明 細 書
情報再生装置及び方法、並びにコンピュータプログラム
技術分野
[0001] 本発明は、例えば記録媒体に記録された記録データの再生を行う情報再生装置 及び方法であって、特に記録媒体に記録された記録データを読み取ることで得られ る読取信号に対してフィルタリング処理等の波形等化を行う情報再生装置及び方法 、並びにコンピュータをこのような情報再生装置として機能させるコンピュータプロダラ ムの技術分野に関する。
背景技術
[0002] 記録データが高密度記録されて!、る記録媒体から読み取られた読取信号の SN比 を改善すベぐ力かる読取信号に対して高域を強調するフィルタリング処理を施して 波形等化を行う技術が知られている。特に、特許文献 1によれば、読取信号の振幅 制限を行った後にフィルタリング処理を行うことで、符号間干渉を生じさせることなぐ 高域を強調することができる技術 (いわゆるリミットイコライザに関する技術)が開示さ れている。
[0003] 特許文献 1:特許第 3459563号
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0004] ここで、読取信号には波形歪みが生じ得る。波形歪みとは、本来とるべき信号レべ ルと実際に読取信号に現れた信号レベルとの間にずれが生じている状態を示す。こ のような波形歪み力 リミットイコライザにおける振幅制限を行う範囲内に含まれてしま うと (つまり、波形歪みとリミットイコライザにおける振幅制限値との干渉性が高くなるほ ど)、振幅制限の後に行われる高域強調によって波形歪みがより一層強調されること につながる。これにより、例えばランレングスが相対的に長いマークを他のマークと誤 判別してしまう不都合につながりかねない。具体的には、例えば、ランレングスが 8T のマークを、ランレングス力 Τのマークと、ランレングスが 2Τのスペースと、ランレング スが 2Τのマークとして誤判別してしまう不都合につながりかねない。
[0005] 本発明は、例えば上述した従来の問題点に鑑みなされたものであり、例えば波形 歪みが生じている場合においても好適に記録データを再生することができる情報再 生装置及び方法、並びにコンピュータプログラムを提供することを課題とする。
課題を解決するための手段
[0006] 上記課題を解決するために、本発明の情報再生装置は、記録媒体から読み取られ た読取信号が所望の再生特性を満たして!/、る力否かを判定する判定手段と、前記判 定手段により前記読取信号が前記所望の再生特性を満たして 、な 、と判定された場 合に、前記読取信号のうち少なくとも長マークに対応する読取信号に生ずる波形歪 みを補正する補正手段と、前記波形歪みが補正された前記読取信号に対して波形 等化処理を行う波形等化手段と
を備える。
[0007] 上記課題を解決するために、本発明の情報再生方法は、記録媒体から読み取られ た読取信号が所望の再生特性を満たして 、る力否かを判定する判定工程と、前記判 定工程にお!、て前記読取信号が前記所望の再生特性を満たして!/、な!、と判定され た場合に、前記読取信号のうち少なくとも長マークに対応する読取信号に生ずる波 形歪みを補正する補正工程と、前記波形歪みが補正された前記読取信号に対して 波形等化処理を行う波形等化工程とを備える。
[0008] 上記課題を解決するために、本発明のコンピュータプログラムは、記録媒体から読 み取られた読取信号が所望の再生特性を満たしている力否かを判定する判定手段 と、前記判定手段により前記読取信号が前記所望の再生特性を満たして!/、な!、と判 定された場合に、前記読取信号のうち少なくとも長マークに対応する読取信号に生 ずる波形歪みを補正する補正手段と、前記波形歪みが補正された前記読取信号に 対して波形等化処理を行う波形等化手段とを備える情報再生装置に備えられたコン ピュータを制御する再生制御用のコンピュータプログラムであって、該コンピュータを
、前記判定手段、前記補正手段及び前記波形等化手段の少なくとも一部として機能 させる。
[0009] 本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施の形態力 明らかにされよう。
図面の簡単な説明
[図 1]本実施例に係る情報再生装置の基本構成を概念的に示すブロック図である。
[図 2]本実施例に係るリミットイコライザの構成を概念的に示すブロック図である。
[図 3]振幅制限値の上限及び下限の設定動作を、サンプル値系列上で概念的に示 す波形図である。
[図 4]高域強調読取サンプル値系列の取得動作を、サンプル値系列上で概念的に 示す波形図である。
[図 5]波形歪みの第 1の例を概念的に示す波形図である。
[図 6]波形歪みの第 2の例を概念的に示す波形図である。
[図 7]波形歪み補正回路の動作の流れを概念的に示すフローチャートである。
[図 8]波形歪み補正回路の構成を概念的に示すブロック図である。
[図 9]波形歪み補正回路による波形歪みの補正動作を、サンプル値系列上で概念的 に示す波形図である。
[図 10]波形歪みの補正前後における読取信号の波形等を概念的に示す波形図であ る。
[図 11]波形歪みが補正されない場合及び波形歪みが補正される場合の夫々におけ る高域強調読取サンプル値系列の取得動作を、サンプル値系列上で概念的に示す 波形図である。
[図 12]波形歪み率に対するシンボルエラーレートの変化を示すグラフである。
[図 13]第 1変形例に係る情報再生装置が備える波形歪み補正回路の構成を概念的 に示すブロック図である。
[図 14]第 1変形例に係る情報再生装置が備える波形歪み補正回路が備える波形歪 み検出回路の構成を概念的に示すブロック図である。
[図 15]第 1変形例に係る情報再生装置の動作の流れを概念的に示すフローチャート である。
[図 16]第 2変形例に係る情報再生装置の動作の流れを概念的に示すフローチャート である。
[図 17]第 3変形例に係る情報再生装置が備える波形歪み補正回路による波形歪み の補正動作を、第 1の読取信号上で概念的に示すタイミングチャートである。
[図 18]第 3変形例に係る情報再生装置が備える波形歪み補正回路による波形歪み の補正動作を、第 2の読取信号上で概念的に示すタイミングチャートである。
[図 19]第 3変形例に係る情報再生装置が備える波形歪み補正回路による第 1の動作 の流れを概念的に示すフローチャートである。
[図 20]第 3変形例に係る情報再生装置が備える波形歪み補正回路による第 2の動作 の流れを概念的に示すフローチャートである。
圆 21]第 3変形例に係る情報再生装置が備える波形歪み補正回路による第 3の動作 の流れを概念的に示すフローチャートである。
[図 22]第 4変形例に係る情報再生装置が備える波形歪み補正回路による波形歪み の補正動作を、サンプル値系列上で概念的に示す波形図である。
[図 23]第 4変形例に係る情報再生装置が備える波形歪み補正回路の構成を概念的 に示すブロック図である。
[図 24]第 5変形例に係る情報再生装置が備える波形歪み補正回路による波形歪み の補正動作を、サンプル値系列上で概念的に示す波形図である。
[図 25]第 5変形例に係る情報再生装置が備える波形歪み補正回路の構成を概念的 に示すブロック図である。
[図 26]第 6変形例に係る情報再生装置が備える波形歪み補正回路による波形歪み の補正動作を、サンプル値系列上で概念的に示す波形図である。
[図 27]第 6変形例に係る情報再生装置が備える波形歪み補正回路の構成を概念的 に示すブロック図である。
[図 28]第 7変形例に係る情報再生装置が備える波形歪み補正回路による波形歪み の補正動作を、サンプル値系列上で概念的に示す波形図である。
[図 29]第 7変形例に係る情報再生装置が備える波形歪み補正回路の構成を概念的 に示すブロック図である。
圆 30]第 8変形例に係る情報再生装置が備えるプリイコライザの増幅率を増力!]させた 場合と、該増幅率を増カロさせない場合との夫々における、ァシンメトリに対するシンポ ルエラ一レートの変化を示すグラフである。
[図 31]波形歪みを補正した場合と波形歪みを補正しない場合との夫々における、プリ
イコライザの増幅率に対するシンボルエラーレートの変化を示すグラフである。
[図 32]ァシンメトリの変化に応じた minTに対応する読取信号の波形を概念的に示す 波形図である。
[図 33]波形歪みの補正前後における読取信号の他の波形等を概念的に示す波形 図である。
圆 34]第 9変形例に係る情報再生装置の基本構成を概念的に示すブロック図である 圆 35]ァシンメトリ値を概念的に示す波形図である。
[図 36]読取信号の振幅で正規ィ匕されたオフセット値に対するシンボルエラーレートの 変化を示すグラフである。
圆 37]ァシンメトリ値に対する読取信号の振幅で正規化されたオフセット値の変化を 示すグラフであ。
[図 38]各ランレングスの記録データの出現確率を示す表である。
圆 39]全体 β値を概念的に示す波形図である。
[図 40]読取信号の振幅で正規化された全体 β値に対する読取信号の振幅で正規化 されたオフセット値の変化を示すグラフである。
[図 41]部分 β値を概念的に示す波形図である。
[図 42]読取信号の振幅で正規化された部分 β値に対する読取信号の振幅で正規化 されたオフセット値の変化を示すグラフである。
圆 43] α値を概念的に示す波形図である。
圆 44]第 10変形例に係る情報再生装置の基本構成を概念的に示すブロック図であ る。
[図 45]オフセット値を付加しかしない場合 (つまり、オフセット値を減算しない場合)と、 オフセット値を付加及び減算する場合の夫々における、読取信号の振幅で正規化さ れたオフセット値に対するシンボルエラーレートの変化を示すグラフである。
[図 46]再生専用型の光ディスクの記録面上のマークの様子を模式的に示す平面図 である。
符号の説明
[0011] 1、 2 情報再生装置
10 スピンドルモータ
11 ピックアップ
12 HPF
13 AZD変翻
14 プリイコライザ
15 リミットイコライザ
16 2値化回路
17 復号回路
18 波形歪み補正回路
181 遅延調整回路
182 歪み補正値検出回路
183 マーク Zスペース長検出回路
184 タイミング生成回路
185 セレクタ
186 波形歪み検出回路
19- li 加算器
19 2i オフセット生成回路
19-3 減算器
151 振幅制限値設定ブロック
1516 平均化回路
152 振幅制限ブロック
1522 ネ綱フィルタ
1523 ッタ
153 高域強調ブロック
20 再生特性判定回路
発明を実施するための最良の形態
[0012] 以下、発明を実施するための最良の形態として、本発明の情報再生装置及び方法
、並びにコンピュータプログラムに係る実施形態の説明を進める。
[0013] (情報再生装置の実施形態)
本発明の情報再生装置に係る実施形態は、記録媒体力 読み取られた読取信号 が所望の再生特性を満たして 、る力否かを判定する判定手段と、前記判定手段によ り前記読取信号が前記所望の再生特性を満たして 、な 、と判定された場合に、前記 読取信号のうち少なくとも長マークに対応する読取信号に生ずる波形歪みを補正す る補正手段と、前記波形歪みが補正された前記読取信号に対して波形等化処理を 行う波形等化手段とを備える。
[0014] 本発明の情報再生装置に係る実施形態によれば、判定手段の動作により、読取信 号が所望の再生特性を満たして 、る力否かが判定される。所望の再生特性にっ 、て は、後に詳述する。
[0015] その後、補正手段の動作により、少なくとも長マーク (例えば、記録媒体が DVDで あればランレングス 7Tから 11T及び 14Tのマークであり記録媒体が Blu— ray Disc であればランレングス 6Tから 9Tのマーク)に対応する読取信号に生ずる波形歪みが 補正される。ここでは、波形歪みが、波形等化手段による波形等化 (具体的には、例 えば、後述の振幅制限及び高域強調フィルタリング)に悪影響を与えなくなるように、 波形歪みが(より具体的には、例えば波形歪みの信号レベル等)が補正されることが 好ましい。
[0016] その後、波形等化手段の動作により、波形歪みが補正された読取信号に対して波 形等化処理が行われる。その後、波形等化処理が行われた読取信号に対して、各種 信号処理 (例えば、 2値化処理ゃ復号処理等)が行われることで、記録データの再生 が行われる。
[0017] 本実施形態では特に、判定手段により読取信号が所望の再生特性を満たしていな いと判定された場合に、選択的に補正手段による波形歪みの補正が行われる。ここ で、特に、シーケンシャル記録のみが許可されている記録媒体とは異なって、ランダ ム記録が許可されている記録媒体においては、様々な記録状態が混在している。こ の場合、波形歪みが不連続にな 、しは離散的に分布したり或 、はして 、な力つたり する読取信号を読み取ったり、大小様々な信号レベルを有する読み取り信号を読み
取る必要がある。従って、通常は波形歪みを補正することなく記録データを再生し、 上述した場合に選択的に波形歪みを補正しながら記録データを再生することで、情 報再生装置の負荷を低減させつつ、上述した各種効果を享受することができる。
[0018] このように、本実施形態に係る情報再生装置によれば、波形歪みが生じている場合 においても、良好に振幅制限を行いながら波形等化を行うことができる。その結果、 波形歪みが生じている場合においても、好適に記録データを再生することができる。
[0019] 本発明の情報再生装置に係る実施形態の他の態様は、前記波形歪みを検出する 検出手段を更に備え、前記補正手段は、前記判定手段により前記読取信号が前記 所望の再生特性を満たしていないと判定され且つ前記検出手段により前記波形歪 みが検出された場合に、前記波形歪みを補正する。
[0020] この態様によれば、波形歪みが検出された場合に、選択的に波形歪みが補正され る。従って、情報再生装置の負荷を低減させつつ、上述した各種効果を享受すること ができる。
[0021] 本発明の情報再生装置に係る実施形態の他の態様は、前記判定手段は、(0前記 読取信号のエラー訂正 (より具体的には、読取信号力 得られる記録データのエラー 訂正)が不能である場合、 GO前記読取信号のエラーレート (より具体的には、読取信 号力 得られる記録データの読取エラーレート)が所定の閾値以上である場合、及び (m)記録データに含まれるユーザデータを読み取るために用いられ且つ前記記録デ ータに含まれる同期データに相当する読取信号を読み取ることができな 、場合の少 なくとも 1つの場合に、前記読取信号が前記所望の再生特性を満たしていると判定 する。
[0022] この態様によれば、読取信号が所望の再生特性を満たしている力否かを好適に判 定することができる。
[0023] 本発明の情報再生装置に係る実施形態の他の態様は、前記判定手段は、前記補 正手段により前記波形歪みが補正された後に、前記読取信号が前記所望の再生特 性を満たしているか否かを再度判定し、前記補正手段は、前記判定手段により前記 読取信号が前記所望の再生特性を満たして!/ヽな ヽと再度判定された場合に、前記 波形歪みを再度補正する。
[0024] この態様によれば、所望の再生特性が満たされるまで波形歪みが補正される。この ため、所望の再生特性が満たされるまで、読取信号の読取をいわばリトライすることに つながり、より好適な再生動作を実現することができる。
[0025] 上述の如く読取信号が所望の再生特性を満たして!/ヽな ヽと再度判定された場合に 波形歪みを再度補正する情報再生装置の態様では、前記補正手段は、前記判定手 段により前記読取信号が前記所望の再生特性を満たして 、な 、と再度判定された場 合に、前回波形歪みを補正したときに用いた第 1波形歪み補正条件とは異なる第 2 の波形歪み補正条件を用いて、前記波形歪みを再度補正するように構成してもよ ヽ
[0026] このように構成すれば、波形歪み補正条件を適宜変更しながら波形歪みが補正さ れるため、波形歪みを好適に補正することができる。
[0027] 本発明の情報再生装置に係る実施形態の他の態様では、前記補正手段は、記録 データに含まれるユーザデータを読み取るために用いられ且つ前記記録データに含 まれる同期データに相当する前記読取信号に生ずる前記波形歪みを補正する。
[0028] この態様によれば、記録データを再生する際に重要な同期データに相当する読取 信号は少なくとも確実に読み取ることができるため、記録データを好適に再生するこ とがでさる。
[0029] 上述の如く同期データに相当する読み取り信号に生ずる波形歪みを補正する情報 再生装置の態様では、前記補正手段は、前記読取信号のうち前記同期データを構 成するマークと対をなすスペースの前、該スペースの後、及び該スペースを基点とし て前記同期データの周期性を満たす位置の少なくとも一方において、前記波形歪み 補正をするように構成してもよい。具体的には、例えば、前記記録媒体が Blu— ray Discである場合、前記補正手段は、前記読取信号のうち前記同期データを構成する ランレングスが 9Tのマークと対をなすランレングスが 9Tのスペースの前、該 9Tのス ペースの後、及び該 9Tのスペースの位置から 1932T付近のランレングスに相当する 時間が経過した位置の少なくとも一つにぉ ヽて、波形歪みを補正するように構成して もよい。或いは、例えば、前記記録媒体が DVDである場合、前記補正手段は、前記 読取信号のうち前記同期データを構成するランレングスが 14Tのスペースの位置か
