WO2005071659A1 - 表示装置，表示制御装置，表示方法，表示制御プログラムおよび同プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体 - Google Patents

Abstract

複数の矩形表示エレメントにより１画素分の表示を行なう表示装置である。　文字縁辺部を階調化した多階調文字画像に関する情報を生成する多階調文字生成部（４ａ，４ｂ）と、この多階調文字画像に関する情報に基づいて、表示部（２）を成す各矩形表示エレメント（１０）をそれぞれ１以上の画素に対応させて多階調文字画像を表示させるように、表示部（２）での表示状態を制御するエレメント表示制御部（６）とをそなえて構成することにより、量子化誤差を削減して、高精細な文字を表示する場合において、視認性の良い文字を表示することができる。

Description

明 細 書 表示装置， 表示制御装置， 表示方法， 表示制御プログラムおよび同プログラムを 記録したコンピュータ読取可能な記録媒体 技術分野

本発明は、 例えばカラー液晶ディスプレイ装置等のように、 通常、 R (赤）， G (緑）， B (青） の矩形表示エレメントにより 1画素分の表示を行なう表示装置に 関し、 特に高精細な文字 （細かい文字） の表示に用いて好適な、 表示装置， 表示 制御装置， 表示方法， 表示制御プログラムおよび同プログラムを記録したコンビ ユータ読取可能な記録媒体に関する。 背景技術

近年、 液晶カラーディスプレイ装置に代表されるフラットパネルタイプの表示 装置 （パーソナルコンピュータ） は、 その軽量化が進むにつれて携帯利用が主体 となりつつある。 このような状況の下において、 より小さい画面で高精細な文字 の表示およびカラー画像表示が求められている。

特開 2 0 0 2— 9 1 3 6 9号公報 （特許文献 1 ) には、 高精細な文字を表示す る場合において視認性の良い文字を表示することを目的として、 例えば、 R (赤 ) , G (緑）， B (青） の矩形表示エレメントにより 1画素分の表示を行なうカラ 一液晶ディスプレイ装置において、 各矩形表示エレメントをそれぞれ 1以上の画 素に対応させて表示対象の文字画像の表示を行なわせる手法が開示されている。 この特許文献 1に開示された手法においては、 ラスタライザによる文字作成過 程において、 先ず、 フォントデータに基づいて 3倍のサイズの 2値の文字画像 （ 2値文字画像） を取得する。 そして、 この 3倍のサイズの 2値文字画像を各矩形 表示エレメントに対応する座標系に展開 （マッピング） してから、 この座標上に おいて平滑化処理を行なって各画素を階調化することにより、 文字縁辺部のジャ ギー （ギザギザ） を軽減して、 各矩形表示エレメントにそれぞれ 3つの画素に対 応させて文字画像の表示を行なっている。 一般に、 携帯電話や PDA (Personal Digital Assistants) 等の携帯型の電子 機器で文字表示を行なう場合には、 約 3 m m程度の文字サイズが最適であると言 われている。 又、 現在、 一般的に市販されている液晶ディスプレイ （液晶パネル ) においては、 画面解像度が 1 80 d p i (dot per inch) 程度のものが最も精 細なものである。 このような画面解像度が 1 80 d p i程度の液晶パネルに、 前 述した特許文献 1に開示された文字画像を 3倍に拡大する手法を用いて文字表示 を行なわせる場合には、 解像度レベルは 500 d p i程度になり、 これは 3 mm 程度の文字画像を 60ドット X 60ドット程度の分解能で表示させることと等価 であるといえる。

しかしながら、 上述した従来手法においては、 2値文字画像を各矩形表示エレ メントにマッピングする際に、 量子化誤差により文字画像に歪みが生じる場合が ある。

一般に、 印刷用に開発されたフォント （印刷用フォント） は 1000~1 00 00 d p i以上のメッシュを用いて作成される。 そして、 このような印刷用フォ ントを用いて、 例えば 3 mmの文字画像を正確に表現するには、 1文字あたりに 1 20〜 1 200 d p i程度のドットが必要となる。 し力、しながら、 上述の如く 一般的に巿販されている液晶デイスプレイでは、 印刷用フォントを正確に再現す るには分解能が不足しており、 その影響として、 上記従来手法を用いて文字画像 を表示させた場合に、 ストロークの接続位置のずれゃストローク幅の方向による 歪が生じ、 文字品質が劣化する場合がある。

例えば、 日本語文字のような複雑な文字を表示する場合に、 文字ストローク幅 (線幅） や文字を形成する線と線との間隔が 1 ドット程度になる場合がある。 そ して、 2値の文字画像を生成する際に、 文字生成過程の精度によっては 1 ドット 単位でストローク位置がずれる場合がある。 このようなストローク位置のずれが 生じた場合に、 特に文字を構成する線どうしの接続位置において歪みが生じ、 文 字品質の劣化が目立つ場合がある。

図 1 9A, 図 1 9 Bは従来の文字画像表示手法における文字の歪みを説明する ための図であり、 図 1 9 Aは歪みが無い文字画像の例を示す図、 図 1 9 Bは歪み がある文字画像の例を示す図である。 この図 1 9 Bに示すように、 文字を構成す る線が接続する位置において歪みが生じる場合があるのである。

また、 文字ス トローク幅 （線幅） が 1 ドット程度の場合に、 2値の文字画像生 成過程の精度によっては、 ストローク方向によってストローク幅が 2 ドットにな る場合がある。 このように構成された 2値の文字画像を矩形表示エレメントに展 開するための矩形座標系に投影することにより、 ストローク方向によってはその ス トローク幅に歪みが生じる場合がある （図 1 9 Bの幅 A , 幅 B参照）。 , 図 2 O A, 図 2 0 Bは従来の文字画像表示手法における文字の歪みを説明する ための図であり、 図 2 O Aは矩形座標系に投影前の歪みが生じていない状態の文 字画像の例を示す図、 図 2 0 Bは図 2 0 Aに示す文字を矩形座標系に投影して歪 みが生じた文字画像の例を示す図であり、歪みが生じた状態を見易くするために、 解像度を実際よりも粗くして示している。 この図 2 O Bに示すように、 接続位置 に歪みが生じる （例；「林」 の右斜め線の取り付け位置等）。

一般に、 アウトラインフォント （印刷用フォント） は、 文字の輪郭線を記述す るデータで構成され、 その輪郭線の情報に基づいて、 必要な文字サイズに応じて 文字輪郭が生成され、 輪郭内の画素を黒値 （0 ) で埋めることで文字画像 （ダリ フ： glyph) が作成されるようになっている。

文字輪郭を記述するフォント設計の際と同レベルの分解能で文字輪郭情報を生 成することができれば文字画質の劣化は生じないが、 生成する際の分解能が低い 場合には、 輪郭を再生する精度によっては、 設計した座標値が必ずしも生成した 座標値に一致しないので、 ストロークに前述したような歪みが生じる。

本発明は、 このような課題に鑑み創案されたもので、 量子化誤差を削減して、 高精細な文字を表示する場合において視認性の良い文字を表示することができる ようにした、 表示装置， 表示制御装置， 表示方法， 表示制御プログラムおよぴ同 プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体を提供することを目的と する。

【特許文献 1】 特開 2 0 0 2— 9 1 3 6 9号公報 発明の開示

上記の目的を達成するために、 本発明の表示装置は、 互いに異なる色を表示可 能な N個 （Nは 2以上の自然数） の矩形表示エレメントを、 当該矩形表示エレメ ントの長手方向を所定の配列方向に直交させた状態で前記配列方向へ所定の順番 で連続的に繰り返し配列して形成され、 前記配列方向へ所定の順番で配列された N個の表示エレメントを表示対象画像を成す 1画素に対応させてカラー画像表示 可能な表示部と、 表示対象の文字に関する文字情報に基づいて、 文字縁辺部を階 調化した多階調文字画像に関する情報を生成する多階調文字生成部と、 該表示部 を成す各矩形表示ェレメントを制御して該表示部での表示状態を制御するエレメ ント表示制御部とをそなえ、 該エレメント表示制御部が、 前記多階調文字画像に 関する情報に基づいて、 各矩形表示エレメントをそれぞれ 1以上の画素に対応さ せて該多階調文字画像を表示させることを特徴としている。

なお、 該多階調文字生成部が、 前記表示対象の文字の文字サイズに対し前記長 手方向に M (Mは自然数） 倍かつ前記配列方向に N倍のサイズの同一文字を、 該 N個の矩形表示エレメントにより 1画素分の表示を行なわせることにより表示す るための拡大文字画像に関する拡大文字画像情報を生成するとともに、 該多階調 文字生成部により生成された前記拡大文字画像情報に基づいて、 該拡大文字画像 における前記長手方向に連続する M個の画素からなる画素列毎に一の該矩形表示 エレメントをそれぞれ対応させ、 前記 M個の画素のそれぞれに与えられた画素値 に基づいて前記一の矩形表示エレメントに対する輝度値を算出するエレメント輝 度値算出部をそなえ、 該エレメント表示制御部が、 該エレメント輝度値算出部に より算出された該輝度値に従って各矩形表示エレメントを制御して、 該拡大文字 画像を前記文字サイズで該表示部に表示させてもよい。

また、 該表示部において、 前記配列方向に所定の順番で配列された N個の矩形 表示エレメントが、 ほぼ正方形状の方形エレメントを形成するとともに、 該多階 調文字生成部が、 前記表示対象の文字の文字サイズに対し前記長手方向に 1倍か つ前記配列方向に N倍のサイズの同一文字の画像情報を該拡大文字画像情報とし て生成してもよい。

さらに、 該エレメント輝度値算出部が、 該矩形表示エレメントに対応して形成 された矩形画像座標系における各矩形表示エレメントと該拡大文字画像との重合 情報に基づいて、 前記矩形表示エレメントに対する輝度値を算出してもよく、 該 エレメント輝度値算出部が、 該矩形表示エレメントに重合する該拡大文字画像の 面積情報に基づいて、前記矩形表示エレメントに対する輝度値を算出してもよレ、。 また、 該エレメント輝度値算出部が、 各矩形表示エレメントの中心と当該矩形 表示エレメントに重合する該拡大文字画像における輪郭線との再接近距離に基づ いて、 前記矩形表示エレメントに対する輝度値を算出してもよく、 又、 各矩形表 示エレメントの重心と当該矩形表示エレメントに重合する該拡大文字画像におけ る輪郭線との再接近距離に基づいて、 前記矩形表示エレメントに対する輝度値を 算出してもよい。

さらに、 該エレメント輝度値算出部が、 当該矩形表示エレメントに重合する該 拡大文字画像における輪郭線が各矩形表示エレメン卜の長手方向の辺を横切る回 数に基づいて、 前記矩形表示エレメントに対する輝度値を算出してもよく、 当該 矩形表示ェレメントに重合する該拡大文字画像における輪郭線が各矩形表示ェレ メントの長手方向の辺を横切る位置に基づいて、 前記矩形表示エレメントに対す る輝度値を算出してもよい。

また、 該 N個の矩形表示エレメントが同一明度となるように、 各矩形表示エレ メントに対する前記輝度値を、 各矩形表示エレメントの明度特性に応じた輝度値 に変換する変換処理を行なう輝度値変換部をそなえてもよい。

さらに、 該多階調文字生成部を複数そなえるとともに、 該文字情報としてのフ オント種類情報に基づいて前記複数の多階調文字生成部のうち任意の多階調文字 生成部を選択する選択部をそなえてもよい。

また、 該エレメント輝度値算出部が、 前記算出した輝度値に基づいて、 該表示 エレメントの形状に相当する座標毎に輝度配分し、 この配分値に該表示エレメン トの明度バランスを作用させた値を文字画像の輝度値としてもよい。

なお、 該表示部の画素解像度が 1 2 0 p p i (pixels per inch) 〜 2 4 0 p p iであることが望ましい。

また、 本発明の表示制御装置は、 互いに異なる色を表示可能な N個 （Nは 2以 上の自然数） の矩形表示エレメントを、 当該矩形表示エレメントの長手方向を所 定の配列方向に直交させた状態で前記配列方向へ所定の順番で連続的に繰り返し 配列して形成され、 前記配列方向へ所定の順番で配列された N個の表示エレメン トを表示対象画像を成す 1画素に対応させてカラー画像表示可能な表示部に文字 を表示するための制御を行なう表示制御装置であって、 表示対象の文字に関する 文字情報に基づいて、 文字縁辺部を階調化した多階調文字画像に関する情報を生 成する多階調文字生成部と、 該表示部を成す各矩形表示ェレメントを制御して該 表示部での表示状態を制御するエレメント表示制御部とをそなえ、 該エレメント 表示制御部が、 前記多階調文字画像に関する情報に基づいて、 各矩形表示エレメ ントをそれぞれ 1以上の画素に対応させて該多階調文字画像を表示させることを 特徴としている。

なお、 該多階調文字生成部が、 前記表示対象の文字の文字サイズに対し前記長 手方向に M (Mは自然数） 倍かつ前記配列方向に N倍のサイズの同一文字を、 該 N個の矩形表示ェレメントにより 1画素分の表示を行なわせることにより表示す るための拡大文字画像に関する拡大文字画像情報を生成するとともに、 該多階調 文字生成部により生成された前記拡大文字画像情報に基づいて、 該拡大文字画像 における前記長手方向に連続する M個の画素からなる画素列毎に一の該矩形表示 エレメントをそれぞれ対応させ、 前記 M個の画素のそれぞれに与えられた画素値 に基づいて前記一の矩形表示エレメントに対する輝度値を算出するエレメント輝 度値算出部をそなえ、 該エレメント表示制御部が、 該エレメント輝度値算出部に より算出された該輝度値に従って各矩形表示ェレメントを制御して、 該拡大文字 画像を前記文字サイズで該表示部に表示させてもよい。

また、 該表示部において、 前記配列方向に所定の順番で配列された N個の矩形 表示エレメントが、 ほぼ正方形状の方形ェレメントを形成するとともに、 該多階 調文字生成部が、 前記表示対象の文字の文字サイズに対し前記長手方向に 1倍か つ前記配列方向に N倍のサイズの同一文字の画像情報を該拡大文字画像情報とし て生成してもよレ、。

さらに、 該エレメント輝度値算出部が、 該矩形表示ェレメントに対応して形成 された矩形画像座標系における各矩形表示ェレメントと該拡大文字画像との重合 情報に基づいて、 前記矩形表示エレメントに対する輝度値を算出してもよく、 該 矩形表示ェレメントに重合する該拡大文字画像の面積情報に基づいて、 前記矩形 表示エレメントに対する輝度値を算出してもよい。 また、 該エレメント輝度値算出部が、 当該矩形表示エレメントに重合する該拡 大文字画像における輪郭線が各矩形表示エレメントの長手方向の辺を横切る位置 に基づいて、 前記矩形表示エレメントに対する輝度値を算出してもよい。

さらに、 該 N個の矩形表示エレメントが同一明度となるように、 各矩形表示ェ レメントに対する前記輝度値を、 各矩形表示エレメントの明度特性に応じた輝度 値に変換する変換処理を行なう輝度値変換部をそなえてもよい。

