WO2006049105A1 - 表示装置および電子装置 - Google Patents

Abstract

　表示装置は、光の射出量を画素ごとに制御して発光表示を行う第１の表示部と、外光を透過する透過状態と反射する反射状態とが画素ごとに設定可能とされ、透過領域と反射領域との組み合わせで表示を行う第２の表示部とを備える。そして、第２の表示部の透過領域を通して第１の表示部を視認し得るよう該第１の表示部に該第２の表示部が積層される。

Description

明 細 書

表示装置および電子装置

技術分野

[0001] 本発明は、画像や文字の表示が可能な表示装置、および、このような表示装置を 搭載した電子装置に関する。

背景技術

[0002] 携帯電話機やデジタルカメラ、 PDAなどの電子機器に薄型表示装置が広く利用さ れている。ネマチック液晶素子を用いた表示装置は、画素ごとに透過率が制御される 透過型の液晶素子を背面から照明することにより、液晶素子に形成される像が可視 ィ匕される。液晶素子はそれ自体が発光しないため、液晶素子を照明する照明部材（ たとえばバックライト）が必要とされる。素子自体が発光する有機 EL (エレクトロルミネ ッセンス）素子を液晶素子の代わりに用いて、バックライト部材を不要にした表示装置 も知られている。このような液晶表示装置や有機 EL表示装置の構成は、たとえば、 特許文献 1、特許文献 2に開示されている。

[0003] 一方、レ、わゆる電子ペーパーや電子ブック（登録商標）などの表示装置として、コレ ステリック液晶や PN液晶（ポリマーネットワーク液晶）を用いたものが知られている（た とえば、特許文献 3,特許文献 4参照）。これらは外光を照明光として利用するもので 、液晶素子の透過状態 Z反射状態が画素ごとに切換可能に構成される。反射状態 に切換られた画素は外光を拡散反射して例えば PN液晶では白っぽく視認され、透 過状態に切換られた画素は外光を透過する。液晶下部に外光を吸収する黒色板等 の吸収層を設けておく場合には、当該画素は黒っぽく視認される。このような表示装 置は、発光を伴わなレ、ために消費電力がわずかですむ。

[0004] 特許文献 1 :特開 2004-125962号公報

特許文献 2：特開 2004-127662号公報

特許文献 3：特開 2003-140114号公報

特許文献 4 :特開 2003-98541号公報

発明の開示 発明が解決しょうとする課題

[0005] 上述した発光を伴うタイプの表示装置は、階調表現が豊かで描画速度が速い反面 、バックライト部材ゃ素子自体を発光させるために電力消費がかさむ。一方、外光を 利用するタイプの表示装置は、表示状態を維持するための電力消費はわずかである が、透過状態 Z反射状態の切換えに時間を要するため描画速度が遅い。そこで、消 費電力を抑えつつ、描画を短時間で行う表示装置が望まれる。

課題を解決するための手段

[0006] 本発明の第 1の態様によると、表示装置は、光の射出量を画素ごとに制御して発光 表示を行う第 1の表示部と、外光を透過する透過状態と反射する反射状態とが画素 ごとに設定可能とされ、透過領域と反射領域との組み合わせで表示を行う第 2の表示 部とを備え、第 2の表示部の透過領域を通して第 1の表示部を視認し得るよう該第 1 の表示部に該第 2の表示部が積層される。

本発明の第 2の態様によると、第 1の態様の表示装置において、第 1の表示部が表 示を行うとき、第 2の表示部は、少なくとも第 1の表示部の表示領域に対応する第 2の 表示部の領域を透過領域とするのが好ましレ、。

本発明の第 3の態様によると、第 1の態様の表示装置において、第 2の表示部が表 示を行うとき、第 1の表示部は、第 2の表示部の表示領域に対応する第 1の表示部の 全画素を非射出状態とするのが好ましレ、。

本発明の第 4の態様によると、第 1の態様の表示装置において、第 2の表示部が表 示を行うとき、第 1の表示部は、第 2の表示部の表示領域の透過領域を含む所定領 域に対応する第 1の表示部の画素を射出状態とし、他の画素を非射出状態とするの が好ましい。

本発明の第 5の態様によると、第 3または 4の態様の表示装置において、第 2の表示 部が表示領域で表示を行い、第 1の表示部が他の表示領域で表示を同時に行うとき 、第 2の表示部は第 1の表示部の他の表示領域に対応する領域を透過領域とするの が好ましい。

本発明の第 6の態様によると、第 1の態様の表示装置において、条件に応じて第 1 の表示部と第 2の表示部のいずれ力 ^選択する表示制御部をさらに備え、第 1の表 示部が選択された場合には、第 2の表示部は、少なくとも第 1の表示部の表示領域に 対応する第 2の表示部の領域を透過領域とし、第 2の表示部が選択された場合には 、第 1の表示部は、第 2の表示部の反射領域に対応する画素を非射出状態とするの が好ましい。

本発明の第 7の態様によると、第 6の態様の表示装置において、表示内容を検出す る検出部をさらに備え、表示制御部は検出部の検出結果に応じて第 1の表示部と第 2の表示部のレ、ずれかを選択するのが好ましレ、。

本発明の第 8の態様によると、第 6の態様の表示装置において、周囲の明るさを検 出する検出部をさらに備え、表示制御部は検出部により所定の明るさ以上であること が検出された場合には第 2の表示部を選択し、所定の明るさ未満であることが検出さ れた場合には第 1の表示部を選択するのが好ましい。

本発明の第 9の態様によると、第 6の態様の表示装置において、電源電池の残量を 検出する検出部をさらに備え、表示制御部は検出部により残量が所定値以上である ことが検出された場合には第 1の表示部を選択し、所定値未満であることが検出され た場合には第 2の表示部を選択するのが好ましい。

本発明の第 10の態様によると、第 1の態様の表示装置において、第 1の表示部と第 2の表示部の表示を制御する表示制御部をさらに備え、表示制御部は、 （1)第 1の表 示部へ描画を指示するとともに、少なくとも第 1の表示部による描画領域に対応する 第 2の表示部の画素を透過状態にするように第 2の表示部へ指示し、（2)第 2の表示 部へ第 1の表示部と少なくとも表示色以外が同内容の描画を指示するとともに、第 2 の表示部による描画領域に対応する第 1の表示部の画素を、第 2の表示部による描 画速度に同期して所定色に描画するように第 1の表示部へ指示し、（3)第 2の表示部 による描画の終了後、少なくとも第 1の表示部に対する表示制御を停止するのが好ま しい。

本発明の第 11の態様によると、第 1の態様の表示装置において、第 1の表示部と第 2の表示部の表示を制御する表示制御部をさらに備え、表示制御部は、 （1)第 1の表 示部へ描画を指示するとともに、少なくとも第 1の表示部による描画領域に対応する 第 2の表示部の画素を透過状態にするように第 2の表示部へ指示し、（2)第 2の表示 部へ第 1の表示部と同内容の描画を指示し、（3)第 2の表示部による描画の終了後 に、少なくとも第 1の表示部に対する表示制御を停止するのが好ましい。

本発明の第 12の態様によると、第 1〜： 11のいずれかの態様の表示装置において、 第 1の表示部は、表示素子として液晶素子を有し、バックライトを用いて発光表示を 行うのが好ましい。

本発明の第 13の態様によると、第 1〜： 11のいずれかの態様の表示装置において、 第 1の表示部は、表示素子としてエレクト口ルミネッセンス素子を有するのが好ましレヽ 本発明の第 14の態様によると、第 1〜： 13のいずれかの態様の表示装置において、 第 1の表示部は、カラー表示を行うのが好ましい。

本発明の第 15の態様によると、第 1〜： 14のいずれかの態様の表示装置において、 第 2の表示部は、電源オフ状態で表示状態を維持することが可能な表示素子を有す るのが好ましい。

本発明の第 16の態様によると、第 15の態様の表示装置において、第 2の表示部は 、表示素子としてコレステリック液晶素子を有するのが好ましい。

本発明の第 17の態様によると、第 1〜： 14のいずれかの態様の表示装置において、 第 2の表示部は、表示素子としてポリマーネットワーク液晶を有するのが好ましい。 本発明の第 18の態様によると、第 1〜： 11のいずれかの態様の表示装置において、 第 1の表示部はアクティブ駆動型表示素子を有し、第 2の表示部はパッシブ駆動型 表示素子を有し、第 2の表示部による描画速度は第 1の表示部による描画速度より遅 いのが好ましい。

本発明の第 19の態様によると、第 10または 11の態様の表示装置において、第 1の 表示部を照明する照明部をさらに備え、表示制御の停止は照明部の消灯を含むの が好ましい。

本発明の第 20の態様によると、第 10または 11の態様の表示装置において、第 1の 表示部は自発光型表示素子を有し、表示制御の停止は第 1の表示部への給電停止 を含むのが好ましい。

本発明の第 21の態様によると、第 18〜20のいずれかの態様の表示装置において 、第 2の表示部は、画素ごとに制御された透過および反射の状態を給電停止後も保 持するのが好ましい。

