は、本発明の実施例 3におけるデータパケット及びリダイレクトパケットの送信シーケンスを示す図である。

図 2 7 Aと図 2 7 Bは、本発明の実施例 3における中継報告メッセージのフォ一マツト図である。

図 2 8は、従来のルータ選択方法を説明するための構成図である。発明を実施するための最良の形態

以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。

(実施例 1 )

図 1は、本発明の実施例におけるネットワークの構成を示す図である。図 1において、ル一夕 1 1、 1 2、 1 3は L AN 1 と外部ネットヮ一ク 2の通信を中継し、第 3世代セルラ（帯域： 3 6 4 k b p s、バケツト課金） 3、 P H S (帯域： 6 4 k b p s、定額） 4、無線 L AN (帯域： 5 Mb p s , 定額） 5とのアクセスインタフェースを備える。端末 1 4、 1 5は LAN 1に属し、外部端末 1 6、 1 7は外部ネットヮ一ク 2に接続している。ルータ 1 1〜 1 3はアクセスイン夕フェースの他に LAN インタフェースを備え、同じ LANインタフェースを持つ端末 1 4, 1 5と接続されている。

図 2は本実施例におけるルータ 1 1、 1 2、 1 3の構成を示すブロック図である。図 2において、 L ANインタフェース 2 0 8は L AN 1に接続されている端末 1 4'、 1 5及び他のルー夕との通信における物理層処理及びデ一夕リンク層処理を行うものである。アクセスイン夕フエ一ス 2 0 9は外部ネットワークとの通信における物理層処理及びデータリンク層処理を行うものである。

RA生成部 2 0 1は自己を識別する識別子を含むルー夕ァドバタイズメント（R o u t e r Ad v e r t i s eme n t )パケット（以下、 RAバケツトという。）を生成するものである。この R A生成部 2 0 1と LANィン夕フェース 2 0 8との構成に'より、マルチキャストパケット送信部を構成している。

また、順番表更新部 2 0 2は同一セグメント内の端末から受信したデ一夕パケットを他のセグメントへ中継する同一セグメント内のルータを選択する順番が記載された順番表にルータを登録、あるいは削除といつた更新をするものであり、更新された順番表は順番表記憶部 2 0 4に格納され、次の更新時に読み出される。そして、ルータ決定部 2 0 3はこの順番表から該当するルー夕を決定するものである。これら順番表更新部 2 0 2、ルータ決定部 2 0 3、および順番表記憶部 2 04が順番決定部 2 0 7を構成している。

また、中継決定部 2 0 5は LANインタフェース 2 0 8を介して受信したデータパケットを、あらかじめ設定されているアクセスする回線の輻輳状態や、伝送能力といった条件を判断し、他のセグメントのルータへ中継するか否かを決定するものである。また、中継決定部 2 0 5は送信元ァドレス及び送信先ァドレスの等しいパケット群をフローとして管理するフロー表も有している。

バケツト中継部 2 0 6はル一ティングテーブルを有しており、中継決定部 2 0 5への問い合わせ結果に従って、データバケツトをこのルーテイングテーブルに従つで中継先のルータへ転送したり、データパケットの送信元へ中継を行うルータの変更を指示するものである。

以下に、上記の各機能ブロックの動作について説明する。

図 6は RA生成部 2 0 1の動作を説明するフ口一図である。

RA生成部 2 0 1はル一タ間で RAバケツト送信時刻が同期することを防止するため、一定時間 +ランダム時間待機して（ステップ S 6 1 )、 LANイン夕フエ一ス 2 0 8を介して RAパケットをマルチキャス卜する（ステップ S 6 2)。この一定時間は通常 5秒と設定されている。ここで、 R Aパケッ卜のフォーマツ卜を図 1 2に示す。送信元ァドレスフィ —ルド（ 1 2 1 ) には、 R Aパケットを送信するルー夕のアドレスが設定されている。

• 図 7は順番決定部 2 0 7の動作を説明するフロー図である。

順番表更新部 2 0 2は他のルータから LANインタフェース 2 0 8を介して R Aバケツトを受信したか否かをチエツクし (ステップ S 7 1 )、受信しない場合、前回到着時刻から一定時間を越えて R Aパケッ卜が到着しないルー夕が、既に登録されたルー夕中にあるか否かをチェックする（ステップ S 7 2 )。該当するルータがあった場合、順番表更新部 2 0 2は順番表から当該ル一夕を削除し（ステップ S 7 3)、ステップ S 7 1 へ戻る。該当するル一夕がない場合も、ステップ S 7 1へ戻る。

一方、 R Aパケットを受信していた場合、順番表更新部 2 0 2は受信した RAパケットの送信元アドレスを参照し、順番表に登録済みであるか否かをチェックする（ステップ S 7 4)。登録済みである場合は、当該ルータがェントリした前回到着時刻を更新し（ステップ S 7 5)、登録済みでない場合は順番表に追加する（ステップ S 7 6)。この順番表への追加は、送信元アドレスフィールド（ 1 2 1 ) を参照して行われ、ルータのホストアドレスの昇順に登録される。なお、このアドレスの昇順に登録する指示は、それぞれのルータに対してあらかじめ設定が行われている。

ここで、ル一夕 1 1、 1 2、 1 3が図 4に示す順序で R Aパケットをマルチキャストした場合の、ルータ 1 1における順番表の遷移を図 5 A 乃至 Cに示す。なお、図 4において、黒丸印はルー夕アドパタイズメントパケッ卜の送信元であることを示し、白丸印はルー夕ァドバタイズメントバケツ卜の受信者であることを示している。

ルー夕 1 1は他のル一タから R Aパケッ卜を受信していない場合（ステツプ S 2 1 )、図 5 Aのように自己のアドレスのみを含む順番表を保持している。

次にルータ 1 3からの R Aパケットを受信すると（ステップ S 2 2 )、図 5 Bのようにルータ 1 3のアドレスを順番表に追加する。この時、前回到着時刻欄に R Aパケットの受信時刻が記入される。

最後にルータ 1 2からの R Aバケツトを受信すると（ステップ S 2 3 )、図 5 Cのようにルータ 1 2のアドレスを順番表に追加する。ここではァドレスの昇順に順番表を作成することとしているので、ルータ 1 1とル一夕 1 3との間にルータ 1 2のアドレスを追加している。なお、順番表の最後のェントリの次は最初のェントリであるとする。

