岸田氏「日本の立場説明」 処理水で中国首相と立ち話

配信

岸田文雄首相(写真左)と中国の李強首相(AFP時事)

 【ジャカルタ時事】岸田文雄首相は6日、訪問先のインドネシア・ジャカルタで、中国の李強首相と短時間立ち話をした。東京電力福島第1原発の処理水海洋放出に関し「日本の基本的な立場」を説明した。この後、記者団の取材に応じたが、李氏の発言を含めて具体的な内容は明らかにしなかった。

日中首相、処理水で応酬 岸田氏、全面禁輸「突出した行動」―日中韓・ASEAN首脳会議

 中国は処理水放出に反発し、日本産水産物を全面的に禁輸している。日本政府関係者は「(岸田氏が)即時撤廃と科学的対応を求めたということだ」と説明した。
 立ち話は日中韓3カ国と東南アジア諸国連合(ASEAN)による首脳会議の前に、岸田氏が声を掛けて行われた。8月の放出開始後、両首相の接触は初めて。岸田氏は李氏に「建設的かつ安定的な日中関係」構築の重要性も指摘した。
 岸田氏は記者団から「禁輸の即時撤回を求めたのか」などと問われたが、「日本の立場を申し上げた」と繰り返した。李氏の発言に関しても「外交のやりとりなので、控えなければならない」と述べた。
 岸田氏は「国際会議や2国間の首脳会合の機会を捉え、日本として透明性を持って対応していると、丁寧に説明し続けたい」と強調した。

最終更新:

あなたにオススメ