WO2006118185A1

WO2006118185A1 - トナー容器、及び画像形成装置

Info

Publication number: WO2006118185A1
Application number: PCT/JP2006/308820
Authority: WO
Inventors: Nobuyuki Taguchi; Masayuki Yamane; Hideo Yoshizawa; Takeroh Kurenuma; Takayuki Tamaki; Seiji Terasawa; Masashi Hasegawa; Fumie Satoh; Teruo Hitosugi; Takashi Hisazumi; Goro Katsuyama
Original assignee: Ricoh Company, Limited
Priority date: 2005-04-27
Filing date: 2006-04-27
Publication date: 2006-11-09
Also published as: ES2605527T3; TWI332128B; TW201423290A; US20070147902A1; EP1876498B1; ES2529039T3; EP2889695B1; EP2889695A1; TW201044126A; TWI650621B; TW200707141A; US7991334B2; TWI525404B; TW201730694A; CN1954269A; TW201426211A; KR20070085096A; TWI594090B; MX338002B; TW201044125A

Description

明細書

トナー容器、及び画像形成装置

技術分野

[0001] この発明は、画像形成プロセスで消費されるトナーを補給するために画像形成装置本体に着脱自在に設置されるトナー容器と、それを備えた画像形成装置と、に関するものである。

背景技術

[0002] 従来から、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の電子写真方式を用いた画像形成装置において、現像装置にトナーを補給するための円筒状のトナ一容器が知られている (例えば、特許文献 1参照。 ) o

[0003] 特許文献 1等にお!ヽて、画像形成装置本体のトナー容器収容部 (ボトル収容器）に交換自在に設置されるトナー容器 (トナーボトル)は、主として、容器本体と被保持部 (キャップ部）とで構成されている。容器本体の内周面には螺旋状の突起が設けられていて、容器本体が回転駆動されることによって容器本体内に収容されているトナーが開口部に向けて搬送される。被保持部は、容器本体の開口部に連通していて、容器本体の回転駆動に連動することなくトナー容器収容部に非回転で保持される。そして、容器本体の開口部力も排出されたトナーは、被保持部に設けられたトナー排出ロカ排出される。その後、被保持部のトナー排出ロカも排出されたトナーは、現像装置に補給されることになる。

[0004] このように構成されたトナー容器は、被保持部が設けられておらず容器本体の開口部から現像装置に向けて直接的にトナーを供給するトナー容器 (例えば、特許文献 2 参照。）に比べて、トナー容器の交換をおこなう際のトナー汚れを軽減することができる。すなわち、トナー容器の着脱動作の一部の動作 (回転動作）に連動して被保持部のトナー排出口が開閉されるために、ユーザーがトナー排出口に触れてトナーで汚される不具合が抑止される。さらに、トナー容器におけるトナー排出口の向きが鉛直方向下方に配設されて、トナーの自重落下によってトナーエンド時におけるトナー排出口近傍のトナー量を少なくできるために、トナー容器交換時のトナー排出口のトナ一汚れが軽減される。

[0005] 詳しくは、特許文献 1等において、トナー容器を装置本体のトナー容器収容部に装着する場合は、まず、本体カバー (スタック部）を上方に開放してトナー容器収容部を露出させる。その後、トナー容器をトナー容器収容部上に上方力載置する。その後、被保持部に一体的に設置された把手が把持されて、被保持部が回転操作 (回転動作)される。これにより、被保持部の端面に形成された係合部が装置本体の位置決め部材と係合して、トナー容器収容部におけるトナー容器の位置が定まることになる。さらに、被保持部の回転動作にともない被保持部に設けられたトナー排出口が側方から下方に移動して、スプリングの付勢力に抗するようにシャツタがトナー排出口を開放する。

[0006] 他方、特許文献 3等には、袋容器と口金部材とで構成されるトナー収納容器 (トナ一容器)であって、着脱動作にともなうトナー汚れ (トナー飛散)の発生を低減することを目的として、スクリューポンプが設置された装置本体への着脱動作の一部の動作（開閉フォルダの回転動作）に連動して口金部材のトナー排出口が開閉される技術が開示されている。

[0007] 詳しくは、トナー収納容器を装置本体に装着する場合は、まず、ヒンジを中心にして開閉ホルダ（開閉フォルダ)を回転させて開閉ホルダの上方を露出させる。その後、トナー収納容器を開閉ホルダ内にセットする。その後、トナー収納容器がセットされた開閉ホルダがヒンジを中心に回転操作（回転動作)される。これにより、トナー排出口を挟むように口金部材の両側面に設けられた係合部が装置本体の位置決め部材に係合して、装置本体におけるトナー収納容器の位置が定まることになる。さらに、開閉ホルダの回転動作にともない、スプリングの付勢力に抗するように口栓部材 (シャツタ部材）がノズルに押動されてパッキン (Gシール)で密封されたトナー排出口を開放する。

[0008] このように、特許文献 3等のトナー収納容器は、開閉ホルダの開放動作に連動して、口栓部材がノズル (トナー搬送管）に押動されてパッキンで密封されたトナー排出口を開放するために、トナー汚れの発生を低減する効果が期待できる。

[0009] しかし、トナー収納容器のトナー容量を多くできずにトナー収容容器の交換頻度が多くなつてしまうデメリットがある。すなわち、トナー収納容器は、鉛直方向を長手方向とする袋容器にトナーを収納しているために、トナー容量を多くしょうとするとトナー収納容器の高さが大きくなつてしまう。これにともない開閉ホルダの高さも大きくなつて、画像形成装置全体の高さ方向のレイアウトに影響してしまう。したがって、トナー収納容器のトナー容量はそれほど多くできずに、特許文献 1等のトナー容器 (水平方向が長手方向になるものである。 )に比べて、交換頻度が多くなつてしまう。

[0010] また、従来から、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又はそれらの複合機等の電子写真方式を用いた画像形成装置において、現像装置にトナーを補給するための円筒状のトナーボトルが知られている（例えば、特許文献 4参照。 )₀

[0011] 特許文献 4等において、画像形成装置本体に交換自在に設置されるトナーボトルは、主として、ボトル本体 (容器本体）とケース (容器補給部）とで構成されている。ボトル本体の内周面には螺旋状の突起が設けられていて、ボトル本体が回転駆動されることによってボトル本体内に収容されているトナーが開口部に向けて搬送される。ケースは、ボトル本体の開口部に連通していて、ボトル本体の回転駆動に連動することなく画像形成装置本体に保持される。そして、ボトル本体の開口部から排出されたトナ一は、ケースに設けられたトナー排出口（トナー補給口）から排出される。その後、ケースのトナー排出ロカ排出されたトナーは、現像装置に補給されることになる。

[0012] このように構成されたトナーボトルは、ケースが設けられておらずボトル本体の開口部から現像装置に向けて直接的にトナーを供給するトナーボトル (例えば、特許文献 5参照。）に比べて、トナーボトルの交換をおこなうユーザーにとっての操作性'作業性が向上する。詳しくは、トナーボトルの着脱動作に連動してケースのトナー排出口が開閉されるために、ユーザーがトナー排出口に触れてトナーで汚される不具合が抑止される。

[0013] 一方、特許文献 4等には、ボトル本体とケースとを備えたトナーボトルであって、ボトル本体とケースとの隙間からトナーが漏出する不具合を抑止するために、ボトル本体の開口部の周囲にボトル本体とケースとの互いの対向面の隙間を封止する封止部材 (シール部材)を設ける技術が開示されている。また、封止部材の形状が凹状に形成されたものも開示されている。 [0014] 特許文献 1：特開 2004— 287404号公報

特許文献 2：特開 2000— 338758号公報

特許文献 3：特開 2004— 161371号公報

特許文献 4：特開 2000— 214669号公報

特許文献 5：特開 2003 - 233248号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0015] 上述したように、特許文献 1等のトナー容器 (容器本体と被保持部とを備えたトナー容器である。）は、交換時のトナー汚れが少なぐトナー容量を多くできて交換頻度を少、なくすることができる。

[0016] しかし、ユーザー、販売者、流通業者、生産者等が、トナー容器 (画像形成装置にセットされていない未使用のトナー容器である。）を保管する際に、容器本体に対して被保持部を鉛直方向下方に向けた状態で静置面 (静置するための任意の平面である。 )に静置することにより、被保持部側でトナーが凝集してしまうことがあった。

[0017] すなわち、被保持部を下方に向けた状態では、トナーが自重により被保持部側に沈積してしまって、そのトナーが凝集してしまう場合があった。このように被保持部側でトナーの凝集が生じたトナー容器を画像形成装置にセットした場合、トナー排出口力ものトナーの排出が不充分になって、現像装置へのトナー補給も不充分になってしまう。また、トナーの凝集によりトナー塊が生成されてしまうと、トナー搬送不良ゃ異常画像の原因にもなつてしまう。

[0018] このような問題は、被保持部を鉛直方向下方に向けた状態で、長時間静置した場合や高温高湿環境下で静置した場合等には、特に顕著に発生する。

[0019] この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、トナー容器の保管時に被保持部側にトナーが凝集することがない、トナー容器及び画像形成装置を提供することにある。

[0020] さらに、上述した特許文献 1等のトナー容器は、特許文献 2等のものに比べて、トナ一排出口のトナー汚れが少なぐユーザーがトナー排出口に触れてトナーで汚される不具合も抑止される効果が期待できる。しかし、特許文献 1等のトナー容器は、着脱時 (交換時)の操作性 ·作業性の面で!、くつかのデメリットもあった。

[0021] 第 1のデメリットは、トナー容器収容部に対する着脱動作が複数の動作をともなう点である。すなわち、トナー容器の着脱動作は、本体カバーを開閉する動作、トナー容器をトナー容器収容部上に載置 ·取出する動作、被保持部を回転してトナー排出口を開放する回転動作、等の複数の動作をともなうものであった。

[0022] 第 2のデメリットは、装着動作が完了する間際までユーザーが誤操作していないことを確信しにくい点である。すなわち、本体カバーを開放する動作とトナー容器をトナ一容器収容部上に載置する動作とが完了した時点では、ユーザーは誤操作していないことを確信できない。そして、その後に被保持部の回転動作をおこなって被保持部の位置が定まっていくことで、ユーザーは被保持部のクリック感を体感して、誤操作して、な、ことを確信することになる。

[0023] 第 3のデメリットは、トナー容器収容部の上方にレイアウト上の制約を与える点である。すなわち、トナー容器をトナー容器収容部上に上方力載置するために、本体カバ一を上下方向に開閉する動作が必要になる。したがって、トナー容器収容部の上方には、本体カバーの開閉とトナー容器の載置'取出とをおこなうためのスペースをレイアウト上確保する必要がある。これにより、トナー容器収容部の上方にスキャナ (原稿読込み部)等が配設されている場合等には、トナー容器の着脱における操作性'作業性が低下することになる。

[0024] また、特許文献 3等のトナー収納容器は、開閉ホルダの開放動作に連動して、ロ栓部材がノズルに押動されてパッキンで密封されたトナー排出口を開放するために、トナー汚れの発生を低減する効果が期待できる。しかし、特許文献 3等のトナー収納容器も、着脱時の操作性'作業性の面でいくつかのデメリットがあった。

[0025] 第 1のデメリットは、トナー収納容器のトナー容量を多くできずにトナー収容容器の交換頻度が多くなつてしまう点である。すなわち、トナー収納容器は、鉛直方向を長手方向とする袋容器にトナーを収納しているために、トナー容量を多くしょうとするとトナー収納容器の高さが大きくなつてしまう。これにともない開閉ホルダの高さも大きくなって、画像形成装置全体の高さ方向のレイアウトに影響してしまう。したがって、トナー収納容器のトナー容量はそれほど多くできずに、特許文献 1等のトナー容器 (水平方向が長手方向になるものである。）に比べて、交換頻度が多くなつてしまう。

[0026] 第 2のデメリットは、ユーザーが誤操作して、な、ことを確信しにく、点である。すなわち、開閉ホルダの開閉動作に連動して口栓部材がトナー排出口を開閉するために、ユーザーはトナー収納容器から手を離していてトナー排出口の開閉感を体感しにくい。

[0027] この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、交換時の操作性

'作業性が高ぐトナー汚れの発生が確実に軽減されるトナー容器及び画像形成装置を提供することにある。

[0028] また、近年の環境資源保護に対する意識の高まりから、トナー容器には、高いリサイタル性 (リサイクルの容易さである。）が要求されている。すなわち、トナー容器は、新規製造時にぉ、て容易にトナーを充填できるように構成することに加えて、リサイクル製造時にぉヽても容器の主要部材を分解等することなく容易にトナーを充填できるように構成することが求められて、る。

[0029] また、上述した特許文献 4等のトナーボトルは、特許文献 5等のものに比べて交換時の操作性'作業性が向上する反面、それでも経時にボトル本体とケースとの隙間からトナーが漏出してしまう場合があった。

[0030] すなわち、開口部に対向するケース側の対向面に貼着された発泡ポリウレタン等の封止部材は、回転駆動するボトル本体の開口部に摺接することで、ケースとボトル本体との隙間からトナーが漏出するのを防止している。一方、画像形成装置本体の保持部に堅固に保持されるケースに比べてルーズに保持されるボトル本体が回転駆動されると、ボトル本体は径方向（回転軸方向に直交する方向である。 )に多少振れな力回転する。このようなボトル本体の径方向の振れが経時で繰り返されることで、封止部材のシール性が徐々に低下してしまう。すなわち、開口部が径方向に振れを繰り返すことで、弾性を有する封止部材の変形形状 (隙間を封止する形状である。）が定まらずに、やがてその復元力が低下していって封止するべき空間に隙間が生じてしまう。そして、この隙間からトナーボトル外にトナーが漏出してしまう。このように、トナ一ボトル外にトナーが漏出してしまうと、トナーが浪費される上に、画像形成装置内を汚染してしまうことになる。 [0031] このような問題は、ランニングコストの低下を目的として大容量化されたトナーボトルでは特に無視できないものになっている。すなわち、トナーの充填量が多くなつて重量が増加したトナーボトルを回転駆動するためには大きな駆動力が必要となるために、ボトル本体の回転トルク、回転ムラ、振動等の増加にともなって開口部の径方向の振れ量も増加することになる。また、大容量化されたトナーボトルの稼働時間 (寿命）は増量されたトナー量に応じて長くなるために、開口部の振れが封止部材に影響する時間ち長くなること〖こなる。

[0032] 一方、特許文献 4等には、ボトル本体とケースとの隙間を封止する封止部材の形状が凹状に形成されたものが開示されている。しかし、弾性を有する封止部材を凹状に形成しても、開口部の径方向の振れを規制することにはならないために、上述の問題を直接的に解決する効果は期待できない。

[0033] この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、交換時の操作性 •作業性が高ぐ大容量化された場合であっても経時におけるトナーの漏出が生じないトナーボトル及び画像形成装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0034] 上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項 1にかかる発明は、画像形成装置本体のトナー容器収容部に着脱自在に設置されるトナー容器であって、内部にトナーを収容する容器本体と、前記容器本体の長手方向の端部に設けられ、前記容器本体に収容された前記トナーが排出されるトナー排出口を備え、前記トナー容器収容部に保持される被保持部と、前記被保持部に設けられ、前記容器本体に対して前記被保持部を鉛直方向下方に向けた状態での静置面への静置を抑制する静置抑制手段と、を備えたことを特徴とする。

[0035] また、請求項 2にかかる発明は、請求項 1に記載のトナー容器において、前記被保持部は、さらに前記トナー容器収容部に非回転で保持されること、を特徴とする。

[0036] また、請求項 3にかかる発明は、請求項 1に記載のトナー容器において、前記静置抑制手段は、前記容器本体に対して前記被保持部を鉛直方向下方に向けた状態で前記静置面に投影される前記容器本体の投影面の面積よりも前記静置面に当接する前記被保持部の当接面の面積が小さいことを特徴とする。 [0037] また、請求項 4にかかる発明は、請求項 3に記載のトナー容器において、前記当接面は、前記静置面に対向する前記被保持部の対向面力突出した突出部であることを特徴とする。

[0038] また、請求項 5にかかる発明は、請求項 4に記載のトナー容器において、前記当接面は、前記突出部の周囲に形成された壁部であって、前記壁部によって周囲を覆い前記設置面に接触しないように電子部品を前記突出部上に設置したことを特徴とする。

[0039] また、請求項 6にかかる発明は、請求項 1に記載のトナー容器において、前記静置抑制手段は、前記容器本体に対して前記被保持部を鉛直方向下方に向けた状態で前記静置面に対向する前記被保持部の対向面に電子部品を設置することを特徴とする。

[0040] また、請求項 7にかかる発明は、請求項 6に記載のトナー容器において、前記電子部品は、 IDチップであることを特徴とする。

[0041] また、請求項 8にかかる発明は、請求項 1に記載のトナー容器において、前記静置抑制手段は、前記容器本体に対して前記被保持部を鉛直方向下方に向けた状態で前記静置面に投影される前記容器本体の投影面の中心に対して、前記静置面に当接する前記被保持部の当接面の中心をずらすことを特徴とする。

[0042] また、請求項 9にかかる発明は、請求項 1に記載のトナー容器において、前記静置抑制手段は、前記容器本体と前記被保持部との間に設置された弾性体であることを特徴とする。

[0043] また、請求項 10にかかる発明は、請求項 9に記載のトナー容器において、前記弹性体は、前記被保持部に貼着されたシール材であることを特徴とする。

[0044] また、請求項 11に力かる発明は、画像形成装置本体のトナー容器収容部に着脱自在に設置されるトナー容器であって、内部にトナーを収容する容器本体と、前記容器本体の長手方向の端部に設けられ、前記容器本体に収容された前記トナーが排出されるトナー排出口を備え、前記トナー容器収容部に保持される被保持部と、前記容器本体に対して前記被保持部を鈴直方向下方に向けた状態で前記静置面に対向する前記被保持部の対向面に設置された電子部品と、を備えたことを特徴とする。 [0045] また、請求項 12にかかる発明は、請求項 11に記載のトナー容器において、トナー容器に係わる情報が記憶されてあり、前記トナー容器収容部に保持された状態で当該トナー容器収容部に配設された通信回路との間で通信を行うことを特徴とする。

[0046] また、請求項 13にかかる発明は、請求項 11に記載のトナー容器において、前記電子部品は、前記トナー容器収容部に対する着脱方向に直交する前記被保持部の面上であって前記着脱動作において前記通信回路に対向する位置に設置されたことを特徴とする。

[0047] また、請求項 14にかかる発明は、請求項 11に記載のトナー容器において、前記被保持部は、前記トナー容器収容部に対する着脱動作に連動して前記トナー排出口を開閉する開閉部材をさらに備えたことを特徴とする。

[0048] また、請求項 15にかかる発明は、請求項 14に記載のトナー容器において、前記電子部品は、前記開閉部材の設置位置よりも上方に設置されたことを特徴とする。

[0049] また、請求項 16にかかる発明は、請求項 14に記載のトナー容器において、前記トナー容器収容部は、前記トナー排出口に連通するノズルを備え、前記開閉部材は、前記トナー容器収容部への装着動作に連動して前記ノズルに押動されて前記トナー排出口の開放を開始するとともに前記トナー容器収容部力もの離脱動作に連動して前記トナー排出口の閉鎖を開始する口栓部材であることを特徴とする。

[0050] また、請求項 17にかかる発明は、請求項 14に記載のトナー容器において、前記開閉部材は、前記トナー容器収容部への装着動作に連動して前記ノズルに押動されて前記トナー排出口を開放するとともに前記トナー容器収容部力の離脱動作に連動して付勢部材に付勢されて前記トナー排出口を閉鎖する口栓部材であることを特徴とする。

[0051] また、請求項 18にかかる発明は、請求項 11に記載のトナー容器において、前記電子部品は、 IDチップであることを特徴とする。

[0052] また、請求項 19にかかる発明は、請求項 11に記載のトナー容器において、前記電子部品は、 ICチップであることを特徴とする。

[0053] また、請求項 20にかかる発明は、請求項 11に記載のトナー容器において、前記電子部品は、前記容器本体内に収容されるトナーに係わる情報及びリサイクルに係わる情報のうち少なくとも一方が記憶されたことを特徴とする。

[0054] また、請求項 21にかかる発明は、請求項 20に記載のトナー容器において、前記トナ一に係わる情報は、トナー色、製造番号、製造年月日のうち少なくとも 1つであることを特徴とする。

[0055] また、請求項 22にかかる発明は、請求項 16に記載のトナー容器において、前記ノズルは、前記トナー排出ロカ排出されたトナーが気体とともに搬送される搬送管に接続され、前記搬送管は、その内部に対して気体を送出又は送入するポンプに接続されたことを特徴とする。

[0056] また、請求項 23にかかる発明は、請求項 11に記載のトナー容器において、前記容器本体は、当該容器本体の長手方向に沿って着脱されることを特徴とする。

[0057] また、請求項 24にかかる発明は、請求項 11に記載のトナー容器において、前記容器本体は、前記被保持部に対して後方になるように前記トナー容器収容部に装着されることを特徴とする。

[0058] また、請求項 25にかかる発明は、請求項 11に記載のトナー容器において、前記容器本体は、当該容器本体の長手方向を水平方向とした状態で静置面に静置できることを特徴とする。

[0059] また、請求項 26に力かる発明は、請求項 11に記載のトナー容器において、前記被保持部は、前記トナー容器収容部に当接して滑動する滑動部を備えたことを特徴とする。

[0060] また、請求項 27にかかる発明は、請求項 26に記載のトナー容器において、前記滑動部は、前記トナー容器収容部に対する着脱動作に連動して当該トナー容器収容部を滑動することを特徴とする。

[0061] また、請求項 28に力かる発明は、請求項 26に記載のトナー容器において、前記容器本体は、前記トナー容器収容部への装着動作において、前記滑動部の滑動が開始された後に前記被保持部の位置決めが開始され、前記滑動部の滑動が終了することにより前記被保持部の位置決めが終了することを特徴とする。

[0062] また、請求項 29にかかる発明は、請求項 11に記載のトナー容器において、前記容器本体の周面上に存在し、前記容器本体の内部に収容された前記トナーを前記トナ一排出口側に搬送するように回転駆動力を伝達するギアをさらに備えたことを特徴とする。

[0063] また、請求項 30にかかる発明は、請求項 29に記載のトナー容器において、前記被保持部は、前記ギアの一部を覆うこと、を特徴とする。

[0064] また、請求項 31にかかる発明は、請求項 29に記載のトナー容器において、前記被保持部は、前記ギアによる回転駆動力を受けず、非回転で前記トナー容器収容部に保持されること、を特徴とする。

[0065] また、請求項 32にかかる発明は、請求項 29に記載のトナー容器において、前記容器本体は、前記ギアが伝達する回転駆動力に連動して前記トナーを前記トナー排出口側に搬送することを特徴とする。

[0066] また、請求項 33にかかる発明は、請求項 32に記載のトナー容器において、前記容器本体は、その内周面に螺旋状の突起を含むことを特徴とする。

[0067] また、請求項 34にかかる発明は、請求項 32に記載のトナー容器において、前記容器本体は、内部に収容されたトナーを前記トナー排出口に向けて搬送する搬送部材を含むことを特徴とする。

[0068] また、請求項 35にかかる発明は、請求項 34に記載のトナー容器において、前記搬送部材は、回転可能なコイル又はスクリュであることを特徴とする。

[0069] また、請求項 36にかかる発明は、請求項 34に記載のトナー容器において、前記搬送部材は、前記容器本体の長手方向に移動可能な板状部材であることを特徴とする

[0070] また、請求項 37にかかる発明は、請求項 11に記載のトナー容器において、前記被保持部は、前記容器本体に連通することを特徴とする。

[0071] また、請求項 38にかかる発明は、請求項 11に記載のトナー容器において、前記容器本体は、内部にトナーを収容したことを特徴とする。

[0072] また、請求項 39にかかる発明は、請求項 38に記載のトナー容器において、前記容器本体に収容するトナーの充填容積 Z全容積は、 0. 7以下であることを特徴とする。

[0073] また、請求項 40にかかる発明は、請求項 38に記載のトナー容器において、前記容器本体は、さらにキャリアを収容することを特徴とする。 [0074] また、請求項 41にかかる発明は、請求項 38に記載のトナー容器において、前記容器本体に収容されている前記キャリアの重量比は、前記キャリアおよび前記トナーの重量に対して、 3wt%〜20wt%であることを特徴とする。

[0075] また、請求項 42にかかる発明は、トナー容器収納部と、前記トナー容器収容部に着脱自在に設置され、内部にトナーを収容する容器本体と、前記容器本体の長手方向の端部に設けられ、前記容器本体に収容された前記トナーが排出されるトナー排出口を備え、前記トナー容器収容部に非回転で保持される被保持部と、前記被保持部に設けられ、前記容器本体に対して前記被保持部を鉛直方向下方に向けた状態での前記静置面への静置を抑制する静置抑制手段と、を備えたことを特徴とする。

[0076] また、請求項 43にかかる発明は、トナー容器収納部と、前記トナー容器収容部に着脱自在に設置され、内部にトナーを収容する容器本体と、前記容器本体の長手方向の端部に設けられ、前記容器本体に収容された前記トナーが排出されるトナー排出口を備え、前記トナー容器収容部に非回転で保持される被保持部と、前記容器本体に対して前記被保持部を鉛直方向下方に向けた状態で前記静置面に対向する前記被保持部の対向面に設置された電子部品と、を備えたことを特徴とする。

発明の効果

[0077] 本発明は、容器本体に対して被保持部を鉛直方向下方に向けた状態での静置面への静置を抑制する静置抑制手段を設けているために、トナー容器の保管時に被保持部側にトナーが凝集することがない、トナー容器、画像形成装置を提供することができる。

図面の簡単な説明

[0078] [図 1]図 1は、本発明の実施の形態 1における画像形成装置を示す全体構成図である。

[図 2]図 2は、図 1の画像形成装置における作像部を示す断面図である。

[図 3]図 3は、図 1の画像形成装置におけるトナー補給経路を示す概略図である。

[図 4]図 4は、トナー容器が設置される状態のトナー容器収容部を示す斜視図である

[図 5]図 5は、トナー容器収容部に設置されるトナー容器を示す斜視図である, [図 6]図 6は、図 5のトナー容器の頭部側を示す断面図である。

[図 7]図 7は、図 6のトナー容器を M視方向力もみた正面図である。

[図 8]図 8は、トナー容器が設置されていない状態のトナー容器収容部を示す斜視図である。

[図 9]図 9は、ノズルを示す斜視図である。

[図 10]図 10は、トナー容器がトナー容器収容部に搭載される状態を示す概略図である。

[図 11]図 11は、図 10に続くトナー容器の搭載状態を示す概略図である。

圆 12]図 12は、トナー容器がトナー容器収容部に搭載された状態を示す概略図である。

[図 13]図 13は、トナー容器の被保持部を鉛直方向下方に向けて静置面に対向させた状態を示す概略図である。

[図 14]図 14は、トナー容器を内部に収容する梱包箱を示す斜視図である。

[図 15]図 15は、本発明の実施の形態 2におけるトナー容器の頭部側を示す断面図である。

[図 16A]図 16Aは、図 15のトナー容器がトナー容器収容部に搭載される状態を示す概略図である。

[図 16B]図 16Bは、図 15のトナー容器がトナー容器収容部に搭載される状態を示す概略図である。

[図 17A]図 17Aは、図 16Aに続くトナー容器の搭載状態を示す概略図である。

[図 17B]図 17Bは、図 16Bに続くトナー容器の搭載状態を示す概略図である。

圆 18A]図 18Aは、トナー容器がトナー容器収容部に搭載された状態を示す概略図である。

圆 18B]図 18Bは、トナー容器がトナー容器収容部に搭載された状態を示す概略図である。

[図 19]図 19は、本発明の実施の形態 3におけるトナー容器を示す断面図である。

[図 20]図 20は、本発明の実施の形態 4におけるトナー容器を示す断面図である。

[図 21]図 21は、図 20のトナー容器に設置される板状部材を示す正面図である。 [図 22]図 22は、本発明の実施の形態 5におけるトナー容器収容部に設置されるトナ一容器を示す斜視図である。

[図 23]図 23は、図 22のトナー容器の頭部側を示す断面図である。

[図 24]図 24は、図 23のトナー容器を M視方向力もみた正面図である。

[図 25]図 25は、トナー容器がトナー容器収容部に搭載される状態を示す概略図である。

[図 26]図 26は、図 25に続くトナー容器の搭載状態を示す概略図である。

[図 27]図 27は、トナー容器がトナー容器収容部に搭載された状態を示す概略図である。

[図 28]図 28は、本発明の実施の形態 6におけるトナー容器の頭部側を示す断面図である。

[図 29A]図 29Aは、図 28のトナー容器がトナー容器収容部に搭載される状態を示す概略図である。

[図 29B]図 29Bは、図 28のトナー容器がトナー容器収容部に搭載される状態を示す概略図である。

[図 30A]図 30Aは、図 29Aに続くトナー容器の搭載状態を示す概略図である。

[図 30B]図 30Bは、図 29Bに続くトナー容器の搭載状態を示す概略図である。

圆 31A]図 31Aは、トナー容器がトナー容器収容部に搭載された状態を示す概略図である。

圆 31B]図 31Bは、トナー容器がトナー容器収容部に搭載された状態を示す概略図である。

[図 32]図 32は、本発明の実施の形態 7におけるトナー容器を示す断面図である。

[図 33]図 33は、本発明の実施の形態 8におけるトナー容器を示す断面図である。

[図 34]図 34は、図 33のトナー容器に設置される板状部材を示す正面図である。

[図 35]図 35は、本発明の実施の形態 9におけるトナー補給経路を示す概略図である

[図 36]図 36は、トナー容器が設置される状態のトナー容器収容部を示す斜視図である。 [図 37]図 37は、装置本体にトナー容器が設置された状態を示す斜視図である。

[図 38]図 38は、トナー容器収容部に設置されるトナー容器を示す斜視図である。

[図 39]図 39は、図 38のトナー容器の頭部側を示す断面図である。

[図 40]図 40は、図 39のトナー容器を M視方向力もみた正面図である。

[図 41]図 41は、トナー容器の後方を示す断面図である。

[図 42]図 42は、トナー容器が設置されていない状態のトナー容器収容部を示す斜視図である。

[図 43]図 43は、トナー容器収容部のアーム対を示す斜視図である。

[図 44]図 44は、アーム対を示す分解斜視図である。

[図 45]図 45は、トナー容器がトナー容器収容部に搭載される状態を示す概略図である。

[図 46]図 46は、図 45におけるアーム対の状態を示す概略図である。

[図 47]図 47は、図 45に続くトナー容器の搭載状態を示す概略図である。

[図 48]図 48は、図 47におけるアーム対の状態を示す概略図である。

[図 49]図 49は、トナー容器がトナー容器収容部に搭載された状態を示す概略図である。

[図 50]図 50は、図 49におけるアーム対の状態を示す概略図である。

[図 51]図 51は、装着時におけるトナー容器の移動位置に対するアーム対力受ける負荷の変化を示すグラフである。

[図 52]図 52は、本発明の実施の形態 10におけるトナー容器の頭部側を示す断面図である。

[図 53A]図 53Aは、図 52のトナー容器がトナー容器収容部に搭載される状態を示す概略図である。

[図 53B]図 53Bは、図 52のトナー容器がトナー容器収容部に搭載される状態を示す概略図である。

[図 54A]図 54Aは、図 53Aに続くトナー容器の搭載状態を示す概略図である。

[図 54B]図 54Bは、図 53Bに続くトナー容器の搭載状態を示す概略図である。

圆 55A]図 55Aは、トナー容器がトナー容器収容部に搭載された状態を示す概略図である。

圆 55B]図 55Bは、トナー容器がトナー容器収容部に搭載された状態を示す概略図である。

[図 56A]図 56Aは、トナー容器をリサイクルするときの製造工程を示す図である。

[図 56B]図 56Bは、トナー容器をリサイクルするときの製造工程を示す図である。

[図 57]図 57は、本発明の実施の形態 11におけるトナー容器を示す断面図である。

[図 58]図 58は、本発明の実施の形態 12におけるトナー容器を示す断面図である。

[図 59]図 59は、図 58のトナー容器に設置される板状部材を示す正面図である。

[図 60A]図 60Aは、本発明の実施の形態 13におけるトナー容器を示す概略図である

[図 60B]図 60Bは、本発明の実施の形態 13におけるトナー容器を示す概略図である

[図 61A]図 61Aは、別の形態のトナー容器を示す概略図である。

[図 61B]図 61Bは、別の形態のトナー容器を示す概略図である。

[図 62A]図 62Aは、さらに別の形態のトナー容器を示す概略図である。

[図 62B]図 62Bは、さらに別の形態のトナー容器を示す概略図である。

[図 63]図 63は、本発明の実施の形態 14における画像形成装置を示す全体構成図である。

[図 64]図 64は、図 63の画像形成装置における作像部を示す断面図である。

[図 65]図 65は、図 63の画像形成装置におけるトナー補給部を示す概略図である。

[図 66]図 66は、図 63の画像形成装置に設置されるトナーボトルを示す斜視図である

[図 67]図 67は、図 66のトナーボトルの頭部側を示す断面図である。

[図 68A]図 68Aは、トナーボトルがボトル収容部に搭載される状態を示す概略図である。

[図 68B]図 68Bは、トナーボトルがボトル収容部に搭載される状態を示す概略図である。

[図 69A]図 69Aは、トナーボトルがボトル収容部に搭載された状態を示す概略図である。

[図 69B]図 69Bは、トナーボトルがボトル収容部に搭載された状態を示す概略図である。

[図 70]図 70は、本発明の実施の形態 15におけるトナーボトルの一部を示す断面図である。

[図 71]図 71は、本発明の実施の形態 16におけるトナーボトルの一部を示す断面図である。

符号の説明

5Y 現像装置、

31、 931 トナー容器収容部 (ボトル収容部）、

31a 滑合面、 31c 位置決め部材、 31d 嵌合部材、

31g 駆動ギア、

132Y、 132M、 132C、 132K、

232Υ、 332Υ、 432Υ、 532Υ、

632Υ、 732Υ、 832Υ、 932Υ、

1032Υ、 1132Υ、 1232Υ、 1332Υ、 1532Υ、

1632Υ、 1632Μ、 1632C, 1632Κ、

1732Υ、 1832Υ、トナー容器 (粉体収納容器、トナーボトル）、

133Υ、 233Υ、 333Υ、 433Υ、 533Υ、

633Υ、 733Υ、 833Υ、 933Υ、 1033Υ、

1133Υ、 1233Υ、 1333Υ、 1533Υ、

1633Υ、 1733Υ、 1833Υ、容器本体（粉体収納部、ボトル本体）、

134Υ、 234Υ、 334Υ、 434Υ、 534Υ、

634Υ、 734Υ、 834Υ、 934Υ、 1034Υ、

1134Υ、 1234Υ、 1334Υ、 1534Υ、

1634Υ、 1734Υ、 1834Υ、被保持部（キャップ部、ケース）、

33a 先端面 (他方の対向面）、 33b 突起、 33c ギア、

33d 把持部、 34a キャップ、 34al 突出部（静置抑制手段）、 34a2 壁部、

34a3 貼着面 (規制部、一方の対向面）、 34a4 軸受部

34b キャップカバー、 34bl 爪、 34c ホルダ（シャツタホルダ）、

34cl、 34c2 滑動部（当接部）、

34d 口栓部材 (シャツタ、開閉部材）、 34e パッキン、

34g 係合部 (補助部材)、 34h 切欠部、

34m 凹部 (補助部材)、 34η 凸部 (補助部材)、

35 IDチップ (電子部品、補助部材)、 37 シール材 (弾性体、封止部材)、

40 梱包箱、

59 トナー補給装置、

60 スクリューポンプ、 61 ロータ、 62 ステータ、

70 ノズル (トナー搬送管）、 70a トナー補給口、

71 チューブ (搬送管）、

73 保持部、 74 通信回路、

76 爪部材 (付勢手段)、

78 支持部材、

80 アーム対 (付勢部材、第 2の付勢部材)、

81 第 1アーム、 82 第 2アーム、

83 支軸、 84 トーシヨンスプリング、

90 キャップ（封止部材）、

180Y 回転軸、 181Y コイル (搬送部材）、

183Y ネジ棒、 183Ya 雄ネジ部、

184Y 板状部材 (搬送部材）、 184Ya 雌ネジ部、

185Y 案内部、

201 充填機、 210 支持部、

100 200 画像形成装置本体 (装置本体)、

A 開口部、 B トナー排出口、 H 静置面。

発明を実施するための最良の形態 [0080] 以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略ィ匕ないし省略する。