このようにして、順番表がルータ毎に作成され保持される。また、順番表を作成するための規則は全ル一夕で共通であるので、この順番表は R Aパケットの前回到着時刻（ 1 4 1 ) を除いて、全ルータで同じ内容のものを保持する。なお、本実施例では順番表をルータのアドレスの昇順にしているが、降順でもよいし、その他の規則に従っていてもよい。以上の R A生成部 2 0 1と順番決定部 2 0 7とにより、ルータ 1 1乃至 1 3は定期的に R A生成部 2 0 1が生成した R Aパケットを、 L A N インタフェース 2 0 8を介してマルチキャス卜して自己の識別情報を通知する。そして、それと共に、順番決定部 2 0 7が L A Nインタフエ一スを介して受信した他のルータの識別情報から順番表を常時更新する。図 9乃至図 1 1はそれぞれルー夕 1 1乃至 1 3の中継決定部 2 0 5の動作を説明するフロー図である。また、図 1 4 Aは上記の順番表にェントリされたルータの状態を示すものである。

初めに、図 9を用いてルー夕 1 1の中継決定部 2 0 5の動作について説明する。このルータ 1 1は第 3世代セルラ通信のアクセスインタフエースを備え、使用頻度を低く抑えるために、初回の転送要求は必ず同一セグメントの他のルータへ回すように設定されている。

まず、中継決定部 2 0 5は、パケット中継部 2 0 6からの問い合わせにより起動し、到着パケットの送信元アドレス及び送信先アドレスを参照し、フロ一表にエントリがあるか否かをチェックする（ステップ S 9 1 )。なお、バケツトへッダの 1以上のフィ一ルドの値が等しい一連のパケット群を一つのフローであるとする。すなわち、ここでは送信元アドレス及び送信先ァドレスの等しいバケツト群をフローと定義する。これは、特定のホスト間通信を構成するパケット群を意味している。到着パケットのフローに関するェントリがない場合、フロー表に送信元ァドレス、宛先ァドレスを設定した後、状態欄にリダィレクト（R e d i r e c t e d ) としてエントリを追加し（ステップ S 9 2 )、中継不可と判断する（ステップ S 9 3 )。

一方、フロー表にエントリがある場合、フロ一表の状態がリダイレクトか否かをチェックし（ステップ S 9 4 )、リダイレクト状態でなければ中継可と判断する（ステップ S 9 7 )。フロー表の状態がリダイレクトの場合、アクセスィンタフエースが輻輳しているか否かをチェックする（ステツプ S 9 5 )。輻輳していない場合、状態をァクティブに設定し（ステップ S 9 6 )、中継可と判断し（ステップ S 9 7 ) パケット中継部 2 0 6 に応答を返す。アクセスインタフェースが輻輳している場合、中継不可 (ステップ S 9 3 ) と判断し、パケット中継部 2 0 6に応答を返す。なお、アクセスインタフェースの輻輳状態は、パケットバッファに待機中のバケツト数等で判断することができる。

. なお、一定時間パケットが到着しないエントリをフロー表から削除するといった手続きを加えることも可能である。

次に、図 1 0を用いてルー夕 1 2の中継決定部 2 0 5の動作について説明する。このルータ 1 2は PHSとの通信のアクセスインタフェースを備えている。

まず、中継決定部 2 0 5は、パケット中継部 2 0 6からの問い合わせにより起動し、アクセスインタフェースが輻輳しているか否かをチエツクする (ステップ S 1 0 1 )。ここで輻輳していない場合、中継可と判定し（ステップ S 1 0 2)バケツト中継部 2 0 6へ応答を返して終了する。一方、輻輳している場合（ステップ S 1 0 2) は、受信したデータパケットが音声バケツトであるか否かをチェックする（ステップ S 1 0 3 )。ここで音声パケットであれば、中継可と判定し（ステップ S 1 0 2) 終了する。もし、音声パケットでなければ、中継不可と判定して（ステツプ S 1 04) 終了する。なお、デ一夕パケットが音声パケットであるか否かは、 T C P/UD Pのポート番号を参照すること等により、判断が可能である。ここで音声パケットか否かを判断したのは、ルータ 1 2の接続する PHSは伝送帯域が 6 4 k b p sあり、音声のような転送速度の比較的低い伝送であれば、たとえ輻輳していても音声が途切れることなしに伝送する能力を有'しているからである。次に、図 1 1を用いてル一夕 1 3の中継決定部 2 0 5の動作について説明する。このル一夕 1 3は無線 LANのアクセスィン夕フェースを備えている。

まず、中継決定部 2 0 5は、パケッ卜中継部 2 0 6からの問い合わせにより起動し、アクセスイン夕フェースが輻輳しているか否かをチエツクし（ステップ S 1 1 1)、輻輳してない場合、中継可と判定し（ステツプ S 1 1 2 ) 終了する。一方、輻輳していない場合、中継不可と判定し (ステップ S 1 1 3) パケット中継部 2 0 6へ応答を返して終了する。このようにして、各ルー夕 1 1乃至 1 3の中継決定部 2 0 5において、他のセグメントへの中継を行うか否かが決定される。なお、本実施例では、中継を行うか否かの条件は、回線の輻輳状態や伝送能力、及びパケットフローの種類としたが、これに限らず、各通信回線の伝送コストで判断することも可能である。

また、アクセスインタフェース 2 0 9が接続する外部ネットワークの性質に基づいて中継を行うか否かを決定してもよい。この場合について図 1 5及び図 1 6を用いて説明する。

図 1 5は本発明におけるルー夕装置 3台（ 1 6 1〜 1 6 3)、及び 3種類の端末（ムービー端末 1 64、 I P電話 1 6 5、ラップトップ P C 1 6 6) から構成される LANを示す図である。

各ル一夕のアクセスィン夕フェース 2 0 9が接続する外部ネットヮークは、図 1 5に示すような特徴を持つ。すなわち、ルータ 1 6 1が接続する外部ネットワーク 1 6 7は料金が 1パケット当たり 1円、通信帯域が 3 24 k b p s、セキュリティが高く、損出率が低い。また、ル一夕 1 6 2が接続する外部ネットヮ一ク 1 6 8は料金が定額、通信帯域が 6 4 k p s , セキユリテ'ィが高く、損出率が中レベルである。また、ル —夕 1 6 3が接続する外部ネットワーク 1 6 9は料金が定額、通信帯域が 5 M b p s、セキュリティが低く、損出率が高い。そこで、各ルータ 1 6 1乃至 1 6 3が中継するか否かの条件を下記のように決定するものとする。