また、 該多階調文字生成部を複数そなえるとともに、 該文字情報としてのフォ ント種類情報に基づいて前記複数の多階調文字生成部のうち任意の多階調文字生 成部を選択する選択部をそなえてもよい。

さらに、 該エレメント輝度値算出部が、 該表示エレメントの形状に相当した座 標毎に輝度配分し、 この配分値に該表示エレメントの明度バランスを作用させた 値を文字画像の輝度値としてもよい。

なお、 該表示部の画素解像度が 1 2 0 p ρ i (pixels per inch) 〜2 4 0 p p iであることが望ましい。

また、 本発明の表示方法は、 互いに異なる色を表示可能な N個 （Nは 2以上の 自然数） の矩形表示エレメントを、 当該矩形表示エレメントの長手方向を所定の 配列方向に直交させた状態で前記配列方向へ所定の順番で連続的に繰り返し配列 して形成され、 前記配列方向へ所定の順番で配列された N個の表示エレメントを 表示対象画像を成す 1画素に対応させてカラー画像表示可能な表示部に文字を表 示する表示方法であって、 表示対象の文字に関する文字情報に基づいて、 文字縁 辺部を階調化した多階調文字画像に関する情報を生成する多階調文字生成ステツ プと、 該表示部を成す各矩形表示ェレメントを制御して該表示部での表示状態を 制御するエレメント表示制御ステップとをそなえ、 該エレメント表示制御ステツ プにおいて、 前記多階調文字画像に関する情報に基づいて、 各矩形表示エレメン トをそれぞれ 1以上の画素に対応させて該多階調文字画像を表示させることを特 徴としている。

なお、 該多階調文字生成ステップにおいて、 前記表示対象の文字の文字サイズ に対し前記長手方向に M (Mは自然数） 倍かつ前記配列方向に N倍のサイズの同 一文字を、 該 N個の矩形表示エレメントにより 1画素分の表示を行なわせること により表示するための拡大文字画像に関する拡大文字画像情報を生成するととも に、 該多階調文字生成ステップにおいて生成された前記拡大文字画像情報に基づ いて、 該拡大文字画像における前記長手方向に連続する M個の画素からなる画素 列毎に一の該矩形表示エレメントをそれぞれ対応させ、 前記 M個の画素のそれぞ れに与えられた画素値に基づいて前記一の矩形表示エレメントに対する輝度値を 算出するエレメント輝度値算出ステップをそなえ、 該エレメント表示制御ステツ プにおいて、 該エレメント輝度値算出ステップにおいて算出された該輝度値に従 つて各矩形表示ェレメントを制御して、 該拡大文字画像を前記文字サイズで該表 示部に表示させてもよい。

また、 該表示部において、 前記配列方向に所定の順番で配列された N個の矩形 表示エレメントが、 ほぼ正方形状の方形ェレメントを形成するとともに、 該多階 調文字生成ステップにおいて、 前記表示対象の文字の文字サイズに対し前記長手 方向に 1倍かつ前記配列方向に N倍のサイズの同一文字の画像情報を該拡大文字 画像情報として生成してもよい。

さらに、 該エレメント輝度値算出ステップにおいて、 該矩形表示エレメントに 対応して形成された矩形画像座標系における各矩形表示ェレノントと該拡大文字 画像との重合情報に基づいて、 前記矩形表示エレメントに対する輝度値を算出し てもよい。

また、 該エレメント輝度値算出ステップにおいて、 該矩形表示エレメントに重 合する該拡大文字画像の面積情報に基づいて、 前記矩形表示エレメントに対する 輝度値を算出してもよく、 該エレメント輝度値算出ステップにおいて、 当該矩形 表示エレメントに重合する該拡大文字画像における輪郭線が各矩形表示エレメン トの長手方向の辺を横切る位置に基づいて、 前記矩形表示エレメントに対する輝 度値を算出してもよい。

さらに、 該 N個の矩形表示エレメントが同一明度となるように、 各矩形表示ェ レメントに対する前記輝度値を、 各矩形表示エレメントの明度特性に応じた輝度 値に変換する変換処理を行なう輝度値変換ステップをそなえてもよい。

また、 該多階調文字生成ステップを実現する多階調文字生成手段を複数そなえ るとともに、 該文字情報としてのフォント種類情報に基づいて前記複数の多階調 文字生成手段のうち任意の多階調文字生成手段を選択する選択ステツプをそなえ てもよい。

さらに、 該エレメント輝度値算出ステップにおいて、 該表示エレメントの形状 に相当した座標毎に輝度配分し、 この配分値に該表示エレメントの明度バランス を作用させた値を文字画像の輝度値としてもよい。

なお、 該表示部の画素解像度が 1 2 0 p p i (pixels per inch) 〜 2 4 0 p p iであることが望ましい。

また、 本発明の表示制御プログラムは、 互いに異なる色を表示可能な N個 （N は 2以上の自然数) の矩形表示エレメントを、 当該矩形表示ェレメントの長手方 向を所定の配列方向に直交させた状態で前記配列方向へ所定の順番で連続的に繰 り返し配列して形成され、 前記配列方向へ所定の順番で配列された N個の表示ェ レメントを表示対象画像を成す 1画素に対応させてカラー画像表示可能な表示部 に文字を表示するための制御を行なう表示制御プログラムであって、 表示対象の 文字に関する文字情報に基づいて、 文字縁辺部を階調化した多階調文字画像に関 する情報を生成する多階調文字生成部と、 該表示部を成す各矩形表示エレメント を制御して該表示部での表示状態を制御するエレメント表示制御部としてコンビ ユータを機能させるとともに、 該エレメント表示制御部が、 前記多階調文字画像 に関する情報に基づいて、 各矩形表示ェレノントをそれぞれ 1以上の画素に対応 させて該多階調文字画像を表示させるように、 該コンピュータを機能させること を特徴としている。

さらに、 本発明のコンピュータ読取可能な記録媒体には、 上述した表示制御プ ログラムが記録されている。

本発明によれば、 以下の効果ないし利点がある。

( 1 ) 多階調文字生成部において文字画像の文字縁辺部を多階調化して、 この 多階調の文字画像に基づいて表示部を構成する各表示ェレメントの輝度値を算出 し、 エレメント輝度値算出部が、 これを表示部の各矩形表示エレメントに対応し た矩形エレメント座標にマツビングするので、 量子化誤差を小さくすることがで き、 例えばフラットパネルディスプレイ等の液晶ディスプレイ上に表示される文 字画像の歪みを軽減して、 文字の表示画質を向上させることができ、 高精細な文 字を表示する場合においても、 歪み等が少ない視認性の良い文字を表示すること ができる。

( 2 )高解像度ァゥトラインフォントのタイプフェースを保存することができ、 文字画像においてデザイン品質の劣化が少なく、 表示画質 （品質） を向上させる ことができる。 すなわち、 アウトラインフォントの輪郭の再現精度を高くするこ とができ、 表示部に表示される文字画像においてジャギー （文字端部でのギザギ ザ） を軽減することができ、 文字の表示画質を向上させることができる。

( 3 ) 多階調文字生成部が、 表示対象の文字画像の文字サイズに対し長手方向 に M倍かつ配列方向に N倍のサイズの多階調文字画像を生成し、 エレメント輝度 値算出部が、 この多階調文字画像に含まれる、 長手方向に連続する M個の画素か らなる画素列毎に、 一の矩形表示エレメントを対応させ M個の画素のそれぞれに 与えられた画素値に基づいて一の矩形表示エレメントに対する輝度値を算出し、 表示制御部が、 エレメント輝度値算出部により算出された輝度値に従って各矩形 表示エレメントを制御し、 文字画像を成す各文字を文字サイズで表示部に表示さ せることにより、 一の矩形表示エレメントで M個の画素に対応して表示すること ができ、 表示部においてより精細な文字画像を表示することができる。

( 4 ) エレメント輝度値算出部が、 M個の画素のそれぞれに与えられた画素値 の平均値を算出し、 この平均値に基づいて一の矩形表示エレメントに対する輝度 値を算出することにより、 容易に矩形表示ェレメントの輝度値を算出することが できる。

( 5 ) 輝度値変換部が、 N個の表示エレメントが同一輝度値に応じて表示した 場合に同一明度となるように、 各表示エレメントに対する輝度値を、 各表示エレ メントの明度特性に応じた輝度値に変換する変換処理を行なうことにより、 各表 示エレメントが同一輝度値の場合に、 これらの明度が一定になるので、 表示部 2 に表示される文字画像に明度むらがなくなり、 表示される画質が向上する。

( 6 ) 既存のラスタライザを利用することもでき、 汎用性が向上する。

( 7 ) 矩形表示ェレメントに対応して形成された矩形画像座標系における各矩 形表示エレメントと該拡大文字画像との重合情報に基づいて、 矩形表示エレメン トに対する輝度値を算出することにより、 処理を高速化することができる。 (8) 複数の多階調文字生成部を用いることができるとともに、 これらの複数 の多階調文字生成部の中から、 フォントに対応した多階調文字生成部を用いて文 字画像を生成することができるので利便性が高い。 図面の簡単な説明

図 1および図 2はそれぞれ本発明の第 1実施形態としての表示装置を示す図で ある。

図 3および図 4はそれぞれ本発明の第 1実施形態としての表示装置における文 字画像の階調化を実現するための手法を説明するための図である。

図 5A, 図 5 Bはいずれも本発明の第 1実施形態としての表示装置における座 標変換手法を説明するための図である。

図 6A, 図 6 Bはともに R, G, Bの各表示エレメントが同一輝度値に応じて 発光した場合に同一明度となるような輝度値を示す図である。

図 7は本発明の第 1実施形態としての表示装置における明度一定階調の例を示 す図である。

図 8A, 図 8 B， 図 8 C， 図 8 D, 図 8 E, 図 8 Fはいずれも本発明の第 1実 施形態としての表示装置における計算手段 （表示制御部） の処理を説明するため の図である。

図 9は本発明の第 1実施形態としての表示装置における文字画像の表示手法を 説明するための流れを示す図である。

図 10A, 図 10B， 図 I O C, 図 1 0D, 図 10E, 図 10 Fはいずれも本 発明の第 2実施形態としての表示装置における計算手段 （表示制御部） の処理を 説明するための図である。

図 1 1A, 図 1 1 B, 図 1 1 C, 図 1 1 D, 図 1 1 E, 図 1 1 Fはいずれも本 発明の第 3実施形態としての表示装置における計算手段 （表示制御部） の処理を 説明するための図である。

図 1 2は本発明の第 3実施形態としての表示装置における文字画像の表示手法 を説明するための流れを示す図である。

図 1 3は本発明の第 4実施形態としての表示装置のハードウ ア構成を示すプ 口ック図である。

図 1 4は本発明の第 4実施形態としての表示装置において用いられるフォント とラスタライザとの対応表の例を示す図である

図 1 5は本発明の各実施形態の表示装置の適用範囲の例を示す図である。

図 1 6はコントラスト感受性と空間周波数との関係を示す図である。

図 1 7 A， 図 1 7 Bおよぴ図 1 8はそれぞれ本発明の第 3実施形態としての表 示装置における他の輝度配分 （重み計算） 手法を説明するための図である。

図 1 9 A， 図 1 9 B , 図 2 0 A , 図 2 0 Bはそれぞれ従来の文字画像表示手法 における文字の歪みを説明するための図である。 発明を実施するための最良の形態

【発明の実施の形態】 .

以下、 図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。

(A) 第 1実施形態の説明

図 1および図 2は本発明の第 1実施形態としての表示装置を示すもので、 図 1 はその機能構成を示すプロック図、 図 2は本第 1実施形態の表示装置のハードウ エア構成を示すプロック図である。

本第 1実施形態の表示装置 1 aは、 例えば、 コンピュータ等の情報処理装置に そなえられ、 図 1に示すように、 表示都 2および表示制御部 3 aをそなえて構成 されている。

表示部 2は、 表示対象である文字画像等を表示するものであって、 例えばカラ 一液晶ディスプレイによって実現される。 この表示部 2は、 図 1に示すように、 N種類 （本実施形態では R (Red；赤）， G (Green；緑） および B (Blue；青） の 3種類、 つまり N = 3 ) の矩形表示エレメント 1 0をそれぞれ複数そなえて構 成され、 本来、 これらの N種類 （本実施形態では、 R， G , Bの 3色) の矩形表 示エレメント 1 0で 1画素を表わすべく構成されたカラー画像表示可能なもので める。

この表示部 2は、 図 1に示すように、 各矩形表示エレメント 1 0の長手方向 （ 図 1中の上下方向；以下、 長手方向という） を所定の配列方向 （図 1中の左右方 向；以下、 配列方向という） に直交させた状態で、 この配列方向に連続的に R， G， B , R， G , B…の順序で規則的に配列されている。

以下、 隣り合う R , G , Bの 3つの矩形表示エレメント 1 0であって、 協働し て 1画素の表示に供する N個の矩形表示ェレメント 1 0の集まりを、 基本表示ェ レメントセット 1 0 1という。 又、 以下、 矩形表示エレメント 1 0のことを、 単 に表示エレメント 1 0という場合もある。

また、 本第 1実施形態の表示装置 1 aにおいては、 各表示エレメント 1 0は長 手方向と配列方向との寸法比が N ： 1 (本実施形態では 3 ： 1 ) となるように構 成されており、 R， G, Bの 3つの表示エレメント 1 0を前記配列方向に並べた 場合に、 これらの 3つの表示エレメント 1 0すなわち、 基本表示エレメントセッ ト 1 0 1がほぼ正方形の形状を有している。

そして、 表示部 2において、 矩形表示エレメント 1 0の長手方向には、 同一種 (色） の矩形表示エレメント 1 0がそれぞれ連続するように （直列に） 配置され ている。

すなわち、 表示部 2は、 基本表示エレメントセッ ト 1 0 1を縦方向および横方 向にそれぞれ繰り返し連続的に配置することにより構成され、 表示部 2において は、 N種類 （本実施形態では N = 3 ) の矩形表示エレメント 1 0が、 その長手方 向 （例えば図 1中における上下方向） を所定の配列方向 （例えば図 1中における 左右方向） に直交させた状態で、 前記配列方向へ所定の順番 （図 1に示す例では R , G , Bの順番） で繰り返し連続的に配列されていると言える。

なお、 本発明においては、 表示部 2の表示形態や構成を特に限定するものでは なく、 例えば、 表示部 2を構成する N種類の表示ェレメント 1 0の並ぴ順や、 上 述の如き表示部 2の表示方式， その制御方法等、 本発明の趣旨を逸脱しない範囲 で種々変形して実施することができる。

表示制御部 3 aは、 上述した表示部 2に文字画像を表示するための制御を行な うものであり、 図 1に示すように、 多階調文字生成部 4 a , エレメント輝度値算 出部 5およびエレメント表示制御部 6をそなえて構成されている。

