明日が私に微笑みかける
あしたがわたしにほほえみかける

田舎からお手伝いさんとしてやって来た陽気な娘が都会の悪に可憐な抵抗を試み、多感な青春に喜びと友情をもり上げる明朗ドラマ。

東北の田舎から上京してきた明るく陽気な娘・浜田みどりは、最近流行の“奨学女中”。昼は町田家のお手伝いさん、夜は近くの定時制高校で勉強し、将来は体育大学に進もうと張り切っている。町田家の主人・耕造は新聞社の事件記者で、目下ある殺人事件を追って東奔西走中。夫人の雅恵は婦人帽子のデザイナー、ご隠居のふじは孫の養育係と忙しいが明るい家庭だ。しかし、お隣りの内山家のことには、いつも顔を曇らせた。実業家の内山太蔵はキャバレーやクラブの女にウツツをぬかし何日も家をあけ、後妻の利枝は若い男を家に引き連れどんちゃん騒ぎ。さらに、先日みどりの帽子を踏み潰し大喧嘩した息子の慎次と今度はオートバイでぶつかりそうになり、みどりはカンカンだった。ところが学校に行く途中、ファンキー族の嫌がらせに困っていたみどりを慎次が助けてくれたことで、みどりは彼を見直すのだった。翌日、みどりは慎次に誘われてビート喫茶について行った。狂ったように遊び呆ける慎次の瞳の奥に、みどりは悲しみを読みとった。家庭的に恵まれない慎次の青春は、こうしてゆがんだ方向で爆発していたのだ。その夜、内山家ではサリーというタチの悪い女に騙されている父・太蔵を慎次がいさめたが、聞き入れられず彼は家をとび出した。 慎次への気持ちに変化が起きていたみどりは、彼の力になろうと友人のアイデアでサリーの浮気現場を写真におさめ、内山にみせる計画を立てた。みどりがクラブの裏手で待ち伏せしていると、サリーと男が出てきた。その男こそ、町田や警察が追い続ける凶悪犯・群司だったのだが…。

日本
製作:日活 配給:日活
1961
1961/10/1
モノクロ/6巻/1748m/64分/シネマスコープ・サイズ
日活
【福島県】会津磐梯山
【東京都】台東区(上野駅)/港区(麻布永坂町、麻布十番)/千代田区(三番町、九段・九段会館付近)/新宿区(歌舞伎町・地球会館前)/大田区(六郷・多摩川鉄橋下)