·ルータ 1 6 1の条件：動画フローを優先的に中継する。これは、動画がある程度の帯域、低い損失率、高いセキュリティを必要とするためである。

•ルータ 1 6 2の条件：音声フローを優先的に中継する。これは、音声フローが動画ほどの帯域、損失率の低さを要求しないためである。

·ルータ 1 6 3の条件：音声、動画以外のフローを中継するが、他のル —夕に転送して再度同じフロー（データパケット）が到着した場合は、中継する。

このような条件の下で各端末が通信を開始したとき、本発明の方法によれば、図 1 5に示すように、各端末の送信するフ口一に適したルー夕が選択されるまでリダイレクトされ、図 1 6に示すように各端末のフロ

—を中継するルータが決定する。

すなわち、ムービー端末 1 6 4がルー夕 1 6 1へ送信したデ一タパケット 1 5 0 1は、ルータ 1 6 1の条件と合致するため、外部ネットヮ一ク 1 6 7へそのまま中継されるが、 I P電話 1 6 5がルータ 1 6 1へ送信したデータパケット 1 5 0 2はルータ 1 6 1の条件に合致しないため、ルー夕 1 6 2へ転送 1 5 0 3される。このとき、ルータ 1 6 1から I P 電話 1 6 5ヘル一夕 1 6 8が中継する旨のリダイレクトメッセージが送信されるので、図 1 6に示すように、 I P電話 1 6 5は以降、ルータ 1 6 2へ送信 1 6 0 1する。

また、同様にラップト'ップ P C 1 6 6は初め、ルータ 1 6 1へデ一タパケット 1 5 04を送信するが、条件が合致しないため、次の転送順位であるル一夕 1 6 2へ転送 1 5 0 5される。ルー夕 1 6 2もこのデータパケットを中継する条件に合致しないので、さらにルー夕 1 6 3へ転送 1 5 0 6される。そして、ルー夕 1 6 3は条件が合致するので、ネットワーク 1 6 9へ送信する。このとき、ルータ 1 6 1からラップトップ P C 1 6 6ヘリダイレクトメッセージが送信され、ラップトップ P C 1 6 6はル一夕 1 6 2へデータバケツト 1 5 0 7を送信するが、ルータ 1 6 2の条件に合致しないためルータ 1 6 3へ転送 1 5 0 6される。そして、ルータ 1 6 2も同様にラップトップ P C 1 6 6へルータ 1 6 3が中継する旨のリダイレクトメッセージを送信する。ラップトップ P C 1 6 6はこれを受けて、図 1 6に示すように、以降ルー夕 1 6 3へ直接データパケッ卜 1 6 0 2を送信する。

なお、デフォルトルータはルータ 1 6 1であり、転送順番は、ルー夕 1 6 1、ル一夕 1 6 2、ルータ 1 6 3とする。図 8はバケツト中継部 2 0 6の動作を説明するフロー図である。

まず、パケット中継部 2 0 6は LANインタフェース 2 0 8から外部ネットワークの端末宛のパケットを受信すると（ステップ S 8 1 )、 I P V 6ヘッダのホップリミット（ H o p L i m i t ) フィールドの値を 1 減算する（ステップ S 8 2)。減算した結果、ホップリミツトフィ一ルドの値が' 0 ' であるか否かをチェックし（ステップ S 8 3 )、 ' 0 ' である場合パケットを被棄する（ステップ S 84)。

ホップリミットフィールドの値が 0より大きい場合は、中継決定部 2 0 5に中継するか否かを問い合わせる（ステップ S 8 5 )。

中継決定部 2 0 5から中継を指示された場合（ステップ S 8 6)、パケット中継部 2 0 6はルーティングテ一ブルに従って、アクセスインタフエース 2 0 9を介して、他のセグメントである外部ネットワークの転送先ルータへパケットを送信する（ステップ S 8 7)。

一方、中継を指示されなかった場合には、順番決定部 2 0 7に同一セグメント内のどのルー夕へ受信データバケツトを転送すべきかを問い合わせる（ステップ S 8 8 )。

次に、パケット中継部 2 0 6は順番決定部 2 0 7から指示されたルー夕へパケットを転送し（ステップ S 8 9 )、送信元の端末へは新たな中継先とするべきルータを記述したリダイレクトバケツトを送信する（ステップ S 9 0)。このリダイレクトパケットのデータフォーマツトを図 1 3 に示す。

これはィン夕一ネットコントロールメッセージプロトコルバ一ジョン 6 ( I CMP V 6 ) リダイレクトパケットのフォーマットである。

図 1 3において、リダイレクトバケツ卜の送信元であるルー夕のァドレスは送信元ァドレス（S r c Ad d r e s s )フィールド（ 1 3 1 )、リダイレク卜の対象となるバケツトの送信元である端末のァドレスは宛先（D s t ' Ad d r e s s ) フィールド（ 1 3 2)、リダイレクト先のル一夕のアドレスは夕一ゲットアドレス（T a r g e t Ad d r e s s ) フィ一ルド（ 1 3 3 )、リダイレクトの対象となるバケツトの宛先ァドレスはリダイレクト宛先（D s t Ad d r e s s ) フィ一ルド（ 1 34 ) にそれぞれ書き込まれる。なお、本実施例では I CMP V 6を使用することとしたが、インターネットコントロールメッセージプロトコルバ一ジョン 4 ( I CMP V 4) を使用することも可能である。

その後、ステップ S 8 1へ戻るが、転送されたパケットはどのルー夕も中継せずに転送され続けると、転送の度にステップ S 8 2において、ホップリミットフィ一ルドの値は減算される。そして、ホップリミットフィールドの値が「0」になったパケットは、ステップ S 8 4で破棄されることになる。

以上の中継決定部 2 0 5とパケット中継部 2 0 6と順番決定部 2 0 7 とにより、ルー夕 1 1乃至 1 3のデータパケット中継処理とリダイレクト処理が行われる。

すなわち、パケット中継部 2 0 6が同一セグメントの端末 1 4、 1 5 から他のセグメントの外部端末 1 6、 1 7へのデータパケットを、 L A Nインタフェースを介して受信すると、中継の可否を中継決定部 2 0 5 へ問い合わせる。中継決定部 2 0 5は所定の条件に従って中継の可否を決定する。パケット中継部 2 0 6はこの決定に従い、中継する場合はル一ティングテ一ブルによってアクセスィン夕フェース 2 0 9を介して外部ネットワークのルータへ転送する。中継しない場合は、次に中継ルー夕となるべき同一セグメントのルー夕をル一夕決定部 2 0 3へ問い合わせる。ルータ決定部 2 0 3は順番表に従って中継ルータを決定する。パケット中継部 2 0 6はこの決定されたル一夕へデータパケットを、 L A Nインタフェース 2 0 8を介して転送するとともに、送信元の端末にリダイレクトを送信する。