ら 1488T付近のランレングスに相当する時間が経過した位置において、波形歪みを 補正するように構成してもよ ヽ。
[0030] このように構成すれば、同期データが出現する周期性に着目して、比較的容易に 同期データに相当する読み取り信号の波形歪みを補正することができる。
[0031] 本発明の情報再生装置に係る実施形態の他の態様は、前記波形等化手段は、前 記波形歪みが補正された前記読取信号の振幅レベルを所定の振幅制限値にて制 限して振幅制限信号を取得する振幅制限手段と、前記振幅制限信号に対して高域 強調フィルタリング処理を行うことで等化補正信号を取得するフィルタリング手段とを 備える。
[0032] この態様によれば、振幅制限手段の動作により、波形歪みが補正された読取信号( 以下、適宜"歪み補正信号"と称する)の振幅レベルが制限される。具体的には、歪 み補正信号のうち振幅レベルが振幅制限値の上限よりも大きい又は下限より小さい 信号成分は、振幅レベルが振幅制限値の上限又は下限に制限される。他方、歪み 補正信号のうち振幅レベルが振幅制限値の上限以下且つ下限以上である信号成分 は、振幅レベルが制限されることはない。このように振幅レベルの制限が施された歪 み補正信号は、振幅制限信号としてフィルタリング手段へ出力される。フィルタリング 手段においては、振幅制限信号に対して高域強調フィルタリング処理を行う。その結 果、等化補正信号が取得される。その後は、等化補正信号に対して、例えば 2値ィ匕 処理や復号化処理等が行われる。これにより、記録媒体に記録された記録データ( 例えば、映像データや音声データ等)の再生処理を行うことができる。
[0033] これにより、フィルタリング手段上において、読取信号 (又はそのサンプル値)のばら つき(つまり、ジッタ)の発生を抑制することができ、その結果、符号間干渉を生じさせ ることなぐ読取信号の高域強調を行うことができる。
[0034] 更に、波形等化手段による波形等化処理が行われる前に、読取信号に生ずる波形 歪みが補正されるため、記録媒体から読み取られた読取信号に波形歪みが生じてい たとしても、該波形歪みが振幅制限及び高域強調フィルタリングに悪影響を与えるこ とは殆ど或いは全くなくなる。より具体的には、例えば、波形歪みが振幅制限値の上 限以下の値となったり或いは下限以上の値となることに起因して、波形歪みがより一
層強調されてしまう不都合を好適に防止することができる。つまり、波形歪みを補正 することで、波形歪みと振幅制限値との干渉性を低く抑えることができる。この結果、 例えば、長マークを他のマークと誤判別してしまう不都合を好適に防止することがで きる。これにより、リミットイコライザ (つまり、振幅制限手段及びフィルタリング手段)に ぉ 、て、読取信号の高域強調を好適に行うことができる。
[0035] 本発明の情報再生装置に係る実施形態の他の態様は、前記長マークは、信号レ ベルが最大振幅となるマークである。
[0036] この態様によれば、このような長マークに対応する読取信号に生ずる波形歪みを好 適に補正することができる。
[0037] (情報再生方法の実施形態)
本発明の情報再生方法に係る実施形態は、記録媒体力 読み取られた読取信号 が所望の再生特性を満たして ヽるカゝ否かを判定する判定工程と、前記判定工程にお V、て前記読取信号が前記所望の再生特性を満たして!、な 、と判定された場合に、前 記読取信号のうち少なくとも長マークに対応する読取信号に生ずる波形歪みを補正 する補正工程と、前記波形歪みが補正された前記読取信号に対して波形等化処理 を行う波形等化工程とを備える。
[0038] 本発明の情報再生方法に係る実施形態によれば、上述した本発明の情報再生装 置に係る実施形態が享受することができる各種効果と同様の効果を享受することが できる。
[0039] 尚、上述した本発明の情報再生装置に係る実施形態における各種態様に対応し て、本発明の情報再生方法に係る実施形態も各種態様を採ることが可能である。
[0040] (コンピュータプログラムの実施形態)
本発明のコンピュータプログラムに係る実施形態は、記録媒体力 読み取られた読 取信号が所望の再生特性を満たして 、る力否かを判定する判定手段と、前記判定 手段により前記読取信号が前記所望の再生特性を満たして 、な 、と判定された場合 に、前記読取信号のうち少なくとも長マークに対応する読取信号に生ずる波形歪み を補正する補正手段と、前記波形歪みが補正された前記読取信号に対して波形等 化処理を行う波形等化手段とを備える情報再生装置 (即ち、上述した本発明の情報
再生装置に係る実施形態 (但し、その各種態様を含む))に備えられたコンピュータを 制御する再生制御用のコンピュータプログラムであって、該コンピュータを、前記判定 手段、前記補正手段及び前記波形等化手段の少なくとも一部として機能させる。
[0041] 本発明のコンピュータプログラムに係る実施形態によれば、当該コンピュータプログ ラムを格納する ROM、 CD-ROM, DVD-ROM,ハードディスク等の記録媒体か ら、当該コンピュータプログラムをコンピュータに読み込んで実行させれば、或いは、 当該コンピュータプログラムを、通信手段を介してコンピュータにダウンロードさせた 後に実行させれば、上述した本発明の情報再生装置に係る実施形態を比較的簡単 に実現できる。
[0042] 尚、上述した本発明の情報再生装置に係る実施形態における各種態様に対応し て、本発明のコンピュータプログラムに係る実施形態も各種態様を採記録媒体力 読 み取られた読取信号が所望の再生特性を満たしている力否かを判定する判定手段 と、前記判定手段により前記読取信号が前記所望の再生特性を満たして!/、な!、と判 定された場合に、前記読取信号のうち少なくとも長マークに対応する読取信号に生 ずる波形歪みを補正する補正手段と、前記波形歪みが補正された前記読取信号に 対して波形等化処理を行う波形等化手段とを備える情報再生装置 (即ち、上述した 本発明の情報再生装置に係る実施形態 (但し、その各種態様を含む))に備えられた コンピュータにより実行可能なプログラム命令を明白に具現ィ匕し、該コンピュータを、 前記判定手段、前記補正手段及び前記波形等化手段のうち少なくとも一部として機 能させる。
[0043] 本発明のコンピュータプログラム製品に係る実施形態によれば、当該コンピュータ プログラム製品を格納する ROM、 CD-ROM, DVD-ROM,ハードディスク等の 記録媒体から、当該コンピュータプログラム製品をコンピュータに読み込めば、或い は、例えば伝送波である当該コンピュータプログラム製品を、通信手段を介してコン ピュータにダウンロードすれば、上述した本発明の情報再生装置に係る実施形態を 比較的容易に実施可能となる。更に具体的には、当該コンピュータプログラム製品は 、上述した本発明の情報再生装置に係る実施形態として機能させるコンピュータ読 取可能なコード (或 、はコンピュータ読取可能な命令)力も構成されてよ 、。
[0044] 尚、上述した本発明の情報再生装置に係る実施形態における各種態様に対応し て、本発明のコンピュータプログラム製品に係る実施形態も各種態様を採ることが可 能である。
[0045] 本実施形態のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施例から更に明らか にされよう。
[0046] 以上説明したように、本発明の情報再生装置に係る実施形態によれば、判定手段 と、補正手段と、波形等化手段とを備える。本発明の情報再生方法に係る実施形態 によれば、判定工程と、補正工程と、波形等化工程とを備える。本発明のコンビユー タプログラムに係る実施形態によれば、コンピュータを本発明の情報再生装置に係る 実施形態として機能させる。従って、波形歪みが生じている場合においても好適にデ ータを再生することができる。
実施例
[0047] 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
[0048] (1— 1)基本構成
初めに、図 1を参照して、本発明の情報再生装置に係る本実施例について説明を 進める。ここに、図 1は、本実施例に係る情報再生装置の基本構成を概念的に示す ブロック図である。
[0049] 図 1に示すように、本実施例に係る情報再生装置 1は、スピンドルモータ 10と、ピッ クアップ(PU : Pick Up) 11と、 HPF (High Pass Filter) 12と、 AZD変^^ 13と、プリ イコライザ(pre Equalizer) 14と、リミットイコライザ(Limit Equalizer) 15と、 2値化回路 1 6と、復号回路 17と、波形歪み補正回路 18と、再生特性判定回路 20とを備えている
[0050] ピックアップ 11は、スピンドルモータ 10によって回転する光ディスク 100の記録面に レーザ光 LBを照射した際の反射光を光電変換して読取信号 R を生成する。
RF
[0051] HPF12は、ピックアップより出力される読取信号 R の低域成分を除去し、その結
RF
果得られる読取信号 R を AZD変換器 13へ出力する。
HC
[0052] A/D変換器 13は、不図示の PLL (Phased Lock Loop)等から出力されるサンプリ ングクロックに応じて読取信号をサンプリングし、その結果得られる読取サンプル値系
列 RSをプリイコライザ 14へ出力する。
[0053] プリイコライザ 14は、ピックアップ 11及び光ディスク 100から構成される情報読取系 の伝送特性に基づく符号間干渉を除去し、その結果得られる読取サンプル値系列 R Sを波形歪み補正回路 18へ出力する。
C
[0054] 再生特性判定回路 20は、本発明における「判定手段」の一具体例を構成しており 、読取信号 R が所望の再生特性を満たしているか否かを、復号回路 17からの出力
RF
に基づいて判定する。この判定結果は、波形歪み補正回路 18へ出力される。
[0055] 波形歪み補正回路 18は、本発明における「補正手段」の一具体例を構成しており 、読取サンプル値系列 RS に生じている波形歪み(つまり、読取信号 R に生じてい
C RF
る波形歪み)を補正する。その結果得られる、歪み補正読取サンプル値系列 RS
CAM
は、リミットイコライザ 15へ出力される。
[0056] 特に、波形歪み補正回路 18は、再生特性判定回路 20により、読取信号 R が所望
RF
の再生特性を満たしていないと判定された場合に、読取サンプル値系列 RS
Cに生じ て 、る波形歪み(つまり、読取信号 R
RFに生じて 、る波形歪み)を補正する。言 、換え れば、波形歪み補正回路 18は、再生特性判定回路 20により、読取信号 R が所望
RF
の再生特性を満たしていると判定された場合には、読取サンプル値系列 RS
Cに生じ て ヽる波形歪み(つまり、読取信号 R
RFに生じて ヽる波形歪み)を補正しな 、。
[0057] 尚、波形歪み補正回路 18の具体的な構成及び動作については後に詳述する(図 6以降参照)。
[0058] リミットイコライザ 15は、符号間干渉を増加させることなく歪み補正読取サンプル値 系列 RS に対して高域強調処理を施し、その結果得られる高域強調読取サンプ
CAM
ル値系列 RS を、 2値ィ匕回路 16へ出力する。
H
[0059] 2値ィ匕回路 16は、高域強調読取サンプル値系列 RS に対して 2値化処理を行い、
H
その結果得られる 2値ィ匕信号を復号回路 17へ出力する。
[0060] 復号回路 17は、 2値化信号に対して復号処理等を行い、その結果得られる再生信 号を、ディスプレイやスピーカ等の外部再生機器へ出力する。その結果、光ディスク 1 00に記録されたデータ (例えば、映像データや音声データ等)が再生される。
[0061] 続いて、図 2を参照して、リミットイコライザ 15のより詳細な構成について説明する。
図 2は、リミットイコライザ 15の構成を概念的に示すブロック図である。図 2に示すよう に、リミットイコライザ 15は、振幅制限値設定ブロック 151と、振幅制限ブロック 152と 、高域強調ブロック 153とを備えている。
[0062] 振幅制限値設定ブロック 151は、歪み補正読取サンプル値系列 RS に基づいて
CAM
、振幅制限ブロック 152において用いられる振幅制限値の上限及び下限を設定する 。振幅制限ブロック 152は、振幅制限値設定ブロック 151において設定された振幅制 限値の上限及び下限に基づいて、歪み補正読取サンプル値系列 RS の振幅制
CAM
限処理を行う。振幅制限処理が行われたサンプル値系列 RS は、高域強調ブロッ
LIM
ク 153へ出力される。高域強調ブロック 153は、振幅制限処理が行われたサンプル 値系列 RS に対して、高域を強調するためのフィルタリング処理を行う。その結果、
LIM
高域強調読取サンプル値系列 RS が得られる。
H
[0063] より具体的には、リファレンスサンプルタイミング検出回路 1511により、歪み補正読 取サンプル値系列 RS に基づいて、リファレンスサンプルタイミングが検出される。
CAM
検出されたリファレンスサンプルタイミングは、 1クロックの遅延を付与する遅延器 151 2及び OR回路 1513を介してサンプルホールド回路 1514へ出力される。サンプルホ 一ルド回路 1514においては、遅延器 1512及び OR回路 1513を介して出力されるリ ファレンスサンプルタイミングに応じて、補間フィルタ 1522より出力される読取サンプ ル値系列 RSがサンプルホールドされる。
P
[0064] 尚、補間フィルタ 1522は、歪み補正読取サンプル値系列 RS に対して補間演
CAM
算処理を施すことにより、光ディスク 100から読み取られた読取信号 R を、 AZD変
RF
换器 14において用いられるサンプリングクロックによるクロックタイミングの中間タイミ ングでサンプリングした際に得られる補間サンプル値系列を生成する。生成された補 間サンプル値系列は、歪み補正読取サンプル値系列 RS に含められて、読取サ
CAM
ンプル値系列 RSとして、リミッタ 1523及びサンプルホールド回路 1514へ出力され
P
る。
[0065] サンプルホールドされた読取サンプル値系列 RSは、減算器 1515においてリファ
P
レンスレベル Rfが減算される。但し、リファレンスレベル Rfとしてゼロレベルを用いて いる場合は、 Rf=0となる。減算結果は、平均化回路 1516へ出力される。平均化回
路 1516においては、サンプル値の絶対値の平均値が算出される。算出されたサン プル値の平均値は、振幅制限値の上限及び下限として設定される。具体的には、リ ファレンスレベルに平均値を加算した値が、振幅制限値の上限、減算した値が振幅 制限値の下限として設定される。リファレンスレベルとしてゼロレベルを用いている場 合は、算出されたサンプル値の平均値に正の符号を付した値を振幅制限値の上限と して設定し、算出されたサンプル値の平均値に負の符号を付した値を振幅制限値の 下限として設定する。以下の説明では、説明の簡略化のために、リファレンスレベル Rfとしてゼロレベルを用いた構成を説明する。
[0066] 具体的に、図 3を参照して、振幅制限値設定ブロック 151において設定される振幅 制限値の上限及び下限について説明する。ここに、図 3は、振幅制限値の上限及び 下限の設定動作を、歪み補正読取サンプル値系列 RS 上で概念的に示す波形
CAM
図である。
[0067] 図 3には、読取信号のうち、ランレングスが相対的に短いデータ(具体的には、光デ イスク 100が Blu— ray Discである場合においては、ランレングスが 2T、 3Τ及び 4Τ のデータ)を読み取った際に得られる読取信号 R
RFとその歪み補正読取サンプル値 系列 RS を示す。図 3に示すように、ゼロクロス点の前(つまり、時間的に前)〖こ位
CAM
置する補間サンプル値(つまり、補間フィルタ 1522にお 、て生成されたサンプル値) と、ゼロクロス点の後(つまり、時間的に後)に位置する補間サンプル値の絶対値の平 均値 Lが、振幅制限値の上限及び下限の絶対値として設定される。つまり、振幅制限 値の上限は Lと設定され、振幅制限値の下限が Lと設定される。
[0068] 再び図 2において、リミッタ 1523は、振幅制限値設定ブロック 151において設定さ れた上限及び下限に基づいて、サンプル値系列 RSに対して振幅制限を行う。具体
P
的には、サンプル値系列 RSに含まれるサンプル値が、上限 Lよりも小さく且つ下限
P
—Lよりも大きい場合には、そのサンプル値をそのままサンプル値系列 RS として出
LIM
力する。一方、サンプル値系列 RSに含まれるサンプル値が、上限 L以上である場合
P
には、上限 Lをサンプル値系列 RS として出力する。他方、サンプル値系列 RSに
LIM P
含まれるサンプル値が、下限— L以下である場合には、下限— Lをサンプル値系列 R S として出力する。
[0069] 高域強調ブロック 153においては、サンプル値系列 RS 中における最もランレン ダスが短!、データ(例えば、光ディスク 100が DVDであればランレングス 3Tのデータ であり、光ディスク 100が Blu— ray Discであればランレングス 2Tのデータ)に対応 するサンプル値系列 RS のみ、その信号レベルを増大させる。