本発明の第 22の態様によると、電子装置は、第 1の態様の表示装置と、第 1の表示 部と第 2の表示部の表示を制御する表示制御部とを備える。

本発明の第 23の態様によると、第 22の態様の電子装置において、表示制御部は、 電子装置の電源オン時には少なくとも第 1の表示部の表示を許可し、電子装置の電 源オフ時には、第 1の表示部の表示を不可として第 2の表示部の表示を許可するの が好ましい。

本発明の第 24の態様によると、第 23の態様の電子装置において、表示制御部は、 電源オフ時であって第 2の表示部における表示内容を更新するときに、第 2の表示部 に電力を供給するよう電源を制御するのが好ましい。

本発明の第 25の態様によると、第 23の態様の電子装置において、表示制御部は、 電源オン時には第 1の表示部で表示を行い、電源のオフ操作がなされると、第 2の表 示部に切換えて表示を行うのが好ましい。

本発明の第 26の態様によると、第 24または 25の態様の電子装置において、表示 制御部は、第 2の表示部での表示時に電源のオン操作がなされると、第 1の表示部 に切換えて表示を行うのが好ましい。

本発明の第 27の態様によると、第 22の態様の電子装置において、表示制御部は、 第 1の表示部での表示時に、何らの操作もなされない状態が所定時間継続すると、 第 2の表示部に切換えて表示を行うのが好ましい。

本発明の第 28の態様によると、第 22の態様の電子装置において、表示制御部は、 第 2の表示部での表示時に何らかの操作が行われると、第 1の表示部に切換えて表 示を行うのが好ましい。

本発明の第 29の態様によると、第 22の態様の電子装置において、動作モードを設 定する設定部をさらに備え、表示制御部は、設定部によって設定された動作モード に応じて、表示装置による表示を第 1の表示部と第 2の表示部とで切換えるのが好ま しい。

本発明の第 30の態様によると、第 22の態様の電子装置において、表示制御部は、 表示装置に表示する表示コンテンツに応じて、表示装置による表示を第 1の表示部と 第 2の表示部とで切換えるのが好ましい。

本発明の第 31の態様によると、第 22の態様の電子装置において、表示制御部は、 予め設定された時間帯では第 2の表示部による表示を不可として第 1の表示部による 表示を許可し、それ以外の時間帯では第 1の表示部または第 2の表示部での表示を 許可するのが好ましい。

本発明の第 32の態様によると、第 22〜31のいずれかの態様の電子装置において 、第 1の表示部における表示内容は画像を含むのが好ましい。

本発明の第 33の態様によると、第 22〜32のいずれかの態様の電子装置において 、第 2の表示部における表示内容は、 日付、時亥 lj、 ノ /テリ残量、メニュー情報、ユー ザの入力情報の少なくともいずれ力、 1つを含むのが好ましい。

本発明の第 34の態様によると、第 22〜32のいずれかの態様の電子装置において 、被写体を撮影する撮影部をさらに備え、第 2の表示部における表示内容は、撮影 履歴、撮影条件、撮影画像の少なくともいずれか 1つを含むのが好ましい。

本発明の第 35の態様によると、第 22〜32のいずれかの態様の電子装置において 、電子装置の外部の装置と通信をする通信部をさらに備え、第 2の表示部における 表示内容は、通信部による通信により得た情報を含むのが好ましい。

本発明の第 36の態様によると、第 33または 35の態様の電子装置において、表示 制御部は、第 2の表示部における表示内容を所定時間ごとに更新するのが好ましレ、 本発明の第 37の態様によると、第 22〜36のいずれかの態様の電子装置において 、第 2の表示部による表示は、同一内容の表示の継続に電力を要しないのが好まし レ、。

本発明の第 38の態様によると、第 22〜37のいずれかの態様の電子装置において 、第 1の表示部による表示は、カラー表示が可能であるのが好ましい。

なお、上記表示部は表示手段と、表示制御部は表示制御手段と、照明部は照明手 段と、設定部は設定手段と、撮影部は撮影手段と、通信部は通信手段と置き換えて あよい。 発明の効果

[0007] 本発明によれば、光の射出量を画素ごとに制御して発光表示を行う第 1の表示部と 、外光を透過する透過状態と反射する反射状態とが画素ごとに設定可能な第 2の表 示部とを設け、第 2の表示部の透過領域を通して第 1の表示部が視認し得るよう第 1 の表示部に第 2の表示部を積層したので、表示内容等によって適切な表示部を選択 して使用することができ、省電力に寄与することができる。また、第 2の表示部に必要 な吸収層を第 1の表示部にて兼用できる構成のため、別体の吸収層が不要であり、 部品点数の低減が図れる。さらに、 2種類の表示部は積層状態にあるため、その配 置スペースは 1種類の表示部を設ける場合と殆ど変わらない。

図面の簡単な説明

[0008] [図 1]表示装置の構成を説明する正面図である。

[図 2]表示装置の構成を説明する側面図である。

[図 3]図 2の一部を拡大した図である。

[図 4]表示装置の制御ブロック図である。

[図 5]画像表示を説明する図である。

[図 6]文字表示を説明する図である。

[図 7]混在表示を説明する図である。

[図 8]文字のカラー表示を説明する図である。

[図 9]CPUによって行われる描画処理手順を説明するフローチャートである。

[図 10]第 1の表示モジュールによる描画を説明する図である。

[図 11]第 2の表示モジュールによる描画を説明する図である。

[図 12]第 1の表示モジュールによる描画を説明する図である。

[図 13]表示装置が搭載された PDAを例示する図である。

[図 14]CPUによって行われる描画処理手順を説明するフローチャートである。

[図 15]表示装置が搭載されるデジタルカメラの上面図。

[図 16]上記デジタルカメラの背面図。

[図 17]上記デジタルカメラの正面図。

[図 18]表示装置の制御ブロック図。 [図 19]電源オフ時の表示例を示す図で、 日付および時刻を表示した例を示す。

[図 20]図 19と同様の図で、撮影履歴を表示した例を示す。

[図 21]図 19と同様の図で、撮影条件等を表示した例を示す。

[図 22]図 19と同様の図で、メニュー項目を表示した例を示す。

[図 23]図 19と同様の図で、 1画像を表示した例を示す。

[図 24]図 19と同様の図で、複数画像をサムネイル表示した例を示す。

[図 25]図 19と同様の図で、複数種類の表示を同時に行った例を示す。

[図 26]表示装置が搭載される携帯電話機の正面図、側面図および背面図。

[図 27]携帯電話機の制御系のブロック図。

[図 28]表示装置の変形例を示す図。

[図 29]表示装置の更なる変形例を示す図。

[図 30]表示装置の更なる変形例を示す図。

発明を実施するための最良の形態

[0009] 第 1の実施の形態

以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。本 発明の第 1の実施の形態による表示装置 100は、図 13に示すように、 PDA200ある いは不図示の携帯電話機、デジタルカメラや電子書籍ビューヮなどの電子装置 (電 子機器）に搭載されるものである。

[0010] 図 1および図 2は表示装置 100の構成を説明する図であり、図 1は正面図、図 2は 側面図である。図 1において、表示装置 100は有効表示領域 100a内に画像やテキ ストなどを表示する。

[0011] 図 2において、表示装置 100は第 1の表示モジュール 10と第 2の表示モジュール 2 0とを積層して構成される。積層された 2つの表示モジュール 10、 20は、ノ ックライト 部材によって第 1の表示モジュール 10側から照明される。バックライト部材は高輝度 白色 LED141、白色 LED141が実装される LED基板 142、および導光板 14によつ て構成される。導光板 14は、少なくとも上記有効表示領域 100aより広い面積を有す る。導光板 14は、白色 LED141から発せられ、導光板 14の側面（図 1、図 2において 右)から導光板 14内に入射された光を有効表示領域 100a内で輝度が均一な面照 明光に変換し、この面照明光で第 1の表示モジュール 10を照明する。観察者は、図 2において上から表示画像を観察する。

[0012] 第 1の表示モジュール 10および第 2の表示モジュール 20には、それぞれ後述する 表示制御回路からフレキシブル配線基板 150および 151を介して表示データや駆動 信号などが供給される。

[0013] 図 3は、表示装置 100の内部構造を説明するために図 2の一部を拡大した図である 。図 3において、第 1の表示モジュール 10は、たとえば、周知の TFT方式の液晶パネ ルによって構成される。液晶 11が 2枚のガラス基板 12aおよび 12b間に封入され、こ れらガラス基板 12aおよび 12bを挟むように第 1の偏光板 13aおよび第 2の偏光板 13 bが配設される。ここで、第 2の偏光板 13bを通過する光の偏光方向と、第 1の偏光板 13aを通過する光の偏光方向とは 90度異なるように構成されている。また、ガラス基 板 12bおよび第 2の偏光板 13b間には、不図示のカラーフィルタが配設されている。