また、アクセスインタフェース 2 0 9によりパケットを受信した場合には、パケット中継部 2 0 6において L A N 1内の端末宛のパケットであるかどうかの確認後、 L A Nイン夕フエ一ス 2 0 8から前記パケットを送信する。

次に、端末 1 4が外部端末 1 6に F T Pによるデータ送信（通信速度不定。回線容量に応じて速度が変化する）を行い、端末 1 5が外部端末 1 7 と音声通信（通信速度： 6 0 k b p s ) 及び動画像通信（通信速度： 3 0 0 k b p s )を行った場合の動作について説明する。本実施例におけるネットワークはインタ一ネットプロトコルバージヨン 6 ( I P v 6 ) ネットワークであるとして、以下の説明を行うが、 I P v 6に限定するものではなく、インターネットプロトコルバージョン 4 ( I P v ) でも動作可能である。また、簡単のため、ルー夕 1 1、 1 2、 1 3の LANィンタフエースの I P v 6アドレスを f e 8 0 ：： 1 1、 f e 8 0 ：： 1 2、 f e 8 0 : : 1 3であるとし、端末 1 4、 1 5及び外部端末 1 6、 1 7の I P V 6ァ'ドレスをそれぞれ 3 : : 1 4、 3 : : 1 5、及び 4 ：： 1 6、 4 ： : 1 7であるとする。

なお、上記で述べた各アクセスィン夕フェース及び L ANィンタフエ —スは有線、無線のいずれであってもかまわない。

各ルータは図 4や図 6に示したように RAパケットを定期的に送信するが、順番はル一夕の起動時刻やその他の原因によって異なる。

ル一夕 1 1が最初に R Aバケツトをマルチキャストする（ステップ S 2 1 )。ルータ 1 1が送信した R Aバケツ卜を受信した端末 1 4及び 1 5 はルータ 1 1をデフォルトルータとして設定する。従って、最初に必ずルータ 1 1を中継先としてバケツトを送信する。

次にルータ 1 3が R Aパケットを送信し（ステツプ S 2 2 )、最後にル —夕 1 2が R Aパケットを送信する（ステップ S 2 3 )。これにより、各ルー夕は図 5 Cに示すような順番表を作成する。

図 3は、端末 1 4及び端末 1 5が通信する際のシーケンスを示した図である。なお、図中、実践矢印はデータパケットの伝送を示し、点線矢印はリダイレクトパケットの伝送を示している。また、黒丸印はリダイレクトパケットの送信元であることを示している。

ます"、端末 1 4が外部端末 1 6と F TPによる通信を開始し、データパケットをデフォルトゲ'一トウエイであるル一タ 1 1へ送信する（ステップ S 3 1 )。ルータ 1 1はフロー表にェントリがないので、フロー表にエントリを追加する（図 1 4 A )。しかし、通信コストが高いため、あらかじめ設定された条件によりフロ一表の状態欄にリダィレクトを設定して、必ず最初に到着したパケットを他のル一夕へ転送する。これは図 5 Cの順番表に従って行われ、ルータ 1 1はルータ 1 2へ受信したデータパケットを転送する。また、同時にルー夕 1 1はルータ 1 2を中継先として指定するリダイレクトパケットを端末 1 4へ送信する（ステップ S 3 2 )。

端末 1 4はこのリダイレクトバケツトを受信し、ルータ 1 2を新たな中継先として次のバケツトをル一夕 1 2へ送信し、通信を継続する（ステツプ S 3 3 )。

次に、端末 1 5は外部端末 1 7と音声通信（ 6 0 k b p s )を開始し、パケットをデフオルトゲ一トウエイであるルータ 1 1へ送信する (ステップ S 3 4 )。ルータ 1 1はフ口一表にェントリがないので、フロー表にエントリを追加して（図 1 4 B )、ステップ S 3 2と同様にルータ 1 2へリダイレクトパケットを端末 1 5へ送信する（ステップ S 3 5 )。

端末 1 5はこのリダイレクトパケットを受信し、ルータ 1 2へデータパケットを送信して、通信を続行しょうとする（ステップ S 3 6 )。ところが、既に端末 1 4がル一夕 1 2を介して通信しており、ルータ 1 2へデータバケツトが集中して輻輳が発生する（ステップ S 3 7 )。ルータ 1 2は、輻輳時に音声通信バケツト以外のバケツトをリダイレクトするよう設定されているので、 F T P通信を行っている端末 1 4に対し、ル一夕 1 3へのリダイレクトパケットを送信する（ステツプ S 3 8 )。この中継ル一夕の選択も、図 5 Cの順番表に従って行われる。

端末 1 4はこのリダイ'レクトパケットを受信し、次に中継先としてル一夕 1 3を使用して通信を続行する（ステップ S 3 9 )。

次に、端末 1 5は外部端末 1 7との音声通信を終了し（ステップ S 4 0 )、同じ外部端末 1 7と動画通信（ 3 0 0 k b p s ) を開始するため、データパケットをルータ 1 2へ送信する（ステップ S 4 1 )。ところが、動画通信は 6 0 k b p sの音声通信と異なり、 3 0 0 k b p sの速度でパケットを送信する必要があるため、ルータ 1 2の回線容量 6 4 k b p を超え、輻輳が発生する（ステップ S 4 2 )。

ルータ 1 2は輻輳が発生したため、図 5 Cの順番表に従ってル一夕 1 3へ端末 1 5から受信したデータパケッ卜を転送すると共に、ルータ 1 3へのリダイレクトパケットを端末 1 5へ送信する (ステップ S 4 3 )。次に、端末 1 5はこのリダイレクトパケットを受信し、ルー夕 1 3を中継先として通信を続行しょうとする（ステップ S 4 4 ) が、既に端末 1 4と外部端末 1 6間の F T P通信によりルータ 1 3の回線容量が使い切られており、輻輳が発生する（ステップ S 4 5 )。このため、ルータ 1 3は図 5 Cの順番表に従ってルータ 1 1へ端末 1 5から受信したデータパケットをさらに転送すると共に、ルー夕 1 1へのリダィレクトパケットを端末 1 5へ送信する（ステップ S 4 6 )。

次 ίこ、端末 1 5がこのリダイレクトパケットを受信し、ルータ 1 1へパケットを送信する（ステツプ S 4 7 )。ルータ 1 1はフロー表（図 1 4 Β ) を参照し、エントリ 2に端末 1 5の情報があり、状態欄がリダィレクトであり、かつ、アクセスインタフェースは輻輳していないので、フ口一表の状態をアクティブ（図 1 4 C ) にして、中継を行う。これにより、端末 1 5はルータ 1 1を中継先として通信を続行する。