[0081] (実施の形態 1)

図 1〜図 14にて、この発明の実施の形態 1について詳細に説明する。まず、図 1〜図 4にて、画像形成装置全体の構成'動作について説明する。図 1は画像形成装置としてのプリンタを示す全体構成図であり、図 2はその作像部を示す断面図であり、図 3はそのトナー補給経路を示す概略図であり、図 4はトナー補給装置の一部を示す斜視図である。

[0082] 図 1に示すように、画像形成装置本体 100の上方にあるトナー容器収容部 31には、各色（イェロー、マゼンタ、シアン、ブラック）に対応した 4つのトナー容器 132Y、 13 2M、 132C、 132K (粉体収納容器）が着脱自在（交換自在）に設置されている。トナ一容器収容部 31の下方には中間転写ユニット 15が配設されている。その中間転写ユニット 15の中間転写ベルト 8に対向するように、各色（イェロー、マゼンタ、シアン、ブラック）に対応した作像部 6Y、 6M、 6C、 6Kが並設されている。

[0083] 図 2を参照して、イェローに対応した作像部 6Υは、感光体ドラム 1Yと、感光体ドラム 1Yの周囲に配設された帯電部 4Υ、現像装置 5Υ (現像部）、クリーニング部 2Υ、除電部 (不図示である。）等で構成されている。そして、感光体ドラム 1Y上で、作像プロセス（帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程）がおこなわれて、感光体ドラム 1Y上にイェロー画像が形成されることになる。

[0084] なお、他の 3つの作像部 6M、 6C、 6Kも、使用されるトナーの色が異なる以外は、イェローに対応した作像部 6Υとほぼ同様の構成となっていて、それぞれのトナー色に対応した画像が形成される。以下、他の 3つの作像部 6M、 6C、 6Kの説明を適宜に省略して、イェローに対応した作像部 6Υのみの説明をおこなうことにする。

[0085] 図 2を参照して、感光体ドラム 1Yは、不図示の駆動モータによって図 2中の Τ方向に回転駆動される。そして、帯電部 4Υの位置で、感光体ドラム 1Yの表面が一様に帯電される（帯電工程である。 ) οその後、感光体ドラム 1Yの表面は、露光装置 7 (図 1を参照できる。）から発せられたレーザ光 Lの照射位置に達して、この位置での露光走查によってイェローに対応した静電潜像が形成される（露光工程である。 ) o

[0086] その後、感光体ドラム 1Yの表面は、現像装置 5Yとの対向位置に達して、この位置で静電潜像が現像されて、イェローのトナー像が形成される（現像工程である。 ) oその後、感光体ドラム 1Yの表面は、中間転写ベルト 8及び第 1転写ノィァスローラ 9Yとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム 1Y上のトナー像が中間転写ベルト 8 上に転写される（1次転写工程である。 ) oこのとき、感光体ドラム 1Y上には、僅かながら未転写トナーが残存する。

[0087] その後、感光体ドラム 1Yの表面は、クリーニング部 2Yとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム 1Y上に残存した未転写トナーがクリーニングブレード 2aによって機械的に回収される（クリーニング工程である。 ) o最後に、感光体ドラム 1Yの表面は、不図示の除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム 1Y上の残留電位が除去される。こうして、感光体ドラム 1Y上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。

[0088] なお、上述した作像プロセスは、他の作像部 6M、 6C、 6Kでも、イェロー作像部 6 Υと同様におこなわれる。すなわち、作像部の下方に配設された露光部 7から、画像情報に基いたレーザ光 L力各作像部 6M、 6C、 6Kの感光体ドラム上に向けて照射される。詳しくは、露光部 7は、光源力もレーザ光 Lを発して、そのレーザ光 Lを回転駆動されたポリゴンミラーで走査しながら、複数の光学素子を介して感光体ドラム上に照射する。その後、現像工程を経て各感光体ドラム上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト 8上に重ねて転写する。こうして、中間転写ベルト 8上にカラー画像が形成される。

[0089] ここで、図 1を参照して、中間転写ユニット 15は、中間転写ベルト 8、 4つの 1次転写バイアスローラ 9Y、 9M、 9C、 9K、 2次転写バックアップローラ 12、クリーニングバックアップローラ 13、テンションローラ 14、中間転写クリーニング部 10、等で構成される。中間転写ベルト 8は、 3つのローラ 12〜14によって張架'支持されるとともに、 1つのローラ 12の回転駆動によって図 1中の矢印方向に無端移動される。

[0090] 4つの 1次転写バイアスローラ 9Y、 9M、 9C、 9Kは、それぞれ、中間転写ベルト 8を感光体ドラム 1Y、 1M、 1C、 IKとの間に挟み込んで 1次転写-ップを形成している。そして、 1次転写バイアスローラ 9Y、 9M、 9C、 9Kに、トナーの極性とは逆の転写バィァスが印加される。そして、中間転写ベルト 8は、矢印方向に走行して、各 1次転写バイアスローラ 9Y、 9M、 9C、 9Kの 1次転写-ップを順次通過する。こうして、感光体ドラム 1Y、 1M、 1C、 IK上の各色のトナー像が、中間転写ベルト 8上に重ねて 1次転写される。

[0091] その後、各色のトナー像が重ねて転写された中間転写ベルト 8は、 2次転写ローラ 1 9との対向位置に達する。この位置では、 2次転写バックアップローラ 12が、 2次転写ローラ 19との間に中間転写ベルト 8を挟み込んで 2次転写-ップを形成して、る。そして、中間転写ベルト 8上に形成された 4色のトナー像は、この 2次転写-ップの位置に搬送された転写紙等の被転写材 P上に転写される。このとき、中間転写ベルト 8には、被転写材 Pに転写されな力つた未転写トナーが残存する。

[0092] その後、中間転写ベルト 8は、中間転写クリーニング部 10の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト 8上の未転写トナーが回収される。こうして、中間転写べルト 8上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。

[0093] ここで、 2次転写-ップの位置に搬送された被転写材 Pは、装置本体 100の下方に配設された給紙部 26から、給紙ローラ 27やレジストローラ対 28等を経由して搬送されたものである。詳しくは、給紙部 26には、転写紙等の被転写材 Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ 27が図 1中の R方向に回転駆動されると、一番上の被転写材 Pがレジストローラ対 28のローラ間に向けて給送される。

[0094] レジストローラ対 28に搬送された被転写材 Pは、回転駆動を停止したレジストローラ対 28のローラ-ップの位置でー且停止する。そして、中間転写ベルト 8上のカラー画像にタイミングを合わせて、レジストローラ対 28が回転駆動されて、被転写材 Pが 2次転写-ップに向けて搬送される。こうして、被転写材 P上に、所望のカラー画像が転写される。

[0095] その後、 2次転写-ップの位置でカラー画像が転写された被転写材 Pは、定着部 2 0の位置に搬送される。そして、この位置で、定着ローラ及び圧力ローラによる熱と圧力とにより、表面に転写されたカラー画像が被転写材 P上に定着される。その後、被転写材 Pは、排紙ローラ対 29のローラ間を経て、装置外へと排出される。排紙ローラ対 29によって装置外に排出された被転写 Pは、出力画像として、スタック部 30上に順次スタックされる。こうして、画像形成装置における、一連の画像形成プロセスが完了する。

[0096] 次に、図 2にて、作像部における現像装置の構成 ·動作について、さらに詳しく説明する。現像装置 5Yは、感光体ドラム 1Yに対向する現像ローラ 51 Y、現像ローラ 51 Υ に対向するドクターブレード 52Υ、現像剤収容部 53Υ、 54Υ内に配設された 2つの搬送スクリュ 55Υ、現像剤中のトナー濃度を検知する濃度検知センサ 56Υ、等で構成される。現像ローラ 51 Υは、内部に固設されたマグネットや、マグネットの周囲を回転するスリーブ等で構成される。現像剤収容部 53Υ、 54Υ内には、キャリアとトナーとからなる 2成分現像剤 Gが収容されている。現像剤収容部 54Υは、その上方に形成された開口を介してトナー搬送パイプ 43Υに連通して、る。

[0097] このように構成された現像装置 5Υは、次のように動作する。現像ローラ 51 Υのスリーブは、図 2の矢印方向に回転している。そして、マグネットにより形成された磁界によって現像ローラ 51Y上に担持された現像剤 Gは、スリーブの回転にともない現像口ーラ 51 Υ上を移動する。

[0098] ここで、現像装置 5Υ内の現像剤 Gは、現像剤中のトナーの割合（トナー濃度）が所定の範囲内になるように調整される。詳しくは、現像装置 5Υ内のトナー消費に応じて、トナー容器 132Yに収容されているトナーが、トナー補給装置 59 (図 3を参照できる。）を介して現像剤収容部 54Υ内に補給される。なお、トナー補給装置 59及びトナー容器 32Υの構成 '動作については、後で詳しく説明する。

[0099] その後、現像剤収容部 54Υ内に補給されたトナーは、 2つの搬送スクリュ 55Υによつて、現像剤 Gとともに混合'撹拌されながら、 2つの現像剤収容部 53Υ、 54Υを循環する（図 2の紙面垂直方向の移動である。 )₀そして、現像剤 G中のトナーは、キヤリァとの摩擦帯電によりキャリアに吸着して、現像ローラ 51Y上に形成された磁力によりキャリアとともに現像ローラ 51Y上に担持される。

[0100] 現像ローラ 51Y上に担持された現像剤 Gは、図 2中の矢印方向に搬送されて、ドクターブレード 52Υの位置に達する。そして、現像ローラ 51 Υ上の現像剤 Gは、この位置で現像剤量が適量化された後に、感光体ドラム 1Yとの対向位置 (現像領域である。）まで搬送される。そして、現像領域に形成された電界によって、感光体ドラム 1Y上に形成された潜像にトナーが吸着される。その後、現像ローラ 51Y上に残った現像剤 Gはスリーブの回転にともない現像剤収容部 53Yの上方に達して、この位置で現像ローラ 51Yから離脱される。

[0101] 次に、図 3にて、トナー容器 132Y内に収容されたトナーを現像装置 5Yに導くトナ一補給装置 59について詳述する。なお、図 3は、理解を容易にするために、トナー容器 132Y、トナー補給経路 43Υ、 60、 70、 71、現像装置 5Υの配置方向を変えて図示している。実際には、図 3において、トナー容器 132Yとトナー補給経路の一部との長手方向が紙面垂直方向になるように配設されて、る（図 1を参照できる。 )。

[0102] 図 4を参照して、装置本体 100のトナー容器収容部 31に設置された各トナー容器 1 32Y、 132M、 132C、 132K内のトナーは、各色の現像装置内のトナー消費に応じて、トナー色ごとに設けられたトナー補給経路を経て適宜に各現像装置内に補給される。 4つのトナー補給経路は、作像プロセスに用いられるトナーの色が異なる以外はほぼ同一構造である。

[0103] 詳しくは、トナー容器 132Yが装置本体 100のトナー容器収容部 31にセットされると、トナー容器 132Yの被保持部 134Y (キャップ部）にトナー容器収容部 31のノズル 7 0が接続される。このとき、トナー容器 132Yの口栓部材 34d (開閉部材）は、被保持部 134Yのトナー排出口を開放する。これにより、トナー容器 132Yの容器本体 133 Y内に収容されたトナー力トナー排出口を介して、ノズル 70内に搬送されることになる。

[0104] 一方、ノズル 70の他端は、搬送管としてのチューブ 71の一端に接続されている。チユーブ 71は、耐トナー性に優れたフレキシブルな材料力なり、その他端がトナー補給装置のスクリューポンプ 60 (モーノポンプ）に接続されている。搬送管としてのチューブ 71は、その内径力〜10mmになるように形成されている。チューブ 71の材料としては、ポリウレタン、二トリル、 EPDM、シリコン等のゴム材料や、ポリエチレン、ナイロン等の榭脂材料を用いることができる。このようなフレキシブルなチューブ 71を用いることで、トナー補給経路のレイアウトの自由度が増して、画像形成装置が小型化される。 [0105] スクリューポンプ 60は、吸引型一軸偏心スクリューポンプであって、ロータ 61、ステータ 62、吸引口 63、ユニバーサルジョイント 64、モータ 66、等で構成される。ロータ 6 1、ステータ 62、ユニバーサルジョイント 64等は、不図示のケース内に収納されている。ステータ 62は、ゴム等の弾性材料力もなる雌ねじ状部材であって、その内部にはダブルピッチの螺旋溝が形成されている。ロータ 61は、金属等の剛性材料カゝらなる軸が螺旋状にねじれて形成された雄ねじ状部材であって、ステータ 62内に回動自在に嵌挿されている。ロータ 61の一端は、ユニバーサルジョイント 64を介して、モータ 6 6に回転自在に連結されている。なお、本実施の形態 1では、ロータ 61の螺旋方向（巻き方向）及び回転方向力トナー容器 132Yの容器本体 133Yに形成された突起 3 3bの螺旋方向（巻き方向）及び回転方向に一致するように設定されて!、る。

[0106] このように構成されたスクリューポンプ 60は、モータ 66によってステータ 62内のロータ 61を所定方向（トナー搬送方向上流側力みて反時計方向である。 )に回転駆動させることで、吸引口 63に吸引力を発生させる（チューブ 71内の空気を送出してチューブ 71内に負圧を発生させる。 ) ₀これによつて、トナー容器 132Y内のトナーが空気とともにチューブ 71を介して吸引口 63に吸引される。吸引口 63まで吸引されたトナ一は、ステータ 62とロータ 61との隙間に送入されて、ロータ 61の回転に沿って他端側に送出される。送出されたトナーは、スクリューポンプ 60の送出口 67から排出されて、トナー搬送パイプ 43Yを介して現像装置 5Y内に補給される（図 3中の破線矢印方向の移動である。 ) ₀なお、本実施の形態 1では、スクリューポンプ 60のロータ 61を、トナー搬送方向上流側力もみて反時計方向に回転させている。また、ロータ 61の螺旋方向（巻き方向）を右方向に設定している。これにより、ロータ 61の回転によって、スクリューポンプ 60内には、右回りの渦気流が形成されることになる。

[0107] 次に、図 5〜図 7にて、トナー容器について説明する。先に図 1及び図 4で説明したように、トナー容器収容部 31には、 4つの略円筒状のトナー容器 132Y、 132Μ、 13 2C、 132K (トナーボトル）が、着脱自在に設置されている。トナー容器 132Y、 132 M、 132C、 132Kは、それぞれ、寿命に達したとき（収容するトナーがほとんどすべて消費されて空になったときである。）に新品のものに交換される。そして、トナー容器 132Y、 132M、 132C、 132K内に収容された各色のトナーは、それぞれ、図 3で説明したトナー補給経路を経て、各作像部 6Y、 6M、 6C、 6Kの現像装置に適宜補給される。

[0108] 図 5は、トナー容器 132Yを示す斜視図である。図 6は、トナー容器 132Yの頭部側

(被保持部 134Yが設置された側である。）を示す断面図である。図 7は、図 6のトナ一容器 132Yを Μ視方向力もみた図である。なお、他の 3つのトナー容器 132Μ、 13 2C、 132Kも、収容されたトナーの色が異なることと凹部 34m及び凸部 34ηの位置以外は、イェロートナーを収容したトナー容器 132Υとほぼ同様の構成となって、る。以下、他の 3つのトナー容器 132M、 132C、 132Kの説明を適宜に省略して、イエロ一トナーを収容したトナー容器 132Yのみの説明をおこなうことにする。

[0109] 図 5に示すように、トナー容器 132Y (粉体収納容器）は、主として、容器本体 133Y

(粉体収納部）と、その頭部に設けられた被保持部 134Y (ボトルキャップ、キャップ部 )と、で構成される。なお、被保持部 134Yの形状は、本実施の形態 1では、円柱に直方体の突出部を設けた形状であるが、突出部は、半球、円錐、円錐の上部を底面と平行な面で除いた形状等容器本体 133Yを直立させることを妨げる形状であればよい。

[0110] 容器本体 133Yの頭部には、容器本体 133Yと一体的に回転するギア 33cと、開口部 A (開口）とが設けられている（図 6を参照できる。 )₀開口部 Aは、容器本体 133Y の頭部（装着動作において先方となる位置である。 )に設けられていて、容器本体 13 3Y内に収容されたトナーを被保持部 134Y内のスペース (空洞）に向けて排出するためのものである。

[0111] ギア 33cは、装置本体 100のトナー容器収容部 31に設けられた駆動部の駆動ギア

(不図示である。）と嚙合して、容器本体 133Yを回転軸（図 6中の一点鎖線である。 ) を中心に回転駆動させるためのものである。詳しくは、ギア 33cは、被保持部 134Y に形成された切欠部 34hから露呈して、図 6及び図 7に示す嚙合位置 Dで装置本体 100の駆動ギアと嚙合する。なお、切欠部 34hを除く被保持部 134Yの一部は、ギア 33cの一部 (切欠部 34hから露呈しな、部分である。 )を覆うガイド部材として機能することになる。これにより、ギア 33cがトナー等で汚れるのを軽減することができる。

[0112] 図 5を参照して、容器本体 133Yの後端部 (底部）には、トナー容器 132Yの着脱作業をおこなう際にユーザーが把持するための把持部 33dが設けられている。また、容器本体 133Yの内周面には、螺旋状の突起 33bが設けられている（外周面側から見ると螺旋状の溝となっている。 ) oこの螺旋状の突起 33bは、容器本体 133Yを所定方向に回転駆動して開口部 Aからトナーを排出するためのものである。このように構成された容器本体 133Yは、その周面上に配設されるギア 33cをインジヱクシヨン成形した後にブロー成形にて製造することができる。なお、本実施の形態 1におけるトナ一容器 132Yは、容器本体 133Yとともに回転する撹拌部材 33fが開口部 Aに設置されている。撹拌部材 33fは、被保持部 134Y内のスペース力も容器本体 133Y内に向けて延設されるとともに、回転軸（図 6中の一点鎖線である。）に対して斜めに配設された棒状部材である。容器本体 133Yとともに撹拌部材 33fが回転することで、開口部 A力ものトナー排出性が向上する。

[0113] また、本実施の形態 1では、トナー容器 132Yの容器本体 133Yを、トナー搬送方向上流側からみて反時計方向に回転させている。また、容器本体 133Yにおける突起 33bの螺旋方向（巻き方向）を右方向に設定している。これにより、容器本体 133Y の回転によって、トナー容器 132Y内には右回りの渦気流が形成されることになる (スクリューポンプ 60内に形成される渦気流の回転方向と同方向である。 )₀

[0114] 図 5及び図 6を参照して、被保持部 134Yは、キャップ 34a、キャップカバー 34b、ホルダ 34c、開閉部材としての口栓部材 34d、パッキン 34e、 IDチップ (電子部品） 35、等で構成されている。また、図 5及び図 7を参照して、被保持部 134Yの両側面には、トナー容器収容部 31の位置決め部材 31cが係合する係合部 34g (溝部）が設けられている。また、被保持部 134Yの端面には、トナー容器収容部 31の嵌合部材 31d が嵌合する凹部 34mが設けられている。また、被保持部 134Yの周面には、トナー容器収容部 31の別の嵌合部材 (不図示である。 )が嵌合する凸部 34ηが設けられている。さらに、被保持部 134Yの上方には、ギア 33cの一部が露呈する切欠部 34hが設けられている。

[0115] 被保持部 134Yは、開口部 Aを介して容器本体 133Yに連通していて、開口部 Aから排出されたトナーをトナー排出口 B力排出する（図 6中の破線矢印方向の移動である。 )。ここで、本実施の形態 1では、被保持部 134Yの内部に形成された空洞 (スペース）が、略円柱状に形成されている。さら〖こ、被保持部 134Yの内部に形成された略円柱状の空洞力トナー排出口 Bに至るトナー排出経路 (垂直経路）がすり鉢状に形成されている。これによつて、容器本体 133Yの回転によって被保持部 134Yに排出されたトナーがトナー排出口 Bに向けて効率よく受け渡されることになる。そのため、トナー排出口 Bから排出されてチューブ 71内を移動するトナーのトナー搬送性が向上する。

[0116] 被保持部 134Yは、容器本体 133Yの回転には連動せずに、係合部 34gが位置決め部材 31cに係合した状態でトナー容器収容部 31の保持部 73 (図 4及び図 8を参照できる。 )に非回転で保持される。このように、係合部 34gは、トナー容器収容部 31へのトナー容器 132Yの装着操作 (又は着脱操作)を機械的に補助する (ハード面で補助する）ための補助部材として機能することになる。なお、本願において「トナー容器収容部へのトナー容器の装着操作を機械的に補助する」とは、トナー容器収容部に対してトナー容器の位置が決まるように装着する際の挿入動作や位置決め動作が容易となるように補助的におこなわれる動作である。したがって、機械的な補助部材としては、位置決め部材 31cに係合する係合部 34gや、後述の凹部 34m及び凸部 34η や、図示は省略するがトナー容器の回り止め部材、等がある。

[0117] そして、本実施の形態 1では、補助部材としての係合部 34gが、トナー排出口 B (又は口栓部材 34d)に対して鉛直方向上方に配設されている。これによつて、トナー排出口 B (又は口栓部材 34d)からトナー容器 132Yの外部にトナーが飛散した場合でも、飛散トナーが係合部 34g (又は、位置決め部材 31c)の位置に達しにくくなる。すなわち、係合部 34g (又は、位置決め部材 31c)が飛散トナーで汚れることによる、係合部 34gと位置決め部材 31cとの係合不良が生じる不具合が軽減される。

[0118] なお、本実施の形態 1では、補助部材としての係合部 34gが、トナー排出口 Bよりも鉛直方向上方であって、トナー排出口 Bに対して比較的近い位置に配設されている。具体的には、係合部 34gが、トナー排出口 Bよりも鉛直方向上方であって、 IDチップ 35 (情報記録チップ)よりも鉛直方向下方に配設されている。これによつて、係合部 34gと位置決め部材 31cとの間のガタが大きい場合や、被保持部 134Yが環境変動等によって変形した場合であっても、ノズル 70と口栓部材 34dとの位置がずれにくくなってノズル 70が口栓部材 34dを押動しなくなる不具合が軽減される。

[0119] 被保持部 134Yのキャップカバー 34bは、キャップ 34aの周面に接着されている。キヤップカバー 34bの先端には爪 34blが設けられていて、この爪 34blが容器本体 33 Yの頭部に形成された係合部材に係合することで、容器本体 133Yが被保持部 134 Yに対して相対的に回転可能に保持される。ここで、容器本体 133Yの回転駆動をスムーズにおこなうために、被保持部 134Yの爪 34b 1と容器本体 133Yの係合部材とは適度なクリアランスを設けて係合されて、る。

[0120] また、被保持部 134Yは、容器本体 133Yの開口部 Aの周囲の先端面 33aに対向する対向面にシール材 37が貼着されている。シール材 37は、開口部 Aの周囲で容器本体 133 Y及び被保持部 134Yの互、の対向面の隙間を封止するためのもので、発泡ポリウレタン等の弾性材料で形成されて!、る。

[0121] また、被保持部 134Yの下方にはホルダ 34cが設けられている。ホルダ 34cには、トナー容器 132Yの着脱動作に連動してトナー排出口 Bを開閉する開閉部材としての口栓部材 34d (シャツタ）が設置されている。口栓部材 34dの両端には、口栓部材 34 d近傍からのトナーの漏出を抑止するために Gシール等のパッキン 34eが設置されている。なお、図示は省略するが、トナー容器 132Yをトナー容器収容部 31にセットすると、口栓部材 34dの右端に、トナー排出口 Bを閉鎖する方向に口栓部材 34dを付勢するレバー (付勢部材）が係合する。さらに、ホルダ 34cとキャップ 34aとの係合部には、双方の隙間からのトナーの漏出を抑止するために Oリング等のパッキンが設置されている。

[0122] また、被保持部 134Yの IDチップ (電子部品） 35は、トナー容器収容部 31に対するトナー容器 132Yの装着動作に連動してトナー容器収容部 31の通信回路 74に対して所定距離離間して対向するように構成されている。 IDチップ (電子部品） 35は、例えば、 RFID (Radio Frequency Identification：電波を使った非接触の自動認識技術）によって用いられるタグやラベルと!/、う形に加工された ICチップであってもよ、。詳しくは、 IDチップ 35は、トナー容器収容部 31への装着方向（図 5の矢印方向である。 )に突出する被保持部 134Yの突出部 34al上であって装着方向に直交する面上に配設されている。すなわち、トナー容器 132Yは、 IDチップ 35がトナー排出口 B よりも先方になるように、トナー容器収容部 31に装着されることになる。そして、 IDチップ 35は、被保持部 134Yがトナー容器収容部 31に保持された状態で、装置本体の通信回路 74との間で非接触通信 (無線通信)をおこなう。なお、被保持部 134Yに設けられた突出部 34alには、 IDチップ 35の周囲を覆う壁部 34a2が設けられている。このように IDチップ 35を壁部 34a2で覆うことにより、 IDチップ 35上に飛散トナーが付着しにくくなる。

[0123] ここで、 IDチップ 35には、トナー容器 132Yに係わる種々の情報が予め記憶されている。一方、トナー容器収容部 31の通信回路 74は、トナー容器 132Yがトナー容器収容部 31にセットされた状態で、 IDチップ 35との間で無線にて情報を授受することになる。すなわち、 IDチップ 35に記憶された情報が通信回路 74を介して装置本体 1 00の制御部 75 (図 5を参照できる。）に送信されたり、制御部 75で取得した装置本体 100の情報が通信回路 74を介して IDチップ 35に送信され記憶されたりすることになる。

[0124] なお、 IDチップ 35には、トナー色、トナーの製造番号 (製造ロット）、トナーの製造年月日等のトナーに係わる情報や、リサイクル回数、リサイクル年月日、リサイクルメーカ等のトナー容器 132Yのリサイクルに係わる情報が記憶されている。また、 IDチップ 3 5には、トナー容器に係わる情報が記憶されている。そして、トナー容器 132Yがトナ一容器収容部 31に設置されると、 IDチップ 35に記憶された情報が通信回路 74を介して装置本体 100の制御部 75に送信される。そして、これらの情報に基いて、装置本体 100が最適に制御される。例えば、トナー色がトナー容器収容部に設置されるべきトナー色と異なる場合にはトナー補給装置の稼働を停止したり、製造番号やリサイクルメー力に応じて作像条件を変更することができる。

[0125] このように、 IDチップ 35は、トナー容器収容部 31へのトナー容器 132Yの装着操作 (又は着脱操作)を電気的に補助する (ソフト面で補助する)ための補助部材として機能することになる。なお、本願において「トナー容器収容部へのトナー容器の装着操作を電気的に補助する」とは、トナー容器収容部にトナー容器が動作可能な状態でセットされたか否かを検知（セット検知である。）するためにセット時又はその後におこなわれる通信動作である。したがって、装着操作には直接的に関係のないトナー容器に係わる情報の通信は、「装着操作を電気的に補助する」ものではないことになる

[0126] そして、本実施の形態 1では、補助部材としての IDチップ 35が、トナー排出口 B (又は口栓部材 34d)に対して鉛直方向上方に配設されている。さらに、 IDチップ 35は、トナー排出口 B (又は口栓部材 34d)力も突出した突出部 34al上であって壁部 34a2 に囲まれた位置に配設されている。これによつて、トナー排出口 B (又は口栓部材 34 d)からトナー容器 132Yの外部にトナーが飛散した場合でも、飛散トナーが IDチップ 35 (又は、通信回路 74)の位置に達しに《なる。すなわち、 IDチップ 35 (又は、通信回路 74)が飛散トナーで汚れることによる、 IDチップ 35と通信回路 74との通信不良やリークが生じる不具合が軽減される。

[0127] また、被保持部 134Yのホルダ 34cには、トナー容器収容部 31に対する着脱動作に連動してトナー容器収容部 31を滑動する滑動部 34cl、 34c2が設けられている。詳しくは、第 1の滑動部 34clは、トナー容器収容部 31の滑合面 31a (上面であって、図 8を参照できる。 )に対して平行になるように形成された平面部であって、着脱動作がおこなわれる被保持部 134Yの底部に配設されている。また、第 2の滑動部 34c2 は、トナー容器収容部 31の滑合面 (側面である。）に対して平行になるように形成された平面部であって、着脱動作がおこなわれる被保持部 134Yの側部に配設されている。これにより、トナー容器 132Yの滑動部 34cl、 34c2がトナー容器収容部 31を滑動することによって、トナー容器 132Yの回転角度の位置決めを行うことができる。

[0128] また、図 5及び図 7を参照して、被保持部 134Yの端面であって突出部 34alの近傍には、トナー容器収容部 31の嵌合部材 31dに嵌合する凹部 34mが設けられている。この凹部 34mは、トナー容器収容部 31への装着操作が正しいときに（トナー容器収容部 31の正規位置へ装着されたときに）、対応する嵌合部材 31dに嵌合するように構成されている。これにより、トナー容器 132Yの滑動部 34cl、 34c2がトナー容器収容部 31の滑動を完了することによって、トナー容器 132Yの長手方向の位置決めを行うことができる。

[0129] 具体的には、図 7に示すように、トナー容器 (容器本体）に収容されるトナーの色に応じて凹部 34mの位置が異なる位置に配設されている。シアンに対応したトナー容器の凹部 34m (C)とトナー容器収容部の嵌合部材 (不図示である。 )とは最上方に配設され、マゼンタに対応したトナー容器の凹部 34m (M)とトナー容器収容部の嵌合部材 (不図示である。）とは中段上方に配設され、イェローに対応したトナー容器の凹部 34m(Y)とトナー容器収容部の嵌合部材 31dとは中段下方に配設され、ブラックに対応したトナー容器の凹部 34m (K)とトナー容器収容部の嵌合部材 (不図示である。）とは最下方に配設されている。このような構成によって、所定の色のトナー容器収容部（例えば、シアンのトナー容器収容部である。 )に、異なる色のトナー容器 (例えば、イェローのトナー容器である。）がセットされて、所望のカラー画像が形成できなくなる不具合が抑止される。

[0130] 同様に、図 5及び図 7を参照して、被保持部 134Yの周面には、別の嵌合部材 (不図示である。）が嵌合する凸部 34ηが設けられている。この凸部 34ηは、上述した凹部 34mと同様に、トナー容器収容部 31への装着操作が正しいときに、対応する嵌合部材に嵌合するように構成されている。図示は省略するが、トナー容器 (容器本体）に収容されるトナーの色に応じて凸部 34ηの位置が異なる位置に配設されて、る。このような構成によって、上述した凹部 34mと同様に、トナー容器収容部へのトナー容器の誤セットが抑止される。

[0131] このように、被保持部 134Yに設けられた凹部 34m及び凸部 34ηは、トナー容器収容部 31へのトナー容器 32Υの装着操作を機械的に補助するための補助部材として機能することになる。そして、本実施の形態 1では、補助部材としての凹部 34m及び凸部 34ηが、トナー排出口 Β (又は口栓部材 34d)に対して鉛直方向上方に配設されている。これによつて、トナー排出口 B (又は口栓部材 34d)力もトナー容器 132Yの外部にトナーが飛散した場合でも、飛散トナーが凹部 34m及び凸部 34η (又は、嵌合部材)の位置に達しに《なる。すなわち、凹部 34m及び凸部 34η (又は、嵌合部材)が飛散トナーで汚れることによる、凹部 34m及び凸部 34ηと嵌合部材との嵌合不良が生じる不具合が軽減される。

