Unagiの読み方、気になりますよね。
UnagiはBeats Music元CEOのデビッド・ハイマンがKickstarterで出資公募中のプロジェクト。最近郊外に引っ越して大満足のAndrew Liszewski記者がレビューします。
Unagi
価格
890~1,090ドル
好きなところ
走行距離が長い。最高時速25km。乗って楽しい。
好きじゃないところ
急ブレーキになっちゃう。道の凸凹が気になる。
まずは発音を動画でチェック
ナレーションはハイマンさん。ふむ。「うなぎ」でいいようですね。寿司を頼むときと一緒。ロゴもうなぎだしね。美女が緑の中を駆けるスローモーション映像と「うなぎ」の音声が世にも不思議なハーモニーを醸しています。
車と徒歩の中間
スクーターはこどもの遊び道具と思ってたけど、これは大人仕様。歩くには遠いし、ブリトー1個買うのに車はもったいないし、というときにぴったりです。なるべく歩くようにはしていますが、時間がないときにはUnagiのおかげで行動範囲が格段に広がりました。
E250とE450の2バージョンがあって、今回試したのは高くてスタミナのあるUnagi E450です。前輪は200W、後輪は250Wのモーター付きなので、上り坂でもあまり失速しません。両モデルとも、最高速度は時速25km(遅いと思ったら、想像以上の疾走感だった)。足の下に3,200mAhのリチウムイオンバッテリーが25個(E250は24個)装備されていて、走行距離は25kmです。
安くはありません。E250は890ドル、E450は1,090ドル。これだけ出せばいい自転車が買えるので、そっちのライフスタイルの人はたぶん自転車でいいと思います。もしガソリン代とか保険とかを気にせず、車の便利さを手にしたいなら、Unagi、という感じですね。
つるんとしたボディ
まず目をひくのが大人も大満足なデザインです。アルミニウム合金、カーボンファイバー、軽量マグネシウム合金の美ボディで、デザイナーが時間をかけてちゃんと考えた、っていうのがわかります。
折り疂んで持ち運べる
重さは11kgほど。軽くはないけど持ち運べるし、折り畳めるので、通勤後にオフィスまで持っていって保管したりもできます。
ハンドルはぐらぐらしないし、折り畳むと、ここが取っ手になります。畳むとき、ちょっとロックが硬いときもあるけど、何度かスライドすると動くみたい。これはまだ慣れが必要です。
エアレスタイヤ
タイヤは空気がないやつ。ブリジストンなんかがよくPRしているように、空気が抜けたりパンクする心配もないし、衝撃吸収力も十分です。
まあ、トップスピードで走ると、路面の凹凸が手にジンジンきます。空気のタイヤほどの衝撃吸収力はやっぱりない感じ。なんせ直径19cmですからね。ついつい割れ目や凸凹が少ないところを目で探してしまいますね。
アクセル(右)とブレーキ(左)は親指で操作します。3速切り替えが可能で、モード1は最高時速15km/h、モード3は25km/h。ボタンをダブルタップで移動中でも切り替えられます。慣れればだいぶ細かくできますよ。
最初は足でキックして、ある程度加速してからじゃないと、右のアクセルは使えないようになってます。これは安全のため。たぶん、これがなかったら、何度か転んでたかも。
バッテリー残量はわかりづらい
真ん中のパネルには速度、走行距離、バッテリー残量が表示されるんですけど、バッテリーは今の走行状態がベースの予想値なので、少しわかりにくいです。急な上り坂だと急に残量が減って、1本の赤いバーになるのに、坂を登りきると残量がぴょんと3本も増えるんですね。これはバッテリーの絶対量の表示を加えた方がいいと思います。
魔のクラクション
ブレーキは結構効くので、最高速度から3.7~4mで完全停止できます。ただ、前のめりにならないようにかける加減が難しいですね。落ちたことはないけど。
側面にも後ろにも赤のLEDライトが装備されていて、ブレーキをかけるとビカビカと瞬きます。電動ベルもあって、この世の終わりのような高い音がします。絶対みんな振り向きますよ。うっせーな、と言われるかもしれないけど、急に音もなく近寄って怒られることはありません。
意外と明るいヘッドライト
UnagiのLEDライトにはあまり期待していなかったんですが、これが使ってみると、意外と明るかったです。真っ暗な夜道でも前方の障害物は問題なく見えました。
キックスタンドで立つ
下にはキックスタンドもついているので、使わないときに道路に横倒しにして傷だらけ…ということもありません。ただすごく小さいので、引っ込めるの忘れて走ったりしちゃうかも。
足置き場は十分長いです。少し溝があるので、どうしても泥はつきますけどね。
バックアップ用のバッテリーは別売で、このポートにつないで充電できます。
これはおもちゃ以上だ
道を飛ばしたいだけなら、Razorなんかが出してる大人用の電動スクーターで十分です。300ドルもしないし。でも車の代わりとか、電車やバスに持ち運んだり、通勤自転車で汗だくになりたくない人には、Unagi、いいですね。おもちゃ以上な気がします。安くはないけど、そんなこと言ったら都市部は駐車場とガソリン代だってバカにならないので、それに比べたらずっと安上がりだと思います。
郊外に住んでいて、家が仕事場の僕でも、1週間ちょっと使っただけでUnagiは手放せなくなりました。夕方郵便箱まで歩くのは義務だったけど、すごい楽しみになってるし、ランチの行動範囲も広がりました。これでスノータイヤがあれば言うことなしです。
Unagiはキックスターターで出資募集をスタートしたばかりなので、第1次出資者はE250モデルが623ドル、E450が763ドルで、来年1月に出荷予定。最終出荷は3月です。もちろん「購入」ではないので、今回のように大量生産モデルがデモできる製品も、かならず届くという保証はありません。リスクを避けたいなら、Unagiのウェブサイトで発売になってから割引なしで購入ということで。
1分でまとめると
- 大人デザインの電動スクーター。
- 最高速度25km。25kmって、思った以上に速いです。
- 充電は所要3~4時間。これで25km走れます。起伏にもよるけど1時間以上は余裕です。
- 電池アイコンはファジーで、バッテリー残量(時間/距離)が今ひとつわかりません。
- ブレーキ用レバーは加減が難しくて、低速でそっとかけても急ブレーキに感じます。
- 890ドル以上するのでおもちゃ以上。距離と路面によっては通勤車に代わるオルタナティブ。