なお、上記のシーケンスでは、ルータが中継不可と判断したとき、新たな中継先となるルータに受信したデータパケットを転送したが、これに限らず、この受信したデータバケツトを破棄することも可能である。この場合には I CMP エラ一メッセ一ジ等により送信元端末へパケットを破棄したことを伝える必要がある。

以上のように、本発明によれば、ルー夕が他のルー夕から受信した R Aパケットを基に各ルー夕共通の順番表を作成し、アクセスする回線の輻輳状態や伝送能力に応じて、受信したデータバケツトを順番表に従つて同一セグメントの他のル一夕へ転送する。このため、最終的には外部ネットワークへのデ一タパケットの転送に適するルータが選択される。また、端末はルー夕のリダイレクトメッセージのみによりル一夕選択を行えばよいので、端末に新たな機能を追加する必要がない。さらに、各ルータは自己の特性に応じて中継判断処理を備えているだけでよく、他のルータの特性を予め取得する必要がない。これにより、ルータの追加、削除時に設定を変更する必要がない。また、これにより、アクセス能力情報自体の自由度も向上する。すなわち、あるルー夕ではアクセスイン夕フェースの輻輳状態のみをアクセス能力と定義し、別のルー夕ではァクセス網のパケッ卜損失率をアクセス能力と定義する、といったことが可能になる。

(実施例 2 )

本実施例におけるネットワーク構成が図 1に示した実施例 1と異なる点は、本発明におけるルータ選択方法に対応するルー夕と対応していないルータ（以下、未対応ルー夕という。）が同じ L A N内に存在する点である。本実施例においては、本発明に対応するルータ（以下、対応ルー夕という。）のみで順番表を作成し、未対応ルータ.は別途記憶しておき、対応ルータの中で中継するルー夕が決定しない場合にのみ未対応ルータへ転送する。 ■ まず、本実施例におけるルー夕の構成及び動作について、実施例 1 と異なる点を説明する。

図 1 8は本実施例におけるルータの構成を示すブロック図である。実施例 1におけるルータの構成（図 2 ) とは未対応ルータ記憶部 2 1 0を有している点が異なる。

この未対応ルー夕記憶部 2 1 0は、未対応ルータからの R Aパケットを受信した際に、未対応ル一タリストとして記憶するための記憶装置である。

図 1 9は本実施例における順番決定部 2 0 7の動作を説明するフロー図である。

順番表更新部 2 0 2は R Aバケツトを受信すると（ステップ S 7 1 )、送信元のルー夕が本発明に対応しているかどうかを確認する（ステツプ S 2 0 0 2 )。

本実施例で使用する R Aバケツトのフォ一マットの例を図 1 7に示す。実施例 1における R Aパケット（図 1 2 ) との違いは R ( R e d i r e c t ) フラグ 1 8 1を有している点である。本 Rフラグは本発明に対応していることを示すためのフラグであり、 R Aパケットの送信時に Rフラグ 1 8 1に「 1」を設定してマルチキャストする。

従って、本発明に対応しているルータであるかどうかの確認（ステツプ S 2 0 0 2 ) は Rフラグ 1 8 1が「 1」であるかどうかを調べることにより行う。

送信元のルータが対応ルー夕である場合には、図 7のステップ S 7 4 〜S 7 6と同様の順番表更新処理（ステップ S 2 0 0 3 ) を行う。

一方、未対応ルー夕である場合には、ステップ S 7 4〜 S 7 6とほぼ同様の未対応リスト更新処理（ステップ S 2 0 0 4 ) を行う。これは、未対応ルータのァドレスをリストとして未対応ルータ記憶部 2 1 0に記憶する処理であり、新たな未対応ルー夕からの R Aパケットを受信した際には、順番表更新部 2 0 2がリストに追加し、既にリストにある未対応ル一夕からの R Aバケツ卜を受信した際には、前回到着時刻を更新する。

R Aパケットを受信していない際（ステップ S 7 1 ) には、順番表更新部 2 0 2がー定時間 R Aバケツトを受信していないルータのェントリを順番表及び未対応ルー夕リストから消去する（ステップ S 7 2、 S 2 0 0 1 )。

次に、本実施例におけるパケット中継部 2 0 6の動作を図 8を用いて説明する。

本実施例におけるバケツ卜中継部 2 0 6の動作が実施例 1における動作と異なるのは、転送先問合せ処理（ステップ S 8 8 ) である。

実施例 1においては順番表から対応ル一夕を転送先として選択するが、本実施例においては、既定の条件を満たす場合には未対応ルータリストから転送先を選択する。

この既定の条件とは、例えば下記のようなものである。

( 1 ) I P V 6ヘッダにおけるホップリミット（H o p L i m i t ) フィールドがあらかじめ規定した閾値を下回っている。

( 2 ) 既定の回数以上、同じパケットが転送されてきた。

すなわち、対応ルータの中に前記バケツトを中継できるルータが存在せず、何度も転送されている可能性が高い場合には、未対応ルー夕に対して転送する。なお、未対応ルー夕リストから転送先を選択する方法は特に制限はないが、例えばランダムに選択したり、アドレスの番号の小さなものから選択する等の方法を用いることができる。このとき、特定の未対応ル一夕に選択が集中しないようにすることが負荷分散の点で好ましい。

以上のように構成されたル一夕により、バケツトがどのように転送されるかについて、図 2 0を用いて説明する。ここでは、 L A N 1内に対応ル一夕が 3台（対応ル一夕 1 1〜 1 3 )、未対応ルー夕が 2台（未対応ルータ 2 1、 2 2 ) 存在している。また、対応ル一夕 1 1〜 1 3は互いの R Aパケットを用いて順番表を作成し、未対応ルー夕 2 1、 2 2から送信される R Aパケットを用いて未対応ルータリストを作成し、記憶している。なお、図 2 0において、三角印はリダイレクト先のルー夕を示し、丸印はリダイレクトバケツ卜の送信元であることを示している。まず、対応ルータ 1 1にパケット 2 0 0 1が到着した場合に、対応ル一夕 1 1〜 1 3のいずれもパケットを中継することができないとき、パケットは対応ルータ 1 1から対応ルー夕 1 2へ、対応ルータ 1 2から対応ル一夕 1 3へ、対応ルータ 1 3から対応ル一夕 1 1へと転送される。そして、再び、対応ルータ 1 1から対応ル一タ 1 2へ転送されたとき（ステツプ S 2 1 0 1 )、対応ルータ 1 2がホップリミツトフィールドの値を閾値以下と判断し、未対応ルー夕 2 1へ転送する（ステップ S 2 1 0 2 )。そして、未対応ルータ 2 1は受信したパケットを中継可能か判断し、可能な場合は外部ネットワークへ送信し、不可能な場合はパケットを破棄する。