[0132] ここで、本実施の形態 1では、トナー容器 132Y内に収容するトナーとして、平均円形度が 0. 90以上となる球形トナーを用いている。球形トナーはその形状から流動性に優れたトナーであるために、チューブ 71等のトナー補給経路が閉塞することなぐトナ一が効率的かつ確実に搬送されることになる。なお、トナー粒子の円形度は次式で定義される。

[0133] 円形度 = (粒子の投影面積と同じ面積を有する円の周囲長)/ (粒子投影像の周囲長）

[0134] したがって、円形度が 1. 00のとき、そのトナー粒子は真球形状となる。なお、トナーの平均円形度の測定は、代表的には、フロー式粒子像測定器「FPIA— 2100」（東亜医用電子社製)を用いて測定することができる。

[0135] 次に、図 8及び図 9にて、トナー容器収容部 31の構成について説明する。図 8を参照して、トナー容器収容部 31には、 4つのトナー容器 132Y、 132M、 132C、 132K の被保持部の滑動部が滑動する滑合面 3 la、被保持部のホルダ 34cの位置を定める保持部 73、ノズル 70、容器本体 133Yに回転駆動力を伝達するための駆動部（不図示である。）、通信回路 74、トナー容器 132Yの装着動作に連動して被保持部 13 4Yを保持部 73に向けて付勢するアーム対 80、トナー容器 132Yのトナー排出口 B を閉鎖する方向に口栓部材 34dを付勢するレバー (付勢部材)、等が設置されて!、る

[0136] 保持部 73は、トナー容器 132Y、 132M、 132C、 132Kの被保持部をそれぞれ非回転で保持する。保持部 73は、ホルダ 34cに当接する滑合面や、キャップカバー 34 bの一部に当接する当接面、等で構成される。保持部 73の滑合面 (側面）には、被保持部 134Yの装着動作に連動して位置決めをおこなう位置決め部材 31cが設けられている（図 5を参照できる。 )₀位置決め部材 31cは、トナー容器 132Yの着脱方向に沿って延設された凸部である。さらに、保持部 73の奥側の面上には、通信回路 74や嵌合部材 3 Idが配設されている。保持部 73内には、図 9に示すノズル 70がトナー色ごとに設置されている。ノズル 70〖こは、トナー容器 132Yの被保持部 134Yに形成されたトナー排出口 Bに連通するトナー補給口 70aが設けられて、る。

[0137] 図 10〜図 12にて、トナー容器収容部 31へのトナー容器 132Yの着脱動作 (着脱操作）について説明する。図 10はイェローのトナー容器 132Yがトナー容器収容部 3 1に装着される状態 (矢印 Q方向の移動である。）を長手方向にみた概略図である。図 11はトナー容器 132Yの装着が進んだ状態 (トナー排出口 Bの開放が開始された状態である。）を長手方向にみた概略図である。図 12はトナー容器 132Yがトナー容器収容部 31に装着された状態 (トナー排出口 Bの開放が完了した状態である。 )を長手方向にみた概略図である。

[0138] トナー容器 132Yを装置本体 100のトナー容器収容部 31に装着する場合は、まず、画像形成装置本体 100の前面（図 1の紙面手前側である。）に設けられた本体カバ一（不図示である。）を開放してトナー容器収容部 31を前方に露出させる。その後、図 10を参照して、トナー容器 132Yをトナー容器収容部 31内に向けて押し込む (矢印 Q方向の移動である。 ) oすなわち、被保持部 134Yが容器本体 133Yに対して先方になるように、容器本体 133Y (又は、トナー容器 132Y)の長手方向に沿って、トナー容器 132Yがトナー容器収容部 31に装着される。

[0139] このとき、トナー容器 132Yの先頭側で滑動部 34clがトナー容器収容部 31の滑合面 31aを滑りながら、トナー容器 132Yの後端側で把持部 33dを把持するユーザーによって、トナー容器 132Yがトナー容器収容部 31内にバランスよく押し込められることになる。

[0140] その後、トナー容器 133Yのホルダ 34cがトナー容器収容部 31の保持部 73に達すると、第 1の滑動部 34clの滑合面 31aの滑動に加えて、第 2の滑動部 34c2が滑合面 (側面)を滑りながら被保持部 134Yの位置決めが開始される。詳しくは、被保持部 134Yの係合部 34g (補助部材)と、トナー容器収容部 31の位置決め部材 31cと、の係合が開始される。

[0141] その後、さらにトナー容器 132Yの装着動作が進められると、係合部 34gと位置決め部材 31cとが係合した状態で、口栓部材 34dによるトナー排出口 Bの開放が開始される（図 11の状態である。 ) oすなわち、ノズル 70の先端がホルダ 34cの穴部に挿入されるのにともない、口栓部材 34d力ズル 70に押動される。このとき、アーム対 80によって、トナー容器 132Yの被保持部 134Yは保持部 73に向けて付勢される（矢印 Q 方向への付勢である。 )₀

[0142] そして、図 12を参照して、ホルダ 34cが保持部 73に突き当たる位置 (突き当て基準位置)で被保持部 134Yの位置が定まり（係合部 34gと位置決め部材 31cとの係合である。）、それと同時に口栓部材 34dがトナー排出口 Bを完全に開放するとともに、トナー容器収容部 31の駆動部の駆動ギアにトナー容器 132Yのギア 33cが嚙合する。また、電子部品（電子基板)としての IDチップ 35 (補助部材)が、通信回路 74に対して無線通信ができる位置で対向する。さらに、トナー容器の非互換性を担保するための凹部 34m及び凸部 34ηが、装置本体の嵌合部材 31d、 31eと嵌合する。そして、トナー容器 132Yのトナー排出口 Bとノズル 70のトナー補給口 70aとが連通して、トナー容器 132Yの装着動作が完了する。

[0143] また、トナー容器 132Yを装置本体 100のトナー容器収容部 31から取出（離脱)する場合には、上述の装着時の手順と逆の手順で操作がおこなわれる。このとき、トナ一容器 132Yが保持部 73から離れる動作に連動して、ノズル 70もホルダ 34cから離れて、つて、レバー (付勢部材)の付勢力によって口栓部材 34dがトナー排出口 Bを閉鎖する位置に移動する。このように、トナー容器 132Yの滑動部 34clが滑合面 31 a上を滑動する 1つのアクション (本体ドア一の開閉動作を除く。）で、トナー容器 132 Yの離脱動作が完了することになる。

[0144] なお、本実施の形態 1のトナー容器 132Yは、トナー排出口 Bが鉛直方向下方に向けて配設された被保持部 134Yを備え、そのトナー排出口 Bが開口部 Aより鉛直方向下方に配設されるとともに、装着動作に連動して口栓部材 34dが確実に位置決めされた後にノズル 70に押動されてパッキン 34eで密封されたトナー排出口 Bを開放するために、トナー排出口 Bのトナー汚れが少なぐユーザーがトナー排出口 Bに触れてトナーで汚される不具合が抑止される。また、トナー排出口 Bからトナーが漏出した場合であっても、補助部材として機能する IDチップ 35、係合部 34g、凹部 34m及び凸部 34ηが、トナー排出口 Βに対して鉛直方向上方 (漏出したトナーが重力に逆らつて飛翔する方向である。 )に配設されているために、 IDチップ 35、係合部 34g、凹部 34m及び凸部 34ηのトナー汚れが軽減されてそれぞれの機能が維持されることになる。

[0145] また、トナー容器収容部 31に対するトナー容器 132Yの着脱動作は、滑動部 34cl の滑動にともなう 1つのアクションになるために、トナー容器 132Yの交換時の操作性 •作業性が向上する。特に、被保持部 134Yの底面に滑動部 34clを設けることで、滑動部 34clがトナー容器 32Yを支持しながら滑合面 31aを滑動することになる。さらに、トナー容器 132Yの装着動作は、ユーザーが把持部 33dを直接的に把持した状態で滑動部 34clの滑動が開始されて、その後にアーム対 80の付勢とともに被保持部 134Yの位置決めが開始されて、その後にノズル 70の挿入が開始されて、滑動の終了とともに被保持部 134Yの位置決めとノズル 70の挿入と駆動部の連結とが終了するものである。これにより、ユーザーは被保持部 134Yの滑動（1アクションの装着動作）が進むのと同時に、被保持部 134Yの位置決めによるクリック感を体感して、装着動作に誤操作が生じて、な、ことを確信することになる。

[0146] また、トナー容器 132Yは、トナー容器収容部 31 (装置本体 100)の上方から載置するのではなくて、トナー容器収容部 31 (装置本体 100)の前面から着脱されるために、トナー容器収容部 31の上方のレイアウトの自由度が高まる。例えば、トナー補給装置の真上にスキャナ (原稿読込み部）が配設されている場合であっても、トナー容器 132Yの着脱における操作性'作業性は低下しない。さらに、トナー容器 132Yのギア 33cと装置本体 100の駆動ギアとの嚙合位置 Dに対するレイアウトの自由度も高まる。また、トナー容器 132Yは、その長手方向を水平方向として装置本体 100に設置されるために、画像形成装置 100全体の高さ方向のレイアウトに影響を及ぼすことなぐトナー容器 132Yのトナー容量を多くしてその交換頻度を少なくすることができる。

[0147] ここまで説明したように、本実施の形態 1の画像形成装置においては、トナー容器収容部 31への装着操作を機械的又は電気的に補助する補助部材 (IDチップ 35、係合部 34g、凹部 34m及び凸部 34η)をトナー排出口 Bに対して鉛直方向上方に配設しているために、トナー排出口 Βから外部にトナーが飛散した場合でも、飛散トナーが補助部材 (IDチップ 35、係合部 34g、凹部 34m及び凸部 34η)の位置に達しにくくなる。したがって、補助部材 (IDチップ 35、係合部 34g、凹部 34m及び凸部 34η) の機能が低下することがなぐトナー容器 132Yの着脱時の操作性を高めることができる。なお、トナー容器 132Yにおける「補助部材」は、 IDチップ 35、係合部 34g、凹部 34m及び凸部 34ηに限定されるものではなぐ飛散トナーを付着させたくないすべての「補助部材」に対して本発明を適用することができる。

[0148] 次に、図 13を用いて、本実施の形態 1において最も特徴的なトナー容器の構成について説明する。図 13は、トナー容器 132Yの被保持部 134Yを鉛直方向下方に向けて静置面 H (画像形成装置外でトナー容器 132Yを静置させるための任意の平面である。）に対向させた状態を示す概略図である。画像形成装置はトナー容器収容部 31に設置されたトナー容器 132Y内のトナーがなくなると稼動できなくなるため、多くのユーザーは買い置きをして新品のトナー容器 132Yを保管 (ストック）することになる。このとき、容器本体 133Yに対して被保持部 134Y側を下に向けた状態でトナー容器 132Yが保管されないように、本実施の形態 1におけるトナー容器 132Yには静置抑制手段が設けられている。すなわち、図 13に示すように、本実施の形態 1におけるトナー容器 132Yは、静置抑制手段が設けられているために、被保持部 134Yを鉛直方向下方に向けた状態では静置面 Hに静置することができずに、ノンスを崩して矢印 F方向に倒れてしまうのではという躊躇をユーザーに想起させる心理的な作用がある。結果、トナー容器 132Yに対して被保持部 134Yを鉛直方向下方に向けた状態での静置面への静置を抑制する効果がある。

[0149] 詳しくは、本実施の形態 1におけるトナー容器 132Yは、被保持部 134Yを鉛直方向下方に向けた状態（図 13の状態である。 )で静置面 Hに投影される容器本体 133 Yの投影面の面積（回転軸に直交する横断面の面積である。）よりも、静置面 Hに当接する被保持部 134Yの当接面 (突出部 34alである。）の面積力 S小さくなるように構成されている。これにより、トナー容器 132Yは、被保持部 134Yを鉛直方向下方に向けた状態ではバランスを崩して静置面 Hに静置しても倒れやすいのではという躊躇をユーザーに想起させる心理的な作用がある。

[0150] なお、先に説明したように、突出部 34alの周囲には壁部 34a2が形成され、その壁部 34a2によって周囲を覆、設置面 Hに直接的に接触しな、ように IDチップ 35 (電子部品）が突出部 34al上に設置されている。したがって、厳密には、静置面に当接する当接面は、突出部 34alの壁部 34a2となる。

[0151] ここで、突出部 34alに設置された IDチップ 35も、被保持部 134Yを鉛直方向下方に向けた状態での静置面 Hへの静置を抑制する静置抑制手段として機能することになる。すなわち、 IDチップ 35は、装置本体 100の通信回路と通信をおこなうための電子部品であるために、見た目にも打撃に対して脆弱な部品といえる。したがって、 ID チップ 35を静止面 H (被保持部 134Yを鉛直方向下方に向けた状態での静置面である。）との対向面に設置することで、被保持部 134Yを鉛直方向下方に向けた状態でトナー容器 132Yを静置させることをユーザーに躊躇させる心理的な効果がある。

[0152] また、本実施の形態 1におけるトナー容器 132Yは、被保持部 134Yを鉛直方向下方に向けた状態（図 13の状態である。 )で静置面 Hに投影される容器本体 133 Yの投影面の中心 (容器本体 133Yの回転軸である。 )に対して、静置面 Hに当接する被保持部 134Yの当接面 (突出部 34alである。）の中心（当接面の面積の幾何学的重心である。）がずれるように、構成されている。これ〖こより、トナー容器 132Yは、被保持部 134Yを鉛直方向下方に向けた状態ではバランスを崩して静置面 Hに静置させてもバランスが崩れやすぐちょっとした衝撃で倒れかねないという躊躇をユーザーに想起させる心理的な作用がある。ここで、トナー容器 132Y (容器本体 133Y)内にトナ一が充填された状態 (未使用状態)では、充填されていない状態 (使用状態）に比ベて、被保持部 134Yを下方に向けてトナー容器 132Yを倒立させようとするとその重心が上方になる。これにより、被保持部 134Yを下方に向けてのトナー容器 132Y の静置を維持することはさらに難しくなり、未使用状態のトナー容器 132Yの保管時におヽて被保持部 134Y側を鉛直方向下方に向けた状態では静置面 Hに静置を抑制する効果をいつそう高めることができる。

[0153] さらに、本実施の形態 1におけるトナー容器 132Yでは、容器本体 133Yと被保持部 134Yとの間に設置された弾性体としてのシール材 37が静置抑制手段として機能している。すなわち、容器本体 133Yと被保持部 134Yとの間に軟質なシール材 37 を介在することで、被保持部 134Yを鉛直方向下方に向けた状態（図 13の状態である。）では静置面 Hに正立させようとしても、容器本体 134Yがガタガタして不安定な状態になりやすい。その結果、トナー容器 132Yは矢印 F方向に倒れてしまいかねな V、と、う躊躇をユーザーに想起させる心理的な作用がある。

[0154] なお、本実施の形態 1におけるトナー容器 132Yは、長手方向を水平方向とした状態 (装置本体 100へ装着時の姿勢と同じである。 )での静置面への静置ができるように構成されている。具体的には、被保持部 134Yに設けたホルダ 34cの底面が平らな面に形成されていて、この面を下に向けて静置面に静置することができる。このような構成により、ユーザーは、容器本体 133Yに対して被保持部 134Yを下方に向けて静置しょうとせずに、自然に長手方向を水平方向とした状態で静置することになる

[0155] ここまで説明したように、本実施の形態 1の画像形成装置においては、容器本体 13 3 Yに対して被保持部 134Yを鉛直方向下方に向けた状態での静置面 Hへの静置を抑制するために、被保持部 134Yに静置抑制手段を設けているために、トナー容器 1 32Yの保管時に被保持部 134Y側にトナーが凝集するのを抑止することができる。これにより、画像形成装置本体 100にセットされたトナー容器 132Yのトナー排出口 B からトナーが排出されて、現像装置 5Yへのトナー補給不良や異常画像の発生等の不具合を抑止することができる。

[0156] 次に、図 14にて、トナー容器 132Yを梱包するための梱包箱 40について詳述する。図 14は、トナー容器を内部に収納する梱包箱を示す斜視図である。トナー容器 13 2Yが梱包箱 40に収納された状態で流通される場合に、梱包箱 40に収納したまま保管されることがある。

[0157] 本実施の形態 1における梱包箱 40は、内部に梱包されたトナー容器の長手方向を鉛直方向にした状態での静置面への静置ができな、ように構成されて、る。具体的には、梱包箱 40の長手方向の端面に、尖頭面 40aが形成されている。このような構成により、トナー容器 132Yが内部に収容された梱包箱 40において、被保持部 134 Yを鉛直方向下方に向けた状態での静置が防止されるために、トナー容器 132Yの保管時に被保持部 134Y側にトナーが凝集するのを確実に抑止することができる。なお、本実施の形態 1では、梱包箱 40の長手方向の端面を尖頭面 40aとしたが、斜面や球面とすることもできる。その場合も、上述したものと同様の効果を得ることができる

[0158] ここで、トナー容器 132Yの容器本体 133Yに収容するトナーの充填密度（充填容積 Z全容積である。）は、 0. 7以下に設定することが好ましい（さらに好ましくは、 0. 6 以下である。 ) oトナーの充填密度が 0. 7を超えると、容器本体 133Yを回転させても突起 33bによるトナー搬送性が低下してしまう。その結果、被保持部 134Yまでトナーを搬送できずに、トナー排出口 Bから排出されるトナー量も減少してしまう。なお、トナ一の充填密度が 0. 6を超える場合には、充填密度が 0. 7以下であっても、被保持部 134Yに運ばれたトナーに塊が生じやすくなつてしまう。スクリューポンプを用いてトナ一を排出する場合には、トナー排出口にトナーの塊が入り込むことでトナー排出口からのトナー排出性が低下しまう場合があるために、トナーの充填密度を 0. 6以下に設定することがより好まし、。

[0159] 次に、トナー容器 132Yのリサイクル製造方法について説明する。本実施の形態 1 におけるトナー容器 132Yは、使用後のもの（画像形成装置で使用されてトナーが空になったものである。 )をリサイクル処理して再利用することができる。

[0160] 具体的な、トナー容器のリサイクル製造方法は、次の 2つである。第 1のリサイクル製造方法は、まず、回収したトナー容器 132Yの容器本体 133Yから被保持部 134Yを取り外す取外工程がおこなわれる。その後、容器本体 133Yの内部にトナー（又は、 2成分現像剤）を充填する充填工程がおこなわれる。最後に、容器本体 133Yに被保持部 134Yを取り付ける取付工程がおこなわれる。第 2のリサイクル製造方法は、まず、容器本体 33Yの一部（例えば、把持部 33dである。 )に貫通穴を形成する加工ェ程がおこなわれる。その後、貫通穴を介して容器本体 133Yの内部にトナーを充填する充填工程がおこなわれる。最後に、貫通穴を塞ぐ封止工程 (例えば、貫通穴に封止部材を貼着する工程である。）がおこなわれる。このように、トナー容器 132Yをリサイクルすることで、環境資源を有効利用することができる。

[0161] 以上説明したように、本実施の形態 1の画像形成装置においては、容器本体 133Y に対して被保持部 134Yを鉛直方向下方に向けた状態での静置面 Hへの静置を抑制するために、被保持部 134Yに静置抑制手段としての突出部 34alを設けている。これにより、トナー容器 132Yの保管時に、被保持部 134Y側にトナーが凝集するのを抑止することができる。なお、本実施の形態 1では、容器本体 133Yの把持部 34d が、被保持部 134Yに対して容器本体 133 Yを鉛直方向下方に向けた状態での静置面 Hへの静置を抑制する心理的効果を生じさせることになる。したがって、容器本体 133Yの把持部 34d側（後端側）にトナーが凝集するのも抑止され、ユーザーを自然と段落 0149で述べた長手方向を水平方向とした状態で静置するようし向けることができる。 [0162] なお、本実施の形態 1では、トナー容器 132Y、 132M、 132C、 132Kの容器本体内にトナーのみを収容したが、トナーとキャリアとからなる 2成分現像剤を現像装置に適宜に供給する画像形成装置に対してはトナー容器 132Y、 132M、 132C、 132K の容器本体内に 2成分現像剤を収容することもできる。その場合であっても、上述した本実施の形態 1と同様の効果を得ることができる。

[0163] また、本実施の形態 1では、容器本体 133Yの内周面に突起 33bを一体的に形成して、容器本体 133Yを回転駆動した。これに対して、容器本体 133Yの内部にコィル又はスクリュを回転自在に保持して、容器本体 133Yを回転せずに、コイル又はスクリュをギア 33cによって回転駆動することもできる。その場合も、上述した本実施の形態 1と同様の効果を得ることができる。

[0164] また、本実施の形態 1では、トナー補給装置に、チューブ 71の内部に対して空気を送出する吸引型スクリューポンプ 60を設置した。これに対して、トナー補給装置に、チューブ 71の内部に対して空気を送入する吐出型スクリューポンプを設置することもできる。その場合も、上述した本実施の形態 1と同様の効果を得ることができる。

[0165] (実施の形態 2)

図 15〜図 18にて、この発明の実施の形態 2について詳細に説明する。図 15は、実施の形態 2におけるトナー容器の頭部側を示す断面図であって、前記実施の形態 1の図 6に相当する図である。

[0166] 図 15を参照して、本実施の形態 2におけるトナー容器 232Yは、前記実施の形態 1 のものとは異なり、被保持部 234Yに付勢部材として圧縮スプリング 34fが設置されている。詳しくは、口栓部材 34dの右端に、トナー排出口 Bを閉鎖する方向に口栓部材 34dを付勢する圧縮スプリング 34f (付勢部材)が設置されている。また、電子部品（記憶手段）としての IDチップ 35が、装置本体の通信回路 74と直接的に接触するように構成されている。さらに、被保持部 234Yには静置抑制手段としての突出部が設けられずに、 IDチップ 35とシール材 37とが静置抑制手段として機能することになる。

[0167] 被保持部 234Yの IDチップ 35は、トナー容器収容部 31に対するトナー容器 232Y の着脱動作に連動してトナー容器収容部 31の通信回路 74 (接続端子）に対して接離されるように構成されている。詳しくは、 IDチップ 35は、トナー容器収容部 31に対する着脱方向（図 16A、 Bの矢印方向である。 )に直交する被保持部 234Yの面上であって、着脱動作にぉ、て通信回路 74に対向する位置に設置されて、る。

[0168] このように、 IDチップ 35は、 1アクションでおこなわれるトナー容器 232Yの着脱動作 (直線的な動作である。）に連動して、装置本体 100に設置された通信回路 74に接触するために、 IDチップ 35と通信回路 74との接触性が向上する。すなわち、装置本体 100 (トナー容器収容部 31)に固設された通信回路 74に対して、 IDチップ 35が直線的に面接触するために、通信回路 74に対して IDチップ 35が片当たりして接触不良が生じたり、 IDチップ 35及び通信回路 74の一部に磨耗が生じて部品が損傷したりする不具合が未然に防止される。

[0169] また、本実施の形態 2において、 IDチップ 35は、口栓部材 34dの設置位置よりも上方（トナー容器 232Yをトナー容器収容部 31に設置した姿勢における上方である。 ) になるように被保持部 234Yに設置されてヽる。このように IDチップ 35が口栓部材 34 dよりも鉛直方向上方に配設されているために、口栓部材 34dの近傍からトナー容器 232Y内のトナーが漏出した場合であっても、 IDチップ 35にトナーが付着して誤動作する不具合が軽減される。

[0170] 図 16〜図 18にて、トナー容器収容部 31へのトナー容器 232Yの着脱動作 (着脱操作）について説明する。図 16Aはイェローのトナー容器 232Yがトナー容器収容部 31に装着される状態 (矢印方向の移動である。）を長手方向にみた概略図であって、図 16Bはそのときの被保持部 234Yのホルダ 34c近傍を上方からみた概略図である。図 17Aはトナー容器 232Yの装着が進んだ状態 (被保持部 234Yの位置決めが開始された状態である。）を長手方向にみた概略図であって、図 17Bはそのときの被保持部 234Yのホルダ 34c近傍を上方からみた概略図である。図 18Aはトナー容器 23 2Yがトナー容器収容部 31に装着された状態 (設置完了した状態である。）を長手方向にみた概略図であって、図 18Bはそのときのホルダ 34c近傍を上方からみた概略図である。

[0171] トナー容器 232Yを装置本体 100のトナー容器収容部 31に装着する場合は、まず、画像形成装置本体 100の前面（図 1の紙面手前側である。）に設けられた本体カバ一（不図示である。）を開放してトナー容器収容部 31を前方に露出させる。その後、図 16A、 Bを参照して、トナー容器 232Yをトナー容器収容部 31内に向けて押し込む (矢印方向の移動である。 ) oすなわち、被保持部 234Yが容器本体 233Yに対して先頭になるように、容器本体 233Y (又は、トナー容器 232Y)の長手方向に沿って、トナー容器 232Yがトナー容器収容部 31に装着される。

[0172] このとき、トナー容器 232Yの先頭側で第 1の滑動部 34clがトナー容器収容部 31 の滑合面 31aを滑りながら、トナー容器 232Yの後端側で把持部 33dを把持するュ一ザ一によつて、トナー容器 232Yがトナー容器収容部 31内にバランスよく押し込められること〖こなる。

[0173] そして、図 17A、 Bを参照して、トナー容器 233Yのホルダ 34cがトナー容器収容部 31の保持部 73に達すると、第 1の滑動部 34clの滑合面 31aの滑動に加えて、第 2 の滑動部 34c2が滑合面 31bを滑りながら被保持部 234Yの位置決めが開始される。詳しくは、被保持部 234Yの係合部 34gと、トナー容器収容部 31の位置決め部材 31 cと、の係合が開始される。

[0174] その後、さらにトナー容器 232Yの装着動作が進められると、係合部 34gと位置決め部材 31cとが係合した状態で、口栓部材 34dによるトナー排出口 Bの開放が開始される。すなわち、ノズル 70の先端がホルダ 34cの穴部に挿入されるのにともない、口栓部材 34dがノズル 70に押動される。そして、図 18A、 Bに示すように、ホルダ 34cが保持部 73に突き当たる位置 (突き当て基準位置)で被保持部 234Yの位置が定まり、それと同時に口栓部材 34dがトナー排出口 Bを完全に開放するとともに、 IDチップ 35が通信回路 74に接続される。これによつて、ハード面ではトナー容器 232Yのトナ一排出口 Bとノズル 70のトナー補給口 70aとが連通して、ソフト面では IDチップ 35と制御部 75との情報のやり取りが可能になって、トナー容器 232Yの装着動作が完了する。

[0175] このように、本実施の形態 2では、トナー容器 232Yの滑動部 34clが滑合面 31a上を滑動する 1つのアクション (本体ドア一の開閉動作を除く。）で、トナー容器 232Yの IDチップ 35とトナー容器収容部 31の通信回路 74との接続動作が完了することになる。すなわち、トナー容器 232Yの滑動部 34clを滑合面 31a上に滑らせながら、その動作に連動して、被保持部 234Y (トナー容器 32Y)の位置決め動作が開始され、その後にノズル 70の挿入動作が開始され、最終的に IDチップ 35と通信回路 74とが接続される。これにより、装置本体 100 (トナー容器収容部 31)に固設された通信回路 7 4に対して、位置決めされた IDチップ 35が面接触するために、通信回路 74に対して IDチップ 35が片当たりして接触不良が生じたり、 IDチップ 35及び通信回路 74の一部に接離動作にともなう磨耗が生じて部品が損傷したりする不具合が未然に防止される。

[0176] なお、ノズル 70のホルダ 34c内外への移動と、口栓部材 34dのホルダ 34c内外への移動と、は、双方の部材がホルダ 34cのパッキン 34eのリップに摺接した状態でおこなわれるために、ノズル 70の揷脱によってホルダ 34cからトナーが漏出する不具合が抑止される。

[0177] また、トナー容器 232Yを装置本体 100のトナー容器収容部 31から取出（離脱)する場合には、上述の装着時の手順と逆の手順で操作がおこなわれる。このとき、トナ一容器 232Yが保持部 73から離れる動作に連動して、ノズル 70もホルダ 34cから離れていって、圧縮スプリング 34fの付勢力によって口栓部材 34dがトナー排出口 Bを閉鎖する位置に移動する。これと同時に、 IDチップ 35も通信回路 74に対して離脱することになる。このように、トナー容器 232Yの滑動部 34clが滑合面 31a上を滑動する 1つのアクション (本体ドア一の開閉動作を除く。）で、通信回路 74に対する IDチップ 35の離脱動作とともに、トナー容器 232Yの離脱動作が完了することになる。

[0178] 本実施の形態 2のトナー容器 232Yは、トナー排出口 Bが重力方向下方に配設された被保持部 234Yを備えるとともに、装着動作に連動して口栓部材 34dが確実に位置決めされた後にノズル 70に押動されてパッキン 34eで密封されたトナー排出口 Bを開放するために、トナー排出口 Bのトナー汚れが少なぐユーザーがトナー排出口 B に触れてトナーで汚される不具合が抑止される。

[0179] また、トナー容器収容部 31に対するトナー容器 232Yの着脱動作は、滑動部 34cl の滑動にともなう 1つのアクションになるために、トナー容器 232Yの交換時の操作性 •作業性が向上する。特に、被保持部 234Yの底面に滑動部 34clを設けることで、滑動部 34clがトナー容器 232Yを支持しながら滑合面 31aを滑動することになる。さらに、トナー容器 232Yの装着動作は、ユーザーが把持部 33dを直接的に把持した状態で滑動部 34clの滑動が開始されて、その後に滑動とともに被保持部 234Yの位置決めが開始されて、その後にノズル 70の挿入が開始されて、滑動の終了とともに被保持部 234Yの位置決めとノズル 70の挿入と IDチップ 35の接続とが終了するものである。これにより、ユーザーは被保持部 234Yの滑動（1アクションの装着動作）が進むのと同時に、被保持部 234Yの位置決めによるクリック感を体感して、装着動作に誤操作が生じて、な、ことを確信することになる。

[0180] また、トナー容器 232Yは、トナー容器収容部 31 (装置本体 100)の上方から載置するのではなくて、トナー容器収容部 31 (装置本体 100)の前面から着脱されるために、トナー容器収容部 31の上方のレイアウトの自由度が高まる。例えば、トナー容器収容部の真上にスキャナ (原稿読込み部）が配設されている場合であっても、トナー容器 232Yの着脱における操作性'作業性は低下しない。また、トナー容器 232Yは、その長手方向を水平方向として装置本体 100に設置されるために、画像形成装置 100全体の高さ方向のレイアウトに影響を及ぼすことなぐトナー容器 232Yのトナー容量を多くしてその交換頻度を少なくすることができる。

[0181] 以上説明したように、本実施の形態 2の画像形成装置においても、容器本体 233Y に対して被保持部 234Yを鉛直方向下方に向けた状態での静置面 Hへの静置を抑制する静置抑制手段を設けているために、トナー容器 232Yの保管時に被保持部 2 34Y側にトナーが凝集するのを抑止することができる。さらに、本実施の形態 2においては、トナー容器 232Yに係わる情報が記憶された IDチップ 35を、トナー容器収容部 31に対するトナー容器 232Yの着脱動作に連動して通信回路 74に接離するように被保持部 234Yに設置して、るので、 IDチップ 35と通信回路 74との接離が確実かつスムーズにおこなわれる。これにより、ハード面に加えてソフト面でもトナー容器 2 32Yの交換時の操作性 ·作業性が高められて、トナー汚れの発生を確実に軽減することができる。

[0182] (実施の形態 3)

図 19にて、この発明の実施の形態 3について詳細に説明する。図 19は、実施の形態 3におけるトナー容器を示す断面図である。本実施の形態 3のトナー容器は、主として、容器本体 333Yが被保持部 334Yとともに非回転でトナー容器収容部 31に保持される点と、搬送部材としてコイル 181Yが設けられている点とが、容器本体が回転することで内部に収容したトナーを開口部 Aに搬送する前記各実施の形態のものとは相違する。

[0183] 図 19に示すように、トナー容器 332Yは、主として、容器本体 333 Yと被保持部 334 Yとで構成される。容器本体 333Yの頭部には開口部 Aが設けられていて、その開口部 Aの外周部にはギア 33cが回転自在に設置されている。ギア 33cは、装置本体 10 0の駆動ギアと嚙合してコイル 181Yを回転駆動するためのものである。

[0184] ギア 33cには回転軸 180Yがー体的に設けられていて、回転軸 180Yには螺旋状のコイル 181Yが連結されている。回転軸 180Yの一端は、被保持部 334Yの軸受部 34a2に支持されている。コイル 181Yは、容器本体 333Y内部の開口部 Aから後端部 (底部）にかけて延設されている。そして、ギア 33cが容器本体 333Yの周りを回転することで、回転軸 180Y及びコイル 181Yも回転駆動される。

[0185] これにより、容器本体 333Y内に収容されたトナーは、コイル 181Yのトナー搬送力によって開口部 Aに向けて搬送されることになる。ここで、コイル 181Yの外径は、容器本体 333Yの内径よりも小さいために、容器本体 333Yの内周面力も遠い回転中心軸近傍のトナーに対してもトナー搬送力を及ぼすことができる。さらに、コイル 181 Yは、その形状が比較的フレキシブルであるとともに、一端側のみの支持になっているために、回転時にその姿勢が揺動することになる。これにより、容器本体 333Yの内周面から回転中心軸にかけて、全体的にトナー搬送力を及ぼすことができる。したがつて、容器本体 333Yに多量にトナーが収容されている状態で、環境変動や長期間放置等でトナー凝集が生じた場合であっても、コイル 181Yによるトナー搬送力によつてその凝集状態を弱めて、排出トナー量の低下を抑止することができる。

[0186] ここで、本実施の形態 3のトナー容器 332Yも、前記各実施の形態のものと同様に、容器本体 333 Yに対して被保持部 334Yを鉛直方向下方に向けた状態での静置面

Hへの静置を抑制するために静置抑制手段を設けて、る。

[0187] 以上説明したように、本実施の形態 3においても、前記各実施の形態と同様に、容器本体 333 Yに対して被保持部 334Yを鉛直方向下方に向けた状態での静置面 H への静置が抑制されて、トナー容器 332Yの保管時に被保持部 334Y側にトナーが凝集するのを抑止することができる。なお、本実施の形態 3では、搬送部材としてコィル 181Yを用いた力搬送部材としてスクリュを用いることもできる。そして、その場合にも、本実施の形態 3と同様の効果を得ることができる。

