ユーザプロファイル管理システム 技術分野
[0001] 本発明は、ユーザプロファイルを生成する技術に関する。
背景技術
[0002] 近年、 E—コマースサービスやポータルサービスなどを始めとして、サービスをユー ザ毎にカスタマイズして提供するパーソナライズサービスが盛んになって 、る。これら のサービスでは、あるサービスサイトでのユーザの行動履歴などに基づいて、そのュ 一ザの嗜好情報などを分析してユーザプロファイルを生成及び保存し、このユーザ プロファイルを用いることで個々のユーザに適するようにサービスをカスタマイズして いる。また情報家電の分野でも、番組視聴履歴などの情報からユーザの嗜好情報を 学習し、ユーザプロファイルとして蓄積する機能を提供することが多くなつてきている 。これらのユーザプロファイルを用いることで、情報家電はユーザ毎にその提供機能 をカスタマイズすることが可能となる。
[0003] し力し、このような状況の問題点として、ユーザプロファイルが各サービスサーバや 各機器に分散してしまうという問題点がある。そのため、あるサービスで生成されたュ 一ザプロファイルを、他のサービスや機器では利用することが難しい。この問題を解 決するために、特許文献 1は、複数のサーバ上で生成されたユーザプロファイルを中 央サーバで統合し、必要に応じて別サーバに提供するユーザプロファイル構築シス テム及び方法を提供している。このシステムでは、あるサービスサーバがユーザに対 して生成したユーザプロファイルを別のサービスサーバが利用することが可能になり 、パーソナライズサービスの質の向上を図ることが可能になる。
[0004] ユーザプロファイルは、それを生成したときのユーザの状況に応じて大きく異なる。
例えば、勤務中と在宅中とでは、ユーザが必要とする情報が異なるため、必然的にュ 一ザプロファイルが異なってくる。つまり、ユーザプロファイルの発生状況とユーザプ 口ファイルとは深い関連がある。そのため、発生状況を無視して生成したユーザプロ ファイルは、有効性が乏しいし活用されにくい。
[0005] 一例として、勤務中におけるユーザの物事に対する優先度と、休暇中のユーザの 物事に対する優先度の差異が挙げられる。「勤務中」という状況においては、ユーザ は仕事に関する情報、例えば IT関連の情報を優先して収集する。その一方、「休暇 中」という状況においては、ユーザは趣味や娯楽に関する情報、例えば音楽や旅行 に関する情報を優先して収集する。このように、ユーザプロファイルはユーザの状況 によって変動する。
[0006] しかし、特許文献 1では、どのカテゴリのコンテンツやサービスがどのくらいの時間利 用されたかやその利用頻度などをモニタリングし、その結果によって各サーノから収 集したユーザプロファイルに対する重み付けをおこない、統合するという手法をとつて いる。これでは、ユーザプロファイルが生成された時間やユーザが利用していたコン テンッのカテゴリなどの情報を利用することは可能であるものの、アプリケーションや サービスに依存しないユーザ状況をモニタリングし、ユーザプロファイルの管理に活 用することが難しい。
[0007] 従って、ユーザプロファイルが生成あるいは更新された時のユーザの状況を的確に モニタリングし、その状況に関するデータをユーザプロファイルの管理に活用する技 術が求められている。
[0008] 本発明は、ユーザプロファイルの生成時およびユーザプロファイルの利用時にユー ザが置かれている状況を考慮したユーザプロファイルの生成及び生成されたユーザ プロファイルの利用を可能にする技術を提供することを目的とする。
特許文献 1:特表 2003 - 526824号公報
図面の簡単な説明
[0009] [図 1]本発明の第 1実施形態に係る管理装置を適用したユーザプロファイル共有シス テムの構成
[図 2]知識 DBに記憶されているユーザ状況判断基準テーブルの概念説明図
[図 3]知識 DBに記憶されている関連度データテーブルの概念説明図
[図 4]状況データテーブルが記憶する状況データの概念説明図
[図 5]管理装置が受信するユーザプロファイルの概念説明図
[図 6]プロファイル DBに記憶されている情報の概念説明図
[図 7] (a)関連状況に対応するユーザプロファイル (b)統合されたユーザプロファイル
[図 8]ユーザプロファイルの取得処理の流れの一例を示す説明図
[図 9]総合ユーザプロファイルの提供処理の流れの一例を示す説明図
圆 10]第 2実施形態の管理装置のプロファイル DBに記憶される情報の概念説明図
[図 11] (a)変換前のユーザプロファイル (b)変換後のユーザプロファイル
圆 12]第 2実施形態に係るユーザプロファイルの取得処理の流れの一例を示す説明 図
圆 13]第 2実施形態に係る総合ユーザプロファイルの提供処理の流れの一例を示す 説明図
[図 14] (a)第 1実施例における関連度データテーブル (b)第 1実施例における状況デ ータテープノレ
[図 15] (&)初期状態(200472 3 13 : 00以前)におけるプロファイル DBの状態 (b
) Webブラウザが生成するユーザプロファイル(c)同図(b)に示すユーザプロファイル 格納後のプロファイル DB (d)メディアプレイヤーが生成するユーザプロファイル(e) 同図(d)に示すユーザプロファイル格納後のプロファイル DB
[図 16]ユーザプロファイルに対する関連度による重み付けとソートの例
[図 17]Webブラウザが利用可能なフォーマットへ変換された総合ユーザプロファイル
[図 18] (a)第 2実施例における関連度データテーブル (b)第 2実施例における状況デ ータテープノレ
[図 19]第 2実施例において Webブラウザが生成するユーザプロファイルとその変換( a) Webブラウザが生成するユーザプロファイル (b)重み付け後及びマージ後のユー ザプロフアイノレ (c)フォーマット変換後のユーザプロフアイノレ
[図 20]第 2実施例において IMが生成するユーザプロファイルとその変換 (a) IMが生 成するユーザプロファイル (b)重み付け後及びマージ後のユーザプロファイル(c)フ ォーマット変換後のユーザプロフアイノレ
[図 21]携帯メールに提供される総合ユーザプロファイル
[図 22] (a)第 3実施例における関連度データテーブル (b)第 3実施例における状況デ ータテーブル(c)オントロジーファイル
[図 23]第 3実施例において Webブラウザが生成するユーザプロファイルとその変換( a) Webブラウザが生成するユーザプロファイル (b)重み付け後及びマージ後のユー ザプロファイル
[図 24]第 3実施例にお 、てメ一ラーが生成するユーザプロファイルとその変換 (a)メ 一ラーが生成するユーザプロファイル (b)重み付け後及びオントロジー変換後のユー ザプロフアイノレ (c)フォーマット変換後のユーザプロフアイノレ
発明の開示
[0010] 前記の課題を解決するために、発明 1は、 1以上の任意のアプリケーションが動作 するユーザ端末と接続され、前記ユーザ端末カゝらユーザプロファイルを収集する管 理装置を提供する。この装置は下記の手段を有する。
•ユーザ状況を決定するためのユーザ状況判断基準を記憶する判断基準記憶手段 と、
•前記アプリケーションが生成するユーザプロファイルを収集及び記憶する収集手段
•前記アプリケーションのいずれ力からユーザプロファイルの要求を受け付ける要求 受付手段、
'前記要求に応じ、現在のユーザ状況を前記ユーザ状況判断基準に基づいて判定 するユーザ状況管理手段、
•前記収集手段が記憶するユーザプロファイル力 現在のユーザ状況に関連するュ 一ザプロファイルを抽出し、抽出したユーザプロファイルに基づいて現在のユーザ状 況における総合ユーザプロファイルを生成する生成手段、
•前記ユーザプロファイル生成手段が生成したユーザプロファイルを要求元に送信す る送信手段。
[0011] ユーザプロファイル利用時の状況に関連するユーザプロファイルに基づいて総合 ユーザプロファイルを生成するので、
、総合ユーザプロファイルを提供 することができる。
[0012] 発明 2は、発明 1において、前記ユーザ状況管理手段はさらにユーザ状況判断基 準の登録を受け付ける管理装置を提供する。
[0013] ユーザ独自のユーザ状況判断基準を登録することにより、各ユーザの状況を的確 に判断することができる。
[0014] 発明 3は、発明 1において、前記ユーザ状況管理手段が、前記プロファイル収集手 段がユーザプロファイルを収集する毎に、収集時点でのユーザ状況を前記ユーザ状 況判断基準に基づいて判定する管理装置を提供する。この装置において、収集手 段は、ユーザ状況管理手段が判定したユーザ状況と収集したユーザプロファイルと を対応付けて記憶する。また、生成手段は、現在のユーザ状況に対応するユーザプ 口ファイルを抽出し、抽出したユーザプロファイルに基づ 、て前記総合ユーザプロフ アイルを生成する。
[0015] この管理装置は、ユーザプロファイルの収集時のユーザ状況とユーザプロファイル とを対応付けて記憶する。そのため、ユーザプロファイルを要求された時点でのユー ザ状況、すなわち現在のユーザ状況に対応するユーザプロファイルを容易に抽出す ることがでさる。