[0070] 具体的には、高域強調ブロック 153へ入力されるサンプル値系列 RS は、そのま ま又は 1クロックの遅延を付加する遅延器 1532、 1533及び 1534を介して、乗算係 数 kを有する係数乗算器 1535及び 1538、並びに乗算係数 kを有する係数乗算 器 1536及び 1537へ入力される。係数乗算器 1535、 1536、 1537及び 1538の出 力は、加算器 1539において加算される。その加算結果である高域読取サンプル値 RS は、カロ算器 1531において、 3クロックの遅延を付加する遅延器 1530を介して 加算器 1531に入力される歪み補正読取サンプル値系列 RS と加算される。その 結果、高域強調読取サンプル値系列 RS が得られる。
[0071] ここで、図 4を参照して、高域強調読取サンプル値系列 RS の取得動作についてよ り詳細に説明する。ここに、図 4は、高域強調読取サンプル値系列 RS の取得動作を
、歪み補正読取サンプル値系列 RS 上で概念的に示す波形図である。
[0072] 図 4 (a)に示すように、加算器 1531から出力される高域読取サンプル値 RS は、 サンプル値系列 RS 中における時点 D (— 1· 5)、 D (— 0· 5)、 D (0. 5)及び D (l
. 5)の夫々でのサンプル値に基づいて算出される。具体的には、サンプル値系列 R S 中における時点 D (— l. 5)、D (— 0. 5)、D (0. 5)及び D (l. 5)の夫々でのサ ンプル値を、 Sip (— 1)、 Sip (0)、 Sip (1)及び Sip (2)とすると、 RS = (— k) X Sip
(一 l) +k X Sip (0) +kX Sip (l) + (— k) X Sip (2)となる。
[0073] このとき、図 4 (b)に示すように、ランレングス 2Tのデータに対応する時点 D (— 1. 5 )及び D (— 0. 5)におけるサンプル値 Sip (— 1)及び Sip (0)は、互いに略同一となる 。また、ランレングス 2Tのデータに対応する時点 D (0. 5)及び D (l. 5)におけるサン プル値 Sip (1)及び Sip (2)は、互いに略同一となる。
[0074] また、図 4 (c)に示すように、ランレングス 3T及び 4Tの夫々のデータに対応する時 点 D (— 1. 5)及び D (— 0. 5)におけるサンプル値 Sip (— 1)及び Sip (0)は、振幅制 限ブロック 152による振幅制限により、共に振幅制限値の上限 Lとなる。同様に、ラン
レングス 3T及び 4Tの夫々のデータに対応する時点 D (0. 5)及び D (l. 5)における サンプル値 Sip (1)及び Sip (2)は、振幅制限ブロック 152による振幅制限により、共 に振幅制限値の下限—Lとなる。つまり、リファレンスサンプル点前後のサンプル値の ばらつきが強制的に抑制される。
[0075] このため、高域強調を強くかけるために、係数乗算器 1535、 1536、 1537及び 15 38の係数 kの値を大きくしても、ゼロクロス点 D (O)において得られる高域読取サンプ ル値 RS は一定値に維持される。従って、符号間干渉は生じな 、。このように、リミ
HIG
ットイコライザ 15を備える情報再生装置 1によれば、高域強調した際に、符号間干渉 が生ずる原因となるところの読取信号中におけるゼロクロス点前後のサンプル値のば らつきが強制的に抑えられる。このため、高域強調ブロック 153において十分な高域 強調を行っても符号間干渉が生ずることはない。
[0076] 本実施例に係る情報再生装置 1では特に、波形歪みを補正した後に、リミットィコラ ィザ 15において、振幅制限及び高域強調が行われる。以下、波形歪み補正の具体 例について、詳細に説明を進める。
[0077] (1 2)波形歪み
初めに、図 5及び図 6を参照して、波形歪みについて説明する。ここに、図 5は、波 形歪みの第 1の例を概念的に示す波形図であり、図 6は、波形歪みの第 2の例を概 念的に示す波形図である。
[0078] 図 5 (a)に示すように、波形歪みは、本来とるべき信号レベルと実際に読取信号 R
RF
に現れた信号レベルとの差を示す。この波形歪みは、読取信号 R の最大振幅 Aに
RF
対する歪み量 D及びゼロレベルから波形歪みの頂点までの信号レベルである波形歪 み量 D'で定量的に定義される。図 5 (a)において、太い点線は、波形歪みが発生し て!ヽな 、ときに本来とるべき信号レベルを示して 、る。波形歪みが発生して!/、な!/、場 合には、当然に波形歪み量 Dはゼロである。
[0079] 尚、図 5 (a)に示す波形歪みは、読取信号 R の前端部及び後端部の信号レベル
RF
と比較して、中間部の信号レベルが変化してしまった波形歪みを示している。このよう な波形歪み以外にも、図 5 (b)に示すように、読取信号 R の後端部の信号レベルと
RF
比較して、前端部及び中間部の信号レベルが変化してしまった波形歪みや、図 5 (c)
に示すように、読取信号 R の前端部の信号レベルと比較して、中間部及び後端部
RF
の信号レベルが変化してしまった波形歪みも存在しえる。 、ずれの波形歪みを対象 としていても、後述する構成及び動作を採用することができることは言うまでもない。
[0080] また、図 5 (a)から図 5 (c)においては、マークを形成することによって、レーザ光 LB の反射率が減少する光ディスク 100に生ずる波形歪みについて説明した。つまり、ゼ ロレベル以下の信号レベルにぉ 、て、信号レベルが意図せず増加するような波形歪 みが発生する例について説明した。し力しながら、図 6 (a)に示すように、例えば色素 膜を記録層として用いた Blu— ray Disc等の光ディスクのように、データを記録する ことによって、レーザ光 LBの反射率が増加する光ディスク(いわゆる、 Low to Hig hディスク) 100に生ずる波形歪みも存在し得る。つまり、ゼロレベル以上の信号レべ ルにおいて、信号レベルが意図せず減少するような波形歪みも発生し得る。尚、ゼロ レベル以上の信号レベルにぉ 、て、信号レベルが意図せず減少するような波形歪み が発生する場合においても、ゼロレベル以上の信号レベルにおいて、図 5 (b)におい て示した信号レベルが意図せず減少するような波形歪みが発生する場合と同様に、 図 6 (b)に示すように、読取信号 R の後端部の信号レベルと比較して、前端部及び
RF
中間部の信号レベルが変化してしまった波形歪みが存在し得る。また、図 5 (c)にお いて示した信号レベルが意図せず減少するような波形歪みが発生する場合と同様に 、図 6 (c)に示すように、読取信号 R の前端部の信号レベルと比較して、中間部及
RF
び後端部の信号レベルが変化してしまった波形歪みも存在し得る。
[0081] また、本実施例においては、ランレングスが相対的に長いマーク(以降、適宜"長マ ーク"と称し、例えば、光ディスク 100が DVDであればランレングス 7Tから 11T又は 1 4Tのデータであり、光ディスク 100が Blu— ray Discであればランレングス 6Tから 9 Τのデータ)に対応する読取信号に発生する波形歪みに着目することが好ましい。或 いは、同期データ(つまり、 syncデータ)の重要性を考慮すれば、同期データに対応 するマーク(例えば、光ディスク 100が DVDであればランレングス 14Tのデータであり 、光ディスク 100が Blu— ray Discであればランレングス 9Tのデータ)に対応する読 取信号に発生する波形歪みに着目することが好ましい。
[0082] (1 - 3)波形歪み補正回路の動作例
続いて、図 7から図 9を参照して、波形歪み補正回路 18の具体的な動作例につい て説明する。ここに、図 7は、波形歪み補正回路 18の動作の流れを概念的に示すフ ローチャートであり、図 8は、波形歪み補正回路 18の構成を概念的に示すブロック図 であり、図 9は、波形歪み補正回路 18による波形歪みの補正動作を、サンプル値系 列 RS上で概念的に示す波形図である。
C
[0083] 図 7に示すように、まず、光ディスク 100に記録されたデータの再生動作が行われる
(ステップ S 101)。
[0084] 再生動作の際には、再生特性判定回路 20の動作により、読取信号 R が所望の再
RF
生特性を満たして ヽるカゝ否か (言 ヽ換えれば、読取信号の再生特性が所望値である か否力)が判定される(ステップ S 102)。
[0085] 具体的には、シンボルエラーレート(SER: Symbol Error Rate)が所定閾値(例えば 、概ね 0. 001)以下であるか否か、例えば ECC (Error Correction Code)等を用いた エラー訂正が可能である力否力 又は同期データが読取可能である力否かが逐次 判定される。シンボルエラーレートが所定閾値 (例えば、概ね 0. 0001%)以下であり 、例えば ECC等を用いたエラー訂正が可能であり、且つ同期データが読取可能であ ると判定された場合には、読取信号 R
RFが所望の再生特性を満たしていると判定され る。他方、シンボルエラーレートが所定閾値 (例えば、概ね 0. 0001%)以下でない、 例えば ECC等を用いたエラー訂正が可能でな 、、又は同期データが読取可能でな いと判定された場合には、読取信号 R
RFが所望の再生特性を満たしていないと判定 される。
[0086] 尚、シンボルエラーレートの判定基準である所定閾値は、好適な再生動作が行わ れている力否かに基づいて設定されることが好ましい。具体的には、好適な再生動作 が行われなくなるシンボルエラーレートの値を所定閾値として設定することが好ましい
[0087] ステップ S102における判定の結果、シンボルエラーレートが所定閾値以下である、 且つエラー訂正が可能である、且つ同期データが読取可能であると判定された場合 には(ステップ S102 :Yes)、ステップ S107へ進む。
[0088] 他方、ステップ S102における判定の結果、シンボルエラーレートが所定閾値以下
でない、エラー訂正が可能でない、又は同期データが読取可能でないと判定された 場合には (ステップ S 102 : No)、続いて、長マークの波形歪みが測定される (ステツ プ S103)。ここでは、例えば、読取信号 R の最大振幅 Aに対する波形歪み量 D (又
RF
は D' )の比率を示す波形歪み率 (つまり、 D/AX 100)が測定される。
[0089] その後、波形歪みが所定値以上である力否かが判定される (ステップ S 104)。例え ば、波形歪み率が概ね 30%以上である力否かが判定される。
[0090] ステップ S104における判定の結果、波形歪みが所定値以上でな 、(例えば、波形 歪み率が概ね 30%以下である)と判定された場合には (ステップ S 104 : No)、ステツ プ S 107へ進む。
[0091] 他方、ステップ S104における判定の結果、波形歪みが所定値以上である(例えば 、波形歪み率が概ね 30%以上である)と判定された場合には (ステップ S104 :Yes) 、続いて、波形歪みの補正レベルや補正範囲等の波形歪み補正条件が設定される( ステップ S105)。波形歪み補正条件については、後に詳述する(図 9等参照)。
[0092] その後、ステップ S105において設定された波形歪み補正条件に基づいて、長マ ークの波形歪みが補正される (ステップ S 106)。
[0093] その後、再生動作を終了する力否かが判定され (ステップ S107)、再生動作を終了 しない場合には(ステップ S107 :No)、ステップ S101へ戻り、再度ステップ S101以 降の動作が繰り返される。
[0094] 図 7に示す動作は、主として、波形歪み補正回路 18により行われる。ここで、波形 歪み補正回路の具体的な回路構成について説明する。
[0095] 図 8に示すように、波形歪み補正回路 18は、遅延調整回路 181と、歪み補正値検 出回路 182と、マーク Zスペース長検出回路 183と、タイミング生成回路 184と、セレ クタ 185とを備えている。
[0096] プリイコライザ 14から出力される読取サンプル値系列 RSは、遅延調整回路 181、
C
歪み補正値検出回路 182及びマーク Zスペース長検出回路 183の夫々へ出力され る。
[0097] 歪み補正値検出回路 182は、ゼロクロス点力 、 minTに相当する時間が経過した 時点におけるサンプル値 S (k)をホールドして、歪み補正値 amdとしてセレクタ 185へ
出力する。
[0098] また、遅延調整回路 181は、記録データの最長ランレングスに応じた遅延量を設定 し、所望のタイミングで読取サンプル値系列 RS をセレクタ 185へ出力する。具体的
c
には、光ディスク 100が Blu— ray Discである場合には、最長ランレングスである 9T に相当する遅延量を設定し、光ディスク 100が DVDである場合には、最長ランレング スである 14Tに相当する遅延量を設定する。
[0099] 尚、 minTは、ランレングスが最も短い記録データに対応する読取信号 R (より具
RF
体的には、該読取信号 R に対応する読取サンプル値系列 RS )を示している。例え
RF C
ば、光ディスク 100が DVDであれば、 minTは、ランレングスが 3Tの記録データに対 応する読取信号 R を示している。例えば、光ディスク 100が Blu— ray Discであれ
RF
ば、 minTは、ランレングスが 2Tの記録データに対応する読取信号 R を示している
RF
[0100] マーク Zスペース長検出回路 183は、例えばゼロクロス点の間隔や、符号ビットの 連続回数等を検出することで、マーク Zスペース長を検出する。その検出結果は、タ イミング生成回路 184へ出力される。
[0101] タイミング生成回路 184は、マーク Zスペース長検出回路 183において検出される マーク Zスペース長に基づいて、タイミング信号 SWを生成し、該生成したタイミング 信号 SWをセレクタ 185へ出力する。
[0102] 具体的には、タイミング生成回路 184は、(0マーク Zスペース長検出回路 183にお いて検出されるマーク Zスペース長が、波形歪み補正の対象となる長マークであり、 且つ (ii)第 1のゼロクロス点力 minTに相当する時間が少なくとも経過した時点 T1か ら、第 1のゼロクロス点の次に位置する第 2のゼロクロス点力 minTに相当する時間 を遡った時点 T2までの間の期間には、ハイレベルのタイミング信号 SW(SW= 1)を 生成し、該生成したタイミング信号 SWをセレクタ 185へ出力する。他方、タイミング生 成回路 184は、(0マーク Zスペース長検出回路 183において検出されるマーク Zス ペース長が、波形歪み補正の対象となる長マーク以外のマークであるか、又は GO第 1のゼロクロス点力も minTに相当する時間が少なくとも経過した時点 T1から、第 1の ゼロクロス点の次に位置する第 2のゼロクロス点力 minTに相当する時間を遡った
時点 T2までの間の期間以外の期間には、ローレベルのタイミング信号 SW(SW=0) を生成し、該生成したタイミング信号 SWをセレクタ 185へ出力する。
[0103] セレクタ 185は、ハイレベルのタイミング信号 SWがタイミング生成回路 184から出 力されて 、る場合には、歪み補正値検出回路 182から出力される歪み補正値 amdを 、歪み補正読取サンプル値系列 RS として、リミットイコライザ 15へ出力する。他方
CAM
、セレクタ 185は、ローレベルのタイミング信号 SWがタイミング生成回路 184から出 力されている場合には、遅延調整回路 181から出力される読取サンプル値系列 RS
C
を、歪み補正読取サンプル値系列 RS として、リミットイコライザ 15へ出力する。
CAM
[0104] 尚、図 7のステップ S105において設定される波形歪み補正条件は、実質的には、 歪み補正値検出回路 182において検出される歪み補正値 amd及びタイミング生成 回路 184にお 、て生成されるタイミング信号 SWに相当する。
[0105] このような波形歪み補正回路 18による動作を、サンプル値系列 RSを示す波形図
C
上でより明確に説明する。
[0106] 図 9に示すように、第 1のゼロクロス点力 minTに相当する時間が少なくとも経過し た時点 T1から、第 1のゼロクロス点の次に位置する第 2のゼロクロス点力 minTに相 当する時間を遡った時点 T2までの間の期間(つまり、タイミング信号 SWがハイレべ ルである期間)には、サンプル値系列 RS に含まれるサンプル値力 波形歪み補正
C
値検出回路 182において検出される歪み補正値 amdに補正される。その結果、波形 歪みが補正される。
[0107] この波形歪みを補正することで得られる効果について、図 10から図 12を参照しな 力 説明する。ここに、図 10は、波形歪みの補正前後における読取信号 R の波形
RF
等を概念的に示す波形図であり、図 11は、波形歪みが補正されない場合及び波形 歪みが補正される場合の夫々における高域強調読取サンプル値系列 RS の取得動