多階調文字生成部 4 aは、 表示対象の文字に関する文字情報に基づいて、 文字 縁辺部を階調化した多階調文字画像に関する情報を生成するものである。 ここで、 文字情報とは、 文字に関する種々の情報であって、 文字内容を特定す るための情報であるテキストデータ（文字コード）の他、文字面像（グリフ： glyph ) を形成するための情報であるフォント情報をそなえて構成されている。 なお、 フォント情報としては、 フォントの種類 （例えば、 ゴシック体， 明朝体等） ゃフ オント修飾データ （例えば、 太字， 長体， 飾り線 （セリフ ： Serif) の有無， サイ ズ情報） 等が含まれる。

また、 多階調文字生成部 4 aは、 フォント情報として、 文字輪郭を構成する個 別曲線の再現データ （以下、 アウトラインデータという） を利用して形成するァ ゥトラインフォントに基づいて、 多階調文字画像 （多値文字画像） に関する情報 を生成するようになっている。

アウトラインデータは、 文字画像の閉曲線を構成する曲線データで構成される ものであって、 例えば、 曲線データとして以下の式に示すベジヱ曲線が用いられ る場合には、 フォントメモリ 1 3 aには、 X 1 ' X 2 , X 3 , x 4 , y 1 , y 2， y 3 , y 4の各座標値がァゥトラインデータとして記憶されるようになっている。

= ( l-t) ³ * !+3* ( l-t) ² t*x₂+3 (1-t) *t²*x₃+t³*x₄

y = ( l-t) ³ *_Yl+3* ( l-t) ² t*y₂+3 ( l— t) *t²*y₃+t³*y₄

(ただし、 0 t≤l)

なお、 ァゥトラインデータを利用して形成されるフォントをァゥトラインフォ ントと呼び、 本明細書中においては、 文字中心線を構成する個別曲線の再現デー タを利用して形成されるストロークフォントと区別するものとする。

また、 多階調文字生成部 4 aは、 「多階調文字画像に関する情報」 として、 多階 調文字画像そのものを生成物として実際に作成 （出力） してもよく、 又、 多階調 文字画像を特定するための情報のみを生成 （出力） してもよく、 本実施例中にお いては、 これらの両方の意味を含めて 「多階調文字画像に関する情報の生成」 と いい、 又、 以下の説明においては、 多階調文字生成部 4 aが多階調文字画像その ものを生成する場合について説明する。

多階調文字生成部 4 aは、 上述したアウトラインデータに基づいて輪郭 （縁辺 )部分を多階調化した文字画像（多階調文字画像）を形成するようになっている。 具体的には、 多階調文字生成部 4 aは、 アウトラインデータに基づいて文字輪郭 線を計算した後に、 この輪郭内を塗りつぶす （ラスタライズ） 処理を行なうこと により文字画像を生成し、 更に、 生成した文字画像に対して文字を構成する曲線 の縁辺部分のギザギザを滑らかに見せるァンチエイリアジング (antialiasing) 処理を行なうことにより、 多階調文字画像 （多階調文字画像情報） を形成するよ うになつている。

なお、 文字画像を多階調化 （アンチエイリアジング） する手法としては、 既存 の種々の手法を用いることにより実現することができ、 その例については後述す る。

エレメント輝度値算出部 5は、 多階調文字生成部 4 aによって生成された多階 調文字画像を表示部 2に表示させるために、 表示部 2を構成する各表示エレメン ト 1 0に対する輝度値を算出するものであって、 多階調文字生成部 4 aによって 生成された多階調文字画像 （ピクセル単位座標系） を構成する各画素を、 表示部 2を構成する複数の表示ェレメント 1 0に対応する矩形画素座標系 （表示ェレメ ント座標系） にマッピング （座標変換） して、 各表示エレメント 1 0に対する輝 度値を算出するようになっている。

具体的には、 エレメント輝度値算出部 5は、 多階調文字画像に含まれる、 長手 方向に連続する M個の画素からなる画素列毎に一の表示エレメント 1 0を対応さ せ、 これらの M個の画素のそれぞれに与えられた画素値に基づいて一の矩形表示 エレメント 1 0に対する輝度値を算出するようになっている。

なお、 本実施形態においては、 輝度値とは明るさを表わす数値 （例えば、 0〜

2 5 5 ) であって、 各表示エレメント 1 0の発光 (透過) 状態を制御するために 用いられ、 これらの表示エレメント 1 0を制御するための指示値を含むものであ る。

エレメント表示制御部 6は、 表示部 2の各表示ェレメント 1 0を制御して表示 部 2での表示状態を制御するものであり、 エレメント輝度値算出部 5によって算 出された輝度値に基づいて、 多階調文字画像を表示部 2に表示させるように制御 を行なうようになっている。 例えば、 エレメント表示制御部 6は、 表示部 2の駆 動電圧等の制御を行なうことにより、 文字画像の表示状態を制御するようになつ ている。 また、 表示制御部 3 aは、 各表示ェレメント 1 0を 1以上の画素 （本第 1実施 形態では 3個の画素） に対応させ、 連続する N個 （N種類；本実施形態では N = 3 ) の表示エレメント 1 0 (基本表示エレメントセット 1 0 1 ) により複数画素 分 （本実施形態では 9画素分） の表示を行なわせることができるようになつてい る。

本第 1実施形態の表示装置 1 aにおいては、 表示制御部 3 aは各矩形表示ェレ メント 1 0を、 前記配列方向と直交する方向 '(長手方向） に連続する M個 （本実 施形態では M= 3 ) の画素に対応させ、 N個の矩形表示エレメント 1 0 (基本表 示エレメントセット 1 0 1 ) により M X N (本第 1実施形態では 3 X 3 ) のマト リックス状画素群を表示させるようになつている。

本第 1実施形態の表示装置 1 aのより具体的な構成を図 2に示す。 この図 2に 示すように、 表示装置 1 aは、 文字入力手段 1 1， 計算手段 1 2 , 記憶装置 1 3 および表示部 2をそなえて構成されている。

文字入力手段 1 1は、 表示部 2に表示させる文字を特定するための情報 （文字 情報） を入力するためのものであり、 例えば、 文字情報を記憶した文書ファイル 1 1 aやキーボード 1 1 b等によって構成される。 この文字入力手段 1 1は、 コ ンピュータシステムにおけるキーボード， マウスゃフロッピーディスクドライブ 等の入力機能をそなえる種々のデバイスの他、 コンテンツビューヮ一等のァプリ ケーシヨンにおける A P I (Application Program Interface) によって実現され る。

記憶装置 1 3は、 フォントメモリ 1 3 aおよび画像メモリ 1 3 bをそなえて構 成されている。 フォントメモリ 1 3 aは多階調文字画像を形成するための情報や 文字画像を記憶するものであり、 コンピュータシステムにおけるハードディスク やメモリ等の種々の記憶装置に相当するものである。

本実施形態においては、 フォントメモリ 1 3 aには、 多値階調文字画像を形成 するためのフォント情報 (フォントデータ) として、 フォントサイズ (文字画像 サイズ；例えば 5ポイント等) やフォント種類 (例えば明朝, ゴシック等）， フォ ント修飾データ （例えば太字， 長体等）， フォント修飾の有無等の種々の条件 （フ オント情報） に対応するアウトラインデータを記憶するようになっている。 画像メモリ 1 3 bは、 多階調文字生成部 4 a (文字画像生成部 1 2 b ) によつ て生成された多階調文字画像に基づいて作成された、 表示部 2に文字画像を表示 するための輝度値を一時的に記憶 （展開） するものであり、 コンピュータシステ ムにおけるメモリに相当するものである。

表示部 2は、 画像メモリ 1 3 bに展開 （格納） された文字画像を表示するよう になっており、 計算手段 1 2によって制御されるようになっている。

計算手段 1 2は種々の計算を行なうものであり、 コンピュータシステムにおけ る C P U (Central Processing Unit) に相当するものである。 又、 計算手段 1 2 は、 図 2に示すように、 フォント選択部 1 2 a , 文字画像生成部 1 2 b , アンチ エイリアジング処理部 1 2 cおよびサブピクセル階調化処理部 1 2 dをそなえて 構成され、 前述した表示制御部 3 aに相当するものである。

フォント選択部 1 2 aは、 文字入力手段 1 1によって表示部 2に表示を指示さ れた文字について、 その文字情報 （テキストデータ， フォント情報） に基づいて 文字サイズ情報を取得するとともに、 その文字に関するァゥトラインデータをフ オントメモリ 1 3 aから取得するようになっている。

文字画像生成部 1 2 bは、 フォント選択部 1 2 aによつて取得されたァゥトラ インデータに基づいて、 入力された文字サイズに対して、 長手方向に M倍かつ配 列方向に N倍のサイズの通常表示モードで表示するための拡大文字画像 （以下、 多値文字画像という） を形成するようになっている。 なお、 以下、 本実施形態に おいては、 M= N = 3の場合について説明する。

なお、 通常表示モードとは、 表示部 2において N個の表示エレメント 1 0 (基 本表示エレメントセット 1 0 1 )で 1画素の表示を行なわせる表示モ一ドをいい、 本表示装置 1 aにおいては、 R， Gおよび Bの 3個の矩形表示エレメント 1 0に より 1画素分の表示を行なう際に用いられる文字画像情報を通常文字画像情報と いう場合もある。

計算手段 1 2は、 文字入力手段 1 1から入力された文字情報に基づいて、 フォ ントメモリ 1 3 aから表示対象の文字画像のァゥトラインデータを取得し、 これ らのアウトラインデータや文字情報に基づいて、 文字入力手段 1 1によって表示 を指示された文字について、 その文字画像における文字サイズに対し長手方向に M倍かつ配列方向に N倍のサイズの同一文字を通常表示モードで表示するための 拡大文字画像 （以下、 文字画像という） を形成するようになっている。

そして、 本第 1実施形態の表示装置 1 aにおいては、 文字画像生成部 1 2 b ( 計算手段 1 2) は、 フォント選択部 1 2 aによって取得されたアウトラインデー タに基づいて、 入力された文字サイズ （例えば 5ポイント） に対して、 長手方向 および配列方向にそれぞれ 3倍のサイズ （N=M= 3 ；例えば 5 X 3 = 1 5ポィ ント） の同一文字の拡大文字画像を作成するようになっている。

アンチエイリアジング処理部 12 cは、 文字画像生成部 1 2 bによって作成さ れた文字画像 （2値） に対してアンチエイリアジング処理を行なって階調化する ことにより、 階調化された文字画像 （多階調文字画像） を作成するものである。 図 3および図 4はそれぞれ本発明の第 1実施形態としての表示装置 1 aにおけ る文字画像の階調化を実現するための手法を説明するための図であり、 図 3は面 積階調法を説明するための図である。 又、 図 4は平滑化フィルタを用いた多階調 文字画像 （グレースケールフォント） の作成手法を説明するための図であり、 文 字画像の一部， 階調化文字画像の作成に用いる平滑化フィルタの例および作成さ れた多階調文字画像の一部をそれぞれ拡大して示している。

面積階調法を用いた階調化は、 図 3に示すように、 ァゥトラインデータに基づ いて形成した文字画像 （文字輪郭， アウトライン） を、 画素に対応して設けた所 定の大きさのマス目を有するマトリクス上に重ね合わせるように展開して、 各マ ス目において文字画像 （文字輪郭） が重なる面積の割合に従って、 各マス目に対 応する画素の画素値を決定することにより行なう。この図 3に示す例においては、 各画素の画素値を 0〜 255の 256階調で表わし、 文字画像に完全に重なって いる画素 （重合率 100%) の画素値を 0 (黒） とし、 文字画像が全く重なって いない画素 （重合率 0%) の画素値を 255とするとともに、 部分的に重なって いる画素については、 その重合する面積に比例してその画素値を設定している。 平滑化フィルタを用いた階調化手法においては、 図 4に示すように、 2階調で 構成された文字画像に対して、 3 X 3のマトリックスによって構成された平滑化 フィルタ (例えば、 1/1 6 1/8 1/1 6, 1/8 1/4 1/8, 1 /1 6 1/8 1/1 6) を重畳することにより、 多階調化された文字画像 （ 階調フォント， グレースケールフォント） を形成することができる。 なお、 使用 する平滑化フィルタには図 4に示したものに限定されるものではなく種々変形し て実施することができる。

そして、 本第 1実施形態の表示装置 1 aにおいては、 アンチエイリアジング処 理部 1 2 cが、 例えば上述した面積階調法を用いて、 文字画像の多階調化を行な うようになっている。

すなわち、 本第 1実施形態の表示装置 1 aにおいては、 上述した文字画像生成 部 1 2 bおよびアンチエイリアジング処理部 1 2 cが、 表示部 2に表示させるた めの多値文字画像を生成するようになっており、 文字入力手段 1 1によって表示 部 2への表示を指示 '入力された文字について、 フォント選択部 1 2 aによって フォントメモリ 1 3 aから取得されたァゥトラインデータに基づいて、 多値文字 画像 （アンチエイリアジング処理を行なわれた文字画像） を生成するようになつ ているのである。 従って、 本第 1実施形態の表示装置 1 aにおいては、 文字画像 生成部 1 2 bおよびアンチエイリアジング処理部 1 2 cが、 アンチエイリァジン グ機能をそなえたラスタライザとして機能するようになっている。

サブピクセル階調化処理部 1 2 dは、 文字画像生成部 1 2 bおよびアンチエイ リアジング処理部 1 2 cによって作成された多値文字画像を表示部 2を構成する 各矩形表示エレメント 1 0に展開するための処理を行なうものである。

このサブピクセル階調化処理部 1 2 dは、 多値文字画像を構成する各画素の座 標 （ピクセル単位座標；図 5 A参照） を、 表示部 2を構成する各矩形表示エレメ ント 1 0に対応する座標 （矩形ェレメント座標；図 5 B参照） に写像変換するよ うになっている。

そして、 サブピクセル階調化処理部 1 2 dは、 写像変換された多値文字画像を 例えば画像メモリ （表示メモリ） 1 3 bに展開し、 この画像メモリ 1 3 bに展開 された多値文字画像に含まれる、 長手方向 （表示エレメント 1 0の配列方向と直 交する方向） に連続する 3個の画素からなる画素列毎に、 一の表示エレメント 1 0を対応させ、 これらの 3個の画素のそれぞれに与えられた画素値に基づいて各 表示エレメント （矩形表示エレメント） 1 0の輝度値を算出するようになってい おり、 これにより、 前記配列方向に隣り合う 3個の表示エレメント 1 0 (基本表 示エレメントセット 1 0 1 )により 3 X 3のマトリックス状画素群を表示させて、 表示対象である文字画像を表示部 2に表示させるようになつている。

ここで、 サブピクセル階調化処理部 1 2 dが表示部 2に表示対象である文字画 像を表示させる制御手法について図を用いて説明する。 図 5 A, 図 5 Bはそれぞ れ本発明の第 1実施形態としての表示装置における座標変換手法を説明するため の図で、 図 5 Aは文字画像を構成する各画素の座標 （ピクセル単位座標） の例を 示す図、 図 5 Bは各表示ェレメント 1 0の表示座標 （矩形ェレメント座標） の例 を示す図である。