[0016] 発明 4は、発明 1にお 、て、ユーザ状況管理手段は、所定のユーザ状況と所定のリ ンク情報とを対応付けて記憶している管理装置を提供する。この装置において、収集 手段は、収集したユーザプロファイルを前記リンク情報と対応付けて記憶する。また、 生成手段は、前記現在のユーザ状況に対応するリンク情報をキーにしてユーザプロ ファイルを抽出し、抽出したユーザプロファイルに基づ 、て前記総合ユーザプロファ ィルを生成する。
[0017] リンク情報としては、例えば時間情報やアプリケーション識別子を挙げることができ る。アプリケーション識別子とは、アプリケーションを特定する情報である。リンク情報 が時間情報であれば、「9 : 00〜17 : 00は勤務中」、「17 : 00〜19 : 00は通勤中」、「 19 : 00〜7 : 00は在宅中」など、時間帯とユーザ状況とを対応付けておく。リンク情報 がアプリケーション識別子であれば、「9 : 00〜17 : 00は Webブラウザ」、「17 : 00〜1 9 : 00はメディアプレイヤー」、「19 : 00〜7: 00はインスタントメッセンジャー」など、時 間帯とアプリケーション識別子とを対応付けておく。
[0018] ユーザプロファイルを例えば収集時刻と対応付けて記憶しておけば、ユーザプロフ アイルの要求時のユーザ状況、すなわち現在のユーザ状況に対応するユーザプロフ
アイルを、収集時刻に基づいて抽出することができる。具体的には、現在のユーザ状 況が「在宅中」であれば、 19: 00〜7: 00の間に収集されたユーザプロファイルを抽 出し、これに基づ!/、て総合ユーザプロファイルを要求元に提供する。
[0019] このように、ユーザプロファイルをユーザ状況と独立に記憶している場合でも、リンク 情報によりユーザプロファイルをユーザ状況と結びつけることができる。
[0020] 発明 5は、発明 1において、ユーザ状況管理手段が、所定の複数のユーザ状況の 関連度合いを定義する関連度テーブルを記憶している管理装置を提供する。この装 置において、生成手段は、現在のユーザ状況と関連する別のユーザ状況 (以下、関 連ユーザ状況という)を前記関連度テーブルから特定し、前記現在のユーザ状況に 関連するユーザプロファイルに加えて前記関連ユーザ状況に関連するユーザプロフ アイルをさらに抽出し、抽出したユーザプロファイルに基づいて前記総合ユーザプロ ファイルを生成する。
[0021] 現在のユーザ状況に関連するユーザ状況のユーザプロファイルをさらに用いるの で、総合ユーザプロファイルをさらに有用なものとすることができる。例えば、所定の ユーザ状態が「勤務中」、「通勤中」、「在宅中」であるとする。この場合、ユーザ状況「 勤務中」とユーザ状態「通勤中」とは、関連度合いが高いと考えられる。逆に、ユーザ 状況「勤務中」及び「通勤中」と、ユーザ状況「在宅中」とは、関連が少ないと考えられ る。このようなユーザ状況の関連度合いを関連度テーブルに定義しておく。現在のュ 一ザ状況に直接対応するユーザプロファイルだけでなぐ関係のあるユーザプロファ ィルをも用いるので、より柔軟で応用性に富む総合ユーザプロファイルを生成するこ とがでさる。
[0022] 発明 6は、発明 5において、前記生成手段が、前記現在のユーザ状況と前記関連 ユーザ状況との関連度合いに基づいて抽出したユーザプロファイルに重み付けをし 、重み付け後の各ユーザプロファイルに基づ 、て前記総合ユーザプロファイルを生 成する管理装置を提供する。
[0023] 関連ユーザ状況に対応するユーザプロファイルに、現在のユーザ状況と関連ユー ザ状況との関連度合いに応じた重み付けをすることにより、現在のユーザ状況により 適合した総合プロファイルを生成することができる。
[0024] 発明 7は、発明 1において、前記要求受付手段は、前記ユーザプロファイルの要求 と共に、前記アプリケーションが解釈可能なユーザプロファイルのフォーマットを受信 する管理装置を提供する。この装置において、生成手段は、生成した総合ユーザプ 口ファイルのフォーマットを前記フォーマットに変換して送信する。
[0025] 例えば、総合ユーザプロファイルの記述言語やユーザプロファイル中のタグ名など を、各アプリケーションに応じたフォーマットに変換する。変換にオントロジーファイル を用いることもできる。これにより、任意のアプリケーション同士がユーザプロファイル を共有することができる。
[0026] 発明 8は、 1以上の任意のアプリケーションが動作するユーザ端末と接続され、前記 ユーザ端末力 ユーザプロファイルを収集する管理方法を提供する。この方法は下 記のステップを含む。
•ユーザ状況を決定するためのユーザ状況判断基準を記憶する判断基準記憶ステツ プ、
'前記アプリケーションが生成するユーザプロファイルを収集及び記憶する収集ステ ップ、
•前記アプリケーションのいずれ力からユーザプロファイルの要求を受け付ける要求 受付ステップ、
'前記要求に応じ、現在のユーザ状況を前記ユーザ状況判断基準に基づいて判定 するユーザ状況管理ステップ、
•前記収集手段が記憶するユーザプロファイル力 現在のユーザ状況に関連するュ 一ザプロファイルを抽出し、抽出したユーザプロファイルに基づいて現在のユーザ状 況における総合ユーザプロファイルを生成する生成ステップ、
•前記ユーザプロファイル生成手段が生成したユーザプロファイルを要求元に送信す る送信ステップ。
[0027] この発明は、前記発明 1と同様の作用効果を有する。
[0028] 発明 9は、 1以上の任意のアプリケーションが動作するユーザ端末と接続され、前記 ユーザ端末力 ユーザプロファイルを収集する管理装置としてコンピュータ端末を機 能させる管理プログラムを提供する。このプログラムは、下記の手段としてこのコンビ
ユータ端末を機能させる。
•ユーザ状況を決定するためのユーザ状況判断基準を記憶する判断基準記憶手段
•前記アプリケーションが生成するユーザプロファイルを収集及び記憶する収集手段
•前記アプリケーションのいずれ力からユーザプロファイルの要求を受け付ける要求 受付手段、
'前記要求に応じ、現在のユーザ状況を前記ユーザ状況判断基準に基づいて判定 するユーザ状況管理手段、
•前記収集手段が記憶するユーザプロファイル力 現在のユーザ状況に関連するュ 一ザプロファイルを抽出し、抽出したユーザプロファイルに基づいて現在のユーザ状 況における総合ユーザプロファイルを生成する生成手段、
•前記ユーザプロファイル生成手段が生成したユーザプロファイルを要求元に送信す る送信手段。
[0029] この発明は、前記発明 1と同様の作用効果を有する。
[0030] 本発明を利用すれば、ユーザプロファイルを利用するユーザの状況に合致するュ 一ザプロファイルを生成及び提供することができる。
発明を実施するための最良の形態
[0031] <発明の概要 >
図 1は、本発明に係る管理装置を適用したユーザプロファイル共有システムの構成 を示す。ユーザプロファイル共有システムは、管理装置 100と、 1以上のアプリケーシ ヨン 110a, bと、を含む。
[0032] 管理装置 100は、アプリケーション 110からの要求を受けて複数のユーザプロファ ィルに基づ 、た新たなユーザプロファイル(以下、総合ユーザプロファイルと 、う)を 生成し、これをアプリケーション 110に提供する。総合プロファイルの生成に先立ち、 複数のアプリケーション 110はそれぞれユーザプロファイルを生成し、管理装置 100 に登録しておく。管理装置 100は、常にユーザ状況を監視しており、ユーザプロファ ィル登録時のユーザ状況とユーザプロファイルとを直接または間接的に対応付けて
記憶している。総合ユーザプロファイルの生成には、ユーザプロファイル要求時のュ 一ザ状況またはアプリケーションが指定するユーザ状況 (以下、両者を含めて現在の ユーザ状況という)に対応するユーザプロファイルが使用される。現在のユーザ状況 に対応するユーザプロファイルとは、現在のユーザ状況と同じユーザ状況において いずれかのアプリケーションが生成したユーザプロファイルである。
[0033] 管理装置 100は、現在のユーザ状況に対応するユーザプロファイルに基づいて総 合ユーザプロファイルを生成するので、総合ユーザプロファイルは刻々と変化するュ 一ザ状況に応じたものとなる。従って、各アプリケーションでは、総合ユーザプロファ ィルに基づき、現在のユーザ状況に合致する処理を行うことができる。例えば、アプリ ケーシヨンが Webブラウザである場合を考える。現在のユーザ状況が「在宅中」であ れば、ユーザの趣味に関する Webページを検索するなどの処理が可能となる。一方 、現在のユーザ状況が「勤務中」であれば、ユーザが仕事でよく使う Webページを検 索するなどの処理が可能となる。