H
作を、サンプル値系列 RS上で概念的に示す波形図であり、図 12は、波形歪み率に c
対するシンボルエラーレートの変化を示すグラフである。
[0108] 図 10の左側に示すように、読取信号 R に波形歪みが生じている場合には、該波
RF
形歪みを通常のマーク (例えば、ランレングスが相対的に短いマーク)と誤認識してし まいかねない。従って、読取信号 R を 2値ィ匕した後の 2値ィ匕波形には、波形歪みに
起因した誤信号が含まれてしまう。この結果、元の記録データとの整合性がとれずに
、 2値ィ匕エラーが発生してしまう。
[0109] 他方で、図 10の右側に示すように、読取信号 R に生じた波形歪みを補正した場
RF
合には、読取信号 R を 2値ィ匕した後の 2値ィ匕波形には、波形歪みに起因した誤信
RF
号が含まれることはなくなる。従って、元の記録データとの整合性を取ることができ、 2 値ィ匕エラーは発生しない。
[0110] より具体的に説明すると、波形歪みの大きさ等の条件によっては、図 11 (a)に示す ように、波形歪みがリミットイコライザ 15における振幅制限値の下限— Lを上回る信号 レベルを有しかねない。この場合、高域強調ブロック 153から出力される高域強調読 取サンプル値系列 RS は、高域強調読取サンプル値系列 RS と S(O)との和であり
H HIG
、RS は、 (一 k) XSip (— l)+kXSip(0)+kXSip(l) + (— k) XSip(2)にて示
HIG
されることは前述した。ここで、 Sip (— 1)と Sip (2)は、下限 Lに抑制されるため、 R S =S(0)+kX (— 2X—L + Sip(0)+Sip(l))となる。これでは、下限 Lと Sip(
H
0)と Sip (1)の和を K倍した値だけ、高域強調読取サンプル値系列 RS の値が大きく
H
なってしまう。これは、本来発生するべきでない波形歪みを強調してしまっているため 好ましくない。更には、波形歪みが強調されることに起因して、例えば PRMLを採用 する情報再生装置においては、例えば波形歪みが生じているランレングスが相対的 に長 、マークを他のマークと誤判別してしまう不都合につながりかねな ヽ。その結果 、 2値ィ匕エラーが発生してしまう。
[0111] また、図示はしないが、図 6 (a)から図 6(c)に示すマークを形成することによって、 レーザ光 LBの反射率が減少する光ディスク 100についても同様に、 Sip (— 1)と Sip (2)は、上限 Lに抑制されるため、 RS =S(0)+kX (一 2XL+Sip(0)+Sip(l))
H
となる。これでは、上限 Lと Sip (0)と Sip (1)の和を K倍した値だけ、高域強調読取サ ンプル値系列 RS の値が大きくなつてしまう。これは、本来発生するべきでない波形
H
歪みを強調してしまって 、るため好ましくな 、。
[0112] 他方、図 11 (b)に示すように、波形歪みが補正される場合には、波形歪みの信号レ ベルを、リミットイコライザ 15における振幅制限値の下限— L以下の信号レベルに補 正することができる。この場合、 Sip(— 1)と Sip(O)と、 Sip (1)と Sip (2)は、下限一 L
に抑制されるため、 RS =S (0)となる。このため、波形歪みを強調する不都合を防ぐ
H
ことができ、その結果、 2値ィ匕エラーが発生してしまうという不都合を防ぐことができる
[0113] また、図示はしないが、図 6 (a)から図 6 (c)に示すマークを形成することによって、 レーザ光 LBの反射率が減少する光ディスク 100についても同様に、波形歪みが補 正される場合には、 Sip (— 1)と Sip (0)と、 Sip (1)と Sip (2)は、上限 Lに抑制される ため、 RS =S (0)となる。このため、波形歪みを強調する不都合を防ぐことができ、
H
その結果、 2値ィ匕エラーが発生してしまうという不都合を防ぐことができる。
[0114] このように、波形歪みを補正することによる効果は、波形歪み率に対するシンボル エラーレートの変化からも分かる。図 12に示すように、波形歪みが補正されない場合 における SERの値と比較して、波形歪みが補正される場合における SERの値は改 善している。
[0115] 以上説明したように、本実施例に係る情報再生装置 1によれば、高域強調した際に 、符号間干渉が生ずる原因となるところの読取信号中におけるリファレンスサンプル 点前後のサンプル値のばらつきが強制的に抑えられる。このため、高域強調ブロック 153において十分な高域強調を行っても符号間干渉が生ずることはない。
[0116] 特に、本実施例に係る情報再生装置 1によれば、波形歪みを補正した後に、リミット イコライザ 15における振幅制限及び高域強調を行っている。このため、リミットィコライ ザ 15において、本来発生するべきでない波形歪みを強調してしまう不都合を好適に 防止することができる。更には、波形歪みが強調されることに起因して、例えば PRM Lを採用する情報再生装置においては、例えばランレングスが相対的に長いマーク を他のマークと誤判別してしまう不都合を好適に防止することができる。その結果、波 形歪みに起因して 2値ィ匕エラーが発生することは殆どなくなり、好適な再生動作を行 うことができる。
[0117] 加えて、再生特性判定回路 20により読取信号 R が所望の再生特性を満たしてい
RF
ないと判定された場合に、選択的に波形歪み補正回路 18による波形歪みの補正が 行われる。ここで、特に、シーケンシャル記録のみが許可されている光ディスク 100と は異なって、ランダム記録が許可されている光ディスク 100においては、様々な記録
状態が混在している。この場合、波形歪みが不連続にないしは離散的に分布したり 或いはしていなかったりする読取信号 R を読み取ったり、大小様々な信号レベルを
RF
有する読取信号 R
RFを読み取る必要がある。従って、通常は波形歪みを補正すること なく記録データを再生し、読取信号 R が所望の再生特性を満たしていない (つまり、
RF
波形歪みが発生して 、る可能性が高 、)場合に選択的に波形歪みを補正しながら記 録データを再生することで、情報再生装置 1の負荷を低減させつつ、上述した各種 効果を享受することができる。
[0118] 尚、読取信号 R の再生特性として SERを用いる場合には、上述の復号回路 17は
RF
、復号処理にカ卩えてエラー訂正処理を行うことが好ましい。つまり、読取信号 R の再
RF
生特性として SERを用いる場合には、上述の復号回路 17は、復号 Z訂正回路 17と なることが好ましい。
[0119] (2)第 1変形例
続いて、図 13から図 15を参照して、本実施例に係る情報再生装置 1の第 1変形例 について説明する。ここに、図 13は、第 1変形例に係る情報再生装置 laが備える波 形歪み補正回路 18aの構成を概念的に示すブロック図であり、図 14は、第 1変形例 に係る情報再生装置 laが備える波形歪み補正回路 18aが備える波形歪み検出回路 186aの構成を概念的に示すブロック図であり、図 15は、第 1変形例に係る情報再生 装置 laの動作の流れを概念的に示すフローチャートである。
[0120] 図 7に示した動作例では、読取信号 R が所望の再生特性を満たしていない場合
RF
には常に波形歪みを補正していた。し力しながら、第 1変形例においては、読取信号 R が所望の再生特性を満たしていない場合であっても、波形歪みが実際に検出さ
RF
れた場合に選択的に波形歪み補正を行うように構成されている。以下、第 1変形例の 具体的構成及び動作例について説明する。
[0121] 図 13に示すように、波形歪み補正回路 18aは、遅延調整回路 181と、波形歪み検 出回路 186aと、マーク Zスペース長検出回路 183と、タイミング生成回路 184と、セ レクタ 185と、 AND回路 187aとを備えている。
[0122] この態様では、マーク Zスペース長検出回路 183によるマーク Zスペース長の検出 結果は、タイミング生成回路 184に加えて、波形歪み検出回路 186aへ出力される。
[0123] 波形歪み検出回路 186aは、波形歪みを検出し、且つ波形歪みを検出したことを示 す波形歪み検出信号 DTを AND回路 187aへ出力する。より具体的には、波形歪み 検出回路 186aは、波形歪みが検出されている場合には、ハイレベルの波形歪み検 出信号 DT(DT= 1)を AND回路 187aへ出力し、波形歪みが検出されていない場 合には、ローレベルの波形歪み検出信号 DT(DT=0)を AND回路 187aへ出力す る。
[0124] AND回路 187aは、タイミング生成回路 184及び波形歪み検出回路 186aの夫々 の出力に基づいて、波形歪みが検出された場合 (つまり、タイミング生成回路 184か ら出力されるタイミング信号 SW及び波形歪み検出回路 186aから出力される波形歪 み検出信号 DTの夫々がハイレベルである場合)には、ハイレベルのタイミング信号 S WOを生成する。他方、 AND回路 187aは、タイミング生成回路 184及び波形歪み検 出回路 186aの夫々の出力に基づ 、て、波形歪みが検出されて 、な 、場合 (つまり、 タイミング生成回路 184から出力されるタイミング信号 SW及び波形歪み検出回路 18 6aから出力される波形歪み検出信号 DTのいずれか一方がローレベルである場合) には、ローレベルのタイミング信号 SWOを生成する。つまり、第 6変形例においては、 波形歪みが検出されている場合に、選択的に波形歪みが補正される。
[0125] 波形歪み検出回路 186aは、図 14に示すように、シフトレジスタ 1831aと、セレクタ 1
832aと、最大値検出回路 1833aと、最小値検出回路 1834aと、減算器 1835aと、判 定回路 1836aとを備える。
[0126] 波形歪み検出回路 186aに入力される読取サンプル値系列 RSは、シフトレジスタ c
1831aに出力される。シフトレジスタ 1831aは、入力される読取サンプル値系列 RS c を 1クロックずつシフトさせながら、出力 DOから D14としてセレクタ 1832aへ出力する
[0127] セレクタ 1832aは、マーク Zスペース長検出回路 183から出力されるタイミングで、 出力 DOから D14のうち力 マーク Zスペース長に基づいて、 3つの出力を選択的に サンプルホールドし、歪み補正量検出回路 1837a、最大値検出回路 1833a及び最 小値検出回路 1834aの夫々に出力する。
[0128] より具体的には、セレクタ 1832aは、マーク Zスペース長検出回路 183から出力さ
れるマーク Zスペース長が 6Tである場合には、出力 DOから D14のうちから 3つの出 力 D2、 D3及び D4を選択的にサンプルホールドし、歪み補正量検出回路 1837a、 最大値検出回路 1833a及び最小値検出回路 1834aの夫々に出力する。セレクタ 18 32aは、マーク Zスペース長検出回路 183から出力されるマーク Zスペース長が 7T である場合には、出力 DOから D14のうち力も 3つの出力 D2、 D3及び D5を選択的に サンプルホールドし、歪み補正量検出回路 1837a、最大値検出回路 1833a及び最 小値検出回路 1834aの夫々に出力する。セレクタ 1832aは、マーク Zスペース長検 出回路 183から出力されるマーク Zスペース長が 8Tである場合には、出力 DOから D 14のうちから 3つの出力 D2、 D4及び D6を選択的にサンプルホールドし、歪み補正 量検出回路 1837a、最大値検出回路 1833a及び最小値検出回路 1834aの夫々に 出力する。セレクタ 1832aは、マーク Zスペース長検出回路 183から出力されるマー ク Zスペース長が 9Tである場合には、出力 DOから D14のうち力も 3つの出力 D2、 D 4及び D7を選択的にサンプルホールドし、歪み補正量検出回路 1837a、最大値検 出回路 1833a及び最小値検出回路 1834aの夫々に出力する。セレクタ 1832aは、 マーク Zスペース長検出回路 183から出力されるマーク Zスペース長が 1 OTである 場合には、出力 DOから D14のうちから 3つの出力 D2、 D5及び D8を選択的にサン プルホールドし、歪み補正量検出回路 1837a、最大値検出回路 1833a及び最小値 検出回路 1834aの夫々に出力する。セレクタ 1832aは、マーク Zスペース長検出回 路 183から出力されるマーク Zスペース長が 11Tである場合には、出力 DOから D14 のうち力も 3つの出力 D2、 D5及び D9を選択的にサンプルホールドし、歪み補正量 検出回路 1837a、最大値検出回路 1833a及び最小値検出回路 1834aの夫々に出 力する。セレクタ 1832aは、マーク Zスペース長検出回路 183から出力されるマーク Zスペース長が 14Tである場合には、出力 DOから D14のうちから 3つの出力 D2、 D 7及び D 12を選択的にサンプルホールドし、歪み補正量検出回路 1837a、最大値検 出回路 1833a及び最小値検出回路 1834aの夫々に出力する。このようなセレクタ 18 32aの動作は、実質的には、図 5 (a)から図 5 (c)及び図 6 (a)から図 6 (c)に示す波形 歪みの、前端部の信号レベル、中間部の信号レベル及び後端部の信号レベルを選 択的に出力する動作に相当する。
[0129] その後、歪み補正量検出回路 1837aにおいては、セレクタ 1832aから出力される 3 つの出力(つまり、前端部の信号レベル、中間部の信号レベル及び後端部の夫々の 信号レベル)のうち所望の 1つの信号レベルが歪み補正量 amdとして出力される。具 体的には、図 5 (a)及び図 6 (a)に示すように中間部の信号レベルが変化してしまった 波形歪みに対しては、例えば前端部の信号レベル又は後端部の信号レベルが歪み 補正量 amdとして出力される。図 5 (b)及び図 6 (b)に示すように前端部の信号レべ ルが変化してしまった波形歪みに対しては、例えば後端部の信号レベルが歪み補正 量 amdとして出力される。図 5 (c)及び図 6 (c)に示すように後端部の信号レベルが変 化してしまった波形歪みに対しては、前端部の信号レベルが歪み補正量 amdとして 出力される。
[0130] また、最大値検出回路 1833aにおいては、セレクタ 1832aより出力される 3つの出 力の最大値 (つまり、最大信号レベル)が検出され、該検出された最大値が減算器 1 835aへ出力される。
[0131] 同様に、最小値検出回路 1834aにおいては、セレクタ 1832aより出力される 3つの 出力の最小値 (つまり、最小信号レベル)が検出され、該検出された最小値が減算器 1835aへ出力される。
[0132] その後、減算器 1835aにおいて、最大値検出回路 1833aにおいて検出された最 大値から、最小値検出回路 1834aにおいて検出された最小値が減算されることで、 波形歪み量 Dが算出される。
[0133] その後、判定回路 1836aにおいて、減算器 1835aより出力される波形歪み量が所 定値 X以上である力否かが判定される。波形歪み量 Dが相対的に小さい場合には、 波形歪みを検出したとはみなさず、ローレベルの波形歪み検出信号 DTを出力する。 他方、波形歪み量 Dが相対的に大きい場合 (例えば、波形歪み率が概ね 30%以上 である場合)には、波形歪みを検出したとみなして、ハイレベルの波形歪み検出信号 DTを出力する。 このときの動作の流れは、図 15に示すように、まず、光ディスク 10 0に記録されたデータの再生動作が行われる (ステップ S101)。再生動作の際には、 読取信号 R が所望の再生特性を満たして!/、るか否かが判定される (ステップ S 102)
[0134] ステップ S102における判定の結果、読取信号 R が所望の再生特性を満たしてい
RF
ると判定された場合には (ステップ S102 :Yes)、ステップ S107へ進む。
[0135] 他方、ステップ S102における判定の結果、読取信号 R が所望の再生特性を満た
RF
していないと判定された場合には (ステップ S 102 : No)、続いて、波形歪み検出回路 186aにおいて波形歪みが実際に検出されている力否かが判定される (ステップ S 20 D o
[0136] ステップ S201における判定の結果、波形歪みが検出されていないと判定された場 合には (ステップ S201 :No)、波形歪みを補正することなく(つまり、ステップ S103か らステップ S106の動作を行うことなく)、ステップ S107へ進む。
[0137] 他方、ステップ S201における判定の結果、波形歪みが検出されていると判定され た場合には (ステップ S201 : Yes)、波形歪みを補正した後に(つまり、ステップ S103 力 ステップ S106の動作を行った後に)、ステップ S107へ進む。
[0138] このように、波形歪みが検出された場合に選択的に波形歪みを補正することで、情 報再生装置 laの負荷を低減させつつ、上述した各種効果を享受することができる。