[0014] 液晶 11は、ガラス基板 12の内側に設けられている不図示の透明電極から電圧が 印加されていない状態では、液晶層内の液晶分子の配列（配向）によって液晶層の 中に入射された光の偏光方向を 90度回転させる。これにより、第 1の偏光板 13aを介 して液晶 11内に入射された偏光光は、液晶層内で 90度回転された後に第 2の偏光 板 13bを通過して第 1の表示モジュール 10から射出され、第 2の表示モジュール 20 へ入射される。

[0015] 一方、不図示の透明電極から電圧が印加された液晶 11は、液晶層内の液晶分子 の配列が変わり、入射光の偏光方向を 90度回転させなくなる。これにより、第 1の偏 光板 13aを介して液晶 1 1内に入射された偏光光は、第 2の偏光板 13bを通過できな レ、ために第 1の表示モジュール 10から射出される透過光量が小さくなる。液晶分子 の配列変化が印加電圧に比例することから、液晶層を進行する光の偏光方向の回 転比率も印加電圧に比例する。したがって、第 1の表示モジュール 10を透過して第 2 の表示モジュール 20へ入射される光量は、液晶 11に対する印加電圧の増加に伴つ て減少する。

[0016] 液晶 11には、画像信号に基づレ、て表示制御回路 (後述)から供給される駆動信号 に応じた任意の電圧を、マトリクス状に分割された所定領域 (画素）ごとに印加可能に 構成されている。これにより、画像信号に基づいて第 1の表示モジュール 10によって 生成された光像が第 2の表示モジュール 20へ入射される。この表示方式は、照明光 の透過率、換言すれば変調光の射出量を画素ごとに任意に制御できるため、豊かな 階調表現が可能である。さらに、上述したようにカラーフィルタを透過させているので 、写真画像や動画像のフルカラー表示に適している。

[0017] 第 2の表示モジュール 20は、コレステリック液晶 21を 2枚のガラス基板 22aおよび 2 2b間に封入した液晶パネルによって構成される。コレステリック液晶 21は、画像信号 に基づレ、て表示制御回路 (後述)から供給される駆動信号に応じた任意の電圧を、 マトリクス状に分割された所定領域 (画素）ごとに印加可能に構成されている。透明電 極から電圧が印加された液晶 21は、透過状態と反射状態とが切換わる。

[0018] 反射状態にされた画素は外光を拡散反射し、観察者によって例えば黄色く視認さ れる。透過状態にされた画素は第 1の表示モジュール 10によって生成された光像を 透過し、観察者は第 1の表示モジュール 10によって表示されたカラー画像を視認す る。コレステリック液晶はメモリ性を有するので、第 2の表示モジュール 20に対する電 源供給を遮断しても反射状態 (もしくは透過状態)を維持する。

[0019] 表示装置 100の有効表示領域 100aは、第 1の表示モジュール 10による有効表示 領域に対応し、第 2の表示モジュール 20の有効表示領域は、少なくとも有効表示領 域 100aより広くするように構成される。以上説明した導光板 14、第 1の表示モジユー ル 10および第 2の表示モジュール 20は、略密着するように重ね合わされ、表示装置 100を構成する。

[0020] 図 4は、表示装置 100の制御ブロック図である。バッテリ BTは、 CPU31をはじめと する各ブロックに給電する。第 1の表示モジュール 10は、表示制御回路 32によって 駆動制御される。表示制御回路 32は、透明電極を介して液晶 11を駆動する液晶駆 動回路 32aと、白色 LED141を点灯制御するバックライト制御部 32bとを含む。一方 、第 2の表示モジュール 20は、表示制御回路 33によって駆動制御される。表示制御 回路 33は、透明電極を介して液晶 21を駆動する。 CPU31は、液晶駆動指令を表 示データとともに表示制御回路 32および 33へ送信する他、画像記憶装置 34や記録 媒体 37に対して画像データや文字データなどの読み出し、書き込みを行ったりする 。明るさセンサ 35は、表示装置 100の周囲の明るさを検出し、検出信号を CPU31へ 出力する。時計回路 36は、クロック信号を分周して時刻情報を生成する。画像記憶 装置 34は、たとえば、ハードディスク装置によって構成される。記録媒体 37は、たと えば、着脱可能なメモリカードによって構成される。

[0021] 以上のように構成された表示装置 100による表示態様について説明する。

(画像表示）

表示装置 100に画像記憶装置 34や記録媒体 37に記録されている画像データによ る再生画像を表示させる場合、図 5に示すように、白色 LED141を点灯させるととも に第 1の表示モジュール 10に再生画像を表示させる一方、第 2の表示モジュール 20 は全画素を透過（透明）状態とする。観察者は、第 1の表示モジュール 10から射出さ れる表示光が形成する表示画像を、透過状態にある第 2の表示モジュール 20を通し て観察する。ここで、第 2の表示モジュール 20が表示のメモリ性 (給電を遮断してもそ の状態が保持される）を有する場合には、第 2の表示モジュール 20に対しては全画 素を透過状態に切換えた以降に給電を遮断し、その状態を保持させる。これにより、 表示装置 100に静止画像を表示させる場合には、第 2の表示モジュールの全画素を 透過（透明）状態とし、第 1の表示モジュール 10へ給電を行うだけで画像表示を継続 できる。第 1の表示モジュール 10は画像表示モジュールと言ってもよい。

[0022] (文字表示）

一方、表示装置 100に文字などを表示させる場合、図 6に示すように、第 2の表示 モジュール 20の表示したい文字に対応する領域 (画素）を透過状態に、それ以外の 領域 (画素）を反射状態にするとともに、第 1の表示モジュール 10に対しては液晶 11 の駆動を停止し、さらに給電を遮断し、 LED141を消灯させる。給電オフにより第 1の 表示モジュール 10の全画素は非射出状態、つまり黒色化されるため、第 2の表示モ ジュール 20の透過領域 (文字部分）を透過した光は上記黒色化部分で吸収される。 この結果、観察者には黄色地に表示された黒文字が視認される。給電オフ状態の第 1の表示モジュール 10が第 2の表示モジュール 20に必要な吸収層としての役割を兼 ねるので、吸収層を構成する黒色板等を別途設ける必要がない。上記とは逆に、第 2 の表示モジュール 20の表示したい文字に対応する領域（画素）を反射状態に、それ 以外の領域（画素）を透過状態とするとともに、 LED141を消灯し、第 1の表示モジュ ール 10の全画素を非射出状態として黒色化すれば、黒地の背景に黄色文字が視認 される。第 2の表示モジュール 20は文字表示モジュールと言ってもょレ、。

[0023] 上述したように、第 2の表示モジュール 20は給電を遮断した後も透過状態もしくは 反射状態を保持するので、表示内容の更新を行わない場合は第 1の表示モジユー ノレ 10および第 2の表示モジュール 20双方への給電をともにオフさせて電力消費を極 めて少なく抑えることができる。

[0024] (混在表示）

表示装置 100の有効表示領域 100aの一部に画像を表示させるとともに、他の部分 に文字を表示させる場合、図 7に示すように、たとえば、第 1の表示モジュール 10の 上半分に画像を表示させ、下半分を黒表示状態にするとともに、白色 LED141を点 灯させる。一方、第 2の表示モジュール 20に対しては上半分を透過状態に、下半分 の文字に対応する領域 (画素）を透過状態に、下半分の文字以外に対応する領域（ 画素）を反射状態にする。これにより、観察者は、第 1の表示モジュール 10による再 生表示画像を第 2の表示モジュール 20の透過領域を通して画面の上半分に観察で き、画面の下半分には第 2の表示モジュール 20による表示文字 (黄色地に黒文字） を観察できる。

[0025] なお、第 1の表示モジュール 10を有機 ELなどの自発光素子を用いて構成すれば、 第 1の表示モジュール 10の下半分への給電をオフできるようになり、第 1の表示モジ ユール単体で同様の表示を行う場合に比べて第 1の表示モジュール 10における消 費電力を半分に抑えることができる。なお、混在表示においては、画像表示領域と文 字表示領域との混在比率、各領域の数や位置、大きさなどを任意に変更してよい。

[0026] (文字のカラー表示）

たとえば、表示装置 100に文字を赤色で表示させる場合、図 8に示すように、第 2の 表示モジュール 20の文字に対応する領域 (画素）を透過状態に、文字以外に対応 する領域（画素）を反射状態にする。第 1の表示モジュール 10においては、上記文字 に対応する領域 (もしくは文字に対応する領域を含む所定領域)を赤色に表示させ、 他の領域を黒色表示状態とするとともに、白色 LED141を点灯させる。これにより、 観察者は、第 2の表示モジュール 20の透過領域 (文字画素）を通して第 1の表示モジ ユール 10の赤色を視認できる。つまり、表示装置 100は黄色地に赤色の文字表示を 行う。

[0027] なお、第 1の表示モジュール 10の文字に対応する領域 (もしくは文字に対応する領 域を含む所定領域）を青色や緑色などに表示させれば、赤以外の色で文字を表示さ せることもできる。また、文字ごとに色を変えて表示させるようにしてもよい。