[0034] 本発明にお 、て、ユーザプロファイルとはユーザの嗜好に関する情報である。ただ し、ユーザプロファイルが含む情報は、それに限定されない。例えば、ユーザプロファ ィルは、ユーザの移動履歴や人間関係、経歴などを含んでいても良い。また、ユーザ プロファイルは、文章編集アプリケーションでユーザが単語登録を行う辞書ファイル のようなものであってもよい。さらに、ユーザプロファイルのフォーマットは特に限定さ れない。
[0035] <第 1実施形態 >
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
[0036] [機能構成]
(1)全体構成
図 1は、本発明の第 1実施形態に係る管理装置を適用したユーザプロファイル共有 システムの構成を示す。ユーザプロファイル共有システムは、管理装置 100と、 1以上 のアプリケーション 110a, bと、データソース 111とを含む。
[0037] アプリケーション 110は、パーソナルコンピュータ、携帯電話、 PDA (Personal Di gital Assistant)、 GPS装置等のコンピュータ端末上で動作し、インターネットや L
ANなどのネットワークを介して管理装置 100と通信する。なお、アプリケーション 110 は、 SDカード、 CFカード、 DVDなどの記録媒介を介して管理装置 100とデータを受 け渡ししても良い。
[0038] アプリケーション 110は、アプリケーション固有の処理に加え、ユーザプロファイルを 生成し、生成したユーザプロファイルを管理装置 100に提供する。また、アプリケーシ ヨン 110は、管理装置 100にユーザプロファイルを要求し、これを取得し、取得した情 報に基づいた処理を行う。このようなアプリケーションとしては、例えば Webブラウザ、 インスタントメッセンジャー(以下、 IMという)、メーラーを挙げることができる。
[0039] データソース 111は、ユーザに関する情報を提供する装置やアプリケーションであり 、ユーザ状況を判断するための基礎情報を管理装置 100へ提供する。例えば、ユー ザが保有する GPS装置、駅の改札や会社の会議室など任意の場所に取り付けられ たセンサ、ユーザの行動スケジュールを納めたスケジューラを、データソース 111とし て挙げることができる。なお、本実施形態では、データソース 111がネットワークを通 じて管理装置 100とデータの交換を行うことを想定して!/、るが、データソース 111は 管理装置 100と同一の端末上にあってもょ 、。
[0040] (2)管理装置
管理装置 100は、下記 (a)〜(g)の構成要素を含む。
(a)知識データベース (DB) 101 (判断基準記憶手段に相当):ユーザ状況を判断す るためのユーザ状況判断基準を記憶する。ユーザ状況判断基準につ!ヽては詳細を 後述する。
(b)ユーザ状況管理部 102 (ユーザ状況管理手段に相当):データソース 111からの 情報とユーザ状況判断基準に基づいて、刻々と変化するユーザの状況をその時々 で判断する。また、判断したユーザ状況を、状況データテーブル 102aに書き込む。
(c)ユーザプロファイル収集部 103 (収集手段に相当):アプリケーション 110からアブ リケーシヨンを収集する。さらに、ユーザ状況判断基準のユーザによる登録を受け付 けても良い。
(d)要求受付部 104 (要求受付手段に相当):アプリケーション 110からユーザプロフ アイルの要求を受け付ける。
(e)ユーザプロファイル提供部 105 (生成手段及び送信手段に相当):ユーザプロフ アイルが要求された時のユーザ状況 (以下、現在のユーザ状況という)に適合するュ 一ザプロファイルを、記憶されているユーザプロファイルに基づいて生成し、ユーザ プロファイルの要求元に提供する。
(f)ユーザプロファイル管理部 106 (収集手段に相当):ユーザプロファイル DB106a へのユーザプロファイルの格納及びそこからの読み出しを行う。ユーザプロファイル D B106aは、アプリケーション 110が生成したユーザプロファイルを、生成時のユーザ 状況と対応付けて記憶する。
(g)ユーザ状況収集部 107:データソース 111からの情報を取得し、ユーザ状況管理 部 102に渡す。
[0041] 以上の構成要素を有する管理装置 100は、ユーザのホームサーバやサービスサー バ上のサービス提供装置として実現されることを想定している。ただし、必ずしも固定 コンピュータ端末上に実装される必要は無ぐユーザの携帯端末上のサービスとして 実現しても良い。なお、管理装置 100の各構成要素 101〜107が全て同一のコンビ ユータ端末上に存在しなくてもよい。必要に応じ、各構成要素は異なるコンピュータ 端末上に実装され得る。その場合、 LANやインターネットなどのデータ通信網などの 手段を通じ、各構成要素が相互にデータを交換できるようにするのが好ま 、。
[0042] [管理装置が記憶する情報]
次に、管理装置 100が記憶する情報について説明する。
[0043] (1)知識 DB
(1 - 1)ユーザ状況判断基準テーブル
図 2は、知識 DB101に記憶されているユーザ状況判断基準テーブル 101aの概念 説明図である。ユーザ状況判断基準テーブル 101aには、判断基準データが登録さ れている。判断基準データは、ユーザ状況管理部 102がユーザ状況を判定するのに 用いられる。判断基準データのデフォルト値を予めユーザ状況判断基準テーブル 10 laに設定しておいても良いが、ユーザ力もの登録を管理装置 100が受け付けること が好ましい。ユーザ毎の判断基準データにより、各ユーザの状況をきめ細かくかつ的 確に判断することができる。以下の説明では、ユーザ毎に判断基準データが登録さ
れている場合を考える。
[0044] 判断基準データは、ユーザに生じうるユーザ状況と状態導出データとを対応付けて いる。この例では、生じうるユーザ状況として、「勤務中」、「通勤中」、「自宅」の 3つが 登録されている。ユーザ状況は、管理装置 100内で一意に識別できる値であればよ ぐ UUIDや URIなどで表されてもよいし、文字列であっても構わない。各ユーザ状 況の値はユーザが任意に決めることができる。
[0045] 各ユーザ状況に対応付けられる状況導出データとしては、データリソース 111によ り収集可能な情報か、管理装置 100が検出可能な時刻情報が用いられる。この例で は、状況導出データとして、各ユーザ状況の「時間帯」、その時のユーザの「位置情 報」、ユーザが利用する「利用端末」及び「利用アプリケーション」を示している。時間 帯、位置情報、利用端末及び利用アプリケーションの全てを状況導出データとして用 いなくても良ぐ少なくとも 1つを用いればよい。また、状況導出データとしては、ここに 挙げたものに限られない。
[0046] 図 2のユーザ状況判断基準テーブル 101aによりユーザ状況を判定する具体例を 説明する。例えば、管理装置 100の内部クロック時刻 08 : 30の時点で、「位置情報: 門真」、「利用端末:ノート PC」、「利用アプリケーション: Webブラウザ」という情報が データソース 111から収集されたとする。この場合、ユーザ状況は「勤務中」と判定さ れる。また、例えば、管理装置 100の内部クロックの時刻「08 : 30」のみに基づいて、 ユーザ状況を「勤務中」と決定しても良い。さらに、複数の状況導出データに優先度 を設け、各状況導出データが示すユーザ状況が合致しないときには優先度の高い 状況導出データに従ってユーザ状況を決めても良い。
[0047] (1 - 2)関連度データテーブル
図 3は、知識 DB 101に記憶されて 、る関連度データテーブル 10 lbの概念説明図 である。関連度データテーブルには、関連度データが登録されている。関連度デー タは、ユーザ状況判断基準テーブル 101aに登録されているユーザ状況間の関連度 を定義する。関連度データの設定は管理装置 100の提供者が行っても良いが、管理 装置 100がユーザによる設定を受け付けても良い。好ましくは、判断基準データが含 む各ユーザ状況間の関連度合いを、ユーザ自身が登録する。以下の説明では、ュ
一ザ毎の関連度データが登録されている場合を考える。例えば、図 3では、「通勤中 」というユーザ状況に対し、ユーザ状況「勤務中」は関連が高ぐユーザ状況「休暇中 」は関連が低ぐユーザ状況「在宅中」は関連を持たないと設定されている。
[0048] 関連度データは、関連状況において生成されたユーザプロファイルを、プロフアイ ル DB106aから抽出するのに用いられる。関連状況とは、現在のユーザ状況と関連 のある別のユーザ状況をいう。前述したように、現在のユーザ状況とは、アプリケーシ ヨン 110がユーザプロファイルを要求したときのユーザ状況である。現在のユーザ状 況で生成されたユーザプロファイルのみならず、関連状況で生成されたユーザプロフ アイルにも基づ 、て総合ユーザプロファイルを生成することにより、総合ユーザプロフ アイルの柔軟性と利用価値とを高めることができる。
[0049] (2)状況データテーブル