サブピクセル階調化処理部 1 2 dは、 多値文字画像を構成する画素について、 先ず、 R, G, Bの各表示エレメント 1 0の配列方向と直交する方向、すなわち、 表示エレメント 1 0の長手方向に連続する 3個の画素からなる画素列毎に、 これ らの隣り合う 3つの画素値に基づいて、 対応する各表示エレメント 1 0の輝度値 を算出する。

本第 1実施形態においては、 サブピクセル階調化処理部 1 2 dが、 前記長手方 向に連続する 3個の画素からなる画素列毎の画素値に基づいて表示エレメント 1 0の輝度値を算出するとともに、 ピクセル単位座標系から矩形エレメント座標系 への座標変換を行なうようになっている。

なお、 本第 1実施形態においては、 サブピクセル階調化処理部 1 2 dは、 表示 エレメント 1 0の輝度値を算出する手法として、 連続する 3個の画素からなる画 素列毎の画素値に基づいて、 これらの 3個の画素の画素値を平均化して算出する ようになっている。

例えば、 図 5 Aにおいて、 ピクセル単位座標における、 座標 （m， ii - l ) に 位置する画素値を Pmn-1, 座標 （m， n) に位置する画素の画素値を P mn, 座 標 （m， n + 1 ) に位置する画素の画素値を Pmn+1 と表示する場合に、 これら の 3画素の平均値 P' を以下の式 （1 ) により算出する。

P^; 二 (P mn-1 +P mn +P mn+1 ) /3 · · · ( 1 ) なお、 3画素の平均値 P' について、 R (R e d ;赤） の表示エレメント 1 0 に対応する 3画素の平均値を示す場合には、 符号 に符号 "R" を添えて符号 P' R, として示す。 同様にして、 G (G r e e η ；緑） の表示エレメント 1 0に 対応する 3画素の平均値を符号 G, Β (Β 1 u e ；青） の表示エレメント 1 0に対応する 3画素の平均値を符号 Βを用いてそれぞれ示すこととする。 サブピクセル階調化処理部 1 2 dは、 算出した 3画素毎の平均画素値 （図 5 A 参照) をそれぞれ表示ェレメント 1 0 (図 5 B参照) に対応させることにより、 算出した 3画素分の平均値 を一の表示エレメント 1 0の座標 （矩形エレメン ト座標） に変換する。

なお、 以下、 図 5 Aに示すような、 座標 （m, n) で示される座標系 （ピクセ ル単位座標系） における座標 （ピクセル単位座標） を、 図 5 Bに示すような、 座 標 （u， v) で示される座標系 （矩形エレメント座標系） における座標 （矩形ェ レメント座標） に変換する処理を、 座標変換演算という場合がある。

例えば、 図 5A, 図 5 Bに示す例においては、 座標 （m, n- 1), (m, n) および （m, n+ 1 ) に位置する 3つの画素を （u, v) に位置する Gの表示ェ レメント 1 0を用いて表示する。

例えば、 矩形エレメント座標系における座標 （u， V) に位置する Gの表示ェ レメント 1 0の輝度値 Q_Gを、 以下の式 （2) により示す。

QG (U, V) = F_G (Ρ' G) · · · (2) ただし、

u m *

v = i n t [(n+ 2) /3]

である。なお、式 i n t [ a ]は、 " ["と "]"とに囲まれた数値 aの整数（Integer ) 部分を示すものとする。 又、 Fは輝度値変換のための関数であって、 例えば、 F (X) =ひ X + の如く一次関数によって表わされるものである。 ここで、 β はオフセットを、 又、 αは増幅率をそれぞれ示すものとする。

Rの表示エレメント 1 0および Βの表示エレメント 1 0についても同様にして それぞれ以下の式 （3), (4) により輝度値を算出する。

QR (U, V) = FR (Ρ' R) · · · (3)

QB (U， V) = F_B (P' B) · · · (4) なお、 これらの図 5 A， 図 5 Bにおいて示す実施形態においては、 座標 （m, n— 1)， （m， n) および （m, n+ 1 ) にそれぞれ位置する 3つの画素を、 （u ， v) に位置する Gの表示エレメント 10を用いて表示する例について示してい るが、 これに限定するものではない。

例えば、 座標 （m， n - 2 ) , (m, n— 1) および （m, n) に位置する 3画 素を （u， v) に位置する Gの表示エレメント 10を用いて表示したり、 座標 （ m, n), (m, n + l) および （m, n+ 2) に位置する 3つの画素を （u， v ) に位置する Gの表示エレメント 10を用いて表示したりしてもよく、 又、 これ らの画素を （u_ l， v) に位置する Rの表示エレメント 10や （u + l， v) に位置する Bの表示エレメント 1 0を用いて表示してもよく、 本発明の趣旨を逸 脱しなレ、範囲で種々変形して実施することができる。

さらに、 本第 1実施形態の表示装置 1 aにおいては、 サブピクセル階調化処理 部 1 2 d (エレメント輝度値算出部 5 ) は、 輝度値変換部 7としての機能をそな えて構成されており、 輝度値 （Q_R, Q_G) Q_B) の算出を行なうとともに、 これ らの輝度値に対して、 R, G， Bの各表示エレメント 1 0の明度レベルが同一に なるような変換処理を行なうようになっている。

この輝度値変換部 7は、 R, G， Bの各表示エレメント 10に展開された輝度 値を、 各表示エレメント 1 0の発色に応じて明るさ一定の階調に変換するもので あり、 上記 R, G， Bの 3個の表示エレメント 1 0が同一輝度値の時に （同じ階 調において） 同一明度となるように、 各表示エレメント 10に対する輝度値を、 各表示エレメント 1 0の明度特性に応じた輝度値に変換する変換処理を行なうも のである。

ここで、 輝度値変換部 7による変換処理について図を用いて説明する 輝度値変換部 （サブピクセル階調化処理部 1 2 d) は、 表示エレメント 1 0に 対する輝度値 （QR， QG, QB) の算出結果に基づいて、 R, G, Bの各表示エレ メント 10が同一輝度値のときに各表示エレメント 10の発光が同一明度となる ように、 算出した輝度値に対して、 以下の式に示す処理を行なうようになってい る。

文字画像の画素値から算出した輝度値がそれぞれ Q R, Q Gおよび Q Bである場 合に、 これらの Q_R， QGおよび QBと等価であって、 表示位置のみがそれぞれ液 晶ディスプレイ （表示部 2) の R位置， G位置， B位置にあるかを示す符号とし てそれぞれ , G' , ' を用いると、 明度一定階調に変換 （以下、 明度階調 ィ匕とレヽう) した輝度値 R brightness, G' brightnessおよび B ' brightnessを 以下の式 （5) 〜 （7) により算出することができる。

R brightness = F b (0. 6 0 R ) • (5) G' brightness =F b (0. 3 8 4 G' ) • (6) B ' brightness = F b ( 1. O B' ) • (7) なお、 F bは明度一定階調化のための関数であって、 例えば、 F b (x) =a ' χ + のごとく一次関数によって表わされるものである。 ここで、 はォ フセット値であり、 R， G, Bの各表示エレメントの明度が一定なるように設定 するものである。 又、 a' は以下の式 (8) により表わされる。

a' = (明度階調の輝度の総階調数—オフセット値） Z輝度指示値の総数

• · · (8) さて、 変換後の明度値を L， 表色系の 刺激値を ， 照明が使用する標 準光源または標準の光の 3刺激値を Y0, 表示モニタ （表示装置 2) 上での各階 調値 （刺激値；例えば 0〜2 5 5に相当） を , , B^; とすると、 以下の 関係式 （9) 〜 （1 4) が成立する。

1 1 6 1 /3 1 6 (9) Y= a R+ b G+ c B (1 0) Y0= 1. 0 (1 1)

R= (d (R' + e)) 2.4 (1 2) G= (d (G' + e)) ⁴ (1 3) B= (d (B' + e)) ².4 (1 4) なお、 a 〜 e は一定値である。 又、 R, G, Bは R G B表色系での色の座標で あって、 単位はなく、 定数換算により XYZ色域に変換される。 L*は明度であ り、 発光の場合には輝度率を示す。 X， Y, Zも表色系のひとつで単位はない。 今、 s RGB (国際規格 I EC 6 1 9 6 6— 2— 1) に基づいて、

a ： b ： c = 0. 2 1 2 6 : 0. 7 1 5 2 : 0. 0 7 2 2とすると、

R' ： ： Β' =0. 6 0 : 0. 3 84 : 1. 00 - - - (1 5) となり、 明るさを一定とする場合に、 Βのレンジに対して、 G， Rの輝度はそれ ぞれ 0. 6, 0. 3 84のレンジを使用することに相相応しい。

そして、 輝度値が一定の場合 （R' =G' ) には、 以下の式 （1 6) が 求められる。

R brightness： G' brightness： B^; brightness =0.600： 0.384： 1.00

• • • (1 6) なお、 上述した R' brightness： G' brightness： B ' brightnessの 1；匕 ίま、 そ れぞれ 0. 1 00値度の誤差を許容するものである。 従って、

R' brightness： brightness： B ' brightness

= (0·600±0.100) ： (0.384±0.100) ： (1.00±0.100) · · - (1 7) とすることができる。

すなわち、 本第 1実施形態としての表示装置 1 aにおいては、 輝度値変換部 7 が、 3個の表示ェレメント 1 0、 即ち、 Rエレメント， Gエレメントおよび Bェ レメントに対する前記輝度値を、 変換処理後の輝度値の比が （0.600±0.100) ： ( 0.384±0.100)： (1.000±0.100)となるように前記変換処理を行なうことにより、 Rエレメント， Gエレメントおよび Bエレメントが同一輝度の際に同じ明度とな るようにしている。

なお、 式 （9), ( 1 1 ) により、 XYZ表色系では Yのみが明るさを指示する 座標となる。 又、 eが充分小さい場合には、 a， b， cと R' , G' ， とは 逆数の 1 Ζ 2. 4倍にほぼ等しくなり、 これにより前述した式 （1 5) を導出し ている。

図 6 Αは R, G, Βの各表示エレメント 1 0が同一輝度値に応じて発光した場 合に同一明度となるような輝度値 （ R ' brightness , G ' brightness , Β ' brightness) を示す図であって、 輝度の総階調数を 2 5 6 (0〜2 5 5) にした 場合の例を示す図、 図 6 Bは図 6 Aにおいてオフセット値として （R， G, B) = (6， 4, 1 0) を設定した場合の図である。

例えば、 図 6Aについて説明すると、 エレメント輝度値算出部 5により算出さ れた R， G， Bの各表示エレメント 1 0の輝度値がそれぞれ 1 0 0となり同一輝 度である場合に （（R' , G' , Β' ) = (1 00, 1 0 0, 1 00))、 これらの R, G, Βの各表示エレメント 1 0の明度を一定にするためには、 （R' brightness, G' brightness, B ' brightness) = (60, 38， 1 00) と変 換した輝度値を用いて各表示エレメント 10の表示制御を行なう。

また、 図 7は本発明の第 1実施形態としての表示装置 1 aにおける明度一定階 調の例を示す図であり、 階調値 0を基準とした場合であって明度を 6階調とした 場合に R, G, Bの各色において明度が一致する輝度を示したものである。 この 図 7中においては、 縦方向において整列した輝度値において R， G, Bの各色の 明度が一致するものである。 すなわち、 R, G, Bの各表示エレメント 1 0の明 度は、 階調ステップに比例し、 同じ階調における R, G, Bの各表示エレメント 1 0の明度値は一定になる。

RGBの輝度に対する明度変化は、 緑 （G) のレンジが最も広く、 又、 青 （B

) のレンジが最も狭い。 従って、 明度を基準にした階調化を行なう場合には、 明 度変化レンジが最も狭い青の変化に他の 2色のレンジを合わせる必要がある。 こ こで、 青の階調ステップ数を 256 (0〜255) とした場合には、 緑の階調ス テツプ数は （256 X 0. 384/1. 00) を超えない自然数まで設定するこ とができる。

上述のようにして、 サブピクセル階調化処理部 1 2 d (エレメント輝度値算出 部 5) が各表示エレメント 10に対する輝度値を算出し、 この算出した輝度値に 従って、 計算手段 1 2 (表示制御部 3 a ) が各表示エレメント 10を制御するこ とにより、 文字画像を成す文字が表示部 2に表示される。

なお、 各表示ェレメント 10に対応して求められた輝度値 （階調値；例えば 0

-255) に従って、 各表示ェレメント 10の発光状態等を制御して表示部 2に 表示を行なわせる手法は、 既存の種々の手法を用いて実現することができ、 その 説明については省略する。

上述のごとく構成された本発明の第 1実施形態としての表示装置 1 aにおける 計算手段 1 2 (表示制御部 3 a) の処理を、 図 8 B, 図 8 C, 図 8D, 図 8 E, 図 8 Fを参照しながら、 図 8 Aに示すフローチャート （ステップ A 10〜A 1 0 0) に従って説明する。

文字入力手段 1 1によって表示対象の文字を特定する文字コードが入力される と （ステップ A 1 0)、 入力された文字情報 （フォント情報， 文字コード） に基づ いて（図 8 B参照）、 フォント選択部 1 2 aが表示対象の文字についてのァゥトラ ィンフォントに関する情報 (アウトラインデータ） をフォントメモリ 1 3 aから 取得 （文字コード化） する （ステップ A 2 0 )。

なお、図 8 Bに示す例においては、フォントサイズ（Size) ： 5ポイント （points )， フォントタイプ （Type) ： ゴシック （Gothic) およびセリフの有無 （Serif) ； 無し （none) からなるフォント情報と、 文字 「 α」 を示す文字コード （0x83bf ) とかなる情報が文字情報として入力された例を示している。

そして、 フォント選択部 1 2 aは、 表示対象である文字画像の文字サイズ （例 えば 5ポイント） に対し、 長手方向および配列方向にそれぞれ 3倍のサイズ （例 えば 1 5ポイント） を求め （サイズ変換；ステップ A 3 0 )、 文字画像生成部 1 2 bが、 この算出したサイズの同一文字の文字画像を形成し （ラスタライズ；ステ ップ A 4 0， 図 8 C参照）、 ァンチエイリァジング処理部 1 2 c力 この文字画像 の縁辺部の階調化 （アンチエイリアジング ；ステップ A 5 0 ) を行なって多階調 文字画像を生成し、 画像メモリ 1 3 bに展開する （図 8 D参照）。

なお、 本第 1実施形態の表示装置 1 aにおいては、 上記のステップ A 1 0〜A

5 0を文字生成過程という場合もある。

次に、 サブピクセル階調化処理部 1 2 d (エレメント輝度値算出部 5 ) 力 画 像メモリ 1 3 bに展開された多値文字画像について、 表示エレメント 1 0の長手 方向に連続する 3個の画素からなる画素列毎に、 表示輝度 （輝度値） の平均化 （ 正規化） を行なう （ステップ A 6 0 )。 又、 サブピクセル階調化処理部 1 2 dは、 多階調文字画像の画素をピクセル単位座標から矩形エレメント座標に変換する （ ステツプ A 7 0 , 図 8 E参照）。