[0028] (表示モジュールの選択）

CPU31は、図 5〜図 7のいずれの表示態様とするかを表示すべきコンテンツに応 じ自動選択するように構成されている。たとえば、表示コンテンツが静止画像や動画 像、アニメーション等のカラー画像である場合、 CPU31は自動的に図 5に例示した 表示態様を選択する。表示コンテンツがテキストや簡単な絵柄で構成される場合に は、 CPU31は自動的に図 6に例示した表示態様を選択する。また、表示コンテンツ が画像とテキストの混在である場合には、 自動的に図 7に例示した表示態様を選択 する。これにより、観察者が表示態様の選択操作をしなくてもよくなり、表示装置 100 の使い勝手が向上する。なお、観察者による選択操作によって表示態様を切り換え る構成としても構わない。

[0029] また、表示コンテンツがテキストや簡単な絵柄で構成される場合、通常は上述したよ うに図 6の表示態様が適してレ、る力 表示装置 100の周囲が喑レ、場合にはこの限り ではない。この場合の CPU31は、明るさセンサ 35から入力された検出信号が所定 の明るさ以上であることを示していれば図 6の表示態様を選択し、検出信号が所定の 明るさ未満であることを示している場合には図 5の表示態様を選択する。図 5の表示 態様では、第 1の表示モジュール 10を照明するバックライト（上記例では LED141) を点灯させるため、観察者は周囲が暗くても表示内容を観察できる。

[0030] 明るさセンサ 35による明るさ検出に代えて、時計 36からの時刻情報に応じて表示 態様の選択を行うように構成してもよい。この場合の CPU31は、所定の時間帯 (昼間 の明るい時間帯）であれば図 6の表示態様を選択し、それ以外の時間帯では図 5の 表示態様を選択する。

[0031] さらに、周知のバッテリチェック機能を利用し、ノ ッテリ BTの残量が所定値以上であ れば図 5の表示態様を選択し、ノ ッテリ BTの残量が所定値未満になると図 6の表示 態様を選択する構成にしてもよい。これにより、ノくッテリ BTの寿命を延ばすことができ る。

[0032] さらにまた、第 1の表示モジュール 10による同一コンテンツの表示時間が所定時間 に達したら、 自動的に同じコンテンツ表示を第 2の表示モジュール 20にて行うように することで、電力節約を図る構成としてもよい。

[0033] 上記の表示装置 100を構成する第 1の表示モジュール 10はいわゆるアクティブ駆 動方式であるため、パッシブ駆動方式に比べて描画速度が速い反面、表示内容を 保持する場合は駆動（給電）を継続する必要がある。これに対して、第 2の表示モジュ ール 20はパッシブ駆動方式であるため、アクティブ駆動方式に比べて描画速度が遅 い反面、駆動 (給電)を停止しても表示内容を保持できる。

[0034] 本発明は、上記表示装置 100に文字表示を行わせる場合、第 1の表示モジュール 10による高速描画特性と、第 2の表示モジュール 20による表示保持特性とを有効利 用するものである。

[0035] 図 9は、表示装置 100に、例えば文字表示を行わせる場合に CPU31によって行わ れる描画処理手順を説明するフローチャートである。図 9のステップ S1において、 CP U31は、第 1の表示モジュール 10に対する描画を指示してステップ S 2へ進む。具体 的には、 CPU31から表示制御回路 32へテキストデータ、テキスト表示（たとえば、黒 文字)のための液晶駆動指令、および LED点灯指令が送信される。これにより、第 1 の表示モジュール 10には図 10(a)に例示するテキスト画面が描画される。

[0036] ステップ S2において、 CPU31は、第 2の表示モジュール 20に対する描画を指示し てステップ S3へ進む。具体的には、 CPU31から表示制御回路 33へ全画素を透過 状態にするための液晶駆動指令が送信される。これにより、第 2の表示モジュール 20 は図 11(a)に例示する全面透明状態にされる。観察者は、第 1の表示モジュール 10 によるテキスト画面を、透過状態にある第 2の表示モジュール 20を通して観察する。 なお、ステップ S1とステップ S2の順序は逆にしてもよい。

[0037] ステップ S3において、 CPU31は、第 2の表示モジュール 20に対する描画（第 2の 表示モジュール 20の文字に対応する領域を透過領域に、それ以外の領域を反射領 域とする、あるいは、第 2の表示モジュール 20の文字に対応する領域を反射領域に 、それ以外の領域を透過領域とする）を行い、第 2の表示モジュール 20によって描画 されたラインに対応する第 1の表示モジュール 10上の領域 (画素）を所定色（たとえ ば、黒色）にするように指示してステップ S4へ進む。具体的には、 CPU31から表示 制御回路 33へテキストデータ、およびテキスト表示のための液晶駆動指令が送信さ れる。テキストデータは第 1の表示モジュール 10に対して送信されたデータと共通で ある。これにより、第 2の表示モジュール 20には図 11(b)に例示するように 1ラインずつ テキストが描画される。次に、 CPU31から表示制御回路 32へ黒色化に対応するデ ータ、液晶駆動指令が送信される。これにより、第 1の表示モジュール 10には図 10(b )に例示するように、第 2の表示モジュール 20の描画処理速度に同期して 1ラインず つ黒色に描画される。観察者には、テキスト画面がステップ S2終了時点と同様に観 察されている。

[0038] ステップ S4において、 CPU31は、全ラインが終了したか否かを判定する。 CPU31 は、第 2の表示モジュール 20において全ライン分の描画が終了した場合にステップ S 4を肯定判定してステップ S5へ進み、全ラインが終了していない場合にはステップ S 3に戻り、処理を継続して当該判定処理を繰り返す。

[0039] ステップ S5において、 CPU31は、第 1の表示モジュール 10に対する液晶駆動停 止、給電オフ、およびバックライト制御部 32bに対してバックライト消灯を指示してステ ップ S6へ進む。これにより、第 1の表示モジュール 10は図 10(c)に例示するように、全 ライン分が黒色に描画された状態で給電がオフされる。ステップ S6において、 CPU3 1は、第 2の表示モジュール 20に対する液晶駆動停止、給電オフを指示して図 9によ る処理を終了する。これにより、第 2の表示モジュール 20は図 11(c)に例示するように 、図 10(a)と同内容のテキスト画面が描画された状態で給電がオフされる。観察者に は、テキスト画面がステップ S2終了時点と同様に観察されている。

[0040] 以上説明した実施形態によれば、次の作用効果が得られる。

(1)アクティブ駆動方式の第 1の表示モジュール 10の上にパッシブ駆動方式の第 2 の表示モジュール 20を積層して表示装置 100を構成し、表示内容に応じて異なる表 示モジュールに描画を行わせるようにしたので、多彩で高コントラストな表示が可能で ありながら、消費電力を最小限に抑えることができる。また、第 2の表示モジュール 20 に必要な吸収層を第 1の表示モジュール 10にて兼用できる構成のため、別体の吸収 層が不要であり、部品点数の低減が図れる。さらに、 2種類の表示モジュールは積層 状態にあるため、その配置スペースは 1種類の表示モジュールを設ける場合と殆ど変 わらない。

[0041] (2)文字表示の更新時において、表示開始時に第 1の表示モジュール 10に描画さ せるとともに、第 2の表示モジュールの全面を透過状態としたので（ステップ Sl、 S2) 、第 2の表示モジュール 20に描画させる場合に比べて描画 (表示内容の更新）を速く 行うことができる。

[0042] (3)文字表示の更新時において、第 1の表示モジュール 10による描画後に、第 1の 表示モジュール 10による描画内容と同じ内容を第 2の表示モジュール 20に描画させ るとともに、第 1の表示モジュール 10について、第 2の表示モジュール 20によって描 画されたラインに対応する領域（画素）を黒色にした (ステップ S3)。これにより、ステツ プ S2の終了時点で観察可能にされたテキスト画面を保持したままで、第 1の表示モ ジュール 10による描画内容と同じ内容を第 2の表示モジュール 20に徐々に描画させ ること力 Sできる。

[0043] (4)文字表示の更新時において、第 2の表示モジュール 20による全ラインの描画後 に、第 1の表示モジュール 10の全ライン分が黒色に描画された状態で第 1の表示モ ジュール 10の液晶駆動および給電をオフ（ステップ S5)するとともに、第 2の表示モ ジュール 20の液晶駆動および給電をオフ（ステップ S6)した。これにより、ステップ S2 の終了時点で観察可能にされたテキスト画面を保持したままで、消費電力を大きく低 減すること力 Sできる。

[0044] (5)まとめると、第 1の表示モジュール 10による高速描画特性と第 2の表示モジユー ル 20による表示保持特性とが適切に利用され、消費電力を抑えつつ、短時間で描 画すること力 Sできる。

[0045] 上記ステップ S5において、第 1の表示モジュール 10に対する液晶駆動停止と第 1 の表示モジュール 10に対する給電オフとを行うことによって表示制御を停止するよう にした。この代わりに、少なくとも白色 LED 141を消灯させるように指示すれば、第 1 の表示モジュール 10への給電を継続させてもよレ、。 白色 LED 141を消灯させること で、消費電力を低減させることができる。