同様に、パケットが対応ルー夕 1 2に到着した場合も、転送され続けた後（ステップ S 2 1 0 3 )、今度は対応ルー夕 1 3が未対応ルータ 2 2 へパケットをリダイレクトする（ステップ S 2 1 0 4 )。

以上のように本発明によれば、 L A N内のルータに本発明に対応していないものが含まれていても、あらかじめ規定した条件に応じてバケツトがその未対応ルータへ転送されるので、中継処理による負荷を分散させることができる。

(実施例 3 )

本実施例におけるルータ選択方法は、パケットを他のルータへ転送中は送信元の端末へリダイレクトメッセージを送信せず、中継処理を行うルータが確定した時点で初めて送信するものである図 2 1は、本実施例におけるルータの構成を示すブロック図である。図 2に示した実施例 1におけるルー夕の構成と異なるのは、ヘッダ情報記憶部 2 1 1、中継報告転送部 2 1 2、および中継報告生成部 2 1 3を有する点である。ヘッダ情報記憶部 2 1 1は、ヘッダ情報を記憶するものであり、中継決定部 2 0 5がデータバケツトを中継しないと決定したときに、自己が最初の転送元ルータである場合にそのデータパケットのへッダ情報を記憶する。

また、中継報告生成部 2 1 3は、自己がパケットを中継することを報告するための中継報告メッセージを生成するものである。この中継報告メッセージめ構成を図 2 7 A、 Bに示す。

図 2 7 A、 Bにおいて、 I Pヘッダ 2 8 1には、送信元、送信先の I Pアドレスを設定する。また、 11 0 ?へッダ2 8 2には、本メッセージのポート番号を設定する。ただし、 11 0 ?へッダ2 8 2は、 T C Pへッダを使用してもよいし、 T C P、 U D Pいずれのヘッダも使用しなくてもよい。

中継ルータ情報 2 8 3には中継すると決定したルー夕の情報を設定する。これは、例えば、中継ルータの I Pアドレス、 M A Cアドレス等を含まれる。なお、この中継ルータ情報 2 8 3は、最初にデ一夕パケットを転送したルー夕が送信'元端末へ送信するリダイレクトパケットにリダィレクト先として設定するために使用される。ただし、 I Pヘッダ 2 8 1に中継すると決定したルータの I Pアドレスを設定し、中継報告メッセージを転送するルー夕が、 I Pヘッダの変更をしないようにすれば、中継ルータ情報 2 8 3における I Pアドレスの情報は不要である。

さらに、パケットへッダ情報 2 8 4は、デ一タパケットのへッダ情報が記載され、送信元、送信先 I Pアドレスやその他の I Pヘッダに記述されている情報、及び T C P、 U D Pヘッダに記述されている情報等のうち、必要な情報が設定される。なお、このパケットヘッダ情報 2 8 4 は、ルータ自身がリダイレクトパケットを送信すべきルー夕であるか否かを判定するために使用される。

中継報告転送部 2 1 2は、この中継報告メッセージを受信した際に、中継報告メッセージに含まれるデータパケットのヘッダ情報がへッダ情報記憶部 2 1 1に記憶されている場合に、自身が最初の転送元ルータであるとしてバケツト中継部 2 0 6ヘリダイレク卜バケツ卜の送信を指示し、ヘッダ情報がヘッダ情報記憶部 2 1 1に記憶されていない場合には、転送元ルータへ中継報告メッセージを転送するものである。

また、本実施例におけるルータの保持する順番表の構成を図 2 2に示す。実施例 1における構成（図 5 A乃至 C ) に加えて、ル一夕の物理層アドレス（例えば M A Cアドレス）を記憶する。これは、データバケツトの転送元がルー夕であるか、端末であるかを判断するために必要であり、デ一夕バケツ卜の送信元物理層ァドレスが順番表に記憶されていれば、ルータであり、記憶されていなければ、端末であると判断できる。ネットワークアドレス（例えば I Pアドレス）のみでは、前記の判断ができないためである。

次に、本実施例におけ'るル一夕の動作を図 2 3〜図 2 5を用いて説明する。

図 2 3はパケット中継動作を説明するフロー図である。

パケット中継部 2 0 6が L A Nイン夕フェース 2 0 8からバケツトを受信すると（ステップ S 2 4 1 )、そのバケツトが端末から外部端末宛のパケットであれば（ステップ S 2 4 2 ) 端末パケット処理（ステップ S

2 4 3 ) を行い、端末から外部端末宛のパケットでない場合は（ステツプ S 2 4 2 )、中継報告メッセージ処理（ステップ S 2 4 4 )を実行する。なお、バケツト中継部 2 0 6がアクセスインタフェース 2 0 9からパケットを受信した場合には、そのバケツ卜が L A N 1内の端末宛のパケットであるかどうかの確認後、 L A Nインタフェース 2 0 8から送信する。

図 2 4は上記の端末パケット処理（ステップ S 2 4 3 ) を示すフロー図である。

図 2 4において、ステップ S 2 5 1乃至 S 2 5 5は、実施例 1の図 8 に示したステップ S 8 2乃至 S 8 7の処理と同一である。

ステップ S 2 5 5において、バケツト中継部 2 0 6がアクセスインタフェース 2 0 9から次転送先ル一夕へデ一夕パケットを送信した後、その送信したパケッ卜が他のルー夕から転送されたものであるか否かをチエックする（ステップ S 2 6 1 )。他のルータから転送されたものである場合、パケット中継部 2 0 6は中継報告生成部 2 1 3へ指示して、自己が中継する旨を報告する中継報告メッセージを生成する。そして、パケット中継部 2 0 6はその中継報告メッセ一ジをそのパケッ卜の転送元ル —夕へ送信する（ステップ S 2 6 2 )。

このバケツ卜がルー夕から転送されたものであるかどうかは、バケツト中継部 2 0 6がパケッ 'トの送信元 M A Cァドレスと順番表（図 2 2 ) に記載の自己の一つ前の順番のルー夕の M A Cァドレスとを比較することで判断できる。一致すれば、パケットはル一夕から転送されたものであり、一致しない場合には、端末から直接受信したものであると判断する。中継報告メッセージの送信先も、同様に自己の一つ前の順番のルー夕である。