[0139] カロえて、波形歪みが実際に発生している場合に、選択的に波形歪み補正回路 18 による波形歪みの補正が行われる。ここで、特に、シーケンシャル記録のみが許可さ れている光ディスク 100とは異なって、ランダム記録が許可されている光ディスク 100 においては、様々な記録状態が混在している。この場合、波形歪みが不連続にない しは離散的に分布したり或いはしていな力つたりする読取信号 R
RFを読み取ったり、 大小様々な信号レベルを有する読取信号 R を読み取る必要がある。従って、通常
RF
は波形歪みを補正することなく記録データを再生し、波形歪みが実際に発生してい る場合に選択的に波形歪みを補正しながら記録データを再生することで、情報再生 装置 1の負荷を低減させつつ、上述した各種効果を享受することができる。
[0140] 加えて、第 1変形例に係る情報再生装置 laによれば、波形歪みの信号レベルを、 前端部の信号レベル、中間部の信号レベル及び後端部の夫々の信号レベルのうち 所望の 1つの信号レベルに補正することができる。このため、様々な形状の波形歪み を好適に補正することができる。具体的には、図 7から図 9を参照して説明した構成で は、波形歪みの信号レベルを、前端部の信号レベルに補正しているため、特に図 5 (
b)及び図 6 (b)に示すような前端部の信号レベルが変化してしまった波形歪みを好 適に補正することができない。しかるに、第 1変形例に係る情報再生装置 laによれば
、このような波形歪みをも好適に補正することができる。
[0141] (3)第 2変形例
続いて、図 16を参照して、本実施例に係る情報再生装置 1の第 2変形例について 説明する。ここに、図 16は、第 2変形例に係る情報再生装置 lbの動作の流れを概念 的に示すフローチャートである。
[0142] 図 7に示した動作例では、波形歪み補正条件がただ 1つ設定されている。しかしな がら、第 2変形例においては、複数の波形歪み補正条件を設定しておき、それらを順 に適用しながら波形歪み補正を行うように構成されている。
[0143] このときの動作の流れは、図 16に示すように、まず、光ディスク 100に記録されたデ ータの再生動作が行われる (ステップ S 101)。再生動作の際には、読取信号 R 力 S
RF
所望の再生特性を満たして!/、るか否かが判定される (ステップ S 102)。
[0144] ステップ S102における判定の結果、読取信号 R が所望の再生特性を満たしてい
RF
ると判定された場合には (ステップ S102 :Yes)、ステップ S107へ進む。
[0145] 他方、ステップ S102における判定の結果、読取信号 R が所望の再生特性を満た
RF
していないと判定された場合には (ステップ S 102 : No)、続いて、波形歪み検出回路 186aにおいて波形歪みが実際に検出されている力否かが判定される (ステップ S 20 D o
[0146] ステップ S201における判定の結果、波形歪みが検出されていないと判定された場 合には (ステップ S201 :No)、波形歪みを補正することなく(つまり、ステップ S103か らステップ S106の動作を行うことなく)、ステップ S107へ進む。
[0147] 他方、ステップ S201における判定の結果、波形歪みが検出されていると判定され た場合には (ステップ S201: Yes)、長マークの波形歪みが測定される (ステップ S10 3)。その後、波形歪みが所定値以上である力否かが判定される (ステップ S 104)。
[0148] ステップ S104における判定の結果、波形歪みが所定値以上でな 、(例えば、波形 歪み率が概ね 30%以下である)と判定された場合には (ステップ S 104 : No)、ステツ プ S 107へ進む。
[0149] 他方、ステップ S104における判定の結果、波形歪みが所定値以上である(例えば 、波形歪み率が概ね 30%以上である)と判定された場合には (ステップ S104 :Yes) 、続いて、波形歪みの補正レベルや補正範囲等の波形歪み補正条件 # x (但し、 Xは 、 1を初期値とする、 1以上の整数)が設定される (ステップ S301)。その後、ステップ S301にお 、て設定された波形歪み補正条件 # Xに基づ!/、て、長マークの波形歪み が補正される (ステップ S 106)。
[0150] 続いて、波形歪みを補正した回数であるリトライ回数が所定値以上である力否かが 判定される(ステップ S302)。
[0151] ステップ S302における判定の結果、リトライ回数が所定値以上でないと判定された 場合には (ステップ S302 : No)、 Xを 1だけインクリメントした後に、ステップ S102へ戻 り、ステップ S 102以降の動作を繰り返す。つまり、波形歪み補正条件を適宜変更し ながら波形歪みの補正が繰り返される(言い換えれば、リトライされる)。
[0152] 他方、ステップ S302における判定の結果、リトライ回数が所定以上であると判定さ れた場合には(ステップ S302: Yes)、ステップ S 107へ進む。
[0153] 尚、複数の波形歪み補正条件としては、図 22から図 45を参照して以下に詳述する 変形例における動作で用いられる波形歪み補正条件を用いることが好まし 、。
[0154] (4)第 3変形例
続いて、図 17から図 21を参照して、第 3変形例に係る情報再生装置 lcについて説 明する。ここに、図 17は、第 3変形例に係る情報再生装置 lcが備える波形歪み補正 回路 18cによる波形歪みの補正動作を、第 1の読取信号 R 上で概念的に示すタイミ
RF
ングチャートであり、図 18は、第 3変形例に係る情報再生装置 lcが備える波形歪み 補正回路 18cによる波形歪みの補正動作を、第 2の読取信号 R 上で概念的に示す
RF
タイミングチャートであり、図 19は、第 3変形例に係る情報再生装置 lcによる第 1の動 作の流れを概念的に示すフローチャートであり、図 20は、第 3変形例に係る情報再 生装置 lcによる第 2の動作の流れを概念的に示すフローチャートであり、図 21は、第 3変形例に係る情報再生装置 lcによる第 3の動作の流れを概念的に示すフローチヤ ートである。
[0155] 光ディスク 100に記録される記録データには、通常のユーザデータに加えて、該ュ
一ザデータを再生する際の同期をとるために用いられる同期データ (例えば、光ディ スク 100が DVDであればランレングス 14Tの記録データであり、光ディスク 100が B1 u-ray Discであればランレングス 9Tの記録データ)が含まれている。第 3変形例に おいては、このような同期データが記録データに含まれていることを考慮して、同期 データに限定して波形歪みを補正するように構成されて 、る。
[0156] より具体的には、図 17に示すように、光ディスクが Blu— ray Discである場合には 、同期データは 9Tマークと 9Tスペースとにより構成されているため、まず、 9Tスぺー スを検出し、該検出された 9Tスペースの前又は後の、波形歪みを補正するように構 成してもよい。また、同期データが出現する周期性に着目して、検出された 9Tスぺー スカら、 1932T (或いは、 1932T士 α 1 : α 1は所定の定数)に相当する時間が経過 した位置 (或いは、該位置から j8 1Tだけずれた位置: β 1は所定の定数)付近の波 形歪みを補正するように構成してもよ ヽ。
[0157] また、図 18に示すように、光ディスクが DVDである場合には、同期データは 14Tマ ークまたは 14Tスペースであるため、まず、 14Tスペースを検出し、該検出された 14 Τスペースから、 1488T (或いは、 1488Τ± α 2 : α 2は定数)に相当する時間が経 過した位置 (或いは、該位置から j8 2Τだけずれた位置: β 2は所定の定数)付近の 波形歪みを補正するように構成してもよ ヽ。
[0158] 光ディスク 100が Blu— ray Discである場合の動作の流れ (第 1の動作の流れ)に ついて、図 19を参照して説明する。
[0159] 図 19に示すように、まず、光ディスク 100に記録されたデータの再生動作が行われ る(ステップ S 101)。
[0160] 再生動作の際には、 9Tスペースが検出されるか否かが判定される(ステップ S401
) o
[0161] ステップ S401〖こおける判定の結果、 9Tスペースが検出されないと判定された場合 には(ステップ S401 :No)、再度ステップ S401に戻り、 9Tスペースが検出される力 否かの判定動作が繰り返される。
[0162] 他方、ステップ S401〖こおける判定の結果、 9Tスペースが検出されたと判定された 場合には (ステップ S401 : Yes)、続いて、 9Tスペースの直前又は直後の記録デー
タ(言 、換えれば、読取信号 R )が 9Tマークであるか否かが判定される (ステップ S
RF
402)。
[0163] ステップ S402〖こおける判定の結果、 9Tスペースの直前又は直後の記録データが 9Tマークであると判定された場合には (ステップ S402 : Yes)、そのまま動作を終了 する。
[0164] 他方、ステップ S402〖こおける判定の結果、 9Tスペースの直前又は直後の記録デ ータが 9Tマークでないと判定された場合には(ステップ S402 : No)、 9Tスペースの 直前若しくは直後又はその両方の位置付近の波形歪みが補正される (ステップ S40 4)。ステップ S404における波形歪みの補正については、図 7におけるステップ 103 力もステップ S106の動作又は図 15におけるステップ S201からステップ S106の動 作と同様に行われる。
[0165] 続いて、光ディスク 100が Blu— ray Discである場合の他の動作の流れ(第 2の動 作の流れ)について、図 20を参照して説明する。
[0166] 図 20に示すように、まず、光ディスク 100に記録されたデータの再生動作が行われ る(ステップ S 101)。
[0167] 再生動作の際には、 9Tスペースが検出されるか否かが判定される(ステップ S401
) o
[0168] ステップ S401〖こおける判定の結果、 9Tスペースが検出されないと判定された場合 には(ステップ S401 : No)、再度ステップ S401に戻り、 9Tスペースが検出される力 否かの判定動作が繰り返される。
[0169] 他方、ステップ S401〖こおける判定の結果、 9Tスペースが検出されたと判定された 場合には(ステップ S401 : Yes)、続いて、検出された 9Tスペースから、 1932T (或 いは、 1932T士 a 1)に相当する時間が経過した位置(或いは、該位置から j8 ITだ けずれた位置)の記録データが 9Tマークであるか否かが判定される(ステップ S 502)
[0170] ステップ S502における判定の結果、検出された 9Tスペースから、 1932T (或いは 、 1932T士 a 1)に相当する時間が経過した位置(或いは、該位置から j8 1Tだけず れた位置)の記録データが 9Tマークであると判定された場合には (ステップ S402: Y
es)そのまま動作を終了する。
[0171] 他方、ステップ S502における判定の結果、検出された 9Tスペースから、 1932T ( 或いは、 1932T士 a 1)に相当する時間が経過した位置(或いは、該位置から j8 IT だけずれた位置)の記録データが 9Tマークでな ヽと判定された場合には (ステップ S 502 : No)、検出された 9Tスペースから、 1932T (或いは、 1932T士 α 1)に相当す る時間が経過した位置 (或いは、該位置から j8 1Tだけずれた位置)付近の波形歪み が補正される(ステップ S504)。ステップ S504における波形歪みの補正については 、図 7におけるステップ 103からステップ S 106の動作又は図 15におけるステップ S2 01からステップ S 106の動作と同様に行われる。
[0172] 続、て、光ディスク 100が DVDである場合の動作の流れ (第 3の動作の流れ)につ いて、図 21を参照して説明する。
[0173] 図 21に示すように、まず、光ディスク 100に記録されたデータの再生動作が行われ る(ステップ S 101)。
[0174] 再生動作の際には、 14Tスペースが検出されるか否かが判定される(ステップ S60 D o
[0175] ステップ S601における判定の結果、 14Tスペースが検出されないと判定された場 合には(ステップ S601 : No)、再度ステップ S601に戻り、 14Tスペースが検出される か否かの判定動作が繰り返される。
[0176] 他方、ステップ S601における判定の結果、 14Tスペースが検出されたと判定され た場合には(ステップ S601 : Yes)、続いて、検出された 14Tスペースから、 1488T ( 或いは、 1488T士 a 2)に相当する時間が経過した位置(或いは、該位置から j8 2T だけずれた位置)の読取信号 R が 14Tマーク又は 14Tスペースであるか否かが判
RF
定される(ステップ S602)。
[0177] ステップ S602における判定の結果、検出された 14Tスペースから、 1488T (或い は、 1488T士 a 2)に相当する時間が経過した位置(或いは、該位置から j8 2Tだけ ずれた位置)の読取信号 R 力 マーク又は 14Tスペースであると判定された場
RF
合には (ステップ S602 : Yes)、そのまま動作を終了する。
[0178] 他方、ステップ S602における判定の結果、検出された 14Tスペースから、 1488T (
或いは、 1488T士 oc 2)に相当する時間が経過した位置(或いは、該位置から j8 2T だけずれた位置)の読取信号 R 力^ 4Tマーク又は 14Tスペースでないと判定され
RF
た場合には(ステップ S602 : No)、検出された 14Tスペースから、 1488T (或いは、 1 488T士 a 2)に相当する時間が経過した位置(或いは、該位置から j8 2Tだけずれ た位置)の波形歪みが補正される (ステップ S604)。ステップ S604における波形歪 みの補正については、図 7におけるステップ 103からステップ S 106の動作又は図 15 におけるステップ S201からステップ S 106の動作と同様に行われる。
[0179] このように、同期データが記録データに含まれていることを考慮しながら波形歪みを 補正することで、ユーザデータよりもその重要性が高い同期データの高域強調を好 適に行うことができ、その結果同期データの再生を好適に行うことができる。これによ り、再生動作の安定性をより一層高めることができる。
[0180] (5)第 4変形例:波形歪み補正値 amdの他の例
続いて、図 22及び図 23を参照して、第 4変形例に係る情報再生装置 Idについて 説明する。ここに、図 22は、第 4変形例に係る情報再生装置 Idが備える波形歪み補 正回路 18dによる波形歪みの補正動作を、サンプル値系列 RS上で概念的に示す
C
波形図であり、図 23は、第 4変形例に係る情報再生装置 Idが備える波形歪み補正 回路 18dの構成を概念的に示すブロック図である。
[0181] 尚、上述した実施例における各種構成及び動作と同一の構成及び動作に関しては 、同一の参照符号を付することで、それらの詳細な説明については省略する。
[0182] 図 22に示すように、第 4変形例においては、歪み補正値 amdとして、ランレングスが
(min+ 3) Tのマークのセンターサンプル(つまり、図 5 (a)から図 5 (c)に示す波形歪 みに対しては、(min+ 3) Tのマークの最小振幅値であり、図 6 (a)から図 6 (c)に示 す波形歪みに対しては、(min+ 3) Tのマークの最大振幅値)の平均値が用いられる
[0183] 尚、(min+k) Tは、ランレングスが k+ 1 (但し、 kは 1以上の整数)番目に短い記録 データに対応する読取信号 R (より具体的には、該読取信号 R に対応する読取サ
RF RF
ンプル値系列 RS )を示している。従って、(min+ 3) Tは、ランレングスが 4番目に短
c
い記録データに対応する読取信号 R (より具体的には、該読取信号 R に対応する
読取サンプル値系列 RS )を示している。例えば、光ディスク 100が DVDであれば、 c
(min+ 3)Tは、ランレングスが 6Tの記録データに対応する読取信号 R を示してい
RF
る。例えば、光ディスク 100が Blu— ray Discであれば、(min+ 3)Tは、ランレング スが 5Tの記録データに対応する読取信号 R を示している。
RF
[0184] この場合、波形歪み補正回路 18dは、図 23に示すように、遅延調整回路 181と、歪 み補正値検出回路 182dと、マーク Zスペース長検出回路 183と、タイミング生成回 路 184と、セレクタ 185とを備えている。
[0185] 歪み補正値検出回路 182dは、マーク Zスペース長検出回路 183より出力されるマ ーク Zスペース長をモニタリングしながら、ランレングスが(min+ 3)Tである記録デ ータが入力された場合に、そのセンターサンプル値をホールドして平均化し、歪み補 正値 amdとしてセレクタ 185へ出力する。