図 4は、状況データテーブル 102aが記憶する状況データの概念説明図である。状 況データテーブル 102aは、好ましくはユーザ毎に生成される。状況データテーブル 102aには、ユーザ状況管理部 102が判断基準データとデータソース 111からの情 報とに基づいて判定したユーザ状況が、次々に書き込まれる。状況データは、ユー ザ状況とユーザ状況に関連する付随情報とを含む。図 4の例は、ユーザ状況が、 20 04Z2Z3の 13 : 00〜19 : 00まで「勤務中」、 19 : 00〜21 : 00まで「通勤中」、 21 : 0 0以降は「在宅中」であったことを示す。付随情報として、日時と、ユーザがそのときに 利用しているアプリケーションと、が記憶されている。但し、付随情報はこの例に限定 されない。データソース 111から収集できる情報であれば、付随情報として状況デー タに含ませることができる。例えば、位置情報やスケジュール情報を、他の付随情報 として挙げることができる。付随情報を状況データに含ませておくことにより、付随情 報に基づ 、てユーザ状況を決定することができる。
[0050] 状況データは、アプリケーション 110が生成したユーザプロファイルがどのユーザ状 況と対応するものであるかを決定したり、現在のユーザ状況を決定するのに用いられ る。
[0051] (3)プロフアイノレ DB
次にプロファイル DB106aに記憶されるユーザプロファイルについて説明する。図 5
は、管理装置 100が受信するユーザプロファイルの概念説明図である。ユーザプロフ アイルは、少なくともデータを含み、この例では更新日時と重要度とをさらに含む。「重 要度」は、特定のカテゴリに対するユーザの興味の強さを示す。また、「更新日時」は 、重要度が更新された時刻データを示す。
[0052] 図 6は、プロファイル DB106aに記憶されている情報の概念説明図である。本実施 形態では、管理装置 100は、図 5に例示されるユーザプロファイルを受信すると、図 6 に示すように受信時のユーザ状況とユーザプロファイルとを対応付けて記憶する。図 6は、 IT関連及び AV機器関連のユーザプロファイルを「勤務中」に受信し、洋楽関 連及びスキー関連のユーザプロファイルを「休暇中」に受信したことを示している。受 信時のユーザ状況とユーザプロファイルとを対応付けるのは、受信時のユーザ状況 はそのユーザプロファイル生成時のユーザ状況とほぼ同様であり、従ってユーザプロ ファイル生成時のユーザ状況とユーザプロファイルとを対応付けるのに等 、からで ある。
[0053] [機能]
次に、管理装置 100が有する機能について説明する。管理装置 100は、大別して( 1)ユーザ状況の取得、(2)ユーザプロファイルの取得、(3)総合ユーザプロファイル の提供、の 3つの機能を有している。以下、これらの機能について順次説明する。
[0054] (1)ユーザ状況の取得
管理装置 100は、データソース 111から情報を収集し、収集した情報と判断基準デ ータとに基づいて、収集時のユーザ状況を判断する。判断したユーザ状況は、状況 データテーブル 102aに書き込まれる。
[0055] まず、ユーザ状況収集部 107がデータソース 111からユーザ情報を収集する。デ ータソース 111が提供するユーザ情報の一例としては、時刻情報、位置情報、スケジ ユール情報、近傍店舗情報、近傍ユーザ情報、ユーザが利用しているアプリケーショ ンについての情報が挙げられる。また、ユーザを特定するユーザ識別子がユーザ情 報に含まれていても良い。収集されたユーザ情報は、ユーザ状況収集部 107からュ 一ザ状況管理部 102へ渡される。ユーザ状況収集部 107としては、メーラーやインス タントメッセンジャー(IM)など公知の手段を用いることができる。
[0056] ユーザ状況管理部 102は、収集したユーザ情報と判断基準データの状況導出デ 一タとを比較し、収集時のユーザ状況を決定する。さらにユーザ状況管理部 102は、 状況データテーブル 102aのフォーマットに基づいて状況データを決定する。決定し たユーザ状況は、状況データテーブル 102aに書き込まれる。例えば、図 2に示す判 断基準データ及び図 4に示す状況データテーブル 102aのフォーマットが与えられて いるときに、ユーザ情報として「時刻情報 2004Z4Z2の ^。(^及び卩^^^!^ブラゥザ」 を収集したとする。すると、ユーザ状況管理部 102は、判断基準データから、ユーザ 状況が「勤務中」であると判断する。さらにユーザ状況管理部 102は、日時「2004Z 4/2 9 : 00」、ユーザ状況「勤務中」、利用アプリケーション「Webブラウザ」を含む 状況データを生成し、状況データテーブル 102aに登録する。
[0057] 以上のようにして、データソース 111から新たなユーザ情報を収集するたびに、収 集したユーザ情報に基づいて状況データテーブル 102aに新たな状況データが蓄積 される。従って、状況データテーブル 102aには、ユーザ状況の移り変わりの履歴が 記'隐されること〖こなる。
[0058] (2)ユーザプロフアイノレの取得
管理装置 100は、任意のアプリケーション 110が生成したユーザプロファイルを取 得し、取得時のユーザ状況と対応付けて保存する。
[0059] まず、ユーザプロファイルの取得について説明する。管理装置 100のユーザプロフ アイル収集部 103は、任意のアプリケーション 110が生成または更新したユーザプロ ファイルを、任意のタイミングで受信する。このとき、管理装置 100は、ユーザプロファ ィルの生成 Z更新時刻情報と、アプリケーション自身に関する情報を記述したアプリ ケーシヨンプロファイル(以下、アプリプロファイルという)を、ユーザプロファイルととも に受信する。ユーザプロファイルが時刻情報を含んでいても良い。アプリプロファイル は、アプリケーションの識別子、利用目的、 OSなどの利用環境、利用可能なユーザ プロファイルのフォーマット、アプリケーションが実行されて 、る端末に関する情報な どを含む。受信したユーザプロファイルやアプリプロファイルは、ユーザプロファイル 管理部 103からユーザプロファイル管理部 106へ渡される。なお、ユーザプロフアイ ル収集部 103は、外部アプリケーション 110に対する認証などセキュリティを確保する
ための機能を有して 、ても良 、。
[0060] 次に、ユーザプロファイルの保存について説明する。ユーザプロファイル管理部 10 6は、受け取った情報力もユーザ状況を特定するに足りるデータを抽出し、ユーザ状 況管理部 102に渡す。例えば、アプリケーションの識別子や時刻情報である。ユーザ 状況管理部 102は、渡されたデータに基づいて、状況データテーブル 102aから対 応する状況データを抽出し、ユーザプロファイル管理部 106へ返す。ユーザプロファ ィル管理部 106は、返された状況データのうち少なくともユーザ状況を、ユーザプロ ファイルと対応付けてプロファイル DB106aに保存する。
[0061] 以上により、ユーザプロファイルとユーザ状況とを対応付けてプロファイル DB106a に記憶させることができる。なお、ユーザプロファイルには、複数のユーザ状況が対 応付けられる場合がある。
[0062] (3)総合ユーザプロファイルの提供
次に、アプリケーション 110への総合ユーザプロファイルの提供について説明する 。管理装置 100は、任意のアプリケーション 110からの要求に応じ、要求時のユーザ 状況に応じた総合ユーザプロファイルを生成し、これを要求元に提供する。
[0063] (3— 1)要求の受信
まず、管理装置 100の要求受付部 104は、任意のアプリケーション 110から、アプリ ケーシヨン自身のアプリプロファイルを任意のタイミングで受信する。アプリプロフアイ ルと共に、状況データを受信しても良い。
[0064] (3- 2)現在のユーザ状況を含む状況データの特定
要求受付部 104は、アプリケーション 110から受け取ったデータの解析を行う。受 信データが状況データを含んでいる場合、要求受付部 104は、状況データ及びアブ リプロファイルを、ユーザプロファイル提供部 105に渡す。受信した状況データが含 むユーザ状況を現在のユーザ状況と見なし、総合ユーザプロファイルを生成すれば よいからである。
[0065] アプリケーション 110からユーザ状況の指定を受信していない場合、要求受付部 1 04は、現在のユーザ状況をユーザ状況管理部 102に問い合わせる。ユーザ状況管 理部 102は、状況データテーブル 102aから最も新しい状況データを抽出し、要求受
付部 104に返す。要求受付部 104は、状況データを受け取ると、受信した状況デー タ及びアプリプロファイルをユーザプロファイル提供部 105へ渡す。もっとも新し 、状 況データに含まれて 、るユーザ状況を現在のユーザ状況と見なし、総合ユーザプロ ファイルを生成するためである。
[0066] (3 - 3)関連状況を含む関連度データの特定