また、 輝度値変換部 7は、 ステップ A 6 0においてサブピクセル階調化処理部 1 2 dが算出した輝度値に基づいて、 R， G , Bの各表示エレメント 1 0が同一 輝度値で発光する場合に同一明度となるような明度階調化 （明度変換） を行なう (ステップ A 8 0 )。

なお、 本第 1実施形態の表示装置 1 aにおいては、 上記のステップ A 6 0〜A 8 0をサブピクセル階調化過程という場合もある。

そして、 サブピクセル階調化処理部 1 2 dは、 算出 （変換） した輝度値を多階 調メモリ （画像メモリ 1 3 b ) に展開し （ステップ A 9 0 , 図 8 F参照）、 計算手 段 1 2 (表示制御部 3 a ) は、 画像メモリ 1 3 bに展開されている輝度値 （文字 画像） に従って各表示エレメント 1 0の発光状態等を制御し、 文字画像を成す各 文字を表示部 2に表示する （ステップ A 1 0 0 )。

図 9は本発明の第 1実施形態としての表示装置 1 aにおける文字画像の表示手

• 法を説明するための流れを示す図 （ステップ B 1 0〜B 4 0 ) であり、 文字 「ィ J を表示部 2に表示させる例を示している。 この図 9に示すように、 本第 1実施 形態の表示装置 1 aにおいては、 表示させる文字画像についての情報を取得して (ステップ B 1 0 )、 その輪郭情報 （アウトライン） を取得 ·計算し （ステップ B 2 0 )、 文字縁辺部を階調化した多階調文字画像を形成する （ステップ B 3 0 )。 そして、 形成された多階調文字画像 （ピクセル単位座標） に基づいて、 表示部 2を構成する各矩形表示エレメント 1 0に対応する矩形エレメント座標に写像変 換 （マッピング） を行ない （ステップ B 4 0 )、 文字画像を表示部 2に表示させる のである。

このように、 本発明の第 1実施形態としての表示装置 1 aによれば、 多階調文 字生成部 4 a (アンチエイリアジング処理部 1 2 c ) において文字画像の文字縁 辺部を多階調化して、 この多階調の文字画像に基づいて表示部 2を構成する各表 示エレメント 1 0の輝度値を算出し、 エレメント輝度値算出部 5 (サブピクセル 階調化処理部 1 2 d ) 力 これを表示部 2の各表示エレメント （サブピクセル） 1 0に対応した矩形エレメント座標にマッピングするので、 量子化誤差を小さく することができ、 例えばフラットパネルデイスプレイ等の液晶デイスプレイ上に 表示される文字画像の歪みを軽減して、文字の表示画質を向上させることができ、 高精細な文字を表示する場合においても、 歪み等が少なぃ視認性の良レ、文字を表 示することができる。

また、高解像度ァゥトラインフォントのタイプフェースを保存することができ、 文字画像においてデザイン品質の劣化が少なく、 表示画質 （品質） を向上させる ことができる。 すなわち、 アウトラインフォントの輪郭の再現精度を高くするこ とができ、 表示部 2に表示される文字画像においてジャギー （文字端部でのギザ ギザ） を軽減することができ、 文字の表示画質を向上させることができるのであ る。

さらに、 多階調文字生成部 4 a (文字画像生成部 1 2 b ) 、 文字輪郭と各矩 形画素で区切られた面積に基づいて画素の階調値を計算する、 すなわち、 面積階 調法を用いて文字画像の多階調化を行なうことにより、 ァゥトラインフォントか らの文字生成精度を表示部 2の分解能で保存することができる。

また、 表示制御部 3 aが、 各表示エレメント 1 0をそれぞれ 3個の画素に対応 させて、 3個の表示エレメント 1 0 (基本基本表示ェレメントセット 1 0 1 ) に より 3 X 3画素分の表示を行なわせるので、 基本表示エレメントセット 1 0 1に よつて複数画素分の表示を行なわせることができ、 表示部 2においてより精細な 文字画像を表示することができる。

またさらに、 多階調文字生成部 4 a (文字画像生成部 1 2 b ) I 表示対象の 文字画像の文字サイズに対し長手方向に 3倍かつ配列方向に 3倍のサイズの多階 調文字画像を生成し、 エレメント輝度値算出部 （サブピクセル階調化処理部 1 2 d ) 力 S、 この多階調文字画像に含まれる、 長手方向に連続する 3個の画素からな る画素列毎に、 一の矩形表示エレメント 1 0を対応させ、 3個の画素のそれぞれ に与えられた画素値に基づいて一の矩形表示エレメント 1 0に対する輝度値を算 出し、 表示制御部 3 aが、 エレメント輝度値算出部 5により算出された輝度値に 従って各矩形表示ェレメント 1 0を制御し、 文字画像を成す各文字を文字サイズ で表示部 2に表示させることにより、 一の矩形表示エレメント 1 0で 3個の画素 に対応して表示することができ、 これによつても、 表示部 2においてより精細な 文字画像を表示することができる。

また、 エレメント輝度値算出部 5が、 3個の画素のそれぞれに与えられた画素 値の平均値を算出し、 この平均値に基づいて一の矩形表示エレメント 1 0に対す る輝度値を算出することにより、 容易に矩形表示エレメント 1 0の輝度値を算出 することができる。

さらに、 輝度値変換部 7が、 3個の表示エレメント 1 0が同一輝度値に応じて 表示した場合に同一明度となるように、各表示エレメント 1 0に対する輝度値を、 各表示エレメント 1 0の明度特性に応じた輝度値に変換する変換処理を行なうこ とにより、 各表示エレメント 1 0が同一輝度値の場合に、 これらの明度が一定に なるので、 表示部 2に表示される文字画像に明度むらがなくなり、 表示される画 質が向上する。

また、 基本表示エレメントセット 1 0 1において、 3 X 3のマトリックス状画 素群を表示させるようになっているので、 3 X 3の正方格子が構成され、 フィル タ演算効果のより細密なエリアで等方正を確保することができる。 これにより、 格子異方性を考慮する必要がなく、 フィルタ設計が容易になる。 又、 フィルタの 影響範囲を従来より小さくすることができる。 具体的には、 現状で矩形画素の長 軸の 3倍であつた影響範囲が、 短軸方向の 3倍になる。

さらに、 既存のラスタライザを利用することもでき、 汎用性が向上する。 ( B ) 第 2実施形態の説明

本発明の第 2実施形態としての表示装置 1 bも、 第 1実施形態の表示装置 1 a と同様に、 例えば、 コンピュータ等の情報処理装置にそなえられ、 図 1に示すよ うに、 表示部 2および表示制御部 3 bをそなえて構成されている。

表示制御部 3 b.は、 第 1実施形態の表示制御部 3 aと同様に、 表示部 2に文字 画像を表示するための制御を行なうものであり、 図 1に示すように、 多階調文字 生成部 4 aに代えて多階調文字生成部 4 bをそなえる他は、 第 1実施形態の表示 ^!IJ御部 3 aとほぼ同様に構成されている。

なお、 図中、 既述の符号と同一の符号は同一もしくは略同一の部分を示してい るので、 その説明は省略する。 又、 本第 2実施形態の表示装置 1 bは、 図 2に示 す表示装置 1 aと同様のハードウェア構成をそなえているので、 以下、 ハードウ ユア構成に関する説明は図 2を参照して行なうものとする。

多階調文字生成部 4 bも、 第 1実施形態の多階調文字生成部 4 aと同様に、 了 ゥトラインデータに基づいて輪郭 （縁辺） 部分を多階調化した文字画像 （多階調 文字画像) を形成するようになっており、 フォントメモリ 1 3 a (図 2参照) に 格納されたアウトラインデータに基づいて文字輪郭線を計算した後に、 この輪郭 内を塗りつぶす （ラスタライズ） 処理を行なうことにより文字画像を生成し、 更 に、 生成した文字画像に対して文字を構成する曲線の縁辺部分のギザギザを滑ら かに見せるアンチエイリアジング （antialiasing) 処理を行なうことにより、 多 階調文字画像 （多階調文字画像情報） を形成するようになっている。 本第 2実施形態の表示装置 1 bにおいても、 文字画像生成部 1 2 b (図 2参照 )は、フォント選択部 1 2 aによって取得されたァゥトラインデータに基づいて、 入力された文字サイズに対して、 長手方向に M倍かつ配列方向に N倍のサイズの 通常表示モードで表示するための拡大文字画像 （以下、 多値文字画像という） を 形成するようになっており、 本第 2実施形態においては、 文字画像生成部 1 2 b は、 長手方向に 1倍かつ配列方向に 3倍のサイズ （すなわち、 M= l， N = 3 ) の通常表示モードで表示するための拡大文字画像 （以下、 多値文字画像という） を形成するようになっている。

従って、本第 2実施形態の表示装置 1 bにおいては、文字画像生成部 1 2 bは、 フォント選択部 1 2 aによって取得されたアウトラインデータに基づいて、 入力 された文字サイズ （例えば 5ポイント） に対して、 前記配列方向にのみ 3倍のサ ィズ （例えば 5 X 3 = 1 5ポイント） の同一文字の拡大文字画像を作成するよう になっている。

すなわち、 計算手段 1 2は、 文字入力手段 1 1から入力された文字情報に基づ いて、 フォントメモリ 1 3 aから表示対象の文字画像のアウトラインデータを取 得し、 これらのアウトラインデータや文字情報に基づいて、 文字入力手段 1 1に よって表示を指示された文字について、 その文^^画像における文字サイズに対し 長手方向に 1倍かつ配列方向に N倍のサイズの同一文字を通常表示モードで表示 するための拡大文字画像（以下、文字画像という）を形成するようになっている。 そして、 本第 2実施形態の表示装置 1 bにおいては、 アンチエイリアジング処 理部 1 2 cが、 文字画像生成部 1 2 bによって作成された文字画像に対してアン チエイリアジング処理を行なうことにより階調化して多階調文字画像を作成し、 サブピクセル階調化処理部 1 2 dが、 この作成された多値文字画像を表示部 2を 構成する各矩形表示エレメント 1 0に展開するための処理行なうようになってい る。

なお、 本第 2実施形態の表示装置 1 bにおいては、 サブピクセル階調化処理部 1 2 d (エレメント輝度値算出部 5 ) は、 多値文字画像を構成する各画素の座標 (ピクセル単位座標；図 5 A参照） を、 表示部 2を構成する各矩形表示エレメン ト 1 0に対応する座標（矩形ェレメント座標；図 5 B参照）に写像変換する際に、 画像メモリ 1 3 bに展開された多値文字画像に含まれる、 長手方向 (表示エレメ ント 1 0の配列方向と直交する方向） における個々の画素を、 それぞれ一の表示 エレメント 1 0に対応させるようになっている。

これにより、 サブピクセル階調化処理部 12 dは、 1個の表示エレメント 10 に 1の画素を対応させて、 表示対象である文字画像を表示部 2に表示させるよう になっている。

本発明の第 2実施形態としての表示装置 1 bにおける計算手段 1 2 (表示制御 部 3 b) の処理を、 図 1 0 B, 図 1 0 C, 図 10D, 図 1 0 E, 図 1 0 F) を参 照しながら、図 1 OAに示すフローチヤ一ト （ステップ A 1 0, A20, C45, A50〜A 1 00) に従って説明する。 なお、 図中、 既述の符号と同一の符号を そなえたステップは同一もしくは略同一の処理を示しているので、 その詳細な説 明は省略する。

また、図 10 Bに示す例においても、フォントサイズ（Size)： 5ポイント（points ), フォントタイプ （Type) ： ゴシック (Gothic) およびセリフの有無 (Serif) ； 無し （none) からなるフォント情報と、 文字 「 α」 を示す文字コード （0x83bf ) とかなる情報が文字情報として入力された例を示している。

本第 2実施形態の表示装置 1 bにおいては、 フォント選択部 1 2 aが、 表示対 象である文字画像の文字サイズ （例えば 5ポイント） に対し、 配列方向にのみ 3 倍のサイズ （例えば 1 5ポイント） を求め、 文字画像生成部 1 2 bが、 この算出 されたサイズの同一文字の文字画像を形成する（ラスタライズ；ステップ C 45, 図 1 0 C参照）。 例えば、 図 1 0 Cには、 長手方向 （縦方向） の寸法が aで、 配列 方向 （横方向） の寸法が 3 aの文字画像の例を示している。

そして、 アンチエイリアジング処理部 1 2 cがこの文字画像の縁辺部の階調化 (アンチエイリアジング；ステップ A 50) を行なつて多階調文字画像を生成し て、 画像メモリ 1 3 bに展開する （図 1 0D参照）。

なお、 本第 2実施形態の表示装置 1 bにおいては、 上記のステップ A1 0， A 20， C 45, A 50を文字生成過程という場合もある。

以下、 第 1実施形態の表示装置 1 aと同様に、 サブピクセル階調化処理部 1 2 dが、 サブピクセル階調化処理および明度変換処理を行ない （ステップ A60〜 A 8 0， 図 1 O E参照）、 算出 （変換） した輝度値を多階調メモリ （画像メモリ 1 3 b ) に展開し （ステップ A 9 0， 図 1 O F参照）、 計算手段 1 2 (表示制御部 3 ) は、 画像メモリ 1 3 bに展開されている輝度値 （文字画像） に従って各表示ェ レメント 1 0の発光状態等を制御し、 文字面像を成す各文字を表示部 2に表示す る （ステップ A 1 0 0 )。

このように、 本発明の第 2実施形態としての表示装置 1 bによれば、 第 1実施 形態の表示装置 1 aと同様の作用 ·効果を得ることができるほ力 表示制御部 3 bが、 各表示エレメント 1 0をそれぞれ 1個の画素に対応させるので、 サブピク セル階調化処理部 1 2 dにおいて、 複数の画素に基づく表示エレメント 1 0の輝 度値の算出（第 1実施形態における式（1 )参照）等の処理を行なう必要がなく、 文字画像の表示にかかる処理時間を短縮することができる。

( C ) 第 3実施形態の説明

本発明の第 3実施形態としての表示装置 1 cも、 第 1実施形態の表示装置 1 a と同様に、 例えば、 コンピュータ等の情報処理装置にそなえられ、 図 1に示すよ うに、 表示部 2および表示制御部 3 cをそなえて構成されている。

表示制御部 3 cは、 第 1実施形態の表示制御部 3 aと同様に、 表示部 2に文字 画像を表示するための制御を行なうものであり、 第 1実施実施形態の多階調文字 生成部 4 a， エレメント輝度値算出部 5および輝度値変換部 7の機能を一体的に 行なうようになっており、 計算手段 1 2において、 文字画像生成部 1 2 b， アン チエイリアジング処理部 1 2 cおよびサブピクセル階調化処理部 1 2 dの機能を 一体的に行なうようになっている。