[0188] (実施の形態 4)

図 20及び図 21にて、この発明の実施の形態 4について詳細に説明する。図 20は、実施の形態 4におけるトナー容器を示す断面図であって、前記実施の形態 3の図 1 9に相当する図である。本実施の形態 4のトナー容器は、搬送部材として板状部材 1 84Yが用いられている点力前記実施の形態 3のものとは相違する。

[0189] 図 20に示すように、トナー容器 432Yは、主として、容器本体 433 Yと被保持部 434 Yとで構成される。容器本体 433Yの頭部には開口部 Aが設けられていて、その開口部 Aの外周部にはギア 33cが回転自在に設置されている。ギア 33cは、前記実施の形態 3と同様に、装置本体 100の駆動ギアと嚙合して回転駆動される。

[0190] ギア 33cにはネジ棒 183Yがー体的に設けられていて、ネジ棒 183Yには板状部材 184Yが設置されている。詳しくは、ネジ棒 183Yの雄ネジ部 183Yaに、板状部材 184Yの雌ネジ部 184Yaが螺合されている（図 21を参照できる。 )₀図 21を参照して、板状部材 184Yには切欠部が形成されていて、この切欠部が容器本体 433Yの内周面に起立する案内部 185Yに係合する。

[0191] 図 20を参照して、ネジ棒 183Yは、一端側が被保持部 434Yの軸受部 34a4に支持され、他端側が容器本体 433Yの後端部に設けた軸受部に支持されている。そして、ギア 33cが容器本体 433Yの周りを回転することで、ネジ棒 183Yも一体的に回転駆動される。これにより、ネジ棒 183Yに螺合する板状部材 184Yが、案内部 185 Yに案内されながら (ネジ棒 183Yともに連れ回ることなく）、ネジの送り方向に沿って移動する（開口部 A側への矢印方向の移動である。 )₀なお、板状部材 184Yの移動のスピードは、容器本体 433Yのトナー消費のスピードに合わせて、比較的緩やかに設定されている。

[0192] こうして、容器本体 433Yに収容されたトナーは、板状部材 184Yのトナー搬送力によって開口部 A側に搬送されることになる。ここで、板状部材 184Yの外径は、容器本体 433Yの内径よりもやや小さくなるように形成されていて、容器本体 433Yの内周面力遠い回転中心軸 A近傍にかけてトナーに対してトナー搬送力を及ぼすことができる。したがって、容器本体 433Yに多量にトナーが収容されている状態で、環境変動や長期間放置等でトナー凝集が生じた場合であっても、板状部材 184Yによるトナー搬送力によってその凝集状態を弱めて、排出トナー量の低下を抑止することができる

[0193] ここで、本実施の形態 4のトナー容器 432Yも、前記各実施の形態のものと同様に、容器本体 433 Yに対して被保持部 434Yを鉛直方向下方に向けた状態での静置面 Hへの静置を抑制するために静置抑制手段を設けて、る。

[0194] 以上説明したように、本実施の形態 4においても、前記各各実施の形態と同様に、容器本体 433 Yに対して被保持部 434Yを鉛直方向下方に向けた状態での静置面 Hへの静置が抑制されて、トナー容器 432Yの保管時に被保持部 434Y側にトナーが凝集するのを抑止することができる。

[0195] (実施の形態 5)

次に、この発明の実施の形態 5について詳細に説明する。画像形成装置全体の構成 ·動作については、上述した図 1〜4と同様であるので、図 1〜4及びその説明を参照し、ここでの説明を省略する。なお、本実施の形態では、チューブ 71にスクリューポンプを接続した力チューブ 71にダイヤフラム式エアーポンプを接続することもできる。

[0196] 次に、図 22〜図 24にて、トナー容器について説明する。先に図 1及び図 4で説明したように、トナー容器収容部 31には、 4つの略円筒状のトナー容器 132Y、 132M 、 132C、 132Kに代えて 532Y、 532M、 532C、 532K (トナーボ卜ノレ）力着脱自在【こ設置されてヽる。トナー容器 532Y、 532M、 532C、 532KJま、それぞれ、寿命【こ達したとき (収容するトナーがほとんどすべて消費されて空になったときである。 )に新品のものに交換される。そして、トナー容器 532Y、 532M、 532C、 532K内に収容された各色のトナーは、それぞれ、図 3で説明したトナー補給経路を経て、各作像部 6Y、 6M、 6C、 6Kの現像装置に適宜補給される。

[0197] 図 22は、トナー容器 532Υを示す斜視図である。図 23は、トナー容器 532Υの頭部側 (被保持部 534Υが設置された側である。）を示す断面図である。図 24は、図 23のトナー容器 532Yを M視方向力もみた図である。なお、他の 3つのトナー容器 532M 、 532C、 532Kも、収容されたトナーの色が異なることと凹部 34m及び凸部 34ηの位置以外は、イェロートナーを収容したトナー容器 532Υとほぼ同様の構成となってヽる。以下、他の 3つのトナー容器 532M、 532C、 532Kの説明を適宜に省略して、ィエロートナーを収容したトナー容器 532Yのみの説明をおこなうことにする。

[0198] 図 22に示すように、トナー容器 532Yは、主として、容器本体 533Yと、その頭部に設けられた被保持部 534Y (ボトルキャップ）と、で構成される。容器本体 533Yの頭部には、容器本体 533Yと一体的に回転するギア 33cと、開口部 Aとが設けられている（図 23を参照できる。 )₀開口部 Aは、容器本体 533Yの頭部（装着動作において先方となる位置である。 )に設けられていて、容器本体 533Y内に収容されたトナーを被保持部 534Y内のスペース（空洞）に向けて排出するためのものである。

[0199] ギア 33cは、装置本体 100のトナー容器収容部 31に設けられた駆動部の駆動ギア 31gと嚙合して、容器本体 533Yを回転軸（図 23中の一点鎖線である。）を中心に回転駆動させるためのものである。詳しくは、ギア 33cは、被保持部 534Yに形成された切欠部 34hから露呈して、図 23及び図 24に示す嚙合位置 Dで装置本体 100の駆動ギア 3 lgと嚙合する。そして、駆動ギア 3 lgからギア 33cに駆動力が伝達されて、容器本体 533Yが図 24の U方向に回転することになる。なお、本実施の形態 5において、駆動ギア 31g及びギア 33cは平歯車である。

[0200] ここで、本実施の形態 5において、駆動ギア 31gが図 24の W方向に回転駆動しているとき（主としてトナー補給時である。）に、駆動ギア 31gからギア 33cが受ける力によって被保持部 534Y (又は容器本体 533Y)が下方に付勢されるように、トナー容器 532Y及び装置本体 100が構成されている。具体的には、図 24を参照して、ギア 33 cの最上部から 1/4回転するまでの位置で、ギア 33cと駆動ギア 31gとが嚙合するように構成されている。換言すると、ギア 33cと駆動ギア 31gとの嚙合位置 D力ギア 33 cの最上部から 1Z4回転下流側までの範囲 X(最上部と 1Z4回転位置を含まない。 )に設けられている。

[0201] このような構成によって、駆動ギア 3 lgがギア 33cの歯面に対して垂直に作用する力 Rに、鉛直方向下方に作用する分力 Rvが生じることになる（水平方向に作用する分力 Rhも生じる。 )₀そして、鉛直方向下方に作用する分力 Rvによって、被保持部 5 34Yが鉛直方向下方に付勢されて、当接部として機能する滑動部 34clがトナー容器収容部 31の保持部の底面に当接することになる（分力 Rvの反作用を受けることになる。 ) oさらに、水平方向に作用する分力 Rhによって、被保持部 534Yが水平方向に付勢されて、当接部として機能する滑動部 34c2がトナー容器収容部 31の保持部の側面に当接することになる（分力 Rhの反作用を受けることになる。 )₀したがって、駆動ギア 31gの駆動 *非駆動（トナー補給動作)が繰り返されても、被保持部 534Yが上下に大きく揺動することなぐトナー排出口 Bに連通するノズル 70に対するシール性が維持されて、トナー排出口 B近傍力ものトナー飛散が抑止される。なお、嚙合位置 Dが上述した範囲 Xにないときには、鉛直方向下方に作用する分力 Rvが生じない力生じても小さなものになってしまうために、上述した効果が得られないことになる。

[0202] 図 22を参照して、容器本体 533Yの後端部 (底部）には、トナー容器 532Yの着脱作業をおこなう際にユーザーが把持するための把持部 33dが設けられている。また、容器本体 533Yの内周面には、螺旋状の突起 33bが設けられている（外周面側から見ると螺旋状の溝となっている。 ) oこの螺旋状の突起 33bは、容器本体 533Yを所定方向に回転駆動して開口部 Aからトナーを排出するためのものである。このように構成された容器本体 533Yは、その周面上に配設されるギア 33cとともにブロー成形にて製造することができる。なお、本実施の形態 5におけるトナー容器 532Yは、容器本体 533Yとともに回転する撹拌部材 33fが開口部 Aに設置されている。撹拌部材 3 3fは、被保持部 534Y内のスペースカゝら容器本体 533Y内に向けて延設されるとともに、回転軸（図 23中の一点鎖線である。）に対して斜めに配設された棒状部材である。容器本体 533Yとともに撹拌部材 33fが回転することで、開口部 Aからのトナー排出性が向上する。

[0203] また、本実施の形態 5では、トナー容器 532Yの容器本体 533Yを、トナー搬送方向上流側からみて反時計方向に回転させている。また、容器本体 533Yにおける突起 33bの螺旋方向（巻き方向）を右方向に設定している。これにより、容器本体 533Y の回転によって、トナー容器 532Y内には右回りの渦気流が形成されることになる (スクリューポンプ 60内に形成される渦気流の回転方向と同方向である。 )₀ [0204] 図 22及び図 23を参照して、被保持部 534Yは、キャップ 34a、キャップカバー 34b 、ホルダ 34c、開閉部材としての口栓部材 34d、パッキン 34e、 IDチップ 35、等で構成されている。また、図 22及び図 24を参照して、被保持部 534Yの両側面には、トナ一容器収容部 31の位置決め部材 31cが係合する係合部 34g (溝部）が設けられている。また、被保持部 34Yの端面には、トナー容器収容部 31の嵌合部材 31dが嵌合する凹部 34mが設けられている。また、被保持部 34Yの周面には、トナー容器収容部 3 1の別の嵌合部材 (不図示である。）が嵌合する凸部 34ηが設けられている。さらに、被保持部 534Υの上方には、ギア 33cの一部が露呈する切欠部 34hが設けられている。

[0205] 被保持部 534Yは、開口部 Aを介して容器本体 533Yに連通して、て、開口部 Aから排出されたトナーをトナー排出口 B力も排出する（図 23中の破線矢印方向の移動である。 ) oここで、本実施の形態 5では、被保持部 534Yの内部に形成された空洞（スペース）が、略円柱状に形成されている。さらに、被保持部 534Yの内部に形成された略円柱状の空洞からトナー排出口 Bに至るトナー排出経路 (垂直経路）がすり鉢状に形成されている。これによつて、容器本体 533Yの回転によって容器本体 533Y 内に形成された渦気流が消失されることなく維持されて、トナー排出口 Bに向けて効率よく受け渡されることになる。そのため、トナー排出口 Bから排出されてチューブ 71 内を移動するトナーのトナー搬送性が向上する。

[0206] 被保持部 534Yは、容器本体 533Yの回転には連動せずに、係合部 34gが位置決め部材 31cに係合した状態でトナー容器収容部 31の保持部 73 (図 8を参照できる。 ) に非回転で保持される。被保持部 534Yのキャップカバー 34bは、キャップ 34aの周面に接着されている。キャップカバー 34bの先端には爪 34blが設けられていて、この爪 34b 1が容器本体 533Yの頭部に形成された係合部材に係合することで、容器本体 533Yが被保持部 534Yに対して相対的に回転可能に保持される。ここで、容器本体 533Yの回転駆動をスムーズにおこなうために、被保持部 534Yの爪 34blと容器本体 533Yの係合部材とは適度なクリアランスを設けて係合されている。

[0207] また、被保持部 534Yは、容器本体 533Yの開口部 Aの周囲の先端面 33aに対向する対向面にシール材 37が貼着されている。シール材 37は、開口部 Aの周囲で容器本体 533Y及び被保持部 534Yの互いの対向面の隙間を封止するためのもので、発泡ポリウレタン等の弾性材料で形成されて!、る。

[0208] また、被保持部 534Yの下方にはホルダ 34cが設けられている。ホルダ 34cには、トナー容器 532Yの着脱動作に連動してトナー排出口 Bを開閉する開閉部材としての口栓部材 34d (シャツタ）が設置されている。口栓部材 34dの両端には、口栓部材 34 d近傍からのトナーの漏出を抑止するために Gシール等のパッキン 34eが設置されている。なお、図示は省略するが、トナー容器 532Yをトナー容器収容部 31にセットすると、口栓部材 34dの右端に、トナー排出口 Bを閉鎖する方向に口栓部材 34dを付勢するレバー (付勢部材）が係合する。さらに、ホルダ 34cとキャップ 34aとの係合部には、双方の隙間からのトナーの漏出を抑止するために Oリング等のパッキンが設置されている。

[0209] また、被保持部 534Yの IDチップ 35は、トナー容器収容部 31に対するトナー容器 532Yの装着動作に連動してトナー容器収容部 31の通信回路 74に対して所定距離離間して対向するように構成されている。詳しくは、 IDチップ 35は、トナー容器収容部 31への装着方向（図 22の矢印方向である。 )に突出する被保持部 534Yの突出部 34al上であって装着方向に直交する面上に配設されている。そして、 IDチップ 3 5は、被保持部 534Yがトナー容器収容部 31に保持された状態で、装置本体の通信回路 74との間で非接触通信 (無線通信)をおこなう。

[0210] ここで、 IDチップ 35には、トナー容器 532Yに係わる種々の情報が予め記憶されている。一方、トナー容器収容部 31の通信回路 74は、トナー容器 532Yがトナー容器収容部 31にセットされた状態で、 IDチップ 35との間で無線にて情報を授受することになる。すなわち、 IDチップ 35に記憶された情報が通信回路 74を介して装置本体 1 00の制御部 75 (図 22を参照できる。）に送信されたり、制御部 75で取得した装置本体 100の情報が通信回路 74を介して IDチップ 35に送信され記憶されたりすることになる。

[0211] なお、 IDチップ 35には、トナー色、トナーの製造番号 (製造ロット）、トナーの製造年月日等のトナーに係わる情報や、リサイクル回数、リサイクル年月日、リサイクルメーカ等のトナー容器 532Yのリサイクルに係わる情報が記憶されている。そして、トナー容器 532Yがトナー容器収容部 31に設置されると、 IDチップ 35に記憶された情報が通信回路 74を介して装置本体 100の制御部 75に送信される。そして、これらの情報に基いて、装置本体 100が最適に制御される。例えば、トナー色がトナー容器収容部に設置されるべきトナー色と異なる場合にはトナー補給装置の稼働を停止したり、製造番号やリサイクルメーカに応じて作像条件を変更することができる。

[0212] また、被保持部 534Yのホルダ 34cには、トナー容器収容部 31に対する着脱動作に連動してトナー容器収容部 31を滑動する滑動部 34cl、 34c2が設けられている。詳しくは、第 1の滑動部 34clは、トナー容器収容部 31の滑合面 31a (上面であって、図 8を参照できる。 )に対して平行になるように形成された平面部であって、着脱動作がおこなわれる被保持部 534Yの底部に配設されている。また、第 2の滑動部 34c2 は、トナー容器収容部 31の滑合面 (側面である。）に対して平行になるように形成された平面部であって、着脱動作がおこなわれる被保持部 534Yの側部に配設されている。なお、上述したように、滑動部 34cl、 34c2の一部は、駆動ギア 31gによる付勢力によってトナー容器収容部 31に当接する当接部としても機能する。

[0213] また、図 22及び図 24を参照して、被保持部 534Yの端面であって突出部 34alの近傍には、トナー容器収容部 31の嵌合部材 31dに嵌合する凹部 34mが設けられている。この凹部 34mは、トナー容器収容部 31への装着操作が正しいときに（トナー容器収容部 31の正規位置へ装着されたときに）、対応する嵌合部材 31dに嵌合するように構成されている。

[0214] 具体的には、図 24に示すように、トナー容器 (容器本体）に収容されるトナーの色に応じて凹部 34mの位置が異なる位置に配設されている。シアンに対応したトナー容器の凹部 34m (C)とトナー容器収容部の嵌合部材 (不図示である。 )とは最上方に配設され、マゼンタに対応したトナー容器の凹部 34m (M)とトナー容器収容部の嵌合部材 (不図示である。）とは中段上方に配設され、イェローに対応したトナー容器の凹部 34m(Y)とトナー容器収容部の嵌合部材 31dとは中段下方に配設され、ブラックに対応したトナー容器の凹部 34m (K)とトナー容器収容部の嵌合部材 (不図示である。）とは最下方に配設されている。このような構成によって、所定の色のトナー容器収容部（例えば、シアンのトナー容器収容部である。 )に、異なる色のトナー容器 (例えば、イェローのトナー容器である。）がセットされて、所望のカラー画像が形成できなくなる不具合が抑止される。

[0215] 同様に、図 22及び図 24を参照して、被保持部 534 Yの周面には、別の嵌合部材（不図示である。）が嵌合する凸部 34ηが設けられている。この凸部 34ηは、上述した凹部 34mと同様に、トナー容器収容部 31への装着操作が正しいときに、対応する嵌合部材に嵌合するように構成されている。図示は省略するが、トナー容器 (容器本体 )に収容されるトナーの色に応じて凸部 34ηの位置が異なる位置に配設されて、る。このような構成によって、上述した凹部 34mと同様に、トナー容器収容部へのトナー容器の誤セットが抑止される。

[0216] ここで、本実施の形態 5では、トナー容器 532Y、 532M、 532C、 532K内に収容するトナーとして、体積平均粒径を Dv ( μ m)として個数平均粒径を Dn ( μ m)としたときに、次の関係が成立するように形成されたものを用いてヽる。

[0217] 3≤Dv≤8

1. 00≤Dv/Dn≤l. 40 - -- (2)

[0218] これによつて、現像工程時に画像パターンに応じたトナー粒子の選択がおこなわれて良好な画質が維持されるとともに、現像装置で長時間撹拌されても良好な現像性が維持される。さらには、チューブ 71等のトナー補給経路が閉塞することなぐトナーが効率的かつ確実に搬送されることになる。なお、トナーの体積平均粒径及び個数平均粒径の測定は、代表的には、コールカウンタ一式粒度分布測定器「コールターカウンター TA— 2」（コーノレター社製）又は「コーノレターマノレチサィザー 2」（コーノレタ一社製)を用いて測定することができる。

[0219] さらに、本実施の形態 5では、トナー容器 532Y、 532M、 532C、 532K内に収容するトナーとして、形状係数 SF— 1が 100〜180の範囲になって、形状係数 SF— 2 が 100〜180の範囲になるように形成された略球形トナーを用いている。これにより、高い転写効率を維持しつつ、クリーニング性能の低下を抑止することができる。さらには、チューブ 71等のトナー補給経路が閉塞することなぐトナーが効率的かつ確実に搬送されることになる。ここで、形状係数 SF— 1は、トナー粒子の球形度を示すものであり、次式で求まる。 [0220] SF- 1 = (M²/S) X (100 π /4)

[0221] 上式において、 Μはトナー粒子の投影面における最大粒径 (まばらな粒径の中で最も大きな粒径である。）であり、 Sはトナー粒子の投影面の面積である。したがって、形状係数 SF— 1が 100であるトナー粒子は真球であって、 100から大きくなるほど球形度が低くなる。

[0222] また、形状係数 SF— 2は、トナー粒子の凹凸度を示すものであり、次式で求まる。

[0223] SF- 2= (N²/S) X (100/4 π )

[0224] 上式において、 Νはトナー粒子の投影面における周長であり、 Sはトナー粒子の投影面の面積である。したがって、形状係数 SF— 2が 100であるトナー粒子は凹凸がなくて、 100から大きくなるほど凹凸が大きくなる。なお、形状係数 SF— 1及び形状係数 SF—2は、走査型電子顕微鏡「S— 800」 (日立製作所社製）にて撮影したトナー粒子の写真を、画像解析装置「LUSEX3」（二レコ社製）にて解析して求める。

[0225] トナー容器収容部 31の構成については、上述した図 8及び図 9と同様であるので、図 8及び図 9とその説明を参照し、ここでの説明は省略する。

[0226] 図 25〜図 27にて、トナー容器収容部 31へのトナー容器 532Yの着脱動作 (着脱操作）について説明する。図 25はイェローのトナー容器 532Yがトナー容器収容部 3 1に装着される状態 (矢印 Q方向の移動である。）を長手方向にみた概略図である。図 26はトナー容器 532Yの装着が進んだ状態 (トナー排出口 Bの開放が開始された状態である。）を長手方向にみた概略図である。図 27はトナー容器 532Yがトナー容器収容部 31に装着された状態 (トナー排出口 Bの開放が完了した状態である。 )を長手方向にみた概略図である。

[0227] トナー容器 532Yを装置本体 100のトナー容器収容部 31に装着する場合は、まず、画像形成装置本体 100の前面（図 1の紙面手前側である。）に設けられた本体カバ一（不図示である。）を開放してトナー容器収容部 31を前方に露出させる。その後、図 25を参照して、トナー容器 532Yをトナー容器収容部 31内に向けて押し込む (矢印 Q方向の移動である。 ) oすなわち、被保持部 534Yが容器本体 533Yに対して先方になるように、容器本体 533Y (又は、トナー容器 532Y)の長手方向に沿って、トナー容器 532Yがトナー容器収容部 31に装着される。 [0228] このとき、トナー容器 532Yの先頭側で滑動部 34clがトナー容器収容部 31の滑合面 31aを滑りながら、トナー容器 532Yの後端側で把持部 33dを把持するユーザーによって、トナー容器 532Yがトナー容器収容部 31内にバランスよく押し込められることになる。

[0229] その後、トナー容器 533Yのホルダ 34cがトナー容器収容部 31の保持部 73に達すると、第 1の滑動部 34clの滑合面 31aの滑動に加えて、第 2の滑動部 34c2が滑合面 (側面)を滑りながら被保持部 534Yの位置決めが開始される。詳しくは、被保持部 534Yの係合部 34gと、トナー容器収容部 31の位置決め部材 31cと、の係合が開始される。

[0230] その後、さらにトナー容器 532Yの装着動作が進められると、係合部 34gと位置決め部材 31cとが係合した状態で、口栓部材 34dによるトナー排出口 Bの開放が開始される（図 26の状態である。 ) oすなわち、ノズル 70の先端がホルダ 34cの穴部に挿入されるのにともない、口栓部材 34d力ズル 70に押動される。このとき、アーム対 80によって、トナー容器 532Yの被保持部 534Yは保持部 73に向けて付勢される（矢印 Q 方向への付勢である。 )₀

[0231] そして、図 27を参照して、ホルダ 34cが保持部 73に突き当たる位置 (突き当て基準位置)で被保持部 534Yの位置が定まり（係合部 34gと位置決め部材 31cとの係合である。）、それと同時に口栓部材 34dがトナー排出口 Bを完全に開放するとともに、トナー容器収容部 31の駆動部の駆動ギア 31gにトナー容器 532Yのギア 33cが嚙合する。また、電子基板としての IDチップ 35が、通信回路 74に対して無線通信ができる位置で対向する。さらに、トナー容器の非互換性を担保するための凹部 34m及び凸部 34ηが、装置本体の嵌合部材 31d、 31eと嵌合する。そして、トナー容器 532Y のトナー排出口 Bとノズル 70のトナー補給口 70aとが連通して、トナー容器 532Yの装着動作が完了する。

[0232] また、トナー容器 532Yを装置本体 100のトナー容器収容部 31から取出（離脱)する場合には、上述の装着時の手順と逆の手順で操作がおこなわれる。このとき、トナ一容器 532Yが保持部 73から離れる動作に連動して、ノズル 70もホルダ 34cから離れて、つて、レバー (付勢部材)の付勢力によって口栓部材 34dがトナー排出口 Bを閉鎖する位置に移動する。このように、トナー容器 532Yの滑動部 34clが滑合面 31 a上を滑動する 1つのアクション (本体ドア一の開閉動作を除く。）で、トナー容器 532 Yの離脱動作が完了することになる。

[0233] なお、本実施の形態 5のトナー容器 532Yは、トナー排出口 Bが鉛直方向下方に向けて配設された被保持部 534Yを備え、そのトナー排出口 Bが開口部 Aより鉛直方向下方に配設されるとともに、装着動作に連動して口栓部材 34dが確実に位置決めされた後にノズル 70に押動されてパッキン 34eで密封されたトナー排出口 Bを開放するために、トナー排出口 Bのトナー汚れが少なぐユーザーがトナー排出口 Bに触れてトナーで汚される不具合が抑止される。

[0234] また、トナー容器収容部 31に対するトナー容器 532Yの着脱動作は、滑動部 34cl の滑動にともなう 1つのアクションになるために、トナー容器 532Yの交換時の操作性 •作業性が向上する。特に、被保持部 534Yの底面に滑動部 34clを設けることで、滑動部 34clがトナー容器 532Yを支持しながら滑合面 31aを滑動することになる。さらに、トナー容器 532Yの装着動作は、ユーザーが把持部 33dを直接的に把持した状態で滑動部 34clの滑動が開始されて、その後にアーム対 80の付勢とともに被保持部 534Yの位置決めが開始されて、その後にノズル 70の挿入が開始されて、滑動の終了とともに被保持部 534Yの位置決めとノズル 70の挿入と駆動部の連結とが終了するものである。これにより、ユーザーは被保持部 534Yの滑動（1アクションの装着動作）が進むのと同時に、被保持部 534Yの位置決めによるクリック感を体感して、装着動作に誤操作が生じてヽなヽことを確信すること〖こなる。

[0235] また、トナー容器 532Yは、トナー容器収容部 31 (装置本体 100)の上方から載置するのではなくて、トナー容器収容部 31 (装置本体 100)の前面から着脱されるために、トナー容器収容部 31の上方のレイアウトの自由度が高まる。例えば、トナー補給装置の真上にスキャナ (原稿読込み部）が配設されている場合であっても、トナー容器 532Yの着脱における操作性'作業性は低下しない。さらに、トナー容器 532Yのギア 33cと装置本体 100の駆動ギア 31gとの嚙合位置 Dに対するレイアウトの自由度も高まる。また、トナー容器 532Yは、その長手方向を水平方向として装置本体 100 に設置されるために、画像形成装置 100全体の高さ方向のレイアウトに影響を及ぼすことなぐトナー容器 532Yのトナー容量を多くしてその交換頻度を少なくすることができる。

[0236] 以上説明したように、本実施の形態 5の画像形成装置においては、駆動ギア 31gが駆動しているときに駆動ギア 31gからギア 33cが受ける力によって被保持部 534Yが下方に付勢されるように構成しているために、トナー容器 532Yの交換時の操作性' 作業性が高ぐトナー補給動作が繰り返されてもトナー容器 532Yからトナー飛散が生じる不具合を抑止することができる。

[0237] なお、本実施の形態 5では、トナー容器 532Y、 532M、 532C、 532Kの容器本体内にトナーのみを収容したが、トナーとキャリアとからなる 2成分現像剤 (補充用現像剤）を現像装置に適宜に供給する画像形成装置に対してはトナー容器 532Y、 532 M、 532C、 532Kの容器本体内に 2成分現像剤を収容することもできる。その場合であっても、上述した本実施の形態 5と同様の効果を得ることができる。

[0238] この場合の 2成分現像装置とは、以下のような構成の現像装置を想定している。現像装置内には常に 2成分現像剤に対するトナーの重量比であるトナー濃度 3〜15w t%、好もしくは 5〜10wt%といった状態を維持して画像形成が行われ、画像形成で不足したトナーの補給の際に、未劣化のキャリアも一緒にした補充用現像剤を補給して現像剤の長寿命化を図る方式のものである。

[0239] 尚、この現像装置には現像装置の搬送路の一部力補給で余剰となった現像剤を現像装置外に排出する余剰現像剤排出機構が備えられており、この作用により現像装置内の現像剤量を一定にすることができる。

[0240] 上述の補充用現像剤のキャリア重量比であるキャリア濃度は、現像剤寿命維持とトナー容器交換間隔の延長化の両立の観点から 3wt%〜20wt%程度が好ましい。

[0241] また、本実施の形態 5では、容器本体 533Yの内周面に突起 33bを一体的に形成して、容器本体 533Yを回転駆動した。これに対して、容器本体 533Yの内部にコィル又はスクリュを回転自在に保持して、容器本体 533Yを回転せずに、コイル又はスクリュをギア 33cによって回転駆動することもできる。その場合も、駆動ギア 31gが駆動しているときに、コイル又はスクリュを回転駆動するギア 33cが受ける力によって被保持部 534Yが下方に付勢されるように構成することで、上述した本実施の形態 5と同様の効果を得ることができる。

[0242] また、本実施の形態 5では、トナー補給装置に、チューブ 71の内部に対して空気を送出する吸引型スクリューポンプ 60を設置した。これに対して、トナー補給装置に、チューブ 71の内部に対して空気を送入する吐出型スクリューポンプを設置することもできる。さらには、スクリューポンプの替わりにダイヤフラム式エアーポンプを設置することもできる。それらの場合も、駆動ギア 31gが駆動しているときに駆動ギア 31gからギア 33cが受ける力によって被保持部 534Yが下方に付勢されるように構成することで、上述した本実施の形態 5と同様の効果を得ることができる。

[0243] (実施の形態 6)

図 28〜図 31A、 Bにて、この発明の実施の形態 6について詳細に説明する。図 28 は、実施の形態 6におけるトナー容器の頭部側を示す断面図であって、前記実施の形態 5の図 23に相当する図である。

[0244] 図 28を参照して説明する。本実施の形態 6におけるトナー容器 632Yは、前記実施の形態 5のものとは異なり、被保持部 634Yに付勢部材として圧縮スプリング 34fが設置されている。詳しくは、口栓部材 34dの右端に、トナー排出口 Bを閉鎖する方向に口栓部材 34dを付勢する圧縮スプリング 34f (付勢部材)が設置されて!、る。

[0245] また、電子基板 (記憶手段）としての IDチップ 35が、装置本体の通信回路 74と直接的に接触するように構成されている。被保持部 634Yの IDチップ 35は、トナー容器収容部 31に対するトナー容器 632Yの着脱動作に連動してトナー容器収容部 31の通信回路 74 (接続端子）に対して接離されるように構成されている。詳しくは、 IDチップ 35は、トナー容器収容部 31に対する着脱方向（図 29A、 Bの矢印方向である。 ) に直交する被保持部 634Yの面上であって、着脱動作において通信回路 74に対向する位置に設置されて！ヽる。

[0246] このように、 IDチップ 35は、 1アクションでおこなわれるトナー容器 632Yの着脱動作 (直線的な動作である。）に連動して、装置本体 100に設置された通信回路 74に接触するために、 IDチップ 35と通信回路 74との接触性が向上する。すなわち、装置本体 100 (トナー容器収容部 31)に固設された通信回路 74に対して、 IDチップ 35が直線的に面接触するために、通信回路 74に対して IDチップ 35が片当たりして接触不良が生じたり、 IDチップ 35及び通信回路 74の一部に磨耗が生じて部品が損傷したりする不具合が未然に防止される。

[0247] 図 29A、 B〜図 31A、 Bにて、トナー容器収容部 31へのトナー容器 632Yの着脱動作 (着脱操作）について説明する。図 29Aはイェローのトナー容器 632Yがトナー容器収容部 31に装着される状態 (矢印方向の移動である。 )を長手方向にみた概略図であって、図 29Bはそのときの被保持部 634Yのホルダ 34c近傍を上方からみた概略図である。図 30Aはトナー容器 632Yの装着が進んだ状態 (被保持部 634Yの位置決めが開始された状態である。）を長手方向にみた概略図であって、図 30Bはそのときの被保持部 634Yのホルダ 34c近傍を上方からみた概略図である。図 31Aはトナー容器 632Yがトナー容器収容部 31に装着された状態 (設置完了した状態である。）を長手方向にみた概略図であって、図 31Bはそのときのホルダ 34c近傍を上方からみた概略図である。

[0248] トナー容器収容部 31には、 4つのトナー容器 632Y、 632M、 632C、 632Kに対応した 4つのトナー容器収容部が設けられている。 4つのトナー容器収容部には、それぞれ、被保持部 634Yの滑動部 34cl、 34c2が滑動する滑合面 31a、 31b、被保持部 634Yのホルダ 34cの位置を定める保持部 73、ノズル 70 (トナー搬送管）、容器本体 633Yに回転駆動力を伝達するための駆動部（駆動ギア 31gが設置されている。 ) 、通信回路 74、等が設けられている。保持部 73は、ホルダ 34cに当接する滑合面 31 a、 31bや、キャップカバー 34bの一部に当接する当接面 (不図示である。）、等で構成される。保持部 73の滑合面 31b (側面）には、被保持部 634Yの装着動作に連動して位置決めをおこなう位置決め部材 31cが設けられている。位置決め部材 31cは、トナー容器 632Yの着脱方向に沿って延設された凸部である。

[0249] トナー容器 632Yを装置本体 100のトナー容器収容部 31に装着する場合は、まず、画像形成装置本体 100の前面（図 1の紙面手前側である。）に設けられた本体カバ一（不図示である。）を開放してトナー容器収容部 31を前方に露出させる。その後、図 29A、 Bを参照して、トナー容器 632Yをトナー容器収容部 31内に向けて押し込む (矢印方向の移動である。 ) oすなわち、被保持部 634Yが容器本体 633Yに対して先頭になるように、容器本体 633Y (又は、トナー容器 632Y)の長手方向に沿って、トナー容器 632Yがトナー容器収容部 31に装着される。