[0186] このように、歪み補正値 amdとして、ランレングスが(min+ 3)Tである記録データの センターサンプルの平均値を用いても、上述した各種効果を好適に享受することが できる。
[0187] 更に、場合によっては、波形歪みが補正されることで、補正後の信号レベルが、元 の信号レベル(つまり、補正前の信号レベル)よりも増加する。このため、波形歪みが 補正されることで、信号レベルを、読取信号 R の最大振幅に近づけることができる。
RF
その結果、特に PRML (Partial Response Maximum Likelihood)を採用する情報再生 装置において、記録データをより好適に再生することができる。
[0188] 尚、歪み補正値 amdとして、ランレングスが(min+ 3)Tである記録データのセンタ 一サンプルの平均値に代えて、他のランレングスを有する記録データのセンターサン プルの平均値を用いてもよい。この場合、他のランレングスを有する記録データとして 、最大振幅を実現できる記録データであることが好まし 、。
[0189] (6)第 5変形例:波形歪み補正値 amdの他の例
続いて、図 24及び図 25を参照しながら、第 5変形例に係る情報再生装置 leにつ いて説明する。ここに、図 24は、第 5変形例に係る情報再生装置 leが備える波形歪 み補正回路 18eによる波形歪みの補正動作を、サンプル値系列 RS上で概念的に
C
示す波形図であり、図 25は、第 5変形例に係る情報再生装置 leが備える波形歪み
補正回路 18eの構成を概念的に示すブロック図である。
[0190] 尚、上述した実施例における各種構成及び動作と同一の構成及び動作に関しては
、同一の参照符号を付することで、それらの詳細な説明については省略する。
[0191] 図 24に示すように、第 5変形例においては、歪み補正値 amdとして、読取サンプル 値系列 RS を示すためのデジタルコードの最大値又は最小値 (具体的には、図 5 (a)
H
力 図 5 (c)に示す波形歪みに対しては、デジタルコードの最小値であり、図 6 (a)か ら図 6 (c)に示す波形歪みに対しては、デジタルコードの最大値)が用いられる。例え ば、デジタルコードが 8ビットであれば、デジタルコードの最大値は、 2' (8— 1)—1 = 127となり、デジタノレコードの最 /J、値は、 - 2" (8— 1) = 128となる。
[0192] この場合、波形歪み補正回路 18eは、図 25に示すように、遅延調整回路 181と、歪 み補正値検出回路 182eと、マーク Zスペース長検出回路 183と、タイミング生成回 路 184と、セレクタ 185とを備えている。
[0193] 歪み補正値検出回路 182eは、デジタルコードの最大値又は最小値を、歪み補正 値 amdとしてセレクタ 185へ出力する。
[0194] このように、歪み補正値 amdとして、デジタルコードの最大値又は最小値を用いても 、上述した各種効果を好適に享受することができる。
[0195] 力!]えて、歪み補正値 amdを逐次検出する必要がなくなるため、波形歪み補正回路 18eの負荷 (つまり、情報再生装置 leの負荷)を相対的に低減させることができる。
[0196] 尚、デジタルコードの最大値又は最小値に限らず、所定の固定値を歪み補正値 a mdとして用いたとしても、波形歪み補正回路 18eの負荷 (つまり、情報再生装置 le の負荷)を相対的に低減させつつ、上述した各種効果を好適に享受することができる
[0197] (7)第 6変形例:波形歪み補正値 amdの他の例
続いて、図 26及び図 27を参照して、第 6変形例に係る情報再生装置 Ifについて 説明する。ここに、図 26は、第 6変形例に係る情報再生装置 Ifが備える波形歪み補 正回路 18fによる波形歪みの補正動作を、サンプル値系列 RS上で概念的に示す
C
波形図であり、図 27は、第 6変形例に係る情報再生装置 Ifが備える波形歪み補正 回路 18fの構成を概念的に示すブロック図である。
[0198] 尚、上述した実施例における各種構成及び動作と同一の構成及び動作に関しては 、同一の参照符号を付することで、それらの詳細な説明については省略する。
[0199] 図 26に示すように、第 6変形例においては、歪み補正値 amdとして、リミットィコライ ザ 15における振幅制限値の上限 L又は下限— L (具体的には、図 5 (a)から図 5 (c) に示す波形歪みに対しては、振幅制限値の下限 Lであり、図 6 (a)から図 6 (c)に示 す波形歪みに対しては、振幅制限値の上限 L)が用いられる。
[0200] この場合、波形歪み補正回路 18fは、図 27に示すように、遅延調整回路 181と、マ ーク Zスペース長検出回路 183と、タイミング生成回路 184と、セレクタ 185とを備え ている。
[0201] セレクタ 185は、ハイレベルのタイミング信号 SWがタイミング生成回路 184から出 力されている場合には、リミットイコライザ 15の振幅制限値の上限 L又は下限— Lを、 歪み補正サンプル値系列 RS として出力する。
CAM
[0202] このように、歪み補正値 amdとして、リミットイコライザ 15における振幅制限値の上限 L又は下限—Lを用いても、上述した各種効果を好適に享受することができる。
[0203] 力!]えて、波形歪みの信号レベルがリミットイコライザ 15の振幅制限値の上限 L又は 下限— Lに補正されるため、リミットイコライザ 15において、本来発生するべきでない 波形歪みを強調してしまう不都合を確実に防止することができる。更には、波形歪み が強調されることに起因して、例えば PRMLを採用する情報再生装置においては、 例えばランレングスが相対的に長いマークを他のマークと誤判別してしまう不都合を 好適に防止することができる。その結果、波形歪みに起因して 2値ィ匕エラーが発生す ることは殆どなくなり、好適な再生動作を行うことができる。
[0204] 尚、歪み補正値 amdとして、リミットイコライザ 15における振幅制限値の上限 L以上 の値又は下限— L以下の値を用いるように構成してもよい。このように構成しても、上 述した各種効果を好適に享受することができる。
[0205] (8)第 7変形例:波形歪み補正値 amdの他の例
続いて、図 28及び図 29を参照して、第 7変形例に係る情報再生装置 lgについて 説明する。ここに、図 28は、第 7変形例に係る情報再生装置 lgが備える波形歪み補 正回路 18gによる波形歪みの補正動作を、サンプル値系列 RS上で概念的に示す
波形図であり、図 29は、第 7変形例に係る情報再生装置 lgが備える波形歪み補正 回路 18gの構成を概念的に示すブロック図である。
[0206] 尚、上述した実施例における各種構成及び動作と同一の構成及び動作に関しては
、同一の参照符号を付することで、それらの詳細な説明については省略する。
[0207] 図 28に示すように、第 7変形例においては、歪み補正値 amdとして、リミットィコライ ザ 15における振幅制限値の上限 L又は下限— L (具体的には、図 5 (a)から図 5 (c) に示す波形歪みに対しては、振幅制限値の下限 Lであり、図 6 (a)から図 6 (c)に示 す波形歪みに対しては、振幅制限値の上限 L)の 2倍の値 (つまり、 2L又は 2L)が 用いられる。
[0208] この場合、波形歪み補正回路 18gは、図 21に示すように、遅延調整回路 181と、増 幅器 182gと、マーク Zスペース長検出回路 183と、タイミング生成回路 184と、セレ クタ 185とを備えている。
[0209] 増幅器 182gは、リミットイコライザ 15の振幅制限値の上限 L又は下限— Lを 2倍に 増幅した後に、歪み補正値 amdとしてセレクタ 185へ出力する。
[0210] このように、歪み補正値 amdとして、リミットイコライザ 15における振幅制限値の上限
L又は下限 Lの 2倍の値を用いても、上述した各種効果を好適に享受することがで きる。
[0211] 力!]えて、波形歪みの信号レベルがリミットイコライザ 15の振幅制限値の上限 L又は 下限— Lに補正されるため、リミットイコライザ 15において、本来発生するべきでない 波形歪みを強調してしまう不都合を確実に防止することができる。更には、波形歪み が強調されることに起因して、例えば PRMLを採用する情報再生装置においては、 例えばランレングスが相対的に長いマークを他のマークと誤判別してしまう不都合を 好適に防止することができる。その結果、波形歪みに起因して 2値ィ匕エラーが発生す ることは殆どなくなり、好適な再生動作を行うことができる。
[0212] 更には、読取信号 R にノイズ成分が重畳してしまった場合であっても、波形歪み
RF
の信号レベルを振幅制限値の上限 L又は下限 Lの 2倍以下の信号レベルに補正 するため、波形歪みが振幅制限値の上限 L以下又は下限 L以上の値となる不都合 を確実に防止することができる。この結果、例えば、長マークを他のマークと誤判別し
てしまう不都合を好適に防止することができる。その結果、波形歪みに起因して 2値 化工ラーが発生することは殆どなくなり、好適な再生動作を行うことができる。
[0213] (9)第 8変形例:プリイコライザにおける増幅率の増加
続いて、図 30から図 33を参照して、第 8変形例に係る情報再生装置 lhについて 説明する。ここに、図 30は、第 8変形例に係る情報再生装置 lhが備えるプリィコライ ザ 14hの増幅率を増加させた場合と、該増幅率を増カロさせない場合との夫々におけ る、ァシンメトリに対するシンボルエラーレートの変化を示すグラフであり、図 31は、波 形歪みを補正した場合と波形歪みを補正しない場合との夫々における、プリィコライ ザ 14hの増幅率に対するシンボルエラーレートの変化を示すグラフであり、図 32は、 ァシンメトリの変化に応じた minTに対応する読取信号 R の波形を概念的に示す波
RF
形図であり、図 33は、波形歪みの補正前後における読取信号 R の他の波形等を概
RF
念的に示す波形図である。
[0214] 第 8変形例においては、プリイコライザ 14hは、プリイコライザ 14hに予め設定されて いる基準増幅率と比較して、プリイコライザ 14hの増幅率を任意に増加させる(或い は、更には減少させる)ことができる。つまり、第 8変形例においては、プリイコライザ 1 4hに予め設定されて 、る基準増幅率と比較して、プリイコライザ 14hの増幅率を増加 させた後に、波形歪みを補正し、その後に、リミットイコライザ 15において、振幅制限 及び高域強調が行われる。
[0215] 具体的には、プリイコライザ 14hの増幅率は、 minTスペースの信号レベル(より具 体的には、 minTスペースの頂点の信号レベルであって、つまりは、 minTスペースの 最大信号レベル)力 ゼロレベル以下である場合に、プリイコライザ 14hに予め設定さ れて 、る基準増幅率と比較して、プリイコライザ 14hの増幅率を増加させる。
[0216] 但し、ここでは、リファレンスレベルとしてゼロレベルを用いている場合の動作例を説 明しているため、リファレンスレベルがゼロレベルでない場合においては、 minTスぺ ースの信号レベル力 リファレンスレベル以下である場合に、プリイコライザ 14hに予 め設定されて 、る基準増幅率と比較して、プリイコライザ 14hの増幅率を増加させる ことが好ましい。
[0217] また、ここでは、マークを形成することによって、レーザ光 LBの反射率が減少する光
ディスク 100を対象としている場合の動作例を説明している。従って、マークを形成す ること〖こよって、レーザ光 LBの反射率が増加する光ディスク 100を対象として ヽる場 合には、 minTスペースの信号レベル(より具体的には、 minTスペースの頂点の信 号レベルであって、つまりは、 minTスペースの最小信号レベル) 1S ゼロレベル(或 いは、リファレンスレベル)以上である場合に、プリイコライザ 14hに予め設定されてい る基準増幅率と比較して、プリイコライザ 14hの増幅率を増加させる。
[0218] ここで、プリイコライザ 14hは、プリイコライザ 14hに予め設定されている基準増幅率 を、概ね ldBから 3dB程度増加させることが好ましい。具体的には、例えば、プリィコ ライザ 14hに予め設定されて!、る基準増幅率が 5dBである場合には、概ね 6dBから 8 dB程度の増幅率で、読取サンプル値系列 RSに対して符号間干渉を除去 (言 、換え れば、波形整形)することが好ましい。
[0219] また、プリイコライザ 14hは、ランレングスが最も短い記録データに対応する読取信 号 R
RFの周波数及び該周波数の近傍付近の信号成分に対する波形整形を行う際に
、上述した増幅率を増カロさせることが好ましい。他方、ランレングスが最も短い記録デ ータに対応する読取信号 R
RFの周波数及び該周波数の近傍付近以外の信号成分に 対する波形整形を行う際には、上述した基準増幅率を用いる(つまり、増幅率を増加 させない)ことが好ましい。
[0220] このように、第 8変形例に係る情報再生装置 lhによれば、波形歪みを補正する前に
、プリイコライザ 14hにおいて増幅率を増加させているため、以下の図 30から図 33を 用いた説明に示す効果を享受することができる。
[0221] 尚、図 30及び図 31に示すグラフにおいては、プリイコライザ 14hの基準増幅率(つ まり、増幅率を増加させない場合の増幅率)は、 5dBであるものとする。
[0222] 図 30 (a)に示すように、増幅率を増加させない場合(つまり、増幅率が 5. OdBであ る場合)におけるシンボルエラーレートと比較して、増幅率を 7. 4dBに増加させた場 合におけるシンボルエラーレートは改善している。
[0223] 尚、図 30 (b)に示すように、波形歪みを補正しない場合においては、増幅率を増加 させない場合(つまり、増幅率が 5. OdBである場合)におけるシンボルエラーレートと 比較して、増幅率を 7. 4dBに増加させた場合におけるシンボルエラーレートは悪ィ匕
している。これは、増幅率の増加によって波形歪みが増幅されたことに起因している 。従って、増幅率を増カロさせた場合には、波形歪み補正を行うことが極めて好ましい 。これにより、図 30 (a)に示すように、シンボルエラーレートを改善することができる。
[0224] まとめると、図 30 (a)に示すグラフから分力るように、プリイコライザ 14hの増幅率を 所定の場合に増加させることで、シンボルエラーレートの改善を図ることができる。つ まり、再生特性の改善を図ることができる。特に、ァシンメトリが相対的に大きくなつた 場合においても、増幅率を増力!]させる場合におけるシンボルエラーレートは増加して いるものの、増幅率を増カロさせない場合におけるシンボルエラーレートと比較すると、 依然その値は改善されて!、る。
[0225] また、図 31に示すように、ァシンメトリを 8%に固定して波形歪みを補正する場合に おいては、プリイコライザ 14hの増幅率を、概ね IdBから 3dB程度増加させれば、プリ イコライザ 14hの増幅率を増加させない場合(つまり、増幅率が 5. OdBである場合) におけるシンボルエラーレートと比較して、シンボルエラーレートが改善して!/、る。
[0226] 尚、図 31に示すように、プリイコライザ 14hの増幅率を、概ね 3dB以上増加させた 場合には、プリイコライザ 14hの増幅率を増加させない場合におけるシンボルエラー レートと比較して、シンボルエラーレートが悪化している。このシンボルエラーレートの 悪ィ匕は、増幅率を過度に増加させてしまったことによって波形歪みが過度に強調さ れてしまい、その結果、例えば波形歪みが生じているランレングスが相対的に長いマ ークを他のマークと誤判別してしまったことによる。
[0227] このように、プリイコライザ 14hの増幅率を増加させることで、再生特性 (例えば、シ ンボルエラーレート)が改善することは、以下のような理由力 説明できる。
[0228] 図 32の上側に示すように、マークを形成することによって、レーザ光 LBの反射率が 減少する光ディスク 100を対象として!/、る場合には、 minTスペースの信号レベルが 、 minTマークの信号レベルよりも大きくなる。この場合、ァシンメトリが大きくなるにつ れて、 minTの信号波形が、全ての Tのセンターレベル(つまり、リファレンスレベルな いしはゼロレベル)に対して、徐々に下側(つまり、負の側)へシフトする。ァシンメトリ がある程度大きくなると、 minTスペースの頂点の信号レベル力 全ての Tのセンター レベルを下回ってしまいかねない。この場合、 minTを波形歪みと誤認識してしまい
かねない。その結果、図 33に示すように、 minTが波形歪みとして補正されることで、 minTに相当する信号が 2値化信号中に現れず、シンボルエラーレートの悪化につ ながってしまう。