また、 本第 3実施形態の表示装置 1 cにおいては、 計算手段 1 2は、 アウトラ インデータに基づいて文字の輪郭情報 （輪郭座標） を算出し、 この算出した輪郭 座標を矩形エレメント座標に、 直接、 展開 （マッピング） するようになつている (図 1 1 D参照）。.なお、本第 3実施形態の表示装置 1 cにおいて輪郭座標を展開 する矩形エレメント座標は、 図 1 1 Dに示すように、 表示エレメント 1 0に対応 する単位矩形を長手方向およびこの長手方向と直交する方向にそれぞれ連続的に 並べる事により構成されている。

そして、 計算手段 1 2は、 矩形エレメント座標系において表示エレメント 1 0 に対応して設けられた単位矩形と文字の輪郭線との公差情報 （重合情報） に基づ いて、 輝度配分 （重み計算） を行なうようになっている。

なお、 本実施形態中、 既述の符号と同一の符号は同一もしくは略同一の部分を 示しているので、 その説明は省略する。 又、 本第 2実施形態の表示装置 1 bは、 図 2に示す表示装置 1 aと同様のハードウェア構成をそなえているので、 以下、 ハードゥエァ構成に関する説明は図 2を参照して行なうものとする。

本発明の第 3実施形態としての表示装置 1 cにおける計算手段 1 2 (表示制御 部 3 c) の処理を、 図 1 1 B, 図 1 1 C， 図 1 1 D, 図 1 1 E， 図 1 1 Fを参照 しながら、 図 1 1 Aに示すフローチヤ一ト （ステップ A 1 0， A 20 , D 35 , A 70, D 75, A80〜A100) に従って説明する。 なお、 図中、 既述の符 号と同一の符号をそなえたステップは同一もしくは略同一の処理を示しているの で、 その詳細な説明は省略する。

また、図 1 1 Bに示す例においても、フォントサイズ（Size)： 5ポイント（points ), フォントタイプ （Type) ： ゴシック （Gothic) およびセリフの有無 （Serif) ； 無し （none) からなるフォント情報と、 文字 「 α」 を示す文字コード （0x83bf ) とかなる情報が文字情報として入力された例を示している。

本第 3実施形態の表示装置 1 cにおいては、 文字入力手段 1 1によって表示対 象の文字を特定する文字コードが入力されると （ステップ A 10)、計算手段 1 2 は、 入力された文字情報 （フォント情報， 文字コード） に基づいて （図 1 1 B参 照）、フォント選択部 1 2 aが表示対象の文字についてのァゥトラインフォントに 関する情報 （アウトラインデータ） をフォントメモリ 1 3 aから取得 （文字コー ド化） し （ステップ A20)、 表示対象である文字画像の文字サイズ（例えば 5ポ イント） に対し、 前記長手方向および配列方向にそれぞれ 3倍のサイズ （例えば 1 5ポイント） を求めるとともに、 この算出したサイズの同一文字の輪郭 （文字 輪郭を計算する （ステップ D 35, 図 1 1 C参照）。

そして、 計算手段 1 2は、 文字の輪郭情報 （輪郭座標） をピクセル単位座標か ら矩形エレメント座標に変換する （ステップ A 70)。すなわち、計算手段 1 2は 、 図 1 1 Dに示すように、 算出した文字輪郭を表示エレメント 10に対応する矩 形エレメント座標系に展開 （マッピング） して、 矩形エレメント座標系において 表示エレメント i 0に対応して設けられた単位矩形と輪郭線との公差情報 （重合 情報） 〖こ基づいて、 輝度配分 （重み計算） を行なう (ステップ D 7 5 )。

なお、 図 1 1 Dに示す例においては、 文字輪郭 （文字画像） を、 表示エレメン ト 1 0画素に対応して設けられた単位矩形上に重ね合わせるように展開した例を 示しており、 各単位矩形において文字画像 （文字輪郭） が重なる面積の割合に従 つて、 各マス目に対応する画素の画素値を決定する過程を示している。 なお、 こ の図 1 1 Dに示す例においては、 各矩形エレメントに文字画像が重なっている面 積の割合 （重合率） をパーセンテージ （0〜1 0 0 ) で示している。 例えば、 文 字画像が完全に重なっている単位矩形 （重合率 1 0 0 %) には 1 0 0を示し、 文 字画像力 s全く重なっていない単位矩形 （重合率 0 %) には 0を示すとともに、 部 分的に重なっている単位矩形については、 その重合する面積に比例してそのパー センテージを示している。

そして、 計算手段 1 2は、 これらの重合率 （重合情報） に基づいて、 各表示ェ レメン卜 1 0 (単位矩形） への輝度配分を算出する。

その後、 計算手段 1 2は明度変換を行ない （ステップ A 8 0， 図 1 1 E参照）、 算出 （変換） した輝度値を多階調メモリ （画像メモリ 1 3 b ) に展開し （ステツ プ A 9 O , 図 1 1 F参照）、 計算手段 1 2 (表示制御部 3 ) は、 画像メモリ 1 3 b に展開されている輝度値 （文字画像） に従って各表示エレメント 1 0の発光状態 等を制御し、 文字画像を成す各文字を表示部 2に表示する （ステップ A 1 0 0 )。 図 1 2は本発明の第 3実施形態としての表示装置 1 cにおける文字画像の表示 手法を説明するための流れを示す図 （ステップ E 1 0〜E 3 0 ) であり、 文字 「 ィ」 を表示部 2に表示させる例を示している。 この図 1 2に示すように、 本第 3 実施形態の表示装置 1 cにおいては、 表示させる文字画像についての情報を取得 して （ステップ E 1 0 )、 その文字の輪郭情報 （アウトライン） を取得.計算し （ ステップ E 2 0 )、矩形エレメント座標上において多階調文字画像を形成する （ス テツプ E 3 0 )。 ' 具体 0勺には、 矩形ェレメント座標上に文字輪郭をマッピングして、 矩形エレメ ント座標系において表示エレメント 1 0に対応して設けられた単位矩形と文字の 輪郭線との公差情報 （重合情報） に基づいて、 輝度配分 （重み計算） を行なうの である。

このように、 本発明の第 3実施形態としての表示装置 1 cによれば、 第 1実施 と同様の作用 ·効果を得ることができるほか、 矩形エレメント座標上に直接文字 輪郭を展開するので、 処理を高速化することができる。

すなわち、 表示ェレメント 1 0に対応して形成された矩形ェレメント座標系 ( 矩形画像座標系） における各単位矩形 （矩形表示エレメント） と拡大文字画像と の重合情報に基づいて、 各表示ェレメント 1 0に対する輝度値を算出することに より、 処理を高速化することができる。

( D ) 第 4実施形態の説明

図 1 3は本発明の第 4実施形態としての表示装置 1 dのハードウェア構成を示 すブロック図である。

本第 4実施形態としての表示装置 1 dは、 複数のラスタライザ （文字画像作成 手段) 1 5をそなえるとともに、 文字のフオントと文字を生成するラスタライザ とを対応付けることによつて構成された対応表 1 6とをそなえ、 フォントに対応 するラスタライザをこの対応表 1 6を参照して選択し、 選択されたラスタライザ 1 5を用いて文字画像 （多階調文字画像） を生成するようになっている。

なお、 図 1 3に示す例においては、 i個 （ iは自然数） のラスタライザ 1 5— 1， 1 5 - 2 · · ·， 1 5— iがそなえられており、 以下、 ラスタライザを示す 符号としては、 複数のラスタライザのうち 1つを特定する必要があるときには符 号 1 5— 1〜1 5— iを用いるが、 任意のラスタライザを指すときには符号 1 5 を用いる。 又、 なお、 図中、 既述の符号と同一の符号は同一もしくは略同一の部 分を示しているので、 その詳細な説明は省略する。

また、 ラスタライザ （文字画像生成手段） 1 5は、 前述した各実施形態におけ る文字画像生成部 1 2 bおよびアンチエイリアジング処理部 1 2 cとしての機能 をそなえるものである。

図 1 4は本発明の第 4実施形態としての表示装置 1 dにおいて用いられるフォ —ントとラスタライザとの対応表 1 6の例を示す図であり、 この対応表 1 6は、 文 字のフォントと文字を生成するラスタライザとを対応付けることによって構成さ れている。 そして、 例えばフォント選択部 （選択部） 1 2 &カ 文字入力手段 1 1によって表示部 2に表示を指示された文字について、 その文字情報 （テキスト データ， フォント情報） に基づいて文字サイズ情報や、 その文字に関するアウト ラインデータをフォントメモリ 1 3 aから取得するとともに、 対応表 1 6を参照 して、 そのフォントに対応するラスタライザ 1 5を選択するようになっている。 なお、 本第 4実施形態においては、 フォント選択部 1 2 aが、 複数の文字作成 手段の中から任意の文字作成手段を選択する選択部として機能して、 フォントに 対応するラスタライザの選択を行なうようになっているが、 これに限定されるも のではなく、 かかる選択部としての機能を他にそなえてもよい。

本発明の第 4実施形態としての表示装置 1 dによれば、 上述した各実施形態と 同様の作用 '効果を得ることができるほか、 複数のラスタライザを用いることが できるとともに、 これらの複数のラスタライザの中から、 フォントに対応したラ スタライザを用いて文字画像を生成することができるので利便性が高い。

( E ) その他

図 1 5は本発明の各実施形態の表示装置 1 a , 1 b , 1 c , 1 dの適用範囲の 例を示す図である。 この図 1 5中において、 縦軸は液晶ディスプレイ搭載機器の スペックを示しており、 又、 横軸は液晶ディスプレイの解像度 （単位： P P I ( Pixels per inch; を不してレヽ ό。

処理性能が遅い機器では文字輪郭の計算に時間がかかり文字表示速度が遅くな るので、 本願発明の実施には処理性能が高い機器を用いることが望ましい。 又、 1 2 0 p p i程度以下のパネル解像度を有する機器には、 ドットフォントを用い て文字画像を表示させる方が処理速度 （表示速度） が速く好適である。 一方、 2 4 0 p p i程度以上のパネル解像度を有する機器の場合には、 ピクセル自身が精 細になるので、 本願手法 （階調表示） の優位性が顕著ではなくなる。 従って、 上 述した本願手法は、 力ラ一表示を行なう表示手段の画素解像度 （パネル解像度） 力 1 2 0 p p i〜2 4 0 p p iの間の機器に用いて特に好適であるといえる。 なお、 上述した本願の発明においては、 以下に示す原理を利用している。

①人間の目の解像限界における色の混色。

図 1 6はコントラスト感受性と空間周波数との関係を示す図（K . Tスペア一， S . W。 レムクール "視覚の情報処理" から抜粋） である。 一般に、 5ポイント程度の文字は、 通常、 表示器を見る距離 （例えば 3 0 0 m m) 程度から観察した場合には、 約 0 . 3度程度の視角を有する。 この視角にお いては、 R G Bの画素を分離するには、 空間周波数が

1 / 0 . 3 X 7 (ピクセル) X 3 = 7 0 (サイクル/度)

程度の解像度を要する。

しかしながら、 図 1 6に示すように、 空間周波数が 7 0 (サイクル/度） にな るとコントラスト感受性が 1 0以下になり、 人間の肉眼ではこのレベルのコント ラスト感受性のエレメントを解像するのは困難である。 この場合、 R G Bの各色 は個別い認識されず、 人間はその混色を感知することになる。

②小視野における色知覚の特異性

視角 1度以下の場合、 人間の目は色相の区別をすることが困難であることが知 られている。 これにより、 精細な R G B素子を個別に観察する場合に、 R G Bの 極端な差は認識されず、 眼の色覚域は狭小化する。 従って、 R G Bの色分散が適 度にあれば、 表示文字は明度情報が主に眼で観察されることになる。

上述した①および②の原理から、 視角 1度以下の高精細な文字を認識する場合 に、 R G Bの色相情報は眼に認識されずに混色されることがわかる。 本願発明に おいては、 この原理に従って、 R G Bの 3エレメントにより複数画素を表示する ことにより文字の階調化が行なわれている。

また、 混色の明度情報のみが有効なので、 各エレメントの明度に応じた階調ス テツプを作成する。

これらにより、 文字画像のストロークが肥大化しない文字表示が可能になり、 高精細文字表示を実現することができる。

上述した各実施形態においては、 ァゥトラインデータに基づいて表示画素に対 応した輝度階調を求めることで、 矩形表示ェレメント 1 0に対応する矩形エレメ ント座標系への輝度値の展開 （サブピクセルマッピング） の際の量子化誤差を軽 減し、 生成精度を向上させるようになつている。 すなわち、 多階調文字生成部 1 a， 4 bが生成する文字画像を多階調化することで文字の作成精度を向上させ、 量子化誤差等による文字画像の歪みをなくすようになつている。

予め階調化された多階調の文字画像をサブピクセルに展開した場合に、 一般的 には文字に色付きが発生すると考えられている。 しかしながら、 本発明において は、 階調化される文字縁辺部の画素 （矩形表示エレメント 1 0 ) の大きさに着目 し、 これに視覚特性を適用することで色ムラの発生を回避している。

日本語に代表されるストロークの多い精細な文字を表示する場合に、 多階調化 される部分は文字縁辺部に限られる。 このため、 階調化される部分は文字自身よ りさらに狭小 （1画素以内程度） である。 そこで、 狭小エリアにおける人間の知 覚特' I '生、 すなわち 「対象を見込む角が数分以内の視角域では， 人の色知覚能力が 低下すること」 を利用している。

1 2 0 d iの画面を 3 0 O mmの距離から見込む角度は約 2 . 4分である。 階調部分を見込む視野角が数分以内であるので、 文字縁辺部の色味を人間は感知 せず、 明るさのみを検知することになる。 これにより、 文字縁辺部に色付きが発 生することなく、 予めラスタライザで階調化された文字画像をサブピクセルマッ ビングすることが可能になる。

ァゥトラインデータから直接多階調の文字画像を生成し、 この文字画像を矩形 エレメント座標にマッピングすることで、 矩形表示エレメント 1 0に相当する座 標系における階調フォントよりさらに高精細な文字表示が可能になる。 又、 同時 に、 既存の階調化処理を有する文字作成過程を利用して、 サブピクセルマツピン グ化した文字表示を行なうことも可能になる。

そして、 本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、 本発明の趣旨 を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。

例えば、 N個の表示ェレメント 1 0 (基本表示エレメントセット 1 0 1 ) によ り 1画素分の表示を行なわせる通常表示モードと、 各表示エレメント 1 0を 1以 上の画素 （本実施形態では図 5 Aに示す如く 3個の画素） に対応させ N個の表示 エレメント 1 0により複数画素分 （本実施形態では 9画素分） の表示を行なわせ る精細表示モードとの 2つのモードのうち、 任意のモードで選択的に文字画像を 表示できるように構成し、 文字サイズやフォント種類， ユーザによる設定等の種 々の条件に応じて、 これらのモードを切り換えて文字表示を行なってもよい。 すなわち、 例えば、 表示部 2で表示すべき文字の文字サイズに基づいて、 この 文字サイズが予め設定された規準サイズ以下であるか否かを判定し、 その判定結 果に応じて通常表示モードと精細表示モードとのいずれの表示モードで文字画像 を表示するかを半 lj断してもよい。