[0046] 文字表示の例としてテキスト画面を例示したが、静止画像を表示する場合にも本発 明を適用できる。なお、上記実施形態においては第 2の表示モジュール 20が 2値の 文字を表示する例について説明したが、駆動電圧を変更したり、周知のディザ技術 を用いることにより、多値画像を表示することもできる。

[0047] また、テキスト情報と静止画像とが混在する画面を表示する場合にも本発明を適用 してよい。

[0048] (変形例）

上述したステップ S3において第 1の表示モジュール 10をラインごとに所定色に描 画するようにした力 第 2の表示モジュール 20の全ラインの描画終了後に、第 1の表 示モジュール 10の全ライン分を一度に描画してもよレ、。図 14は、この際の CPU31の 動作を説明するフローチャートである。ステップ Sl、ステップ S2、ステップ S5およびス テツプ S6は、図 9に示された各ステップと同じ動作であるので説明を省略する。図 12 は、この場合の第 1の表示モジュール 10による描画内容を例示する図である。図 12( a)、図 12(c)はそれぞれ図 10(a)、図 10(c)と同様なので説明を省略する。

[0049] 変形例における CPU31は、ステップ S30において、第 2の表示モジュール 20に対 して図 11 (b)に例示するように 1ラインずつテキストを描画させる間、図 12(b)に例示す るように、第 1の表示モジュール 10にはステップ S1で描画された全ラインのテキスト 画面をそのまま保持させる。観察者には、テキスト画面がステップ S2終了時点と同様 に観察される。

[0050] ステップ S40において、変形例における CPU31は、第 2の表示モジュール 20に対 する描画が全ライン終了したか否かを判定する。 CPU31は、第 2の表示モジュール 20において全ライン分の描画が終了した場合にステップ S40を肯定判定し、ステツ プ S5へ進む。これにより、第 1の表示モジュール 10の全ライン分が一度に黒色表示（ 給電および駆動オフの状態）される。なお、このとき、第 1の表示モジュール 10の表 示を所定色にする（給電および駆動オンの状態）ようにしてもよい。一方、 CPU31は 、第 2の表示モジュール 20において全ライン分の描画が終了していない場合には判 定処理を繰り返す。

[0051] 以上の説明では、 TFT液晶モジュールを用いて第 1の表示モジュール 10を構成す るようにした力 TFT液晶モジュールに代えて有機 ELモジュールを用いて構成して もよレ、。有機 ELモジュールは素子自体が発光するため、バックライト部材を省略でき る。なお、無機 EL素子を用いて第 1の表示モジュール 10を構成してもよい。また、 S TN方式など、 TFT方式以外の液晶モジュールであってもよレ、。

[0052] また、第 2の表示モジュール 20について、コレステリック液晶モジュールに代えて P N (ポリマーネットワーク）液晶モジュールを用いて構成してもよレ、。 PN液晶モジユー ルはメモリ性を備えていないため、表示内容を維持させるためには駆動および給電 を必要とするが、バックライトや素子自体の発光を伴わないため、少ない消費電力で 表示内容を維持できる。さらに、コレステリック液晶では反射光の色が黄色や赤みが 力、るのに対し、 PN液晶では白色反射光が得られるため、白地に黒文字、あるいは黒 地に白文字の冴えた表示を行うことができる。

[0053] 第 2の実施形態

図 15〜図 25により本発明をデジタルカメラに適用した場合の第 2の実施形態を説 明する。 図 15〜図 17は本実施形態におけるデジタルカメラの上面図、背面図およ び正面図である。カメラ上面には、電源スィッチ (メインスィッチ） 91、撮像の開始を指 示するレリーズボタン 92、操作ダイアル 93などが設けられるとともに、カメラ前面には 撮影レンズ 94、閃光装置の発光窓 95、ファインダの対物窓 96などが設けられ、さら にカメラ背面には、複数の操作部材 97および表示装置 100が設けられている。なお レ、。

[0054] なお、表示装置 100は、第 1の実施の形態と同様な構成であるので、その説明を省 略し、以下、同じ符号をつけて参照する。

[0055] 図 18は、第 2の実施の形態のデジタルカメラの表示制御に関する制御ブロック図を 示し、主要な構成のみ図示してある。撮像装置 337は、撮像素子、 AZD変換回路、 画像信号処理回路、記録回路などから構成され、撮像素子の光電変換出力に基づ いて画像データを生成し、これをメモリカード MCに記録する。駆動回路 332は、上 述した画像表示モジュール（第 1の表示モジュール） 10を駆動制御するもので、透明 電極を介して液晶を駆動する液晶駆動回路 332aと、バックライト部 14を制御するバ ックライト制御部 332bとから成る。液晶駆動回路 333は、文字表示モジュール (第 2 の表示モジュール） 20を駆動制御する。また装置全体の制御を司る制御手段（回路) である CPU331には、電源スィッチ 91やレリーズスィッチなどを含む操作部 334およ び時計 335も接続される。 CPU331や各回路はバッテリ BTから給電を受ける。

[0056] 表示装置 100をデジタルカメラに使用した場合の表示例を説明する。

デジタルカメラは、電源スィッチ 91のオン操作に伴って電源オン状態に、オフ操作 で電源オフ状態になる。電源オフ状態では、時計 335による時計機能を実現するた めの計時回路や CPU331など一部を除く殆どの回路への給電が断たれ、もちろん 撮影は禁止される。またカメラはオートパワーオフ機能を備え、電源オン状態で何ら の操作もなされない状態が一定時間継続すると、電力の消耗を抑えるために自動的 に電源オフ状態となる。オートパワーオフ状態で何らかの操作 (例えば、半押し操作) を行うと、電源オン状態に復帰する。

[0057] オートパワーオフについてより詳しく説明すると、 CPU331、時計 335、操作部 334 、操作検出回路 310、スィッチ制御回路 312には、電源スィッチ 91の操作状態に拘 わらず、バッテリ BTより常に電力が供給されている。この状態は、電源スィッチ 91に よる電源のオフ操作がなされた際の電源オフ状態と同じ状態である。電源オン状態 においては、 CPU331、時計 335、操作部 334、操作検出回路 310、スィッチ制御 回路 312に加えて、スィッチ 313を介してその他の回路にも電力が供給されている。 電源オン状態において、時計 335は操作部 334によって何らの操作も継続してなさ れない時間を計測し、計測した時間が予め定められた所定時間以上となると、 CPU 331のスィッチ制御回路 312によって、スィッチ 313を開状態として、上記その他の 回路への電力の供給を遮断する。なお、その他の回路への電源供給を継続しつつ、 その他の回路の動作状態を制御する制御入力端子を介してその他の回路の動作を スタンバイ状態（スリープ状態）とするものであってもよい。このような制御を行うことに よっても消費電力を低減することができる。

[0058] オートパワーオフ状態で操作検出回路 310は、操作部 334の操作部材が操作され たことを検出すると、スィッチ制御回路 312によってスィッチ 313を閉状態とし、その 他の回路へ電源を供給する。電源の供給に代えて、上述の制御入力端子への電源 入力によってその他の回路の動作をスタンバイ状態 (スリープ状態）からアクティブ状 態にするものであってもよい。

[0059] <電源オン時 >

カメラは電源オンに伴って撮像を開始し、繰り返し撮像される画像を表示装置 100 に逐次更新表示する (スルー画表示）。これにより表示装置 100をファインダ代わりに 使用すること力 Sできる。レリーズ操作がなされると、メモリカード MCへの記録を目的と した撮像を行い、撮像された画像を所定時間だけ表示装置 100に表示する（フリー ズ画表示）。さらに、操作によって再生モードを設定することで、メモリカード MCに記 録された画像を読み出して表示装置 100に表示することも可能である（再生画表示） 。この再生画表示では、 1画像表示の他に、 1画面に複数画像をサムネイル表示する こと力 Sできる。そして、これらスルー画表示，フリーズ画表示および再生画表示は、レ、 ずれも第 1の実施の形態の図 5で説明した表示形態でなされる。

[0060] また、画像と画像情報 (撮影日付や撮影データなど）とを同時に表示する場合には 、第 1の実施の形態の図 7で説明した表示形態を用いることができる。さらに、画像以 外にカスタム設定などのメニュー表示も可能であり、表示を見ながら種々の設定を行 うことができる。メニュー表示では、視認性を良好にする上でカラー表示が適している ため、通常は図 5に示す表示形態で行われる。ただし、ノ ッテリ残量が少ないときなど には、図 6,図 7に示す方式で行ってもよい。例えばバッテリチェック機能を利用し、バ ッテリ残量が所定値を下回ると、図 5の表示形態から図 6または図 7の表示形態に自 動的に切換わるようにすると便利である。ユーザの操作によって表示形態を切換えら れるようにしてもよい。

[0061] <電源オフ時 >

従来カメラは、電源オフ状態（オートパワーオフ状態も含む）では、電力の消耗を抑 えるために表示装置への給電を断ち、何も表示しないのが普通である。しかし、本実 施形態のカメラでは、文字表示モジュール 20を用いることで、表示の更新時以外は 電力消費を伴わずに表示の継続が可能なため、電源オフ状態でも文字表示モジュ ール 20による表示を行う。すなわち CPU331は、電源スィッチ 91のオフ操作、ある いはオートパワーオフ待ち時間の満了に伴い、 自動的に図 6の表示形態に切換え、 予め設定された表示コンテンツを表示し、しかる後に電源をオフする。これによれば、 従来は電源をオンしないと確認できなかった情報が電源オフのままでも確認でき、力 メラの使い勝手が向上する。