[0229] 同様に、図 32の下側に示すように、マークを形成することによって、レーザ光 LBの 反射率が増加する光ディスク 100を対象としている場合には、 minTスペースの信号 レベル力 minTマークの信号レベルよりも小さくなる。この場合、ァシンメトリが大きく なるにつれて、 minTの信号波形が、全ての Tのセンターレベル(つまり、リファレンス レベルないしはゼロレベル)に対して、徐々に上側(つまり、正の側)へシフトする。ァ シンメトリがある程度大きくなると、 minTスペースの頂点の信号レベル力 全ての丁の センターレベルを上回ってしまいかねない。この場合、 minTを波形歪みと誤認識し てしまいかねない。その結果、 minTが波形歪みとして補正されることで、 minTに相 当する信号が 2値ィ匕信号中に現れず、シンボルエラーレートの悪ィ匕につながってしま
[0230] しかるに、第 8変形例によれば、プリイコライザ 14hの増幅率を増力!]させる(特に、ラ ンレングスが最も短 ヽ記録データに対応する読取信号 R の周波数及び該周波数の
RF
近傍付近の信号成分に対する増幅率を増加させる)ことで、 minTの信号波形をシフ トさせることができる。その結果、上述した minTスペースの頂点の信号レベル力 全 ての Tのセンターレベルを下回る又は上回る不都合を好適に防止することができる。 その結果、シンボルエラーレートの悪ィ匕を好適に防止することができる。
[0231] また、図 1に示す構成では、プリイコライザ 14は、 AZD変換器 13の後段に配置さ れている。つまり、プリイコライザ 14がデジタル信号処理を行う構成が開示されている 。し力しながら、プリイコライザ 14を AZD変 の前段に配置するように構成して もよいことは言うまでもない。つまり、プリイコライザ 14がアナログ信号処理を行うように 構成してもよぐこのように構成する場合であっても、プリイコライザ 14がデジタル信号 処理を行う構成と同様に、増幅率を増カロさせてもよいは言うまでもない。
[0232] (10)第 9変形例:オフセットの付カロ
続いて、図 34を参照して、第 9変形例に係る情報再生装置 liについて説明する。こ こに、図 34は、第 9変形例に係る情報再生装置 liの基本構成を概念的に示すブロッ
ク図である。
[0233] 図 34に示すように、第 9変形例に係る情報再生装置 liは、スピンドルモータ 10と、 ピックアップ 11と、 HPF12と、 AZD変翻 13と、プリイコライザ 14と、リミットィコライ ザ 15と、 2値化回路 16と、復号回路 17と、波形歪み補正回路 18と、加算器 19 liと 、オフセット生成回路 19— 2iと、再生特性判定回路 20とを備えている。
[0234] 尚、図 34に示す構成においても、図 1に示す構成と同様に、読取信号 R の再生
RF
特性として SERを用いる場合には、上述の復号回路 17は、復号処理に加えてエラ 一訂正処理を行うことが好ましい。つまり、読取信号 R の再生特性として SERを用
RF
いる場合には、上述の復号回路 17は、復号 Z訂正回路 17となることが好ましい。
[0235] 加算器 19— liは、プリイコライザ 14より出力される読取サンプル値系列 RS に対し
C
て、オフセット生成回路において生成されたオフセット値 OFSを加算する。オフセット 値 OFSが付加された読取サンプル値系列 RSは、波形歪み補正回路 18へ出力さ c
れる。
[0236] オフセット生成回路 19— 2iは、オフセット値 OFSを生成する。尚、オフセット値 OFS については、後に詳述する(図 35以降参照)。
[0237] より具体的には、再生動作の際には、オフセット生成回路 19 2iの動作により、読 取信号 R (より具体的には、読取サンプル値系列 RS )に対してオフセット値 OFS
RF C
が付加される。この場合、例えば、後述の α値が概ね 0でない場合に、オフセット値 Ο FSを付カ卩し、 α値が概ね 0であれば、オフセット値 OFSを付カ卩しないように構成して もよい。或いは、例えばシンボルエラーレートが所定閾値以上である、エラー訂正が 不可能である、又は同期データが読取不可能である場合には、オフセット値 OFSを 付加し、例えば、シンボルエラーレートが所定閾値以上でない、且つエラー訂正が不 可能でない、且つ同期データが読取不可能でない場合には、オフセット値 OFSを付 カロしな 、ように構成してもよ!/、。
[0238] このように、第 9変形例においては、波形歪みを補正する前に、読取信号 R (より
RF
具体的には、読取サンプル値系列 RS )に対してオフセット値 OFSが付加されるため
C
、以下に示す効果を更に享受することができる。以下、図 35から図 43を参照して、ォ フセット値 OFSを付加することによって得られる効果について、オフセット値 OFSの
生成動作と共に説明する。
[0239] (10— 1)ァシンメトリ値に基づくオフセット値 OFSの付カロ
まず、図 35から図 38を参照して、ァシンメトリ値に基づくオフセット値 OFSの付カロに ついて説明する。ここに、図 35は、ァシンメトリ値を概念的に示す波形図であり、図 3 6は、読取信号 R の振幅で正規ィ匕されたオフセット値 OFSに対するシンボルエラー
RF
レートの変化を示すグラフであり、図 37は、ァシンメトリ値に対する読取信号 R の振
RF
幅で正規ィ匕されたオフセット値の変化を示すグラフであり、図 38は、各ランレングスの 記録データの出現確率を示す表である。
[0240] 図 35に示すように、ァシンメトリ値は、ランレングスが最も長い記録データに対応す る読取信号 R の振幅中心に対する、ランレングスが最も短い記録データに対応する
RF
読取信号の振幅中心のずれを示す。具体的には、ランレングスが最も長い記録デー タに対応する読取信号 R の振幅中心を ImaxCntとし、 ImaxCntを基準とするラン
RF
レングスが最も長 ヽ記録データに対応する読取信号 R のトップ振幅の大きさを Ima
RF
xHとし、 ImaxCntを基準とするランレングスが最も長 、記録データに対応する読取 信号 R のボトム振幅の大きさを ImaxLとし、 ImaxCntを基準とするランレングスが最
RF
も短い記録データに対応する読取信号 R のトップ振幅の大きさを IminHとし、 Imax
RF
Cntを基準とするランレングスが最も短 、記録データに対応する読取信号 R のボト
RF
ム振幅の大きさを IminLとすると、ァシンメトリ値 Asy= ( (ImaxH+ImaxL)— (Imin H+IminL) ) / (2 X (ImaxH— ImaxL) )にて示される。尚、 ImaxCntは、ランレン ダスが最も長 、記録データに対応する読取信号 R のトップ振幅値とボトム振幅値と
RF
の平均値である。
[0241] 図 36 (a)に示すように、光ディスク 100の一具体例である Blu— ray Discにおいて ァシンメトリ値が 6%の場合には、オフセット値 OFSを付カ卩しな!/、場合のシンボルエラ 一レートと比較して、読取信号 R の振幅で正規ィ匕されたオフセット値 OFSが、 0%
RF
力 5%程度であれば、オフセット値 OFSを付カ卩した場合のシンボルエラーレートは 改善している。特に、読取信号 R の振幅で正規ィ匕されたオフセット値 OFSが概ね 2
RF
%程度であるときに、シンボルエラーレートが最も小さくなる。
[0242] 尚、シンボルエラーレートが最も小さくなるとき、後述する全体 β値は 9. 3%であり、
部分 j8値は 10. 0%であり、 α値は 3. 0%であることを付記しておく。
[0243] 図 36 (b)に示すように、光ディスク 100の一具体例である Blu— ray Discにおいて ァシンメトリ値が 8%の場合には、オフセット値 OFSを付カ卩しな!/、場合のシンボルエラ 一レートと比較して、読取信号 R の振幅で正規ィ匕されたオフセット値 OFSが、 0%
RF
力 7%程度であれば、オフセット値 OFSを付カ卩した場合のシンボルエラーレートは 改善している。特に、読取信号 R の振幅で正規ィ匕されたオフセット値 OFSが概ね 3
RF
%程度であるときに、シンボルエラーレートが最も小さくなる。
[0244] 尚、シンボルエラーレートが最も小さくなるとき、後述する全体 β値は 12. 3%であり
、部分 j8値は 14. 0%であり、 α値は 4. 4%であることを付記しておく。
[0245] 図 36 (c)に示すように、光ディスク 100の一具体例である Blu— ray Discにおいて ァシンメトリ値が 11%の場合には、オフセット値 OFSを付カ卩しな!/、場合のシンボルェ ラーレートと比較して、読取信号 R の振幅で正規ィ匕されたオフセット値 OFS力 0%
RF
力 9%程度であれば、オフセット値 OFSを付カ卩した場合のシンボルエラーレートは 改善している。特に、読取信号 R の振幅で正規ィ匕されたオフセット値 OFSが概ね 4
RF
%程度であるときに、シンボルエラーレートが最も小さくなる。
[0246] 尚、シンボルエラーレートが最も小さくなるとき、後述する全体 β値は 15. 0%であり
、部分 j8値は 19. 0%であり、 α値は 5. 4%であることを付記しておく。
[0247] このように、オフセット値 OFSを付カ卩しない場合のシンボルエラーレートと比較して、 オフセット値 OFSを付カ卩した場合のシンボルエラーレートは改善していることが分か る。特に、ァシンメトリと同一極性のオフセット値 OFSを付加することで、シンボルエラ 一レートが改善して 、ることが分かる。
[0248] 図 36 (a)力も図 36 (c)において示したシンボルエラーレートが最も小さくなるときの
、ァシンメトリ値とオフセット値 OFSとをプロットしたグラフが、図 37に示される。図 15 に示すように、読取信号 R の振幅で正規化されたオフセット値 OFSは、 OFS = 0.
RF
3947 Xアシンメトリー 0. 2895にて示される。
[0249] ここで、図 38 (a)及び図 38 (b)に示される、各ランレングスの記録データの、ランレ ングスを考慮しない出現確率に着目してみる。
[0250] 図 38 (a)には、光ディスク 100の一具体例である Blu— ray Discにランダムデータ
を記録した場合の、 1ECCブロック中の各ランレングスの記録データの、ランレングス を考慮した出現確率を示している。図 38 (a)に示すように、 1ECCブロック中におい ては、ランレングスが 2Tの記録データの出現確率は約 38%であり、ランレングスが 3 Tの記録データの出現確率は約 25%であり、ランレングスが 4Tの記録データの出現 確率は約 16%であり、ランレングスが 5Tの記録データの出現確率は約 10%であり、 ランレングスが 6Tの記録データの出現確率は約 6%であり、ランレングスが 7Tの記 録データの出現確率は約 3%であり、ランレングスが 8Tの記録データの出現確率は 約 1. 6%であり、ランレングスが 9Tの記録データの出現確率は約 0. 35%である。
[0251] 尚、ここで示す出現確率(図中の T出現確率)は、ランレングスを考慮しない出現確 率である。つまり、ランレングスが 2Tの記録データと、ランレングスが 3Tの記録データ と、ランレングス力 S4Tの記録データと、ランレングスが 5Tの記録データと、ランレング スが 6Tの記録データと、ランレングスが 7Tの記録データと、ランレングスが 8Tの記録 データと、ランレングスが 9Tの記録データとの夫々の、出現確率を算出する際の重 み付けは同一である。つまり、あるランレングスの記録データが 1つ出現すれば、その 出現回数が 1回とカウントされる場合の出現確率を示して ヽる。
[0252] 係る出現確率と図 37に示すグラフ(或いは、数式)を考慮するに、図 37に示すオフ セット値を求めるための数式におけるァシンメトリに掛け合わせる係数 0. 3947と、ラ ンレングスが 2Tの記録データの出現確率 38% (0. 3809)とは、概ね同一の値であ るとみなすことができる。このため、読取信号 R の振幅で正規ィ匕されたオフセット値
RF
OFSは、ランレングスが最も短い記録データの、ランレングスを考慮しない出現確率 に、ァシンメトリ値を乗じた値で近似することができる。つまり、光ディスク 100の一具 体例である Blu— ray Discにおいては、読取信号 R の振幅で正規化されたオフセ
RF
ット値 OFSは、 0. 3809 Xァシンメトリ値で近似することができる。
[0253] また、図 38 (b)には、光ディスク 100の一具体例である DVDにランダムデータを記 録した場合の、 1ECCブロック中の各ランレングスの記録データの、ランレングスを考 慮しない出現確率を示している。図 38 (b)に示すように、 1ECCブロック中には、ラン レングスが 3Tの記録データの出現確率は約 32%であり、ランレングスが 4Tの記録 データの出現確率は約 24%であり、ランレングスが 5Tの記録データの出現確率は
約 17%であり、ランレングスが 6Tの記録データの出現確率は約 11. 5%であり、ラン レングスが 7Τの記録データの出現確率は約 7%であり、ランレングスが 8Τの記録デ ータの出現確率は約 4%であり、ランレングスが 9Τの記録データの出現確率は約 2 %であり、ランレングスが 10Tの記録データの出現確率は約 1. 3%であり、ランレング スが 11Tの記録データの出現確率は約 0. 24%であり、ランレングスが 14Tの記録デ ータの出現確率は約 0. 3%である。この場合も、読取信号 R の振幅で正規化され
RF
たオフセット値 OFSは、ランレングスが最も短い記録データの、ランレングスを考慮し ない出現確率に、ァシンメトリ値を乗じた値で近似することができる。つまり、つまり、 光ディスク 100の一具体例である DVDにおいては、読取信号 R の振幅で正規化さ
RF
れたオフセット値 OFSは、 0. 3184 Xァシンメトリ値で近似することができる。
[0254] もちろん、 Blu— ray Discや DVD以外の光ディスクにおいても同様に、読取信号 R の振幅で正規ィ匕されたオフセット値 OFSは、ランレングスが最も短い記録データ
RF
の、ランレングスを考慮しない出現確率 Xァシンメトリ値で近似することができる。
[0255] 以上説明したように、オフセット生成回路 19— 2iは、ァシンメトリ値に基づいてオフ セット値 OFSを生成する。このように、オフセット値 OFSを付加することで、再生特性( 例えば、シンボルエラーレート)が改善することは、図 32及び図 33を用いて既に述べ た理由と同様の理由力 説明できる。具体的には、第 9変形例によれば、オフセット 値 OFSを付加することで、 minTの信号波形をシフトさせることができる。その結果、 上述した minTスペースの頂点の信号レベルが、全ての Tのセンターレベルを下回る 又は上回る不都合を好適に防止することができる。その結果、シンボルエラーレート の悪ィ匕を好適に防止することができる。
[0256] (10— 2)全体 j8値に基づくオフセット値 OFSの付カロ
続いて、図 39及び図 40を参照して、全体 |8値に基づくオフセット値 OFSの付加に ついて説明する。ここに、図 39は、全体 j8値を概念的に示す波形図であり、図 40は 、読取信号 R の振幅で正規化された全体 )8値に対する読取信号 R の振幅で正規
RF RF
化されたオフセット値の変化を示すグラフである。
[0257] 図 39に示すように、全体 β値は、全ての種類のランレングスの記録データ(例えば 、光ディスク 100が DVDであればランレングス 3Τから 11T及び 14Tの夫々の記録デ
ータであり、光ディスク 100が Blu— ray Discであればランレングス 2Tから 9Tの記 録データ)に対応する夫々の読取信号 R の振幅中心の平均位置を示す。具体的に
RF
は、全ての種類のランレングスの記録データに対応する読取信号 R の振幅中心(つ
RF
まり、全 Τセンターレベル)を基準とする(つまり、原点又は基点とする)上側(正側)の 最大振幅(トップ振幅)の大きさを A1とし、全ての種類のランレングスの記録データに 対応する読取信号 R の
RF 振幅中心を基準とする下側 (負側)の最大振幅 (ボトム振幅
)の大きさを Α2とすると、全体 β値 = (Al +Α2) / (A1— Α2)にて示される。
[0258] 図 36 (a)から図 36 (c)において示したシンボルエラーレートが最も小さくなるときの 、全体 j8値とオフセット値 OFSとをプロットしたグラフ力 図 40に示される。図 40に示 すように、読取信号 R の振幅で正規化されたオフセット値 OFSは、 OFS = 0. 3506
RF
X全体 j8値一 1. 2768にて示される。
[0259] ここで、図 38に示す出現確率と図 40に示すグラフ(或いは、数式)を考慮するに、 図 40に示すオフセット値を求めるための数式における全体 β値に掛け合わせる係数 0. 3506と、ランレングスが 2Τの記録データの出現確率 38% (0. 3809)とは、概ね 同一の値であるとみなすことができる。このため、読取信号 R の振幅で正規化され
RF
たオフセット値 OFSは、ランレングスが最も短い記録データの出現確率に全体 β値 を乗じた値で近似することができる。つまり、光ディスク 100の一具体例である Blu— r av Discにおいては、読取信号 R の振幅で正規化されたオフセット値 OFSは、 0.