[0250] このとき、トナー容器 632Yの先頭側で第 1の滑動部 34clがトナー容器収容部 31 の滑合面 31aを滑りながら、トナー容器 632Yの後端側で把持部 33dを把持するュ一ザ一によつて、トナー容器 632Yがトナー容器収容部 31内にバランスよく押し込められること〖こなる。

[0251] そして、図 30A、 Bを参照して、トナー容器 633Yのホルダ 34cがトナー容器収容部 31の保持部 73に達すると、第 1の滑動部 34clの滑合面 31aの滑動に加えて、第 2 の滑動部 34c2が滑合面 31bを滑りながら被保持部 634Yの位置決めが開始される。詳しくは、被保持部 634Yの係合部 34gと、トナー容器収容部 31の位置決め部材 31 cと、の係合が開始される。

[0252] その後、さらにトナー容器 632Yの装着動作が進められると、係合部 34gと位置決め部材 31cとが係合した状態で、口栓部材 34dによるトナー排出口 Bの開放が開始される。すなわち、ノズル 70の先端がホルダ 34cの穴部に挿入されるのにともない、口栓部材 34dがノズル 70に押動される。そして、図 31A、 Bに示すように、ホルダ 34cが保持部 73に突き当たる位置 (突き当て基準位置)で被保持部 634Yの位置が定まり、それと同時に口栓部材 34dがトナー排出口 Bを完全に開放するとともに、トナー容器収容部 31の駆動部の駆動ギア 31gにトナー容器 632Yのギア 33cが嚙合する。さらに、 IDチップ 35が通信回路 74に接続される。このように、トナー容器 632Yのトナ一排出口 Bとノズル 70のトナー補給口 70aとが連通して、トナー容器 632Yの装着動作が完了する。

[0253] このように、本実施の形態 6では、トナー容器 632Yの滑動部 34clが滑合面 31a上を滑動する 1つのアクション (本体ドア一の開閉動作を除く。 )に連動して、被保持部 6 34Y (トナー容器 632Y)の位置決め動作が開始され、その後にノズル 70の挿入動作が開始され、最終的にギア 33cの駆動ギア 3 lgへの連結が完了する。被保持部 6 34Yへのノズル 70の揷入力ギア 33cの嚙合位置 D力離れた位置で優先的におこなわれるために、ノズル 70が口栓部材 34dに当接しないで予期せぬ外力が加わり変形する不具合が抑止される。すなわち、被保持部 634Yへのノズル 70の挿入よりもギァ 33cの接続が優先的に近くでおこなわれる場合には、駆動部ギア 3 lgとギア 33cとの嚙合状態によってトナー容器 32Yが変位して、ノズル 70の挿入位置がずれてしまう可能性がある。

[0254] なお、ノズル 70のホルダ 34c内外への移動と、口栓部材 34dのホルダ 34c内外への移動は、双方の部材がホルダ 34cのパッキン 34eのリップに摺接した状態でおこなわれるために、ノズル 70の揷脱によってホルダ 34cからトナーが漏出する不具合が抑止される。

[0255] また、トナー容器 632Yを装置本体 100のトナー容器収容部 31から取出（離脱)する場合には、上述の装着時の手順と逆の手順で操作がおこなわれる。このとき、トナ一容器 632Yが保持部 73から離れる動作に連動して、ノズル 70もホルダ 34cから離れていって、圧縮スプリング 34fの付勢力によって口栓部材 34dがトナー排出口 Bを閉鎖する位置に移動する。このように、トナー容器 632Yの滑動部 34clが滑合面 31 a上を滑動する 1つのアクション (本体ドア一の開閉動作を除く。）で、トナー容器 632 Yの離脱動作が完了することになる。

[0256] 本実施の形態 6のトナー容器 632Yは、トナー排出口 Bが鉛直方向下方に向けて配設された被保持部 634Yを備え、そのトナー排出口 Bが開口部 Aより鉛直方向下方に配設されるとともに、装着動作に連動して口栓部材 34dが確実に位置決めされた後にノズル 70に押動されてパッキン 34eで密封されたトナー排出口 Bを開放するために、トナー排出口 Bのトナー汚れが少なぐユーザーがトナー排出口 Bに触れてトナ一で汚される不具合が抑止される。

[0257] また、トナー容器収容部 31に対するトナー容器 632Yの着脱動作は、滑動部 34cl の滑動にともなう 1つのアクションになるために、トナー容器 632Yの交換時の操作性 •作業性が向上する。特に、被保持部 634Yの底面に滑動部 34clを設けることで、滑動部 34clがトナー容器 632Yを支持しながら滑合面 31aを滑動することになる。さらに、トナー容器 632Yの装着動作は、ユーザーが把持部 33dを直接的に把持した状態で滑動部 34clの滑動が開始されて、その後に滑動とともに被保持部 634Yの位置決めが開始されて、その後にノズル 70の挿入が開始されて、滑動の終了とともに被保持部 634Yの位置決めとノズル 70の挿入と駆動部の連結とが終了するものである。これにより、ユーザーは被保持部 634Yの滑動（1アクションの装着動作）が進むのと同時に、被保持部 634Yの位置決めによるクリック感を体感して、装着動作に誤操作が生じて、な、ことを確信することになる。

[0258] また、トナー容器 632Yは、トナー容器収容部 31 (装置本体 100)の上方から載置するのではなくて、トナー容器収容部 31 (装置本体 100)の前面から着脱されるために、トナー容器収容部 31の上方のレイアウトの自由度が高まる。例えば、トナー容器収容部の真上にスキャナ (原稿読込み部）が配設されている場合であっても、トナー容器 632Yの着脱における操作性 ·作業性は低下しない。さらに、トナー容器 632Y のギア 33cと装置本体 100の駆動ギア 31gとの嚙合位置 Dに対するレイアウトの自由度も高まる。また、トナー容器 632Yは、その長手方向を水平方向として装置本体 10 0に設置されるために、画像形成装置 100全体の高さ方向のレイアウトに影響を及ぼすことなぐトナー容器 632Yのトナー容量を多くしてその交換頻度を少なくすることができる。

[0259] また、図 28を参照して、本実施の形態 6におけるトナー容器 632Yは、トナー排出口 Bが、容器本体 633Y (又は、開口部 A)よりも、トナー容器収容部 31への装着方向に対して奥側（図 28中の左側である。）に配設されている。これにより、トナー容器 632Yの長手方向の着脱動作に連動して、トナー排出口 Bの開閉をスムーズかつ確実におこなうことができる。すなわち、トナー容器 632Yの装着時において、被保持部 634Yの位置決めが開始された後に、ノズル 70と口栓部材 34dとの当接が優先的におこなわれることになる。また、ノズル 70を含むトナー補給部を装着方向奥側（図 28 中の左側である。 )に配設することができるために、装置本体 100のレイアウトが簡素化される。

[0260] さらに、本実施の形態 6におけるトナー容器 632Yは、トナー排出口 Bが、容器本体 633Yの周面上であって開口部 Aの近傍に設置されたギア 33cよりも、トナー容器収容部 31への装着方向に対して奥側（図 28中の左側である。）に配設されている。これにより、トナー容器 632Yの長手方向の着脱動作に連動して、トナー排出口 Bの開閉をスムーズかつ確実におこなうことができる。すなわち、トナー容器 632Yの装着時において、被保持部 634Yの位置決めが開始された後に、ノズル 70と口栓部材 34d との当接が優先的におこなわれて、その後にギア 33cと駆動ギア 31gとの嚙合がおこなわれる。また、ノズル 70を含むトナー補給部とともに、ギア 33cに回転駆動力を伝達する駆動部を装着方向奥側（図 28中の左側である。 )に配設することができるために、装置本体 100のレイアウトが簡素化されるとともに、トナー補給部及び駆動部のメンテナンスを装置本体 100の奥側力も一括しておこなうことができる。

[0261] 以上説明したように、本実施の形態 6の画像形成装置においても、前記実施の形態 5と同様に、被保持部 634Yのトナー排出口 Bに対して、容器本体 633Yの開口部 Aを介した鉛直方向反対側の位置で画像形成装置本体 100の駆動ギア 31gに嚙合するように、容器本体 632Yのギア 33cを配設しているために、トナー排出口 Bの開閉と駆動ギア 31gに対するギア 33cの接離とをトナー容器 632Yの着脱動作に連動させてスムーズかつ確実におこなうことができる。これにより、トナー容器 632Yの交換時の操作性 ·作業性が高められて、トナー汚れの発生を確実に軽減することができる。また、本実施の形態 6においては、前記実施の形態 5と同様に、被保持部 634Yのトナー排出口 Bが容器本体 633Yよりも装着方向奥側に配設されているために、トナー排出口 Bの開閉をトナー容器 632Yの着脱動作に連動させてスムーズかつ確実におこなうことができる。これにより、トナー容器 632Yの交換時の操作性'作業性が高められて、トナー汚れの発生を確実に軽減することができる。さらに、本実施の形態 6においては、前記実施の形態 5と同様に、被保持部 634Yのトナー排出口 Bが容器本体 6 33Yの開口部 Aよりも鉛直方向下方に配設されているために、トナー容器 632Yの装着動作に連動させて開放するトナー排出口 Bからのトナーの排出をスムーズかつ確実におこなうことができる。これにより、トナー容器 632Yの交換時の操作性 ·作業性が高められて、トナー汚れの発生を確実に軽減することができる。

[0262] (実施の形態 7)

図 32にて、この発明の実施の形態 7について詳細に説明する。図 32は、実施の形態 7におけるトナー容器を示す断面図である。本実施の形態 7のトナー容器は、主として、容器本体 733Yが被保持部 734Yとともに非回転でトナー容器収容部 31に保持される点と、搬送部材としてコイル 181Yが設けられている点と、が容器本体が回転することで内部に収容したトナーを開口部 Aに搬送する前記各実施の形態のものとは相違する。 [0263] 図 32に示すように、トナー容器 732Yは、主として、容器本体 733Yと被保持部 734 Yとで構成される。容器本体 733Yの頭部には開口部 Aが設けられていて、その開口部 Aの外周部にはギア 33cが回転自在に設置されている。ギア 33cは、装置本体 10 0の駆動ギアと嚙合してコイル 181Yを回転駆動するためのものである。

[0264] ギア 33cには回転軸 180Yがー体的に設けられていて、回転軸 180Yには螺旋状のコイル 181Yが連結されている。回転軸 180Yの一端は、被保持部 734Yの軸受部 34a4に支持されている。コイル 181Yは、容器本体 733Y内部の開口部 Aから後端部 (底部）にかけて延設されている。そして、ギア 33cが容器本体 733Yの周りを回転することで、回転軸 180Y及びコイル 181Yも回転駆動される。

[0265] これにより、容器本体 733Y内に収容されたトナーは、コイル 181Yのトナー搬送力によって開口部 Aに向けて搬送されることになる。ここで、コイル 181Yの外径は、容器本体 733Yの内径よりも小さいために、容器本体 733Yの内周面力も遠い回転中心軸近傍のトナーに対してもトナー搬送力を及ぼすことができる。さらに、コイル 181 Yは、その形状が比較的フレキシブルであるとともに、一端側のみの支持になっているために、回転時にその姿勢が揺動することになる。これにより、容器本体 733Yの内周面から回転中心軸にかけて、全体的にトナー搬送力を及ぼすことができる。したがつて、容器本体 733Yに多量にトナーが収容されている状態で、環境変動や長期間放置等でトナー凝集が生じた場合であっても、コイル 181Yによるトナー搬送力によつてその凝集状態を弱めて、排出トナー量の低下を抑止することができる。

[0266] ここで、本実施の形態 7のトナー容器 732Yも、前記各実施の形態のものと同様に、駆動ギア 31gが駆動しているときに駆動ギア 31gからギア 33cが受ける力によって被保持部 734Yが下方に付勢されるように構成している。また、被保持部 734Yのトナ一排出口 Bに対して、容器本体 733Yの開口部 Aを介した鉛直方向反対側の位置で画像形成装置本体 100の駆動ギア 31gに嚙合するように、容器本体 732Yのギア 33 cを配設している。また、被保持部 734Yのトナー排出口 Bが容器本体 733Yよりも装着方向奥側に配設されている。さらに、被保持部 734Yのトナー排出口 Bが容器本体 733 Yの開口部 Aよりも鉛直方向下方に配設されてヽる。

[0267] 以上説明したように、本実施の形態 7においても、前記各実施の形態と同様に、トナー容器 732Yの交換時の操作性 ·作業性が高められて、トナー汚れの発生を確実に軽減することができる。なお、本実施の形態 7では、搬送部材としてコイル 181Yを用いたが、搬送部材としてスクリュを用いることもできる。そして、その場合にも、本実施の形態 7と同様の効果を得ることができる。

[0268] (実施の形態 8)

図 33及び図 34にて、この発明の実施の形態 8について詳細に説明する。図 33は、実施の形態 8におけるトナー容器を示す断面図であって、前記実施の形態 7の図 3 2に相当する図である。本実施の形態 8のトナー容器は、搬送部材として板状部材 1 84Yが用いられている点力前記実施の形態 7のものとは相違する。

[0269] 図 33に示すように、トナー容器 832Yは、主として、容器本体 833 Yと被保持部 834 Yとで構成される。容器本体 833Yの頭部には開口部 Aが設けられていて、その開口部 Aの外周部にはギア 33cが回転自在に設置されている。ギア 33cは、前記実施の形態 7と同様に、装置本体 100の駆動ギアと嚙合して回転駆動される。

[0270] ギア 33cにはネジ棒 183Yがー体的に設けられていて、ネジ棒 183Yには板状部材 184Yが設置されている。詳しくは、ネジ棒 183Yの雄ネジ部 183Yaに、板状部材 184Yの雌ネジ部 184Yaが螺合されている（図 34を参照できる。 )₀図 34を参照して、板状部材 184Yには切欠部が形成されていて、この切欠部が容器本体 833Yの内周面に起立する案内部 185Yに係合する。

[0271] 図 33を参照して、ネジ棒 183Yは、一端側が被保持部 834Yの軸受部 34a4に支持され、他端側が容器本体 833Yの後端部に設けた軸受部に支持されている。そして、ギア 33cが容器本体 833Yの周りを回転することで、ネジ棒 183Yも一体的に回転駆動される。これにより、ネジ棒 183Yに螺合する板状部材 184Yが、案内部 185 Yに案内されながら (ネジ棒 183Yがともに連れ回ることなく）、ネジの送り方向に沿つて移動する（開口部 A側への矢印方向の移動である。 )₀なお、板状部材 184Yの移動のスピードは、容器本体 833Yのトナー消費のスピードに合わせて、比較的緩やかに設定されている。

[0272] こうして、容器本体 833Yに収容されたトナーは、板状部材 184Yのトナー搬送力によって開口部 A側に搬送されることになる。ここで、板状部材 184Yの外径は、容器本体 833Yの内径よりもやや小さくなるように形成されていて、容器本体 833Yの内周面力遠い回転中心軸 A近傍にかけてトナーに対してトナー搬送力を及ぼすことができる。したがって、容器本体 833Yに多量にトナーが収容されている状態で、環境変動や長期間放置等でトナー凝集が生じた場合であっても、板状部材 184Yによるトナー搬送力によってその凝集状態を弱めて、排出トナー量の低下を抑止することができる

[0273] ここで、本実施の形態 8のトナー容器 832Yも、前記各実施の形態のものと同様に、駆動ギア 31gが駆動しているときに駆動ギア 31gからギア 33cが受ける力によって被保持部 834Yが下方に付勢されるように構成している。また、被保持部 834Yのトナ一排出口 Bに対して、容器本体 833Yの開口部 Aを介した鉛直方向反対側の位置で画像形成装置本体 100の駆動ギア 31gに嚙合するように、容器本体 832Yのギア 33 cを配設している。また、被保持部 834Yのトナー排出口 Bが容器本体 833Yよりも装着方向奥側に配設されている。さらに、被保持部 834Yのトナー排出口 Bが容器本体 833 Yの開口部 Aよりも鉛直方向下方に配設されてヽる。

[0274] 以上説明したように、本実施の形態 8においても、前記各実施の形態と同様に、トナー容器 832Yの交換時の操作性 ·作業性が高められて、トナー汚れの発生を確実に軽減することができる。

[0275] (実施の形態 9)

図 35〜図 51にて、この発明の実施の形態 9について詳細に説明する。まず、画像形成装置全体の構成 '動作については、上述した図 1、図 2の部分は同様であるので、図 1、図 2及びその説明を参照するとともに、図 35及び図 36を用いて説明する。

[0276] 図 35にて、トナー容器 932Y内に収容されたトナーを現像装置 5Yに導くトナー補給装置 59について詳述する。なお、図 35は、理解を容易にするために、トナー容器 932Y、トナー補給経路 43Υ、 60、 70、 71、現像装置 5Υの配置方向を変えて図示している。実際には、図 35において、トナー容器 932Υとトナー補給経路の一部との長手方向が紙面垂直方向になるように配設されている（図 1を参照できる。）。図 36を参照する。装置本体 100のトナー容器収容部 931に設置された各トナー容器 932Υ 、 932M、 932C、 932K内のトナーは、各色の現像装置内のトナー消費に応じて、トナ一色ごとに設けられたトナー補給経路を経て適宜に各現像装置内に補給される。

4つのトナー補給経路は、作像プロセスに用いられるトナーの色が異なる以外はほぼ同一構造である。

[0277] 詳しくは、トナー容器 932Yが装置本体 100のトナー容器収容部 931にセットされると（図 37を参照できる。）、トナー容器 932Yの被保持部 934Yにトナー容器収容部 9 31のノズル 70が接続される。このとき、トナー容器 932Yの口栓部材 34d (開閉部材 )は、ノズル 70と爪部材 76とに挟まれた状態で、被保持部 934Yのトナー排出口を開放する。さらに、トナー容器 932Yの容器本体 933Yは、その装着方向後方の位置で、トナー容器収容部の支持部材 78に回転可能に支持される。そして、トナー容器 93 2Yの容器本体 933Yの回転駆動とともに、容器本体 933Y内に収容されたトナーがトナー排出ロカも排出され、トナー排出ロカも排出されたトナーがノズル 70内に移送されること〖こなる。

[0278] 一方、ノズル 70の他端は、搬送管としてのチューブ 71の一端に接続されて、る。チユーブ 71は、耐トナー性に優れたフレキシブルな材料力なり、その他端がトナー補給装置のスクリューポンプ 60 (モーノポンプ）に接続されている。搬送管としてのチューブ 71は、その内径力〜10mmになるように形成されている。チューブ 71の材料としては、ポリウレタン、二トリル、 EPDM、シリコン等のゴム材料や、ポリエチレン、ナイロン等の榭脂材料を用いることができる。このようなフレキシブルなチューブ 71を用いることで、トナー補給経路のレイアウトの自由度が増して、画像形成装置が小型化される。

[0279] スクリューポンプ 60は、吸引型一軸偏心スクリューポンプであって、ロータ 61、ステータ 62、吸引口 63、ユニバーサルジョイント 64、モータ 66、等で構成される。ロータ 6 1、ステータ 62、ユニバーサルジョイント 64等は、不図示のケース内に収納されている。ステータ 62は、ゴム等の弾性材料力もなる雌ねじ状部材であって、その内部にはダブルピッチの螺旋溝が形成されている。ロータ 61は、金属等の剛性材料カゝらなる軸が螺旋状にねじれて形成された雄ねじ状部材であって、ステータ 62内に回動自在に嵌挿されている。ロータ 61の一端は、ユニバーサルジョイント 64を介して、モータ 6 6に回転自在に連結されている。なお、本実施の形態 9では、ロータ 61の螺旋方向（巻き方向）及び回転方向力トナー容器 932Yの容器本体 933Yに形成された突起 3 3bの螺旋方向（巻き方向）及び回転方向に一致するように設定されて!、る。

[0280] このように構成されたスクリューポンプ 60は、モータ 66によってステータ 62内のロータ 61を所定方向（トナー搬送方向上流側力みて反時計方向である。 )に回転駆動させることで、吸引口 63に吸引力を発生させる（チューブ 71内の空気を送出してチューブ 71内に負圧を発生させる。 )₀これによつて、トナー容器 932Y内のトナーが空気とともにチューブ 71を介して吸引口 63に吸引される。吸引口 63まで吸引されたトナ一は、ステータ 62とロータ 61との隙間に送入されて、ロータ 61の回転に沿って他端側に送出される。送出されたトナーは、スクリューポンプ 60の送出口 67から排出されて、トナー搬送パイプ 43Yを介して現像装置 5Y内に補給される（図 35中の破線矢印方向の移動である。 )₀

[0281] このように、本実施の形態 9では、スクリューポンプ 60による吸引力を利用しているために、ノズル 70 (又は、口栓部材 34d)の口径を比較的小さく構成することができ、トナー容器 932Yのトナー排出口 Bから排出されたトナーを外部に飛散させることなく充分に移送することができる。なお、本実施の形態 9では、スクリューポンプ 60のロータ 61を、トナー搬送方向上流側力もみて反時計方向に回転させている。また、ロータ 61の螺旋方向（巻き方向）を右方向に設定している。これにより、ロータ 61の回転によって、スクリューポンプ 60内には、右回りの渦気流が形成されることになる。

[0282] 図 37に示すように、本実施の形態 9では、本体カバー 110が開放された装置本体 1 00 (卜ナ一容器収容部 931)にセッ卜されたトナー容器 932Y、 932M、 932C、 932K の把持部 33dの近傍には、容器本体 933Yを回転駆動するための駆動機構や、トナ一容器 932Yの着脱方向の抜け止め機構、等が設置されていない。そのため、装置本体 100にセットされたトナー容器 932Y、 932M、 932C、 932Kの把持部 33dの近傍に、着脱操作に必要なスペース (ユーザーの手が入るスペース）を充分に確保することができる。さらには、装置本体 100にセットされたトナー容器 932Y、 932Μ、 932 C、 932Kの把持部 33dの近傍の外観を良くすることができる。すなわち、操作性とデザイン性の高い画像形成装置を提供することができる。なお、このような構成は、容器本体 933Yを回転駆動するための駆動機構や、トナー容器 932Yの着脱方向の抜け止め機構 (後述するアーム対 80である。）、等を装置本体 100の奥側に配設することにより、達成されるちのである。

[0283] 次に、図 38〜図 41にて、トナー容器について説明する。先に説明したように、トナ一容器収容部 931には、 4つの略円筒状のトナー容器 932Y、 932M、 932C、 932 K (トナーボトル）が、着脱自在に設置されている。トナー容器 932Y、 932M、 932C 、 932Κは、それぞれ、寿命に達したとき（収容するトナーがほとんどすべて消費されて空になったときである。）に新品のものに交換される。そして、トナー容器 932Υ、 93 2M、 932C、 932K内に収容された各色のトナーは、それぞれ、図 35で説明したトナ一補給経路を経て、各作像部 6Y、 6M、 6C、 6Kの現像装置に適宜補給される。

[0284] 図 38は、トナー容器 932Υを示す斜視図である。図 39は、トナー容器 932Υの頭部側 (被保持部 934Υが設置された側である。）を示す断面図である。図 40は、図 39のトナー容器 932Υを Μ視方向からみた図である。図 41は、トナー容器 932Υの後方を示す断面図である。なお、他の 3つのトナー容器 932M、 932C、 932Kも、収容されたトナーの色が異なることと凹部 34m及び凸部 34ηの位置以外は、イェロートナーを収容したトナー容器 932Υとほぼ同様の構成となっている。以下、他の 3つのトナー容器 932M、 932C、 932Kの説明を適宜に省略して、イェロートナーを収容したトナ一容器 932Yのみの説明をおこなうことにする。

[0285] 図 38に示すように、トナー容器 932Yは、主として、容器本体 933Yと、その頭部に設けられた被保持部 934Y (ボトルキャップ）と、で構成される。容器本体 933Yの頭部には、容器本体 933Yと一体的に回転するギア 33cと、開口部 Aとが設けられている（図 39を参照できる。 )₀開口部 Aは、容器本体 933Yの頭部（装着動作において先方となる位置である。 )に設けられていて、容器本体 933Y内に収容されたトナーを被保持部 934Y内のスペース（空洞）に向けて排出するためのものである。なお、容器本体 933 Y内力も被保持部 934Y内のスペースへのトナー搬送 (容器本体 933 Y の回転駆動）は、被保持部 934Y内におけるトナーが所定の喫水線を下回らない程度に適宜におこなわれる。

[0286] ギア 33cは、装置本体 100のトナー容器収容部 931に設けられた駆動部の駆動ギァ 31gと嚙合して、容器本体 933Yを回転軸（図 39中の一点鎖線である。）を中心に回転駆動させるためのものである。詳しくは、ギア 33cは、被保持部 934Yに形成された切欠部 34h力も露呈して、図 39及び図 40に示す嚙合位置 Dで装置本体 100の駆動ギア 3 lgと嚙合する。そして、駆動ギア 3 lgからギア 33cに駆動力が伝達されて、容器本体 933Yが図 40の U方向に回転することになる。なお、本実施の形態 9において、駆動ギア 3 lg及びギア 33cは平歯車である。

[0287] ここで、本実施の形態 9において、駆動ギア 31gが図 40の矢印方向に回転駆動しているとき（主としてトナー補給時である。）に、駆動ギア 31gからギア 33cが受ける力によって被保持部 934Y (又は容器本体 933Y)が下方に付勢されるように、トナー容器 932Y及び装置本体 100が構成されている。具体的には、図 40を参照して、ギア 3 3cと駆動ギア 31gとの嚙合位置 D力ギア 33cの最上部から 1Z4回転下流側までの範囲 X(最上部と 1Z4回転位置を含まない。）に設けられている。このような構成によつて、駆動ギア 31gがギア 33cの歯面に対して垂直に作用する力に鉛直方向下方に作用する分力が生じて、被保持部 934Yが上下に大きく揺動することなぐトナー排出口 Bに連通するノズル 70に対するシール性が維持されて、トナー排出口 B近傍からのトナー飛散が抑止される。

[0288] 図 38及び図 41を参照して、容器本体 933Yの後方端面 (装着方向の後方の底部である。）には、トナー容器 932Yの着脱作業をおこなう際にユーザーが把持するための把持部 33dが設けられている。図 41に示すように、把持部 33dには、端面側から容器本体側にかけてその外径力 S小さくなるように形成されたくびれ部 ₃₃dl (引掛部）が設けられている。ここで、くびれ部 33dlのくびれは、平均的な人の指がフィットするように形成されている。これにより、ユーザーは把持部 33dを違和感なく把持しながら、トナー容器 932Yの着脱作業をおこなうことになる。また、把持部 33dは、ユーザーが操作をおこなう画像形成装置本体 100の前面側になるように（装着方向の後方になるように）配設されて!/、るために、ユーザーにとつての操作性 ·作業性が向上する。

[0289] また、把持部 33dは、着脱方向からみたときに、容器本体 933Yの後方端面の中心

(回転中心であって、ほぼ重心位置である。）に対してほぼ点対称となるように形成されている。具体的に、把持部 33dは、着脱方向からみて略円形に形成されている。これにより、容器本体 933Yの回転方向の姿勢（回転角度）に係わらず、着脱操作をおこなうユーザーに対する把持部 33dの姿勢を常に一定ィ匕することができる。なお、本実施の形態 9では、着脱方向力もみた把持部 33dの形状を略円形としたが、着脱方向からみた把持部 33dの形状をギア形状や花びら形状にすることもできる。

[0290] また、把持部 33dは、その着脱方向に直交する投影面力容器本体 933Yの着脱方向に直交する投影面を超えないように形成されている。これにより、トナー容器収容部 931へのトナー容器 932Yの着脱動作が、把持部 33dが障害となることなく（トナ一容器収容部 931に把持部 33dが引っ掛ることなく）、スムーズにおこなわれることになる。また、トナー容器収容部 931の装着口を、容器本体 933Y及び被保持部 934Y の大きさに合わせて、必要最小限の大きさに設定することができる。

[0291] また、把持部 33dは、容器本体 933Yの後方端面であって容器本体 933Yの回転中心軸上（ほぼ重心となる位置である。 )に形成されている。これによつて、容器本体 933Yがスムーズに回転駆動されることになる。すなわち、把持部 33dが回転中心軸カゝらずれた位置に配設された場合には、把持部 33dによる回転慣性力が容器本体 9 33Yに不均一に作用してしまうことになる。

[0292] また、容器本体 933Yの内周面には、螺旋状の突起 33bが設けられている（外周面側から見ると螺旋状の溝となっている。 ) oこの螺旋状の突起 33bは、容器本体 933Y を所定方向に回転駆動して開口部 Aからトナーを排出するためのものである。このように構成された容器本体 933Yは、その周面上に配設されるギア 33cをインジェクション成形した後に、把持部 33dとともにブロー成形にて製造することができる。

[0293] このように構成された容器本体 933Yは、トナー容器 932Yがトナー容器収容部 93 1にセットされた状態で、その装着方向の後方位置 33Yaで、トナー容器収容部 931 に配設された支持部材 78によって斜め下方が 2点で支持される（図 40及び図 49を参照できる。 ) oそして、被保持部 934Yがトナー容器収容部 931の保持部 73に非回転で保持されて、容器本体 933Yが支持部材 78によって回転可能に 2点支持された状態で、トナー補給時に容器本体 933Yが回転駆動されることになる。これにより、容器本体 933Yはバランスよく低振動で回転駆動されるとともに、回転駆動時の負荷も低減され、駆動部の破損 ·異常音やトナー容器 932Yからのトナー飛散が確実に軽減されることになる。なお、容器本体 933Yをさらにバランスよく低振動で回転駆動させるために、支持部材 78を回転コロとすることもできる。

[0294] ここで、トナー容器 932Yがトナー容器収容部 931に設置された状態で、支持部材 78によって容器本体 933Yが支持される領域 33Ya (支持部材 78に当接する領域である。 )には、突起 33bが形成されていない（図 49を参照できる。 )₀すなわち、容器本体 933Yの後方には突起 33bが設けられておらず、その後方における外周面には凹凸が形成されていない。これにより、容器本体 933Yは、支持部材 78に支持されな力 Sら大きく振動することなく滑らかに回転駆動することになる。

[0295] なお、本実施の形態 9におけるトナー容器 932Yは、容器本体 933Yとともに回転する撹拌部材 33fが開口部 Aに設置されている。撹拌部材 33fは、被保持部 934Y 内のスペース力も容器本体 933Y内に向けて延設されるとともに、回転軸（図 39中の一点鎖線である。）に対して斜めに配設された棒状部材である。容器本体 933Yとともに撹拌部材 33fが回転することで、開口部 A力ものトナー排出性が向上する。

[0296] また、本実施の形態 9では、トナー容器 932Yの容器本体 933Yを、トナー搬送方向上流側からみて反時計方向に回転させている。また、容器本体 933Yにおける突起 33bの螺旋方向（巻き方向）を右方向に設定している。これにより、容器本体 933Y の回転によって、トナー容器 932Y内には右回りの渦気流が形成されることになる (スクリューポンプ 60内に形成される渦気流の回転方向と同方向である。 )₀

[0297] 図 38及び図 39を参照して、被保持部 934Yは、キャップ 34a、キャップカバー 34b 、ホルダ 34c、開閉部材としての口栓部材 34d、パッキン 34e、 IDチップ 35、等で構成されている。また、図 38及び図 40を参照して、被保持部 934Yの両側面には、トナ一容器収容部 931の位置決め部材 31cが係合する係合部 34g (溝部）が設けられている。また、被保持部 934Yの端面には、トナー容器収容部 931の嵌合部材 31dが嵌合する凹部 34mが設けられている。また、被保持部 934Yの周面には、トナー容器収容部 931の別の嵌合部材 (不図示である。 )が嵌合する凸部 34ηが設けられている。さらに、被保持部 34Υの上方には、ギア 33cの一部が露呈する切欠部 34hが設けられている。

[0298] 被保持部 934Yは、開口部 Aを介して容器本体 933Yに連通して、て、開口部 Aから排出されたトナーをトナー排出口 B力も排出する（図 39中の破線矢印方向の移動である。 ) oここで、本実施の形態 9では、被保持部 934Yの内部に形成された空洞（スペース）が、略円柱状に形成されている。さらに、被保持部 934Yの内部に形成された略円柱状の空洞からトナー排出口 Bに至るトナー排出経路 (垂直経路）がすり鉢状に形成されている。これによつて、容器本体 933 Yの回転によって被保持部 134Y に排出されたトナーがトナー排出口 Bに向けて効率よく受け渡されることになる。そのため、トナー排出口 Bから排出されてチューブ 71内を移動するトナーのトナー搬送性が向上する。

[0299] 被保持部 934Yは、容器本体 933Yの回転には連動せずに、係合部 34gが位置決め部材 31cに係合した状態でトナー容器収容部 931の保持部 73 (図 36及び図 42を参照できる。 )に非回転で保持される。被保持部 934Yのキャップカバー 34bは、キヤップ 34aの周面に接着されている。キャップカバー 34bの先端には爪 34blが設けられて、て、この爪 34b 1が容器本体 933Yの頭部に形成された係合部材に係合することで、容器本体 933Yが被保持部 934Yに対して相対的に回転可能に保持される。ここで、容器本体 933Yの回転駆動をスムーズにおこなうために、被保持部 934Y の爪 34blと容器本体 933Yの係合部材とは適度なクリアランスを設けて係合されている。

[0300] また、被保持部 934Yは、容器本体 933Yの開口部 Aの周囲の先端面 33aに対向する対向面にシール材 37が貼着されている。シール材 37は、開口部 Aの周囲で容器本体 933Y及び被保持部 934Yの互いの対向面の隙間を封止するためのもので、発泡ポリウレタン等の弾性材料で形成されて!、る。

[0301] また、被保持部 934Yの下方にはホルダ 34cが設けられている。ホルダ 34cには、トナー容器 932Yの着脱動作に連動してトナー排出口 Bを開閉する開閉部材としての口栓部材 34d (シャツタ）が設置されている。詳しくは、ホルダ 34cには、滑動部 34cl 、 34c2に囲まれるように、口栓部材 34dが図 38の左右方向に移動可能に内設されている。ホルダ 34cの底面には、装置本体 100の爪部材 76が口栓部材 34dに係合して、口栓部材 34dが相対的に移動するためのスペース（凹部）が設けられている。

