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米中首脳が15日に会談へ、1年ぶり-世界的な懸念を議論する機会に

更新日時
  • 両首脳の会談は2022年以来、米中の認識のずれを取り除くことが焦点
  • 軍の意思疎通やAI、合成オピオイド、中国での米国人拘束など議論へ
2022年11月にインドネシア・バリ島で会談した中国の習近平国家主席とバイデン米大統領 (Photo by SAUL LOEB / AFP) (Photo by SAUL LOEB/AFP via Getty Images)

2022年11月にインドネシア・バリ島で会談した中国の習近平国家主席とバイデン米大統領 (Photo by SAUL LOEB / AFP) (Photo by SAUL LOEB/AFP via Getty Images)

Photographer: SAUL LOEB/AFP

バイデン米大統領と中国の習近平国家主席は15日、1年ぶりとなる対面での首脳会談を行う。

  習主席はサンフランシスコで開催されるアジア太平洋経済協力会議 (APEC)首脳会議のため米国入りする。これに合わせたバイデン大統領との会談は、米中関係に絡む問題に加え、幅広い世界的な懸念を議論する機会になる。米政府高官は何らかの明確な事態打開につながるとの期待をけん制し、2国間関係にある認識のずれを取り除くことが焦点になると説明した。

  匿名を条件に記者団に9日語った高官によれば、バイデン大統領は習主席に軍を含め意思疎通を行うオープンな連絡経路の必要性を伝える見込み。人工知能(AI)や合成オピオイドのフェンタニル、中国で拘束されている米国人に関係する問題も話し合う予定だという。

  ホワイトハウスのジャンピエール報道官は10日の発表文で、米中首脳は両国が「責任を持って競争を管理し、国際社会に影響する多国間の問題を中心に利害の一致する部分でいかに協力できるか」を協議すると説明した。

  中国外務省も同日、「両首脳は米中関係に関連する戦略的、包括的、根本的な問題や、世界の平和と発展に関わる重大な問題について突っ込んだ意見交換を行う」と発表した。

  ペロシ米下院議長(当時)による昨年8月の台湾訪問後、中国は米国との軍事連絡経路を遮断したが、米中両国は軍同士の意思疎通再開を発表する見通し。この計画に詳しい関係者が明らかにした。

  米国はまたフェンタニル製造で使われる化学成分の取り締まりで中国の協力を得ることで合意したい考えだと関係者は語った。

  香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)は匿名の関係者2人の話として、バイデン大統領と習主席はドローンを含む自律型兵器や、核弾頭の管理・配備にAIを活用することを禁止することで合意する見通しだと伝えた。  

  米国でAPEC首脳会議が開催されるのは2011年以来。米中首脳会談が行われる場所については、サンフランシスコのベイエリアとしか明らかにされていない。中国外務省は10日、習主席が14日から17日までサンフランシスコを訪問し、APEC会合に出席すると認めた。

  バイデン大統領と習主席が最後に対面で会談したのは22年11月14日。20カ国・地域(G20)首脳会議が開催されたインドネシアのバリ島での会談は約3時間半続いた。  

  習主席の訪米は17年以来となる。この時はトランプ大統領(当時)とフロリダ州で会談した。

原題:Biden, Xi Set to Meet Nov. 15 on Sidelines of APEC Summit(抜粋)

(8段落目にAIに関する情報を加えて更新します)
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