RF
3809 X全体 β値で近似することができる。
[0260] 同様に、光ディスク 100の一具体例である DVDにおいては、読取信号 R の振幅
RF
で正規化されたオフセット値 OFSは、 0. 3184 X全体 j8値で近似することができる。
[0261] もちろん、 Blu— ray Discや DVD以外の光ディスクにおいても同様に、読取信号 R の振幅で正規ィ匕されたオフセット値 OFSは、ランレングスが最も短い記録データ
RF
の、ランレングスを考慮しない出現確率 X全体 β値で近似することができる。
[0262] 以上説明したように、オフセット生成回路 19— 2iは、全体 |8値に基づいてオフセッ ト値 OFSを生成する。このように全体 13値に基づ!/、てオフセット値 OFSを生成しても 、ァシンメトリ値に基づいてオフセット値 OFSを生成した場合と同様の効果を好適に 享受することができる。
[0263] (10— 3)部分 |8値に基づくオフセット値 OFSの付カロ
続いて、図 41及び図 42を参照して、部分 j8値に基づくオフセット値 OFSの付加に ついて説明する。ここに、図 41は、部分 j8値を概念的に示す波形図であり、図 42は 、読取信号 R の振幅で正規化された部分 )8値に対する読取信号 R の振幅で正規
RF RF
化されたオフセット値の変化を示すグラフである。
[0264] 図 41に示すように、部分 /3値は、ランレングスが最も短い記録データに対応する読 取信号 の振幅中心と、ランレングスが 2番目に短い記録データに対応する読取信
RF
号 の振幅中心とのずれを示す。具体的には、ランレングスが最も短い記録データに
RF
対応する読取信号の振幅中心を IminCntとし、 IminCntを基準とするランレングスが 2番目に短い記録データに対応する読取信号 R のトップ振幅の大きさを Imin+ 1H
RF
とし、 IminCntを基準とするランレングスが 2番目に短い記録データに対応する読取 信号 R のボトム振幅の大きさを Imin+ 1Lとすると、部分 β値 = (lmin+ 1H+Imin
RF
+ lL)Z(Imin+ lH— Imin+ 1L)にて示される。尚、 IminCntは、ランレングスが 最も短 ヽ記録データに対応する読取信号 R のトップ振幅値 IminHとボトム振幅値 I
RF
minLとの平均値である。
[0265] 図 36 (a)から図 36 (c)において示したシンボルエラーレートが最も小さくなるときの 、部分 j8値とオフセット値 OFSとをプロットしたグラフ力 図 42に示される。図 42に示 すように、読取信号 R の振幅で正規化されたオフセット値 OFSは、 OFS = 0. 2213
RF
X部分 j8値一 0. 1721にて示される。
[0266] ここで、図 38 (a)及び図 38 (b)に示される、各ランレングスの記録データの、ランレ ングスを考慮した出現確率に着目してみる。
[0267] 図 38 (a)には、光ディスク 100の一具体例である Blu— ray Discにランダムデータ を記録した場合の、 1ECCブロック中の各ランレングスの記録データの、ランレングス を考慮した出現確率を示している。図 38 (a)に示すように、 1ECCブロック中におい ては、ランレングスが 2Tの記録データの出現確率は約 22%であり、ランレングスが 3 Tの記録データの出現確率は約 22%であり、ランレングスが 4Tの記録データの出現 確率は約 19%であり、ランレングスが 5Tの記録データの出現確率は約 14%であり、 ランレングスが 6Tの記録データの出現確率は約 10%であり、ランレングスが 7Tの記
録データの出現確率は約 6%であり、ランレングスが 8Tの記録データの出現確率は 約 4%であり、ランレングスが 9Τの記録データの出現確率は約 0. 9%である。
[0268] 尚、ここで示す出現確率(図中のサンプル出現確率)は、ランレングスを考慮した出 現確率である。つまり、ランレングスが 2Τの記録データと、ランレングスが 3Τの記録 データと、ランレングスが 4Τの記録データと、ランレングスが 5Τの記録データと、ラン レングスが 6Τの記録データと、ランレングスが 7Τの記録データと、ランレングスが 8Τ の記録データと、ランレングスが 9Τの記録データとの夫々の、出現確率を算出する 際の重み付けは、ランレングスに比例する。つまり、ランレングスが ηΤの記録データ 力 つ出現すれば(つまり、サンプリングすることで η個のサンプル値を含む記録デー タが 1つ出現すれば)、その出現回数が η回とカウントされる場合の出現確率を示して いる。
[0269] 係る出現確率と図 42に示すグラフ(或いは、数式)を考慮するに、図 42に示すオフ セット値を求めるための数式における部分 j8値に掛け合わせる係数 0. 2213と、ラン レングスが 2Tの記録データの出現確率 22% (0. 2255)とは、概ね同一の値である とみなすことができる。このため、読取信号 R の振幅で正規ィ匕されたオフセット値 O
RF
FSは、ランレングスが最も短い記録データの、ランレングスを考慮した出現確率に、 部分 j8値を乗じた値で近似することができる。つまり、光ディスク 100の一具体例であ る Blu— ray Discにおいては、読取信号 R の振幅で正規化されたオフセット値 OF
RF
Sは、 0. 2255 X部分 |8値で近似することができる。
[0270] また、図 38 (b)には、光ディスク 100の一具体例である DVDにランダムデータを記 録した場合の、 1ECCブロック中の各ランレングスの記録データの、ランレングスを考 慮した出現確率を示している。図 38 (b)に示すように、 1ECCブロック中には、ランレ ンダスが 3Tの記録データの出現確率は約 20%であり、ランレングスが 4Tの記録デ ータの出現確率は約 20%であり、ランレングスが 5Tの記録データの出現確率は約 1 8%であり、ランレングスが 6Tの記録データの出現確率は約 14%であり、ランレング スが 7Tの記録データの出現確率は約 10%であり、ランレングスが 8Tの記録データ の出現確率は約 7%であり、ランレングスが 9Tの記録データの出現確率は約 4. 5% であり、ランレングスが 10Tの記録データの出現確率は約 3%であり、ランレングスが
1 ITの記録データの出現確率は約 0. 5%であり、ランレングスが 14Tの記録データ の出現確率は約 0. 9%である。この場合も、読取信号 R の振幅で正規ィ匕されたォ
RF
フセット値 OFSは、ランレングスが最も短い記録データの、ランレングスを考慮した出 現確率に、部分 j8値を乗じた値で近似することができる。つまり、つまり、光ディスク 1 00の一具体例である DVDにおいては、読取信号 R の振幅で正規ィ匕されたオフセ
RF
ット値 OFSは、 0. 2026 X部分 |8値で近似することができる。
[0271] もちろん、 Blu— ray Discや DVD以外の光ディスクにおいても同様に、読取信号 R の振幅で正規ィ匕されたオフセット値 OFSは、ランレングスが最も短い記録データ
RF
の、ランレングスを考慮した出現確率 X部分 β値で近似することができる。
[0272] 以上説明したように、オフセット生成回路 19— 2iは、部分 j8値に基づいてオフセッ ト値 OFSを生成する。このように部分 β値に基づ 、てオフセット値 OFSを生成しても 、ァシンメトリ値に基づいてオフセット値 OFSを生成した場合と同様の効果を好適に 享受することができる。
[0273] (10-4) α値に基づくオフセット値 OFSの付カロ
続いて、図 43を参照して、 α値に基づくオフセット値 OFSの付カ卩について説明す る。ここに、図 43は、 α値を概念的に示す波形図である。
[0274] 図 43に示すように、 α値は、全ての種類のランレングスの記録データ(例えば、光 ディスク 100が DVDであればランレングス 3Τから 11T及び 14Tの夫々の記録データ であり、光ディスク 100が Blu— ray Discであればランレングス 2Tから 9Tの記録デ ータ)に対応する夫々の読取信号 R の振幅中心(つまり、リファレンスレベルであり、
RF
本実施例においてはゼロレベル)に対する、ランレングスが最も短い記録データに対 応する読取信号 R の振幅中心の乖離率を示す。具体的には、全ての種類のランレ
RF
ンダスの記録データに対応する読取信号 R の振幅中心(つまり、全 Τセンターレべ
RF
ル)を基準とするランレングスが最も長 、記録データに対応する読取信号 R のトップ
RF
振幅の大きさを ImaxHとし、全ての種類のランレングスの記録データに対応する読 取信号 R の振幅中心(つまり、全 Tセンターレベル)を基準とするランレングスが最も
RF
長い記録データに対応する読取信号 R のボトム振幅の大きさを IminLとし、全ての
RF
種類のランレングスの記録データに対応する夫々の読取信号 R の振幅中心に対す
る、ランレングスが最も短い記録データに対応する読取信号 R の振幅中心のずれ
RF
量を ARefとすると、 α値 = Δ Ref / (imaxH - ImaxL)にて示される。
[0275] この場合、オフセット生成回路 19— 2iは、 α値をオフセット値 OFSとして加算器 19 — liへ出力する。つまり、オフセット生成回路 19— 2iは、 α値そのものを生成する。こ のように、このように α値に基づいてオフセット値 OFSを生成しても、ァシンメトリ値に 基づいてオフセット値 OFSを生成した場合と同様の効果を好適に享受することがで きる。
[0276] (11)第 10変形例:オフセットの付加及び減算
続いて、図 44及び図 45を参照して、第 10変形例に係る情報再生装置 ljについて 説明する。ここに、図 44は、第 10変形例に係る情報再生装置の基本構成を概念的 に示すブロック図であり、図 45は、オフセット値 OFSを加算するのみの場合(つまり、 オフセット値 OFSを減算しない場合)と、オフセット値 OFSを加算及び減算する場合 の夫々における、読取信号 R の振幅で正規ィ匕されたオフセット値 OFSに対するシ
RF
ンボルエラーレートの変化を示すグラフである。
[0277] 図 44に示すように、第 10変形例に係る情報再生装置 ljは、スピンドルモータ 10と、 ピックアップ 11と、 HPF12と、 AZD変翻 13と、プリイコライザ 14と、リミットィコライ ザ 15と、 2値ィ匕回路 16と、復号回路 17と、波形歪み補正回路 18と、加算器 19 ljと 、オフセット生成回路 19 ¾と、減算器 19 ¾と、再生特性回路 20とを備えている。
[0278] 尚、図 44に示す構成においても、図 1や図 34に示す構成と同様に、読取信号 R
RF
の再生特性として SERを用いる場合には、上述の復号回路 17は、復号処理に加え てエラー訂正処理を行うことが好ましい。つまり、読取信号 R の再生特性として SER
RF
を用いる場合には、上述の復号回路 17は、復号 Z訂正回路 17となることが好ましい [0279] 加算器 19— ljは、プリイコライザ 14より出力される読取サンプル値系列 RS に対し
C
て、オフセット生成回路において生成されたオフセット値 OFSを加算する。オフセット 値 OFSが付加された読取サンプル値系列 RSは、波形歪み補正回路 18へ出力さ c
れる。
[0280] オフセット生成回路 19 2jは、オフセット値 OFSを生成する。
[0281] 減算器 19 ¾は、歪み補正読取サンプル値系列 RS から、オフセット生成回路
CAM
19 ¾にお 、て生成されたオフセット値 OFSを減算する。オフセット値 OFSが減算 された歪み補正読取サンプル値系列 RS は、リミットイコライザ 15へ出力される。
CAM
[0282] より具体的には、再生動作の際には、オフセット生成回路 19 ¾の動作により、読 取信号 R (より具体的には、読取サンプル値系列 RS )に対してオフセット値 OFS
RF C
が付加される。この場合、例えば、 α値が概ね 0でない場合に、オフセット値 OFSを 付カロし、 α値が概ね 0であれば、オフセット値 OFSを付カ卩しないように構成してもよい 。或いは、例えばシンボルエラーレートが所定閾値以上である、エラー訂正が不可能 である、又は同期データが読取不可能である場合には、オフセット値 OFSを付加し、 例えば、シンボルエラーレートが所定閾値以上でない、且つエラー訂正が不可能で ない、且つ同期データが読取不可能でない場合には、オフセット値 OFSを付加しな いように構成してもよい。
[0283] 第 10変形例において生成されるオフセット値 OFSは、図 5 (a)から図 5 (c)に示す 波形歪みが生じている場合には、リファレンスレベルと、波形歪みが生じている長マ ークの信号レベルの最大値との差 (つまり、波形歪み量 D ' )未満であることが好まし い。より好ましくは、リファレンスレベルと、波形歪みが生じている長マークの信号レべ ルの最大値との差(つまり、波形歪み量 D' )の 1Z2であることが好ましい。つまり、波 形歪みがリファレンスレベルに近づくオフセットが生成される。
[0284] 第 10変形例において生成されるオフセット値 OFSは、図 6 (a)から図 6 (c)に示す 波形歪みが生じている場合には、リファレンスレベルと、波形歪みが生じている長マ ークの信号レベルの最小値との差 (つまり、波形歪み量 D ' )未満であることが好ま しい。より好ましくは、リファレンスレベルと、波形歪みが生じている長マークの信号レ ベルの最小値との差(つまり、波形歪み量—D' )の 1Z2であることが好ましい。つまり 、波形歪みがリファレンスレベルに近づくオフセットが生成される。
[0285] そして、波形歪みが補正された後、このオフセット値 OFSが、歪み補正読取サンプ ル値系列 RS 力も減算される。つまり、波形歪みを補正する前に付加されたオフセ
CAM
ット値 OFSと同一のオフセット値 OFS力 歪み補正読取サンプル値系列 RS から
CAM
減算される。
[0286] このように、第 10変形例においては、波形歪みを補正する前に、読取信号 R (より
RF
具体的には、読取サンプル値系列 RS )に対してオフセット値 OFSが付加され、波形
C
歪みが補正された後に、付加されたオフセット値 OFSが減算されるため、図 45を参 照して以下に説明する効果を更に享受することができる。
[0287] 図 45に示すように、オフセット値 OFSを付カ卩のみした場合におけるシンボルエラー レートが改善するオフセット値 OFSの範囲と比較して、オフセット値 OFSを付加及び 減算した場合におけるシンボルエラーレートが改善するオフセット値 OFSの範囲が 広がっていることが分かる。つまり、オフセット値 OFSを付加及び減算することで、シ ンボルエラーレートを好適に改善することができるオフセット値 OFSの範囲を広げる ことができる。
[0288] 更に、波形歪みを補正した後に同一のオフセット値 OFSを減算するため、オフセッ ト値 OFSを比較的容易に生成することができるという効果をも享受することができる。
[0289] 尚、上述の実施例では、波形歪みを補正する前に付加するオフセット値 OFSと、波 形歪みを補正した後に減算するオフセット値 OFSとは同一である。しかしながら、波 形歪みを補正する前に付加するオフセット値 OFSと、波形歪みを補正した後に減算 するオフセット値 OFSとは、必ずしも同一でなくともよい。この場合、波形歪みを補正 する前に付加するオフセット値 OFSは、波形歪みを補正した後に減算するオフセット 値 OFSよりも、図 39を参照して説明した全体 β値にランレングス長を考慮しない min Tの出現確率を乗じた値に相当する大きさ(或いは、図 35を参照して説明したァシン メトリにランレングス長を考慮しな ヽ minTの出現確率を乗じた値に相当する大きさ、 図 41を参照して説明した部分 /3値にランレングス長を考慮した minTの出現確率を 乗じた値に相当する大きさ、又は図 43を参照して説明した α値に相当する大きさ)だ け大きいことが好ましい。
[0290] このように、波形歪みを補正する前に付加するオフセット値 OFSを、波形歪みを補 正した後に減算するオフセット値 OFSよりも、ァシンメトリ値や全体 値や部分 j8値 に応じて定まる値に相当する大きさだけ大きくすることで、波形歪みを補正した後の 歪み補正読取サンプル値系列 RS に上述したァシンメトリ値や全体 β値や部分 β
CAM
値に応じて定まるに相当する大きさのオフセット成分を残すことができる。これにより、
波形歪みが補正された後の歪み補正読取サンプル値系列 RS において、ランレ
CAM
ンダスが最も短い記録データに対応する読取信号 R の振幅中心を、リファレンスレ
RF
ベルに合わせることができる。
[0291] 尚、波形歪みは、一般的には、光ディスク 100の記録面上に形成されるマークの形 状や長さ等のばらつきに起因して発生する。従って、例えば DVD— RZRWや、 DV D+RZRWや、 DVD—RAMや、 BD—RZRE等の記録型の光ディスク 100にお いて、波形歪みが発生しやすい。しかしながら、例えば DVD—ROMや、 BD-RO M等の再生専用型の光ディスク 100においても、図 46に示すように、相対的に長い マーク力も構成される同期データがトラッキング方向にぉ 、て隣接して!/、る場合には 、波形歪みが生ずる。このような再生専用型の光ディスク 100において発生する波形 歪みに対しても、上述した情報再生装置 1によれば、好適に補正することができること は言うまでもない。
[0292] 本発明は、上述した実施例に限られるものではなぐ請求の範囲及び明細書全体 力 読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、その ような変更を伴う情報再生装置及び方法、並びにコンピュータプログラムもまた本発 明の技術的範囲に含まれるものである。