[0302] 口栓部材 34dの両端には、口栓部材 34d近傍力ものトナーの漏出を抑止するために Gシール等のパッキン 34eが設置されている。このパッキン 34eは、そのリップ部が、口栓部材 34dの外周面と、口栓部材 34dの端面に密接して相対的に移動するノズル 70の外周面と、に摺接するために、トナー排出口 Bの開閉がおこなわれても高いシール性を維持することができる。

[0303] さらに、ホルダ 34cとキャップ 34aとの係合部には、双方の隙間からのトナーの漏出を抑止するために Oリング等のパッキンが設置されている。なお、トナー容器 932Yをトナー容器収容部 931にセットすると、口栓部材 34dの右端に、トナー排出口 Bを閉鎖する方向に口栓部材 34dを付勢する付勢手段としての爪部材 76 (図 38、図 46等を参照できる。）が係合する。

[0304] また、被保持部 934Yの IDチップ 35は、トナー容器収容部 931に対するトナー容器 932Yの装着動作に連動してトナー容器収容部 931の通信回路 74に対して所定距離離間して対向するように構成されている。詳しくは、 IDチップ 35は、トナー容器収容部 931への装着方向（図 38の矢印方向である。 )に突出する被保持部 934Yの突出部 34al上であって装着方向に直交する面上に配設されている。そして、 IDチップ 35は、被保持部 934Yがトナー容器収容部 931に保持された状態で、装置本体の通信回路 74との間で非接触通信 (無線通信)をおこなう。

[0305] ここで、 IDチップ 35には、トナー容器 932Yに係わる種々の情報が予め記憶されている。一方、トナー容器収容部 931の通信回路 74は、トナー容器 932Yがトナー容器収容部 931にセットされた状態で、 IDチップ 35との間で無線にて情報を授受することになる。すなわち、 IDチップ 35に記憶された情報が通信回路 74を介して装置本体 100の制御部 75 (図 38を参照できる。）に送信されたり、制御部 75で取得した装置本体 100の情報が通信回路 74を介して IDチップ 35に送信され記憶されたりすることになる。

[0306] なお、 IDチップ 35には、トナー色、トナーの製造番号 (製造ロット）、トナーの製造年月日等のトナーに係わる情報や、リサイクル回数、リサイクル年月日、リサイクルメーカ等のトナー容器 932Yのリサイクルに係わる情報が記憶されている。そして、トナー容器 32Yがトナー容器収容部 931に設置されると、 IDチップ 35に記憶された情報が通信回路 74を介して装置本体 100の制御部 75に送信される。そして、これらの情報に基いて、装置本体 100が最適に制御される。例えば、トナー色がトナー容器収容部に設置されるべきトナー色と異なる場合にはトナー補給装置の稼働を停止したり、製造番号やリサイクルメーカに応じて作像条件を変更することができる。

[0307] また、被保持部 934Yのホルダ 34cには、トナー容器収容部 931に対する着脱動作に連動してトナー容器収容部 931を滑動する滑動部 34cl、 34c2が設けられている。詳しくは、第 1の滑動部 34clは、トナー容器収容部 931の滑合面 31a (上面であつて、図 42を参照できる。 )に対して平行になるように形成された平面部であって、着脱動作がおこなわれる被保持部 934Yの底部に配設されている。また、第 2の滑動部 3 4c2は、トナー容器収容部 931の滑合面 (側面である。）に対して平行になるように形成された平面部であって、着脱動作がおこなわれる被保持部 934Yの側部に配設されている。

[0308] また、図 38及び図 40を参照して、被保持部 934Yの端面であって突出部 34alの近傍には、トナー容器収容部 931の嵌合部材 31dに嵌合する凹部 34mが設けられている。この凹部 34mは、トナー容器収容部 931への装着操作が正しいときに（トナ一容器収容部 931の正規位置へ装着されたときに）、対応する嵌合部材 31dに嵌合するように構成されている。

[0309] 具体的には、図 40に示すように、トナー容器 (容器本体）に収容されるトナーの色に応じて凹部 34mの位置が異なる位置に配設されている。シアンに対応したトナー容器の凹部 34m (C)とトナー容器収容部の嵌合部材 (不図示である。 )とは最上方に配設され、マゼンタに対応したトナー容器の凹部 34m (M)とトナー容器収容部の嵌合部材 (不図示である。）とは中段上方に配設され、イェローに対応したトナー容器の凹部 34m(Y)とトナー容器収容部の嵌合部材 31dとは中段下方に配設され、ブラックに対応したトナー容器の凹部 34m (K)とトナー容器収容部の嵌合部材 (不図示である。）とは最下方に配設されている。このような構成によって、所定の色のトナー容器収容部（例えば、シアンのトナー容器収容部である。 )に、異なる色のトナー容器 (例えば、イェローのトナー容器である。）がセットされて、所望のカラー画像が形成できなくなる不具合が抑止される。

[0310] 同様に、図 38及び図 40を参照して、被保持部 934Yの周面には、別の嵌合部材（不図示である。）が嵌合する凸部 34ηが設けられている。この凸部 34ηは、上述した凹部 34mと同様に、トナー容器収容部 931への装着操作が正しいときに、対応する嵌合部材に嵌合するように構成されている。図示は省略するが、トナー容器 (容器本体）に収容されるトナーの色に応じて凸部 34ηの位置が異なる位置に配設されている。このような構成によって、上述した凹部 34mと同様に、トナー容器収容部へのトナ一容器の誤セットが抑止される。

[0311] ここで、本実施の形態 9では、トナー容器 932Y、 932M、 932C、 932K内に収容するトナーとして、体積平均粒径を Dv ( μ m)として個数平均粒径を Dn ( μ m)としたときに、次の関係が成立するように形成されたものを用いてヽる。

[0312] 3≤Dv≤8

1. 00≤Dv/Dn≤l. 40 - -- (2)

[0313] これによつて、現像工程時に画像パターンに応じたトナー粒子の選択がおこなわれて良好な画質が維持されるとともに、現像装置で長時間撹拌されても良好な現像性が維持される。さらには、チューブ 71等のトナー補給経路が閉塞することなぐトナーが効率的かつ確実に搬送されることになる。なお、トナーの体積平均粒径及び個数平均粒径の測定は、代表的には、コールカウンタ一式粒度分布測定器「コールターカウンター TA— 2」（コーノレター社製）又は「コーノレターマノレチサィザー 2」（コーノレタ一社製)を用いて測定することができる。

[0314] さらに、本実施の形態 9では、トナー容器 932Y、 932M、 932C、 932K内に収容するトナーとして、形状係数 SF— 1が 100〜180の範囲になって、形状係数 SF— 2 が 100〜180の範囲になるように形成された略球形トナーを用いている。これにより、高い転写効率を維持しつつ、クリーニング性能の低下を抑止することができる。さらには、チューブ 71等のトナー補給経路が閉塞することなぐトナーが効率的かつ確実に搬送されることになる。ここで、形状係数 SF— 1は、トナー粒子の球形度を示すものであり、次式で求まる。

[0315] SF- 1 = (M²/S) X (100 π /4)

[0316] 上式において、 Μはトナー粒子の投影面における最大粒径 (まばらな粒径の中で最も大きな粒径である。）であり、 Sはトナー粒子の投影面の面積である。したがって、形状係数 SF— 1が 100であるトナー粒子は真球であって、 100から大きくなるほど球形度が低くなる。

[0317] また、形状係数 SF— 2は、トナー粒子の凹凸度を示すものであり、次式で求まる。

[0318] SF- 2= (N²/S) X (100/4 π )

[0319] 上式において、 Νはトナー粒子の投影面における周長であり、 Sはトナー粒子の投影面の面積である。したがって、形状係数 SF— 2が 100であるトナー粒子は凹凸がなくて、 100から大きくなるほど凹凸が大きくなる。なお、形状係数 SF— 1及び形状係数 SF—2は、走査型電子顕微鏡「S— 800」 (日立製作所社製）にて撮影したトナー粒子の写真を、画像解析装置「LUSEX3」（二レコ社製）にて解析して求める。

[0320] 次に、図 42〜図 44にて、トナー容器収容部 931の構成について説明する。図 42 を参照して、トナー容器収容部 931には、 4つのトナー容器 932Y、 932M、 932C、 932Kの被保持部の滑動部が滑動する滑合面 31a、被保持部のホルダ 34cの位置を定める保持部 73、容器本体の後方を支持する支持部材 78、ノズル 70、容器本体 933Yに回転駆動力を伝達するための駆動部（駆動ギア 31gが設置されている。 )、通信回路 74、トナー容器 932Yの装着動作に連動して被保持部 934Yを保持部 73 に向けて付勢するアーム対 80、トナー容器 932Yのトナー排出口 Bを閉鎖する方向に口栓部材 34dを付勢する爪部材 (付勢手段) 76、等が設置されている。

[0321] 保持部 73は、トナー容器 932Y、 932M、 932C、 932Kの被保持部をそれぞれ非回転で保持する。保持部 73は、ホルダ 34cに当接する滑合面や、キャップカバー 34 bの一部に当接する当接面、等で構成される。保持部 73の滑合面 (側面）には、被保持部 934Yの装着動作に連動して位置決めをおこなう位置決め部材 31cが設けられている（図 6を参照できる。 ) o位置決め部材 31cは、トナー容器 932Yの着脱方向に沿って延設された凸部である。

[0322] また、保持部 73の滑合面 (底面）には、被保持部 934Yの離脱動作に連動してトナ一排出口 Bを閉鎖する方向に口栓部材 34dを付勢する爪部材 76が設けられて、る ( 図 38、図 45、図 47、図 49を参照できる。 )₀爪部材 76は、回転支軸 76aを中心にして図 38中の両矢印方向に回動可能にトナー容器収容部 931に保持されて、る。具体的に、爪部材 76は、不図示の板ばねによって、被保持部 934Yの着脱を妨げない退避位置から口栓部材 34dに係合する位置に突出する方向に付勢されている（図 4 7の矢印 R2方向への付勢である。 )₀

[0323] さらに、保持部 73の奥側の面上には、通信回路 74や嵌合部材 3 Idが配設されている。保持部 73内には、上述した図 9に示すノズル 70がトナー色ごとに設置されている。ノズル 70〖こは、トナー容器 932Yの被保持部 934Yに形成されたトナー排出口 B に連通するトナー補給口 70aが設けられて、る。

[0324] 図 42及び図 43を参照して、トナー容器収容部 931における保持部 73の近傍（トナ一容器の被保持部が保持部に挿入される直前の位置である。 )には、アーム対 80がトナー色ごとに設置されている。図 43に示すように、アーム対 80は、トナー容器の被保持部を挟む両側の位置にそれぞれ設置されている。アーム対 80は、図 44を参照して、第 1アーム 81、第 2アーム 82、支軸 83、トーシヨンスプリング 84、等で構成される。アーム対 80は、支軸 83を介して一体的に設置されるとともにトーシヨンスプリング 84によって支軸 83を中心にした回転方向の双方向に力を作用させるものである。具体的には、第 1アーム 81と第 2アーム 82とによって、支軸 83を中心にした回転方向の双方向に力を作用させる。その力は、第 1アーム 81と第 2アーム 82とのなす角度が大きくなれば大きくなることになる。

[0325] このように構成されたアーム対 80は、トナー容器 932Yの装着動作に連動して被保持部 934Y (トナー容器 932Y)を保持部 73に向けて付勢（図 36の矢印 Q方向への付勢である。）する付勢部材として機能することになる。さらに、アーム対 80は、トナー容器 932Yの離脱動作に連動して被保持部 934Y (トナー容器 932Y)を保持部 73 から離脱する方向（図 36の矢印 Qの反対方向である。 )に付勢する第 2の付勢部材としてち機會すること〖こなる。

[0326] また、支持部材 78は、トナー容器収容部 931におけるトナー容器 932Yの装着口近傍に配設されている。そして、トナー容器 932Yがトナー容器収容部 931にセットされた状態で、その後方位置 33Yaで、支持部材 78によって斜め下方が 2点で支持されること〖こなる。そして、トナー容器 932Yの被保持部 934Yが保持部 73に非回転で保持されて、トナー容器 932Yの容器本体 933Yが支持部材 78によって回転可能に 2点支持された状態で、トナー補給時に容器本体 933Yが回転駆動されることになる。これにより、容器本体 933Yはバランスよく低振動で回転駆動されるとともに、回転駆動時の負荷も低減され、トナー容器 932Yからのトナー飛散も確実に軽減されることになる。

[0327] 図 45〜図 50にて、トナー容器収容部 931へのトナー容器 932Yの着脱動作 (着脱操作）について説明する。図 45はイェローのトナー容器 932Yがトナー容器収容部 9 31に装着される状態 (矢印 Q方向の移動である。）を長手方向にみた概略図であつて、図 46はそのときのアーム対 80と被保持部 934Y (ホルダ 34c)との位置関係を上方力も示した概略図である。図 47はトナー容器 932Yの装着が進んだ状態 (トナー排出口 Bの開放が開始された状態である。）を長手方向にみた概略図であって、図 48 はそのときのアーム対 80と被保持部 934Y (ホルダ 34c)との位置関係を上方から示した概略図である。図 49はトナー容器 932Yがトナー容器収容部 931に装着された状態 (トナー排出口 Bの開放が完了した状態である。）を長手方向にみた概略図であつて、図 50はそのときのアーム対 80と被保持部 934Y (ホルダ 34c)との位置関係を上方力示した概略図である。

[0328] トナー容器 932Yを装置本体 100のトナー容器収容部 931に装着する場合は、まず、画像形成装置本体 100の前面（図 1の紙面手前側である。）に設けられた本体力バー 110 (図 37を参照できる。）を開放してトナー容器収容部 931を前方に露出させる。その後、図 45を参照して、把持部 33dを把持するユーザーによって、トナー容器 932Yがトナー容器収容部 931内に向けて押し込まれる（矢印 Q方向の移動である。 )。すなわち、被保持部 934Yが容器本体 933Yに対して先方になるように、容器本体 933Y (又は、トナー容器 932Y)の長手方向に沿って、トナー容器 932Yがトナー容器収容部 931に装着される。

[0329] このとき、トナー容器 932Yの先頭側で滑動部 34clがトナー容器収容部 931の滑合面 31aを滑りながら、トナー容器 932Yの装着方向後方で把持部 33dを把持するユーザーによって、トナー容器 932Yがトナー容器収容部 931内にバランスよく押し込められること〖こなる。

[0330] そして、図 46を参照して、トナー容器 933Yのホルダ 34c (被保持部 934Y)がトナ一容器収容部 931のアーム対 80の位置に達すると、第 1アーム 81がホルダ 34c (被保持部 934Y)の先端に当接するとともに、第 2アーム 82がホルダ 34c (被保持部 93 4Y)の側面に当接して、アーム対 80が図 46中の黒矢印方向に広げられる。そして、アーム対 80が黒矢印方向に広げられることで、トーシヨンスプリング 84のスプリング力によって、第 1アーム 81は矢印 R1方向に力を作用させて、第 2アーム 82は矢印 R2 方向に力を作用させる。このとき、第 2アーム 82はホルダ 34cの両側面上で対向していて矢印 R2方向の両方向の力は相殺される。したがって、第 1アーム 81による矢印 R1方向の力のみが被保持部 934Yに作用することになる。この力は、トナー容器 93 2Yを保持部 73から離脱させる方向の力である。

[0331] ここで、被保持部 934Y (滑動部 34cl、 34c2)は、トナー容器収容部 931に着脱されるときに支持部材 78に当接しないように構成されている。具体的には、図 40を参照して、被保持部 934Yの着脱方向に直交する投影面が、容器本体 933Yの着脱方向における投影面を支持部材 78の近傍で超えないように、トナー容器 932Yが構成されている。換言すると、トナー容器 932Yを被保持部 934Y側カゝら着脱方向に直交する面でみたときに（図 40である。）、支持部材 78と容器本体 933Yとの当接部分が目視できるように (又は、被保持部 934Yの輪郭が当接部分に一致するように）、トナ一容器 932Yが構成されている。これによつて、トナー容器 932Yの着脱動作が、支持部材 78が障害となることなく（支持部材 78にトナー容器 932Yが引っ掛ることなく）、スムーズにおこなわれることになる。

[0332] その後、トナー容器 933Yのホルダ 34cがトナー容器収容部 931の保持部 73に達すると、第 1の滑動部 34clの滑合面 31aの滑動に加えて、第 2の滑動部 34c2が滑合面 (側面)を滑りながら被保持部 34Yの位置決めが開始される。詳しくは、被保持部 934Yの係合部 34gと、トナー容器収容部 931の位置決め部材 31cと、の係合が開始される。このとき、アーム対 80によって、トナー容器 932Yの被保持部 934Yは保持部 73に向けて付勢される (矢印 Q方向への付勢である。 )₀さらに、このとき、トナ一容器収容部 931の保持部 73に設置された爪部材 76は、被保持部 934Yの装着を妨げな、位置に退避する（回転支軸 76aを中心にした矢印 R 1方向の回転である。 )。すなわち、爪部材 76は、滑動部 34clによって、板ばねの付勢力に抗する方向に押し下げられる。

[0333] その後、さらにトナー容器 932Yの装着動作が進められると、係合部 34gと位置決め部材 31cとが係合した状態で、口栓部材 34dによるトナー排出口 Bの開放が開始される（図 47の状態である。 ) oすなわち、ノズル 70の先端がホルダ 34cの穴部に挿入されるのにともない、口栓部材 34dがノズル 70に押動される。このとき、爪部材 76は、図 45の退避位置から口栓部材 34dに係合する位置に突出する（回転支軸 76aを中心にした矢印 R2方向の回転である。 )₀すなわち、爪部材 76は、滑動部 34clによる押動から開放されて、不図示の板ばねの付勢力によってデフォルトポジションに押し上げられる。

[0334] ここで、図 47の状態は、口栓部材 34dが、ノズル 70と爪部材 76とによって挟持されて、トナー容器収容部 931 (保持部 73)における位置が固定された状態である。そして、図 47の状態から、トナー容器 932Yがさらに装着方向（矢印 Q方向）に移動すると、保持部 73における口栓部材 34dの位置が固定された状態で、トナー排出口 Bの開放がおこなわれる (相対的に口栓部材 34dが移動する。 )。

[0335] さらに、このとき、付勢部材として機能するアーム対 80によって、トナー容器 932Y の被保持部 934Yは保持部 73に向けて付勢される（矢印 Q方向への付勢である。 ) o 詳しくは、図 48を参照して、第 1アーム 81はホルダ 34c (被保持部 934Y)の先端に押し広げられ、ホルダ 34c側面に当接する。それと同時に、第 2アーム 81は、ホルダ 34c後端に当接し始める。このとき、第 1アーム 81による矢印 R1方向の両方向の力は相殺されて、第 2アーム 82による矢印 R2方向の力のみが被保持部 934Yに作用することになる。この力は、トナー容器 932Yを保持部 73に向けて付勢する方向（矢印 Q方向）の力である。このように、本実施の形態 9では、被保持部 934Yの保持部 7 3への移動と、トナー容器 932Yのトナー排出口 Bの開放と、がアーム対 80の付勢力によっておこなわれる。

[0336] そして、図 49を参照して、ホルダ 34cが保持部 73に突き当たる位置 (突き当て基準位置)で被保持部 934Yの位置が定まり、それと同時に口栓部材 34dがトナー排出口 Bを完全に開放するとともに、トナー容器収容部 931の駆動部の駆動ギア 31gにトナー容器 932Yのギア 33cが嚙合する。また、電子基板としての IDチップ 35が、通信回路 74に対して無線通信ができる位置で対向する。さらに、トナー容器の非互換性を担保するための凹部 34m及び凸部 34ηが、装置本体の嵌合部材 31d、 31eと嵌合する。さらに、容器本体 933Yの螺旋状突起 33bを有さない領域 33Yaが支持部材 7 8によって回転可能に支持される。そして、トナー容器 932Yのトナー排出口 Bとノズル 70のトナー補給口 70aとが連通して、トナー容器 932Yの装着動作が完了する。

[0337] このとき、図 50を参照して、第 1アーム 81はホルダ 34c側面に当接した状態であり、第 2アーム 82はホルダ 34c後端に当接した状態になっている。これにより、第 2アーム 82による矢印 R2方向の力のみが被保持部 934Yに作用することになる。この力は、トナー容器 932Yの被保持部 934Yを保持部 73に保持する力 (位置決め力）となる。

[0338] このように装置本体 100の奥側に設置したアーム対 80によってトナー容器 932Yの着脱方向の抜けが確実に防止されるために、トナー容器収容部 931にセットされたトナー容器 932Yの把持部 33dの近傍 (装置本体 100の手前側である。 )にトナー容器 932Yの着脱方向の抜け止め機構を設置する必要がなくなる。そのため、装置本体 1 00にセットされたトナー容器 932Yの把持部 33dの近傍に、着脱操作に必要なスぺースを充分に確保することができる。さらには、装置本体 100にセットされたトナー容器 932Yの把持部 33dの近傍の外観を良くすることができる。

[0339] 図 51は、上述したトナー容器の装着動作において、被保持部 934Y (トナー容器 9 32Y)の移動位置と、被保持部 934Yがアーム対 80から受ける負荷と、の関係を示すグラフである。図 51に示すように、被保持部 934Yが W1の位置に移動したとき（図 45、図 46の位置である。）、被保持部 934Yは装着方向（矢印 Q方向）とは逆方向の力を受けることになる。すなわち、アーム対 80によって保持部 73に向けて付勢される直前のトナー容器 932Yに対して、保持部 73から離脱する方向の力が加わる。これにより、ユーザーはその力に打ち勝つ力でトナー容器 932Yを保持部 73側に押し込むことになる。したがって、その後に被保持部 934Yに加わるアーム対 80の付勢力に、ユーザーによる押し込み力が付加されて、トナー排出口 Bの開放が勢いよくおこなわれること〖こなる。

[0340] さらに、図 51における W2の位置に被保持部 934Yが移動したとき（図 47、図 48の位置である。 )、被保持部 934Yは装着方向（矢印 Q方向）の力（アーム対 80による付勢力である。）を受けることになる。このとき、被保持部 934Yのパッキン 34eによるシール対象物が口栓部材 34dからノズル 70に切替わる力その切替スピードはアーム対 80によって速められているために、シール対象物の切替によりシール性が低下する時間を短くすることができる。そして、図 51〖こおける W3の位置（図 49、図 50の位置である。 )で被保持部 934Yの位置が定まることになる。

[0341] このように、本実施の形態 9では、トナー容器 932Yのトナー排出口 Bが開放されるスピードが、ユーザーの操作スピード（トナー容器を押し込むスピードである。）で決定されることなぐアーム対 80によって機械的に決定されることになる。したがって、被保持部 934Yにおけるシール性が低下する時間は、極端に長くなることなぐ常時ほぼ一定に短くなり、トナー排出口 B近傍力のトナー飛散が軽減される。

[0342] 他方、トナー容器 932Yを装置本体 100のトナー容器収容部 931から取出（離脱）する場合には、上述の装着時の手順と逆の手順で操作がおこなわれる。まず、把持部 33dを把持するユーザーによって、トナー容器 932Yが保持部 73から離される動作 (離脱動作）に連動して、保持部 73における口栓部材 34dの位置がノズル 70及び爪部材 76によって固定された状態で、口栓部材 34dが爪部材 76に付勢されてトナ一排出口 Bの閉鎖がおこなわれる（図 49の状態から図 47の状態への移動である。 ) 。このとき、口栓部材 34dの端面（図 47の左側端面である。）が、被保持部 934Yに形成された嵌合部に嵌合して、口栓部材 34dによるトナー排出口 Bの閉鎖が完了する。その後、図 47の状態から、トナー容器 932Yがさらに離脱方向（矢印 Qとは反対の方向である。 )に移動すると、被保持部 934Yの離脱を妨げない位置に爪部材 76 が移動する（図 45の状態である。 )₀そして、被保持部 934Yが完全に離脱された後に、爪部材 76は、滑動部 34clによる押動から開放されて、板ばねの付勢力によってデフォルトポジションに戻ることになる。なお、トナー容器 932Yの離脱動作も、支持部材 78が障害となることなく（支持部材 78にトナー容器 932Yが引っ掛ることなく）、スムーズにおこなわれることになる。

[0343] 以上説明したように、本実施の形態 9における画像形成装置では、ユーザーが把持部 33dを把持しながらおこなわれる、トナー容器 932Yの滑動部 34clが滑合面 31 a上を滑動する 1つのアクション (本体カバー 110の開閉動作を除く。）で、トナー容器 932Yの装着動作及び離脱動作が完了することになる。なお、本実施の形態 9のトナ一容器 932Yは、トナー排出口 Bが鉛直方向下方に向けて配設された被保持部 934 Yを備え、そのトナー排出口 Β (又は、口栓部材 34d)が開口部 Αより鉛直方向下方に配設されるとともに、装着動作に連動して口栓部材 34dが確実に位置決めされた後にノズル 70に押動されてパッキン 34eで密封されたトナー排出口 Bを開放するために、トナー排出口 Bのトナー汚れが少なぐユーザーがトナー排出口 Bに触れてトナーで汚される不具合が抑止される。

[0344] また、トナー容器収容部 931に対するトナー容器 932Yの着脱動作は、滑動部 34c 1の滑動にともなう 1つのアクションになるために、トナー容器 932Yの交換時の操作性 ·作業性が向上する。特に、被保持部 934Yの底面に滑動部 34clを設けることで、滑動部 34clがトナー容器 932Yを支持しながら滑合面 31aを滑動することになる。さらに、トナー容器 932Yの装着動作は、ユーザーが把持部 33dを直接的に把持した状態で滑動部 34clの滑動が開始されて、その後にアーム対 80の付勢とともに被保持部 934Yの位置決めが開始されて、その後にノズル 70の挿入が開始されて、滑動の終了とともに被保持部 934Yの位置決めとノズル 70の挿入と駆動部の連結とが終了するものである。これにより、ユーザーは被保持部 934Yの滑動（1アクションの装着動作）が進むのと同時に、被保持部 934Yの位置決めによるクリック感を体感して、装着動作に誤操作が生じて!/、な!、ことを確信することになる。

[0345] また、トナー容器 932Yは、トナー容器収容部 931 (装置本体 100)の上方から載置するのではなくて、トナー容器収容部 931 (装置本体 100)の前面から着脱されるために、トナー容器収容部 931の上方のレイアウトの自由度が高まる。例えば、トナー補給装置の真上にスキャナ (原稿読込み部）が配設されている場合であっても、トナ一容器 932Yの着脱における操作性 ·作業性は低下しない。さらに、トナー容器 932 Yのギア 33cと装置本体 100の駆動ギア 31gとの嚙合位置 Dに対するレイアウトの自由度も高まる。また、トナー容器 932Yは、その長手方向を水平方向として装置本体 100に設置されるために、画像形成装置 100全体の高さ方向のレイアウトに影響を及ぼすことなぐトナー容器 932Yのトナー容量を多くしてその交換頻度を少なくすることができる。

[0346] 以上説明したように、本実施の形態 9の画像形成装置においては、トナー容器 932 Yをトナー容器収容部 931に対して着脱するときに、容器本体 933Yの後方に設置された把持部 33dを把持しながら容器本体 933Yの長手方向に沿っておこなう着脱動作に連動して、被保持部 934Yの口栓部材 34dによるトナー排出口 Bの開閉がおこなわれるので、トナー排出口 Bの開閉動作が着脱動作とともに確実かつスムーズにおこなわれる。したがって、トナー容器 932Yの交換時の操作性'作業性が高まり、トナ一汚れの発生が確実に軽減される。

[0347] また、本実施の形態 9の画像形成装置にぉヽては、トナー容器 932Yの被保持部 9 34Yが容器本体 933Yに対して装着方向の先方になるように容器本体 933Yの長手方向に沿ってトナー容器収容部 931に装着され、容器本体 933Yにおける装着方向の後方位置でトナー容器収容部 931の支持部材 78に支持されるように、トナー容器 932Yを構成している。これによつて、着脱操作時においてもトナー補給時においてもトナー容器 932Y全体の姿勢が安定するために、トナー容器 932Yの交換時の操作性 ·作業性が高まり、トナー汚れの発生が確実に軽減される。

[0348] さらに、本実施の形態 9においては、トナー容器 932Yの装着動作に連動してトナ一容器 932Yをトナー容器収容部 931の保持部 73に向けてアーム対 80 (付勢部材）にて付勢するように、トナー容器収容部 ₉₃₁を構成している。これによつて、トナー容器 932Yのトナー排出量や交換時の操作性を低下させることなぐユーザーによるトナー容器 932Yの交換時の操作に係わりなぐトナー飛散の発生を確実に軽減することができる。

[0349] なお、本実施の形態 9では、トナー容器 932Y、 932M、 932C、 932Kの容器本体内にトナーのみを収容したが、トナーとキャリアとからなる 2成分現像剤を現像装置に適宜に供給する画像形成装置に対してはトナー容器 932Y、 932M、 932C、 932K の容器本体内に 2成分現像剤を収容することもできる。その場合であっても、上述した本実施の形態 9と同様の効果を得ることができる。

[0350] また、本実施の形態 9では、容器本体 933Yの内周面に突起 33bを一体的に形成して、容器本体 933Yを回転駆動した。これに対して、容器本体 933Yの内部にコィル又はスクリュを回転自在に保持して、容器本体 933Yを回転せずに、コイル又はスクリュをギア 33cによって回転駆動することもできる。その場合も、上述した本実施の形態 9と同様の効果を得ることができる。 [0351] また、本実施の形態 9では、トナー補給装置に、チューブ 71の内部に対して空気を送出する吸引型スクリューポンプ 60を設置した。これに対して、トナー補給装置に、チューブ 71の内部に対して空気を送入する吐出型スクリューポンプを設置することもできる。さらには、チューブ 71に接続するポンプとしてダイヤフラム式エアーポンプを用いることもできる。そして、それらのポンプを用いた場合であっても、上述した本実施の形態 9と同様の効果を得ることができる。

[0352] (実施の形態 10)

図 52〜図 56A、 Bにて、この発明の実施の形態 10について詳細に説明する。図 5 2は、実施の形態 10におけるトナー容器の頭部側を示す断面図であって、前記実施の形態 9における図 39に相当する図である。

[0353] 図 52を参照して、本実施の形態 10におけるトナー容器 1032Yは、前記実施の形態 9のものとは異なり、被保持部 1034Yに付勢手段として圧縮スプリング 34fが設置されている。詳しくは、口栓部材 34dの右端に、トナー排出口 Bを閉鎖する方向に口栓部材 34dを付勢する圧縮スプリング 34f (付勢手段)が設置されている。また、電子基板 (記憶手段）としての IDチップ 35が、装置本体の通信回路 (端子) 74と直接的に接触するように構成されて、る。

[0354] 被保持部 1034Yの IDチップ 35は、トナー容器収容部 31に対するトナー容器 103 2Yの着脱動作に連動してトナー容器収容部 31の通信回路 74 (接続端子）に対して接離されるように構成されている。詳しくは、 IDチップ 35は、トナー容器収容部 31に対する着脱方向（図 53A、 Bの矢印方向である。 )に直交する被保持部 1034Yの面上であって、着脱動作において通信回路 74に対向する位置に設置されている。

[0355] このように、 IDチップ 35は、 1アクションでおこなわれるトナー容器 1032Yの着脱動作 (直線的な動作である。）に連動して、装置本体 100に設置された通信回路 74に接触するために、 IDチップ 35と通信回路 74との接触性が向上する。すなわち、装置本体 100 (トナー容器収容部 31)に固設された通信回路 74に対して、 IDチップ 35が直線的に面接触するために、通信回路 74に対して IDチップ 35が片当たりして接触不良が生じたり、 IDチップ 35及び通信回路 74の一部に磨耗が生じて部品が損傷したりする不具合が未然に防止される。 [0356] 図 53A、 B〜図 55A、 Bにて、トナー容器収容部 31へのトナー容器 1032Yの着脱動作 (着脱操作）について説明する。図 53Aはイェローのトナー容器 1032Yがトナ一容器収容部 31に装着される状態 (矢印方向の移動である。 )を長手方向にみた概略図であって、図 53Bはそのときの被保持部 1034Yのホルダ 34c近傍を上方からみた概略図である。図 54Aはトナー容器 1032Yの装着が進んだ状態 (被保持部 1034 Yの位置決めが開始された状態である。）を長手方向にみた概略図であって、図 54B はそのときの被保持部 1034Yのホルダ 34c近傍を上方からみた概略図である。図 5 5Aはトナー容器 1032Yがトナー容器収容部 31に装着された状態 (設置完了した状態である。）を長手方向にみた概略図であって、図 55Bはそのときのホルダ 34c近傍を上方からみた概略図である。

[0357] トナー容器収容部 31には、 4つのトナー容器 1032Y、 1032M、 1032C、 1032K に対応した 4つのトナー容器収容部が設けられている。 4つのトナー容器収容部には、それぞれ、被保持部 1034Yの滑動部 34c l、 34c2が滑動する滑合面 31a、 31b、被保持部 1034Yのホルダ 34cの位置を定める保持部 73、ノズル（トナー搬送管） 70 、容器本体 1033Yに回転駆動力を伝達するための駆動部 (駆動ギア 31gが設置されている。）、通信回路 74、等が設けられている。保持部 73は、ホルダ 34cに当接する滑合面 31a、 31bや、キャップカバー 34bの一部に当接する当接面 (不図示である。）、等で構成される。保持部 73の滑合面 31b (側面）には、被保持部 1034Yの装着動作に連動して位置決めをおこなう位置決め部材 31cが設けられている。位置決め部材 31cは、トナー容器 1032Yの着脱方向に沿って延設された凸部である。