ユーザプロファイル提供部 105は、状況データに含まれるユーザ状況を特定し、特 定したユーザ状況の関連状況を含む関連度データを、ユーザ状況管理部 102から 取得する。ユーザプロファイル提供部 105は、現在のユーザ状況及び特定した関連 状況に対応するユーザプロファイルを、ユーザプロファイル管理部 106に要求する。 ユーザプロファイル管理部 106は、要求に従い、現在のユーザ状況及び関連状況に 対応するユーザプロファイルをプロファイル DB106aから抽出し、ユーザプロファイル 提供部 105に渡す。これらに基づいて総合ユーザプロファイルを生成するためである
[0067] 例えば、図 6に示すユーザプロファイルが記憶されており、現在のユーザ状況が「 通勤中」、関連状況が「休暇中」及び「勤務中」であるとする。この場合、「通勤中」に 対応するユーザプロファイルは存在しないが、「勤務中」及び「休暇中」に対応するュ 一ザプロファイルが存在する。そこで、ユーザプロファイル管理部 106は、これらをュ 一ザプロファイル提供部 105に渡す。
[0068] (3— 4)ユーザプロファイルの変換
(3— 4 1)関連度データに基づく変換
ユーザプロファイル提供部 105は、関連度データを用いて取得したユーザプロファ ィルの重み付けを行ヽ、現在のユーザ状況や関連状況に対応するユーザプロフアイ ルを統合する。
[0069] 図 7は、関連度データを用いたユーザプロファイルの重み付けの一例を示す説明 図である。図 7 (a)は関連状況に対応するユーザプロファイルである。図 7 (b)は統合 されたユーザプロファイルである。この図は、図 3に示す関連度データテーブル 102a が与えられ、現在のユーザ状況が「通勤中」の場合を例にとっている。図 3によれば、 ユーザ状況「通勤中」に関連のある他のユーザ状況は「勤務中」及び「休憩中」で、「
勤務中」は関連度「大」、「休憩中」は関連度「小」である。そこで、ユーザ状態「勤務 中」に対応するユーザプロファイルの「重要度」を、重み付けにより上げる。つまり、「 低」を「中」に、「中」を「高」に変換する重み付けを行う。同様に、ユーザ状態「休憩中 」に対応するユーザプロファイルの「重要度」を、重み付けにより下げる。つまり、「高」 を「中」に、「中」を「低」に下げる重み付けを行う。その結果、図 7 (a)に示すユーザプ 口ファイルが、同図(b)に示す要に統合される。
[0070] なお、この例におけるユーザプロファイルの重み付けの計算方法はあくまで一例で ある。同様にして、総合ユーザプロファイルを生成する場合には、関連度データに基 づ 、て、現在のユーザ状況や関連状況に対応するユーザプロファイルの値を変更す るとよ 、。
[0071] (3— 4 2)フォーマット変換
ユーザプロファイル提供部 105は、アプリプロファイルに記載されている情報に基づ き、統合されたユーザプロファイルのフォーマットを変換し、総合ユーザプロファイル を生成する。統合したユーザプロファイルを、要求元アプリケーション 110が利用可 能な形式に変換するためである。その後、ユーザプロファイル提供部 105は、総合ュ 一ザプロファイルを要求元アプリケーション 110に送信する。
[0072] [処理]
次に、プロファイル共有システムが行う処理の流れの一例について、図面を参照し て説明する。
[0073] ( 1)ユーザプロファイルの取得処理
図 8は、ユーザプロファイルの取得処理の流れの一例を示す説明図である。まず、 アプリケーション 110は、ユーザプロファイルを生成し(# 11)、アプリプロファイルと共 に管理装置 100に送信する ( # 12)。
[0074] 管理装置 100は、ユーザプロファイル及びアプリプロファイルを受信すると ( # 13)、 受信時のユーザ状況を特定するためのデータを抽出する(# 14)。例えば、管理装 置 100は、時刻情報やアプリケーションの識別子を抽出し、これを含む状況データを 状況データテーブル 102aから読み出す(# 15)。最後に、管理装置 100は、受信し たユーザプロファイルと、少なくとも状況データ中のユーザ状況と、を対応付けてプロ
ファイル DB 106aに格納する ( # 16)。
[0075] 以上の処理により、受信したユーザプロファイルとユーザ状況とが直接対応付けら れる。
[0076] (2)総合ユーザプロファイルの提供処理
図 9は、総合ユーザプロファイルの提供処理の流れの一例を示す説明図である。ま ず、アプリケーション 110は、ユーザプロファイルの要求を管理装置 100に送信する。 このとき、要求と共にまたは要求に代えて、アプリプロファイルを送信する(# 21)。
[0077] 管理装置 100は、アプリプロファイルを受信すると( # 22)、現在のユーザ状況を含 む状況データを特定する(# 23)。ついで、管理装置 100は、現在のユーザ状況に 関連する関連状況を含む関連度データを特定する(# 24)。さらに管理装置 100は、 現在のユーザ状況や関連状況に対応するユーザプロファイルをプロファイル DB106 aから読みだし(# 25)、重み付け及び変換を行い、総合ユーザプロファイルを生成 する(# 26)。最後に管理装置 100は、生成した総合ユーザプロファイルを要求元ァ プリケーシヨン 1 10に送信する(# 27、 # 28)。
[0078] 以上の処理により、アプリケーションがユーザプロファイルを要求したときのユーザ 状況に応じた総合ユーザプロファイルが生成され、活用度の高いユーザプロファイル を提供することができる。
[0079] [効果]
本実施形態によれば、管理装置 100が収集したユーザ情報と、知識 DB101に記 憶された判断基準データ及び関連度データに基づ!/、て、ユーザ状況情報を逐次モ 二タリングできる。その結果、アプリケーション 110から収集したユーザプロファイルを 、それが生成された時のユーザの状況と対応付けて保存することが可能となる。また 、アプリケーションが要求するユーザプロファイルが利用される状況 (現在のユーザ状 況)に関連する状況(関連状況)を関連度データに基づいて求めることにより、ユーザ プロファイルの利用状況に適した総合ユーザプロファイルを構築.提供することが可 能になる。さらに、全く異なるアプリケーション間で、互いにユーザプロファイルを共有 することが可能となる。
[0080] <第 2実施形態 >
前記第 1実施形態では、アプリケーション 110から収集したユーザプロファイルを、 ユーザ状況と対応付けてプロファイル DB106aに格納している力 ユーザプロフアイ ルとユーザ状況との対応付けを総合ユーザプロファイルの生成時に行うことも可能で ある。
[0081] [記憶される情報及び機能]
第 2実施形態に係るユーザプロファイル共有システムの構成は、図 1に示したものと 同様である。但し、プロファイル DB106aに記憶される情報が異なる。また、ユーザプ 口ファイルの変換方法が異なる。以下では、第 1実施形態とは異なる点について説明 する。
[0082] (1)プロフアイノレ DB
図 10は、プロファイル DB106aに記憶される情報の概念説明図である。プロフアイ ル DB106aには、収集したユーザプロファイルがリンク情報と対応付けて記憶されて いる。なお、この例では、アプリケーション毎にユーザプロファイルを記憶する例を示 している。リンク情報は、ユーザプロファイルが生成されたユーザ状況とユーザプロフ アイルとを結びつける。リンク情報としては、特に限定されないが、ユーザプロファイル の更新日時やアプリケーション識別子などを用いることができる。ユーザプロファイル に含まれる情報をリンク情報とすることもできる。
[0083] (2)現在のユーザ状況及び関連状況に対応するユーザプロファイルの特定
図 11は、ユーザプロファイル提供部 105による現在のユーザ状況及び関連状況に 対応するユーザプロファイルの特定の説明図である。図 11 (a)は変換前のユーザプ 口ファイルを示し、同図(b)は特定されたユーザプロファイルを用いた変換後のユー ザプロファイルを示す。この変換は、図 3に示す関連度データテーブル 101b及び図 4に示す状況データテーブルが与えられ、現在のユーザ状況が「通勤中」であり、リン ク情報が時刻情報の場合を例にとって示している。
[0084] この例では、記憶されているユーザプロファイルのうち、現在のユーザ状況「通勤中 」と関連のあるユーザ状況「勤務中」及び「休憩中」に生成されたのは、 Webブラウザ に対応するユーザプロファイルだけである。これは、ユーザプロファイルの更新日時と 状況データテーブル 102aとを比較することで求まる。すなわち、「勤務中」に相当す
る時間帯に更新されたユーザプロファイルは、 Webブラウザに対応するユーザプロフ アイルである。また、「休憩中」に更新されたユーザプロファイルは記憶されていない。 そこで、「勤務中」に相当する時間帯 13 : 00〜19 : 00に更新されたユーザプロフアイ ルだけを抽出し、さらに重み付けによりユーザプロファイル中の「重要度」を変更する ことで、同図(b)の統合されたユーザプロファイルを得る。
[0085] [処理]
次に、第 2実施形態に係るプロファイル共有システムが行う処理の流れの一例につ いて、図面を参照して説明する。
[0086] (1)ユーザプロファイルの取得処理