一方、ステップ S 2 5 4において、パケットを中継しない場合には、順番決定部 2 0 7に同一セグメント内のどのルー夕へ転送すべきかを問い合わせ（ステップ S 2 5 7 )、転送先として指定されたルータへバケツトを転送する（ステップ S 2 5 8 )。この処理は実施例 1の図 8に示したステップ S 8 8と S 8 9と同一である。

次に、バケツト中継部 2 0 6は自己が最初の転送元ルータであるか否かをチェックし（ステップ S 2 5 9 )、最初の転送元ルータである場合は、パケットのヘッダ情報をヘッダ情報記憶部 2 1 1に保存する（ステップ S 2 6 0 )。

ここで、自己が最初の転送元ルー夕であるかどうかは、パケットの送信元 M A Cアドレスと順番表（図 2 2 ) に記載の自己の一つ前の順番のル一夕の M A Cアドレスとを比較することで判断できる。すなわち、一致しない場合は自己は最初の転送元ルータであり、一致する場合は、最初の転送元ルータではないと判断する。

図 2 5は中継報告メッセージ処理（ステップ S 2 4 4 ) を示すフロー図である。

図 2 5において、パケット中継部 2 0 6は受信したバケツ卜が中継報告メッセージである場合、そのメッセージに含まれるデータバケツトのバケツ卜ヘッダ情報 2 8 4と一致するものがヘッダ情報記憶部 2 1 1にあるか否かをチェックす'る（ステップ S 2 7 D o ヘッダ情報記憶部 2 1 1にあれば、バケツ卜中継部 2 0 6は自己が当該バケツ卜の最初の転送元であると判断し、バケツトヘッダ情報 2 8 4に記載の送信元端末へ、中継ル一夕情報 2 8 3に記載のルータを中継ルータと指定するリダイレクトパケットを送信する（ステップ S 2 7 2 )。

一方、一致するものがない場合には、パケット中継部 2 0 6は自己が最初の転送元ルー夕ではないと判断し、順番表における順番が一つ前のルー夕へ中継報告メッセージを転送する（ステップ s 2 7 3 )。

以上のように構成されたルー夕により、端末から外部端末へデータパケットを送信するときの動作を以下に説明する。

図 2 6はデ一タパケット及びリダイレクトパケットの送信シーケンスを示す図である。図 2 6において、実線矢印はデータパケットの伝送を示し、点線矢印はリダイレクトパケットの伝送を示し、破線矢印は中継報告メッセージの伝送を示し、丸印はリダイレクトバケツトの送信元であることを示している。

図 2 6において、まず、端末 1 4が外部端末 1 6と通信するために、デフオルトゲ一トウエイであるルータ 1 1へデータバケツトを送信する (ステップ S 2 8 1 )。ルータ 1 1は、これを受信すると、この場合、中継しないと決定し、転送先であるルータ 1 2へバケツ卜を転送する（ステツプ S 2 8 2 )。このとき、ルー夕 1 1は転送したパケッ卜が端末 1 4 から直接受信したものであるため、パケットのへッダ情報を保存する。次に、ルー夕 1 1からパケットを転送されたルータ 1 2についてもル一夕 1 1と同様にしてパケットを転送する（ステップ S 2 8 3 )。このとき、ルータ 1 2はバケツ卜の送信元 M A Cァドレスがルータ 1 1のものであることを認識するので、ヘッダ情報を保存することはしない。

次に、ル一夕 1 2からバケツトを転送されたル一夕 1 3は、この場合、パケットの中継を決定してバケツトを中継する。このとき、ルータ 1 3 は、中継したパケットの送信元 M A Cァドレスと順番表とからルータ 1 2から転送されたパケットであることを認識する。そして、ル一夕 1 3 は中継報告メッセージ（図 2 7 A ) をルータ 1 2に向けて送信する（ステツプ S 2 8 4 )。

次に、中継報告メッセージを受信したルータ 1 2は、このメッセージに含まれるへッダ情報が保存されているものと一致しているかどうかを確認し、一致しないため、ルータ 1 1へ中継報告メッセージ（図 2 7 B ) を転送する（ステップ S 2 8 5 )。

次に、ルータ 1 2から転送された中継報告メッセ一ジを受信したル一夕 1 1は、同様に、このメッセージに含まれる情報が保存されているものと一致するか否かをチェックし、一致するため、自己が当該パケットの最初の転送元であると判断する。そして、ルー夕 1 3はこの中継報告メッセージに含まれる中継ルータ情報からルータ 1 3を中継ルータとして指定するリダイレクトパケットを作成し、端末 1 4へ送信する（ステップ S 2 8 6 )。

次に、このリダイレクトパケットを受信した端末 1 4は、データパケットの中継ル一タをル一夕 1 1からル一夕 1 3へ変更して、通信を続行する（ステップ S 2 8 7 )。

以上のように本発明によれば、ルータは外部ネットワークへ中継を要求されたパケットを中継せずに、他のルータへ転送するときは、送信元の端末へリダイレクトメッセージを送信せず、中継するルータが決定した際に、中継報告メッセージが最初の転送元ルータに向けて送信される。そして、この中継報告メッセージを受信した、最初に対象のパケットを転送したル一夕が中継ル'一夕を指示する旨のリダイレクトパケットを送信元端末へ送信する。これにより、リダイレクトパケットは一度しか送信元端末へ送信されないため、 L A N上に流れるバケツト数を少なくでき、ネットワークの負荷を低減できる。

また、送信元端末は、中継先ルータの変更が一度ですむため、送信処理の負荷を低減できる。産業上の利用可能性

本発明にかかるルータ選択方法は、アプリケーションの要求等に応じて適するルータを選択するネットワーク転送に有用であり、通信の Q o S制御に適用できる。また、ル一夕の負荷分散等の用途にも適用できる。

Claims

請求の範囲

1 . 外部ネットワークとの中継を行う複数のルー夕を含むローカルエリァネットワークにおけるルータ選択方法であって、 .