[0358] トナー容器 1032Yを装置本体 100のトナー容器収容部 31に装着する場合は、まず、画像形成装置本体 100の前面（図 1の紙面手前側である。）に設けられた本体力バー 110 (図 37を参照できる。）を開放してトナー容器収容部 31を前方に露出させる。その後、図 53A、 Bを参照して、トナー容器 1032Yをトナー容器収容部 31内に向けて押し込む (矢印方向の移動である。 ) oすなわち、被保持部 1034Yが容器本体 1 033Yに対して先頭になるように、容器本体 1033Y (又は、トナー容器 1032Y)の長手方向に沿って、トナー容器 1032Yがトナー容器収容部 31に装着される。

[0359] このとき、トナー容器 1032Yの先頭側で第 1の滑動部 34c lがトナー容器収容部 31 の滑合面 31aを滑りながら、トナー容器 1032Yの後端側で把持部 33dを把持するュ一ザ一によつて、トナー容器 1032Yがトナー容器収容部 31内にバランスよく押し込められること〖こなる。

[0360] そして、図 54A、 Bを参照して、トナー容器 1033Yのホルダ 34cがトナー容器収容部 31の保持部 73に達すると、第 1の滑動部 34clの滑合面 31aの滑動に加えて、第 2の滑動部 34c2が滑合面 31bを滑りながら被保持部 1034Yの位置決めが開始される。詳しくは、被保持部 1034Yの係合部 34gと、トナー容器収容部 31の位置決め部材 31cと、の係合が開始される。

[0361] その後、さらにトナー容器 1032Yの装着動作が進められると、係合部 34gと位置決め部材 31cとが係合した状態で、口栓部材 34dによるトナー排出口 Bの開放が開始される。すなわち、ノズル 70の先端がホルダ 34cの穴部に挿入されるのにともない、口栓部材 34dがノズル 70に押動される。そして、図 55A、 Bに示すように、ホルダ 34cが保持部 73に突き当たる位置 (突き当て基準位置)で被保持部 1034Yの位置が定まり、それと同時に口栓部材 34dがトナー排出口 Bを完全に開放するとともに、トナー容器収容部 31の駆動部の駆動ギア 31gにトナー容器 1032Yのギア 33cが嚙合する。さらに、 IDチップ 35が通信回路 74に接続される。このように、トナー容器 1032Yのトナー排出口 Bとノズル 70のトナー補給口 70aとが連通して、トナー容器 1032Yの装着動作が完了する。

[0362] このように、本実施の形態 10では、トナー容器 1032Yの滑動部 34clが滑合面 31 a上を滑動する 1つのアクション (本体カバー 110の開閉動作を除く。 )に連動して、被保持部 1034Y (トナー容器 1032Y)の位置決め動作が開始され、その後にノズル 7 0の挿入動作が開始され、最終的にギア 33cの駆動ギア 31gへの連結が完了する。被保持部 1034Yへのノズル 70の挿入が、ギア 33cの嚙合位置 Dカゝら離れた位置で優先的におこなわれるために、ノズル 70が口栓部材 34dに当接しないで予期せぬ外力が加わり変形する不具合が抑止される。すなわち、被保持部 1034Yへのノズル 70 の挿入よりもギア 33cの接続が優先的に近くでおこなわれる場合には、駆動部ギア 3 lgとギア 33cとの嚙合状態によってトナー容器 1032Yが変位して、ノズル 70の挿入位置がずれてしまう可能性がある。 [0363] なお、ノズル 70のホルダ 34c内外への移動と、口栓部材 34dのホルダ 34c内外への移動とは、双方の部材がホルダ 34cのパッキン 34eのリップに摺接した状態でおこなわれるために、ノズル 70の揷脱によってホルダ 34cからトナーが漏出する不具合が抑止される。

[0364] また、トナー容器 1032Yを装置本体 100のトナー容器収容部 31から取出（離脱）する場合には、上述の装着時の手順と逆の手順で操作がおこなわれる。すなわち、ユーザーは把持部 33dを把持して、トナー容器 1032Yを手前に引き出すことになる。このとき、トナー容器 1032Yが保持部 73から離れる動作に連動して、ノズル 70もホルダ 34cから離れていって、圧縮スプリング 34fの付勢力によって口栓部材 34dがトナー排出口 Bを閉鎖する位置に移動する。このように、トナー容器 1032Yの滑動部 3 4c 1が滑合面 3 la上を滑動する 1つのアクション (本体カバー 110の開閉動作を除く。）で、トナー容器 1032Yの離脱動作が完了することになる。

[0365] 本実施の形態 10のトナー容器 1032Yは、トナー排出口 Bが鉛直方向下方に向けて配設された被保持部 1034Yを備え、そのトナー排出口 Bが開口部 Aより鉛直方向下方に配設されるとともに、装着動作に連動して口栓部材 34dが確実に位置決めされた後にノズル 70に押動されてパッキン 34eで密封されたトナー排出口 Bを開放するために、トナー排出口 Bのトナー汚れが少なぐユーザーがトナー排出口 Bに触れてトナーで汚される不具合が抑止される。

[0366] また、トナー容器収容部 31に対するトナー容器 1032Yの着脱動作は、滑動部 34c 1の滑動にともなう 1つのアクションになるために、トナー容器 1032Yの交換時の操作性 ·作業性が向上する。特に、被保持部 1034Yの底面に滑動部 34clを設けることで、滑動部 34clがトナー容器 1032Yを支持しながら滑合面 31aを滑動することになる。さらに、トナー容器 1032Yの装着動作は、ユーザーが把持部 33dを直接的に把持した状態で滑動部 34clの滑動が開始されて、その後に滑動とともに被保持部 10 34Yの位置決めが開始されて、その後にノズル 70の挿入が開始されて、滑動の終了とともに被保持部 1034Yの位置決めとノズル 70の挿入と駆動部の連結とが終了するものである。これにより、ユーザーは被保持部 1034Yの滑動（1アクションの装着動作）が進むのと同時に、被保持部 1034Yの位置決めによるクリック感を体感して、装着動作に誤操作が生じてヽなヽことを確信すること〖こなる。

[0367] また、トナー容器 1032Yは、トナー容器収容部 31 (装置本体 100)の上方から載置するのではなくて、トナー容器収容部 31 (装置本体 100)の前面から着脱されるために、トナー容器収容部 31の上方のレイアウトの自由度が高まる。例えば、トナー容器収容部の真上にスキャナ (原稿読込み部）が配設されている場合であっても、トナー容器 1032Yの着脱における操作性'作業性は低下しない。さらに、トナー容器 1032 Yのギア 33cと装置本体 100の駆動ギア 31gとの嚙合位置 Dに対するレイアウトの自由度も高まる。また、トナー容器 1032Yは、その長手方向を水平方向として装置本体 100に設置されるために、画像形成装置 100全体の高さ方向のレイアウトに影響を及ぼすことなぐトナー容器 1032Yのトナー容量を多くしてその交換頻度を少なくすることができる。

[0368] 次に、図 56A、 Bにて、トナー容器 1032Yをリサイクルするときの製造工程について説明する。まず、リサイクル工場に回収した使用済みのトナー容器 1032Yに対して、把持部 33dに容器本体 1033Y内に通じる穴部 33d2 (貫通穴）を形成する (加工ェ程である。 ) oその後、穴部 33d2から清掃用ノズルを差し込んで、容器本体 1033Y 内の清掃をおこなう。その後、図 56Aを参照して、穴部 33d2が形成されたトナー容器 1032Yを充填機 201にセットする。詳しくは、充填機 201の支持部 210に把持部 3 3dの引掛部としてのくびれ部 33dlを係合させて、把持部 33dが上方になるようにトナー容器 1032Yを吊着する。さら〖こ、トナー容器 1032Yの穴部 33d2〖こ、充填機 20 1のノズル 220を差し込んで、充填機 201からトナー容器 1032Y内にトナーを充填する（充填工程である。）。

[0369] そして、図 56Bを参照して、トナーの充填が完了した後に、穴部 32d2を封止部材としてのキャップ 90で封止する。これにより、トナーを充填した後のトナー容器 1032Y におけるシール性が担保される。なお、本実施の形態 10では、把持部 33dに覆設されるキャップ 90を封止部材として用いた力穴部 33d2に差し込まれる栓を封止部材として用いることもできるし、穴部 33d2に覆設される発泡ポリウレタン等のシール部材を封止部材として用いることもできる。上述したように、本実施の形態 10では、トナー容器 1032Yのリサイクル製造時において、容器本体 1033Yから被保持部 1034Yを分解することなぐトナー容器 1032Yへのトナー充填をおこなうことができることになる。これにより、リサイクル製造時の作業性が向上する。

[0370] 以上説明したように、本実施の形態 10においては、前記実施の形態 9と同様に、開口部 Aが設けられた位置に対して長手方向反対側に把持部 33dを設けているために、把持部 33dを把持しながらトナー容器 1032Yの着脱動作をスムーズかつ確実におこなうことができるとともに、把持部 33dを用いてトナー容器 1032Yの製造作業を効率的におこなうことができる。これにより、トナー容器 1032Yの交換時及び製造時の作業性'操作性が高められて、トナー汚れの発生を確実に軽減することができる。

[0371] (実施の形態 11)

図 57にて、この発明の実施の形態 11について詳細に説明する。図 57は、実施の形態 11におけるトナー容器を示す断面図である。本実施の形態 11のトナー容器は、主として、容器本体 1133Yが被保持部 1134Yとともに非回転でトナー容器収容部 3 1に保持される点と、搬送部材としてコイル 181Yが設けられている点と、が容器本体が回転することで内部に収容したトナーを開口部 Aに搬送する前記各実施の形態のものとは相違する。

[0372] 図 57に示すように、トナー容器 1132Yは、主として、容器本体 1133Yと被保持部 1 134Yとで構成される。容器本体 1133Yの頭部には開口部 Aが設けられていて、その開口部 Aの外周部にはギア 33cが回転自在に設置されている。ギア 33cは、装置本体 100の駆動ギアと嚙合してコイル 181Yを回転駆動するためのものである。

[0373] ギア 33cには回転軸 180Yがー体的に設けられていて、回転軸 180Yには螺旋状のコイル 181Yが連結されている。回転軸 180Yの一端は、被保持部 1134Yの軸受部 34a4に支持されている。コイル 181Yは、容器本体 1133Y内部の開口部 Aから後端部 (底部）にかけて延設されている。そして、ギア 33cが容器本体 1133Yの周りを回転することで、回転軸 180Y及びコイル 181Yも回転駆動される。

[0374] これにより、容器本体 1133Y内に収容されたトナーは、コイル 181Yのトナー搬送力によって開口部 Aに向けて搬送されることになる。ここで、コイル 181Yの外径は、容器本体 1133Yの内径よりも小さ!/、ために、容器本体 1133Yの内周面から遠い回転中心軸近傍のトナーに対してもトナー搬送力を及ぼすことができる。さらに、コイル 181Yは、その形状が比較的フレキシブルであるとともに、一端側のみの支持になつているために、回転時にその姿勢が揺動することになる。これにより、容器本体 1133 Yの内周面から回転中心軸にかけて、全体的にトナー搬送力を及ぼすことができる。したがって、容器本体 1133Yに多量にトナーが収容されている状態で、環境変動や長期間放置等でトナー凝集が生じた場合であっても、コイル 181Yによるトナー搬送力によってその凝集状態を弱めて、排出トナー量の低下を抑止することができる。

[0375] ここで、本実施の形態 11のトナー容器 1132Yも、前記各実施の形態のものと同様に、開口部 Aが設けられた位置に対して長手方向反対側に把持部 33dを設けている oまた、トナー容器 1132Yをトナー容器収容部 31に対して着脱するときに、容器本体 1133Yの後方に設置された把持部 33dを把持しながら容器本体 1133Yの長手方向に沿っておこなう着脱動作に連動して、被保持部 1134Yの口栓部材 34dによるトナー排出口 Bの開閉がおこなわれる。また、トナー容器 1132Yの被保持部 1134Y が容器本体 1133Yに対して装着方向の先方になるように容器本体 1133Yの長手方向に沿ってトナー容器収容部 31に装着され、容器本体 1133Yにおける装着方向の後方位置でトナー容器収容部 31の支持部材 78に支持されるように、トナー容器 1 132Yを構成している。さら〖こ、トナー容器 1132Yの装着動作に連動してトナー容器 1132Yをトナー容器収容部 31の保持部 73に向けてアーム対 80 (付勢部材）にて付勢するように、トナー容器収容部 31を構成している。

[0376] 以上説明したように、本実施の形態 11においても、前記各実施の形態と同様に、トナー容器 1132Yの交換時及び製造時の作業性'操作性が高められて、トナー汚れの発生を確実に軽減することができる。なお、本実施の形態 11では、搬送部材としてコイル 181Yを用いた力搬送部材としてスクリュを用いることもできる。そして、その場合にも、本実施の形態 11と同様の効果を得ることができる。

[0377] (実施の形態 12)

図 58及び図 59にて、この発明の実施の形態 12について詳細に説明する。図 58は、実施の形態 12におけるトナー容器を示す断面図であって、前記実施の形態 11の図 57に相当する図である。本実施の形態 12のトナー容器は、搬送部材として板状部材 184Yが用いられている点力前記実施の形態 11のものとは相違する。 [0378] 図 58に示すように、トナー容器 1232Yは、主として、容器本体 1233 Yと被保持部 1 234Yとで構成される。容器本体 1233Yの頭部には開口部 Aが設けられていて、その開口部 Aの外周部にはギア 33cが回転自在に設置されている。ギア 33cは、前記実施の形態 11と同様に、装置本体 100の駆動ギアと嚙合して回転駆動される。

[0379] ギア 33cにはネジ棒 183Yがー体的に設けられていて、ネジ棒 183Yには板状部材 184Yが設置されている。詳しくは、ネジ棒 183Yの雄ネジ部 183Yaに、板状部材 184Yの雌ネジ部 184Yaが螺合されている（図 59を参照できる。 )₀図 59を参照して、板状部材 184Yには切欠部が形成されていて、この切欠部が容器本体 1233Yの内周面に起立する案内部 185Yに係合する。

[0380] 図 58を参照して説明する。ネジ棒 183Yは、一端側が被保持部 1234Yの軸受部 3 4a4に支持され、他端側が容器本体 1233Yの後端部に設けた軸受部に支持されている。そして、ギア 33cが容器本体 1233Yの周りを回転することで、ネジ棒 183Yも一体的に回転駆動される。これにより、ネジ棒 183Yに螺合する板状部材 184Yが、案内部 185Yに案内されながら (ネジ棒 183Yがともに連れ回ることなく）、ネジの送り方向に沿って移動する（開口部 A側への矢印方向の移動である。 )₀なお、板状部材 184Yの移動のスピードは、容器本体 1233Yのトナー消費のスピードに合わせて、比較的緩やかに設定されている。

[0381] こうして、容器本体 1233Yに収容されたトナーは、板状部材 184Yのトナー搬送力によって開口部 A側に搬送されることになる。ここで、板状部材 184Yの外径は、容器本体 1233Yの内径よりもやや小さくなるように形成されていて、容器本体 1233Yの内周面力遠い回転中心軸 A近傍にかけてトナーに対してトナー搬送力を及ぼすことができる。したがって、容器本体 1233Yに多量にトナーが収容されている状態で、環境変動や長期間放置等でトナー凝集が生じた場合であっても、板状部材 184Yによるトナー搬送力によってその凝集状態を弱めて、排出トナー量の低下を抑止することがでさる。

[0382] ここで、本実施の形態 12のトナー容器 1232Yも、前記各実施の形態のものと同様に、開口部 Aが設けられた位置に対して長手方向反対側に把持部 33dを設けている oまた、トナー容器 1232Yをトナー容器収容部 31に対して着脱するときに、容器本体 1233Yの後方に設置された把持部 33dを把持しながら容器本体 1233Yの長手方向に沿っておこなう着脱動作に連動して、被保持部 1234Yの口栓部材 34dによるトナー排出口 Bの開閉がおこなわれる。また、トナー容器 1232Yの被保持部 1234Y が容器本体 1233Yに対して装着方向の先方になるように容器本体 1233Yの長手方向に沿ってトナー容器収容部 31に装着され、容器本体 1233Yにおける装着方向の後方位置でトナー容器収容部 31の支持部材 78に支持されるように、トナー容器 1 232Yを構成している。さら〖こ、トナー容器 1232Yの装着動作に連動してトナー容器 1232Yをトナー容器収容部 31の保持部 73に向けてアーム対 80 (付勢部材）にて付勢するように、トナー容器収容部 31を構成している。

[0383] 以上説明したように、本実施の形態 12においても、前記各実施の形態と同様に、トナー容器 1232Yの交換時及び製造時の作業性'操作性が高められて、トナー汚れの発生を確実に軽減することができる。

[0384] (実施の形態 13)

図 60A、 B〜図 62A、 Bにて、この発明の実施の形態 13について詳細に説明する。図 60A、 B〜図 62A、 Bは、実施の形態 13におけるトナー容器を示す概略図である。詳しくは、図 60Aはトナー容器を後方力もみた概略図であって、図 60Bはトナー容器を長手方向にみた概略図である。図 61Aは別の形態のトナー容器を後方からみた概略図であって、図 61Bはトナー容器を長手方向にみた概略図である。図 62A はさらに別の形態のトナー容器を後方からみた概略図であって、図 62Bはトナー容器を長手方向にみた概略図である。本実施の形態 13のトナー容器は、把持部 33d の形状が前記各実施の形態のものとは相違する。

[0385] 図 60A、 Bに示すように、トナー容器 1332Yの容器本体 1333Yの後方端面（装着方向の後方の底部である。）には、トナー容器 1332Yの着脱作業をおこなう際にュ一ザ一が把持するための把持部 33dが設けられている。把持部 33dは、馬蹄状に形成されている。なお、把持部 33dの形状は、図 60A、 Bのものに限定されることなぐ例えば、図 61A、 Bに示すように、把持部 33dをノヽンドル状に形成することもできる。さらには、図 62A、 Bに示すように、把持部 33dを容器本体 1333Yの底部に収納可能な形態のものにすることもできる（図中の矢印方向に把持部 33dが可倒される。 )。このように把持部 33dを容器本体 1333Yの底部に収納可能に形成した場合には、本体セット時の把持部 33dの占有スペースを小さくできる分だけ、容器本体 1333Y の底部の位置を装置本体の手前側 (本体カバー 110側である。 )に延長することができる。これにより、容器本体 1333Yの容積 (収容するトナー量)を増量することができる。

[0386] ここで、本実施の形態 13のトナー容器 1332Yも、前記各実施の形態のものと同様に、開口部 Aが設けられた位置に対して長手方向反対側に把持部 33dを設けている oまた、トナー容器 1332Yをトナー容器収容部 31に対して着脱するときに、容器本体 1333 Yの後方に設置された把持部 33dを把持しながら容器本体 1333 Yの長手方向に沿っておこなう着脱動作に連動して、被保持部 1334Yの口栓部材 34dによるトナー排出口 Bの開閉がおこなわれる。また、トナー容器 1332Yの被保持部 1334Y が容器本体 1333Yに対して装着方向の先方になるように容器本体 1333Yの長手方向に沿ってトナー容器収容部 31に装着され、容器本体 1333Yにおける装着方向の後方位置でトナー容器収容部 31の支持部材 78に支持されるように、トナー容器 1 332Yを構成している。さら〖こ、トナー容器 1332Yの装着動作に連動してトナー容器 1332Yをトナー容器収容部 31の保持部 73に向けてアーム対 80 (付勢部材）にて付勢するように、トナー容器収容部 31を構成している。

[0387] 以上説明したように、本実施の形態 13においても、前記各実施の形態と同様に、トナー容器 1332Yの交換時及び製造時の作業性'操作性が高められて、トナー汚れの発生を確実に軽減することができる。

[0388] (実施の形態 14)

図 63〜図 69A、 Bにて、この発明の実施の形態 14について詳細に説明する。まず、図 63〜図 65にて、画像形成装置全体の構成'動作について説明する。図 63は画像形成装置としてのプリンタを示す全体構成図であり、図 64はその作像部を示す断面図であり、図 65はそのトナー補給部を示す概略図である。

[0389] 図 63に示すように、画像形成装置本体 200の上方にあるボトル収容部 31には、各色（イェロー、マゼンタ、シアン、ブラック）に対応した 4つのトナーボトル 1632Y、 163 2M、 1632C、 1632Kが着脱自在（交換自在）に設置されている。ボトル収容部 31 の下方には中間転写ユニット 15が配設されて、る。その中間転写ユニット 15の中間転写ベルト 8に対向するように、各色 (イェロー、マゼンタ、シアン、ブラック）に対応した作像部 6Y、 6M、 6C、 6Kが並設されている。

[0390] 図 64を参照して、イェローに対応した作像部 6Υは、感光体ドラム 1Yと、感光体ドラム 1Yの周囲に配設された帯電部 4Υ、現像装置 5Υ (現像部）、クリーニング部 2Υ、除電部 (不図示である。）等で構成されている。そして、感光体ドラム 1Y上で、作像プロセス（帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程）がおこなわれて、感光体ドラム 1Y上にイェロー画像が形成されることになる。

[0391] なお、他の 3つの作像部 6M、 6C、 6Kも、使用されるトナーの色が異なる以外は、イェローに対応した作像部 6Υとほぼ同様の構成となっていて、それぞれのトナー色に対応した画像が形成される。以下、他の 3つの作像部 6M、 6C、 6Kの説明を適宜に省略して、イェローに対応した作像部 6Υのみの説明をおこなうことにする。

[0392] 図 64を参照して、感光体ドラム 1Yは、不図示の駆動モータによって図 64中の時計方向に回転駆動される。そして、帯電部 4Υの位置で、感光体ドラム 1Yの表面が一様に帯電される（帯電工程である。 ) οその後、感光体ドラム 1Yの表面は、露光装置 7 (図 63を参照できる。）から発せられたレーザ光 Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によってイェローに対応した静電潜像が形成される（露光工程である。 ) ο

[0393] その後、感光体ドラム 1Yの表面は、現像装置 5Υとの対向位置に達して、この位置で静電潜像が現像されて、イェローのトナー像が形成される（現像工程である。 ) οその後、感光体ドラム 1Yの表面は、中間転写ベルト 8及び第 1転写ノィァスローラ 9Υとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム 1Y上のトナー像が中間転写ベルト 8 上に転写される（1次転写工程である。 ) οこのとき、感光体ドラム 1Y上には、僅かながら未転写トナーが残存する。

[0394] その後、感光体 1Yの表面は、クリーニング部 2Υとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム 1Y上に残存した未転写トナーがクリーニングブレード 2aによって機械的に回収される（クリーニング工程である。 ) o最後に、感光体ドラム 1Yの表面は、不図示の除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム 1Y上の残留電位が除去される。こうして、感光体ドラム 1Y上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。

[0395] なお、上述した作像プロセスは、他の作像部 6M、 6C、 6Kでも、イェロー作像部 6 Υと同様におこなわれる。すなわち、作像部の下方に配設された露光部 7から、画像情報に基いたレーザ光 L力各作像部 6M、 6C、 6Kの感光体ドラム上に向けて照射される。詳しくは、露光部 7は、光源力もレーザ光 Lを発して、そのレーザ光 Lを回転駆動されたポリゴンミラーで走査しながら、複数の光学素子を介して感光体ドラム上に照射する。

その後、現像工程を経て各感光体ドラム上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト 8上に重ねて転写する。こうして、中間転写ベルト 8上にカラー画像が形成される。

[0396] ここで、図 63を参照して、中間転写ユニット 15は、中間転写ベルト 8、 4つの 1次転写バイアスローラ 9Y、 9M、 9C、 9K、 2次転写バックアップローラ 12、クリーニングバックアップローラ 13、テンションローラ 14、中間転写クリーニング部 10、等で構成される。中間転写ベルト 8は、 3つのローラ 12〜14によって張架'支持されるとともに、 1つのローラ 12の回転駆動によって図 63中の矢印方向に無端移動される。

[0397] 4つの 1次転写バイアスローラ 9Y、 9M、 9C、 9Kは、それぞれ、中間転写ベルト 8を感光体ドラム 1Y、 1M、 1C、 IKとの間に挟み込んで 1次転写-ップを形成している。そして、 1次転写バイアスローラ 9Y、 9M、 9C、 9Kに、トナーの極性とは逆の転写バィァスが印加される。そして、中間転写ベルト 8は、矢印方向に走行して、各 1次転写バイアスローラ 9Y、 9M、 9C、 9Kの 1次転写-ップを順次通過する。こうして、感光体ドラム 1Y、 1M、 1C、 IK上の各色のトナー像が、中間転写ベルト 8上に重ねて 1次転写される。

[0398] その後、各色のトナー像が重ねて転写された中間転写ベルト 8は、 2次転写ローラ 1 9との対向位置に達する。この位置では、 2次転写バックアップローラ 12が、 2次転写ローラ 19との間に中間転写ベルト 8を挟み込んで 2次転写-ップを形成して、る。そして、中間転写ベルト 8上に形成された 4色のトナー像は、この 2次転写-ップの位置に搬送された転写紙等の被転写材 P上に転写される。このとき、中間転写ベルト 8には、被転写材 Pに転写されな力つた未転写トナーが残存する。 [0399] その後、中間転写ベルト 8は、中間転写クリーニング部 10の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト 8上の未転写トナーが回収される。こうして、中間転写べルト 8上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。

[0400] ここで、 2次転写-ップの位置に搬送された被転写材 Pは、装置本体 200の下方に配設された給紙部 26から、給紙ローラ 27やレジストローラ対 28等を経由して搬送されたものである。詳しくは、給紙部 26には、転写紙等の被転写材 Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ 27が図 1中の反時計方向に回転駆動されると、一番上の被転写材 Pがレジストローラ対 28のローラ間に向けて給送される。

[0401] レジストローラ対 28に搬送された被転写材 Pは、回転駆動を停止したレジストローラ対 28のローラ-ップの位置でー且停止する。そして、中間転写ベルト 8上のカラー画像にタイミングを合わせて、レジストローラ対 28が回転駆動されて、被転写材 Pが 2次転写-ップに向けて搬送される。こうして、被転写材 P上に、所望のカラー画像が転写される。

[0402] その後、 2次転写-ップの位置でカラー画像が転写された被転写材 Pは、定着部 2 0の位置に搬送される。そして、この位置で、定着ローラ及び圧力ローラによる熱と圧力とにより、表面に転写されたカラー画像が被転写材 P上に定着される。その後、被転写材 Pは、排紙ローラ対 29のローラ間を経て、装置外へと排出される。排紙ローラ対 29によって装置外に排出された被転写 Pは、出力画像として、スタック部 30上に順次スタックされる。こうして、画像形成装置における、一連の画像形成プロセスが完了する。

[0403] 次に、図 64にて、作像部における現像装置の構成 '動作について、さらに詳しく説明する。現像装置 5Yは、感光体ドラム 1Yに対向する現像ローラ 51Y、現像ローラ 5 1Yに対向するドクターブレード 52Υ、現像剤収容部 53Υ、 54Υ内に配設された 2つの搬送スクリュ 55Υ、現像剤中のトナー濃度を検知する濃度検知センサ 56Υ、等で構成される。現像ローラ 51 Υは、内部に固設されたマグネットや、マグネットの周囲を回転するスリーブ等で構成される。現像剤収容部 53Υ、 54Υ内には、キャリアとトナ一とからなる 2成分現像剤 Gが収容されている。現像剤収容部 54Υは、その上方に形成された開口を介してトナー搬送パイプ 43Υに連通して、る。 [0404] このように構成された現像装置 5Yは、次のように動作する。現像ローラ 51 Υのスリーブは、図 64の矢印方向に回転している。そして、マグネットにより形成された磁界によって現像ローラ 51Y上に担持された現像剤 Gは、スリーブの回転にともない現像ローラ 51 Υ上を移動する。

[0405] ここで、現像装置 5Υ内の現像剤 Gは、現像剤中のトナーの割合（トナー濃度）が所定の範囲内になるように調整される。詳しくは、現像装置 5Υ内のトナー消費に応じて、トナーボトル 1632Yに収容されているトナー力トナー補給部 43Υ、 60、 70、 71を介して現像剤収容部 54Υ内に補給される。なお、トナーボトル 1632Yの構成 '動作については、後で詳しく説明する。

[0406] その後、現像剤収容部 54Υ内に補給されたトナーは、 2つの搬送スクリュ 55Υによつて、現像剤 Gとともに混合'撹拌されながら、 2つの現像剤収容部 53Υ、 54Υを循環する（図 64の紙面垂直方向の移動である。 )₀そして、現像剤 G中のトナーは、キヤリアとの摩擦帯電によりキャリアに吸着して、現像ローラ 51Y上に形成された磁力によりキャリアとともに現像ローラ 51Y上に担持される。

[0407] 現像ローラ 51Y上に担持された現像剤 Gは、図 64中の矢印方向に搬送されて、ドクタ一ブレード 52Υの位置に達する。そして、現像ローラ 51Y上の現像剤 Gは、この位置で現像剤量が適量化された後に、感光体ドラム 1Yとの対向位置 (現像領域である。）まで搬送される。そして、現像領域に形成された電界によって、感光体ドラム 1Y 上に形成された潜像にトナーが吸着される。その後、現像ローラ 51Y上に残った現像剤 Gはスリーブの回転にともない現像剤収容部 53Υの上方に達して、この位置で現像ローラ 51Yから離脱される。

[0408] 次に、図 65にて、ボトル収容部 31に設置されたトナーボトル 1632Y内のトナーを現像装置 5Υに導ぐトナー補給部 43Υ、 60、 70、 71について詳述する。なお、図 6 5は、理解を容易にするために、トナーボトル 1632Υ、トナー補給部 43Υ、 60、 70、 71、現像装置 5Υの配置方向を変えて図示している。実際には、図 65において、トナ一ボトル 1632Yとトナー補給部の一部との長手方向が紙面垂直方向になるように配設されている。また、トナー補給部は、トナー色ごとに装置本体 200に設置されている。 4つのトナー補給部は、作像プロセスに用いられるトナーの色が異なる以外はほぼ同一構造である。

[0409] トナー補給部は、装置本体 200のボトル収容部 31に設置されたトナーボトル 1632 Y内のトナーを、現像装置 5Y内のトナー消費に応じて適宜に現像装置 5Y内に補給するものである。詳しくは、トナーボトル 1632Yが装置本体 200のボトル収容部 31にセットされると、トナーボトル 1632Yのケース 1634Yにボトル収容部 31のトナー搬送管 70 (ノズル）が接続される。このとき、トナーボトル 1632Yのシャツタ 34d (開閉部材 )は、ケース 1634Yのトナー排出口を開放する。これにより、トナーボトル 1632Yのボトル本体 1633Y内に収容されたトナーが、トナー排出口を介して、トナー搬送管 70 内に搬送されることになる。

[0410] 一方、トナー搬送管 70の他端は、チューブ 71の一端に接続されている。チューブ 7 1は、親トナー性の低いフレキシブルなゴム材料力なり、その他端がトナー補給部の紛体ポンプ 60 (スクリューポンプ）に接続されている。紛体ポンプ 60は、ロータ 61、ステータ 62、吸引口 63、ユニバーサルジョイント 64、モータ 66、等で構成される。口ータ 61は、金属材料力もなる軸が螺旋状にねじれたように形成されている。ロータ 61 の一端は、ユニバーサルジョイント 64を介して、モータ 66に回転自在に連結されている。ステータ 62は、ゴム材料からなり、その穴部が長円形の断面が螺旋状にねじれたように形成されている。ステータ 62の穴部には、ロータ 61が揷着されている。

[0411] このように構成された紛体ポンプ 60は、モータ 66によってステータ 62内のロータ 61 を所定方向に回転駆動させることで、トナーボトル 1632Y内のトナーをチューブ 71を介して吸引口 63に吸引する。吸引口 63まで吸引されたトナーは、ステータ 62とロータ 61との隙間に送入されて、ロータ 61の回転に沿って他端側に送出される。送出されたトナーは、紛体ポンプ 60の送出口 67から排出されて、トナー搬送パイプ 43Yを介して現像装置 5Y内に補給される（図 65中の破線矢印方向の移動である。）。

[0412] 次に、図 66〜図 69A、 Bにて、本実施の形態 14で特徴的なトナーボトルについて説明する。先に図 63で説明したように、ボトル収容部 31には、 4つのトナーボトル 16 32Y、 1632M、 1632C、 1632K力着脱自在に設置されている。トナーボトル 163 2Y、 1632M、 1632C、 1632Kは、それぞれ、寿命に達したとき（収容するトナーがほとんどすべて消費されて空になったときである。）に新品のものに交換される。そして、トナーボトル 1632Y、 1632M、 1632C、 1632K内に収容された各色のトナーは、それぞれ、図 65で説明したトナー補給部によって、各作像部 6Y、 6M、 6C、 6Kの現像装置に適宜補給される。

[0413] 図 66は、トナーボトル 1632Yを示す斜視図である。また、図 67は、トナーボトル 16 32Υの頭部側（ケース 1634Yが設置された側である。）を示す断面図である。なお、他の 3つのトナーボトル 1632M、 1632C、 1632Kも、収容されたトナーの色が異なる以外は、イェロートナーを収容したトナーボトル 1632Yとほぼ同様の構成となっている。以下、他の 3つのトナーボトル 1632M、 1632C、 1632Kの説明を適宜に省略して、イェロートナーを収容したトナーボトル 1632Yのみの説明をおこなうことにする

[0414] 図 66に示すように、トナーボトル 1632Yは、主として、ボトル本体 1633Yと、その頭部に設けられたケース 1634Y (ボトルキャップ）と、で構成される。ボトル本体 1633Y の頭部には、ボトル本体 1633Yと一体的に回転するギア 33cと、開口部 Aとが設けられている（図 67を参照できる。 ) oギア 33cは、装置本体 200のトナー収納部 31に設けられた駆動部（不図示である。）の駆動ギアと嚙合して、ボトル本体 1633Yを回転軸（図 67中の一点鎖線である。）を中心に回転駆動するためのものである。また、開口部 Aは、ボトル本体 1633Y内に収容されたトナーをケース 1634Y内のスペースに向けて出するためのものである。