図 12は、第 2実施形態に係るユーザプロファイルの取得処理の流れの一例を示す 説明図である。まず、アプリケーション 110は、ユーザプロファイルを生成し(# 31)、 アプリプロファイルと共に管理装置 100に送信する( # 32)。
[0087] 管理装置 100のユーザプロファイル収集部 103は、ユーザプロファイル及びアプリ プロファイルを受信すると(# 33)、ユーザプロファイル管理部 106に渡す。ユーザプ 口ファイル管理部 106は、ユーザプロファイルがリンク情報を含む場合はそのままプロ ファイル DB106aにユーザプロファイルを格納する。ユーザプロファイルがリンク情報 を含まな ヽ場合は、ユーザプロファイル管理部 106はリンク情報と対応付けてユーザ プロファイルを格納する。例えば、ユーザプロファイル管理部 106は、受信時の時刻 情報やアプリケーションの識別子と対応付けてユーザプロファイルを格納しても良い
[0088] この処理により、ユーザプロファイルとリンク情報とを対応付けることができる。
[0089] (2)総合ユーザプロファイルの提供処理
図 13は、第 2実施形態に係る総合ユーザプロファイルの提供処理の流れの一例を 示す説明図である。まず、アプリケーション 110は、ユーザプロファイルの要求を管理 装置 100に送信する。このとき、要求と共にまたは要求に代えて、アプリプロファイル を送信する(# 41)。
[0090] 管理装置 100は、要求受付部 104によりアプリプロファイルを受信すると(# 42)、 現在のユーザ状況を含む状況データを特定する(# 43)。ついで、管理装置 100は
、現在のユーザ状況に関連する関連状況を含む関連度データを特定する ( # 44)。 さらに、現在のユーザ状況を含む状況データ及び関連状況を含む状況データから、 リンク情報を抽出する(# 44)。例えばリンク情報が時刻情報であれば、時刻情報を 抽出する。
[0091] さらに、管理装置のユーザプロファイル提供部 105は、抽出したリンク情報を用い、 現在のユーザ状況及び関連状況に対応するユーザプロファイルを、プロファイル DB 106aから抽出する(# 45)。すなわち、ユーザプロファイルに対応するリンク情報と状 況データから抽出したリンク情報とを比較し、現在のユーザ状況や関連状況に対応 するユーザプロファイルを検索する。その後、検索したユーザプロファイルに基づい て総合ユーザプロファイルを生成し、これを要求元に送信する( # 46〜 # 48)。
[0092] 以上の処理により、ユーザプロファイルとユーザ状況とを直接対応付けて記憶して V、な 、場合でも、ユーザプロファイルの利用時のユーザ状況に応じた総合ユーザプ 口ファイルを生成することが可能となる。
[0093] <第 3実施形態 >
前記第 1実施形態では、ユーザプロファイルに含まれている更新日時や重要度を 用い、複数のユーザプロファイルを重み付けすることにより統合プロファイルを生成し ている。しかし、ユーザプロファイルに更新日時や重要度が含まれていない場合でも 、重み付けは可能である。例えば、以下の方法が挙げられる。
[0094] (a)ユーザプロファイルの記憶時に、管理装置が日時を書き込む方法
ユーザプロファイル管理部 106は、ユーザプロファイルを受信した日時とユーザプ 口ファイルとを、対応づけてプロファイル DB106aに書き込む。ユーザプロファイル提 供時には、ユーザプロファイル管理部 106は、記憶されている日時と状況データテー ブルとに基づ!/、て、現在の状況や関連する状況に対応するユーザプロファイルを抽 出し、ユーザプロファイル提供部 105に渡す。その後、ユーザプロファイル提供部 10 5は、関連度データテーブルに基づ!/、て重み付けを行う。
[0095] または、ユーザプロファイル管理部 106は、ユーザプロファイルを受信した日時と状 況データテーブルとに基づ 、て、ユーザプロファイルと対応づけるユーザ状況を決定 し、ユーザ状況とユーザプロファイルとを対応づけてプロファイル DB106aに書き込
む。管理装置 100は、ユーザプロファイルの要求を受信した場合、前記第 1実施形態 と同様にして重み付けを行う。
[0096] (b)ユーザプロファイルの要求受信時に、管理装置がそのときのユーザ状況に対応 するユーザプロファイルの重要度を高くする方法
例えば前記 (a)に記載の方法により、ユーザプロファイルとユーザ状況とを対応づ けることができるとする。ユーザプロファイル提供部 105は、ユーザプロファイルの要 求を受信した日時から現在のユーザ状況を求め、現在のユーザ状況に対応するュ 一ザプロファイルの重要度を「高」に設定して重み付けを行う。例えば、ユーザプロフ アイルの要求受信時が「通勤中」である場合、「通勤中」のユーザプロファイルに重み を置いた統合ユーザプロファイルが生成される。このようにすれば、ユーザプロフアイ ルに更新日時や重要度が含まれている必要がないばかりか、関連度データテーブル を用いなくても、重み付けが可能である。
[0097] (c)ユーザプロファイルの更新日時に応じ、管理装置が重要度を設定する方法 ユーザプロファイルに更新日時が含まれている場合、ユーザプロファイル提供部 10 5は、その更新日時に基づいて重要度を設定してもよい。例えば、ユーザプロフアイ ルの要求受信時力 過去 1週間以内のユーザプロファイルの重要度を「高」に、過去 1週間以上 1ヶ月以内のものを重要度「中」に、それ以上過去のユーザプロファイルの 重要度を「低」に設定することが挙げられる。ユーザプロファイル提供部 105は、この ようにして設定した重要度に基づ 、て重み付けを行 、、統合ユーザプロファイルを生 成することができる。このようにすれば、ユーザプロファイルに重要度が含まれている 必要がないばかりか、関連度データテーブルを用いなくても重み付けが可能である。 この重み付けの方法は、前記 (a)〖こも適用可能である。
[0098] <実施例 >
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
[0099] 〔第 1実施例〕
(1)関連度データテーブル及び状況データテーブル
図 14 (a)、(b)は、第 1実施例における関連度データテーブル 101b及び状況デー タテーブル 102aをそれぞれ示す。図 14 (a)は、「食事中」と、「仕事中」、「通勤中」、
「在宅中」及び「休憩中」との関連度を示す。図 14 (b)は、ユーザが、「仕事中」、「在 宅中」、「食事中」において Webブラウザまたはメディアプレイヤーを利用していること を示す。ここでは Webブラウザ及びメディアプレイヤーをアプリケーション 110a, bとし て例示している。 Webブラウザ 110aは、ページ閲覧記録や検索語彙の入力記録な どに基づいて、ユーザがどのような情報に関心を持っているのかに関するユーザプロ ファイルを生成する。メディアプレイヤー 110bは、ユーザのコンテンツ視聴履歴など に基づ 、て、ユーザの嗜好に関するユーザプロファイルを生成する。
[0100] (2)処理
以下、 Webブラウザ 110aとメディアプレイヤー 110bとが管理装置 100にユーザプ 口ファイルを登録し、その後、 Webブラウザ 110aが登録されているユーザプロフアイ ルを取得する手順にっ 、て例示する。
[0101] (2— 1)ユーザプロファイルの取得と保存
図 15は、ユーザプロファイルの取得と保存の説明図である。アプリケーション 110a , bが生成するユーザプロファイルは、ユーザ状況と対応付けて保存される。
[0102] まず、同図(a)は、初期状態(2004Z2Z3 13 : 00以前)におけるプロファイル DB 106aの状態を示す。その後、仕事中にユーザによって利用されていた Webブラウザ 110aは作業終了後、同図(b)に示すユーザプロファイルを生成する。この例では、 Webブラウザは XML (extensible Markup Language)开式のユーザプロフアイ ルを生成している。
[0103] 管理装置 100のユーザプロファイル管理部 106は、アプリプロファイルから Webブ ラウザが生成したユーザプロファイルのフォーマットを理解し、受信したユーザプロフ アイルカも生成時刻及びユーザの嗜好情報に該当する部分の情報を抽出する。次 にユーザプロファイル管理部 106は、抽出した生成時刻およびアプリプロファイルを ユーザ状況管理部 102に渡し、対応する状況データを取得する。この例では、図 15 (b)のユーザプロファイル生成時刻に対応する状況データである「仕事中」が返され 、ユーザプロファイル管理手段は、その状況データと抽出したユーザ嗜好情報を関 係付けて保存する。図 15 (c)は、同図(b)のユーザプロファイル力も抽出した嗜好情 報を、ユーザ状況「仕事中」と対応付けてプロファイル DB106aに格納した結果を示
す。