同一セグメント内の全ルー夕が自己の識別子を含むマルチキャストパケットを定期的にマルチキャストするステップと、

前記ルー夕が同一セグメント内の他のルータから受信した、前記マルチキャストパケットに含まれる情報に基づいて、同一セグメント内の前記複数のルータ間でデータパケットを転送するルータを選択するルー夕選択ステップと、

各ルータが同一セグメント内のノードあるいはルータから受信したデー夕パケットをあらかじめ決められた条件に従って他のセグメントへ中継するか否かを決定するステツプと、

前記データバケツトを受信したルー夕が前記デ一夕バケツトを他のセグメントへ中継しない場合に、前記選択されたルー夕を中継先にするように前記データバケツトの送信元へ指示するリダイレクトを行うとともに、前記選択されたルータへ前記データバケツトを転送するか、または破棄する転送ステップと、

前記リダイレクトを受信した前記送信元ノードが、前記デ一夕パケットとそれ以降のデータパケットを前記指示されたルータへ送信するステツプと

を有し、

前記転送ステップが、中継可能なルータに受信されるまで繰り返されることを特徴とするルータ選択方法。

2 . 外部ネットワークとの中継を行う複数のルータを含む口一カルエリァネットワークにおけるルー夕選択方法であって、

同一セグメント内の全ルータが自己の識別子を含むマルチキャストパケットを定期的にマルチキャストするステツプと、

前記ルータが同一セグメント内の他のルータから受信した、前記マルチキャストパケットに含まれる情報に基づいて、同一セグメント内の前記複数のルー夕間でデータパケッ卜を転送するルータを選択するステップと、

各ル一夕が同一セグメント内のノードあるいはルータから受信したデ一夕パケットをあらかじめ決められた条件に従って他のセグメントへ中継するか否かを決定するステツプと、

前記ルータが受信した前記データバケツトを他のセグメントへ中継しないと決定した場合に、前記データバケツ卜を前記選択されたルータへ転送するステップと、

前記ルータが受信した前記デ一タパケッ卜を他のセグメン卜へ中継する場合に、前記データパケットが送信元のノードから直接受信したものではなく、他めルー夕から転送された転送パケットである場合、当該ルー夕自身が前記転送バケツ卜を中継可能であることを示す中継報告情報を転送元のルータへ送信するステツプと、

前記転送元のルータが前記中継報告情報を受信したときに、自己が当該中継報告情報の対象とするデータバケツトを転送した最初のルータであるか否かを判定し、自己が最初のルータである場合、前記データパケットの送信元ノードへ、中継可能なルー夕を指示するリダイレクトを送信し、自己が最初のルータでない場合、前記中継報告情報の対象とするデ一夕バケツ卜の転送元であったルー夕へ、前記中継報告情報を転送するステッフと、を有するルータ選択方法。

3 . 前記マルチキャストバケツトに記載された情報は、 '各ル一夕の識別子であることを特徴とする請求の範囲第 1項あるいは第 2項に記載のル一夕選択方法。

4 . 前記ルー夕選択ステップにおけるルータを選択する順番は、前記マルチキャストパケットに含まれる前記情報のみを使用することを特徴とする請求の範囲第 3項に記載のルー夕選択方法。

5 . 前記選択されるル一夕を決定する順番は、同一セグメントへのル一夕の追加、あるいは削除に応じて更新されることを特徴とする請求の範囲第 1項あるいは第 2項に記載のルー夕選択方法。

6 . 前記マルチキャス卜パケットは各ルー夕から定期的に送信され、前記マルチキャストパケッ卜が未受信のルー夕から受信された場合に、前記ルータが同一セグメン卜へ追加されたものとして前記順番に追加することを特徴とする請求の範囲第 5項に記載のル一夕選択方法。

7 . さらに、一定時間特定のル一夕からのマルチキャストパケットが送信されない場合に、前記特定のルータが L A Nから削除されたものとして前記順番から削除することを特徴とする請求の範囲第 6項に記載のル一夕選択方法。

8 . 自己の識別子を含むマルチキャストバケツトを定期的にマルチキヤストするマルチキャストパケット送信部と、

同一セグメント内のノードあるいはルー夕から受信した、他のセグメントへ中継すべきデータパケットを、あらかじめ決められた条件に従って他のセグメン卜のルー夕に中継するか否かを決定する中継決定部と、同一セグメント内の他のルー夕から受信した前記マルチキャストパケッ卜に含まれる情報に基づいて、同一セグメント内のルータの中から前記デ一夕バケツトを転送するルー夕を決定する順番決定部と、

前記中継決定部からの中継不可の通知を受けて、前記順番決定部により選択された前記ルー夕へ前記データパケッ卜を転送するとともに、当該転送先のルータを、前記データバケツ卜の中継先として前記データパケットの送信元へ通知するか、または前記データパケットを破棄するパケッ卜中継部と

を有するルー夕装置。

9 . 自己の識別子を含むマルチキャストバケツトを定期的にマルチキヤス卜するマルチキャストパケッ卜送信部と、

同一セグメント内のノードあるいはルータから受信した、他のセグメントへ中継すべきデータパケットを、あらかじめ決められた条件に従って他のセグメン卜のルータに中継するか否かを決定する中継決定部と、同一セグメント内の他のル一夕から受信した前記マルチキャストパケッ卜に含まれる情報に基づいて、同一セグメント内のル一夕の中から、前記データバケツトを転送するルータを決定する順番決定部と、

前記中継決定部からの中継不可の通知を受けて、前記順番決定部により選択されたルータへ前記データバケツトを転送するとともに、当該デー夕パケットの送信元がノードであった場合は少なくとも当該データパケットを特定するバケツト識別子と送信元を特定するデバイス識別子とを関連づけてヘッダ情報記憶部に記憶するパケット中継部と、前記パケッ卜中継部からの要求で、自己がバケツ卜を中継する旨を報告する中継報告メッセージを生成する中継報告生成部と、

他のルー夕から受信した前記中継報告メッセージを前記データパケットの転送元のルー夕へ転送する中継報告転送部と、

を有し、前記パケット中継部は他のルータから受信した前記中継報告メッセージの対象とする前記デ一タパケットが、前記ヘッダ情報記憶部に記憶したものと同一である場合、前記デバイス識別子の示す送信元ノードへ前記データパケットを中継するルータを通知することを特徴とするルータ装置。

1 0 . 前記順番決定部は、前記マルチキャストパケットに含まれる前記識別子を用いてルータの選択順位を決定することを特徴とする請求の範囲第 8項あるいは第 9項に記載のルータ装置。

1 1 . 前記順番決定部は、前記マルチキャストパケットに含まれるフラグ情報をさらに用いてルータの選択順位を決定することを特徴とする請求の範囲第 1 0項に記載のルー夕装置。

1 2 . 前記順番決定部は、前記選択順位に含まれないルータからマルチキャストバケツトを受信した場合に前記選択順位に追加し、前記選択順位に含まれるル一夕から規定時間マルチキャストパケットを受信しない場合に選択順位から削除する順番更新部を有することを特徴とする請求の範囲第 1 1項に記載のルー夕装置。

1 3 .前記条件が前記データパケットの種別、ルータにおける輻輳状態、伝送能力、前記中継決定部で中継しないと判断した回数、あるいは通信コスト、またはこれらの条件のうちいずれかの組み合わせであることを特徴とする請求の範囲第 8項あるいは第 9項に記載のル一夕装置。