[0415] 図 66を参照して、ボトル本体 1633Yの底部には、トナーボトル 1632Yの着脱作業をおこなう際にユーザーが把持するための把持部 33dが設けられている。また、ボトル本体 1633Yには、外周面から内周面にかけて、螺旋状の突起 33bが設けられている。この螺旋状の突起 33bは、ボトル本体 1633Yを回転駆動して開口部 Aからトナ一を排出するためのものである。なお、このように構成されたボトル本体 1633Yは、ギア 33cとともにブロー成形にて製造することができる。

[0416] 図 66及び図 67を参照して、ケース 1634Yは、キャップ 34a、キャップカバー 34b、シャツタホルダ 34c、開閉部材としてのシャツタ 34d、パッキン 34e、等で構成されている。ケース 1634Yは、開口部 Aを介してボトル本体 1633Yに連通していて、開口部 A力も排出されたトナーをトナー排出口 B力も排出する（図 67中の破線矢印方向の移動である。 ) oケース 1634Yは、ボトル本体 1633Yの回転には連動せずに、ボトル収容部 31の保持部に保持される。

[0417] ケース 1634Yのキャップカバー 34bは、キャップ 34aの周面に接着されている。キヤップカバー 34bの先端には爪 34blが設けられていて、この爪 34blがボトル本体 1 633Yの頭部に形成された係合部に係合することで、ボトル本体 1633Yがケース 16 34Yに対して相対的に回転可能に保持される。ここで、ボトル本体 1633Yの回転駆動をスムーズにおこなうために、ケース 1634Yの爪 34blとボトル本体 1633Yの係合部とは適度なクリアランスを設けて係合されている。

[0418] また、ケース 1634Yの下方にはシャツタホルダ 34cが設けられている。シャツタホルダ 34cには、トナーボトル 1632Yの着脱動作に連動してトナー排出口 Bを開閉する開閉部材としてのシャツタ 34d (口栓）が設置されている。シャツタ 34dの両端には、シャッタ 34d近傍からのトナーの漏出を抑止するためのパッキン 34eが設置されている。また、図示は省略するが、シャツタ 34dの右端には、トナー排出口 Bを閉鎖する方向にシャツタ 34dを付勢する圧縮スプリングが設置されている。

[0419] ここで、ケース 1634Yには、封止部材としてのシール材 37を貼着するための貼着面 34a3が設けられている。貼着面 34a3は、ボトル本体 1633Yの開口部 Aの周囲の先端面 33a (他方の対向面）に対向する対向面（一方の対向面)であって、キャップ 3 4aの先端に形成されている。封止部材としてのシール材 37は、開口部 Aの周囲でボトル本体 1633Y及びケース 1634Yの互いの対向面 33a、 34a3の隙間を封止するためのもので、発泡ポリウレタン等の弾性材料で形成されて、る。

[0420] そして、シール材 37が貼着された貼着面 34a3は、開口部 Aが径方向に振れるのを規制する規制部として機能することになる。具体的には、ケース 1634Yの貼着面 34 a3は、対向するボトル本体 1633Yの先端面 33aに対して非平行に形成されている。詳しくは、貼着面 34a3は、ボトル本体 1633Yの回転軸方向に対して略垂直な平面ではなくて、テーパ状に形成されている。さらに、一方の対向面としての貼着面 34a3 の面積は、他方の対向面としての先端面 33aの面積よりも大きくなるように形成されている。

[0421] このような構成によって、シール材 37が貼着された貼着面 34a3は、ボトル本体 163 3Yの回転駆動にともない先端面 33a (開口部 A)が径方向（回転軸に直交する方向である。 )に振れようとしても、その移動を規制することになる。例えば、先端面 33aが図 67の上方に移動しょうとしても、貼着面 34a3の上方で先端面 33aを下方に戻す方向の力（シール材 37を介した力である。）が先端面 33aに作用するために、先端面 33aの上方への移動が規制される。

[0422] このように、ボトル本体 1633Yの開口部 Aの径方向の振れが抑止されることで、弹性を有するシール材 37の変形形状 (隙間を封止する形状である。 )が定まってその復元力を低下させることなぐシール材 37のシール性を経時においても安定的に維持することができる。すなわち、開口部 Aの径方向の振れによってシール材 37のシール領域に隙間が生じてしまう不具合が抑止される。その結果、シール材 37からのトナ一の漏出が抑止されて、トナー漏出にともなうトナーの浪費と画像形成装置本体 200 内のトナー汚染とが未然に防止される。

[0423] 次に、図 68A、 B及び図 69A、 Bにて、ボトル収容部 31へのトナーボトル 1632Yの着脱操作について説明する。図 68Aはイェローのトナーボトル 1632Yがボトル収容部 31に搭載される状態 (矢印方向の移動である。）を長手方向にみた概略図であつて、図 68Bはそのときのケース 1634Yのシャツタホルダ 34c近傍を上方からみた断面図である。図 69Aはトナーボトル 1632Yがボトル収容部 31に搭載された状態 (設置完了した状態である。）を長手方向にみた概略図であって、図 69Bはそのときのシャッタホルダ 34c近傍を上方力もみた断面図である。

[0424] ボ卜ノレ収容咅 31【こ ίま、 4つのトナーボ卜ノレ 1632Y、 1632M、 1632C、 1632K【こ対応した 4つのボトル収容部 31 Y、 31M、 31C、 3 IKが設けられている。 4つのボトル収容部 31Y、 31M、 31C、 31Kには、それぞれ、ケース 1634Yのシャツタホルダ 34 cの位置を定める保持部 73、トナー搬送管 70、ボトル本体 1633Yに回転駆動力を伝達するための駆動部 (不図示である。）、等が設けられている。

[0425] トナーボトル 1632Yを装置本体 200のボトル収容部 31に装着する場合は、まず、画像形成装置本体 200の前面（図 63の紙面手前側である。 )に設けられた本体カバ一（不図示である。）を開放してボトル収容部 31を露出させる。その後、図 68A、 Bを参照して、トナーボトル 1632Yをボトル収容部 31内に向けて押し込む (矢印方向の移動である。 ) oやがて、トナーボトル 1633Yのシャツタホルダ 34cの両端が保持部 7 3に案内されながら、トナーボトル 1632Yはボトル収容部 31の奥側に進む。そして、トナー搬送管 70の先端がシャツタホルダ 34cの貫通穴に挿入されるのにともない、シャッタ 34dがトナー搬送管 70に押し出されるように移動する。やがて、シャツタホルダ 34cが保持部 73に突き当たる位置でケース 1634Yの位置が定まり、それと同時にシャッタ 34dがトナー排出口 Bを完全に開放する。これによつて、図 69A、 Bに示すように、トナーボトル 1632Yのトナー排出口 Bとトナー搬送管 70のトナー補給口 70aとが連通して、トナーボトル 1632Yの装着動作が完了する。

[0426] なお、トナーボトル 1632Yを装置本体 200のボトル収容部 31から取出する場合には、上述の装着時の手順と逆の手順で操作がおこなわれる。このとき、トナーボトル 1 632Yが保持部 73から離れる動作に連動して、トナー搬送管 70もシャツタ 34dから離れていって、圧縮スプリングの付勢力によってシャツタ 34dがトナー排出口 Bを閉鎖する位置に移動する。

[0427] 以上説明したように、本実施の形態 14においては、ボトル本体 1633Yの開口部 A の径方向の振れを、シール材 37とともに規制する貼着面 34a3を設けているために、トナーボトル 1632Yの交換時の操作性'作業性が高ぐトナーボトル 1632Yが大容量化された場合であっても経時におけるトナーの漏出（トナー飛散)を抑止することができる。

[0428] なお、本実施の形態 14では、トナーボトル 1632Y、 1632M、 1632C、 1632Kのボトル本体内にトナーのみを収容した力トナーとキャリアとからなる 2成分現像剤を現像装置に適宜に供給する画像形成装置に対してはトナーボトル 1632Y、 1632M 、 1632C、 1632Kのボトル本体内に 2成分現像剤を収容することもできる。その場合であっても、ボトル本体 1633Yの開口部 Aの径方向の振れをシール材 37とともに規制する貼着面 34a3を設けることで、トナーボトル 1632Yからの現像剤の漏出を抑止することができる。

[0429] また、本実施の形態 14では、規制部 34a3をケース 1634Y側に設けた力規制部をボトル本体 1633Y側に設けることもできる。また、シール材 37をボトル本体 1633Y の先端面 33aに貼着することもできる。そして、このような場合であっても、本実施の形態 14と同様の効果を得ることができる。

[0430] (実施の形態 15)

図 70にて、この発明の実施の形態 15について詳細に説明する。図 70は、実施の形態 15におけるトナーボトルの一部を示す断面図であって、前記実施の形態 14の図 67に相当する図である。本実施の形態 15は、規制部としての貼着面 34a3の形状が前記実施の形態 14のものと相違する。

[0431] 図 70に示すように、本実施の形態 15のトナーボトル 1732Yも、前記実施の形態 14 のものと同様に、ボトル本体 1733Yとケース 1734Yとで構成される。さらに、ケース 1 734Yには、封止部材としてのシール材 37を貼着するための貼着面 34a3 (規制部）が設けられている。本実施の形態 15における貼着面 34a3は、前記実施の形態 14のものとは異なり、 V字状に形成されている。そして、シール材 37が貼着された貼着面 3 4a3は、開口部 Aが径方向に振れるのを規制する規制部として機能することになる。

[0432] 具体的には、 V字状に形成された貼着面 34a3は、対向するボトル本体 1733Yの先端面 33aに対して非平行であって、先端面 33aの面積よりも大きくなるように形成されている。このような構成によって、シール材 37が貼着された貼着面 34a3は、ボトル本体 1733Yの回転駆動にともない先端面 33a (開口部 A)が径方向に振れようとしても、その移動を規制することになる。例えば、先端面 33aが図 70の上方に移動しょうとしても、貼着面 34a3の V字の一端で先端面 33aを下方に戻す方向の力（シール材 37を介した力である。）が先端面 33aに作用するために、先端面 33aの上方への移動が規制される。

[0433] このように、開口部 Aの径方向の振れが抑止されることで、シール材 37のシール性を経時においても安定的に維持することができる。その結果、シール材 37からのトナ一の漏出が抑止されて、トナー漏出にともなうトナーの浪費と画像形成装置本体 200 内のトナー汚染とが未然に防止される。

[0434] 以上説明したように、本実施の形態 15においても、ボトル本体 1733Yの開口部 A の径方向の振れを、シール材 37とともに規制する貼着面 34a3を設けているために、トナーボトル 1732Yの交換時の操作性'作業性が高ぐトナーボトル 1732Yが大容量化された場合であっても経時におけるトナーの漏出（トナー飛散)を抑止することができる。

[0435] (実施の形態 16)

図 71にて、この発明の実施の形態 16について詳細に説明する。図 71は、実施の形態 16におけるトナーボトルの一部を示す断面図であって、前記実施の形態 14の図 67に相当する図である。本実施の形態 16は、規制部としての貼着面 34a3の形状が前記実施の形態 14のものと相違する。

[0436] 図 71に示すように、本実施の形態 16のトナーボトル 1832Yも、前記実施の形態 14 のものと同様に、ボトル本体 1833Yとケース 1834Yとで構成される。さらに、ケース 1 834Yには、封止部材としてのシール材 37を貼着するための貼着面 34a3 (規制部）が設けられている。本実施の形態 16における貼着面 34a3は、前記実施の形態 14のものと同様にテーパ状に形成されている力そのテーパの向きが前記実施の形態 14 のものと異なるように形成されている。そして、シール材 37が貼着された貼着面 34a3 は、開口部 Aが径方向に振れるのを規制する規制部として機能することになる。

[0437] 具体的には、テーパ状に形成された貼着面 34a3は、対向するボトル本体 1833Y の先端面 33aに対して非平行であって、先端面 33aの面積よりも大きくなるように形成されている。このような構成によって、シール材 37が貼着された貼着面 34a3は、ボトル本体 1833Yの回転駆動にともな、先端面 33a (開口部 A)が径方向に振れようとしても、その移動を規制することになる。例えば、先端面 33aが図 71の上方に移動しようとしても、貼着面 34a3の下方で先端面 33a全体を下方に戻す方向の力が先端面 33aに作用するために、先端面 33aの上方への移動が規制される。

[0438] このように、開口部 Aの径方向の振れが抑止されることで、シール材 37のシール性を経時においても安定的に維持することができる。その結果、シール材 37からのトナ一の漏出が抑止されて、トナー漏出にともなうトナーの浪費と画像形成装置本体 200 内のトナー汚染とが未然に防止される。

[0439] 以上説明したように、本実施の形態 16においても、ボトル本体 1833Yの開口部 A の径方向の振れを、シール材 37とともに規制する貼着面 34a3を設けているために、トナーボトル 1832Yの交換時の操作性'作業性が高ぐトナーボトル 1832Yが大容量化された場合であっても経時におけるトナーの漏出（トナー飛散)を抑止することができる。

[0440] なお、本発明が前記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、前記各実施の形態の中で示唆した以外にも、実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は前記各実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる

[0441] また、上述した発明にお、て、トナー容器収容部への装着操作を機械的又は電気的に補助するために被保持部に設けられた補助部材を備え、補助部材は、トナー排出口に対して鉛直方向上方に配設されたことを特徴とする。

[0442] また、補助部材は、トナー容器に係わる情報が記憶された電子部品であることを特徴とする。

[0443] また、電子部品は、被保持部がトナー容器収容部に保持された状態で当該トナー容器収容部に配設された通信回路との間で非接触通信をおこなうことを特徴とする。

[0444] また、電子部品は、トナー排出口よりも先方になるようにトナー容器収容部に装着されることを特徴とする。

[0445] また、被保持部は、トナー容器収容部への装着方向に突出する突出部を備え、電子部品は、突出部上であって装着方向に直交する面上に配設されたことを特徴とする。

[0446] また、突出部は、電子部品の周囲を覆う壁部を備えたことを特徴とする。

[0447] また、電子部品は、容器本体内に収容されるトナーに係わる情報及びリサイクルに係わる情報のうち少なくとも一方が記憶されたことを特徴とする。

[0448] また、補助部材は、トナー容器収容部に配設された位置決め部材に係合する係合部であることを特徴とする。

[0449] また、係合部は、トナー容器収容部への装着動作に連動して位置決め部材に係合することを特徴とする。

[0450] また、係合部は、トナー排出口に近設されたことを特徴とする。

[0451] また、補助部材は、トナー容器の種類に応じて異なる位置に配設された凸部又は凹部であることを特徴とする。 [0452] また、凸部又は凹部は、トナー容器収容部への装着操作が正しいときに当該トナー容器収納部に配設された嵌合部材に嵌合することを特徴とする。

[0453] また、凸部又は凹部は、容器本体内に収容されるトナーの色に応じて異なる位置に配設されたことを特徴とする。

[0454] また、上述したトナー容器を梱包するための梱包箱は、内部に梱包されたトナー容器の長手方向を鉛直方向にした状態での静置面への静置ができないように構成されたことを特徴とする。

[0455] また、梱包箱は、長手方向の端面を、斜面、球面、尖頭面のうちいずれかの形状にしたことを特徴とする。

[0456] また、上述したトナー容器のリサイクル製造方法は、容器本体から被保持部を取り外す取外工程と、取外工程後の容器本体の内部にトナー又は現像剤を充填する充填工程と、充填工程後の容器本体に被保持部を取り付ける取付工程と、を備えたことを特徴とする。

[0457] また、上述したトナー容器のリサイクル製造方法は、容器本体に貫通穴を形成する加工工程と、貫通穴を介して容器本体の内部にトナー又は現像剤を充填する充填工程と、充填工程後に貫通穴を塞ぐ封止工程と、を備えたことを特徴とする。

[0458] また、画像形成装置本体のトナー容器収容部に着脱自在に設置されるトナー容器は、内部に収容したトナーを開口部力も排出するとともに、画像形成装置本体の駆動ギ

ァに嚙合するギアを有する容器本体と、容器本体の開口部力排出されたトナーをトナー排出口から排出するとともに、トナー容器収容部に非回転で保持される被保持部と、を備え、駆動ギアが駆動しているときに当該駆動ギア力もギアが受ける力によつて被保持部が下方に付勢されることを特徴とする。

[0459] また、容器本体は、ギアの最上部から 1Z4回転するまでの位置で当該ギアと駆動ギアとが嚙合することを特徴とする。

[0460] また、被保持部は、ギアが受ける力によって下方に付勢されてトナー容器収容部に当接する当接部を備えたことを特徴とする。

[0461] また、被保持部は、トナー容器収容部に対する着脱動作に連動して当該トナー容器収容部を滑動する滑動部を備え、当接部は、滑動部であることを特徴とする。

[0462] また、画像形成装置本体のトナー容器収容部に着脱自在に設置されるトナー容器は、内部に収容したトナーを開口部力も排出するとともに、画像形成装置本体の駆動ギアに嚙合するギアを有する容器本体と、容器本体の開口部力排出されたトナーをトナー排出口から排出するとともに、トナー容器収容部に非回転で保持される被保持部と、を備え、ギアは、トナー排出口に対して開口部を介した鉛直方向反対側の位置で駆動ギアに嚙合するように配設されたことを特徴とする。

[0463] また、トナー排出口は、開口部に対して鉛直方向下方に配設され、ギアは、開口部に対して鉛直方向上方で駆動ギアに嚙合するように配設されたことを特徴とする。

[0464] また、画像形成装置本体のトナー容器収容部に着脱自在に設置されるトナー容器は、内部に収容したトナーを開口部力排出する容器本体と、容器本体の開口部から排出されたトナーをトナー排出ロカ排出するとともに、トナー容器収容部に非回転で保持される被保持部と、を備え、被保持部のトナー排出口は、容器本体よりもトナー容器収容部への装着方向に対して奥側に配設されたことを特徴とする。

[0465] また、画像形成装置本体のトナー容器収容部に着脱自在に設置されるトナー容器は、内部に収容したトナーを開口部力排出する容器本体と、容器本体の開口部から排出されたトナーをトナー排出ロカ排出するとともに、トナー容器収容部に非回転で保持される被保持部と、を備え、被保持部のトナー排出口は、容器本体の開口部よりも鉛直方向下方に配設されたことを特徴とする。

[0466] また、被保持部は、容器本体に対して先方になるようにトナー容器収容部に装着されることを特徴とする。

[0467] また、開口部は、トナー容器収容部への装着動作にお!、て容器本体の先頭となる位置に配設されたことを特徴とする。

[0468] また、画像形成装置本体から回転駆動力が伝達されるギアは、容器本体の周面上であって開口部の近傍に備えたことを特徴とする。

[0469] また、容器本体は、ギアに伝達された回転駆動力による回転に連動して内部に収容したトナーを開口部に向けて搬送することを特徴とする。

[0470] また、容器本体は、ギアに伝達された回転駆動力による回転に連動して内部に収容したトナーを開口部に向けて搬送する搬送部材を備えたことを特徴とする。

[0471] また、トナーは、体積平均粒径を Dv ( μ m)として個数平均粒径を Dn ( μ m)としたときに、

3≤Dv≤8

1. 00≤Dv/Dn≤l. 40

なる関係が成立するように形成されたことを特徴とする。

[0472] また、トナーは、形状係数 SF— 1が 100〜180の範囲になって、形状係数 SF— 2 力 S 100〜 180の範囲になるように形成されたことを特徴とする。

[0473] また、画像形成装置は、上述したトナー容器が画像形成装置本体のトナー容器収容部に着脱自在に設置されたことを特徴とする。

[0474] また、画像形成装置本体のトナー容器収容部に着脱自在に設置されるトナー容器は、内部に収容したトナーを開口部力排出する容器本体と、容器本体の開口部から排出されたトナーをトナー排出ロカ排出するとともに、トナー容器収容部に非回転で保持される被保持部と、を備え、被保持部が容器本体に対して装着方向の先方になるように当該容器本体の長手方向に沿ってトナー容器収容部に装着され、被保持部は、トナー容器収容部に対する着脱動作に連動してトナー排出口を開閉する開閉部材を備え、容器本体は、装着方向の後方に把持部を備えたことを特徴とする。

[0475] また、把持部は、容器本体の後方端面に配設されたことを特徴とする。

[0476] また、把持部は、着脱方向からみたときに後方端面の中心に対して点対称となるように形成されたことを特徴とする。

[0477] また、把持部は、その着脱方向に直交する投影面が容器本体の着脱方向に直交する投影面を超えなヽように形成されたことを特徴とする。

[0478] また、容器本体は、その内周面に螺旋状の突起を備えるとともに回転可能であり、回転に連動して内部に収容したトナーを開口部に向けて搬送し、把持部は、容器本体の回転中心軸上に形成されたことを特徴とする。

[0479] また、画像形成装置本体のトナー容器収容部に着脱自在に設置されるトナー容器は、内部に収容したトナーを開口部力排出する容器本体と、容器本体の開口部から排出されたトナーをトナー排出ロカ排出するとともに、トナー容器収容部に非回転で保持される被保持部と、を備え、容器本体は、開口部が設けられた位置に対して長手方向反対側に把持部を備えたことを特徴とする。

[0480] また、被保持部は、容器本体に対して先頭になるとともに把持部が当該容器本体の後端になるようにトナー容器収容部に装着されることを特徴とする。

[0481] また、把持部は、容器本体内に通じる穴部を備えたことを特徴とする。

[0482] また、把持部は、穴部を封止する封止部材を備えたことを特徴とする。

[0483] また、把持部は、穴部を介して容器本体内にトナーを充填するときに当該容器本体を充填機に吊着するための引掛部を備えたことを特徴とする。

[0484] また、画像形成装置本体のトナー容器収容部に着脱自在に設置されるトナー容器は、内部に収容したトナーを開口部力排出する容器本体と、容器本体の開口部から排出されたトナーをトナー排出口から排出するとともに、トナー容器収容部の保持部に非回転で保持される被保持部と、を備え、被保持部が容器本体に対して装着方向の先方になるように当該容器本体の長手方向に沿ってトナー容器収容部に装着され、容器本体は、装着方向の後方の位置でトナー容器収容部の支持部材に支持されることを特徴とする。

[0485] また、容器本体は、容器本体の長手方向を水平方向としてトナー容器収容部に装着され、支持部材は、容器本体の斜め下方を 2点で支持することを特徴とする。

[0486] また、被保持部は、トナー容器収容部に着脱されるときに支持部材に当接しないことを特徴とする。

[0487] また、被保持部の着脱方向に直交する投影面は、容器本体の着脱方向における投影面を支持部材の近傍で超えなヽことを特徴とする。

[0488] また、容器本体は、その内周面に螺旋状の突起を備えるとともに回転可能であり、回転に連動して内部に収容したトナーを開口部に向けて搬送し、容器本体は、支持部材によって回転可能に支持される領域に突起を有さないことを特徴とする。

[0489] また、口栓部材は、被保持部の着脱方向に沿って相対的に移動してトナー排出口を開閉することを特徴とする。

[0490] また、口栓部材は、開口部の下方に配設されたことを特徴とする。

[0491] また、被保持部は、口栓部材及びノズルの外周面に摺接可能に配設されたパツキンを備えたことを特徴とする。

[0492] また、トナー排出口は、容器本体よりもトナー容器収容部への装着方向に対して奥側に配設されたことを特徴とする。

[0493] また、容器本体は、容器本体の周面上であって開口部の近傍にギアを配設したことを特徴とする。

[0494] また、画像形成装置本体のトナー容器収容部に着脱自在に設置されるトナー容器の製造方法であって、トナー容器は、内部に収容したトナーを開口部力排出する容器本体と、容器本体の開口部から排出されたトナーをトナー排出ロカ排出するとともにトナー容器収容部に非回転で保持される被保持部と、を備え、容器本体は、開口部が設けられた位置に対して長手方向反対側に把持部を備え、把持部に容器本体内に通じる穴部を形成する加工工程と、穴部を介して容器本体内にトナーを充填する充填工程と、を備えたことを特徴とする。

[0495] また、トナー容器の製造方法は、さらに充填工程の後に穴部を封止する封止工程を備えたことを特徴とする。

[0496] また、充填工程は、把持部の引掛部を用いてトナー容器を充填機に吊着しておこなわれることを特徴とする。

[0497] また、画像形成装置本体のボトル収容部に着脱自在に設置されるトナーボトルは、回転可能で、回転に連動して内部に収容したトナーを開口部に向けて搬送するボトル本体と、開口部を介してボトル本体に連通して、当該開口部から排出されたトナーをトナー排出ロカも排出するとともに、ボトル本体の回転に連動せずにボトル収容部に保持されるケースと、開口部の周囲でボトル本体及びケースの互いの対向面の隙間を封止する封止部材と、開口部の径方向の振れを封止部材とともに規制する規制部と、を備えたことを特徴とする。

[0498] また、ボトル本体及びケースの互いの対向面は、互いに非平行になるように形成されるとともに、一方の対向面の面積が他方の対向面の面積よりも大きくなるように形成され、規制部は、ケース又はボトル本体に形成された一方の対向面であって、他方の対向面の径方向の移動を封止部材とともに規制することを特徴とする。

[0499] また、一方の対向面は、テーパ状に形成されたことを特徴とする。 [0500] また、一方の対向面は、 V字状に形成されたことを特徴とする。

[0501] また、封止部材は、規制部に貼着されたことを特徴とする。

[0502] また、画像形成装置は、上述したトナーボトルが画像形成装置本体のボトル収容部に着脱自在に設置され、ボトル収容部は、ケースの位置を定める保持部と、ボトル本体を回転駆動する駆動部と、を備えたことを特徴とする。

Claims

請求の範囲

[1] 画像形成装置本体のトナー容器収容部に着脱自在に設置されるトナー容器であつて、

内部にトナーを収容する容器本体と、

前記容器本体の長手方向の端部に設けられ、前記容器本体に収容された前記トナ一が排出されるトナー排出口を備え、前記トナー容器収容部に保持される被保持部と、

前記被保持部に設けられ、前記容器本体に対して前記被保持部を鉛直方向下方に向けた状態での静置面への静置を抑制する静置抑制手段と、

を備えたことを特徴とするトナー容器。

[2] 前記被保持部は、さらに前記トナー容器収容部に非回転で保持されること、を特徴とする請求項 1に記載のトナー容器。

[3] 前記静置抑制手段は、前記容器本体に対して前記被保持部を鉛直方向下方に向けた状態で前記静置面に投影される前記容器本体の投影面の面積よりも前記静置面に当接する前記被保持部の当接面の面積が小さいことを特徴とする請求項 1に記載のトナー容器。

[4] 前記当接面は、前記静置面に対向する前記被保持部の対向面力突出した突出部であることを特徴とする請求項 3に記載のトナー容器。

[5] 前記当接面は、前記突出部の周囲に形成された壁部であって、

前記壁部によって周囲を覆い前記設置面に接触しないように電子部品を前記突出部上に設置したことを特徴とする請求項 4に記載のトナー容器。

[6] 前記静置抑制手段は、前記容器本体に対して前記被保持部を鉛直方向下方に向けた状態で前記静置面に対向する前記被保持部の対向面に電子部品を設置することを特徴とする請求項 1に記載のトナー容器。

[7] 前記電子部品は、 IDチップであることを特徴とする請求項 6に記載のトナー容器。

[8] 前記静置抑制手段は、前記容器本体に対して前記被保持部を鉛直方向下方に向けた状態で前記静置面に投影される前記容器本体の投影面の中心に対して、前記静置面に当接する前記被保持部の当接面の中心をずらすことを特徴とする請求項 1 に記載のトナー容器。

[9] 前記静置抑制手段は、前記容器本体と前記被保持部との間に設置された弾性体であることを特徴とする請求項 1に記載のトナー容器。

[10] 前記弾性体は、前記被保持部に貼着されたシール材であることを特徴とする請求項 9に記載のトナー容器。

[11] 画像形成装置本体のトナー容器収容部に着脱自在に設置されるトナー容器であつて、

内部にトナーを収容する容器本体と、

前記容器本体に対して前記被保持部を鉛直方向下方に向けた状態で前記静置面に対向する前記被保持部の対向面に設置された電子部品と、

を備えたことを特徴とするトナー容器。

[12] 前記電子部品は、トナー容器に係わる情報が記憶されてあり、前記トナー容器収容部に保持された状態で当該トナー容器収容部に配設された通信回路との間で通信を行うことを特徴とする請求項 11に記載のトナー容器。

[13] 前記電子部品は、前記トナー容器収容部に対する着脱方向に直交する前記被保持部の面上であって前記着脱動作において前記通信回路に対向する位置に設置されたことを特徴とする請求項 11に記載のトナー容器。

[14] 前記被保持部は、前記トナー容器収容部に対する着脱動作に連動して前記トナー排出口を開閉する開閉部材をさらに備えたことを特徴とする請求項 11に記載のトナ一容器。

[15] 前記電子部品は、前記開閉部材の設置位置よりも上方に設置されたことを特徴とする請求項 14に記載のトナー容器。

[16] 前記トナー容器収容部は、前記トナー排出口に連通するノズルを備え、

前記開閉部材は、前記トナー容器収容部への装着動作に連動して前記ノズルに押動されて前記トナー排出口の開放を開始するとともに前記トナー容器収容部からの離脱動作に連動して前記トナー排出口の閉鎖を開始する口栓部材であることを特徴とする請求項 14に記載のトナー容器。

[17] 前記開閉部材は、前記トナー容器収容部への装着動作に連動して前記ノズルに押動されて前記トナー排出口を開放するとともに前記トナー容器収容部力の離脱動作に連動して付勢部材に付勢されて前記トナー排出口を閉鎖する口栓部材であることを特徴とする請求項 14に記載のトナー容器。

[18] 前記電子部品は、 IDチップであることを特徴とする請求項 11に記載のトナー容器。

[19] 前記電子部品は、 ICチップであることを特徴とする請求項 11に記載のトナー容器

[20] 前記電子部品は、前記容器本体内に収容されるトナーに係わる情報及びリサイクルに係わる情報のうち少なくとも一方が記憶されたことを特徴とする請求項 11に記載のトナー容器。

[21] 前記トナーに係わる情報は、トナー色、製造番号、製造年月日のうち少なくとも 1つであることを特徴とする請求項 20に記載のトナー容器。

[22] 前記ノズルは、前記トナー排出ロカ排出されたトナーが気体とともに搬送される搬送管に接続され、

前記搬送管は、その内部に対して気体を送出又は送入するポンプに接続されたことを特徴とする請求項 16に記載のトナー容器。

[23] 前記容器本体は、当該容器本体の長手方向に沿って着脱されることを特徴とする請求項 11に記載のトナー容器。

[24] 前記容器本体は、前記被保持部に対して後方になるように前記トナー容器収容部に装着されることを特徴とする請求項 11に記載のトナー容器。

[25] 前記容器本体は、当該容器本体の長手方向を水平方向とした状態で静置面に静置できることを特徴とする請求項 11に記載のトナー容器。

[26] 前記被保持部は、前記トナー容器収容部に当接して滑動する滑動部を備えたことを特徴とする請求項 11に記載のトナー容器。

[27] 前記滑動部は、前記トナー容器収容部に対する着脱動作に連動して当該トナー容器収容部を滑動することを特徴とする請求項 26に記載のトナー容器。

[28] 前記容器本体は、前記トナー容器収容部への装着動作にお!、て、前記滑動部の滑動が開始された後に前記被保持部の位置決めが開始され、前記滑動部の滑動が終了することにより前記被保持部の位置決めが終了することを特徴とする請求項 26 に記載のトナー容器。

[29] 前記容器本体の周面上に存在し、前記容器本体の内部に収容された前記トナーを前記トナー排出口側に搬送するように回転駆動力を伝達するギアをさらに備えたことを特徴とする請求項 11に記載のトナー容器。

[30] 前記被保持部は、前記ギアの一部を覆うこと、を特徴とする請求項 29に記載のトナ一容器。

[31] 前記被保持部は、前記ギアによる回転駆動力を受けず、非回転で前記トナー容器収容部に保持されること、を特徴とする請求項 29に記載のトナー容器。

[32] 前記容器本体は、前記ギアが伝達する回転駆動力に連動して前記トナーを前記トナー排出口側に搬送することを特徴とする請求項 29に記載のトナー容器。

[33] 前記容器本体は、その内周面に螺旋状の突起を含むことを特徴とする請求項 32に記載のトナー容器。

[34] 前記容器本体は、内部に収容されたトナーを前記トナー排出口に向けて搬送する搬送部材を含むことを特徴とする請求項 32に記載のトナー容器。

[35] 前記搬送部材は、回転可能なコイル又はスクリュであることを特徴とする請求項 34 に記載のトナー容器。

[36] 前記搬送部材は、前記容器本体の長手方向に移動可能な板状部材であることを特徴とする請求項 34に記載のトナー容器。

[37] 前記被保持部は、前記容器本体に連通することを特徴とする請求項 11に記載のトナー容器。

[38] 前記容器本体は、内部にトナーを収容したことを特徴とする請求項 11に記載のトナ一容器。

[39] 前記容器本体に収容するトナーの充填容積 Z全容積は、 0. 7以下であることを特徴とする請求項 38に記載のトナー容器。

[40] 前記容器本体は、さらにキャリアを収容することを特徴とする請求項 38に記載のトナー容器。

[41] 前記容器本体に収容されている前記キャリアの重量比は、前記キャリアおよび前記トナーの重量に対して、 3wt%〜20wt%であることを特徴とする請求項 38に記載のトナー容器。

[42] トナー容器収納部と、

前記トナー容器収容部に着脱自在に設置され、内部にトナーを収容する容器本体と、前記容器本体の長手方向の端部に設けられ、前記容器本体に収容された前記トナ一が排出されるトナー排出口を備え、前記トナー容器収容部に非回転で保持される被保持部と、前記被保持部に設けられ、前記容器本体に対して前記被保持部を鉛直方向下方に向けた状態での前記静置面への静置を制御する静置抑制手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。

[43] トナー容器収納部と、

前記トナー容器収容部に着脱自在に設置され、内部にトナーを収容する容器本体と、前記容器本体の長手方向の端部に設けられ、前記容器本体に収容された前記トナ一が排出されるトナー排出口を備え、前記トナー容器収容部に非回転で保持される被保持部と、前記容器本体に対して前記被保持部を鉛直方向下方に向けた状態で前記静置面に対向する前記被保持部の対向面に設置された電子部品と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。