シドニーがコロナ規制徹底で軍追加派遣、首都もロックダウン

豪シドニーでコロナ規制強化へ、順守徹底で軍を追加派遣=地元紙
豪ニューサウスウェールズ(NSW)州の州都シドニーでは、新型コロナウイルスのデルタ型変異株の拡大阻止に向け、ロックダウン(都市封鎖)への違反を取り締まる警察の権限が強化され、軍の要員が追加で派遣される見通し。写真はロックダウン下のシドニーの街頭。今年8月9日に撮影。(2021年 ロイター/Loren Elliott)
[シドニー 12日 ロイター] - 豪ニューサウスウェールズ(NSW)州政府は12日、新型コロナウイルスのデルタ型変異株の拡大阻止に向け、州都シドニーでロックダウン(都市封鎖)を徹底するため軍の要員を追加派遣すると発表した。首都キャンベラでも、1年余りぶりに市中感染が確認され、12日夜から1週間のロックダウン(都市封鎖)を実施する。
シドニーでは7週間にわたるロックダウンにもかかわらず感染拡大が続いている。シドニー以外の都市でも複数の感染が確認されており、制御不能の感染拡大が起きているとの懸念が高まっている。
ベレジクリアン首相は会見で、軍の追加投入で規制破りの取り締まりを強化する方針を示した。
ダットン国防相の報道官はロイターに、NSW政府から近いうちに追加派遣を正式要請する方針を聞いていると語った。
シドニーでは、感染状況が最も深刻な地区で自宅隔離命令の順守を徹底するため、武器を持たない軍の要員約580人が既に警察の支援に当たっている。
NSW州がこの日発表した新規感染者は345人。前日は344人だった。また90代の男性2人の死亡が報告された。
隣接するビクトリア州の新規感染者は21人で、前日の20人から増加した。
同州当局は11日、州都メルボルンのロックダウンを19日まで7日間延長した。
オーストラリアでワクチン接種を完了した割合は約24%。専門家は、接種率が上がるまでロックダウンを繰り返す状況が続くとみている。

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