[0062] 電源オフ状態からオン状態に復帰すると、上述した電源オン時の表示形態に自動 的に切換わる。

[0063] 次に、電源オフ時における表示例を図 19〜図 25に示す。

[0064] 図 19は電源オフ時に現在の日付および時刻を文字表示モジュール 20により表示 する例を示している。電源オフ時でも時計 335は作動しているので、時計 335からの 情報に基づいて時刻表示が行える。図のような時分表示の場合、 1分に 1回表示の 更新を行うため表示の更新時に文字表示モジュール 20への電力の供給が必要とな る力 その更新時以外は電力を消耗しないので、表示に力かる電力は極めて少なく て済む。また本例では、画面の下に電源オフ状態である旨が文字表示される。ユー ザは、画面に日付などの表示がなされていることで電源オンと勘違いしがちであるが 、電源オフの旨を表示しておくことで勘違いのおそれはなくなる。例えば、「撮影する には電源をオンしてください」のような表示でもよい。

[0065] 図 20は電源オフ時に撮影履歴を文字表示モジュール 20により表示する例を示し ている。ここでは履歴情報として、撮影によって生成され記録された画像ファイルのフ アイル名と、撮影日付と、撮影時刻とを表形式で表示する。複数の画像ファイルのう ち最新の幾つかが表示される。新しいファイルほど上になるような表示でもよい。次に 撮影を行うまで履歴情報が変化することはないため、電源オフ時の表示に力、かる消 費電力は実質ゼロである。なお、画面右下の絵文字は、電源のオンを促す（現在は 電源オフ状態であることを示す)ものである。

[0066] 図 21は電源オフ時に設定されている撮影条件およびバッテリ残量を文字表示モジ ユール 20により表示する例を示している。ここでは撮影条件として、現在の画質モー ド、撮影モード、スピードライト情報、測光モード、撮影可能駒数などを文字あるいは 絵柄で表示する。これ以外にも、設定絞り値や設定シャツタ秒時などを表示してもよ レ、。これらの情報も電源オフ時に変化することはないので、電源オフ時の表示にかか る消費電力は実質ゼロである。なお、撮影可能駒数に関しては、メモリカードの入れ 替えにより変化する可能性があるので、入れ替え時に表示を更新してもよい。

[0067] 図 22は電源オフ時にカメラの各種メニューを文字表示モジュール 20により表示す る例を示している。メニューには、画像再生に関する再生メニュー、画像編集に関す る画像編集メニュー、 Helpメニューなどがある。予めユーザによって選択されたいず れかのメニューを表示してもよいし、図示のように複数の項目を表示し、その中からュ 一ザが選択できるようにしてもよい。またユーザが予め入力したスケジュール情報ゃメ モ書き等を表示できるようにしてもよい。これらの表示では、表示内容を変更したりス クロールさせるとき以外は電力を必要としない。

[0068] 図 23,図 24は電源オフ時に既に撮影した画像を文字表示モジュール 20により表 示する例であり、図 23は 1画像表示を、図 24は 4画像のサムネイル表示を行う例をそ れぞれ示している。いずれの場合も最近の撮影画像を表示することで、電源をオン することなく前回の撮影内容や撮影場所等が分かり、便利である。なお、上述したよう に文字表示モジュール 20はモノクロ表示であり、かつ階調表現に乏しいため画像表 示には向かないが、何が写っているかさえ確認できればよいので、特に問題はない。

[0069] 上述した幾つかの表示内容を組み合わせて表示してもよい。例えば図 25は画面を

3領域に分割し、それぞれに最近の画像およびその撮影年月日時分、撮影履歴、力 メラの設定情報を表示する例を示してレ、る。その他の組み合わせでもよレ、。

[0070] 上記以外にも、例えばカメラに電子ブックとしての機能（電子ブック閲覧モード）を持 たせることも可能である。操作部 334の操作によって電子ブック閲覧モードに設定さ れた場合は、メモリカード MCを利用して電子ブックのコンテンツを導入するようにす ればよレ、。電子ブックとしての利用は電源のオン'オフに拘わらず使用できるようにし てもよいが、電源オフに限定すれば、例えばズームアップ/ダウンボタンをページ送 り/戻しボタンとして使用することもできる。

[0071] 電子ブック閲覧モードが設定され、電源がオフ状態の場合には、スィッチ制御回路

312は、操作部 334のズームアップ/ダウンボタンが操作されても、スィッチ 313の開 状態を保持するように制御する。この状態においてもズームアップ Zダウンボタンが 操作されて、文字表示モジュール 20による表示を更新するときのみ、文字表示モジ ユール 20に電力が供給される。なお、電子ブック閲覧モードが設定され、電子ブック コンテンツの表示が指示されると、電源スィッチ 91の状態に拘わらず、文字表示モジ ユール 20による表示に自動的に切換えるように構成してもよレ、。このように構成するこ とによっても装置の電力消費を低減することができる。

[0072] カメラは図 19〜図 25の表示機能を全て備え、予めユーザがいずれを表示するかを 設定できるようにすることが望ましい。いずれの表示が選択された場合でも、表示スぺ ースに余裕があれば、図 19，図 20に示したように電源オフの旨を明示することが望 ましレ、。なお、少なくともいずれか 1つの表示機能のみを持つものでもよい。

[0073] なお、上記実施形態においては、電源オフ状態として、計時回路や CPU331など 一部を除く回路への給電を遮断する例について説明したが、装置内の全ての回路 への給電を遮断する構成としても、コレステリック液晶などを用いた記憶型表示素子 を用いることで、電源オフ時にも表示を継続できる。

[0074] 第 3の実施形態

次に、本発明を携帯電話機に適用した場合の第 3の実施形態を説明する。図 26に 示す携帯電話機は、メインの表示装置 100Aに加えて背面にも表示装置 100Bを有 し、その双方が第 1の実施の形態の図 1〜図 3で説明した 2層式の表示装置とされる 。すなわち、表示装置 100A、 100Bは、第 1の実施の形態と同様に、画像表示モジ ユール（第 1の表示モジュール） 10と文字表示モジュール（第 2の表示モジュール） 20 とで構成される。なお、いずれか一方が 2層式でもよい。

[0075] 図 27は上記携帯電話機の制御系を示すブロック図である。携帯電話機の動作全 体を司る制御手段（回路）である CPU101には、上記表示装置 100A, 100Bと、メモ リ 102と、外部インターフェイス（I/F) 108と、バッテリ 109と、通信制御部 110と、時 計 111と、操作部 112とが接続されている。

[0076] 操作部材 112は、電話機のダイヤルボタンなどを含み、押下されたボタンに対応す る操作信号を CPU101へ送出する。通信制御部 110は、アンテナ 110Aおよび無線 送受信回路を含み、 CPU101の指令により不図示の基地局を介して他の電話機と の間で音声通信を行う。電話音声以外にも、カメラ機能を用いて撮影された画像デ ータなどが送受信可能である。 105は着脱可能なメモリカードであり、 CPU101は、メ モリカード 105に画像データ等を記録したり、読み出すことが可能である。外部インタ 一フェイス 108は、 CPU101の指令により不図示のケーブルまたはクレードルを介し て外部機器との間でデータを送受信する。

[0077] CPU101、時計 111、操作部 112、操作検出回路 101A、スィッチ制御回路 101B には、バッテリ 109より常に電力が供給されている。待ち受け時以外は、 CPU101、 時計 111、操作部 112、操作検出回路 101A、スィッチ制御回路 101Bに加えて、ス イッチ 120を介してその他の回路にも電力が供給されている。この状態で、時計 111 は操作部 112によって何らの操作も継続してなされない時間を計測し、計測した時間 が予め定められた所定時間以上となると、 CPU101のスィッチ制御回路 101Bによつ て、スィッチ 120を開状態として、上記その他の回路への電力の供給を遮断する。

[0078] 通常使用時には、画像表示モジュール 10を用レ、、第 1の実施の形態で説明した図 5の表示形態で種々の表示を行う。表示コンテンツとしては、基本的な電話操作画面 や設定画面の他に、オンラインサービスモードを備えたものでは、 Webコンテンツ（ホ ームページ、画像、動画)やメール操作画面、また撮影機能を備えたものでは、撮影 した静止画像、動画像、さらには通信相手先の携帯電話機から送信された静止画像 、動画像や文字データなどがある。画像表示モジュール 10を用いることで、フルカラ 一表示が可能であり、また画面の切換えやスクロールを高速で行うことができる。

