停戦協議でウクライナの「中立化」検討、ロシア「合意近い」

ウクライナと一定の合意まとまりつつある=ロシア外相
 3月16日、ロシアのラブロフ外相は、ウクライナと一定の合意形式でまとまりつつあると述べた。写真はモスクワで15日代表撮影(2022年 ロイター)
[ロンドン 16日 ロイター] - ロシアは16日、ウクライナとの和平交渉で妥協案として、ウクライナがオーストリアのように限定的な自国軍を持ちつつ「中立的」な立場にとどまることが検討されていると明らかにした。
ロシア側の交渉責任者であるメジンスキー大統領補佐官は国営テレビに対し「ウクライナはオーストリアやスウェーデンのように、中立的な非武装国でありながらも、同時に自国の軍隊や海軍を持つ国家像を提案している」と語った。
これについて、ロシア通信(RIA)は、ペスコフ報道官の話として、こうした選択肢は「本当の妥協と言えるかもしれない」と伝えた。
ラブロフ外相はRBCニュースに「(ウクライナの)中立的地位が安全保障の確保と共に真剣に検討されている」と指摘。「現在まさにこの問題が交渉の場で協議されている。具体的に立案されている。合意が近いと思う」と語った。
ラブロフ氏によると、プーチン大統領はウクライナの中立について言及し、北大西洋条約機構(NATO)が関与しない形で同国の安全保障を確保することについて話した。
同氏は交渉は容易ではないとしながらも「妥協に至る希望はある」との見解を表明。ウクライナにおけるロシア語の使用や言論の自由など、他の重要な問題もあると述べた。

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