[0104] 次に、メディアプレイヤーがユーザプロファイルをシステムに登録する。図 15 (d)は 、在宅中のユーザによって利用されていたメディアプレイヤ一力 作業終了後に生成 するユーザプロファイルである。この例では、メディアプレイヤ一は CSV形式のユー ザプロファイルを生成している。生成されたユーザプロファイルは、メディアプレイヤー のアプリプロファイルと共に、管理装置 100に送信される。
[0105] 管理装置 100のユーザプロファイル管理部 106は、アプリプロファイル力もメディア プレイヤーが生成したユーザプロファイルのフォーマットを理解し、受信したユーザプ 口ファイルから生成時刻、ユーザの嗜好情報に該当する部分の情報を抽出する。次 にユーザプロファイル管理部 106は、抽出した生成時刻およびアプリプロファイルを ユーザ状況管理部 102に渡し、対応する状況データを取得する。この例では、図 15 (d)のユーザプロファイル生成時刻に対応する状況データ「在宅中」が返される。ュ 一ザプロファイル管理部 106は、その状況データと抽出したユーザ嗜好情報とを関 係付けて保存する。図 15 (e)は、同図(d)のユーザプロファイル力も抽出した嗜好情 報を、ユーザ状況「在宅中」と対応付けてプロファイル DB106aに格納した結果を示 す。
[0106] なお、ユーザプロファイル管理部 106は、嗜好情報そのものをユーザ状況と対応づ けるのではなぐ嗜好情報へのポインタやリンクを、ユーザ状況と対応づけて記憶して ちょい。
[0107] また、ユーザ状況と嗜好情報との対応付けを、ユーザプロファイルの受信時ではな ぐユーザプロファイルの提供時に行ってもよいことは、前記第 2実施形態で述べたと おりである。
[0108] (2— 2)総合ユーザプロファイルの提供
次に、 Webブラウザ 110aが、管理装置 100からユーザプロファイルを取得する手 順について説明する。
[0109] 食事中のユーザによって利用される Webブラウザ 110aは、作業開始時にアプリプ 口ファイルを管理装置 100へ送信する。アプリプロファイルを受け取った管理装置 10 0は、現在のユーザ状況に対応する状況データを、ユーザ状況管理部 102により状
況データテーブル 102aから読み出す。この例では「食事中」というユーザの状況デ ータが返されるとする。
[0110] 次に、ユーザ状況管理部 102は、読み出したデータを、ユーザプロファイル提供部 105に送信する。ユーザプロファイル提供部 105は、「食事中」に関連する状況デー タおよび関連度データを、ユーザ状況管理部 102から取得し、ユーザプロファイル提 供部 109へと送信する。
[0111] ユーザプロファイル提供部 105は、状況データに対応するユーザプロファイルを取 得する。例えば、「食事中」に対応するユーザプロファイルと、「食事中」の関連状況 である「仕事中」、「通勤中」、「在宅中」及び「休憩中」に対応するユーザプロファイル とを、ユーザプロファイル管理部 106から取得する。この例では、図 15 (e)のユーザ プロファイル全体が取得される。
[0112] 次に、ユーザプロファイル提供部 105は、図 14 (a)の関連度データに基づいて、各 状況データに関連付けられているユーザプロファイルを重み付けしてソートし、さらに ソートしたユーザプロファイルを Webブラウザ 110aに合うフォーマットに変換する。図 16は、ユーザプロファイルに対する関連度による重み付けとソートの例を示す。図 17 は、 Webブラウザ 110aが利用可能なフォーマットへ変換された総合ユーザプロファ ィルを示す。その後、ユーザプロファイル提供部 105は、生成した総合ユーザプロフ アイルを Webブラウザ 110aへと送信する。
[0113] 上記の処理により、 Webブラウザとメディアプレイヤ一は、ユーザ状況に合うユーザ プロファイルを互 ヽに共有することができる。
[0114] 〔第 2実施例〕
次に、 Webブラウザと、インスタントメッセンジャー (IM)と、携帯電話に搭載されて いるメーラーである携帯メールと、をアプリケーションとして用いた例を示す。 Webブラ ゥザ 110aは、第 1実施例と同様のユーザプロファイルを生成する。 IMl lOb及び携 帯メール 110cは、ユーザが好む話題や交換するファイルの種類の履歴などに基づ V、て、ユーザの嗜好に関するユーザプロファイルを生成する。
[0115] (1)関連度データテーブル及び状況データテーブル
図 18 (a) , (b)は、本実施例における関連度データテーブル 101b及び状況データ
テーブル 102aをそれぞれ示す。同図(a)は、ユーザ状況「通勤中」と、「仕事中」、「 帰宅中」及び「在宅中」との関連度合いを示す。同図(b)は、ユーザが「仕事中」、「帰 宅中」、「在宅中」、「通勤中」において、 Webブラウザ、 IM、携帯メールを利用してい ることを示す。
[0116] (2)処理
以下、 Webブラウザ 110aと IM110bが管理装置 100にユーザプロファイルを登録 し、その後、携帯メール 110cが登録されているユーザプロファイルを取得する手順に ついて例示する。
[0117] (2— 1)ユーザプロファイルの取得と保存
まず、 Webブラウザ 110aは、第 1実施例と同様にして図 19 (a)に示すユーザプロフ アイルを管理装置 100に登録する。
[0118] 管理装置 100のユーザプロファイル管理部 106は、受信したユーザプロファイルを 、各アプリケーションごとに保存する。図 19 (a)は、仕事中に生成された IT関連のプ 口ファイルと、帰宅中に生成された洋楽関連のプロファイルと力 Webブラウザ 110a が生成したユーザプロファイルとして保存されることを示す。ユーザプロファイル管理 部 106は、受信したアプリプロファイルに基づいて、ユーザプロファイルが Webブラウ ザ 110aによって生成されたことを確認し、 Webブラウザ用のディレクトリなどにユーザ プロファイルを保存する。
[0119] 次に、仕事中及び在宅中にユーザによって利用されていた IMl lObは、作業終了 後、それぞれユーザプロファイルを生成する。図 20 (a)は、 IMが生成するユーザプロ ファイルの例を示す。ここでは、 IMは、 CSV形式のユーザプロファイルを生成してい る。ユーザプロファイル管理部 106は、受信したアプリプロファイルに基づいて、ユー ザプロファイル力 Mによって生成されたことを確認し、 IM用のディレクトリなどにユー ザプロファイルを保存する。なお、本実施例では、ユーザプロファイルが状況データと 直接対応付けられていない。
[0120] (2— 2)総合ユーザプロファイルの提供
次に、携帯メール 110bが、管理装置 100からユーザプロファイルを取得する手順 について説明する。通勤中にユーザによって利用される携帯メール 110cは、作業開
始時にアプリプロファイルを管理装置 100に送信する。
[0121] アプリプロファイルを受け取った管理装置 100の要求受付部 104は、現在のユーザ 状況に対応する状況データを、ユーザ状況管理部 102から取得する。この例では「 通勤中」というユーザの状況データが返される。次に、要求受付部 104は、取得した 状況データをユーザプロファイル提供部 105へ渡す。
[0122] ユーザプロファイル提供部 105は、「通勤中」に関連する状況データおよび関連度 データを、ユーザ状況管理部 102から取得し、ユーザプロファイル管理部 106に渡 す。
[0123] ユーザプロファイル提供部 105は、状況データに対応するユーザプロファイルを、 ユーザプロファイル管理部 106から取得する。この例では、「通勤中」の関連状況で ある「仕事中」、「帰宅中」及び「在宅中」にそれぞれ関連付けられているユーザプロフ アイルを取得する。ただし、本実施例ではユーザプロファイルは状況データと直接関 連付けられていないため、ユーザプロファイル管理部 106は、状況データに対応する 時刻データをリンク情報として用い、各アプリケーションごとに保存されているユーザ プロファイルを取得する。
[0124] 具体的には、ユーザプロファイル管理部 106は、「仕事中」に生成されたユーザプロ ファイルを取得するためには、「仕事中」に対応付けられている時刻「2004Z2Z3 13 : 00〜19 : 00」に生成されたユーザプロファイルを検索する。このとき、 Webブラウ ザ 110aのユーザプロファイルからは、 IT関連のユーザプロファイルが、 IMl lObのュ 一ザプロファイルからは AV機器関連のユーザプロファイル力 それぞれ選択される。 同様に、「帰宅中」に対応する時間帯に生成されたユーザプロファイルがそれぞれ選 択され、ユーザプロファイル提供部 105に渡される。
[0125] 次に、ユーザプロファイル提供部 105は、図 18 (a)の関連度データに基づいて、各 状況データに関連付けられて 、るユーザプロファイルの重み付けをおこな、、各ァプ リケーシヨンごとにユーザプロファイルデータのマージを行う。図 19 (b)は、 Webブラ ゥザ 110aのユーザプロファイルに対して重み付けを行い、マージしたものを示す。図 20 (b)は、 IM110bのユーザプロファイルに対して重み付けを行い、マージしたもの の例を示す。
