神戸市東灘区出身の俳優・森山未来さん(36)が28日、高校時代によく通った単館系映画館「シネ・リーブル神戸」(神戸市中央区)で、同館をアピールする動画を撮影した。コロナ禍で苦境にあえぐ小規模映画館を俳優が応援する活動「ミニシアターパーク」の一環。動画は編集して後日、同パークのホームページなどで公開する。(金井恒幸)
森山さんは2004年にヒットした映画「世界の中心で、愛をさけぶ」で高い評価を得て日本を代表する俳優に。以降、阪神・淡路大震災を題材にした映画「その街のこども 劇場版」(10年に神戸などで先行公開)や、19年のNHK大河ドラマ「いだてん」にも出演した。
シネ・リーブル神戸は2001年に開館し、シネコンが上映しないような国内外の秀作を提供してきた。コロナ禍で4月上旬から5月下旬までは一時閉館。再開後も9月18日までは席数を半分程度に制限するなど、厳しい状況が続いていた。
活動は俳優の井浦新さんらが呼び掛けたもので、同パークのホームページには、既に兵庫県西宮市出身のテイ龍進さんが元町映画館(神戸市中央区)を紹介するなど、全国のミニシアターが動画でPRされている。
この日は森山さんが同館の入り口前で、多田祥太郎支配人(30)とコロナ前後の状況を会話する風景を撮影。「お世話になった思い出の地です」と語りながら、館内を歩く様子も写した。
森山さんは「映画に育てられたという感謝の気持ちがある。映画館を出ると違う自分になった気がした」と懐かしみ、「動画がミニシアターを広く知ってもらうきっかけになれば」と願っていた。
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