また、 上述した各実施形態においては、 輝度値変換部 7が、 R , G , Bの 3個 の表示エレメント 1 0が同一輝度値の時に （同じ階調において） 同一明度となる ように、 各表示エレメント 1 0に対する輝度値を、 各表示エレメント 1 0の明度 特性に応じた輝度値に変換する変換処理 （明度一定化変換処理） を行なっている 力、これに限定されるものではなく、かかる明度一定化変換処理を行なわないで、 エレメント表示制御部 6がエレメント輝度値算出部 5によって算出された輝度値 に基づいて文字画像を表示部 2に表示させてもよい。

さらに、 上述した各実施形態の表示装置 1 a , l b， 1 c , I dにおける画像 メモリ 1 3 aと表示部 2との間に、 前述した輝度値変換部 7としての機能をそな えて構成された輝度レベル変調器 1 5をそなえ、 エレメント輝度値算出部 5 (文 字画像生成部 1 2 b ) から表示部 2の各表示エレメント 1 0へ指示される輝度値 に対し、 各表示エレメント 1 0の明度特性に応じた輝度値に変換する変換処理を 施してもよレヽ。

なお、 この輝度レベル変調器 1 5は、 輝度値変換部 7としての機能をハードウ エアによって実現するものであって、 例えば、 L C Dコントローラ (エレメント 輝度値算出部 5 , 文字画像生成部 1 2 b ) から L C D (カラー液晶ディスプレイ ；表示部 2 ) に送信される信号にアンプ回路を組み込むことにより実現される。 なお、 L C Dコントローラ前の R G Bデジタル値に対し、 マイコン等によりレべ ル補正を行なうことによつても実現することができる。 又、 これにより、 上記各 実施形態の表示装置 1 a , 1 b， 1 c， 1 dにおいて、 計算手段 1 2 (例えばコ ンピュータシステムの C P U) の処理を軽減することができ、 処理速度を高速化 することができる。

さらに、 上述した各実施形態においては M = 3 , N = 3である場合について説 明しているが、 それに限定するものではなく、 M, Nそれぞれ 3以外の数値を用 いてもよく、 種々変形して実施することができる。

また、 上述した各実施形態においては、 フォントメモリ 1 3 aには、 多値階調 文字画像を形成するためのフォント情報 (フォントデータ） として、 ァゥ卜ライ ンデータを記憶するようになっているが、 これに限定されるものではなく、 例え ば、 文字画像生成部 1 2 b (多階調文字作成部 4 ) がアウトラインデータに基づ いて作成した多階調文字画像をメモリ （記憶装置 1 3等） 内にキャッシュ （一時 保管） して、 同一の文字画像を再度表示させる場合には、 サブピクセル階調化処 理部 1 2 dが、 このキャッシュされた多階調文字画像を表示部 2に表示させても よく、 これにより文字の表示速度を向上させることができる。

また、 予め、 文字画像生成部 1 2 b (多階調文字作成部 4 ) がアウトラインデ ータに基づいて作成した多階調文字画像をフォントメモリ 1 3 aに格納しておき、 フォント選択部 1 2 a 1S このフォントメモリ 1 3 aに格納された多階調文字画 像を取得して、 サブピクセル階調化処理部 1 2 dが、 この文字画像を表示部 2に 表示させてもよく、 これによつても文字の表示速度を向上させることができる。 い。

さらに、 上述した実施形態においては、 サブピクセル階調化処理部 1 2 dが、 連続する 3個の画素からなる画素列毎の画素値に基づいて表示エレメント 1 0の 輝度値を算出する手法として、これらの 3個の画素の画素値を平均化している力 S、 これに限定されるものではなく、 例えば、 3つの画素のうち特定の位置の画素 （ 例えば、 真ん中に位置する画素） の画素値を選択して用いたり、 3つの画素のう ち最も暗い （低い） 画素値を選択して用いたりする等、 本発明の趣旨を逸脱しな い範囲で種々変形して実施することができる。これらの手法を用いることにより、 各表示エレメント 1 0の表示輝度を高速に求めることができる。

また、 上述した各実施形態においては、 多階調文字画像として、 0〜2 5 5の 2 5 6階調で表わした例について説明しているが、 これに限定されるものではな く、 2 5 6階調以外の他の階調数で表わしてもよい。

さらに、 上述した第 3実施形態においては、 計算手段 1 2が、 矩形エレメント 座標系において表示エレメント 1 0に対応して設けられた単位矩形と文字の輪郭 線との公差情報 （重合情報） に基づいて、 輝度配分 （重み計算） を行なう手法と して、 各矩形エレメントに文字画像が重なっている面積の割合 （重合率） に基づ いて各表示エレメント 1 0の輝度を求めているが、 これに限定されるものではな く、 例えば、 以下に示すような他の手法を用いてもよい。 ( 1 ) 各単位矩形の中心と輪郭線との再接近距離を計算して、 その距離に応じ て配分 （輝度配分） を計算する。

( 2 ) 各単位矩形の重心と輪郭線との再接近距離を計算して、 その距離に応じ て配分を計算する。

( 3 ) 輪郭線が各単位矩形の長辺方向を横切る回数と配分値との対応表を予め 記憶しておき、 この対応表に基づいて配分を計算する。 例えば、 予め単位矩形に おける長辺方向を文宇の輪郭線が横切る回数と配分値 （階調値） との対応表を記 憶しておき、 単位矩膨の長辺を文字の輪郭輪郭線が横切る回数を求め、 その回数 に基づいて対応表を参照して配分 （階調値） を取得，決定する。

( 4 ) 輪郭線が各単位矩形の長辺方向を横切る位置と配分値との対応表を予め 記憶しておき、 この対応表に基づレ、て配分を計算する。

図 1 7 A , 図 1 7 Bおよび図 1 8はそれぞれ本発明の第 3実施形態としての表 示装置における他の揮度配分 （重み計算） 手法を説明するための図であり、 図 1 7 Aは矩形エレメント座標に展開された文字輪郭の例を示す図， 図 1 7 Bはその 一部の短期矩形における文字輪郭位置を拡大して示す図、 図 1 8はその対応表の 例を示す図である。 これらの図 1 7 A, 図 1 7 Bおよび図 1 8を用いて、 上記 （ 4 ) の手法について説明する。

本手法においては、 矩形エレメント座標に展開 （マッピング） された輪郭座標 (輪郭画像） に基づレヽて、 矩形エレメント座標を構成する各単位矩形について、 各単位矩形において輪郭線が各長辺 （図 1 7 Λ， 図 1 7 Βに示す例では図中縦方 向の各辺；左辺， 右辺） を横切る位置をそれぞれ取得し、 これらの位置に基づい て階調値を決定する。

具体的には、 図 1 7 Βに示すように、 予め、 単位矩形の左右の長手方向の辺 （ 左辺， 右辺） をそれぞれ複数 （図 1 7 Βに示す例では 4つ） の領域に区分し、 こ れらの各部に識別するための情報 （図 1 7 Βに示す例では 0〜3の数字） を設定 する。 なお、 単位矩形の長辺を区分する数は 2以上であればいくつでもよい。 そして、 輪郭線が各単位矩形の長辺を横切る位置 (区分) と配分値 （階調値） との対応表 （図 1 8参照） を用意し、 この対応表を参照することで配分を計算 （ 階調値を決定） する。 例えば、 図 1 7 Aに示す矩形ェレメント座標における一の単位矩形について見 ると、 図 1 7 Bに示す単位矩形においては、 文字輪郭が、 左辺および右辺のいず れにおいても区分 1の領域 （右辺値 左辺値 = 1 ) を通過している。 これらの右 辺値および左辺値に基づいて図 1 8に示す対応表を参照して、 階調値を 9 6を取 得 ·決定する。

またさらに、 上述した各実施形態においては本発明にかかる表示装置について 説明しているが、 それに限定するものではなく、 表示部を成す各表示エレメント の発光状態を制御して表示部での表示を行なう表示方法や、 表示部を成す各表示 エレメントの発光状態を制御して表示部での表示状態を制御する表示制御装置、 表示部を成す各表示ェレメントの発光状態を制御して表示部での表示状態を制御 する表示制御方法および文字画像を生成する文字画像生成装置であってもよい。 さらにまた、上述した各実施形態における、表示部 2，表示制御部 3 a ， 3 b , 3 c , 多階調文字生成部 4 a , 4 b , エレメント輝度算出部 5， エレメント表示 制御部 6， フォント選択部 1 2 a , 文字画像生成部 1 2 b， アンチエイリアジン グ処理部 1 2 c， サプピクセル階調化処理部 1 2 d , 輝度値変換部 7およびラス タライザ （文字画像作成手段） 1 5は、 コンピュータがプログラムを実行するこ とにより実現されるものであり、 これらの機能を実現するためのプログラムは、 例えばフレキシブルディスク， C D— R O M等の、 コンピュータ読取可能な記録 媒体に記録された形態で提供される。 そして、 コンピュータはその記録媒体から プログラムを読み取つて内部記憶装置または外部記憶装置に転送し格納して用い る。 又、 そのプログラムを、 例えば磁気ディスク， 光ディスク， 光磁気ディスク 等の記憶装置 （記録媒体） に記録しておき、 その記憶装置から通信回路を介して コンピュータに提供するようにしてもよレ、。

なお、 本発明の各実施形態が開示されていれば、 当業者によって製造すること が可能である。

なお、 本実施形態において、 コンピュータとは、 ハードウェアとオペレーティ ングシステムとを含む概念であり、 オペレーティングシステムの制御の下で動作 するハードウェアを意味している。 又、 オペレーティングシステムが不要でァプ リケーションプログラム単独でハードウエアを動作させるような場合には、 その ハードウェア自体がコンピュータに相当する。 ハードウェアは、 少なくとも、 C PU等のマイクロプロセッサと、 記録媒体に記録されたコンピュータプログラム を読み取るための手段とをそなえており、 本実施形態においては、 計算手段 12 や表示制御部 3 a, 3 b, 3 c等がコンピュータとしての機能を有しているので あ 。

さらに、 本実施形態における記録媒体としては、 上述したフレキシブルディス ク， CD— ROM， CD-R, CD-R/W, DVD, DVD-R, DVD-R ZW, 磁気ディスク， 光ディスク， 光磁気ディスクのほか、 I Cカード， ROM カートリッジ， 磁気テープ， パンチカード， コンピュータの内部記憶装置 （RA Mや ROMなどのメモリ）， 外部記憶装置等や、バーコードなどの符号が印刷され た印刷物等のコンピュータ読取可能な種々の媒体を利用することができる。 産業上の利用可能性

以上のように、 本発明の表示装置， 表示制御装置， 表示方法， 表示制御プログ ラムおよび同プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体は、 例えば 力ラ一液晶ディスプレイ装置における比較的小さな文字の表示に有用であり、 特 に、 携帯電話や PDA (Personal Digital Assistants) 等の携帯型の電子機器に おける単色文字の表示に適している。

Claims

請 求 の 範 囲

1. 互いに異なる色を表示可能な N個 （Nは 2以上の自然数） の矩形表示エレ メント (10) を、 当該矩形表示エレメント (10) の長手方向を所定の配列方 向に直交させた状態で前記配列方向へ所定の順番で連続的に繰り返し配列して形 成され、 前記配列方向へ所定の順番で配列された N個の表示エレメントを表示対 象画像を成す 1画素に対応させてカラー画像表示可能な表示部 （2) と、 表示対象の文字に関する文字情報に基づいて、 文字縁辺部を階調化した多階調 文字画像に関する情報を生成する多階調文字生成部 （4 a， 4 b) と、

該表示部 (2) を成す各矩形表示ェレメン 1、 (10) を制御して該表示部 (2

) での表示状態を制御するエレメント表示制御部 (6) とをそなえ、

該エレメント表示制御部 （6) 力 S、 前記多階調文字画像に関する情報に基づい て、 各矩形表示エレメン ト （10) をそれぞれ 1以上の画素に対応させて該多階 調文字画像を表示させることを特徴とする、 表示装置。

2. 該多階調文字生成音 (4 a, 4 b) 力 前記表示対象の文字の文字サイズ に対し前記長手方向に M (Mは自然数） 倍かつ前記配列方向に N倍のサイズの同 —文字を、 該 N個の矩形表示エレメント （10) により 1画素分の表示を行なわ せることにより表示するための拡大文字画像に関する拡大文字画像情報を生成す るとともに、

該多階調文字生成部 （4 a, 4 b) により生成された前記拡大文字画像情報に 基づいて、 該拡大文字面像における前記長手方向に連続する M個の画素からなる 画素列毎に一の該矩形表示エレメント （10) をそれぞれ対応させ、 前記 M個の 画素のそれぞれに与えられた画素値に基づいて前記一の矩形表示エレメント （ 1 0) に対する輝度値を算出するエレメント輝度値算出部 （5) をそなえ、 該エレメント表示制御部 （6) 力 該エレメント輝度値算出部 （5) により算 出された該輝度値に従って各矩形表示エレメント （10) を制御して、 該拡大文 字画像を前記文字サイズで該表示部 （2) に表示させることを特徴とする、 請求 の範囲第 1項に記載の表示装置。

3. 該表示部 （2) において、 前記配列方向に所定の順番で配列された N個の 矩形表示ェレノント (10) が、 ほぼ正方形状の方形ェレメントを形成するとと もに、

該多階調文字生成部 （4 a， 4 b) 1S 前記表示対象の文字の文字サイズに対 し前記長手方向に 1倍かつ前記配列方向に N倍のサイズの同一文字の画像情報を 該拡大文字画像情報として生成することを特 ί敷とする、 請求の範囲第 2項に記載 の表示装置。

4. 該エレメント輝度値算出部 （5) 力 S、 該矩形表示エレメント （10) に対 応して形成された矩形画像座標系における各矩形表示エレメント （10) と該拡 大文字画像との重合情報に基づいて、 前記矩形表示エレメント （10) に対する 輝度値を算出することを特徴とする、 請求の範囲第 2項又は第 3項に記載の表示 装置。

5. 該エレメント輝度値算出部 （5) 力 該矩形表示エレメント （10) に重 合する該拡大文字画像の面積情報に基づいて、 前記矩形表示エレメント （10) に対する輝度値を算出することを特徴とする、 請求の範囲第 4項に記載の表示装 置。

6. 該エレメント輝度値算出部 （5) 、 各矩形表示エレメント （10) の中 心と当該矩形表示ェレメント （10) に重合する該拡大文字画像における輪郭線 との再接近距離に基づいて、 前記矩形表示エレメント （10) に対する輝度値を- 算出することを特徴とする、 請求の範囲第 4項に記載の表示装置。

7. 該エレメント輝度値算出部 （5) ヽ 各矩形表示エレメント （10) の重 心と当該矩形表示エレメント （10) に重合する該拡大文字画像における輪郭線 との再接近距離に基づいて、 前記矩形表示エレメント （10) に対する輝度値を 算出することを特徴とする、 請求の範囲第 4項に記載の表示装置。