[0079] 上述したように、何らの操作もなされない状態が所定時間継続すると、携帯電話機 は CPU101の制御によって自動的に待ち受け状態となる力 S、表示制御手段である C PU101は、この待ち受け状態への移行に伴って図 6の表示形態に切換え、予め設 定された表示コンテンツを文字表示モジュール 20にて表示する。上述したように、図 6の表示形態によれば最小限の電力消費で済む。待ち受け状態で何らかの操作が なされると、 自動的に図 5の表示形態に戻る。

[0080] 図 26 (a)は、待ち受け時の表示コンテンツとして、 日付および時刻表示に加えて、 予め入力したスケジュールを表示する例を示している。スケジュール表示は、時刻の 経過とともに表示を更新する（繰り上げる）必要があるが、これは例えば 1時間あるい は 30分に 1回程度としてもよい。待ち受け状態においては、時計 111には常時電力 を供給して計時動作を行い、文字表示モジュール 20には、 30分あるいは 1時間毎に 1回程度の表示変更時にのみ電力を供給する。

[0081] 図 26 (c)は待ち受け時に背面の表示装置 100Bに日付およびその日のニュースを 表示する例を示している。これは、オンラインサービスモードを用いてニュースサイト にアクセスし、最新情報をダウンロードして表示することで達成できる。ダウンロードお よび表示の更新が数時間おきに自動で行われるようにすることで、待ち受け状態のま ま常に最新のニュースを確認できる。更新間隔をユーザが設定できるようにしてもよ レ、。

[0082] 待ち受け状態においては、オンラインサービス情報をダウンロードするために、通信 制御部 110に数時間おきに電力が供給されるようにし、これに同期してダウンロード した情報内容を表示装置 100Bの文字表示モジュール 20に更新表示させるための 電力を供給する。また、オンラインサービスモード時には、特定の操作部材の操作に よっても待ち受け状態を維持する構成とすれば、特定の操作部材の操作によってュ 一ザが所望するときに最新情報のダウンロードおよび文字表示モジュール 20の表示 の更新を低消費電力で実現できる。なお、オンラインサービスモードが設定され、ォ ンラインサービスコンテンツの表示が指示されると、待ち受け状態であるか否かに拘 わらず、文字表示モジュール 20による表示に自動的に切換えるように構成してもよい 。このように構成することによつても装置の電力消費を低減することができる。

[0083] ところで、文字表示モジュール 20は外光を利用して表示を行う性質上、周囲が喑 レ、と表示が見づらぐ暗闇では表示が確認できない。そこで、周囲が喑いと考えられ る時間帯は、文字表示モジュール 20による表示は不可とし、あらゆる表示を画像表 示モジュール 10で（図 5の表示形態で)行えるようにしてもよレ、。かかる時間帯はユー ザの生活様式で異なるため、ユーザが時間帯を予め設定できるようにすることが望ま しレ、。例えば、「深夜0 : 00〜5 : 00」のょぅに入カすると、その時間帯は文字表示モジ ユール 20による表示が不可となり、画像表示モジュール 10で表示がなされるようにす ればよレ、。逆に周囲が明るいと想定される時間帯 (例えば、 7 : 00〜： 17 : 00)は、表示 モジュール 20での表示をデフォルトの設定として表示モジュール 10または表示モジ ユール 20による表示を許可するのようにしてもよい。 以上説明した第 2の実施形態や第 3の実施の形態によれば、次のような効果が得ら れる。

(1)電源オン時には少なくとも画像表示モジュール 10による第 1の表示形態での表 示を許可し、電源オフ時には、第 1の表示形態での表示を不可として文字表示モジ ユール 20による第 2の表示形態での表示を許可するようにしたので、電源オン時は 発光表示によって視認性の高い表示がなされ、電源オフ時には外光を利用した消費 電力の少ない表示が可能となる。この電源オフ時の表示により、従来は電源をオンし なレ、と確認できなかった情報が電源オフのままでも確認でき、利便性が高まる。

(2)画像表示モジュール 10による第 1の表示形態での表示時に、何らの操作もなさ れない状態が所定時間継続すると、文字表示モジュール 20による第 2の表示形態に 切換えて表示を行うようにしたので、オートパワーオフ状態や待ち受け状態において も消費電力の少ない表示が可能となり、上述と同様に利便性が高まる。

(3)文字表示モジュール 20による第 2の表示形態での表示時に何らかの操作が行 われると、画像表示モジュール 10による第 1の表示形態に切換えて表示を行うように したので、使用者の意志に応じて発光表示による視認性の高い表示に切換えること ができる。

(4)動作モードに応じて表示装置による表示形態を画像表示モジュール 10による第 1の表示形態と文字表示モジュール 20による第 2の表示形態とで切換えるようにした ので、省電力を考慮しつつ動作モードに適した表示を実現できる。

(5)表示装置に表示する表示コンテンツに応じて、表示装置による表示形態を画像 表示モジュール 10による第 1の表示形態と文字表示モジュール 20による第 2の表示 形態とで切換えるようにしたので、省電力を考慮しつつ表示コンテンツに適した表示 を実現できる。

(6)予め設定された時間帯では文字表示モジュール 20による第 2の表示形態による 表示を禁止して画像表示モジュール 10による第 1の表示形態による表示を許可し、 それ以外の時間帯では第 1 ,第 2の表示形態での表示を許可するようにしたので、周 囲が暗くて文字表示モジュール 20による第 2の表示形態による表示が見づらい時間 帯に、画像表示モジュール 10による第 1の表示形態（発光表示）によって表示を明確 に視認できる。

[0085] 次に、表示装置の変形例を示す。

図 28に示す表示装置は、画像表示モジュールとして、前述の液晶モジュールに代 えて有機 ELモジュール 50を用いたものである。有機 ELモジュール 50は、公知のよ うに駆動基板 51と、基板 51上にマトリクス状にパターン配列された複数の有機 EL素 子から成る発光層 52と、発光層 52を覆うガラス板 53と、不図示のカラーフィルタなど から構成される。表示データ等は、例えばフレキシブルプリント基板 152によって伝 送される。素子自体が発光するためバックライトは不要であり、液晶モジュールと比べ て薄型化が図れる。この場合も素子ごとに発光量を制御することで光の射出量を画 素ごとに制御でき、またカラーフィルタが設けられているため、液晶モジュールと同様 に画像や動画のフルカラー表示に適してレ、る。また画素を非発光とすれば黒色化す るため、文字表示モジュール 20の透過領域を透過した光を吸収し、その領域を黒く 見せること力 Sできる。したがって、先の実施形態と同様の使い方が可能である。なお、 無機 EL素子を用いたものでもよレ、。

[0086] 図 29は、 1枚のガラス基板を画像表示モジュールと文字表示モジュールとで兼用し た例を示している。すなわち、図のガラス基板 61は、画像表示モジュール (液晶モジ ユール）の上側のガラス基板と、文字表示モジュールの下側のガラス基板とを兼用し ている。ガラス基板 61の下面側には画像表示モジュール用の透明電極部力 上面 側には文字表示モジュール用の透明電極部がそれぞれ形成される。この場合、画像 表示モジュールの上側の偏光板 13は、文字表示モジュールの上面に配置される。さ らに図 30は、画像表示モジュール（有機 ELモジュール）の上側のガラス基板と、文 字表示モジュールの下側のガラス基板とを 1枚のガラス基板 62で兼用した例を示し ている。

このようにガラス基板を 2つの表示モジュールで兼用することで、上述と同様の作用 効果を奏しつつ、ガラス基板力 ^枚少なくて済み、部品点数の低減および薄型化が 図れる。

[0087] なお、文字表示モジュールの表示素子としてコレステリック液晶を用いた例を示した 力 PN (ポリマーネットワーク）液晶を用いてもよい。 PN液晶も画素ごとに透過状態 /反射状態を設定して表示を行うものであるから、上述と同様の使い方ができる。た だし、メモリ性がないため表示の維持には通電し続ける必要がある力 発光を伴わな レ、ため消費電力はごく少なくて済み、画像表示モジュールで全ての表示を賄う場合 と比べて省電力に寄与する。

[0088] また、 PN液晶の場合は、前述の反射光が白色光となるため、白黒の表示が可能で ある。つまりコレステリック液晶で説明した黄色表示を白色表示（白文字や白地）とす ること力 Sでき、より高コントラストを実現できる。

[0089] 以上の実施の形態では、電子装置 (電子機器）として PDAやデジタルカメラや携帯 電話機を示したが、それ以外の電子機器、例えば電子ブックを含む各種ポータブル 機器、あるいはモパイル式のパーソナルコンピュータなどにも本発明を適用できる。

[0090] 上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容 に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態 様も本発明の範囲内に含まれる。