[0126] さらに、ユーザプロファイル提供部 105は、マージされた各アプリケーションのユー ザプロファイルを、ユーザプロファイルを要求して 、るアプリケーションが利用可能な フォーマットへと変換する。図 19 (c)、図 20 (c)は、それぞれウェブブラウザ 110a及 び IM110b用のユーザプロファイルを、携帯メールで利用可能なフォーマットへと変 換した例を示す。
[0127] 更にユーザプロファイル提供部 105は、これらのユーザプロファイルをマージした後 に、携帯メール 110cに対して提供する。図 21は、図 19 (c)、図 20 (c)に示すユーザ プロファイルをマージして生成された総合ユーザプロファイルを示す。
[0128] 以上により、携帯メール 110cにおいて、 Webブラウザ 110a、 IMl lOcで生成され た総合ユーザプロファイルを、状況に応じて利用することが可能になる。
[0129] 〔第 3実施例〕
次に、 Webブラウザと、メーラーと、カーナビゲーシヨンシステムゲーシヨンシステム と、をアプリケーション 110として用いた例を示す。
[0130] Webブラウザ 110aは、第 1実施例と同様にユーザプロファイルを生成する。メーラ 一は、ユーザが好む話題や交換するファイルの種類の履歴などに基づいて、 Webブ ラウザと同様にユーザの嗜好に関するユーザプロファイルを生成する。
[0131] (1)関連度データテーブル、状況データテーブル及びオントロジーファイル
図 22 (a)、 (b)は、本実施例における関連度データテーブル 101b及び状況データ テーブル 102aをそれぞれ示す。同図(a)は、ユーザ状況「仕事中」、「帰宅中」及び「 在宅中」との関連度合いを示す。同図(b)は、ユーザが「仕事中」、「帰宅中」、「在宅 中」、「通勤中」において、 Webブラウザ、 IMまたはカーナビゲーシヨンシステムを利 用していることを示す。オントロジーファイルは、ユーザプロファイルの変換に用いら れる。
[0132] (2)処理
以下、 Webブラウザ 110aとメーラー 110bが管理装置 100にユーザプロファイルを 登録し、その後、カーナビゲーシヨンシステム 110cが登録されているユーザプロファ ィルを取得する手順にっ ヽて例示する。
[0133] (2— 1)ユーザプロファイルの取得と保存
まず、 Webブラウザ 110a及びメーラー 110bは、それぞれユーザプロファイルを生 成して管理装置 100に登録する。ユーザプロファイル管理部 106は、受信したユー ザプロファイルを各アプリケーションごとに保存する。図 23 (a)及び図 24 (a)は、ァプ リケーシヨン毎に保存されたユーザプロファイルの概念説明図である。本実施例では 、ユーザプロファイルが状況データと直接対応付けられて 、な 、。
[0134] (2— 2)総合ユーザプロファイルの提供
次に、カーナビゲーシヨンシステム 110cが管理装置 100から、ユーザプロファイル を取得する手順にっ 、て説明する。
[0135] 通勤中にユーザによって利用されるカーナビゲーシヨンシステム 110cは、作業開 始時に、アプリプロファイルを管理装置 100へ送信する。
[0136] 管理装置 100の要求受付部 104は、現在のユーザ状況に対応する状況データを、 ユーザ状況管理部 102から取得する。この例では「通勤中」というユーザの状況デー タが返される。次に、取得した状況データは、ユーザプロファイル提供部 105を介し、 ユーザ状況管理部 102に渡される。
[0137] ユーザ状況管理部 102は、「通勤中」に関連する状況データおよび関連度データ を状況データテーブル 102aから取得し、ユーザプロファイル提供部 105に渡す。
[0138] ユーザプロファイル提供部 105は、状況データに対応するユーザプロファイルを、 ユーザプロファイル管理部 106から取得する。この例では、「通勤中」の関連状況で ある「仕事中」、「帰宅中」及び「在宅中」に対応するユーザプロファイルを、ユーザプ 口ファイル管理部 106から取得する。本実施例では、ユーザプロファイルが状況デー タと直接対応付けられていない。そのため、ユーザプロファイル管理部 106は、状況 データに対応する時刻データをリンク情報に用い、各アプリケーションごとに保存され て 、るユーザプロファイルを取得する。
[0139] 具体的には、ユーザプロファイル管理部 106は、「仕事中」に生成されたユーザプロ ファイルを取得するためには、「仕事中」に対応付けられている時刻「2004Z2Z3 13 : 00〜19 : 00」に生成されたユーザプロファイルを検索する。その結果、図 23 (a) 上段に示す IT関連のユーザプロファイルが抽出される。同様に、「帰宅中」に対応す る時間帯に生成されたユーザプロファイルとして、図 23 (a)下段に示す洋楽関連の
ユーザプロファイルが抽出される。また、「在宅中」に対応する時間帯に生成されたュ 一ザプロファイルとして、図 24 (a)に示すメーラー用ユーザプロファイルが抽出され、 ユーザプロファイル提供部 105に渡される。
[0140] 次に、ユーザプロファイル提供部 105は、関連度データに基づいて、各状況データ に関連付けられて 、るユーザプロファイルの重み付けをおこな 、、各アプリケーション ごとにユーザプロフアイノレデータのマージを行う。図 23 (b)は、 Webブラウザの 2つの ユーザプロファイルを重み付けしてマージした例を示す。
[0141] 次に、ユーザプロファイル提供部 105は、マージされた各アプリケーションのユーザ プロファイルを、ユーザプロファイルを要求して 、るアプリケーションが利用可能なフ ォーマットへと変換する。図 24 (c)は、同図(b)に示すユーザプロファイルを、カーナ ピゲーシヨン 110cが利用可能なフォーマットに変換した例を示す。この例では、カー ナビゲーシヨンシステム 110cと Webブラウザ 110aは、同一のユーザプロファイルの フォーマットを利用すると仮定する。従って、 Webブラウザ 110aのユーザプロフアイ ルに対しての変換処理は行われず、メーラー 110b用のユーザプロファイルをカーナ ピゲーシヨンシステム 110c用のフォーマットに変換する。
[0142] ここで、アプリケーションのユーザプロファイルのフォーマットを変換'統合する際に 、利用されている語彙の差異が問題になることがある。例えば、図 23が示す Webブラ ゥザ 110aのプロファイルでは「IT関連」と!、う語句が、図 24のメーラーのプロファイル では「Information TechnologyJという語句に対応する。これらの言葉は同一の意 味を持つ力 そのことが明示されていない限り、「IT関連」と information Techno logyjは別の嗜好情報として扱われ、その値を統合することができなくなる。この問題 を解消するために、図 22 (c)に例示するオントロジーファイルが用いられる。オントロ ジーファイルは、語彙や概念の関係を示すものである。このオントロジーファイルは、「 IT」と information Technology が同一の概念であることを定義している。図 24 ( b)は、メーラー 110bで利用されている嗜好情報に関する語彙を、このオントロジーフ アイルを用い、カーナビゲーシヨンシステム 110cで利用されて 、る語彙に変換したュ 一ザプロファイルである。オントロジーファイルを利用することで、ユーザプロファイル 提供部 105は、異なるアプリケーションのユーザプロファイルを統合することが可能に
なる。
[0143] 語彙変換を行った後、ユーザプロファイル提供部 105は、図 24 (b)に示すメーラー 110bのユーザプロファイルを、カーナビゲーシヨンシステム 110c用のフォーマットに 変換する。更にユーザプロファイル提供部 105は、 Webブラウザ及びメーラーのユー ザプロファイルをマージし、これをカーナビゲーシヨンシステム 110cに対して提供す る。
[0144] 以上のようにして、アプリケーション 110間で利用可能なユーザプロファイルのフォ 一マットが異なる場合でも、アプリケーション同士でのユーザプロファイルの共有が可 能となる。
[0145] <その他の実施形態 >
上記の管理装置 100が実行する方法、その方法を実行するためのプログラム及び そのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明の範囲に 含まれる。ここで記録媒体としては、コンピュータが読み書き可能なフレキシブルディ スク、ハードディスク、半導体メモリ、 CD-ROM, DVD,光磁気ディスク(MO)、そ の他のものが挙げられる。
[0146] なお、上記の実施形態や実施例は本発明の例示であり、本発明はこれらに限定さ れるものではない。
産業上の利用可能性
[0147] 本発明を利用すれば、ユーザの状況を考慮して複数の機器'サービスでユーザプ 口ファイルを共有することにより、機器 ·サービスをパーソナライズすることができる。