8. 該エレメント輝度値算出部 （5) 、 当該矩形表示エレメント （1 0) に 重合する該拡大文字画像における輪郭線が各矩形表示エレメント （1 0) の長手 方向の辺を横切る回数に基づいて、 前記矩形表示エレメント （10) に対する輝 度値を算出することを特 とする、 請求の範囲第 4項に記載の表示装置。

9. 該エレメント輝度値算出部 （ 5 ) 、 当該矩形表示ェレメント （1 0) に 重合する該拡大文字画像における輪郭線が各矩形表示ェレメント （10) の長手 方向の辺を横切る位置に基づいて、 前記矩形表示エレメント （10) に対する輝 度値を算出することを特徴とする、 請求の範囲第 4項に記載の表示装置。

1 0. 該 N個の矩形表示エレメント （1 0) が同一明度となるように、 各矩形 表示エレメント （1 0) に対する前記輝度値を、 各矩形表示エレメント （1 0) の明度特性に応じた輝度値に変換する変換処理を行なう輝度値変換部 (7) をそ なえることを特徴とする、 請求の範囲第 2項〜第 9項のいずれか 1項に記載の表 示装置。

1 1. 該多階調文字生成部 （4 a， 4 b) を複数そなえるとともに、

該文字情報としてのフォント種類情報に基づいて前記複数の多階調文字生成部 (4 a， 4 b) のうち任意の多階調文字生成部 （4 a, 4 b) を選択する選択部 (1 2 a) をそなえることを特徴とする、 請求の範囲第 1項〜第 10項のいずれ か 1項に記載の表示装置。

1 2. 該エレメント輝度値算出部 （5) 力 S、 前記算出した輝度値に基づいて、 該表示エレメントの形状に相当する座標毎に輝度配分し、 この配分値に該表示ェ レメントの明度バランスを作用させた値を文字画像の輝度値とすることを特徴と する、 請求の範囲第 1項〜第 1 1項のいずれか 1項に記載の表示装置。

1 3. 該表示部 （2) の画素解像度が 1 20 p p i (pixels per inch) 〜 24 0 p p iであることを特 ί数とする、 請求の範囲第 1項〜第 1 2項のいずれか 1項 に記載の表示装置。

14. 互いに異なる色を表示可能な Ν個 （Νは 2以上の自然数） の矩形表示ェ レメント （10) を、 当該矩形表示エレメント （1 0) の長手方向を所定の配列 方向に直交させた状態で前記配列方向へ所定の順番で連続的に操り返し配列して 形成され、 前記配列方向へ所定の順番で配列された Ν個の表示ェレメントを表示 対象画像を成す 1画素に対応させてカラ一画像表示可能な表示部 （2) に文字を 表示するための制御を行なう表示制御装置であって、

表示対象の文字に関する文字情報に基づいて、 文字縁辺部を階調化した多階調 文字画像に関する情報を生成する多階調文字生成部 （4 a, 4 b) と、

該表示部 (2) を成す各矩形表示エレメント (1 0) を制御して該表示部 (2

) での表示状態を制御するエレメント表示制御部 (6) とをそなえ、

該エレメント表示制御き |3 (6) 、 前記多階調文字画像に関する情報に基づい て、 各矩形表示エレメント （10) をそれぞれ 1以上の画素に対応させて該多階 調文字画像を表示させることを特徴とする、 表示制御装置。

1 5. 該多階調文字生成部 （4 a, 4 b) ヽ 前記表示対象の文字の文字サイ ズに対し前記長手方向に Μ (Μは自然数） 倍かつ前記配列方向に Ν倍のサイズの 同一文字を、 該 Ν個の矩形表示エレメント （1 0) により 1画素分の表示を行な わせることにより表示するための拡大文字画像に関する拡大文字画像情報を生成 するとともに、

該多階調文字生成部 （4 a， 4 b) により生成された前記拡大文字画像情報に 基づいて、 該拡大文字画像における前記長手方向に連続する M個の画素からなる 画素列毎に一の該矩形表示エレメント （1 0) をそれぞれ対応させ、 前記 M個の 画素のそれぞれに与えられた画素値に基づいて前記一の矩形表示エレメント （1 0) に対する輝度値を算出するエレメント輝度値算出部 （5) をそなえ、 該エレメント表示制御 ¾5 (6) 力 S、 該エレメント輝度値算出部 （5) により算 出された該輝度値に従って各矩形表示エレメント （10) を制御して、 該拡大文 字画像を前記文字サイズで該表示部 （2) に表示させることを特徴とする、 請求 の範囲第 14項に記載の表示制御装置。

1 6. 該表示部 （2) において、 前記配列方向に所定の順番で配列された N個 の矩形表示エレメント ( 1 0) が、 ほぼ正方形状の方形ェレメントを形成すると ともに、

該多階調文字生成部 （4 a, 4 b) 前記表示対象の文字の文字サイズに対 し前記長手方向に 1倍かつ前記配列方向に Ν倍のサイズの同一文字の画像情報を 該拡大文字画像情報として生成することを特徴とする、 請求の範囲第 1 5項に記 載の表示制御装置。

1 7. 該エレメント輝度値算出部 （5) 力 該矩形表示エレメンド （10) に 対応して形成された矩形画像座標系における各矩形表示エレメント （1 0) と該 拡大文字画像との重合情報に基づいて、 前記矩形表示エレメント （1 0) に対す る輝度値を算出することを特徴とする、 請求の範囲第 1 5項又は第 1 6項に記載 の表示制御装置。

1 8. 該エレメント輝度値算出部 （5) 力 S、 該矩形表示エレメント （1 0) に 重合する該拡大文字画像の面積情報に基づいて、 前記矩形表示エレメント （10 ) に対する輝度値を算出することを特徴とする、 請求の範囲第 1 7項に記載の表 示制御装置。

1 9. 該エレメント輝度値算出部 （5) 1 当該矩形表示エレメント （1 0) に重合する該拡大文字画像における輪郭線が各矩形表示エレメント （10) の長 手方向の辺を横切る位置に基づいて、 前記矩形表示エレメント （1 0) に対する 輝度値を算出することを特徴とする、請求の範囲第 1 7項に記載の表示制御装置。

20. 該 N個の矩形表示エレメント （1 0) が同一明度となるように、 各矩形 表示エレメント （ 1 0) に対する前記輝度値を、 各矩形表示エレメント （1 0) の明度特性に応じた輝度値に変換する変換処理を行なう輝度値変換部 （7) をそ なえることを特徴とする、 請求の範囲第 1 5項〜第 1 9項のいずれか 1項に記載 の表示制御装置。

2 1. 該多階調文字生成部 （4 a, 4 b) を複数そなえるとともに、

該文字情報としてのフォン卜種類情報に基づいて前記複数の多階調文字生成部 (4 a, 4 b ) のうち任意の多階調文字生成部 （ 4 a， 4 b) を選択する選択部 (1 2 a) をそなえることを特徴とする、 請求の範囲第 14項〜第 20項のいず れか 1項に記載の表示制御装置。

22. 該エレメント輝度値算出部 （5) 、 該表示エレメントの形状に相当し た座標毎に輝度配分し、 この酉己分値に該表示エレメントの明度バランスを作用さ せた値を文字画像の輝度値とすることを特徴とする、 請求の範囲第 14項〜第 2 1項のいずれか 1項に記載の表示制御装置。

23. 該表示部 （2) の面素解像度が 1 20 p p i (pixels per inch) 〜 24 0 p p iであることを特徴とする、 請求の範囲第 14項〜第 22項のいずれか 1 項に記載の表示制御装置。

24. 互いに異なる色を表 可能な N個 （Nは 2以上の自然数） の矩形表示ェ レメント (1 0) を、 当該矩形表示エレメント ( 1 0) の長手方向を所定の配列 方向に直交させた状態で前記酉己列方向へ所定の順番で連続的に繰り返し配列して 形成され、 前記配列方向へ所定の順番で配列された N個の表示ェレメントを表示 対象画像を成す 1画素に対応させてカラー画像表示可能な表示部 （2) に文字を 表示する表示方法であって、

表示対象の文字に関する文字情報に基づいて、 文字縁辺部を階調化した多階調 文字画像に関する情報を生成する多階調文字生成ステップと、

該表示部 (2) を成す各矩膨表示エレメント (1 0) を制御して該表示部 (2 ) での表示状態を制御するエレメント表示制御ステップとをそなえ、 該ェレメント表示制御ステップにおいて、 前記多階調文字画像に関する情報に 基づいて、 各矩开表示エレメント （10) をそれぞれ 1以上の画素に対応させて 該多階調文字画像を表示させることを特徴とする、 表示方法。

25. 該多階調文字生成ステップにおいて、 前記表示対象の文字の文字サイズ に対し前記長手方向に M (Mは自然数） 倍かつ前記配列方向に N倍のサイズの同 —文字を、 該 N個の矩形表示エレメント （10) により 1画素分の表示を行なわ せることにより表示するための拡大文字画像に関する拡大文字画像情報を生成す るとともに、

該多階調文字生成ステップにおいて生成された前記拡大文字画像情報に基づい て、 該拡大文字画像における前記長手方向に連続する M個の画素からなる画素列 毎に一の該矩形表示エレメント （10) をそれぞれ対応させ、 前記 M個の画素の それぞれに与えられた画素値に基づいて前記一の矩形表示エレメント （10) に 対する輝度値を算出するエレメント輝度値算出ステップをそなえ、

該エレメント表示制御ステップにおいて、 該エレメント輝度値算出ステップに おいて算出された該輝度値に従って各矩形表示エレメント （10) を制御して、 該拡大文字画像を前記文字サイズで該表示部 （2) に表示させることを特徴とす る、 請求の範囲第 24項に記載の表示方法。

26. 該表示部 （2) において、 前記配列方向に所定の順番で配列された N個 の矩形表示エレメント (1 0) が、 ほぼ正方形状の方形ェレメントを形成すると ともに、

該多階調文字生成ステップにおいて、 前記表示対象の文字の文字サイズに対し 前記長手方向にュ倍かつ前記配列方向に N倍のサイズの同一文字の画像情報を該 拡大文字画像情報として生成することを特徴とする、 請求の範囲第 25項に記載 の表示方法。

27. 該エレメント輝度値算出ステップにおいて、 該矩形表示エレメント （1 0) に対応して形成された矩形画像座標系における各矩形表示エレメント （10 ) と該拡大文字画像との重合情報に基づいて、 前記矩形表示エレメント （1 0) に対する輝度値を算出することを特徴とする、 請求の範囲第 25項又は第 26項 に記載の表示方法。

28. 該エレメント輝度修算出ステップにおいて、 該矩形表示エレメント （1

0) に重合する該拡大文字面像の面積情報に基づいて、 前記矩形表示エレメント (1 0) に対する輝度値を算出することを特徴とする、 請求の範囲第 27項に記 載の表示方法。

29. 該エレメント輝度 ί直算出ステップにおいて、 当該矩形表示エレメント （

1 0) に重合する該拡大文宇画像における輪郭線が各矩形表示エレメント （1 0 ) の長手方向の辺を横切る位置に基づいて、 前記矩形表示エレメント （10) に 対する輝度値を算出することを特徴とする、 請求の範囲第 27項に記載の表示方 法。

30. 該 Ν個の矩形表示エレメント （1 0) が同一明度となるように、 各矩形 表示エレメント （10) に対する前記輝度値を、 各矩形表示エレメント （1 0) の明度特性に応じた輝度値に変換する変換処理を行なう輝度値変換ステップをそ なえることを特徴とする、 請求の範囲第 25項〜第 29項のいずれか 1項に記載 の表示方法。

3 1. 該多階調文字生成ステップを実現する多階調文字生成手段を複数そなえ るとともに、

該文字情報としてのフォント種類情報に基づいて前記複数の多階調文字生成手 段のうち任意の多階調文字 成手段を選択する選択ステップをそなえることを特 徴とする、 請求の範囲第 24項〜第 30項のいずれか 1項に記載の表示方法。

32. 該エレメント輝度値算出ステップにおいて、 該表示エレメントの形状に 相当した座標毎に輝度配分し、 この配分値に該表示エレメントの明度バランスを 作用させた値を文字面像の輝度値とすることを特徴とする、 請求の範囲第 24項 〜第 3 1項のいずれか 1項に記載の表示方法。

33. 該表示部 （ 2 ) の画素解像度が 1 20 p p i (pixels per inch) 〜 24 0 p p iであることを特徴とする、 請求の範囲第 24項〜第 32項のいずれか 1 項に記載の表示方法。

34. 互いに異なる色を表示可能な N個 （Nは 2以上の自然数） の矩形表示ェ レメント （1 0) を、 当該矩形表示エレメント （1 0) の長手方向を所定の配列 方向に直交させた状態で前記配列方向へ所定の順番で連続的に繰り返し配列して 形成され、 前記配列方向へ所定の順番で配列された N個の表示ェレメントを表示 対象画像を成す 1画素に対応させてカラー画像表示可能な表示部 （2) に文字を 表示するための制御を行なう表示制御プログラムであって、

表示対象の文字に関する文字情報に基づいて、 文字緣辺部を階調化した多階調 文字画像に関する情報を生成する多階調文字生成部 （4 a， 4 b) と、

該表示部 （2) を成す各矩形表示エレメント （1 0) を制御して該表示部 （2 ) での表示状態を制御するエレメント表示制御部 (6) としてコンピュータを機 能させるとともに、

該エレメント表示制; f卸部 （6) 力 S、 前記多階調文字画像に関する情報に基づい て、 各矩形表示エレメント （10) をそれぞれ 1以上の画素に対応させて該多階 調文字画像を表示させるように、該コンピュータを機能させることを特徴とする、 表示制御プログラム。

35. 互いに異なる色を表示可能な N個 （Nは 2以上の自然数） の矩形表示ェ レメント （1 0) を、 当該矩形表示エレメント （1 0) の長手方向を所定の配列 方向に直交させた状態で前記配列方向へ所定の順番で連続的に繰り返し配列して 形成され、 前記配列方向へ所定の順番で配列された N個の表示エレメントを表示 対象画像を成す 1画素に対応させてカラー画像表示可能な表示部 （2) に文字を 表示するための制御を行なう表示制御プログラムを記録したコンピュータ読取可 能な記録媒体であって、

該表示制御プログラムが、

表示対象の文字に関する文字情報に基づいて、 縁辺部を階調化した多階調文字 画像に関する青報を生成する多階調文字生成部 （4 a， 4 b) と、

該表示部 (2) を成す各矩形表示ェレメント (1 0) を制御して該表示部 (2 ) での表示状態を制御するエレメント表示制御部 （6) としてコンピュータを機 能させるとともに、

該エレメント表示制御部 (6) 力 前記多階調文字画像に関する情報に基づい て、 各矩形表示エレメント （10) をそれぞれ 1以上の画素に対応させて該多階 調文字画像を表示させるように、該コンピュータを機能させることを特徴とする、 表示制御プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。