[0091] 次の優先権基礎出願の開示内容は引用文としてここに組み込まれる。

日本国特許出願 2004年第 320096号（2004年 11月 4日出願）

日本国特許出願 2005年第 017882号（2005年 1月 26日出願）

日本国特許出願 2005年第 058593号（2005年 3月 3日出願）

Claims

請求の範囲

[1] 表示装置であって、

光の射出量を画素ごとに制御して発光表示を行う第 1の表示部と、

外光を透過する透過状態と反射する反射状態とが画素ごとに設定可能とされ、透 過領域と反射領域との組み合わせで表示を行う第 2の表示部とを備え、

前記第 2の表示部の透過領域を通して前記第 1の表示部を視認し得るよう該第 1の 表示部に該第 2の表示部が積層される。

[2] 請求項 1に記載の表示装置において、

前記第 1の表示部が表示を行うとき、前記第 2の表示部は、少なくとも前記第 1の表 示部の表示領域に対応する前記第 2の表示部の領域を透過領域とする。

[3] 請求項 1に記載の表示装置において、

前記第 2の表示部が表示を行うとき、前記第 1の表示部は、前記第 2の表示部の表 示領域に対応する前記第 1の表示部の全画素を非射出状態とする。

[4] 請求項 1に記載の表示装置において、

前記第 2の表示部が表示を行うとき、前記第 1の表示部は、前記第 2の表示部の表 示領域の透過領域を含む所定領域に対応する前記第 1の表示部の画素を射出状態 とし、他の画素を非射出状態とする。

[5] 請求項 3または 4に記載の表示装置にぉレ、て、

前記第 2の表示部が前記表示領域で表示を行い、前記第 1の表示部が他の表示 領域で表示を同時に行うとき、前記第 2の表示部は前記第 1の表示部の他の表示領 域に対応する領域を透過領域とする。

[6] 請求項 1に記載の表示装置において、

条件に応じて前記第 1の表示部と第 2の表示部のいずれかを選択する表示制御部 をさらに備え、

前記第 1の表示部が選択された場合には、前記第 2の表示部は、少なくとも前記第 1の表示部の表示領域に対応する前記第 2の表示部の領域を透過領域とし、 前記第 2の表示部が選択された場合には、前記第 1の表示部は、前記第 2の表示 部の反射領域に対応する画素を非射出状態とする。 [7] 請求項 6に記載の表示装置において、

表示内容を検出する検出部をさらに備え、

前記表示制御部は、前記検出部の検出結果に応じて前記第 1の表示部と第 2の表 示部のいずれかを選択する。

[8] 請求項 6に記載の表示装置において、

周囲の明るさを検出する検出部をさらに備え、

前記表示制御部は、前記検出部により所定の明るさ以上であることが検出された場 合には前記第 2の表示部を選択し、所定の明るさ未満であることが検出された場合に は前記第 1の表示部を選択する。

[9] 請求項 6に記載の表示装置において、

電源電池の残量を検出する検出部をさらに備え、

前記表示制御部は、前記検出部により残量が所定値以上であることが検出された 場合には前記第 1の表示部を選択し、所定値未満であることが検出された場合には 前記第 2の表示部を選択する。

[10] 請求項 1に記載の表示装置において、

前記第 1の表示部と前記第 2の表示部の表示を制御する表示制御部をさらに備え 前記表示制御部は、

(1)前記第 1の表示部へ描画を指示するとともに、少なくとも前記第 1の表示部によ る描画領域に対応する前記第 2の表示部の画素を前記透過状態にするように前記 第 2の表示部へ指示し、

(2)前記第 2の表示部へ前記第 1の表示部と少なくとも表示色以外が同内容の描 画を指示するとともに、前記第 2の表示部による描画領域に対応する前記第 1の表示 部の画素を、前記第 2の表示部による描画速度に同期して所定色に描画するように 前記第 1の表示部へ指示し、

(3)前記第 2の表示部による描画の終了後、少なくとも前記第 1の表示部に対する 表示制御を停止する。

[11] 請求項 1に記載の表示装置において、 前記第 1の表示部と前記第 2の表示部の表示を制御する表示制御部をさらに備え 前記表示制御部は、

(1)前記第 1の表示部へ描画を指示するとともに、少なくとも前記第 1の表示部によ る描画領域に対応する前記第 2の表示部の画素を前記透過状態にするように前記 第 2の表示部へ指示し、

(2)前記第 2の表示部へ前記第 1の表示部と同内容の描画を指示し、

(3)前記第 2の表示部による描画の終了後に、少なくとも前記第 1の表示部に対す る表示制御を停止する。

請求項 1〜： 11のいずれかに記載の表示装置において、

前記第 1の表示部は、表示素子として液晶素子を有し、バックライトを用いて発光表 示を行う。

請求項 1〜： 11のいずれかに記載の表示装置において、

前記第 1の表示部は、表示素子としてエレクト口ルミネッセンス素子を有する。 請求項 1〜： 13のいずれかに記載の表示装置において、

前記第 1の表示部は、カラー表示を行う。

請求項 1〜： 14のいずれかに記載の表示装置において、

前記第 2の表示部は、電源オフ状態で表示状態を維持することが可能な表示素子 を有する。

請求項 15に記載の表示装置において、

前記第 2の表示部は、表示素子としてコレステリック液晶素子を有する。

請求項 1〜： 14のいずれかに記載の表示装置において、

前記第 2の表示部は、表示素子としてポリマーネットワーク液晶を有する。

請求項 1〜： 11のいずれかに記載の表示装置において、

前記第 1の表示部はアクティブ駆動型表示素子を有し、

前記第 2の表示部はパッシブ駆動型表示素子を有し、

前記第 2の表示部による描画速度は前記第 1の表示部による描画速度より遅い。 請求項 10または 11に記載の表示装置にぉレ、て、 前記第 1の表示部を照明する照明部をさらに備え、

前記表示制御の停止は前記照明部の消灯を含む。

[20] 請求項 10または 11に記載の表示装置にぉレ、て、

前記第 1の表示部は自発光型表示素子を有し、

前記表示制御の停止は前記第 1の表示部への給電停止を含む。

[21] 請求項 18〜20のいずれかに記載の表示装置において、

前記第 2の表示部は、前記画素ごとに制御された透過および反射の状態を給電停 止後も保持する。

[22] 電子装置であって、

請求項 1に記載の表示装置と、

前記第 1の表示部と前記第 2の表示部の表示を制御する表示制御部とを備える。

[23] 請求項 22に記載の電子装置において、

前記表示制御部は、前記電子装置の電源オン時には少なくとも前記第 1の表示部 の表示を許可し、前記電子装置の電源オフ時には、前記第 1の表示部の表示を不可 として前記第 2の表示部の表示を許可する。

[24] 請求項 23に記載の電子装置において、

前記表示制御部は、前記電源オフ時であって前記第 2の表示部における表示内容 を更新するときに、前記第 2の表示部に電力を供給するよう電源を制御する。

[25] 請求項 23に記載の電子装置において、

前記表示制御部は、前記電源オン時には前記第 1の表示部で表示を行い、電源の オフ操作がなされると、前記第 2の表示部に切換えて表示を行う。

[26] 請求項 24または 25に記載の電子装置において、

前記表示制御部は、前記第 2の表示部での表示時に電源のオン操作がなされると 、前記第 1の表示部に切換えて表示を行う。

[27] 請求項 22に記載の電子装置において、

前記表示制御部は、前記第 1の表示部での表示時に、何らの操作もなされない状 態が所定時間継続すると、前記第 2の表示部に切換えて表示を行う。

[28] 請求項 22に記載の電子装置において、 前記表示制御部は、前記第 2の表示部での表示時に何らかの操作が行われると、 前記第 1の表示部に切換えて表示を行う。

請求項 22に記載の電子装置において、

動作モードを設定する設定部をさらに備え、

前記表示制御部は、前記設定部によって設定された動作モードに応じて、前記表 示装置による表示を前記第 1の表示部と前記第 2の表示部とで切換える。

請求項 22に記載の電子装置において、

前記表示制御部は、前記表示装置に表示する表示コンテンツに応じて、前記表示 装置による表示を前記第 1の表示部と前記第 2の表示部とで切換える。

請求項 22に記載の電子装置において、

前記表示制御部は、予め設定された時間帯では前記第 2の表示部による表示を不 可として前記第 1の表示部による表示を許可し、それ以外の時間帯では前記第 1の 表示部または前記第 2の表示部での表示を許可する。

請求項 22〜31のいずれかに記載の電子装置において、

前記第 1の表示部における表示内容は画像を含む。

請求項 22〜32のいずれかに記載の電子装置において、

前記第 2の表示部における表示内容は、 日付、時亥 IJ、ノくッテリ残量、メニュー情報、 ユーザの入力情報の少なくともいずれか 1つを含む。

請求項 22〜32のいずれかに記載の電子装置において、

被写体を撮影する撮影部をさらに備え、

前記第 2の表示部における表示内容は、撮影履歴、撮影条件、撮影画像の少なく ともいずれか 1つを含む。

請求項 22〜32のいずれかに記載の電子装置において、

前記電子装置の外部の装置と通信をする通信部をさらに備え、

前記第 2の表示部における表示内容は、前記通信部による通信により得た情報を 含む。

請求項 33または 35に記載の電子装置において、

前記表示制御部は、前記第 2の表示部における表示内容を所定時間ごとに更新す 請求項 22〜36のいずれかに記載の電子装置において、

前記第 2の表示部による表示は、同一内容の表示の継続に電力を要しない。 請求項 22〜37のいずれかに記載の電子装置において、

前記第 1の表示部による表示は、カラー表示が可能である。